JP5292121B2 - ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置 - Google Patents

ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5292121B2
JP5292121B2 JP2009023215A JP2009023215A JP5292121B2 JP 5292121 B2 JP5292121 B2 JP 5292121B2 JP 2009023215 A JP2009023215 A JP 2009023215A JP 2009023215 A JP2009023215 A JP 2009023215A JP 5292121 B2 JP5292121 B2 JP 5292121B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
ball
piston
main body
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009023215A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010179210A (ja
Inventor
美紀 西元
淳一 上原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Engineering Co Ltd filed Critical Toray Engineering Co Ltd
Priority to JP2009023215A priority Critical patent/JP5292121B2/ja
Publication of JP2010179210A publication Critical patent/JP2010179210A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5292121B2 publication Critical patent/JP5292121B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、薬液等の塗布液を供給するためのピストンポンプ及び、基板上に塗布液を塗布する塗布装置に関するものである。
液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、ガラス基板上にレジスト液が塗布されたもの(塗布基板と称す)が使用されている。この塗布基板は、レジスト液を均一に塗布する塗布装置によって形成されている。すなわち、この塗布装置は、一方向に延びるスリットノズルを有する口金を備えており、このスリットノズルからレジスト液を吐出させながら、口金をガラス基板に沿う方向に移動させることにより、均一厚さのレジスト液膜が形成された塗布基板が形成されるようになっている。
このような塗布装置には、口金に一定量のレジスト液を供給するために、例えば下記特許文献1に記載されているように、ピストンポンプ(液移送ポンプ)が備えられている。このピストンポンプは、図6に示すように、ハウジング100内に固定され液体収容部101を形成する膜状シール部102と、この膜状シール部102を変位させるピストン軸部103とを備えており、この膜状シール部102を液体収容部101と反対側に変位させることにより(図6(B))液体収容部101にレジスト液を貯留し、液体収容部101側に変位させることにより(図6(A))液体収容部101からレジスト液を排出して口金にレジスト液を供給するようになっている。なお、図中の矢印はレジスト液の流れの向きを表している。
このピストン軸部103は、ボールネジ104によって駆動できるようになっており、具体的にはボールネジナット105にピストン軸部103が連結されていることにより、ボールネジ104軸が軸方向に移動できるようになっている。ここで、ボールネジナット105は軸周りに回転する性質があることから、ピストン軸部103がボールネジナット105にのみ連結される構成では、ボールネジナット105に倣ってピストン軸部103が軸周りに回転することにより、ハウジング100に固定される膜状シール部102材が破損する虞がある。そのため、ボールネジナット105の回転防止のため、ボールネジ104のシャフト107部分と平行してスライドガイド106を設置し、このスライドガイド106とボールネジナット105とを連結させることにより、ボールネジナット105の軸周りの回転を防止し、ピストン軸部103を軸方向にのみ移動させるように構成されていた。
特開 2006−281091号公報
しかし、従来のピストンポンプの構成では、ボールネジ104とスライドガイド106とが精度よく平行に設置されない場合に、塗布状態が不安定になる問題があった。具体的には、ボールネジ104のシャフト107とボールネジナット105とは、それぞれの対向面に螺旋溝が形成されており、この螺旋溝内にボールが回転自在に介在されていることにより、ボールネジナット105がシャフト107上をスムーズに移動するように構成されている。そして、ボールネジナット105が移動するに従って螺旋溝内を転動したボールは、ボールネジナット105内の巡回溝を転動し、再び螺旋溝内を転動する。
ここで、ボールネジ104とスライドガイド106が平行に設置されない場合、すなわち、ミスアライメントにより設置されている場合には、スライドガイド106に固定されたボールネジナット105とボールネジ104のシャフト107とが互いに負荷を受ける。そして、ボールネジナット105とシャフト107で形成される螺旋溝も負荷を受けることにより螺旋溝が狭く変形する。その結果、螺旋溝を転動するボールは、螺旋溝が狭くなることにより圧縮変形を受け、逆に巡回溝を転動するボールは圧縮変形が解放される。したがって、ボールが螺旋溝から巡回溝に入る場合や、巡回溝から螺旋溝に入る場合に、ボールが受ける応力が変化することから微小振動が発生し、この微小振動がピストン軸部103に伝わり、さらにはレジスト液の吐出圧に影響を及ぼすことにより、塗布状態が不安定になるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ミスアライメントにより生じる転がり抵抗の増大による吐出圧の乱れを抑えることにより、塗布状態を安定させるピストンポンプ及びそれを備える塗布装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明のピストンポンプは、ハウジング内に固定され、このハウジング内に液体収容部を形成する膜状シール部と、前記液体収容部が形成される反対側で前記膜状シール部に連結されるピストン軸部と、前記ピストン軸部が挿通されることによりピストン軸部をガイドする軸ガイド部と、前記ピストン軸部を軸方向に駆動させるボールネジ駆動部と、を備え、前記ピストン軸部は軸方向に延びる軸本体を有しており、前記軸ガイド部は、前記軸本体が挿通した状態で、この軸本体の中心軸を中心に配列された複数のボールが前記軸本体の外周面に当接することにより、前記ピストン軸部をガイドするボールブッシュを有しており、前記複数のボールでガイドされる位置における軸本体の外周面は、前記軸本体の中心軸からボールが当接する部分までの距離が、中心軸から他の外周面までの距離よりも小さく形成されていることにより、前記軸ガイド部は、前記ピストン軸部が軸周りに回転するのを抑制することを特徴としている。
上記ピストンポンプによれば、前記ピストン軸部の軸本体のうち、軸ガイド部でガイドされる部分の外周面が、中心軸からボールブッシュのボールと当接する部分までの距離が、中心軸から他の部分までの距離よりも小さく形成されているため、ピストン軸部が軸周りに回転するのを抑えることができる。すなわち、ボールが収容されるボールブッシュ本体と軸本体の外周面とで形成される隙間は、ボールが配列された位置で大きく、他の部分で小さくなっているため、軸本体が中心軸周りに回転しようとすると、前記隙間が小さく変形しようとするが、ボールが介在していることにより、前記隙間を変形させることができず、軸本体の回転が抑制される。したがって、従来のようにスライドガイドが不要になるとともに、スライドガイドのミスアライメントにより生じる問題、すなわち、転がり抵抗の増大による吐出圧の乱れが抑えられ、塗布状態を安定させることができる。
具体的には、前記ピストン軸部の軸本体は、前記ボールブッシュの複数のボールが形成する内接円径は、前記ボールブッシュのボールと当接する部分以外の外周面の軸径よりも小さく形成されていることを構成とすることができる。
この構成によれば、軸ガイド部でガイドされる部分の外周面のうち、前記ボールと接するすべての部分が他の部分よりも中心軸からの距離が小さく形成されるため、ピストン軸部が軸周りに回転するのをより確実に抑えることができる。
また、前記液体収容部の反対側であって、膜状シール部と軸ガイド部との間には、大気圧よりも低圧に制御できる圧力制御室が形成されており、前記ピストン軸部の軸本体は、ボールブッシュのボールと当接する部分と他の部分とは、滑らかに連続して形成されているとともに、前記軸ガイド部は前記ピストン軸部の軸本体の外周面に圧接するシール部材が設けられており、このシール部材により、軸本体と軸ガイド部とが封止され、前記圧力制御室が所定の圧力に維持される構成としてもよい。
この構成によれば、ビストン軸部の軸本体の外周面が滑らかに連続して形成されているため、ピストン軸部が軸方向に駆動しても、軸本体の外周面に圧接するシール部材への損傷を抑えることができる。これにより、圧力制御室を密封することができ、圧力制御室を所定の圧力に維持することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、上記のピストンポンプと、基板を載置するステージと、このステージに載置された基板に対して相対的に移動しつつ、前記ピストンポンプにより供給された塗布液を吐出する塗布ユニットと、を備えたことを特徴としている。
この構成によれば、吐出圧の乱れが抑えられ、塗布状態を安定させることができる。
本発明のピストンポンプ及びそれを備える塗布装置によれば、ミスアライメントにより生じる転がり抵抗の増大による吐出圧の乱れを抑えることにより、塗布状態を安定させることができる。
本発明の塗布装置の外観を示す概略斜視図である。 上記塗布装置の概略構成図である。 本発明のピストンポンプを示す概略図である。 軸本体がボールブッシュに支持された状態を示す概略断面図である。 本発明の塗布装置の一連の動作を示すフローチャートである。 従来のピストンポンプを示す概略図であり、(A)はレジスト液の排出時の状態を示す図であり、(B)はレジスト液の貯留時の状態を示す図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における塗布装置を示す斜視図であり、図2は、塗布装置の塗布液経路を概略的に示した図である。
図1、図2に示すように、塗布装置は、供給される薄板状の基板2に薬液やレジスト液等の塗布液を塗布するものである。この塗布装置は、基台3と、基板2を載置するためのテーブル4と、このテーブル4に対し一定方向に移動可能に構成される塗布ユニット5と、この塗布ユニット5に塗布液を供給するピストンポンプ8とを備えている。
なお、以下の説明では、塗布ユニット5が移動する方向をX軸方向、これと水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
前記基台3は、各構成部材、例えばテーブル4及び塗布ユニット5を支持するものであり、石材等で形成されている。
前記テーブル4は、搬入された基板2をその表面に載置して保持するものである。具体的には、テーブル4には、その表面に開口する複数の吸引孔(不図示)が形成されており、これらの吸引孔と真空ポンプとが連通して接続されている。そして、テーブル4の表面に基板2が載置された状態で真空ポンプを作動させることにより、吸引孔に吸引力が発生し基板2がテーブル4の表面側に吸引されて吸着保持されるようになっている。また、テーブル4には、基板2を昇降動作させる基板昇降機構が設けられている。すなわち、テーブル4の表面には複数のピン孔(不図示)が形成されており、このピン孔にはZ軸方向に昇降動作可能なリフトピンが埋設されている。これにより、テーブル4の表面に基板2を載置した状態でリフトピンを上昇させることにより、リフトピンの先端部分が基板2に当接した状態で、基板2を所定の高さ位置に保持できるようになっている。
前記塗布ユニット5は、テーブル4に載置された基板2に塗布液を塗布するためのものであり、塗布液を塗布する口金部6と、この口金部6の両端部分に設けられたユニット支持部7とを有している。
前記ユニット支持部7は、口金部6を昇降動作可能に支持するとともに、この口金部6をX軸方向に移動させるためのものであり、走行装置10とこの走行装置10に支持される昇降装置20とを有している。
昇降装置20は、口金部6を昇降動作させるものであり、Z軸方向に延びるレール21と口金部6に連結されるスライダ22とを有している。このレール21には、スライダ22がレール21に沿ってスライド自在に取り付けられている。また、スライダ22にはサーボモータにより駆動されるボールねじ機構が取り付けられており、このサーボモータを駆動制御することにより、スライダ22がZ軸方向に移動するとともに、任意の位置で停止できるようになっている。これにより、口金部6は、Z軸方向への昇降動作が駆動制御され、テーブル4に対して接離可能に動作するようになっている。
走行装置10は、口金部6をX軸方向に走行させるためのものであり、走行装置本体11とX軸方向に延びるレール13とを有している。この走行装置本体11は、基台3との間に設けられるエアパッド(不図示)によって基台3上に支持されている。そして、走行装置本体11は、その一部がレール13にスライド自在に取り付けられており、走行装置本体11に取り付けられたリニアモータ12を駆動制御することにより、走行装置本体11がX軸方向に移動するようになっている。これにより、口金部6は、X軸方向に沿って走行することができるようになっている。
このように構成されるユニット支持部7により、口金部6は、テーブル4の表面に対してZ軸方向に昇降動作できるとともに、テーブル4の表面から所定高さを維持した状態でテーブル4の表面上をX軸方向に沿って走行できるようになっている。
前記口金部6は、Y軸方向に延びる形状を有する柱状部材であり、テーブル4の表面と対向する対向面には塗布液を吐出するノズル61(図2参照)が形成されている。このノズル61は、テーブル4の表面側に突出し、この突出した部分にはY軸方向に延びる形状のスリットが形成されている。すなわち、このスリットを通じて口金部6に供給された塗布液が基板2の表面に吐出されるようになっている。
具体的には、この口金部6の上流側には、塗布液を貯留する塗布液タンクTとピストンポンプ8とが備えられており、ピストンポンプ8が、塗布液タンクTの塗布液を口金部6に送液することにより、口金部6内の塗布液がスリットを通じて吐出されるようになっている。
前記ピストンポンプ8は、塗布液タンクTに貯留された塗布液を口金部6に供給するものであり、図3に示すように、ハウジング81に固定される膜状シール部82と、この膜状シール部82に連結されたピストン軸部83と、ピストン軸部83を駆動させるボールネジ駆動部84とを有している。
ここで、ピストン軸部83の中心軸に沿う方向を単に軸方向と呼び、この中心軸を中心とした回転方向を軸周りと呼ぶこととする。
ハウジング81は、一軸方向に延びる略円筒形状を有しており、その内部に膜状シール部82が収容されている。具体的には、ハウジング81は、軸方向に分割できるように形成されており、膜状シール部82が挟持された状態で一体的に連結されている。このハウジング81と膜状シール部82とによって液体収容部85が形成されており、この液体収容部85によって塗布液タンクTから供給された塗布液を一時的に貯留できるようになっている。
また、ハウジング81の液体収容部85と反対側には、圧力制御室87が形成されている。具体的には、ハウジング81の端部には、軸ガイド部88を介してボールネジ駆動部84が連結されており、この軸ガイド部88、ハウジング81、膜状シール部82によって圧力制御室87が形成されている。この圧力制御室87は、真空ポンプ9と連通して接続されており、この真空ポンプ9を作動させることにより、圧力制御室87を大気圧よりも低圧に調節できるようになっている。すなわち、液体収容部85に塗布液を流入させる際、ピストン軸部83を液体収容部85と反対側に駆動させつつ、真空ポンプ9を作動させて圧力制御室87の減圧させることにより、膜状シール部82の形状を維持した状態でスムーズにピストン軸部83を駆動させることができる。
膜状シール部82は、ハウジング81に固定されることにより、ハウジング81内に液体収容部85を形成するものである。具体的には、膜状シール部82は、その外周部分がフランジ部81aに挟持された状態でフランジ部81aがボルト81bで締結されることによりハウジング81内に固定されている。これにより、ハウジング81内の軸方向一方側に塗布液を収容可能な液体収容部85が形成される。
また、膜状シール部82は、可撓性材料で形成されており、ポリエステル布の上にゴムを被覆したもので形成され、ほぼ均一厚さに形成されている。この膜状シール部82は、ほぼシルクハット形状を有しており、その外周部分でハウジング81に固定され、中央部分でピストン軸部83のヘッド83aに固定されている。また、外周部分と中央部分とを連結する部分は、略U字形状を維持した状態でハウジング81内に取付けられている。そして、この膜状シール部82の中央部分が液体収容部85側、及び、その反対側(軸方向反対側、圧力制御室87側)に変位することにより、塗布液が口金部6に供給される。すなわち、ハウジング81には、塗布液タンクTと配管を介して連結される流入口81cと口金部6と配管を介して連結される流出口81dとが形成されており、膜状シール部82が流体収容部85と反対側(図3において左側)に変位することにより、塗布液タンクTから流入口81cを通じて塗布液が液体収容部85に供給され、膜状シール部82の中央部分が流体収容部85側(図3において右側)に変位することにより、塗布液タンクTから流出口81dを通じて口金部6に塗布液が供給されるようになっている。
ピストン軸部83は、膜状シール部82を軸方向に変位させるものであり、膜状シール部82に連結されるヘッド83aと軸方向に延びる形状の軸本体83bとを有している。ヘッド83aは、ハウジング81の内径よりも小さい形状の円柱状部材であり、その一方側端面で膜状シール部82と連結されている。具体的には、軸本体83bの摺動方向に対してほぼ直交する平板状の対向面を有しており、この対向面と膜状シール部82の流体収容部85側の反対側の中央部分とが、それぞれの中心を一致させた状態で連結されている。したがって、軸本体83bがハウジング81内を摺動すると、膜状シール部82の中央部分が摺動方向に対して直交する姿勢を維持した状態で液体収容部85側及び液体収容部85と反対側に変位するようになっている。これにより、液体収容部85内の塗布液が口金部6に供給できるようになっている。
軸本体83bは、軸方向に延びる棒状部材であり、ボールネジ駆動部84と連結されている。ここで、ボールネジ駆動部84は、シャフト84aとこのシャフト84aに取付けられたボールネジナット84bとを有しており、シャフト84aを軸周りに回転させることにより、ボールネジナット84bがシャフト84aに沿って軸方向に移動できるように構成されている。すなわち、軸本体83bとボールネジナット84bとがボルト84cで連結されていることにより、ボールネジ駆動部84を駆動させてシャフト84aを回転させると、軸本体83bが軸方向に移動し、膜状シール部82が軸方向に変位できるようになっている。
また、軸本体83bは、軸ガイド部88によりガイドされている。具体的には、ハウジング81とボールネジ駆動部84との間に軸ガイド部88が設けられており、この軸ガイド部88に軸本体83bが挿通されることによりガイドされている。この軸ガイド部88は、ガイドフレーム88a、88bを有しており、このガイドフレーム88a、88b内にボールブッシュ88cが設けられている。そして、ガイドフレーム88a、88bには、ボールブッシュ88cを固定支持可能な支持孔88dが形成されており、この支持孔88dにボールブッシュ88cを挿入した状態でガイドフレーム88a、88bを連結することにより、ボールブッシュ88cが挟持されて固定支持されるようになっている。具体的には、支持孔88dは、ハウジング81の軸方向に沿って形成されており、ボールブッシュ88cが支持孔88dに挿入された状態では、ボールブッシュ88cの中心軸とハウジング81の軸心とが一致するように形成されている。これにより、ボールブッシュ88cに軸本体83bが挿入されると、ピストン軸部83は、ハウジング81の軸心と軸本体83bの軸心とが一致した状態で支持される。
ここで、図4は、軸本体83bがボールブッシュ88cに支持された状態を示す断面図である。図3、図4に示すように、ボールブッシュ88c内には、軸方向(図4において紙面を貫通する方向)に複数のボール88eが収容されたボール収容溝83fが周方向に複数箇所設けられており(図4に示す例では6カ所)、このボール収容溝83fに収容されたボール88eが軸本体83bの外周面83cに当接することにより軸本体83bが支持されている。これにより、軸本体83bがボールブッシュ88c内を軸方向に摺動でき、ピストン軸部83は、ボールブッシュ88cに支持された状態で、ハウジング81内を軸方向に摺動するようになっている。
また、軸本体83bの外周面83cには、ボールブッシュ88cのボール88eと当接する部分、すなわち、ボール当接部83dが形成されており、図4に示す例では6カ所形成されている。これにより、ピストン軸部83が軸周りに回転するのを防止できるようになっている。
すなわち、これらのボール当接部83dは、円柱形状の軸本体83bの外周面83cを微小研磨することにより形成されており、ボール当接部83dは、軸本体83bの中心O(軸本体83bの中心軸)を通る直線がボール当接部83dと交わる点をPとすると、中心Oと点Pとを結ぶ直線(図4の一点鎖線)に対して対称となるように形成されている。本実施形態では、ボール当接部83dは、平坦な平面形状に形成されており、ボール88eは、ボール当接部83dの中央部分(点Pの位置)で当接している。これにより、ボール88eはボール収容溝83f内で安定的にボール当接部83dに接した状態を維持できるようになっている。
そして、中心Oからボール当接部83dまでの距離OPは、中心Oから他の外周面83cまでの距離よりも小さくなっている(r<R)。そして、すべてのボール当接部83dが、このような関係を有していることにより、複数のボール88eで形成される内接円径α(図4の二点鎖線)が、ボール当接部83d以外の他の外周面83cの軸径βよりも小径に形成されている。
これにより、仮に軸本体83bが軸周りに回転しようとしても、互いに対向するボール88e間に、それよりも大径の外周面83c(ボール当接部83d以外)が入ることができないことにより、軸本体83bの軸周りの回転が制限される。したがって、ピストン軸部83の軸本体83bにボール当接部83dを形成したことにより、ピストン軸部83が軸周りに回転するのが有効に防止される。
また、ボール当接部83dは、ピストン軸部83の最大ストロークよりも長く形成されている。これにより、膜状シール部82を変位させるために、ピストン軸部83が軸方向に移動した場合であっても、常にボール当接部83dにボール88eが当接する。したがって、ピストン軸部83の全ストロークに亘ってピストン軸部83の軸周りの回転が抑制されることにより、ピストン軸部83の回転による環状シール部82の破損を回避でき、環状シール部82の長寿命化を図ることができる。
また、軸ガイド部88には、Oリング89(本発明のシール部材)が設けられている。具体的には、ガイドフレーム88a、88bにはシール溝が形成されており、このシール溝にOリング89が設けられている。そして、このOリング89と軸本体83bの外周面83cが密着することにより、圧力制御室87の圧力が所定の圧力に維持できるようになっている。
ここで、ピストンポンプ8の作動時には、Oリング89が軸本体83bの外周面83cに密着した状態で軸本体83bが軸方向に摺動するが、ボール当接部83dは微小研磨により形成されており他の外周面との境界は滑らかに形成されている。したがって、Oリング89は軸本体83bに確実に密着し、軸本体83bの摺動による摩耗は極力抑えられるようになっている。
前記ボールネジ駆動部84は、ピストン軸部83を軸方向に駆動させるものである。具体的には、ボールネジとサーボモータから構成されており、サーボモータを制御することによりピストン軸部83の動作を制御できるようになっている。
また、本実施形態の塗布装置では、制御装置90が設けられており、予め記憶されたプログラムに従って一連の塗布動作を実行すべく、各種ユニットの駆動装置、ボールネジ駆動部84等を駆動制御するとともにこの塗布動作において必要な各種演算が行われるようになっている。
次に、この塗布装置における塗布動作について図5に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、これら一連の動作は制御装置90によって制御される。
まず、基板2の搬入が行われる(ステップS1)。具体的には、テーブル4の表面から複数のリフトピンが突出した状態で待機されており、これらのリフトピンの先端部分に基板2が載置される。そして、リフトピンを下降させて基板2をテーブル4の表面に載置し、この状態で真空ポンプ9を作動させて吸引孔に吸引力を発生させることにより、基板2をテーブル4の表面上に吸着させて保持される。
次に、塗布液の吸い込み動作が行われる(ステップS2)。すなわち、テーブル4上にセットされた基板2に必要となる塗布液(基板1枚分)がピストンポンプ8に吸い込まれる。具体的には、真空ポンプ9を作動させて圧力制御室87の圧力を大気圧以下の所定の圧力に制御しつつボールネジ駆動部84を駆動させることにより、ピストン軸部83を液体収容部85と反対側に移動させる。これにより、塗布液タンクTに貯留された塗布液が流入口81cを通じて液体収容部85に流入し、この液体収容部85に貯留される。このとき、ボールネジナット84bが軸周りに回転しようとするが、ボール当接部83dにボール88eが当接していることにより、ボールネジナット84bの回転が抑制される。したがって、膜状シール部82に軸周りに回転しようとする負荷が抑制されるとともに、圧力制御室87が低圧に制御されることにより、膜状シール部82が破損することなく、中央部分と外周部分とを連結する部分がU字形状を維持した状態で軸方向に変位することができる。
次に、塗布液の塗布動作が行われる(ステップS3)。すなわち、ピストンポンプ8に供給された塗布液を口金部6に供給するとともに、口金部6から基板2上に塗布液を吐出する。具体的には、ボールネジ駆動部84を駆動させることにより、ピストン軸部83を液体収容部85側に移動させる。これにより、液体収容部85に貯留された塗布液が流出口81dを通じて口金部6に供給され、口金部6のスリットから塗布液が吐出される。このとき、ボールネジナット84bが軸周りに回転しようとするが、ボール当接部83dにボール88eが当接していることにより、ボールネジナット84bの回転が抑制される。したがって、膜状シール部82に軸周りに回転しようとする負荷が抑制されることにより、膜状シール部82が破損することなく、膜状シール部82を軸方向に変位させることができる。
そして、走行装置10を駆動させて基板2上に塗布膜を形成する。具体的には、昇降装置20を駆動制御することにより口金部6が基板2から所定の高さ位置になるように設定し、この状態から走行装置10を駆動制御することにより、口金部6をX軸方向に走行させる。すなわち、口金部6のスリットから塗布液を吐出させながら口金部6を走行させることにより、基板2上に塗布液が均一厚さで塗布される。
次に、基板2の排出が行われる(ステップS4)。すなわち、S3における塗布動作により基板2表面に塗布膜が形成された後、真空ポンプを停止させて、吸引孔における圧力を大気圧に戻す。そして、リフトピンを上昇させることにより、リフトピンの先端部分で基板2を保持させ、図示しないロボットハンドに基板2の受け渡しが行われ、テーブル4の表面から基板2が排出される。
このように、本実施形態におけるピストンポンプ8は、ピストン軸部83をガイドする軸ガイド部88にボールブッシュ88cが設けられており、このボールブッシュ88cのボール88eが当接する軸本体83bのボール当接部83dの軸径が、他の軸本体83bの軸径よりも小径に形成されているため、ピストン軸部83が軸周りに回転するのを抑えることができる。したがって、従来のようにスライドガイドが不要になるとともに、スライドガイドのミスアライメントにより生じる問題、すなわち、転がり抵抗の増大による吐出圧の乱れが抑えられ、塗布状態を安定させることができる。
また、上記実施形態では、ボール当接部83dが他の外周面83cに比べて平坦状に形成されている例について説明したが、ボール当接部83dの軸径が、他の軸本体83bの軸径よりも小径に形成されていれば、その形状については平坦状に限定されない。たとえば、ボール当接部83dが曲率半径が他の外周面83cよりも大きな円弧状に形成されていてもよい。また、ボール当接部83dと他の外周面83cとの境界部分は滑らかに形成されているのが好ましいが、ボール当接部83dが他の外周面83cよりも軸側に凹になる溝形状に形成されていてもよい。すなわち、ボール当接部83dの軸径が、他の軸本体83bの軸径よりも小径に形成されていれば、ピストン軸部83が軸周りに回転するのを抑える効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、ボール当接部83dが6カ所形成される例について説明したが、少なくとも1カ所に形成されていればよい。これにより、ピストン軸部83が軸周りに回転するのを抑えることができる。
また、上記実施形態では、圧力制御室87を設ける例について説明したが、膜状シール部82がU字形状部分を有していない場合には、圧力制御室87を設けずにシンプルな構造のピストンポンプを構成することができる。
2 基板
6 口金部
8 ピストンポンプ
82 膜状シール部
83 ピストン軸部
83b 軸本体
83d ボール当接部
84 ボールネジ駆動部
85 液体収容部
87 圧力制御室
88 軸ガイド部
88c ボールブッシュ

Claims (4)

  1. ハウジング内に固定され、このハウジング内に液体収容部を形成する膜状シール部と、
    前記液体収容部が形成される反対側で前記膜状シール部に連結されるピストン軸部と、
    前記ピストン軸部が挿通されることによりピストン軸部をガイドする軸ガイド部と、
    前記ピストン軸部を軸方向に駆動させるボールネジ駆動部と、
    を備え、
    前記ピストン軸部は軸方向に延びる軸本体を有しており、前記軸ガイド部は、前記軸本体が挿通した状態で、この軸本体の中心軸を中心に配列された複数のボールが前記軸本体の外周面に当接することにより、前記ピストン軸部をガイドするボールブッシュを有しており、
    前記複数のボールでガイドされる位置における軸本体の外周面は、前記軸本体の中心軸からボールが当接する部分までの距離が、中心軸から他の外周面までの距離よりも小さく形成されていることにより、前記軸ガイド部は、前記ピストン軸部が軸周りに回転するのを抑制することを特徴とするピストンポンプ。
  2. 前記ピストン軸部の軸本体は、前記ボールブッシュの複数のボールが形成する内接円径が、前記ボールブッシュのボールと当接する部分以外の外周面の軸径よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項1に記載のピストンポンプ。
  3. 前記液体収容部の反対側であって、膜状シール部と軸ガイド部との間には、大気圧よりも低圧に制御できる圧力制御室が形成されていて、前記ピストン軸部の軸本体は、ボールブッシュのボールと当接する部分と他の部分とは、滑らかに連続して形成されているとともに、前記軸ガイド部は前記ピストン軸部の軸本体の外周面に圧接するシール部材が設けられていることにより、軸本体と軸ガイド部とが封止され、前記圧力制御室が所定の圧力に維持されることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のピストンポンプ。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載のピストンポンプと、基板を載置するステージと、このステージに載置された基板に対して相対的に移動しつつ、前記ピストンポンプにより供給された塗布液を吐出する塗布ユニットと、を備えることを特徴とする塗布装置。
JP2009023215A 2009-02-04 2009-02-04 ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置 Active JP5292121B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009023215A JP5292121B2 (ja) 2009-02-04 2009-02-04 ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009023215A JP5292121B2 (ja) 2009-02-04 2009-02-04 ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010179210A JP2010179210A (ja) 2010-08-19
JP5292121B2 true JP5292121B2 (ja) 2013-09-18

Family

ID=42761169

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009023215A Active JP5292121B2 (ja) 2009-02-04 2009-02-04 ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5292121B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101676006B1 (ko) * 2011-11-16 2016-11-16 한미반도체 주식회사 몰딩장치
CN104534246B (zh) * 2014-12-29 2016-11-30 余姚市利佛德汽车零部件有限公司 一种显示器
CN110404714B (zh) * 2019-08-12 2020-12-08 阜南县猛发工艺品有限公司 一种木材加工用喷漆装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52160034U (ja) * 1976-05-28 1977-12-05
JPH0722529Y2 (ja) * 1986-10-15 1995-05-24 エヌオーケー株式会社 シリンダ
JPH07172275A (ja) * 1993-12-20 1995-07-11 Nissan Motor Co Ltd ブレーキ制御アクチュエータ
JPH1182882A (ja) * 1997-09-01 1999-03-26 Isel Kk 潤滑剤供給具
JP2005113938A (ja) * 2003-10-03 2005-04-28 Hiihaisuto Seiko Kk ストローク軸受機構
JP4360889B2 (ja) * 2003-12-04 2009-11-11 大日本スクリーン製造株式会社 吐出装置および基板処理装置
JP4490320B2 (ja) * 2005-03-31 2010-06-23 東レエンジニアリング株式会社 塗布装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010179210A (ja) 2010-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5292121B2 (ja) ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置
US8936352B2 (en) Printer including printer nozzle
US20110003537A1 (en) Polishing apparatus and polishing method
JP2010087343A (ja) 基板処理装置及び基板載置方法
JP2011159819A (ja) ピストンポンプ及びそれを備える塗布装置
JP5276338B2 (ja) 塗布装置
JP2016092205A (ja) 塗布液ポンプユニット及び塗布装置
CN109205301A (zh) 工业用机器人的手及工业用机器人
JP6144514B2 (ja) スリットノズル、基板処理装置およびスリットノズルの製造方法
CN111376171A (zh) 研磨装置及研磨方法
JP2013184145A (ja) 塗布液供給装置
JP2010207740A (ja) 塗布液供給装置
KR101606129B1 (ko) 디스플레이 장치용 마더 글라스 이송 스테이지 장치
JP2007294825A (ja) 部品実装ヘッドおよび部品実装機
JP5994298B2 (ja) 移動テーブル装置
JP2013115346A (ja) 基板作業装置
JP5284772B2 (ja) スピンドルアセンブリ
JP2013184146A (ja) 塗布液供給装置
CN210816062U (zh) 涂布装置
JP2013166134A (ja) 塗布装置
JP2014213230A (ja) 塗布液ポンプ
CN114701267B (zh) 位置调整装置
CN220742451U (zh) 转印设备
WO2023042741A1 (ja) 基板塗布装置および基板塗布方法
JP2005023841A (ja) 吐出ポンプおよび基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5292121

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250