JP5291844B2 - 放送受信装置 - Google Patents

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本発明は、受信状況の変化の影響を受けにくい最適な周波数テーブルを作成できるようにした放送受信装置に関する。
従来、地上デジタル放送(地上デジタルテレビジョン放送)を受信するにあたり周波数テーブル(受信可能周波数テーブル)が用いられており、その中身は、地上デジタル放送の各チャンネル(service_id)に応じた周波数を規定したリスト(サービスリスト)になっている。このような周波数テーブルは、放送受信装置の最初の設置時に行われる初期スキャン(受信地点における全受信可能チャンネルのサーチ)のスキャン結果に基づき作成される。また、初期スキャンの後も、新規の開局、新中継局の設置、周波数リパッキング、一旦設置した放送受信装置の移設等に対応できるように、放送受信装置に再スキャン機能を具備させて、周波数テーブルを適宜変更(更新)できるようにしている(下記の非特許文献1参照)。
なお、地上デジタル放送におけるMFN(Multi-Frequency Network:多周波数ネットワーク。サービスエリアが重なる送信所に異なる周波数を割り当てるネットワーク)では、同一のnetwork_idで異なる物理チャンネルを受信できる地域があるが、その場合は、受信C/N(受信に係る雑音の電力比)又はBER(Bit Error Rate:ビット誤り率)の良好なチャンネルを周波数ネットワークに記憶すべきことが、下記の非特許文献1に記載されている。また、放送受信装置が移動・携帯式のものである場合は、電波の受信状態が頻繁に変わることが想定されるので、周波数テーブルを地域や受信状態等に応じて複数記憶させることも下記の非特許文献1に記載されている。
一方、下記の特許文献1では、スキャン時及び選局時において、選局できなかったチャンネルがある場合、そのチャンネルに係る伝送情報より選局できなかった原因を特定し、特定した原因に応じて、そのチャンネルを選局対象から除外する発明が開示されている。また、下記の特許文献2では、移動式の放送受信装置で、受信中の放送局に係る受信レベルが低下すると、現在位置を検出し、検出した位置情報に基づき、受信中の放送局と同系列の放送局を検索し、検索で該当した同系列の放送局の周波数に一旦切り換え、その後、切り換えた放送局に係る受信レベルが低下すると、再度、元の放送局の周波数に戻すという発明が開示されている。
社団法人 電波産業会 "地上デジタルテレビジョン放送運用規定" 技術資料 [online]、ARIB TR−B14 4.7版(第一分冊)(1/2)、[平成24年1月18日検索]、インターネット<URL: http://www.arib.or.jp/tyosakenkyu/kikaku_hoso/hoso_gijutsu_number.html> 特開2005−5894号公報 特開2007−215138号公報
地上デジタル放送の受信状況は様々な原因により変化することがあり、変化の原因として、上述した新規の開局、新中継局の設置、周波数リパッキング等がある。また、これら以外にも、一時的に受信状況を変化させる原因として、新たなビル等の建設工事が開始されたこと、大規模な工事等が一時的に行われること、放送局又は中継局の機器故障により一時的に放送が停止されること、天候又は季節の影響による空気中の水分量の変化に伴い放送波の減衰量が一時的に変化することなども考えられる。さらに、これらの多様な原因が複合的に絡み合って受信状況を変化させることもある。
一方、一定の地域範囲、例えば、一つの建物内において、放送受信装置として複数のテレビジョン装置が設置されている場合、さらには、その周囲にも移動式又は携帯式の放送受信装置(例えば、テレビジョン機能を具備した情報端末装置)が存在する場合、これらの各放送受信装置がシングルチューナの場合、ユーザが視聴中はスキャンを行えないことから、異なるタイミングで個々にスキャン(チャンネルサーチ)が行われることになる。そのため、上述したように受信状況が変化すると(一時的に変化する場合も含む)、スキャンを行うタイミングによって、個々の放送受信装置におけるスキャン結果が異なり、スキャン結果に基づく周波数テーブルの内容もそれぞれの放送受信装置ごとに相異することになる。その結果、近くに位置する複数の放送受信装置間で、地上デジタル放送の受信に対して様々な問題が生じるようになる。
例えば、新規の開局があった状況を想定すると、既にスキャンを行った放送受信装置では、新規の開局に係る新たな放送周波数に同調できるが、スキャンを未だ行っていない放送受信装置では、新たな放送周波数の存在を認識できていないので、近くに位置する放送受信装置間で、新たな放送周波数に同調できる装置と、同調できない装置が生じるという問題がある。この場合、1人のユーザが、これらの放送受信装置を適宜、視聴できる状況であれば、ある放送受信装置では新たな放送周波数のテレビ番組を見ることができ、別の放送受信装置では新たな放送周波数のテレビ番組を見ることができないという事態になるので、新たな放送周波数のテレビ番組を見ることができない放送受信装置が故障したというような誤解をユーザに与えるおそれがある。
また、一時的に受信状況が変わり、通常であれば良好に受信できるチャンネルの放送波が一時的に停波されて受信できず、その替わりに、通常では受信しにくい離れた中継局からの放送波を、停波に伴うダウンフェージング又はアップフェージングにより偶発的に受信できた状況で放送受信装置がスキャンを行った場合を想定すると、この場合では、通常であれば良好に受信できる放送波を周波数テーブルに反映せずに、受信しにくい放送波を周波数テーブルに載せることになる。その結果、一時的に停波されていた受信状況が元に戻っても、この放送受信装置は、通常より離れた放送波に同調することになり、良好なテレビ放送の受信が妨げられるという問題が生じる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、通信可能に接続した複数の放送受信装置の中の一台をマスターの放送受信装置にすると共に、残りをスレーブの放送受信装置にして、それぞれの放送受信装置のスキャン結果をマスターの放送受信装置に集約し、その集約されたスキャン結果に基づき周波数テーブルを作成し、全ての放送受信装置で同一の周波数テーブルを保持するようにして、受信状況の変化による影響を低減して良好なテレビ放送の受信を確保できるようにした放送受信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る放送受信装置システムは、周波数テーブルに基づきデジタル放送の受信を行う受信手段と、デジタル放送の各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンを行うスキャン手段とを有する放送受信装置を複数、通信可能に接続した放送受信装置システムにおいて、複数の放送受信装置の中の一の放送受信装置はマスターの放送受信装置にしてあると共に、残りの他の放送受信装置はスレーブの放送受信装置にしてあり、前記スレーブの放送受信装置は、スキャンにより判明した受信可能な周波数に係る情報を含むスキャン結果を、前記マスターの放送受信装置へ送信する手段を備え、前記マスターの放送受信装置は、前記スレーブの放送受信装置から送信されてくるスキャン結果、及び自身のスキャン結果に基づき、受信すべき周波数を決定する決定手段と、決定した受信すべき周波数に係る情報を含む周波数テーブルを作成するテーブル作成手段と、作成した周波数テーブルを前記スレーブの放送受信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る方法は、周波数テーブルに基づきデジタル放送を受信すると共に、デジタル放送の各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンを行う放送受信装置を複数、通信可能に接続した放送受信装置システムで、周波数テーブルを作成する周波数テーブル作成方法において、複数の放送受信装置の中の一の放送受信装置はマスターの放送受信装置にしてあると共に、残りの他の放送受信装置はスレーブの放送受信装置にしてあり、前記スレーブの放送受信装置は、スキャンにより判明した受信可能な周波数に係る情報を含むスキャン結果を、前記マスターの放送受信装置へ送信するステップを備え、前記マスターの放送受信装置は、前記スレーブの放送受信装置から送信されてくるスキャン結果、及び自身のスキャン結果に基づき、受信すべき周波数を決定するステップと、決定した受信すべき周波数に係る情報を含む周波数テーブルを作成するステップと、作成した周波数テーブルを前記スレーブの放送受信装置へ送信するステップとを備ることを特徴とする。
本発明に係る放送受信装置は、周波数テーブルに基づきデジタル放送の受信を行う受信手段と、デジタル放送の各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンを行うスキャン手段と、外部の放送受信装置と通信する通信手段とを備える放送受信装置において、スキャンにより判明した受信可能な周波数に係る情報を含むスキャン結果を、外部の放送受信装置へ送信する手段と、スキャン結果の送信に応じて、スキャン結果の送信先となる外部の放送受信装置から周波数テーブルを受信する手段と、周波数テーブルを、受信した周波数テーブルに更新する更新手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る放送受信装置は、外部の放送受信装置から、スキャン指示を受信する手段を備え、前記スキャン指示を受信した場合、前記スキャン結果を送信するようにしてあることを特徴とする。
さらに、本発明に係る放送受信装置は、前記スキャン結果を、スキャンを行った時刻と対応付けて送信するようにしてあることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る放送受信装置は、位置情報を検出する位置情報検出手段を備え、前記スキャン結果を、前記位置情報検出手段が検出した位置情報と対応付けて送信するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る放送受信装置は、周波数テーブルに基づきデジタル放送の受信を行う受信手段と、デジタル放送の各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンを行うスキャン手段と、外部の放送受信装置と通信する通信手段とを備える放送受信装置において、外部の放送受信装置から送信されてくる受信可能な周波数に係る情報を含むスキャン結果を受信する手段と、受信したスキャン結果、及び自身のスキャン結果に基づき、受信すべき周波数を決定する決定手段と、決定した受信すべき周波数に係る情報を含む周波数テーブルを作成するテーブル作成手段と、作成した周波数テーブルを、受信したスキャン結果の送信元となる外部の放送受信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る放送受信装置は、外部の放送受信装置が複数の場合、外部の放送受信装置ごとに異なる時刻でスキャン指示を送信する手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る放送受信装置は、前記スキャン結果を、スキャンを行った時刻と対応付けて受信するようにしてあり、スキャンを行った時刻に基づき、一の時間帯に属するスキャン結果を判別する手段と、一の時間帯に属するスキャン結果に対して重み付けを付加する手段とを備え、前記決定手段は、重み付けを付加したスキャン結果を含む複数のスキャン結果に基づき、受信すべき周波数を決定するようにしてあることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る放送受信装置は、前記スキャン結果を、位置情報と対応付けて受信するようにしてあり、複数のスキャン結果を受信した場合で、位置情報と対応付けスキャン結果及び位置情報と対応付けられていない位置情報を受信したとき、位置情報と対応付けられていないスキャン結果に対して重み付けを付加する手段を備え、前記決定手段は、重み付けを付加したスキャン結果を含む複数のスキャン結果に基づき受信すべき周波数を決定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る放送受信装置は、前記決定手段が、同一のチャンネルに応じた周波数の中で、複数のスキャン結果に含まれる受信可能な周波数の多い順で受信すべき周波数を決定するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、スレーブの放送受信装置がスキャン結果をマスターの放送受信装置へ送信し、マスターの放送受信装置は受信したスキャン結果及び自身のスキャン結果を用いて、複数のスキャン結果から統計的に得られる内容に基づき、受信すべきチャンネルを決定して周波数テーブルを作成し、作成した周波数テーブルをスレーブの放送受信装置へ送信するので、受信に用いる周波数テーブルは、マスター及びスレーブの全放送受信装置で共通化される。
そのため、各放送受信装置における周波数テーブルが同じものになることから、新規の開局があった場合に、ある放送受信装置では、新規の開局に係る新たな放送周波数に同調できるが、別の放送受信装置では、その新たな放送周波数に同調できないという事態が生じることを防止できる。また、各放送受信装置におけるスキャンは、ユーザの視聴状況等に応じて個々に異なるタイミングで行われるので、作成される周波数テーブルも、異なる時間帯のスキャン結果が反映されて統計的に平均化されたものになることから、共通化される周波数テーブルの中身は、一時的な受信状況の変化の影響を受けにくいものになる。
また、本発明にあっては、一の放送受信装置(例えば、マスターの放送受信装置)が、他の放送受信装置(スレーブの放送受信装置)へスキャン指示を送信し、他の放送受信装置は、スキャン指示を受信することで、スキャンを行ってスキャン結果を一の放送受信装置へ送信する。そのため、他の放送受信装置はスキャン指示に基づきスキャンを行ってスキャン結果を送信する仕様にしておくと、一の放送受信装置で他の放送受信装置のスキャン時期を制御できるようになる。
したがって、一の放送受信装置は、他の放送受信装置ごとに異なる時間でスキャン指示を送信すれば、様々な時間におけるスキャン結果に基づき周波数テーブルを作成できるようになり、一時的な受信状況の変化による影響を一段と低減できるようになる。また、スキャン指示は、スキャン結果を送ってこないスレーブの放送受信装置へ、一の放送受信装置が催促として用いることも可能である。
本発明にあっては、他の放送受信装置は、スキャンを行った時刻をスキャン結果に対応付けて送信するので、一の放送受信装置は、受信したスキャン結果及び自身のスキャン結果を時間帯別に判別して、ある特定の時間帯に属するスキャン結果には重み付けを付加してから受信すべき周波数を決定することも可能となる。その結果、特定の時間帯を受信状況の変化が生じにくい時間帯とすれば、受信状況の変化による影響が出にくい最適な周波数テーブルを作成できるようになる。
また、本発明にあっては、他の放送受信装置の中の少なくとも一つが位置情報検出手段を備え、位置情報検出手段を備える放送受信装置は、検出した位置情報をスキャン結果に対応付けて送信すれば、一の放送受信装置は、受信したスキャン結果の中で位置情報を含むものがあれば、位置情報を含まないスキャン結果に重み付けを付加して受信すべきチャンネルを決定することが可能となる。それにより、位置情報を含まないスキャン結果を送信する固定式(設置式)の放送受信装置のスキャン結果に重きをおいて、受信すべき周波数を決定できるようになる。
すなわち、固定式の放送受信装置は一般に位置情報検出手段を備えず、移動・携帯式の放送受信装置が位置情報検出手段を通常備えることから、上記のように位置情報を含まないスキャン結果に重み付けを付加すれば、固定式の放送受信装置のスキャン結果が重視されることになる。そして、移動・携帯式の放送受信装置は、移動に伴い受信状況が頻繁に変化することから、固定式の放送受信装置の方が受信状況が安定する傾向があるので、複数のスキャン結果の中で固定式の放送受信装置のスキャン結果が重視されると、移動に伴う頻繁な受信状況の影響を低減して、受信すべき周波数を決定でき、それにより最適な周波数テーブルを作成できるようになる。
さらにまた、本発明にあっては、スキャン結果に含まれる同一のチャンネルに応じた中で、受信可能な周波数の多い順で、受信すべき周波数を決定するので、いわゆる多数決で受信すべき周波数が決定されることとなり、それに伴い、統計的に多数決順で得られる結果に基づき簡易な処理アルゴリズムで周波数テーブルを作成できるようになる。
本発明にあっては、マスターの放送受信装置(一の放送受信装置)及びスレーブの放送受信装置(他の放送受信装置)のスキャン結果により作成された同一の周波数テーブルを、各装置がそれぞれ有することになるので、各装置が位置する地域範囲において、受信状況の変化の影響を低減した最適な周波数テーブルを作成でき、受信できるチャンネルが各装置間で異なるという事態の発生も防止できる。
また、本発明にあっては、一の放送受信装置(マスターの放送受信装置)が送信するスキャン指示に応じて、他の放送受信装置(スレーブの放送受信装置)がスキャン結果を送信するので、複数のスキャン指示に基づき周波数テーブルを遅滞なく作成できる。
さらに、本発明にあっては、異なる時刻で各放送受信装置がスキャンを行って、そのようなスキャン結果に基づき周波数テーブルを作成するので、受信状況の変化が生じやすい時間帯の影響を避けて最適な周波数テーブルを作成できる。
さらにまた、本発明にあっては、スキャンを行った時刻をスキャン結果に対応付けると共に、各スキャン結果を時間帯別に判別し、特定の時間帯に属するスキャン結果に重み付けを付加して周波数テーブルを作成するので、特定の時間帯でのスキャン結果を重視した内容の周波数テーブルを作成でき、受信状況の変化が生じにくい時間帯を特定の時間帯とすれば、安定した内容の周波数テーブルの作成に貢献できる。
また、本発明にあっては、スキャン結果の中で位置情報を対応付けたものがあれば、位置情報が対応付けされていないスキャン結果に重み付けを付加して受信すべきチャンネルを決定するので、基本的に受信状況の変化の影響が出にくい固定式の放送受信装置のスキャン結果に重きをおいて、受信すべき周波数を決定でき、それにより、受信状況の変化の影響が出にくい周波数テーブルを作成できる。
さらにまた、本発明にあっては、スキャン結果に含まれる受信可能な周波数の多い順で、受信すべき周波数を決定するので、多数決的に受信すべき周波数を決定して最適な周波数テーブルを作成できる。
本発明の実施形態に係る放送受信装置システムの全体的な構成を示す概略図である。 固定式の放送受信装置の内部構成を示すブロック図である。 (a)は第1メニュー画像を示す概略図であり、(b)はOSD画像の一例である同期中提示画像を示す概略図である。 (a)は周波数テーブルの例を示す図表であり、(b)は複数のスキャン結果に基づき周波数テーブルが作成される流れを示す概念図である。 (a)は固定式の放送受信装置によるスキャン結果の例を示す図表であり、(b)は移動・携帯式の放送受信装置によるスキャン結果の例を示す図表である。 周波数変更通知画面を示す概略図である。 移動・携帯式の放送受信装置の内部構成を示すブロック図である。 周波数テーブル作成方法に係るマスター及びスレーブの放送受信装置における処理手順を示すフローチャートである。 変形例の周波数テーブル作成方法に係る処理手順の一部を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施形態に係る放送受信装置システム1の全体の構成を示す概略図である。本実施形態の放送受信装置システム1は、建物内に設置される計3台の固定式の放送受信装置10、20、30、及び計2台の移動・携帯式の放送受信装置40、50を通信可能に接続した構成にしている。これら計5台の放送受信装置10、20、30、40、50はテレビジョン装置として機能するものであり、地上デジタル放送の放送信号を受信して各チャンネルの番組を表示可能にしている。本実施形態では、後述するユーザの設定により、これら計5台の放送受信装置10、20、30、40、50の中で、建物内に設置された1台の放送受信装置10をマスターの放送受信装置(一の放送受信装置)にすると共に、残りの放送受信装置20、30、40、50をスレーブの放送受信装置(他の放送受信装置)にしている。
建物内に設置される放送受信装置10、20、30は、建物に設けられたアンテナを共用しており、アンテナから延出するアンテナケーブルを各放送受信装置10、20、30に繋げている。また、これらの放送受信装置10、20、30を周知の通信規格(例えば、IEEE等によるLAN規格、又はDLNA等による規格等)に基づく通信ケーブルで相互に接続して、放送受信装置10、20、30同士で通信を行えるようにしている(なお、図1は、通信ケーブルによる接続に関して、ルーター又はDLNAのサーバ等の図示を省略している)。また有線の通信以外にも、周知の無線通信規格(例えば、IEEE等による無線LAN規格、又はBluetooth(登録商標)等)に応じた無線通信によって、各放送受信装置10〜30を接続することも可能である。
また、移動・携帯式の放送受信装置40、50は、いわゆるスマートフォンと称される電話機能に加えて各種アプリケーションソフトをインストールすることで多様な機能を具備できるようにした情報端末装置であり、地上デジタル放送の受信に必要なチューナ部、復調部、デコード部等を内蔵している。なお、移動・携帯式の放送受信装置40、50は、周知の無線通信規格(例えば、IEEE等による無線LAN規格、又はBluetooth(登録商標)等)又は周知の赤外線規格(IrDA系の規格。例えばIrSS等)で、固定式の放送受信装置10、20、30と無線により通信接続できるようにしている。
図2は、マスターの放送受信装置10の主要な内部構成を示すブロック図である。マスターの放送受信装置10は、スレーブとなる他の固定式の放送受信装置20、30と構成的には同等であるため、マスターの放送受信装置10で代表して、これらの固定式の放送受信装置10、20、30の内部構成を説明する。
放送受信装置10は、前処理部11、デコード部12、赤外線処理部13、制御部14、第1メモリ15a、第2メモリ15b、通信部16a、無線通信部16b、表示出力処理部17、及び音声出力処理部18等を内部接続線10aで接続した構成になっている。また、上述した各部11等は、内部接続線10aを通じて制御部14と信号の送受を行っており、各部11等は現在の処理状況等を示す信号を制御部14へ伝えると共に、制御部14は各部11等から伝えられた処理状況等により現在の処理状況を把握し、把握した状況に応じて次に行う処理を制御するための制御信号を各部11等へ送っている。以下、放送受信装置10の各部11等について、詳細を説明する。
まず、前処理部11は、地上デジタル放送の受信手段に相当し、アンテナで取得されアンテナケーブルで運ばれるRF信号(放送信号)が入力されており、チューナ部11a、A/D変換部11b、直交検波部11c、FFT部11d、復調部11eを含む。前処理部11のチューナ部11aは、アンテナケーブルよりRF信号が入力されるようになっており、このRF信号を制御部14の制御に従い、所定の周波数に基づいた周波数変換することでIF信号にして、A/D変換部11bへ伝送する。A/D変換部11bは、伝送されてきたIF信号をアナログからデジタルの信号に変換し、直交検波部11cへ伝送する。直交検波部11cは、伝送されてきたデジタルの信号をベースバンド信号に変換し、FFT部11dへ伝送する。FFT部11dは、伝送されてきた信号にフーリエ変換を行い、復調部11eへ伝送する。復調部11eは、伝送されてきた信号に等化処理及び誤り訂正処理を施し、トランスポートストリーム(TS)に変換し、次の処理を行うデコード部12へ伝送する。
デコード部12は、前処理部11で復調されたトランスポートストリームに対して、デコード処理を行い、映像、音声、その他データに分離する。さらにデコード部12は、分離した映像ストリームに対して映像デコード処理を行って表示出力処理部17へ出力すると共に、分離した音声ストリームに対しては音声デコード処理を行って音声出力処理部18へ出力する。
表示出力処理部17は、所定の映像表示に必要な処理を行って映像信号を生成し、生成した映像信号を表示パネル10bへ出力することにより、表示パネル10bには、所定の周波数に係るチャンネルに応じた放送番組の映像が表示される。また、音声出力処理部18は、増幅等の音声出力に必要な所定の処理を行って音声信号を生成し、生成した音声信号をスピーカー10cへ出力することにより、スピーカー10cからは、所定の周波数に係るチャンネルに応じた放送番組の音声が出力される。
一方、インタフェース系に関する部分として、赤外線処理部13は、周知の赤外線規格(例えば、IrDA系の各規格)に応じた通信処理(信号・データの送受処理)を行うものであり、基本的には、ユーザからの操作を受け付けるリモコン装置10dから発せられる操作信号を含む赤外線を受光して、制御部14へ伝える処理を行う。なお、赤外線処理部13は通信手段としても機能し、赤外線通信機能を具備した情報端末装置とも通信可能であり、情報端末装置から送られてくる信号・データを受信すると共に、これらの情報端末装置へ制御部14の制御指示に基づき信号・データ等の送信も可能にしている。
制御部14は、放送受信装置10が具備する各種機能を実行する際に中心的な役割を担うものであり、第1メモリ15aに記憶されたプログラムPに規定される様々な処理内容に基づき、各種手段として機能するものであり、詳細は後述する。
また、放送受信装置10は、メモリ(記憶媒体)として第1メモリ15a及び第2メモリ15bを具備しており、第1メモリ15aは基本的に製造段階(出荷段階)で準備すべきもの(プログラム、メニュー用の画像、OSD用の画像、装置の識別情報等)を記憶し、一方、第2メモリ15bはユーザが使用を開始してから生じるデータ等、例えば、放送経由で取得された各種データ、テーブル(PAT、PMT等)等、及びユーザの使用に伴い作成された各種データ・テーブル等を記憶(保存)するのに用いられており、記憶されるテーブルの例としては周波数テーブルTがある。なお、この周波数テーブルTは、受信すべきチャンネルに応じた周波数の情報等が含まれているので、前処理部11で所望のチャンネルを受信する際、周波数テーブルTに含まれる周波数に基づき、所望のチャンネルの周波数に同調する処理が行われる。
第1メモリ15aに記憶されるプログラムPは、ファームウェア及びシステムプログラム等に相当するものであり、放送受信装置10がテレビジョン装置として機能(既存の機能)するために必要な制御部14用の各種処理を規定すると共に、本発明に関する新たな各種処理も規定している。既存の機能を実現するための各種処理に関するもの例としては、所定の周波数に同調して放送番組を受信する処理、放送番組に関する映像表示・音声出力に関する処理、スキャン(チャンネルサーチ)に関する処理等がある。また、本発明に関する新たな各種処理は、制御部14の詳細とあわせて後述する。
また、第1メモリ15aに記憶される画像テーブルGには、各種メニュー用の画像及びOSD用の画像等が多数格納されている。図3(a)は、画像テーブルGに格納されている複数のメニュー画像の一例である第1メニュー画像2を示している。第1メニュー画像2は、「(1)接続認識」、「(2)マスター/スレーブ設定」、「(3)スキャン(チャンネルサーチ)」、「(4)スキャン結果同期」、及び「(5)装置レポート」等の複数の項目を選択可能に含むものであり、これらの各項目はカーソル2aを、リモコン装置10dに設けられた上下キーをユーザが操作することで選択の対象となり、リモコン装置10dに設けられた決定キーをユーザが操作すると、カーソル2aが位置する項目を選択したことが決定される。それにより、制御部14は、決定された項目に応じた処理を開始することになる。
図3(b)は、画像テーブルGに格納されている複数のOSD画像の一例である同期中提示画像3を示している。この同期中提示画像3は、例えば、上述した図3(a)の第1メニュー画像2において「(4)スキャン結果同期」が選択されて、各放送受信装置10〜50間でスキャン結果の同期処理が開始されると、その処理中に第1メモリ15aから読み出されて表示パネル10bに表示されるものであり、このような同期中提示画像3が表示されることで、ユーザはスキャン結果の同期処理中であることを把握できる。
また、図4(a)は、第2メモリ15bに記憶される周波数テーブルTの中身の概要を示している。この周波数テーブルTは、本発明の特徴的な処理により作成されるものであり、マスターの放送受信装置10で作成されてからスレーブの放送受信装置20〜50へ送信されることで、放送受信装置システム1の全ての放送受信装置10〜50で保持されるものとなる。図4(b)に示すように、周波数テーブルTは、マスターの放送受信装置10のスキャン結果t1、及びスレーブの放送受信装置20〜50の各スキャン結果t2〜t5に基づき作成される。
周波数テーブルTは、service_id(各サービスに割り当てられる識別値。全国の地上デジタルテレビジョン放送においてユニークな値)ごとに、チャンネル(ch)、周波数、事業者名(放送者名)等が適宜、対応付けられた表になっており、放送受信装置10は、この周波数テーブルTを用いて、リモコン装置10dに設けられるワンタッチボタン(1〜12の数字ボタン)に各チャンネルに所定の周波数を割り当てるプリセットを行い、ユーザの所望の放送局をワンタッチで前処理部11により受信できるようにしている。
また、第2メモリ15bは、周波数テーブルT以外にも、スキャン処理を行うと、そのスキャン処理の結果であるスキャン結果t1を、制御部14の制御指示に基づき次のスキャン処理を行うまで記憶するようになっている。
図5(a)は、スキャン結果t1の中身の概要を示す図表である。スキャン結果t1は、スキャンしたservice_idに応じた周波数ごとの受信状態情報等を含んでおり、含まれている周波数は、受信可能な周波数として判断されたものである。受信状態情報の中身は、受信強度(0〜255の数値)等を示す情報になっている。また、本実施形態のスキャン結果t1には、放送受信装置10の識別情報及びスキャンを開始した日時(時刻)の情報も、周波数等の情報と対応付けて含まれるようになっている。なお、図5(b)は移動・携帯式の放送受信装置40によるスキャン結果t4を示しており、このスキャン結果t4は、図5(a)に示すスキャン結果t1の中身となる周波数等の情報に対応付けてスキャンを行った場所に係る位置情報(緯度・経度)が含まれるものになっている。この位置情報は、後述するように位置検出部49で検出されるものである。
図2に戻り、放送受信装置10の内部構成に関する説明を続ける。通信部16aは通信手段に相当し、周知の通信規格(例えば、IEEE等によるLAN規格、又はDLNA等による規格等)に基づく無線通信の処理を制御部14の制御に従って行うものであり、通信ケーブルを接続できるようにしている。また、無線通信部16bも通信手段に相当し、周知の無線通信規格(例えば、IEEE等による無線LAN規格、又はBluetooth(登録商標)等)に無線通信の処理を制御部14の制御に従って行うものであり、移動・携帯式の情報端末装置等のように、無線を主にして通信を行う装置等に接続できるようにしている。
次に、制御部14が行う本発明に関する各種制御処理内容について説明していく。まず、制御部14は、システムを構築するために、放送受信装置10が通信により接続できる他の装置を認識する処理(接続認識処理)を行う。この処理は、例えば、図3(a)に示す第1メニュー画像2において「(1)接続認識」の項目がユーザにより選択された場合に開始されるようになっている。接続認識処理が開始されると、制御部14は、接続確認の信号(接続確認信号)を通信部16aを通じて、送信する制御を行う。
なお、上述した接続確認信号を受信することになる他の放送受信装置20〜50では、接続確認信号を受信すると、自己の識別情報と共に接続できる旨を含む信号(接続可能信号)を、接続確認信号の送信元の放送受信装置10へ返信する制御を行うことになる。
放送受信装置10が接続確認信号の送信元となっていた場合、接続確認信号の送信後、所定の時間内に接続可能信号を受信できたか否かを制御部14は判断し、接続可能信号を受信すると、その接続可能信号を返信してきた放送受信装置を、システムに含まれる装置として認識すると共に、その認識した装置構成を他のシステムに含まれる装置へ伝える処理も行う。
また、制御部14は、マスター/スレーブの設定に関する処理も行う。本実施形態において、この処理は基本的にユーザの手動設定に基づき行われるようにしており、図3(a)に示す第1メニュー画像2において「マスター/スレーブ設定」の項目がユーザにより選択され、その後に開くメニュー画像(図示せず)で、マスター決定がユーザにより選択されると、放送受信装置10をマスターに設定するフラグが第2メモリ15bに記憶されるように制御部14は処理を行う。その後、制御部14は、システムに含まれる他の放送受信装置20〜50へ、スレーブの設定を行う旨の指示信号(スレーブ設定信号)を送信することになる。そして、このスレーブ設定信号を受信した他の放送受信装置20〜50は、自身をスレーブに設定する処理を行う(スレーブに設定するフラグを記憶する処理を行う)。
さらに、制御部14は、マスターに設定された場合、システムに含まれる放送受信装置の数(図1では、計5台)を認識して、それぞれの放送受信装置にスキャンを行わせる時刻のスケジュール(スキャンスケジュール)を作成し、そのスケジュールで特定される各時刻にスキャン指示を放送受信装置へ送信する制御を行う。具体的なスキャンスケジュールの例としては、まず、1日における0時30分に自己(放送受信装置10)でスキャンを行い、3時00分に固定式の放送受信装置20でスキャンを行うようにし、6時00分に移動・携帯式の放送受信装置40でスキャンを行うようにし、9時00分に固定式の放送受信装置30でスキャンを行うようにし、12時00分に移動・携帯式の放送受信装置50でスキャンを行うようにスキャンスケジュールを立てて、このスケジュールに従ってスキャン指示を送信することになる。このようなスキャンスケジュールの内容も第2メモリ15bに記憶されることになる。
なお、スキャン指示を受信することになるスレーブの放送受信装置20〜50では、スキャン指示の受信に伴いスキャンを開始し、スキャンが終了するとスキャン結果t2〜t5を作成して、マスターの放送受信装置10へ送信する。この場合、スレーブの放送受信装置20〜50の各制御部がスキャン結果を送信する手段として機能する。また、スキャンの開始は上述した場合以外にも、図3(a)の第1メニュー画像2の「スキャン(チャンネルサーチ)」の項目がユーザにより選択された場合にも行われる(手動スキャン)。
スキャン自体の処理内容は、地上デジタル放送の各チャンネル(例えば13ch〜62ch)をサーチして、これらの各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンするものである。スキャンの際、制御部14はスキャン手段として機能し、同調した周波数の受信強度等を参照しながら周波数ごとに受信できたか否かを判別し、判別した受信可能な周波数に係る情報を含むようにスキャン結果を作成することになる。
また、制御部14はテーブル作成手段として、全てのスキャン結果t1〜t5が揃うと、上述したように、これらのスキャン結果t1〜t5に基づき統計的な処理を行って周波数テーブルTを作成する。この処理の具体的な内容として、制御部14はポイント(点数)により受信すべきチャンネル(この処理では、service_idが相当)を特定するようにしており、まず、スキャン結果t1〜t5に含まれる同調(受信)できた各周波数のそれぞれに1ポイントを付与する。
それから、制御部14は重み付け付加に係る処理を行い、スキャン結果t1〜t5に対応づけられた時刻に基づき夜間でない時間帯(一の時間帯)に属するスキャン結果を判別し、夜間でない時間帯に属するスキャン結果に重み付け付加として、先に付与した1ポイントを1.5倍する処理を行う。本実施形態では、夜間の時間帯を0時〜4時59分、及び18時〜24時の範囲とし、夜間でない時間帯を5時〜17時59分の範囲にしている。なお、これらの時間帯は一例であり、夜間の時間帯及び夜間でない時間帯の時刻範囲は、状況に応じて適宜設定可能である。
上述したスキャンスケジュールでは、0時30分にスキャンを行うマスターの放送受信装置10のスキャン結果t1、3時00分にスキャンを行うスレーブの放送受信装置20のスキャン結果t2が夜間の時間帯に属するため、それ以外のスキャン結果t3〜t5に付与された各ポイントが1.5倍されることになる。なお、このような時間帯による重み付けを行うのは、一般に、夜間の時間帯は、その他の時間帯に比べて工事等が行われて受信状況が悪化することが多いためである。なお、このような時間帯による重み付けを行う場合は、各スキャン結果t1〜t5に含まれるスキャン日時の時刻を参照して、制御部14は重み付けを行う対象を判別するようにしている。
さらに、制御部14は、更なる重み付け付加として、固定式の放送受信装置10〜30によるスキャン結果t1〜t3に係るポイントを1.5倍する処理を行う。このような重み付けは、スキャン結果t1〜t5の中に位置情報が対応づけられているか否かを制御部14が判別してから、位置情報が含まれないスキャン結果t1〜t3に重み付けを行うことになる。
上述したポイントに係る処理を、具体例をあげて説明する。一つの例として、スキャン結果t1にはservice_id 01に対して同調(受信)できた周波数として「xxx.01」が記載されていたとする。以下、スキャン結果t2におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t3におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t4におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t5におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載されていたとする。
最初に、各周波数には1ポイントが付与されることから、『スキャン結果t1のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1(ポイントの意味。以下同様)」、『スキャン結果t2のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1」、『スキャン結果t3のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1」、『スキャン結果t4のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1」、『スキャン結果t5のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1」となる。
次に、時間帯に係る重み付けにより、『スキャン結果t3のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t4のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t5のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」となり、スキャン結果t1、t2のservice_id 01に係るポイントは「1」のままである。
それから、位置情報を含まないことに関する重み付けにより、『スキャン結果t1のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」、『スキャン結果t2のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t3のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「2.25」となる。なお、『スキャン結果t4のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t5のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」である。
そして、制御部14は、上記のように重み付けの付加をしてから、周波数別にポイントの和を求めることになり、上記の例では、周波数「xxx.01」=「1,5(スキャン結果t1のポイント)」+「1.5(スキャン結果t5のポイント)」=「3.0」となり、周波数「xxx.55」=「1.5(スキャン結果t2のポイント)」+「2.25(スキャン結果t3のポイント)」+「1.5(スキャン結果t4のポイント)」=「5.25」となる和を求める。
最後に、制御部14は、ポイント比較を行い、上記の場合では、周波数「xxx.55」の方が、周波数「xxx.01」に比べてポイントが高いことから(5.25>3.0)、制御部14は決定手段として、service_id 01(一つチャンネルに相当)に対して受信すべき周波数を、「xxx.55」に決定する処理を行う。
また、上記とは別の日によるスキャン結果として、スキャン結果t1におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載され、スキャン結果t2におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載され、スキャン結果t3におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t4におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t5におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載されていたとする。
この日の場合、最初に各1ポイントが付与されると共に、時間帯による重み付けにより、『スキャン結果t1のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1」、『スキャン結果t2のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1」、『スキャン結果t3のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t4のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t5のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」となる。
それから、位置情報を含まないことに関する重み付けにより、『スキャン結果t1のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」、『スキャン結果t2のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」、『スキャン結果t3のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「2.25」、となり、重み付けのないものとして『スキャン結果t4のservice_id 01の周波数「xxx.55」』=「1.5」、『スキャン結果t5のservice_id 01の周波数「xxx.01」』=「1.5」となる。
そして、制御部14は、周波数別のポイントの和として、周波数「xxx.01」=「1,5(スキャン結果t1のポイント)」+「1.5(スキャン結果t2のポイント)」+「1.5(スキャン結果t5のポイント)」=「4.5」を得ると共に、周波数「xxx.55」=「2.25(スキャン結果t3のポイント)」+「1.5(スキャン結果t4のポイント)」=「3.75」を得る。この場合、周波数「xxx.01」の方が、周波数「xxx.55」に比べてポイントが高いことから(4.5>3.75)、制御部14は決定手段として、service_id 01(一つチャンネルに相当)に対して受信すべき周波数を、「xxx.01」に決定する処理を行う。なお、重み付けに係る倍数の「1.5」は一例であり、状況に応じて異なる倍数を用いることは勿論可能である。
制御部14は、上述した周波数の決定を、スキャン対象の全てservice_idに対して行うことにより、各チャンネル(service_id)に応じた受信すべき(同調すべき)周波数を決定し、この決定した内容の情報を含む周波数テーブルTを作成することになる。そして、制御部14は、決定した周波数テーブルTと、第2メモリ15bに記憶されている前回のスキャンによる周波数テーブルと中身を比較し、中身が異なっていると、以前の周波数テーブルを新たな周波数テーブルTに置き換えるという更新処理を行う(以前の周波数テーブルを削除して、新たな周波数テーブルTを記憶する処理を行う)。
また、制御部14は、新たな周波数テーブルTに更新した場合、周波数テーブルを送信する手段として、この周波数テーブルTをスレーブの放送受信装置20〜50へ送信する処理を行い、スレーブの放送受信装置20〜50では、周波数テーブルTを受信すると、以前の周波数テーブルを新たな周波数テーブルTに置き換えて更新する(この場合、スレーブの放送受信装置20〜50の制御部が、周波数テーブルTを受信する手段、及び周波数テーブルTの更新手段として機能する)。このこのような処理により、各放送受信装置10〜50は共通の周波数テーブルTを、それぞれ保持することになり、これらの共通の周波数テーブルTは同等の受信特性を有するので、受信できる放送局等に相異が生じなくなる。
このように周波数テーブルを更新した場合、制御部14は、図6に示すような周波数変更通知画面4の表示処理を行って、ユーザに周波数の変更があった旨を提示するようにしている。なお、この周波数変更通知画面4は、図3(a)の第1メニュー画面2における「(5)装置レポート」の項目がユーザにより選択されたときにも、表示されるようになっている。
上述した制御部14が行う各種処理(制御処理)の内容が、図2の第1メモリ15aに記憶されるプログラムPで規定されている。また、スレーブの固定式の放送受信装置20、30は本発明に関する部分において、上述したマスターの放送受信装置10と同等の構成になっており、マスターの放送受信装置10からの制御により、スレーブとして機能することになる。さらに、スレーブの移動・携帯式の放送受信装置40、50も、基本的に
は、上述したマスターの放送受信装置10と同等の構成であるが、相異点としては、位置検出部を備えることが挙げられる。
図7は、移動・携帯式の放送受信装置40の主要な内部構成を示しており、大部分は図2に示す固定式の放送受信装置10と同等であり(同等となる部分には、図2の10番台の符号に対して40番台の符号を付している)、位置検出部49を設けた点が異なっている。位置検出部49は位置情報検出手段として機能し、GPS(Global Positioning System)に関する処理を行うものであり、GPS用の人工衛星からの信号を受信して、現在の位置情報(緯度経度情報)を取得できるようにしている。そのため、放送受信装置40の第1メモリ15aに記憶されるプログラムP′は、位置検出部49による位置検出処理に関する処理内容を含むものになっており、制御部44は、スキャン処理に伴い位置検出処理も行って、スキャン結果t4に位置情報を含ませるようにしている(図5(b)参照)。なお、取得された位置情報は、第2メモリ15bに適宜記憶されることになる。このような内容は、もう一つの移動・携帯式の放送受信装置50でも同様である。
図8に示すフローチャートは、上述した内容を整理して周波数テーブル作成方法としてマスターの放送受信装置10及びスレーブの放送受信装置20〜50の各処理手順を示したものである。以下、このフローチャートに基づき、放送受信システム1における周波数テーブルTの作成の流れを説明する。このフローチャートは、システムに含まれる装置認識の処理、マスター/スレーブの設定処理、及び前回のスキャンの処理等が完了した状態になっているものとし、各放送受信装置10〜50には前回のスキャンによる周波数テーブルが格納されているものとする。また、このフローチャートは、上述した例のスキャンスケジュールに従ってマスターの放送受信装置10がスキャン指示を出すものとし、マスターの放送受信装置10自身によるスキャンは既に完了しているものとする。
まず、マスターの放送受信装置10は、開始条件が成立したか否かを判断する(S1)。このフローチャートの場合、開始条件としては現在の時刻がスキャンスケジュールの時刻(3時00分、6時00分、9時00分、12時00分)であるかを、マスターの放送受信装置10の制御部14が、内蔵するクロック機能で計時される時刻との対比で判断する。開始条件が成立しない場合、すなわち、現在の時刻がスキャンスケジュールのいずれかの時刻に到達していない場合(S1:NO)、条件成立待ちの状態となる。
また、開始条件が成立した場合、すなわち、現在の時刻がスキャンスケジュールのいずれかの時刻に到達した場合(S1:YES)、次に、マスターの放送受信装置10の制御部14は、全てのスレーブの放送受信装置20〜50のスキャン結果を受信しているか否かを判断する(S2)。全てのスキャン結果を受信していない場合(S2:NO)、マスターの放送受信装置10は、制御部14の制御に基づき、S1の段階でスキャンスケジュールの中で一致した時刻に対応するスレーブの放送受信装置(例えば、現在の時刻が3時00分であれば放送受信装置20)へスキャン指示を送信する(S3)。なお、スキャン指示の送信後は、再度、S1の段階へ戻り、マスターの舗装受信装置10は次の開始条件の成立を待つことになる。
一方、スレーブの放送受信装置(例えば、3時00分にスキャン指示を受ける放送受信装置20)は、スレーブでの開始条件が成立したか否かを判断する(S10)。この場合、、開始条件の成立は、スキャン指示を受信したこと、及びチューナ部が使用されていないこと(放送番組を視聴中でないこと)の二つを満たす必要がある。開始条件が成立していない場合、例えば、現在の時刻が3時00分以前の場合又はユーザが視聴中の場合(S10:NO)、開始条件の成立待ちの状態となる。また、開始条件が成立した場合(S10:YES)、スレーブの放送受信装置(例えば、放送受信装置20)はスキャンを行い(S11)、スキャン結果(例えば、スキャン結果t2)を作成してマスターの放送受信装置へ送信する(S12)。
上述したマスターの放送受信装置10におけるS1〜S3の処理、及びスレーブの放送受信装置20等におけるS10〜S12の処理を繰り返すことで、マスターの放送受信装置10は、スレーブの放送受信装置20〜50のスキャン結果t2〜t5を全て受信することになり、それによりS2の段階において全てのスキャン結果を受信した場合に該当し(S2:YES)、周波数テーブル作成の段階へ進む(S4)。周波数テーブル作成の段階では、上述したように、制御部14が自身のスキャン結果t1を含むスキャン結果t1〜t5に関してポイントに基づく統計的な算出処理を行って受信すべきservice_id(チャンネルと同等)に応じた周波数を順次決定して図4(a)に示すような周波数テーブルTを作成する。
それからマスターの放送受信装置10は、作成した周波数テーブルTと、前回に作成した周波数テーブルとを比較し、中身が一致するか否かを判断する(S5)。中身が一致する場合(S5:YES)、作成した周波数テーブルTに変更する必要性がないので、更新しない旨を伝える「更新無し情報」をスレーブの各放送受信装置20〜50へ送信し(S6)、マスターの放送受信装置10における今回の周波数テーブル作成の処理は一旦終了することになる。
また、作成した周波数テーブルTと、前回に作成した周波数テーブルとを比較し、中身が一致しない場合(S5:NO)、マスターの放送受信装置10は、作成した周波数テーブルTをスレーブの放送受信装置20〜50へ送信し(S7)、第2メモリ15bに記憶していた前回の周波数テーブルを、今回作成した新たな周波数テーブルTに置き換えて更新する(S8)。
一方、スレーブの放送受信装置(例えば、放送受信装置20)は、スキャン結果送信(S12)の後、「更新無し情報」を受信したか否かを判断し(S13)、「更新無し情報」を受信した場合(S13:YES)、前回の周波数テーブルをそのまま使用できることから、スレーブの放送受信装置における今回の周波数テーブル作成の処理は一旦終了する。
また、「更新無し情報」を受信していない場合(S13:NO)、スレーブの放送受信装置は次に、マスターの放送受信装置10から送られてくる周波数テーブルTを受信したか否かを判断する(S14)。周波数テーブルTを受信していない場合(S14:NO)、S13の段階へ戻り、再度、「更新無し情報」の受信又は周波数テーブルTの受信を待つ状態となる。
そして、周波数テーブルTを受信した場合(S14:YES)、スレーブの放送受信装置は、前回の周波数テーブルを、新たな周波数テーブルTに置き換えて更新する(S15)。なお、マスター及びスレーブの各放送受信装置10〜50では、新たな周波数テーブルTに更新すると(S8、S15)、図6に示すような周波数変更通知画面4を表示して、ユーザに周波数の変更があった旨を提示する。
上述したフローチャートの処理が完了することにより、マスター及びスレーブの各放送受信装置10〜50は共通の周波数テーブルTを保持することになるので、放送受信装置システム1に含まれる全ての放送受信装置は、同等の受信特性を具備することになり、システムのある放送受信装置では受信できる放送局を、システムの他の放送受信装置では受信できないという事態が発生することを防止できる。また、更新される周波数テーブルTは、スキャン時刻及び放送受信装置が移動・携帯式であるか否かなどを、ポイントに基づき統計的に判断した結果により作成されるので、一時的な受信状況の変化の影響を極力受けにくい受信特性を確保できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が考えられる。例えば、放送受信装置システム1に含まれる放送受信装置としては、テレビジョン装置以外に、地上デジタルテレビジョン放送の受信が可能な録画装置も該当する。放送受信装置システム1に含まれる放送受信装置の数は5台に限定されるものではなく、2台以上の放送受信装置であれば、システム構築が可能である。また、システム構築に用いる放送受信装置としては、上述したように、固定式の装置と、移動・携帯式の装置とを混在させる場合以外に、固定式の装置のみ、又は移動・携帯式の装置のみでシステムを構築することも可能である。
固定式の放送受信装置で、放送受信装置システム1に含ませる装置対象となり得るのは、同じルータ又は同じDLNAサーバーに接続されている装置、又は共用アンテナで繋がった装置等が挙げられる。なお、これらの固定式の放送受信装置を通信可能に接続する手段としては、上述した通信ケーブル以外に、放送受信装置側に共用アンテナ又は電力線で通信する機能を具備させれば、アンテナ線又は電力線を用いることも可能である。
さらに、移動・携帯式の放送受信装置をシステムに含ませるには、上述したように接続確認を行って、これらの移動・携帯式の放送受信装置を認識できるかを判断するが、隣の建物に設置された固定式の放送受信機等のシステム等に、自己の移動・携帯式の放送受信争議が勝手に取り込まれないようにするためには、システム構築の際にも位置情報を判断して、システムに含ませるか否かを判断することが好適である。具体的には、最初に通信ネットワークを介してシステムの構築を行うときの接続確認の際、認識できた装置が移動・携帯式の放送受信装置であれば、位置情報の取得を認識できた移動・携帯式の放送受信装置に要求し、要求により送られてきた位置情報と自己の位置とを比較して、認識できた移動・携帯式の放送受信装置の位置が、自己の位置の周辺であるかを判断する。この判断により、認識できた移動・携帯式の放送受信装置が位置的に又は所有者の関係等よりシステムに含ませるべきでないと判断でき、その判断結果により無関係の装置を排除できる。
なお、上記の移動・携帯式の放送受信装置をシステムに含ませるか否かの判断では、ユーザが能動的に判断できる操作機会を設けるために、例えば、最初の接続認識を赤外線通信(IrSS等)で行った際に、認識できた移動・携帯式の放送受信装置をシステムに含ませるか否かを決定できるダイアログ画面を表示できる仕様にしておくことが好ましい。また、移動・携帯式の放送受信装置の方も、最初の接続認識の際に、固定式の放送受信装置に構築されているシステムを接続先として認識した場合は、そのシステムの位置情報を位置検出部49で検出して、第2メモリ15bに記憶しておくと、再度、その場所で接続認識を行う際の接続処理をスムーズに行うことが可能となり好適である。
また、マスター/スレーブの設定は、上述した実施形態では、図3(a)の第1メニュー画像2の「(2)マスター/スレーブの設定」の項目がユーザに選択されることで、手動で行われるようにしているが、最初の接続認識の際、相互に制御部等の処理能力を比較し、最も処理能力の高い放送受信装置を自動的にマスターとして設定するアルゴリズムを導入することも可能である。この際、マスターとして設定されるのは、固定式の放送受信装置のみに限定する方式、又は、システムに含まれる全ての放送受信装置をマスターの対象にする方式の二通りが考えられ、いずれを適用してもよい。
すなわち、固定式の放送受信装置を最初にマスターに設定すると、後は、システムを構築する装置数が増減しても、柔軟に対応しやすくなると共に、時間的にもシステムに含まれる装置の認識等をスムーズに行いやすくなる。また、マスターの設定対象を限定しない場合は、移動・携帯式の放送受信装置として、処理能力の高いスマートフォンもマスターに設定でき、システムに含まれる放送受信装置が流動的なときなどには、移動・携帯式の放送受信装置をマスターに設定すると柔軟に対応することが可能となる。このようにシステムの構成が流動的となる場合は、システムに関する情報を移動・携帯式の放送受信装置に一時的に記憶させておくと、その後、システムの構成が変化しても、変化した部分のみ新たに認識すれば良くなるので、システム構成の変化にも対応しやすくなる。
また、上述した実施形態では、周波数テーブルTの作成処理の開始となるトリガーを、現在の時刻がスキャンスケジュールの時刻であるかを、マスターの放送受信装置10の制御部14が、内蔵するクロック機能で計時される時刻との対比で判断することで自動で進行するようにしていたが、ユーザによる手動操作で処理を開始するようにしてもよい。手動操作で処理を開始する場合は、図3(a)の第1メニュー画像2の「(4)スキャン結果同期」の項目をユーザが選択して決定することにより手動で行われ、この項目の選択により、スキャン指示が、マスターの放送受信装置10からスレーブの放送受信装置20〜50のそれぞれへ送られ、スレーブの放送受信装置20〜50はスキャン結果をマスターの放送受信装置10へ送ることになる(なお、スキャンが未実施の場合は、スキャンを行ってからスキャン結果を送る)。
さらに、自動で周波数テーブルTの作成処理を開始するトリガーは、上述したスキャンスケジュールによる以外にも、システムに含まれる各放送受信装置10〜50がスキャンを行うと、そのスキャンによるスキャン結果と、その時点で記憶している周波数テーブルとを比較し、受信対象となるservice_id(チャンネルに相当)に応じた周波数が相異することを検出した場合に処理を開始するようにしてもよい。この場合、周波数が相異したことを検出したのがマスターの放送受信装置であれば、図8のフローチャートにおける開始条件が成立した場合(S1:YES)に相当することになる。また、周波数が相異したことを検出したのがスレーブの放送受信装置20〜50のときは、スレーブの放送受信装置が処理の開始を要請する要請信号をマスターの放送受信装置10へ送信することになり、この場合、マスターの放送受信装置10で、この要請信号を受信したことが、図8のフローチャートにおける開始条件が成立した場合(S1:YES)に相当することになる。
さらにまた、上述した自動で周波数テーブルTの作成処理を開始する場合においても、各放送受信装置10〜50が単一の前処理部11(チューナ部11a)を具備するときは、スキャン指示があってもユーザが視聴中(又は録画中)であればスキャンを行えず、ユーザの視聴等の終了後にスキャンを行うことになるので、必然的にスキャン時刻がバラバラになることを考慮すれば、上述したようにスキャンスケジュールを設けずに処理を開始することも可能である。この場合は、各放送受信装置10〜50は、一律に同一の時刻(例えば0時30分)にスキャンを開始するようにプログラミングしておくが、その時刻(0時30分)にユーザが視聴又は録画を行っていれば、視聴又は録画終了後にスキャンを開始するようにプログラミングしておく。
この場合の処理の流れを図9の変形例のフローチャートに示す。変形例のフローチャートでは、マスターの放送受信装置10は、開始条件成立として現在の時刻が処理開始時刻(例えば0時30分)であるか否かを判断し(S1′)、処理開始時刻に到達しない場合は開始条件未成立(S1′:NO)として、条件成立を待つ状態となる。一方、開始条件が成立した場合(S1′:YES)、次に、マスターの放送受信装置10は、スキャン指示を送信することなく、全てのスキャン結果を受信したか否かを判断する(S2′)。全てのスキャン結果を受信していない場合(S2′:NO)、スキャン結果の受信待ちの状態となり、全てのスキャン結果を受信した場合は(S2′:YES)、次は、図8のフローチャートのS4の段階へ進み、以降のマスターの放送受信装置10における処理は図8のフローチャートのS4の段階以降と同等になる。なお、マスターの放送受信装置10でも、開始条件成立(S1′:YES)にあわせてスキャンを行うことになるが、マスターの放送受信装置10が視聴又は録画を行っていれば、視聴又は録画終了後にスキャンを行うことになる。
一方、スレーブの放送受信装置20〜50でも最初に、開始条件が成立したか否かを判断する(S10′)。この開始条件は、現在の時刻が処理開示時刻(例えば0時30分)以降であると共にユーザが視聴又は録画中でないという二つの条件が満たされる必要がある。スキャン開始条件が成立していない場合(S10′:NO)、条件成立を待つ状態となり、条件が成立した場合(S10′:YES)、スキャンを行い(S11′)、それからスキャン結果をマスターの放送受信装置10へ送信し(S12′)、以降のスレーブの放送受信装置における処理は図8のフローチャートのS15の段階以降と同等になる。
このような図9の変形例のフローチャートでは、マスターの放送受信装置10がスキャンスケジュールを設けなくても、ユーザの使用状況に応じて、スキャン時刻が適度に分散されるので、処理負担を低減でき好適となる。なお、スキャン結果をマスターの放送受信装置10へ送信する場合、ユーザが視聴中でもその旨を提示できるように、画面の隅に、送信中を表すアイコン等を表示して、送信中である旨をユーザに提示してもよい。
なお、図9に示す変形例のように、各放送受信装置10〜50が同時(同一の時刻に)スキャンを開始する場合においても、マスターの放送受信装置10が、スレーブの各放送受信装置20〜50へスキャン指示を同時に送信し、開始条件を成立させ、スキャンを行わせるようにしてもよい。このように同一の時刻にスキャン指示を行うことは特に、携帯式の放送受信装置40、50のように位置が変わることで受信状況に差が生じることもある装置にとって好適である。さらに、同時に各スキャン指示を送信するのは、時刻を変えて複数回行うことも可能であり、それにより、刻々と受信状況が変化するような場合にも柔軟な対応が可能となる。
また、各スキャン結果t1〜t5に基づき周波数テーブルTを作成するアルゴリズムとしては、上述したように重み付けを付加する以外に、同一のservice_id(チャンネル)に応じた周波数の中で、複数のスキャン結果t1〜t5に含まれる受信可能な周波数の多い順(多数決)で受信すべきservice_id(チャンネル)の周波数を決定してもよい。
例えば、スキャン結果t1におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載され、スキャン結果t2におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載され、スキャン結果t3におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t4におけるservice_id 01の周波数には「xxx.55」が記載され、スキャン結果t5におけるservice_id 01の周波数には「xxx.01」が記載されていた場合、「xxx.01」の数が「3」、「xxx.55」の数が「2」であることから、service_id 01に対して受信すべき周波数を「xxx.01」に決定することになる。このように多数決で受信すべき周波数を決定する場合は、上述したポイントの算出が不要になることから、処理アルゴリズムが簡易化され、制御部14の処理負担を低減できる。
なお、上述した本発明の実施例及び変形例では、周波数テーブルの作成を例として説明したが、本発明の処理対象は、周波数テーブルの作成に限定されるものではなく、例えば、放送受信装置システム1における通信ネットワーク設定、テレビジョン画面に係る画質設定、ユーザのお好み設定、各種ID設定、録画又は視聴予約の設定等の放送受信装置に係る各種設定にも広く適用可能である。さらに、このような周波数テーブル等の各種処理対象について、上述した本発明の実施例及び変形例は、地上デジタル放送の他に、BS/CSデジタル放送、CATVデジタル放送、IP放送(インターネット放送)、地域無線LAN放送等の各種デジタル放送においても広く適用可能である。
本発明は、複数の放送受信装置を通信可能に接続したシステムにおいて、デジタル放送の受信に用いられる周波数テーブルを各放送受信装置のスキャン結果に基づき統計的に作成するので、様々に変化する受信状況に対応しやすい周波数テーブルの作成について好適に利用可能である。
1 放送受信システム
10 マスターの放送受信装置
11 前処理部
12 デコード部
14 制御部
15a 第1メモリ
15b 第2メモリ
20〜50 スレーブの放送受信装置
49 位置検出部
T 周波数テーブル
t1〜t5 スキャン結果

Claims (4)

  1. デジタル放送の受信を行う受信手段と、デジタル放送の各チャンネルに応じた周波数に順次同調してスキャンを行うスキャン手段と、外部の放送受信装置と通信する通信手段とを備える放送受信装置において、
    スキャンにより判明した受信可能な周波数に係る情報を含むスキャン結果を、スキャンを行った時刻と対応付けて外部の放送受信装置へ送信する手段を備えることを特徴とする放送受信装置。
  2. 外部の放送受信装置から、スキャン指示を受信する手段を備え、
    前記スキャン指示を受信した場合、前記スキャン結果を送信するようにしてある請求項1に記載の放送受信装置。
  3. 位置情報を検出する位置情報検出手段を備え、
    前記スキャン結果を、前記位置情報検出手段が検出した位置情報と対応付けて送信するようにしてある請求項1又は請求項2に記載の放送受信装置。
  4. 外部の放送受信装置から、スレーブ設定信号を受信する手段と、
    前記スレーブ設定信号を受信した場合、スレーブに設定するフラグを記憶する処理を行う手段と
    を備える請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の放送受信装置。
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