JP5288957B2 - 抵抗値補償機能を有した電動機制御装置 - Google Patents

抵抗値補償機能を有した電動機制御装置 Download PDF

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Description

本発明は電動機巻線の抵抗値補償機能を有した電動機制御装置に関する。
インバータによる可変速電動機制御装置は、鉄道車両、昇降機、電気自動車、汎用インバータをはじめ各分野に適用されており、今後はトルクや速度制御精度の向上、高効率、低騒音など更なる高性能化と信頼性の向上が期待されている。特に、速度センサや位置センサを用いない位置速度センサレス制御は、信頼性向上や、設置環境の制約の改善などの点で有用である。
しかしながら、位置速度センサレス制御では、低速回転時の性能が抵抗値の変動に対して劣化する場合がある。例えば、摩擦力が大きい停止からの起動では、モータが非常に高温の場合や低温の場合、巻線抵抗値が変動することによって、起動トルクが確保できず、加速不良などの問題が生じることがある。本願において巻線抵抗値とは、固定子巻線の抵抗値を示す。
巻線抵抗値に対しては、オフライン(電動機を加減速制御つまりトルク制御していない状態)にて精度の高い同定すなわち推定を行う手段が、例えば下記特許文献1などに記載されている。この特許文献1のように、電動機制御装置を始めてセッティングした初期状態において、多少の時間を要しても精度の高い巻線抵抗値を同定することは可能である。
登録2929344
しかしながら特許文献1などの場合、巻線抵抗値の同定に要する時間は長く、時々刻々変化する温度での抵抗値を逐次同定するには適していない。また、巻線抵抗の変動に対して、ロバストな制御法も多数提案されている。ある程度の抵抗変動に対しては、制御系のロバスト化すなわち許容範囲を広く設定した制御で対応できる。しかしながら、特に大きな抵抗変動までをカバーすることができないのが課題である。従って、巻線抵抗が大きく変動する条件における性能劣化を防止し、運転に支障の生じないよう瞬時に巻線抵抗を推定する手段が望まれている。
本発明は、巻線抵抗値の変動を通常運転への支障を生じることのない短時間で把握することで、電動機の低速回転時の性能を改善することを目的とするものである。
本発明に係る抵抗値補償機能を有した電動機制御装置は、直流電圧を3相交流電圧に変換し電動機を駆動するインバータと、所定電圧指令に基づいて前記インバータを制御する制御手段と、前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記所定電圧指令と、前記所定電圧指令に応じて前記電動機を流れ前記電流検出手段にて検出された電流値に基づき、前記電動機の巻線抵抗値に相応する抵抗指標を演算する指標演算手段と、前記指標演算手段により、前記電動機及び前記インバータからなる装置を組み上げた初期状態の巻線抵抗値に対応する抵抗指標基準を演算する抵抗指標基準演算手段と、前記指標演算手段により演算される現在の抵抗指標と前記抵抗指標基準から、抵抗変動率を演算する抵抗変動率演算手段と、前記抵抗変動率と前記初期状態の巻線抵抗値に基づき、前記電動機のトルク制御に必要となる抵抗値を演算して提供する抵抗値演算手段とを具備し、前記抵抗値演算手段により演算された抵抗値に応じて、前記制御手段に供給される電圧指令が設定される。
巻線抵抗値の変動を通常運転への支障を生じることのない短時間で把握することで、電動機の低速回転時の性能を改善することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。以下の実施例では、本発明を誘導電動機のセンサレス制御に適用した例を示す。通常、誘導電動機では、回転子の抵抗値変動が問題となるが、センサレス制御の誘導電動機では、低速回転時の固定子巻線の抵抗値変動が動力性能に与える影響が問題となる。本発明の実施例は、誘導電動機固定子巻線の抵抗値変動を短時間で把握し、通常運転への支障を生じることなく電動機の低速回転時の性能を改善する。尚、本発明は誘導電動機のみならず、永久磁石同期電動機等他の電動機にも適用できるものである。
(第1実施例)
図1は、本発明による電動機制御装置の第1実施例の構成を示すブロック図である。
この電動機制御装置は、インバータ1、電流検出器2、直流電源3、制御部9、抵抗同定器10、抵抗指標演算部11、抵抗設定部12、抵抗変動率演算部13、低速判定部19を含み、制御部9は座標変換部5、PWM回路6、座標変換部7、積分器8を含む。
制御部9は、公知のDQ軸回転座標系を用いた制御構成となっている。D軸は、固定子巻線の駆動電流により、回転子に生じる2次磁束方向の軸を示し、Q軸はD軸に直交する方向の軸である。本発明では、DQ軸回転座標系を用いて巻線抵抗値を短時間で推定する。
積分器8はインバータ周波数指令ω*を、例えば20ms程度の積分時間で積分し回転角θを出力する。座標変換部5はD軸電圧指令Vd*、Q軸電圧指令Vq*を回転角θに基づいて座標変換し、U相電圧指令Vu*、V相電圧指令Vv*、W相電圧指令Vw*を出力する。PWM回路6はU相電圧指令Vu*、V相電圧指令Vv*、W相電圧指令Vw*に基づいてPWM(pulse wide modulation)を行い、インバータ1のゲートを制御するゲート信号を出力する。インバータ1は、直流電圧源3の電圧をPWM回路6からのゲート信号に基づき3相交流電圧に変換し、誘導電動機4を駆動する。座標変換部7は電動機4のu相電流Iu及びw相電流Iwを回転角θに基づいて座標変換し、D軸電流Id、Q電流Iq提供する。
通常、インバータ1と誘導電動機4を組み上げた初期状態において、抵抗同定器10は、モータ定数の初期同定を実施する。この初期同定手段は、周知の技術であって詳細は省略するが、例えばインバータ周波数指令ω1*=0、Q軸電圧指令Vq*=0と設定し、D軸電圧指令Vd*として交流電圧を与え、D軸電流Idの応答から、各種モータ定数(R1,R2,漏れインダクタンス、相互インダクタンス)を同定することができる。しかしながら、電動機4の全定数を同定するには、遅い時定数の応答に支配されて、同定に時間を要することが課題となる。
図1には記載していないが、通常の運転時にトルク指令や速度指令に一致したトルクあるいは速度が得られるように、DQ軸電流Id、Iqに基づき、インバータ周波数指令ω1*、DQ軸電圧指令Vd*、Vq*を出力するトルク制御部や速度制御部が備えられている。これらは、速度センサレスベクトル制御として周知の技術であるので、詳細な説明は割愛する。
装置の組み上げ時に同定された抵抗値を用いて運転することで、ある程度の性能を確保できる。しかしながら、周囲の環境条件(地域、季節による温度差)や連続運転などにより、電動機温度が大きく変動した場合には、巻線抵抗値も変動している。一般に周囲温度が低いほど巻線抵抗値は小さい。前述したように速度センサレス制御では、低速運転時には巻線抵抗の影響が強く現れるため、巻線抵抗値の変動が特に大きい場合に、所望の性能が維持できない。
これに対して、本願の特徴とする抵抗指標演算部11を備える。
電動機が停止状態から、運転を開始(電気車両では発車)する直前に毎回、インバータ周波数指令ω1*=0、Q軸電圧指令Vq*=0とし、D軸電圧指令Vd*に矩形波電圧を与える。抵抗指標演算部11は、このときに流れるD軸電流Idに応じて、抵抗指標IR1を演算する。この抵抗指標IR1は、電動機4の巻線インダクタンスと巻線抵抗から成る時定数に相応するものである。
前述した装置の組み上げ時、各種のモータ定数の一つとして巻線抵抗値を同定する抵抗同定器10を作用させる際にも、抵抗指標演算部11は抵抗指標IR1を演算しておき、これを抵抗変動率演算部13に抵抗指標基準IR1*として記憶しておく。
以下抵抗指標演算部11について詳細に説明する。
D軸電圧として与える矩形波電圧の半周期は、装置の電流応答の時定数程度とするのが適している。本実施例では矩形波電圧のデューティ比を50%として説明するが、他のデューティ比でも本発明は実施できる。本実施例では誘導電動機を例にしており、電流応答時定数とは、σL1/R1である。ここに、σ:漏れ係数(=1−M*M/L1/L2)、L1:1次自己インダクタンス、R1:1次抵抗、M:相互インダクタンス、L2:2次自己インダクタンスである。なお、誘導電動機の場合、巻線抵抗とは1次抵抗R1のことを示す。また、電動機が永久磁石同期電動機である場合、巻線抵抗R、巻線インダクタンスLとすれば、電流応答時定数はL/Rである。
D軸電圧指令Vd*に基づいて電動機4に印加されるD軸電圧と、各電流及び抵抗指標等の様子を図2に示す。
時間軸(横軸)の0[sec]が、抵抗指標を取得するために、矩形波電圧を重畳し始めたタイミングであり、それ以前は電圧を印加しておらず、よって各電流は0である。また、電動機4は停止状態にある。図2(e)のようにD軸に矩形波電圧を印加することで、図2(c)のようにD軸電流が応答している。図2(a)のようにQ軸電流は流れない。
図2(b)のように抵抗指標IR1は、図2(c)のようにD軸電流の応答した量すなわち電流変化量と定義する。つまり抵抗指標IR1は、図2(e)のように矩形波D軸電圧の凸期間は、D軸電圧の立ち上がり時の電流値と立下り時の電流値の差と定義し、凹の期間はD軸電圧の立ち下がり時から立ち上がり時までの電流変化量にマイナス1を乗じた値と定義する。こう処理することで、電圧の立ち上がりも立ち下がりでも、符号を揃えることが可能である。図2(b)において、矩形状波は抵抗指標の計算値、曲線はこの計算値にローパスフィルタをかけて得られる抵抗指標を示す。このように、抵抗指標IR1は時間とともに安定し、一定値に収束していくことがわかる。この収束した値をもって抵抗指標とする。
ここで、インバータのデッドタイムの影響を受けないように、電動機相電流がゼロクロスしないようにする必要がある。つまり、電動機の各相電流は0であってはならない。インバータから出力される電動機の各相電流は、ゼロクロス付近(デッドタイム期間)で不確定な値をとり、電圧指令に対して対応した特性とはならない。従って本発明では、抵抗指標を演算する場合、各相電流(Iu,Iv,Iw)がゼロクロスしないように、D軸電圧が生成される。これにより制御の精度を向上することができる。このためには、例えばD軸の矩形波電圧に一定のバイアス電圧を加えることで実現できる。従って、各相電流は0とはならず、矩形波D軸電圧指令Vd*に対応して変化し、正確な抵抗指標を得ることができる。
尚、制御の初期状態で、電動機4のu相軸に対するd軸の位相差θが例えば90°であった場合、u相電圧が0となりu相電流が流れないため、正確な抵抗指標が得られない。ここで、各相電圧は電圧をVとすると次式により示される。
Vu=Vcosθ ・・・(1)
Vv=Vcos(θ+120°) ・・・(2)
Vw=Vcos(θ+240°) ・・・(3)
従って、各相電流を0としないためには、θ、θ+120°、θ+240°が0°とならないようにする必要がある。これを実現するには様々の方法があるが、本実施例では図1に示すように、θのプリセット値θpとして0°を設定する。プリセット値θpは積分器8を介して座標変換部5に入力される。この結果インバータ1は位相差θがθpとなるように電動機4に各相電圧を印加する。この結果、各相電流は0とはならず、正確な抵抗指標を得ることができる。
また抵抗指標は、連続した立ち上げ時の指標と立ち下げ時の指標の加算平均として示すことができる。図3は本発明に係る2種類抵抗指標を説明するための図である。図3(a)は、矩形波D軸電圧指令Vd*の立ち上げ時と立ち下げ時のそれぞれで得られるD軸電流変化量を抵抗指標IRaとするもので、図3(b)は連続した立ち上げ時と立ち下げ時あるいは連続した立ち下げ時と立ち上げ時のそれぞれで得られる前記指標IRaの加算平均を、抵抗指標IRbとしたものである。尚、D軸電圧指令Vd*と、該D軸電圧指令Vd*に応じて電動機4に印加されるD軸電圧の凹凸のタイミングは同一である。また、図3(a)と図3(b)では時間軸の単位が100mm/sと50mm/sというように異なっている。
図3(a)において、例えば時刻Ta0〜Ta1での電流変化量はΔIa1であるから、立ち下がり時Ta1に得られる抵抗指標IRa1はΔIa1となる。また時刻Ta1〜Ta2での電流変化量はΔIa2であるから、立ち上がり時Ta2に得られる抵抗指標IRa2は−ΔIa2となる。このように立ち上がり時に得られる抵抗指標は、電流変化量にマイナス1を乗じた値とする。また時刻Ta2〜Ta3での電流変化量はΔIa3であるから、立ち下がり時Ta3に得られる抵抗指標IRa3はΔIa3となる。
図3(b)において、例えば時刻Tb0〜Tb1での電流変化量はΔIb1であり、時刻Tb0でのD軸電流変化量を0とすると、立ち下がり時Tb1に得られる抵抗指標IRb1は(ΔIb1−0)/2となる。このΔIb1は図3(a)の方式で算出される抵抗指標である。
また時刻Tb1〜Tb2での電流変化量はΔIb2であるから、立ち上がり時Tb2に得られる抵抗指標IRb2は(−ΔIb2+ΔIb1)/2となる。ここでも−ΔIb2、ΔIb1は図3(a)の方式で算出される抵抗指標である。同様に、時刻Tb2〜Tb3での電流変化量はΔIb3であるから、立ち下がり時Tb3に得られる抵抗指標IRb3は(ΔIb3−ΔIb2)/2となる。
図3(b)の抵抗指標IRbの方が、指標が速やかに収束しており、指標の演算を短時間で完了することができる。これは、誘導電動機を用いた場合など、1次抵抗と漏れインダクタンスとの速い電流応答に加え、2次抵抗と2次自己インダクタンスから成る遅い応答(時定数はいわゆる2次時定数)があり、その後者の影響が生じるためである。図3(b)では、連続した区間の指標の加算平均をとることで、この影響を相殺することができるため、速やかに指標が収束する。
尚、この例では、D軸電流の応答量から抵抗指標を算定しているが、D軸電流に代わり、U相、V相など相電流を用いても同様に算定できる。
次に、抵抗変動率演算部13の詳細を図4に示す。
抵抗変動率演算部13では、抵抗指標IR1が入力され、除算器15にて、抵抗指標基準記憶部14の出力である抵抗指標基準IR1*で除算されて、抵抗指標の変動率ΔR_IR1が求められる。ここに、抵抗指標基準記憶部14は、電動機及びインバータからなる装置を組み上げたときなどに、モータ定数を精度よく把握する初期パラメータ同定と共に取得した抵抗指標基準IR1*を記憶したものである。
図5は、運転、停止、指標演算を繰り返し実施して得られる前記の抵抗指標変動率ΔR_IR1(図4の除算器15の出力)の推移を示すものである。前記の抵抗指標基準を変動率100%としており、試行を重ねるごとに、抵抗指標が低下していく様子が分かる。この抵抗指標は、一定の電圧矩形波を与えた場合の電流応答量であるため、巻線抵抗値の増加によって指標が低下している。この結果は、電動機温度が上昇し、巻線抵抗値が増加することを表している。
抵抗変動率変換部16は、抵抗指標の変動率ΔR_IR1に基づき、抵抗変動率ΔR_R1を算定する。このように、指標変動率は抵抗変動率変換部16によって、抵抗変動率へと換算される。抵抗指標の変動率ΔR_IR1と抵抗変動率ΔR_R1との関係は、事前に特性を把握した上で、関数やテーブルにしておき、参照すればよい。例えば抵抗変動率ΔR_R1は、抵抗指標の変動率ΔR_IR1の変化に比例した値にしてもよい。抵抗変動率記憶部17では、算出された抵抗変動率を記憶しておく。
図1の説明に戻り、低速判定部19は、電動機回転周波数に相応する状態量として、インバータ周波数を入力とし、所定範囲内であれば、出力FlgLowSPを条件成立を示す1に設定し、それ以外では条件不成立を示す0に設定する。所定範囲とは、電動機誘起電圧が小さい領域であって、特に誘起電圧が0、すなわち停止した状態のみを条件成立とすることが望ましい。
図1の抵抗設定部12では、低速である場合(FlgLowSP=1)、抵抗同定値R1*、抵抗変動率ΔR_R1に基づき、次式のように、抵抗値R1を演算する。
R1 = R1* × ΔR_R1 ・・・(4)
上述のように演算された抵抗値R1に基づき、トルク制御部(図示されず)は、DQ軸の電圧指令Vd*,Vq*を設定し制御部9に供給する。このように、初期状態での抵抗同定値を設定するのではなく、運転時の実際の値に近い抵抗値の設定が可能となる。
以上の構成により、次の作用効果を得る。
上記のように、少なくとも電動機が停止ないしは低速回転から始動するとき、抵抗に相関の強い抵抗指標を短時間に算出し、これに基づき抵抗値を設定する。精度は十分ではないが、運転に支障のない短時間にて推定し、抵抗設定値を概略真値に近づけることが可能である。例えば鉄道電気車両を発進させ加速する時、車両の運転手は加減速レバーを最大加速の位置に設定する。このような場合、電動機の抵抗値が通常より例えば大幅に大きい時、必要な加速を得ることができない。上記実施例によれば、電動機の周囲条件や運転条件などの差異から電動機温度が通常時と大きく異なり、巻線抵抗値が大きく変動している条件においても、始動トルクを確保することが可能となり、ドライブの信頼性が向上できる。
前述のように従来、速度センサレスベクトル制御の巻線抵抗変動に対するロバスト性は、ある程度確保されている。本願は、巻線抵抗の変動がその範囲を逸脱するくらいに、大きく変動した状況に対処するものである。本実施例は、短時間かつラフな抵抗値推定により、ドライブの信頼性向上を達成することができる。
停止ないしは極低速回転にて、上記の抵抗値補償により抵抗設定を実施しても、連続運転している場合には、時々刻々電動機温度は変化しており、抵抗設定値と真値と差異が生じる場合がある。しかしながら上記実施例の目的は、停止ないしは極低速から始動し加速する場合に、抵抗値の不一致によってトルク不足となり、加速できない状態を回避することである。よって上述のように、停止ないしは極低速回転において、上記実施例による制御を実施すればよい。
以上のように、巻線抵抗値が大きく変動する場合にも、その変動を短時間に把握することが可能となるため、運転に支障を引き起こさず、加速トルクの低下など性能劣化や、最悪の始動不能などを回避することが可能となる。
また、本実施例では、抵抗同定器10は装置を組み上げた初期状態において、巻線抵抗値を精度よく把握する初期同定を実施している。それと同時に(連続して)抵抗指標を取得し、これを抵抗指標基準値としている。
実際の運用に入ると、精度の高い初期同定は時間を要するため、随時実施できるものではない。よって簡単な手段により、抵抗値と相関のある抵抗指標の演算を随時実施することで、運転時の状態に即した抵抗指標を短時間で取得できるようになる。この抵抗指標と、装置の立ち上げ時に取得した抵抗指標基準との比較より、初期同定時に比べ、どの程度の抵抗変動率があるかが概略把握できる。初期同定によって、その時点での精度の高い抵抗値R1*が分かっているため、そこからの変動率を抵抗設定値に反映している。
運転時における抵抗値を抵抗指標から概略推定することで、通常の条件においては、従来と代わらない精度の高い抵抗値を利用できるとともに、大きな抵抗変動に対しては、その概略を把握し抵抗を設定することができるようになる。
これにより、従来問題であった、大きな抵抗変動があった条件においても、トルクを確保し、始動を可能にするとともに、従来と代わらない運転条件では、従来と代わらない性能を維持することが可能となる。
また、本実施例の抵抗設定値の演算は、抵抗指標の変動率に基づいて行われる。一般に抵抗とは巻線抵抗のみならず、インバータの素子オン電圧やデッドタイムの補償誤差などの影響が等価的に巻線抵抗として見えてくる。このため、これらの絶対値を精度よく検出することは困難な場合が多い。このように絶対値の把握ではなく、巻線抵抗の変動率の把握は、比較的精度よく実現できる。よって本実施例のように、抵抗指標に基づき抵抗値を直接設定するのではなく、抵抗指標基準との指標の変動率を導出し、それに基づき、抵抗を設定する方が、信頼性のある抵抗設定を行うことができる。
また、本実施例では図2、図3のように、抵抗と相関のある抵抗指標として、矩形波を印加した際の電流の応答量を選んでいる。これによって、抵抗が推定できることを示す。
例えば、初期電流を0[A]としたときの電流応答は概略次式で表される。
Figure 0005288957
モータ時定数τは例えば数ms〜数十ms程度である。ここで、電動機温度が異なる二つの状態(それぞれR1とR2)に対する電流応答を考える。所定時間t0後の応答量は次式となる。
Figure 0005288957
抵抗の変動率を、ΔR=R2/R1と定義し、2つの電流応答量の比率は、次式となる。
Figure 0005288957
この抵抗変動率ΔRと電流応答比率I2/I1の関係を図6に示す。t0は図2(e)のような矩形波D軸電圧のパルス幅(例えば半周期)である。図6はt0を時定数τ付近に設定した場合である。いずれも、抵抗の変動率(比率)ΔRと電流応答量の比率I2/I1は、単調減少の関係となっており、電流応答量の比率から、抵抗の比率を求めることが可能であることが分かる。
矩形波D軸電圧の半周期(パルス幅t0)は、前述の電流応答時定数τの程度の値に設定される。矩形波周期が短過ぎると、電流応答量である抵抗指標はその値が小さくなり、ノイズに埋もれて精度が劣化する。逆に、矩形波周期を長くすれば抵抗指標の値は大きくなるが、運転直前の抵抗指標の演算に時間を要して支障をきたす。よって、矩形波電圧の半周期は、抵抗変動の影響が十分に現れる程度の時間すればよく、電流応答の時定数τ程度であれば、それに合致している。時定数とは電流応答の63%までの立ち上がりまでの時間であるから、抵抗指標はノイズに埋もれることもなく、また時定数自体が抵抗値の関数であるため、その変動も十分に現れる。
すなわち、短時間に抵抗設定を完了することが可能で、運転前に支障をきたさない範囲で完了できる。実験的には、上記矩形波電圧の約3周期分の時間にて、概略の最終的抵抗指標を取得することが可能である。
また本実施例では、応答する相電流が零点を横切らないように、電圧にバイアスをかけている。インバータでは、短絡を防止するためのデッドタイム区間(上下のスイッチング素子が同時にオフする期間)があるが、この間の電圧外乱が電流の極性によって変化し、また、その値自体も零点近傍では不安定である。つまりインバータから出力される相電流が0[A]近傍のとき、相電圧が不安定になる。よって、相電流が零クロスしないようにすることで、上述のような電圧外乱の影響を受けず、精度の高い抵抗指標の取得および抵抗の推定が可能となる。
尚、本実施例では、D軸電圧を矩形波電圧とし、D軸電流の立ち上がり・立下り量を指標としたが、逆に、D軸電流を矩形波状として、そのときのD軸電圧の立ち上がり・立下り量を指標にしても、同様な作用効果が得られる。
なお、本実施例では、抵抗などモータ定数を同定するための初期同定機能を有したことを前提に記載しているが、特に、この機能を制御の中に持つ必要はない。すなわち、電動機の抵抗同定を、この装置とまったく別な手段にて実施してそれを既知の抵抗値とし、そのときの温度条件にて、抵抗指標を取得し抵抗指標基準とすれば、同一の作用効果が得られる。また、本実施例では、抵抗指標に応じて抵抗値を設定したが、抵抗指標に応じて電動機の制御パラメータあるいはモータ定数等を本実施例と同様な構成を用いて設定しても良い。これにより、制御パラメータ等の大幅な変動に対処することができる。
図7は、本発明の第2実施例を示す図である。図4の抵抗変動率演算部13の一部のみが第1実施例と異なるため、他を省略して説明する。
除算器15の出力である抵抗指標変動率ΔR_IR1は、領域選択器19に入力される。領域選択器19では、抵抗指標の変動率ΔR_IR1に応じて、例えば、抵抗値通常:1、抵抗値低下:0、抵抗値増加:2の3レベルを出力する。選択部18は、領域選択器19から出力されるレベルに応じた抵抗変動率(ΔR_R1_0, ΔR_R1_1,ΔR_R1_2)を選択し、選択された抵抗変動率は抵抗変動率記憶部17に記憶される。
以上の構成により、抵抗指標変動率が所定範囲を超えるような抵抗変動が起こったと判断できた場合に限って、抵抗値を設定するように構成することが可能である。尚、抵抗指標変動率ではなく、抵抗指標が所定範囲を超えるような場合に限って、抵抗値を設定するように構成してもよい。
この第2実施例の場合、通常の抵抗変動範囲においては、従来と同一の設定にて運転できるため、従来の運転に影響を及ぼさない。一方、本願の課題とする大きな抵抗変動が生じた場合に限って、抵抗値をそれに応じた値へと設定することで、従来はトルク低下や起動失敗といった不具合を改善することが可能になる。
(第3実施例)
図8は、本発明による電動機制御装置の第3実施例の構成を示すブロック図である。第1実施例との差異について以下説明する。
この第3実施例では、電動機の始動直前に限らず、低速運転中であっても抵抗変動を把握することが可能となる。抵抗指標IR1を演算するための条件を判定する零電圧判定部20が追加されている。零電圧判定部20は、PWM回路6の出力である、U相、X相、V相、Y相、W相、Z相のゲート指令Gu,Gv,Gw,Gx,Gy,Gzより、インバータ1が零電圧を出力している期間を特定する。例えば、U相、V相、W相が全てオンした状態、あるいはX相、Y相、Z相が全てオンした状態が零電圧を出力している期間(零電圧期間)となる。
図9は3相のゲート指令Gu,Gv,Gw,Gx,Gy,Gzに基づく零電圧期間を判定する零電圧判定部20の構成例を示す。図9には参考としてインバータ1及び電動機4の概略構成も示されている。零電圧期間とは、インバータ1のUVWの3相が全てHighまたは全てLowを出力している期間である。
先ず、各相それぞれが、確定した電圧(H or L)を出力しているかを判断する。つまり、デッドタイム期間中ではないことが必須条件となる。
アンド回路51は、ゲート指令Gu,Gv,Gwが全てHであるときに、Hを出力する。このとき、ゲート指令Gx,Gy,Gwは全てLである。つまりアンド回路51のH出力は、電動機4の全相にHレベル電圧が印加されていることを示す。アンド回路52は、ゲート指令Gx,Gy,Gzが全てHであるときに、Hを出力する。このとき、ゲート指令Gu,Gv,Gwは全てLである。つまりアンド回路52のH出力は、電動機4の全相にLレベル電圧が印加されていることを示す。
オア回路53は、アンド回路51がH、またはアンド回路52がHであるとき、すなわち零電圧期間にHを、それ以外ではLを出力するものである。オンディレイ54は、入力が所定時間以上Hである場合に、出力をLからHにするもので、逆に入力がHからLになった場合には、即座に出力を0にする機能を持つ。よってオンディレイ54は、オア回路53の出力である零電圧出力の判定が所定時間継続した場合に、零電圧を示すH出力をオンディレイ信号として提供する。これにより、(演算に)有効ではない、非常に短い零電圧出力を排除することが可能である。
零電圧判定部20は、零電圧期間である場合、出力FlgZeroVを1とし、非零電圧期間である場合、出力FlgZeroVを0にする。尚、ゲート指令を検出するのではなく、インバータの三角波キャリアと電圧指令の関係から、零電圧の出力期間を特定することもできる。
次に、零電圧判定部20の出力が供給される抵抗指標演算部11について説明する。図10は抵抗指標演算部11の構成例を示すブロック図である。
零電圧期間(FlgZeroV=1)であるとき、タイマー回路22が動作し、所定時間間隔でトリガーTRGが出力される。電流記憶部21は、D軸電流IdをTRGに応じてサンプリングし記憶する。抵抗指標換算部23は、記憶されたD軸電流に応じて、例えばその減衰(電流変化率)から時定数を算定して出力し、抵抗指標記憶部24に記憶する。
抵抗指標演算部11の電流記憶部およびタイマー回路の動作例を図11に示す。この図はトルク発生中の状態を示し、例えば電気車両の発進直後の低速状態を示す。出力電圧が非零電圧を示す間、Flg_ZeroVが1である。低速走行時、電動機4のインダクタンス成分はほとんどなく、例えば交流15V程度の印加電圧で必要となるトルクが発生する。インバータ1の出力電圧は、例えば1500V程度である。従って低速走行時、インバータの出力が非零電圧の期間は図11のように非常に短く、例えば全体の1%程度である。
タイマー回路22の出力であるTRGは、Flg_ZeroVが0から1になって所定時間Ta経過して1となる。更にその後は、所定時間間隔TbごとにTRGを1にする。時間Taは次の点で必要である。すなわち、インバータではスイッチングを行った後(Tzs[1])、ノイズが電流などの電気量に重畳する。このため、ノイズが減衰するのを待って、電流をサンプリングすることが望ましいため、時間Taが設けられる。
同図では、Flg_ZeroVが0から1に変わるのが、時刻Tzs[1]であり、そこから所定時間Ta経過した時刻Ts[1a]にてTRGが立つ。更に、そこより所定時間Tb経過するごとに時刻Ts[1b]、時刻Ts[1c]でTRGを1にする。このTRGが立っているとき、電流記憶部21はD軸電流値Idをサンプリングして記憶するものである。抵抗指標換算部23は、電流記憶部21に記憶されたD軸電流値Idに基づいて抵抗指標を換算する。つまり抵抗指標換算部23は、図11に示すD軸電流のグラフの零電圧期間(Flg_ZeroV=1)における傾きから抵抗指標を求める。
以上の構成によれば、次の作用効果を得る。
電動機の始動前に限らず、運転中であっても零電圧期間を利用して、抵抗変動を把握することが可能となる。第1実施例と比べ、データサンプリング時間が短いとは言え、抵抗を推定するための特殊なモードがなく、通常の運転中に実施できるところにメリットがある。始動時間の短縮や、騒音・損失の低減などの効果がある。
インバータの零電圧期間を利用するため、電動機特性自体が電流応答に現れるが、低速であれば、その誘起電圧の影響を低減できるため、精度の高い抵抗変動を把握できるようになる。この低速とは、本実施例による方式で抵抗指標を所望の精度で演算できる回転速度以下の速度を示し、例えば実験的に求まる速度である。
ここで、非零電圧期間を用いた場合、直流電圧変動の影響を受けること、低速回転時の非零電圧期間が短く、電流などの取得が困難であることなど、精度の高い推定には課題がある。本実施例のように、低速かつ零電圧期間の指標を用いることで、始動時間の短縮・騒音低減・損失低減・推定精度の向上が期待できる。
本発明による電動機制御装置の第1実施例の構成を示すブロック図である。 D軸電圧指令Vd*に基づいて電動機4に印加されるD軸電圧と、各電流及び抵抗指標等の様子を示す図である。 図3は本発明に係る2種類抵抗指標を説明するための図である。 第1実施例に基づく、抵抗変動率演算部13の構成例を示す図である。 試験結果に基づく抵抗指標変動率 抵抗変動率ΔRと電流応答比率I2/I1の関係を示す図である。 本発明の第2実施例に係る抵抗変動率演算部13の構成例を示す図である。 本発明による電動機制御装置の第3実施例の構成を示すブロック図である。 零電圧判定部20の構成例を示す図である。 第3実施例における抵抗指標演算部11の構成例を示すブロック図である。 第3実施例における抵抗指標演算部11の電流記憶部およびタイマー回路の動作例を示す図である。
符号の説明
1…インバータ、2…電流検出器、3…直流電源、4…誘導電動機(IM)、5…座標変換部、6…PWM回路、7…座標変換部、8…積分器、9…制御部、10…抵抗同定器、11…抵抗指標演算部、12…抵抗設定部、13…抵抗変動率演算部、14…抵抗指標基準演算部、15…除算器、16…抵抗変動率変換部、17…抵抗変動率記憶部、18…領域選択器、19…低速判定部、20…零電圧判定部、 21…電流記憶部、22…タイマー回路、23…抵抗指標換算部、24…抵抗指標記憶部。

Claims (12)

  1. 直流電圧を3相交流電圧に変換し電動機を駆動するインバータと、
    所定電圧指令に基づいて前記インバータを制御する制御手段と、
    前記電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記所定電圧指令と、前記所定電圧指令に応じて前記電動機を流れ前記電流検出手段にて検出された電流値に基づき、前記電動機の巻線抵抗値に相応する抵抗指標を演算する指標演算手段と、
    前記指標演算手段により、前記電動機及び前記インバータからなる装置を組み上げた初期状態の巻線抵抗値に対応する抵抗指標基準を演算する抵抗指標基準演算手段と、
    前記指標演算手段により演算される現在の抵抗指標と前記抵抗指標基準から、抵抗変動率を演算する抵抗変動率演算手段と、
    前記抵抗変動率と前記初期状態の巻線抵抗値に基づき、前記電動機のトルク制御に必要となる抵抗値を演算して提供する抵抗値演算手段とを具備し、
    前記抵抗値演算手段により演算された抵抗値に応じて、前記制御手段に供給される電圧指令が設定されることを特徴とする抵抗値補償機能を有した電動機制御装置。
  2. 前記電動機の巻線抵抗値を同定し、前記初期状態の巻線抵抗値として前記抵抗指標基準演算手段に提供する抵抗同定手段を具備することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  3. 前記抵抗値演算手段は、前記抵抗指標または前記抵抗変動率が所定範囲を超えた場合に抵抗値を演算し、該抵抗値に応じて前記制御手段に供給される電圧指令が設定されることを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  4. 前記所定電圧指令は矩形波であって、前記インバータは矩形波電圧を前記電動機に印加し、
    前記指標演算手段は、前記矩形波電圧の凸期間及び凹期間の各期間に前記電動機に流れる電流の変化量に基づいて前記抵抗指標を演算することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  5. 前記指標演算手段は、前記矩形波電圧の凸期間に前記電動機に流れる電流の変化量、及び前記矩形波の凹期間に前記電動機に流れる電流の変化量にマイナス1を乗じた値を前記抵抗指標とすることを特徴とする請求項4記載の電動機制御装置。
  6. 前記指標演算手段は、前記矩形波電圧の凸期間に前記電動機に流れる電流の変化量、及び前記矩形波の凹期間に前記電動機に流れる電流の変化量にマイナス1を乗じた値を指標とし、
    前記矩形波電圧における連続した凸期間及び凹期間または凹期間及び凸期間で得られる前記指標の加算平均を前記抵抗指標とすることを特徴とする請求項4記載の電動機制御装置。
  7. 前記指標演算手段は、演算した前記抵抗指標の変動が所定値以下に収束したときの前記抵抗指標を最終的な抵抗指標として提供することを特徴とする請求項4乃至6のうち1項記載の電動機制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記電動機に流れる電流が零クロスしないように前記インバータを制御することを特徴とする請求項4記載の電動機制御装置。
  9. 前記矩形波電圧の周期は、前記電動機の巻線のインダクタンス及び抵抗から成る時定数に基づいて決定されることを特徴とする請求項4記載の電動機制御装置。
  10. 前記制御手段は、PWM制御に基づいて前記インバータを制御することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  11. 前記抵抗指標演算手段は、前記インバータの各相出力電圧が全てHレベルまたは全てLレベルである期間に、前記電動機を流れる電流の変化率に基づいて前記抵抗指標を演算することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の電動機制御装置。
  12. 前記抵抗値演算手段は、前記電動機が停止または所定回転速度より低速で回転しているときに前記抵抗値の演算を実施することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の電動機制御装置。
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