JP5287429B2 - 通信制御方法及び無線端末 - Google Patents
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Description
しかし、地下街などのように、BSの電波が直接届きにくい場所では、無線エリアを安価に拡大すべく、BSの代わりにアナログリピータ(Analog Repeater、AR)を配置することがある。このような場合、ARとBSとの通信干渉を避けるため、ARは、例えば、BSが使用する無線周波数とは異なる中心周波数を用いて無線通信を行なう。
上記の無線通信システムに関する技術としては、ネットワーク制御管理装置により、基地局の利用可能無線リソースが移動局の所望QoS(Quality Of Service)から算出される第1のトラヒック無線リソース以上であるかを判定し、真と判定された各中継局について、中継局の利用可能無線リソースが所望QoSから算出される第2のトラヒック無線リソース以上であるかを判定し、真と判定された中継局のいずれか1つに、移動局を接続させるように制御する方法などが知られている。
Controlled HOでは、MSは、例えば、通信中のBS〔Serving BS、(SBS)〕から定期的に(例えば、約30秒に1回の割合で)隣接BS情報広告(MOB_NBR-ADV)メッセージを受信する。MOB_NBR-ADVメッセージには、SBSに隣接する隣接BS〔Neighboring BS(NBS)〕に関する情報(例えば、NBSの中心周波数などの、NBSとの同期処理に用いる情報)が含まれる。
Uncontrolled HOでは、MSがHOすることが予めNBSに伝えられていないので、通信開始に用いる各種の通信情報(例えば、コンテクスト情報など)の複製が、MSがNBSに接続したときから始まる点でControlled HOと異なる。その結果、Uncontrolled HOでは、Controlled HOよりもHOに要する時間が増大する。
このような場合、MSは、SBSからの電波強度があるHO閾値を下回ると、SBSと通信できなくなるので、例えば、既知の無線周波数をスキャン(サーチ)する。このとき、NBSまたはARを発見できなければ、HOすることもできず、通信が切断される場合がある。一方、ARの無線周波数(f2)を偶然発見することができれば、MSは、例えば、上述のUncontrolled HO又は初期エントリ処理を行なう。初期エントリ処理は、MSが、SBSがMSについての情報を保持している期間(Resource Retain Time)内にSBSとの通信を再開できない場合に行なう接続開始手順である。しかし、MSが初期エントリ処理を行なう場合、通信処理に要する時間がHOに要する時間の数倍程度になる。
そこで、本発明は、MSの接続処理を効率化することを目的の1つとする。
図1は、一実施形態に係る無線通信システムの構成の一例を示す図である。
この図1に示す無線通信システムは、例示的に、無線基地局(BS)10と、アナログリピータ(AR)20と、移動端末(MS)30とをそなえる。
ここで、BS10は、MS30及びAR20と無線通信を行なう。また、BS10は、他のBSと有線あるいは無線で通信を行なうことができる。
AR20は、セルまたはセクタなどの無線エリアを提供し、当該無線エリアに属するMS30宛に、BS10から受信した無線信号を中継して送信する。このときAR20は、例えば、BS10との通信干渉を防ぐため、BS10の無線周波数f1とは異なる無線周波数f2を用いることができる。また、本例のAR20は、例えば、地下側(例えば地下街、地下駐車場、地下鉄の車内または駅構内、地下道など)に配置されるが、地上側(例えば、高速道路、鉄道、一般道等のトンネル内部、建物の内部、高層または中層建築物の半地下構造地帯、山岳地帯、渓谷など)に配置されてもよい。なお、BS10及びAR20の数は、図1に示す例に限定されない。
(1.1)ASN−GW40
ASN−GW40は、例示的に、通信インタフェース(IF)部41と、通信制御部42と、リピータ情報登録部43とをそなえる。
リピータ情報登録部43は、AR20に関する情報(AR情報)を隣接情報テーブル422に登録する。AR情報は、例えば、一つ以上のAR20の中心周波数に関する情報と、AR20を管理するBS10を識別する送信元識別情報(例えば、Preamble Index)とを含む。
また、通信制御部42は、例えば、リピータ情報登録部43により登録された上記AR情報及び隣接BS情報をBS10宛に通知することができる。このため、通信制御部42は、例示的に、中継処理部421と、隣接情報テーブル422とをそなえる。
通信IF部41は、ASN−GW40配下の複数のBSと送受信する通信インタフェース機能を具備する。通信IF部41は、例えば、中継処理部421により作成された上記の隣接情報広告指示メッセージを、バックボーンネットワーク(図示省略)を介して、BS10へ送信することができる。
次に、BS10は、例示的に、送受信部11と、通信制御部12とをそなえる。
通信制御部12は、MS30との間で、例えば、通信あるいは呼に関する制御メッセージを送受信し、MS30との接続を維持して通信制御を行なう。
また、通信制御部12は、例えば、ASN−GW40からの隣接情報広告指示メッセージに含まれるAR情報及び隣接BS情報の内容を広告することができる。このため、通信制御部12は、例示的に、隣接情報広告処理部121と、隣接情報テーブル122とをそなえる。
即ち、本例の隣接情報テーブル122は、AR20の送信周波数(例えば、f2)に関する情報を記憶する記憶部の一例として機能する。
隣接情報広告処理部121は、隣接情報テーブル122に格納、保持されたAR情報と隣接BS情報とのいずれかあるいは双方を有する広告メッセージ(例えば、MOB_NBR-ADVメッセージ)を作成する。隣接情報広告処理部121が作成した広告メッセージは、送受信部11により、MS30宛に送信される。
なお、隣接情報テーブル122は、例えば、隣接情報広告処理部121により作成された広告メッセージの内容を、広告メッセージの版数毎に管理することができる。
送受信部11は、MS30と所定の無線周波数(例えば、f1)で無線通信する。また、送受信部11は、他のBSまたはASN−GW40と有線(または無線)により通信することができる。
無線送受信部111は、BS10が作成した各種制御メッセージ(例えば、広告メッセージなど)に所定の無線送信処理を施しMS30宛に無線送信する一方、MS30から送信された無線信号を受信する。また、無線送受信部111は、MS30宛の無線信号をAR20に無線送信することができる。
(1.3)AR20
AR20は、BS10から受信したMS30宛の無線信号を、BS10の送信周波数(例えば、f1)とは異なる送信周波数〔例えば、f2(≠f1)〕でMS30宛に中継して送信する。例えば、AR20は、所定の無線エリアを提供し、この無線エリアに位置するMS30宛に、BS10から受信した無線信号を中継して送信することができる。なお、上述のように、AR20から中継送信される無線信号には、参照元のBS10からの無線信号に含まれる送信元識別情報と同じ送信元識別情報が含まれる。
一方、MS30は、例示的に、無線送受信部31と、通信制御部32と、同一性判定部33とをそなえる。
無線送受信部31は、BS10から直接、又はAR20を介して無線信号を受信する。例えば、BS10からの送信フレームと同期をとることにより、無線フレームを受信したり、BS10宛に無線フレームを送信したりすることができる。この無線信号は、例えば、BS10が作成した広告メッセージが含まれていてもよい。
通信制御部32は、BS10との間で、例えば、通信あるいは呼に関する制御メッセージを送受信し、BS10との通信を維持及び制御する。また、通信制御部32は、例えば、通信中のBS10からの電波強度を測定し、電波強度が所定の閾値以下となった場合、BS10からの広告メッセージの内容に基づき、他の通信先をスキャン(サーチ)して受信周波数を切り替えることができる。
隣接情報受信部321は、無線送受信部31が受信したBS10からの広告メッセージからAR情報の内容または隣接BS情報内容あるいはその双方を抽出する。隣接情報受信部321は、例えば、上記抽出した情報内容をBS情報テーブル322に登録する。このとき、登録される内容は、AR情報及び隣接BS情報の内容の一部であってもよいし、全部であってもよい。
例えば、同一性判定部33は、通信制御部32によりBS情報テーブル322に基づく受信周波数の切り替え先の選択がなされた後、当該BS情報テーブル322の内容(例えば、切り替え前後の通信装置に対応する送信元識別情報)に基づいて、当該切り替えの前後での同一性の判定を行なうことができる。
また、例えば、同一性判定部33は、上記受信周波数の切り替えが行なわれた後、切り替え前後で受信した無線信号に含まれる送信元識別情報を検出して、その検出結果に基づいて、上記判定を行なうようにしてもよい。
通信制御部32は、同一性判定部33での判定結果に応じて、所定の通信接続処理を行なう。例えば、通信制御部32は、同一性判定部33により、切り替え前後での送信元識別情報が一致すると判定された場合、周波数の切り替えを行なうとともに、無線通信システムへフレーム同期し、Network re-entry処理(端末登録手順)を省略する。
端末登録手順においては、まず、MS30とBS10との間で、初期レンジング処理が行なわれる。この初期レンジング処理は、例えば、BS10とMS30との間での送信電力などの調整制御処理を含んでいてもよい。次に、BS10とMS30との間で、ベーシックキャパビリティの取得を行なうことにより、BS10及びMS30の物理層の能力〔送信電力、FEC(Forward Error Correction)など〕を相互に交換する。そして、BS10及びMS30のそれぞれが、相手から送られてくるデータを復号化できるようにすべく、認証シーケンスを行ない、復号鍵を交換する。次に、MS30は、MAC層の関連機能をBS10に通知し、正式な接続IDをBS10から通知してもらう。そして、BS10及びMS30は、IPアドレスを取得し、ユーザデータ交換のためのコネクション制御、QOS制御などのサービスフロー制御を行ない、通信サービスを開始する。
一方、本例の通信制御部32は、同一性判定部33により、切り替え前後での送信元識別情報が一致しないと判定された場合、周波数の切り替えを行なうとともに、無線通信システムへフレーム同期し、Network re-entry処理(端末登録手順)を実施する。または、ハンドオーバ(HO)を行なう。このとき、周波数切り替え前の接続情報(通信パラメータやサービスフローに関する情報)の一部を引き継いでHOを行なってもよい。
以上のようにして、本例のMS30は、一つ以上の(隣接)BS10、又は一つ以上のAR20の使用周波数(f2)に関する情報をBS10から通知されるので、AR20(あるいは隣接BS10)をスキャン対象に含めることができる。また、前記スキャンの結果、発見したAR20の無線周波数(f2)に周波数を切り替える前後での無線信号に含まれる送信元識別情報に基づき、接続先が実質的に同一であるかどうかを判定することができる。そして、周波数の切り替え前後で送信元識別情報が一致する場合、MS30は、無線通信システムへフレーム同期した後のNetwork re-entry処理を省略する。
(1.5)動作例
次に、上記無線通信システムの動作例について、図3〜図9を用いて説明する。説明の前提となる無線通信システムの一例を図3に示す。
SBS10−1は、MS30と通信中のBS10である。本例のSBS10−1は、例えば、自局10−1が提供する無線エリアに属するMS30宛に、無線周波数f1で無線信号を送信する。また、SBS10−1には、例えば、BS10を識別するための識別情報(BSID)として「0x000001」が付され、SBS10から送信される無線信号には、送信元識別情報(Preamble Index)として「P1」が含まれる。
矢印(1)に示す移動パターンは、MS30が、ARSBS120−1が提供する無線エリアからSBS10−1が提供する無線エリアへ移動する移動パターンである。矢印(2)に示す移動パターンは、矢印(1)の移動パターンとは逆に、MS30が、SBS10−1が提供する無線エリアからARSBS120−1が提供する無線エリアへ移動する移動パターンである。
さらに、矢印(5)に示す移動パターンは、MS30が、SBS10−1が提供する無線エリアからNBS10−2が提供する無線エリアへ移動する移動パターンであり、矢印(6)に示す移動パターンは、MS30が、ARSBS120−1が提供する無線エリアからNBS10−2が提供する無線エリアへ移動する移動パターンである。また、矢印(7)に示す移動パターンは、MS30が、ARSBS120−1が提供する無線エリアからARSBS220−2が提供する無線エリアへ移動する移動パターンである。
例えば、(1),(2)及び(7)の移動パターンの場合、MS30は、移動前後で実質的に同一のBS(例えば、SBS10−1)と通信するので、無線周波数の切り替えのみを行ない、Network re-entry処理を省略する。一方、例えば、(3),(4),(5)及び(6)の移動パターンの場合、MS30は、移動前後で異なるBS(例えば、NBS10−2)に属することになるので、無線周波数の切り替えを行なうとともに、ハンドオーバ(HO)及びNetwork re-entry処理を行なう。
ここで、図5は本例の無線通信システムの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、この図5に例示するように、リピータ情報登録部43が、AR20及びNBS10−2に関する情報(AR情報及び隣接BS情報)を隣接BSリストとして登録する(ステップS201)。
ここで、AR20に付与するBSIDには、例えば、以下に例示するルールを適用することができる。
この図7に示す例では、SBS10−1用の隣接BSリストとして、SBS10−1に隣接する、NBS10−2,ARSBS120−1,ARSBS220−2及びARNBS20−3の各情報(隣接BS情報、AR情報)が格納される。隣接情報テーブル422には、ASN−GW40が管理、制御するBS10毎に、当該BS10に隣接するBS10またはAR20に関する隣接BSリストをそれぞれ格納することができる。図7に示す隣接BSリストは、SBS10−1に対する、隣接BSリストの一エントリである。
図7に示す隣接BSリストの例では、NBS10−2のBSIDに「0xAAAAAA−000002」が付与され、ARSBS120−1のBSIDに「0xAAAAAA−400001」が付与される。また、ARSBS220−2のBSIDに「0xAAAAAA−400002」が付与され、ARNBS20−3のBSIDに「0xAAAAAA−400101」が付与される。なお、各BSIDのMSBである「0xAAAAAA」は、前述のように、通信キャリアを識別するOperator ID/NAP IDである。
図7に示す例では、NBS10−2の関連付け情報に「0xFFFFFF−FFFFFF」が付与され、ARSBS120−1の関連付け情報に、SBS10−1のBSID「0xAAAAAA−000001」が付与される。また、同様に、ARSBS220−2の関連付け情報に「0xAAAAAA−000001」が付与され、ARNBS20−3の関連付け情報に、NBS10−2のBSID「0xAAAAAA−000002」が付与される。
Preamble Index(8bits)は、無線信号上でBS10を区別するための送信元識別情報である。本例では、SBS10−1から送信される無線信号には「P1」が含まれ、NBS10−2から送信される無線信号には「P2」が含まれる。
ASN−GW40から隣接情報広告指示メッセージを受信したSBS10−1は、上記隣接BSリストの内容を含むMOB_NBR-ADVメッセージを作成して、このMOB_NBR-ADVメッセージをMS30に対して広告(ブロードキャスト)する(ステップS101)。
Management Message Typeは、当該メッセージの種類を示す。IEEE802.16e-2005では、「0x53」が、MOB_NBR-ADVメッセージであることを示す値として定義されている。
Configuration Change Countは、メッセージの版数を示す。Configuration Change Countは、BS10とMS30とで共有される。この値を用いて、例えば、MS30は、BS10に対して、Configuration Change Count及びメッセージ中で隣接BS10が記述されている順番(index)を指定して、当該メッセージに含まれるフィールド内容を指示することができる。
PHY Profile IDは、隣接BS10またはAR20の各種設定がSBS10−1の設定と同じであるかどうかを示すパラメータである。本パラメータにより、SBS10−1と設定が同じである情報についてはメッセージ中から当該情報を省略することができる。この場合、MS30はSBS10−1のパラメータをコピーして使用することができる。
Preamble Index/Subchannel Indexは、隣接BS10またはAR20が送信する無線信号のPreamble部分に埋め込まれる、基地局の識別コードである。
HO Process Optimizationは、Network Re-entry手順のうち、どの処理を省略することができるかを示す情報である。例えば、MS30が、隣接BS10にHOする場合、Network Re-entry手順が必要となるが、SBS10−1から隣接BS10にMS30との接続情報の一部を移管することにより、Network Re-entry手順のいくつかを省略することができる。MS30は、本情報を基に、Network Re-entry手順がなるべく短時間で終わるBS10をHO候補として選択することができる。
DCD_settingsは、複数のTLV(Type/Length/Value)から構成される複合TLVであり、隣接BS10が送信しているDCD内の各種TLVがDCD_setting TLVの中にまとめて格納される。なお、DCD_settingsは、SBS10−1のDCDと異なるTLVのみを含む。
UCD_settingsは、は複数のTLVから構成される複合TLVであり、NBS10−2が送信しているUCD内の各種TLVがUCD_setting TLVの中にまとめて格納される。なお、UCD_settingsは、SBS10−1のUCDと異なるTLVのみを含んでもよい。
また、MS30は、例えば、AR20からSBS10−1への周波数切り替えを可能とするため、SBS10−1と通信中にSBS10−1に関する情報(BSID,Frequency,Preamble Index,BS種別など)を取得し、BS情報テーブル322に格納する。SBS10−1から受信したMOB_NBR-ADVメッセージには、SBS10−1に関する情報が含まれないからである。これにより、MS30は、通信先をSBS10−1へ切り替えることができる。
BSID(24bits)は、BS10及びAR20に付与されたBSIDのLSBを示す。通信キャリアが同一であれば、BSIDのMSBは同一であるので、BSIDのLSBだけでもBS10及びAR20を識別できる。なお、MS30は、BSIDの全ビットをBS情報テーブル322に格納するようにしてもよい。
例えば、MS30は、Preamble同期まで実施し、その周波数でどのBS10またはAR20に同期可能かどうかを確認する。
次に、MS30は、SBS10−1からの電波強度が所定のHO閾値以下であるかどうかを判定する(ステップS6)。そして、SBS10−1からの電波強度が所定のHO閾値以下であると判定すると、MS30は、BS情報テーブル322に保持するNBS10−2及びAR20から切り替え先を選択する(ステップS7)。このとき、MS30は、BS情報テーブル322に保持するNBS10−2及びAR20のうち最も電波強度の大きい通信装置を選択することができる。
MS30は、切り替え前後でPreamble indexが一致すると判定すると(ステップS8のYesルート)、切り替え前後で実質的に同一のSBS10−1と接続することになるので、周波数の切り替えを実施する(ステップS12)。一方、新たな通信先のAR20はSBS10−1の無線信号をそのまま中継送信しているため、AR20に便宜的に付与したBSID「0xAAAAAA−400001」は、実際の無線信号中に含まれない。そこで、MS30は、BS情報テーブル322内のPreamble indexから辿って、AR20が中継送信しているSBS10−1のBSID「0xAAAAAA−000001」が受信信号に含まれるBSIDとなるよう、BSIDの置き換えを実施する(ステップS13)。なお、周波数切り替え前後で用いる通信接続パラメータには、それまでSBS10−1との通信で使用していたパラメータ(周波数以外)をそのまま使用することができる。
HO先がNBS10−2である(BSIDのLSBが「4」で始まらない)場合、当該NBS10−2に対して、HOのための情報を送信する。一方、HO先がARNBS20−3である(BSIDのLSBが「4」で始まる)場合、ARNBS20−3の参照元であるNBS10−2に対して、HOのための情報を送信する。ただし、MOB_MSHO-REQメッセージに含まれるHO先のAR20の参照元のBS10が、当該メッセージ中のHO候補のBS10として含まれる場合、BS10に対してのみ上記情報を送信すればよい。
次に、MS30の通信制御部32は、無線送受信部31に周波数の切り替えを指示する(ステップS10)。例えば、SBS10−1からARNBS20−3にHOを行なう場合は、周波数をf1からf4に切り替える。
この結果、冗長なプロトコル手順を省略することができ、AR20経由のBS10との無線通信を高速に再開することが可能である。また、MS30の接続処理を効率化することが可能となる。
上述した無線通信システムでは、ASN−GW40によりAR情報を登録したが、図10に例示するように、BS10´がリピータ情報登録部43´を有することにより、BS10´において、AR情報を登録することもできる。なお、図2と同様の符号を付した部分は、既に説明したものと同様の機能を具備する。
なお、上述したBS10,10´,AR20,MS30及びASN−GW40の各構成及び各機能は、必要に応じて取捨選択してもよいし、適宜組み合わせてもよい。
また、同一性判定部33は、周波数切り替え前後で実際に受信した無線信号に含まれる情報(例えば、関連付け情報)に基づいて、接続先の実質的な同一性を判定するようにしてもよい。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
無線基地局と、無線端末と、該無線基地局から送信された無線信号を受信し、受信した周波数と異なる送信周波数で前記無線信号を該無線端末に中継する中継局とを含む無線通信システムにおける通信制御方法であって、
該無線基地局は、一つ以上の無線基地局、又は一つ以上の中継局の該送信周波数に関する情報を広告し、
該無線端末は、該無線基地局から直接、又は該中継局を介して広告された前記情報に基づいて受信周波数を切り替える前後で受信する該無線信号に含まれる、送信元識別情報が一致するかどうかを判定し、一致すると判定した場合、該無線通信システムへフレーム同期した後の端末登録手順を省略する、
ことを特徴とする、通信制御方法。
該無線端末は、前記情報に基づき、前記受信周波数の切り替えを行ない、
前記切り替え前後で受信した無線信号に含まれる送信元識別情報に基づき、前記判定を行なう、
ことを特徴とする、付記1記載の通信制御方法。
該無線基地局は、該無線基地局と該中継局との関連付けを示す関連付け情報を広告し、
該無線端末は、該関連付け情報に基づき、前記判定を行なう、
ことを特徴とする、付記1記載の通信制御方法。
(付記4)
前記関連付け情報は、該無線基地局を制御するゲートウェイ装置により設定される、
ことを特徴とする、付記3記載の通信制御方法。
該無線端末は、
前記切り替え前後で前記送信元識別情報が一致しないと判定した場合、前記切り替え前の接続情報の一部を用いてハンドオーバを行なう、
ことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の通信制御方法。
前記切り替えは、該無線基地局の送信周波数への切り替えを含む、
ことを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の通信制御方法。
(付記7)
前記情報は、該無線基地局を制御するゲートウェイ装置により設定される、
ことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項に記載の通信制御方法。
無線基地局と、無線端末と、該無線基地局から送信された無線信号を受信し、受信した周波数と異なる送信周波数で前記無線信号を該無線端末に中継する中継局とを含む無線通信システムにおける該無線基地局であって、
該中継局の該送信周波数に関する情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記情報を広告する広告部と、
をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
無線基地局と、無線端末と、該無線基地局から送信された無線信号を受信し、受信した周波数と異なる送信周波数で前記無線信号を該無線端末に中継する中継局とを含む無線通信システムにおける該無線端末であって、
該無線基地局から広告される、一つ以上の無線基地局、又は一つ以上の中継局の該送信周波数に関する情報を受信する受信部と、
前記受信部で該無線基地局から直接、又は該中継局を介して受信した前記情報に基づいて受信周波数を切り替える前後で受信する該無線信号に含まれる、送信元識別情報が一致するかどうかを判定する判定部と、
前記判定部により一致すると判定した場合、該無線通信システムへフレーム同期した後の端末登録手順を省略する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線端末。
11 送受信部
111 無線送受信部
112 バックボーン送受信部
12,12´ 通信制御部
121 隣接情報広告処理部
122 隣接情報テーブル
13 リピータ情報登録部
20 アナログリピータ(AR)
30 移動端末(MS)
31 無線送受信部
32 通信制御部
321 隣接情報受信部
322 BS情報テーブル
33 同一性判定部
40 上位ノード(ASN−GW)
41 通信インタフェース部(通信IF部)
42 通信制御部
421 中継処理部
422 隣接情報テーブル
43 リピータ情報登録部
Claims (7)
- 無線基地局と、無線端末と、該無線基地局から送信された無線信号を受信し、受信した周波数と異なる送信周波数で前記無線信号を該無線端末に中継する中継局とを含む無線通信システムにおける通信制御方法であって、
該無線基地局は、一つ以上の無線基地局、又は一つ以上の中継局の該送信周波数に関する情報を広告し、
該無線端末は、該無線基地局から直接、又は該中継局を介して広告された前記情報に基づいて受信周波数を切り替える前後で受信する該無線信号に含まれる、送信元識別情報が一致するかどうかを判定し、一致すると判定した場合、該無線通信システムへフレーム同期した後の端末登録手順を省略する、
ことを特徴とする、通信制御方法。 - 該無線端末は、前記情報に基づき、前記受信周波数の切り替えを行ない、
前記切り替え前後で受信した無線信号に含まれる送信元識別情報に基づき、前記判定を行なう、
ことを特徴とする、請求項1記載の通信制御方法。 - 該無線基地局は、該無線基地局と該中継局との関連付けを示す関連付け情報を広告し、
該無線端末は、該関連付け情報に基づき、前記判定を行なう、
ことを特徴とする、請求項1記載の通信制御方法。 - 該無線端末は、
前記切り替え前後で前記送信元識別情報が一致しないと判定した場合、前記切り替え前の接続情報の一部を用いてハンドオーバを行なう、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 前記切り替えは、該無線基地局の送信周波数への切り替えを含む、
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 前記情報は、該無線基地局を制御するゲートウェイ装置により設定される、
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信制御方法。 - 無線基地局と、無線端末と、該無線基地局から送信された無線信号を受信し、受信した周波数と異なる送信周波数で前記無線信号を該無線端末に中継する中継局とを含む無線通信システムにおける該無線端末であって、
該無線基地局から広告される、一つ以上の無線基地局、又は一つ以上の中継局の該送信周波数に関する情報を受信する受信部と、
前記受信部で該無線基地局から直接、又は該中継局を介して受信した前記情報に基づいて受信周波数を切り替える前後で受信する該無線信号に含まれる、送信元識別情報が一致するかどうかを判定する判定部と、
前記判定部により一致すると判定した場合、該無線通信システムへフレーム同期した後の端末登録手順を省略する制御部と、
をそなえたことを特徴とする、無線端末。
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