JP5286036B2 - 色素増感太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感太陽電池(DSSC:Dye−Sensitized SolarCell)モジュールに関する。特に、色素増感太陽電池の電極リードワイヤがガラス製の筐体内から引き出され、その引き出し部が封止され、上記筐体内に色素増感太陽電池の電解液が封入された電極の引き出し構造および電解液の封止構造に関する。
色素増感太陽電池は、液体電解質(電解液)と色素をコーティングされた電極を備えて構成されている。色素増感太陽電池は、安価で高い変換効率を得られる太陽電池である。このような色素増感太陽電池においては、電極として金属ワイヤを用いたものもある(例えば、特許文献1参照)。
一方、従来の密閉型二次電池には、電極端子としてボルトとナットの螺合構造を備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。この電池は、ボルトに流通経路と安全弁を設け、電池内圧異常時に内部ガスを上記流通経路から逃がすものである。
特表2005−516370号公報 特開2007−188787号公報
上記色素増感太陽電池をモジュールとする場合には、ガラス製の筐体内に色素増感太陽電池の電池ブロックおよび電解液が封入された構成が考えられる。
しかしながら、このようにガラス製の筐体内に電池ブロックおよび電解液が封入された色素増感太陽電池モジュールの場合には、筐体内から色素増感太陽電池の電極リードワイヤを引き出して封止することが困難であるという課題があった。
例えば、ガラス製の筐体に貫通孔を開け、電極リードワイヤを引き出したあと、その貫通孔を接着剤で封止した構成が考えられる。しかし、このような構成では、接着剤が電解液によって腐食され、長期的な信頼性を確保できない。
また、筐体に設けられた電極端子に、筐体内において電極リードワイヤが接合され、筐体の外側において上記電極端子に別のリードワイヤが接合された構成が考えられる。しかし、このような構成では、電極引き出し部の導電率の低下や電極リードワイヤの接触不良等を生じる可能性があり、長期的な信頼性を確保できない。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、長期的に信頼性の高い電解液の封止構造および電極の引き出し構造を兼ね備えた色素増感太陽電池モジュールを提供することを目的とするものである。
本発明の色素増感太陽電池モジュールは、色素増感太陽電池の電池ブロックおよび電解液が封入されたガラス製の筐体と、前記筐体に開けられた貫通孔と、前記貫通孔の外側に第1のガラスフリッドを用いて取り付けられた耐蝕性金属からなるナットと、前記ナットに螺合されている前記耐食性金属からなるボルトと、前記ボルトに形成された引き出し孔と、前記筐体内から前記引き出し孔を通して引き出された電極リードワイヤと、前記引き出し孔の空隙に埋め込まれた第2のガラスフリッドと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明の他の色素増感太陽電池モジュールは、色素増感太陽電池の電池ブロックおよび電解液が封入されたガラス製の筐体と、前記筐体に開けられた貫通孔と、前記貫通孔の外側に第1のガラスフリッドを用いて取り付けられた耐蝕性金属からなる栓体と、前記栓体に噛合されている前記耐食性金属からなる蓋体と、前記蓋体に形成された引き出し孔と、前記筐体内から前記引き出し孔を通して引き出された電極リードワイヤと、前記引き出し孔の空隙に埋め込まれた第2のガラスフリッドと、を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、筐体の貫通孔の外側に第1のガラスフリッドを用いて設けられた耐食性金属からなるナットとボルト、あるいは、栓体と蓋体により電解液が筐体内に封入された構成により、電解液による腐食や漏れがない封止構造が実現される。さらに、上記ボルトまたは上記蓋体に形成された引き出し孔に通されて電極リードワイヤが引き出され、上記引き出し孔の空隙が第2のガラスフリッドによって埋め込まれた構成により、電極リードワイヤの接触不良がなく、電解液の漏れがない電極の引き出し構造が実現される。以上により、長期的に信頼性の高い電解液の封止構造および電極の引き出し構造を兼ね備えた色素増感太陽電池モジュールを提供できるという効果を奏することができる。
以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールの構成を説明する斜視図である。
この図1の色素増感太陽電池モジュール100は、電池ブロック10と、電解液20と、ガラス製の筐体30と、第1の電極引き出し部40と、第2の電極引き出し部45とを備えて構成されている。
電池ブロック10は、対極板16に発電極(作用極)ワイヤ11が巻回されたものである。
電池ブロック10は、筐体30内に配置され、封入されている。
また、電解液20も、筐体30内に封入されている。
第1の電極リードワイヤ12は、発電極ワイヤ11の一端から延長されたワイヤ部分によって構成されている。第1の電極リードワイヤ12は、第1の電極引き出し部40から筐体30の外側に引き出されている。
第2の電極リードワイヤ17の一端は、対極板16にコンタクトされている。第2の電極リードワイヤ17は、第2の電極引き出し部45から筐体30の外側に引き出されている。
なお、発電極ワイヤ11は、巻回ワイヤ長が長くなると、発電極の電気抵抗が大きくなり過ぎる。このため、発電極ワイヤ11は、その電気抵抗値が、例えば、0.1Ω以下となる長さとされている。従って、色素増感太陽電池の実用面から必要な場合には、電池ブロック10は、複数本の発電極ワイヤ11が対極板16に巻回された構成とされる。
[第1の電極引き出し部40、第2の電極引き出し部45]
図2は、第1の電極引き出し部40の拡大図であり、(a)は断面図、(b)は(a)においてのボルト42の上面図である。
なお、図2は第1の電極リードワイヤ12が引き出される第1の電極引き出し部40の構成であるが、第2の電極リードワイヤ17が引き出される第2の電極引き出し部45の構成も、第1の電極引き出し部40と同じである。
第1の電極引き出し部40は、ナット41と、ボルト42と、第1のガラスフリッド(低融点ガラス)43と、第2のガラスフリッド44とを備えて構成されている。第1の電極引き出し部40は、筐体30の主面ガラス板30aに開けられた貫通孔31とナット41の内周空隙41aの位置が一致するように、筐体30の外側の主面ガラス板30a面上に設けられている。そして、第1の電極引き出し部40は、第1の電極リードワイヤ12を筐体30の外側に引き出すとともに、筐体30に開けられた貫通孔31を封止している。
また、貫通孔31およびナット41の内周空隙41aは、電解液20の注入口および排出口を構成している。
色素増感太陽電池の実用面からの要請に伴って、複数本の発電極ワイヤ11が対極板16に巻回された構成の場合には、第1の電極リードワイヤ12も複数本存在することとなる。この場合には、それぞれの第1の電極リードワイヤ12は、個別に引き出されることとなる。このため、第1の電極引き出し部40は、第1の電極リードワイヤ12の本数と同じ個数が設けられることとなる。
ナット41は、第1のガラスフリッド43を用いて筐体30に取り付けられ、固定されている。
ボルト42には、電極リードワイヤの引き出し孔42aが形成されている。
第1の電極リードワイヤ12は、引き出し孔42aに挿通されている。第1の電極リードワイヤ12が挿通された引き出し孔42aの空隙は、第2のガラスフリッド44によって埋め込まれ、封止されている。つまり、第1の電極リードワイヤ12は、その途中の部位が、第2のガラスフリッド44によってボルト42との絶縁性を保ったまま、引き出し孔42a内に固定されている。
ナット41およびボルト42の材料としては、電解液20に対して耐食性を有することが必要とされる。つまり、ナット41およびボルト42は、耐食性金属からなることが必要とされる。また、ナット41およびボルト42の材料としては、筐体30の材料である石英ガラスの熱膨張率に近い熱膨張率を有するものが選定され、使用されることが望ましい。
第1のガラスフリッド43および第2のガラスフリッド44は、電解液20に対して耐食性を有している。第1のガラスフリッド43および第2のガラスフリッド44の材料としては、石英ガラスの熱膨張率に近い熱膨張率を有するものを選定し、使用することが望ましい。
ナット41およびボルト42の材料として、Tiが使用されている。つまり、Ti製のナット41およびナット42が使用されている。Tiは、電解液20を含め、色素増感太陽電池に一般に用いられる電解液に耐食性を有する金属である。また、Tiの熱膨張率は、石英ガラスのそれに近い値である。従って、Tiは、ナット41およびボルト42の材料に適している。Ti製のナット41およびナット42を使用することにより、ナット41およびナット42は、電解液20によって腐食されることなく、周囲温度が変化しても石英ガラス製の筐体30に無用な歪みを生じさせない。これにより、第1の電極引き出し部40の長期間の信頼性を確保できる。
第1の電極引き出し部40においては、ナット41にボルト42を取り付けたあとに、ボルト42をはずすことが可能である。従って、第1の電極引き出し部40によれば、ナット41にボルト42を螺合させて締め付けることにより、電解液20を筐体30内に封止でき、ボルト42を緩めてナット41からはずすことにより、電解液20の補充、交換、リサイクルの際の排出が可能である。
また、第1の電極引き出し部40においては、第1の電極リードワイヤ12はその途中の部位で切断されることなく筐体30の外側に引き出されている。従って、第1の電極リードワイヤ12においては、ボルト41やナット42に溶接等により接合される部位がない。これにより、第1の電極リードワイヤ12の長期間の信頼性を確保できる。
[電池ブロック10]
電池ブロック10において、発電極ワイヤ11は、増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層が最表層に設けられたワイヤである。
発電極ワイヤ11として、銅(Cu)ワイヤがチタン(Ti)で被覆され、このTi層表面に多孔質TiO層が設けられ、さらにこの多孔質TiO層にルテニウム色素(Solaronix社製、RutheAlum535−bisTBA、一般にはN719)を担持させたものが使用されている。
また、対極板16として、触媒膜となるプラチナ(Pt)がコーティングされたTi板が使用されている。さらに、第1の電極リードワイヤ12および第2の電極リードワイヤ17としては、CuワイヤにTiを被覆したものが使用されている。
発電極ワイヤ11および第1の電極リードワイヤ12として使用されているTiで被覆されたCuワイヤは、電解液20に対する優れた耐食性、高い導電率、そして低コストといった特性を有している。このTi被覆CuワイヤにおいてのTiの体積率は、5%〜30%とされる。このTi被覆Cuワイヤ内部は純Cuである。
[電解液20]
電解液20として、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジン等の電解質成分を、有機溶媒であるメトキシアセトニトリルに溶解させた揮発性電解質溶液が使用されている。なお、電解液20としては、上記電解質成分を他の有機溶媒あるいはイオン液体に溶解させたもの、さらにはこれらの電解液をゲル化させたものを使用することも可能である。
[筐体30]
ガラス製の筐体30内には、色素増感太陽電池の対極板16に発電極ワイヤ11が巻回された電池ブロック10が配置され、封入されている。また、筐体30内には、電解液20が補充や排出や交換可能に封入されている。そして、筐体30の主面ガラス板30aには、第1の電極引き出し部40および第2の電極引き出し部45が設けられている。
筐体30の材料としては、透光性を有し、電解液による腐食耐性を有する石英ガラス等のガラスを使用することが望ましい。
[モジュールの作製手順]
図3は、本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールの作製手順を説明する図である。
まず、第1の電極リードワイヤ12とともに1本のワイヤをなしている発電極ワイヤ11が対極板16に巻回された電極ブロック10と、内周空隙41aを有しているナット41と、引き出し孔42aが設けられたボルト42と、第1の電極リードワイヤ12の引き出しおよび電解液20の注入のための貫通孔31が設けられた石英の主面ガラス板30aと、筐体30を構成する石英のガラス容器30bとを用意する。
次に、図3(a)のように、主面ガラス板30aの貫通孔31が設けられた位置の周囲に、溶融前の第1のガラスフリッド43を配置し、この第1のガラスフリッド43上にTi金属性のナット41を載置する。そして、第1のガラスフリッド43にレーザ光を照射して溶融させ、ナット41をガラス板30aに密着固定する。
さらに、主面ガラス板30aのナット42が設けられた側とは逆側に、電極ブロック10を配置し、第1の電極リードワイヤ12を、主面ガラス板30aの貫通孔31およびナット41の内周空隙41aから引き出す。
次に、図3(b)のように、貫通孔31およびナット41の内周空隙41aから引き出された第1の電極リードワイヤ12を、さらにボルト42の引き出し孔42aに挿通する。そして、第1の電極リードワイヤ12が挿通された引き出し孔42a内に、溶融前の第2のガラスフリッド44を充填し、この第2のガラスフリッド44にレーザ光を照射して溶融させ、第1の電極リードワイヤ12の途中の部位を引き出し孔42a内に固定する。このとき、ボルト42との絶縁性を確保して第1の電極リードワイヤ12を固定することが望ましい。
次に、図3(c)のように、ガラス容器30b内に電極ブロック10を配置し、このガラス容器30b側面の上端面全域に溶融前のガラスフリッド32を設け、この上に主面ガラス板30aを載置する。そして、ガラスフリッド32にレーザ光を照射して溶融させ、ガラス板30aとガラス容器30bを溶接して、筐体30を完成させる。
さらに、筐体30の貫通孔31およびナット41の内周空隙41aによって構成された電解液注入口から、電解液20を筐体30内に注入する。
最後に、図3(d)のように、ボルト42をナット41の内周空隙41aに螺合させて締め付ける。これによって、筐体30の貫通孔31が封止されて電解液20が筐体30内に封入されるとともに、第1の電極リードワイヤ12が筐体30内から外側に引き出された第1の電極引き出し部40を完成させる。
なお、説明を省略しているが、第2の電極リードワイヤ17が筐体30内から外側に引き出された第2の電極引き出し部45(図1参照)も、第1の電極引き出し部40と同様の手順によって、第1の電極引き出し部40と同時に作製する。
また、第1の電極リードワイヤ12を複数本設けた場合には、これらのワイヤ本数に応じた個数の第1の電極引き出し部40を同時に作製する。
このようにして、信頼性の高い電解液の封止構造および電極リードワイヤの引き出し構造を実現した実施の形態1の色素増感太陽電池100を完成させる。
発電極ワイヤ11の作製手順の一例を以下に説明する。
まず、直径0.1mmのTi被覆Cuワイヤを、TiOペースト(Solaronix社製、「Ti Nanoxide−T」)に浸漬し、引き上げ、乾燥させる手順を3回繰り返して、上記TiOペーストを塗布したあと、電気炉において500℃で1時間、焼結して、Ti被覆Cuワイヤの表層に多孔質TiO層を設ける。TiOの塗布範囲を長さ100cmとするとき、TiOの膜厚はおよそ6μmとされる。
さらに、上記多孔質TiO層が設けられたTi被覆Cuワイヤを、ルテニウム色素「N719」の0.3mM,アセトニトリル/tert−ブタノール=1:1の色素溶液に浸漬し、室温で24時間放置してTiO表面に色素を担持させる。そして、上記色素溶液から引き上げたあと、アセトニトリル/tert−ブタノール=1:1の混合溶媒で洗浄し、これを発電極ワイヤ11とする。
なお、発電極ワイヤ11および第1の電極リードワイヤ12として、Cuワイヤをタングステン(W)で被覆したもの等、電解液20に対して耐食性を有するものを使用することが可能である。
第1の電極リードワイヤ12として、発電極ワイヤ11と同様の増感色素を担持させた多孔質酸化物半導体層が最表層に設けられたワイヤを使用することも可能である。
また、多孔質酸化物半導体として、ZnO,SnO等を使用することも可能である。
また、増感色素として、N3,ブラックダイ等の他のルテニウム色素、ポルフィリン,フタロシアニン等の錯体色素、メロシアニン等の有機色素を使用することも可能である。
対極板16の作製手順の一例を以下に説明する。
まず、平面サイズ10cm×10cm、厚さ0.1mmのTi箔にPtを厚さ200nm、スパッタリングする。そして、このPtをスパッタリングしたTi箔を無アルカリガラス基板の両面に貼付して、対極板16とする。
なお、電池ブロック10において、対極板16に巻回された発電極ワイヤ11とが接触すると両電極が短絡し、太陽電池として機能しなくなる。そこで、発電極ワイヤ11が巻回される対極板16の部分には、絶縁性の分離層として、ナイロン繊維を用いたメッシュ構造の極薄セパレータが挟み込まれている。この極薄セパレータの厚さ寸法は、例えば、16μmとされる。
以上のように実施の形態1によれば、筐体30の貫通孔31の外側に第1のガラスフリッド43を用いて設けられた耐食性金属であるTi製のナット41とボルト42により電解液20を筐体30内に封入するとともに、ボルト42に形成した引き出し孔42aに電極リードワイヤを通して空隙を第2のガラスフリッド44によって埋め込むことにより、封止剤の腐食による電解液の漏れ等や、電極リードワイヤの接触不良等がなく、長期的に信頼性の高い電解液の封止構造および電極の引き出し構造を兼ね備えた色素増感太陽電池モジュールを提供できる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2の色素増感太陽電池モジュールにおいての電極引き出し部の拡大図であり、(a)は断面図、(b)は蓋体の上面図である。
なお、図4において、図2と同様のものには同じ符号を付してある。
この実施の形態2の色素増感太陽電池モジュールは、上記実施の形態1の色素増感太陽電池モジュール100において、第1の電極引き出し部40を、図4の電極引き出し部140とするとともに、第2の電極引き出し部45を、図4の電極引き出し部140と同じ構成としたものである。
[電極引き出し部140]
電極引き出し部140は、内周空隙141aを有している栓体141と、電極リードワイヤの引き出し孔142aが設けられた蓋体142と、第1のガラスフリッド43と、第2のガラスフリッド44とを備えて構成されている。
電極引き出し部140は、筐体30の主面ガラス板30aに開けられた貫通孔31と栓体141の内周空隙141aの位置が一致するように、筐体30の外側の主面ガラス板30a面上に設けられている。そして、電極引き出し部140は、第1の電極リードワイヤ12を筐体30の外側に引き出すとともに、筐体30の貫通孔31を封止している。
また、貫通孔31および栓体141の内周空隙141aは、電解液20の注入口および排出口を構成している。
なお、図4の電極引き出し部140は、第1の電極リードワイヤ12が引き出される第1の電極引き出し部の構成であるが、第2の電極リードワイヤ17(図1参照)が引き出される第2の電極引き出し部の構成も、電極引き出し部140と同じである。
色素増感太陽電池の実用面からの要請に伴って、発電極ワイヤ11(図1参照)が対極板16に複数本巻回された構成の場合には、第1の電極リードワイヤ12も複数本存在することとなる。この場合には、それぞれの電極リードワイヤ12は、個別に引き出されることとなる。このため、電極引き出し部140は、第1の電極リードワイヤ12の本数と同じ個数が設けられることとなる。
栓体141は、第1のガラスフリッド43を用いて筐体30に取り付けられ、固定されている。
蓋体142には、電極リードワイヤの引き出し孔142aが形成されている。
第1の電極リードワイヤ12は、引き出し孔142aに挿通されている。
第1の電極リードワイヤ12が挿通された引き出し孔142aの空隙は、第2のガラスフリッド44によって埋め込まれ、封止されている。つまり、第1の電極リードワイヤ12は、その途中の部位が、第2のガラスフリッド44によって蓋体142との絶縁性を保ったまま、引き出し孔142a内に固定されている。
栓体141および蓋体142の材料としては、電解液20に対して耐食性を有することが必要とされる。つまり、栓体141および蓋体142は、耐食性金属からなることが必要とされる。
また、栓体141および蓋体142の材料としては、筐体30の材料である石英ガラスの熱膨張率に近い熱膨張率を有するものが選定され、使用されることが望ましい。
この実施の形態2では、蓋体141および栓体142の材料として、Tiを使用した。つまり、Ti製の蓋体141および栓体142を使用した。Tiは、電解液20を含め、色素増感太陽電池に一般に用いられる電解液に耐食性を有する金属である。また、Tiの熱膨張率は、石英ガラスのそれに近い値である。従って、Tiは、栓体141および蓋体142の材料に適している。Ti金属性の蓋体141および栓体142を使用したことにより、蓋体141および栓体142は、電解液20によって腐食されることなく、周囲温度が変化しても石英ガラス製の筐体30に無用な歪みを生じさせない。これにより、電極引き出し部140の長期間の信頼性を確保できる。
電極引き出し部140においては、栓体141に蓋体142を取り付けたあとに、蓋体142をはずすことが可能である。従って、電極引き出し部140によれば、栓体141の周囲凸部141bに蓋体142の周囲凹部142bを噛合させることにより、電解液20を筐体30内に封止でき、蓋体142の周囲爪部142cを広げて弾性変形させ、上記噛合を解除して蓋体142を栓体141からはずすことにより、電解液20の補充、交換、リサイクルの際の排出が可能である。
また、この電極引き出し部140においては、第1の電極リードワイヤ12はその途中の部位で切断されることなく筐体30の外側に引き出されている。従って、第1の電極リードワイヤ12においては、栓体141や蓋体142に溶接等により接合される部位がない。これにより、第1の電極リードワイヤ12の長期間の信頼性を確保できる。
なお、この実施の形態2の色素増感太陽電池モジュールのモジュール作製手順は、上記実施の形態1で説明した手順(図3参照)と同様である。
以上のように実施の形態2によれば、筐体30の貫通孔31の外側に第1のガラスフリッド43を用いて設けられた耐食性金属であるTi製の栓体141と蓋体142により電解液20を筐体30内に封入するとともに、蓋体142に形成した引き出し孔142aに電極リードワイヤを通して空隙を第2のガラスフリッド44によって埋め込むことにより、封止剤の腐食による電解液の漏れ等や、電極リードワイヤの接触不良等がなく、長期的に信頼性の高い電解液の封止構造および電極の引き出し構造を兼ね備えた色素増感太陽電池モジュールを提供できる。
「実験例1」
本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールに、ソーラーシミュレータ(AM1.5、100mW/cm)の光を照射し、この光照射下において、電流電位曲線を測定したところ、JSC=5.6mA/cm、VOC=730mV、ff=0.71であり、変換効率3.2%を示した。
さらに、この実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールを裏返して同様の測定をしたところ、JSC=5.4mA/cm、VOC=730mV、ff=0.70であり、変換効率3.0%を示した。
「実験例2」
本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールと、この実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールにおいて、筐体に設けた電極リードワイヤ引き出しのための貫通孔を接着剤によって封止した比較例の色素増感太陽電池モジュールとを用意した。
そして、電極引き出し部の封止性能を比較するため、上記実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールと、上記比較例の色素増感太陽電池モジュールとを、常温の室内中保管し、変換効率の経時変化を測定した。
図5は本発明の実施の形態1と比較例の色素増感太陽電池モジュールの変換効率の経時変化を測定した図である。図5において、Aは実施の形態1の変換効率の経時変化であり、Bは比較例の変換効率の経時変化である。
図5から判るように、本発明の実施の形態1の封止構造では、性能の劣化はほとんどなかった。これに対し、接着剤によって封止した比較例では、4週間経過した時点で電解液の漏出がはじまり、8週間経過後には発電しなくなった。
本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールの構成を説明する斜視図である。 本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールにおいての電極引き出し部の拡大図である。 本発明の実施の形態1の色素増感太陽電池モジュールの作製手順を説明する図である。 本発明の実施の形態2の色素増感太陽電池モジュールにおいての電極引き出し部の拡大図である。 本発明の実施の形態1と比較例の色素増感太陽電池モジュールの変換効率の経時変化を測定した図である。
符号の説明
10・・・電池ブロック、11・・・発電極ワイヤ、12・・・第1の電極リードワイヤ、16・・・対極板、17・・・第2の電極リードワイヤ、20・・・電解液、30・・・筐体、30a・・・主面ガラス板、30b・・・ガラス容器、31・・・貫通孔、32・・・ガラスフリッド、40・・・第1の電極引き出し部、41・・・ナット、41a・・・内周空隙、42・・・ボルト、42a・・・引き出し孔、43・・・第1のガラスフリッド、44・・・第2のガラスフリッド、45・・・第2の電極引き出し部、100・・・色素増感太陽電池モジュール、140・・・電極引き出し部、141・・・栓体、141a・・・内周空隙、141b・・・周囲凸部、142・・・蓋体、142a・・・引き出し孔、142b・・・周囲凹部、142c・・・周囲爪部。

Claims (4)

  1. 色素増感太陽電池の電池ブロックおよび電解液が封入されたガラス製の筐体と、
    前記筐体に開けられた貫通孔と、
    前記貫通孔の外側に第1のガラスフリッドを用いて取り付けられた耐蝕性金属からなるナットと、
    前記ナットに螺合されている前記耐食性金属からなるボルトと、
    前記ボルトに形成された引き出し孔と、
    前記筐体内から前記引き出し孔を通して引き出された電極リードワイヤと、
    前記引き出し孔の空隙に埋め込まれた第2のガラスフリッドと、
    を備えたことを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
  2. 色素増感太陽電池の電池ブロックおよび電解液が封入されたガラス製の筐体と、
    前記筐体に開けられた貫通孔と、
    前記貫通孔の外側に第1のガラスフリッドを用いて取り付けられた耐蝕性金属からなる栓体と、
    前記栓体に噛合されている前記耐食性金属からなる蓋体と、
    前記蓋体に形成された引き出し孔と、
    前記筐体内から前記引き出し孔を通して引き出された電極リードワイヤと、
    前記引き出し孔の空隙に埋め込まれた第2のガラスフリッドと、
    を備えたことを特徴とする色素増感太陽電池モジュール。
  3. 前記耐食性金属がチタンであることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
  4. 前記電池ブロックは、色素を担持した多孔質酸化物半導体層が最表層に形成された発電極ワイヤと、前記発電極ワイヤが巻回された対極板と、前記発電極ワイヤと前記対極板の間に挟み込まれたメッシュ構造の絶縁性分離層と、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感太陽電池モジュール。
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