JP5283656B2 - 締結手段 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的な機械構造物に用いられるボルト等の雄ねじ材、ナット等の雌ねじ材又はその双方を含む締結手段に関する。
従来から、エンジンや油圧源等の振動源を搭載する機械構造物や悪路を走行する車両機械等において、振動によってボルト・ナット等の螺合部の緩みが発生し、それに起因した機械構造物の固定不良やこれに起因して発生する異常振動等が問題となっている。
これに対し、時間経過とともに化学反応によって凝固、硬化する液体樹脂組成物がある(特許文献1等参照)。螺合部の緩み止めの一対策として、例えば同文献にあるような液体樹脂組成物をねじ部に塗布した上で雄ねじ材と雌ねじ材を締結することによって、その後の液体樹脂組成物の硬化によって螺合部を固定することが考えられる。
特許第4204814号公報
しかしながら、特許文献1に記載された液体樹脂組成物は化学反応が始まると逐次硬化が進行するため、当該液体樹脂組成物をねじ部表面に塗布したら、当該液体樹脂組成物が硬化し始めるまでに締結作業を完了させなければならない。すなわち、ねじ部表面に液状樹脂組成物を塗布したまま雄ねじ材を放置しておくことができず、塗布後の締結作業が時間的に制されてしまう。
本発明の目的は、締結作業の時間的制約を軽減しつつ螺合部の緩みを抑制することができる締結手段を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、相手材に螺合するねじ部を有する締結手段において、互いに混合されると硬化する主剤樹脂と硬化剤樹脂とを用い、前記主剤樹脂で形成した固体状の主剤粒子、及び前記硬化剤樹脂で形成した固体状の硬化剤粒子の双方を、圧縮空気による乾式吹き付けで前記ねじ部に衝突付着させてあることを特徴とする。
第2の発明は、互いに螺合する雄ねじ材と雌ねじ材からなる締結手段において、互いに混合されると硬化する主剤樹脂と硬化剤樹脂とを用い、前記主剤樹脂で形成した固体状の主剤粒子を、前記雄ねじ材及び前記雌ねじ材の少なくとも一の側のねじ部に、圧縮空気による乾式吹き付けで衝突付着させ、前記硬化剤樹脂で形成した固体状の硬化剤粒子を、前記雄ねじ材及び前記雌ねじ材の少なくとも他の側のねじ部に、圧縮空気による乾式吹き付けで衝突付着させてあることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、前記主剤粒子の付着層と前記硬化剤粒子の付着層とが前記ねじ部の径方向に重なっていることを特徴とする。
第4の発明は、第1の発明において、前記主剤粒子の付着領域と前記硬化剤粒子の付着領域とが前記ねじ部の軸方向に並んでいることを特徴とする。
第5の発明は、第1の発明において、前記主剤粒子の付着領域と前記硬化剤粒子の付着領域とが前記ねじ部の周方向に並んでいることを特徴とする。
本発明によれば、締結作業の時間的制約を軽減しつつ螺合部の緩みを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る締結手段の片方である雄ねじ材をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。 本発明の第1実施形態に係る締結手段のもう片方である雌ねじ材をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。 主剤粒子及び硬化剤粒子が攪拌混合されてその混合物がねじ部の間隙に介在する様子を拡大して表した模式図である。 本発明の第2実施形態に係る締結手段をその相手材とともに表した模式断面図である。 本発明の第2実施形態に係る締結手段をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。 本発明の第3実施形態に係る締結手段をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。 本発明の第4実施形態に係る締結手段の一構成例のねじ部を径方向から見た図、及び軸方向から見た図である。 本発明の第4実施形態に係る締結手段の他の構成例のねじ部を径方向から見た図、及び軸方向から見た図である。 本発明の第5実施形態に係る締結手段の一構成例のねじ部を径方向から見た図、及び軸方向から見た図である。 本発明の第5実施形態に係る締結手段の他の構成例のねじ部を径方向から見た図、及び軸方向から見た図である。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
本願明細書では、ボルト及びナット、またボルト単体に本発明を適用した場合を例に挙げて説明するが、相手材に螺合する雄ねじ部又は雌ねじ部を有するものであれば、他の締結手段にも本発明は適用可能である。
<第1実施形態>
図1は本発明の第1実施形態に係る締結手段の片方である雄ねじ材をその製造過程と合わせて表した模式断面図、図2は本発明の第1実施形態に係る締結手段のもう片方である雌ねじ材をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。
図1及び図2にそれぞれ示したように、本実施形態の締結手段は、互いに螺合する一対の雄ねじ材1aと雌ねじ材1bからなり、雄ねじ材1aは雄ねじ部2aの表面(螺合面外周部)に主剤粒子4を、雌ねじ材1bは雌ねじ部2bの表面(螺合面内周部)に硬化剤粒子5をそれぞれ付着させて構成してある。ねじ部2a,2bは一般の雄ねじ及び雌ねじであり、雄ねじ部2aは円柱状又はこれに近い円錐状(テーパがついた略円柱状)の部材の外周部に少なくとも一条の螺旋が切ってある部材であり、雌ねじ部2bは円筒状又はこれに近い円錐状(テーパがついた略円柱状)の穴の内周部に少なくとも一条の螺旋が切ってある部材である。
主剤粒子4及び硬化剤粒子5は、互いに混合されると硬化する主剤樹脂及び硬化剤樹脂でそれぞれ形成した固体状の軟質粒子である。このとき、主剤粒子4には、例えばエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、或いはシリコン樹脂系等のプレポリマーを用いることができ、硬化剤粒子5には、これらプレポリマーの固体硬化剤、又は液体硬化剤成分を含有したバインダー樹脂を用いることができる。主剤、硬化剤ともに、液状化した際にチキソトロピー性を有していることが望ましい。
また本実施形態では、主剤粒子4及び硬化剤粒子5は環状の付着層を形成していて、ねじ部2a,2bの全周に均一に付着しているものとするが、ねじ部2a,2bが互いに螺合した際に粒子4,5が互いに接触し得る位置関係であれば部分的に付着していても良い。
主剤粒子4や硬化剤粒子5を雄ねじ部2aや雌ねじ部2bに付着させるには、ショットブラストやショットピーニング等で用いられる粒子噴射手段(その噴射ノズル3を図1及び図2に図示した)を用いて圧縮空気によって主剤粒子4や硬化剤粒子5を噴射し、これを雄ねじ部2aや雌ねじ部2bに衝突させて付着させること(乾式吹き付け)が好ましい。余計な接着剤等を使用することなく、粒子状のまま主剤や硬化剤をねじ部に付着させられるからである。
上記構成の雄ねじ材1aと雌ねじ材1bは、互いに螺合する際に、雄ねじ部2a及び雌ねじ部2b間で主剤粒子4及び硬化剤粒子5がすり潰され、液状化した主剤及び硬化剤が攪拌混合されて化学反応によって硬化する。これによって雄ねじ材1a及び雌ねじ材1bの固定部(螺合部位)のバックラッシが硬化した樹脂で埋まるとともに、硬化した樹脂を介して雄ねじ部2a及び雌ねじ部2bが固着することで、ねじの緩みが抑制される。
本実施形態によれば、固体樹脂の状態でねじ部2a,2bに付着した主剤粒子4及び硬化剤粒子5が、螺合の際にねじ部2a,2b間ですり潰されて攪拌混合される(粒子4,5が攪拌混合された際にねじ部2a,2b間の間隙を満たすように介在する主剤及び硬化剤の混合物6の様子を図3中の拡大図に示した)。すなわち、ねじの締め付け作業の段階で樹脂の硬化が始まり、なおかつ硬化反応が完了するまでの時間内で余裕を持ってねじの締め付け作業を完了することができる。したがって、事前に液体樹脂をねじ部に塗布する場合のように、ねじの締め付け作業の開始前から樹脂材料の硬化が進行するのに比べ、締結作業の時間的制約を大幅に軽減しつつ螺合部の緩みを抑制することができる。
また、締め付け作業前に液体樹脂をねじ部に塗布する場合には、手作業である塗布作業自体が手間である他、塗布する樹脂組成物が液状であることから塗布量にバラツキが発生しがちとなる。さらには、液ダレや保存容器からの漏出等によって、作業者の皮膚や衣服、その他の意図しない箇所(作業環境の一部等)に液体樹脂が付着してしまい、長時間放置した場合には除去困難になる等の問題もある。
それに対し、本実施形態の場合には、乾式吹き付けにより固体状の粒子4,5をねじ部2a,2bに付着させるため、手作業で液体樹脂を塗布する場合に比べて付着させる作業の負担も軽く、また均一に粒子4,5を付着させることができる。さらには液ダレの問題もなく、攪拌混合しない限り硬化反応は始まらないので、付着させる工程で粒子4,5が飛散したとしても、その後容易に清掃することができる。
さらに、液体樹脂をねじ部に塗布する他、例えば焼成(溶融付着)によって緩み止め用の材料(粉末樹脂等)をねじ部に付着させる方法も考えられる。しかしこの場合には、粉末樹脂の溶融温度があまり高いと、焼成温度が母材(締結手段)の変質温度を超え、緩み止めの材料を付着させる際に締結手段が変質してしまう恐れがある。したがって、融点等を考慮して粉末樹脂及び締結手段の双方の材質を選定する必要がある。また、塗布した粉末樹脂を締結手段ごと高温加熱する必要があるため、塗布工程と焼成工程でそれぞれ専用の生産設備が必要となり、多大な生産設備費用を要する。
それに対し、本実施形態では、乾式吹き付けによって粒子4,5を付着させるので、高温環境下に晒して締結手段を変質させてしまうこともなく、材質を選定する手間もない。また、乾式吹き付けの設備のみで足りるため、焼成の場合に比べて生産設備費用も低廉である。
なお、本例では雄ねじ材1aとしてボルト、雌ねじ材1bとしてナットを例示しているが、本発明の適用対象となる雄ねじ材1a及び雌ねじ材1bは雄ねじ部及び雌ねじ部をそれぞれ有する部材であれば良く、ボルト及びナットに限られない。
また、雄ねじ部2aに主剤粒子4、雌ねじ部2bに硬化剤粒子5を付着させた場合を例示したが、雄ねじ部2aに硬化剤粒子5、雌ねじ部2bに主剤粒子4を付着させても良い。また、主剤粒子4及び硬化剤粒子5の混合量の調整等で必要であれば、一方のねじ部(2a又は2b)に一種の粒子(4又は5)を付着させつつ、他方のねじ部(2b又は2a)に両粒子4,5を適当な割合で混在させた状態で付着させることも考えられる。勿論、双方のねじ部2a,2bに両粒子4,5を適当な割合で混在させた状態で付着させても良い。すなわち、本実施形態の場合、主剤粒子4が雄ねじ部2a及び雌ねじ部2bの少なくとも一の側に、硬化剤粒子5が雄ねじ部2a及び雌ねじ部2bの少なくとも他の側に付着していれば良い。
<第2実施形態>
図4は本発明の第2実施形態に係る締結手段をその相手材とともに表した模式断面図、図5は本実施形態に係る締結手段をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。これらの図において既出図面と同様の部分には既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、雄ねじ材又は雌ねじ材のいずれか一方で本発明の締結手段を構成する例である。相手材が雌ねじ部を有する場合、本実施形態の締結手段は雄ねじ材であり、相手材が雄ねじ部を有する場合、本実施形態の締結手段は雌ねじ材である。
ここで、圧縮空気による粒子噴射手段によって主剤粒子4及び硬化剤粒子5を吹き付け対象物(締結手段)に付着させる場合、周囲への粒子4,5の周辺への飛散を防止するとともに締結手段に付着しなかった主剤粒子4や硬化剤粒子5を回収し再利用するため、ショットブラストやショットピーニング等と同様に、密閉された処理室を有する噴射処理装置が使用される。すなわち、処理室内に吹き付け対象物である締結手段を収容し、密閉された処理室内で噴射ノズル3により粒子4,5を締結手段に吹き付ける。
この場合、締結手段の片方(例えば雌ねじ部)が処理室に収まらない大型の構造物の一部であると(大型構造物に形成されていると)、この雌ねじ部に主剤粒子4や硬化剤粒子5を付着させることができない。また、当該大型構造物を収容できるだけの処理室を備えた噴射処理装置を用意することができたとしても、そのような大型の噴射処理装置には多大なコストや広い設置スペースを有する。また処理室の内部容積に対する大型構造物の占有率が大きいと、大型構造物が処理室に収まったとしても、雌ねじ部に近付けるだけの噴射ノズル3の動作スペースが確保できるとは限らない。
また図4に示したように、例えば雌ねじ部2b1(雄ねじ部でも良い)が構造物7の一部を構成している場合、この構造物7の形状が複雑で構造物7の一部が噴射ノズル3(図1及び図2参照)を雌ねじ部2b1に近接させるのに障害となるようなときには、主剤粒子4や硬化剤粒子5を目的の雌ねじ部2b1に的確に吹き付けることが難しい。
そこで、図5に示したように、本実施形態の締結手段として例示した雄ねじ材1a1は、相手材に螺合する雄ねじ部2a1を有し、この雄ねじ部2a1に対して主剤粒子4及び硬化剤粒子5の双方を付着させてある。雄ねじ部2a1に粒子4,5を付着させる方法は第1実施形態と同様であり、例えば予め主剤粒子4と硬化剤粒子5とをできるだけ均一に所定割合で混在させておき、これを噴射ノズル3から噴射して雄ねじ部2a1に吹き付ける。
本実施形態においては、相手材である構造物7の雌ねじ部2b1に主剤粒子4及び硬化剤粒子5のいずれも吹き付けられない場合でも、雄ねじ材1a1の雄ねじ部2a1に主剤粒子4及び硬化剤粒子5の双方が付着しているので、第1実施形態と同様に、固体樹脂の状態で雄ねじ部2a1に付着した主剤粒子4及び硬化剤粒子5が、螺合の際にねじ部2a1,2b1間ですり潰されて攪拌混合される。したがって、第1実施形態と同様の効果が得られる。また、相手材に主剤粒子4や硬化剤粒子5を付着処理する必要がないので、本実施形態の締結手段を予め各サイズの雄ねじ材(又は雌ねじ材)を用いて各種製作してストックしておけば、相手ねじ部の太さに応じて柔軟に対応することができる。例えばボルト・ナットは一般には規格品であるため、本実施形態の締結手段は汎用性の面でも優れている。
<第3実施形態>
図6は本発明の第3実施形態に係る締結手段をその製造過程と合わせて表した模式断面図である。この図において既出図面と同様の部分には既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本実施形態が第2実施形態と相違する点は、主剤粒子4及び硬化剤粒子5を予め混在させた状態で締結手段に吹き付けるのではなく、同一の締結手段に対し主剤粒子4の付着層と硬化剤粒子5の付着層とをそのねじ部の径方向に重ねて形成した点である。本実施形態は勿論雌ねじ材にも適用可能であるが、雄ねじ材1a2への適用例を図6で説明する。
図6に示すように、主剤粒子4は雄ねじ材1a2の雄ねじ部2a2の表面を被覆する形で筒状の付着層(被膜)を形成している。さらに、硬化剤粒子5は主剤粒子4の付着層を被覆する形で筒状の付着層を形成している。すなわち、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着層の形成工程は分離している。
なお、本実施形態では主剤粒子4の付着層を硬化剤粒子5で被覆した場合を例に挙げて説明したが、逆に硬化剤粒子5の付着層を主剤粒子4で被覆することも考えられる。また、主剤粒子4の付着層と硬化剤粒子5の付着層を各1層(計2層)の付着層を形成した場合を例示したが、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着層を3層以上重ねても良い。その他の構成は既述の実施形態と同様である。
本実施形態においても、雄ねじ材1a2の雄ねじ部2a2に主剤粒子4及び硬化剤粒子5の双方が付着しているので、相手材の雌ねじ部の主剤粒子4及び硬化剤粒子5の有無に関わらず、既述の実施形態と同様に主剤粒子4及び硬化剤粒子5が螺合の際にすり潰されて攪拌混合される。したがって、第2実施形態と同様の効果が得られる。また、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着層の形成工程が分離しているので、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着層の厚みや層の数を調整することで、主剤と硬化剤の分量を精度良く調整することができる。
<第4実施形態>
図7(a)は本発明の第4実施形態に係る締結手段のねじ部を径方向から見た図、図7(b)は軸方向から見た図である。この図において既出図面と同様の部分には既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本実施形態が第3実施形態と相違する点は、主剤粒子4及び硬化剤粒子5を層状に吹き付けるのではなく領域を分けた点であり、本例は主剤粒子4の付着領域と硬化剤粒子5の付着領域とをねじ部の軸方向に並べた例である。本実施形態は勿論雌ねじ材にも適用可能であるが、雄ねじ材1a3への適用例を図7(a)及び図7(b)で説明する。
図7(a)及び図7(b)に示したように、主剤粒子4を吹き付ける際には雄ねじ部2a3の表面の硬化剤粒子5を吹き付ける予定の箇所(本例では根元側約半分の領域)をマスキング等で覆い、雄ねじ部2a3の残り箇所(本例では先端側約半分の領域)に主剤粒子4のみを吹き付ける。その後、主剤粒子4の付着領域を必要に応じてマスキングし、残りの領域に硬化剤粒子5のみを吹き付ける。本例の場合、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域は雄ねじ部2a3と同心の円筒状である。その他の構成は既述の実施形態と同様である。
本実施形態においても、同一の雄ねじ部2a3に主剤粒子4及び硬化剤粒子5が付着しているので、雄ねじ材1a3を相手材に螺合締結させる過程で、先端側の領域に付着した主剤粒子4がすり潰されて螺合面間の隙間を流動し、その後根元側の後端側に付着した硬化剤粒子5とともに撹拌混合される。したがって、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、雄ねじ部2a3の先端側に主剤粒子4を、根元側に硬化剤粒子5を付着させた場合を例示したが、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域の配置は逆でも良い。また、主剤粒子4及び硬化剤粒子5の各付着領域が隣接するように両粒子4,5を吹き付けた(すなわち雄ねじ部2a3の軸方向に隙間なく主剤粒子4又は硬化剤粒子5を吹き付けた)場合を例示したが、必要な主剤及び硬化剤の量によっては主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域の間に隙間(粒子4,5の未着領域)があっても良い。さらに、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域の面積(領域の軸方向長さ)をほぼ等しくしたが、面積比は主剤と硬化剤の所望の割合に応じて適宜調整可能である。
また、主剤粒子4と硬化剤粒子5の付着領域を各1つとした(2領域に分けた)場合を例示したが、図8(a)及び図8(b)に示したように、雄ねじ部2a3の一端から他端にかけて主剤粒子4と硬化剤粒子5の付着領域を3段以上(図8では4段)交互に設けても良い。領域数は限定されないが、ある程度多い方が主剤粒子4及び硬化剤粒子5の撹拌混合効率の面では有利と考えられる。
<第5実施形態>
図9(a)は本発明の第5実施形態に係る締結手段のねじ部を径方向から見た図、図9(b)は軸方向から見た図である。この図において既出図面と同様の部分には既出図面と同符号を付して説明を省略する。
本実施形態が第4実施形態と相違する点は、主剤粒子4及び硬化剤粒子5の付着領域を軸方向に並べるのではなく、主剤粒子4及び硬化剤粒子5の各付着領域をねじ部の周方向に並べた点である。本実施形態は勿論雌ねじ材にも適用可能であるが、雄ねじ材1a4への適用例を図9(a)及び図9(b)で説明する。
図9(a)及び図9(b)に示したように、主剤粒子4を吹き付ける際には雄ねじ部2a4の表面の硬化剤粒子5を吹き付ける予定の箇所(本例では雄ねじ部1a4の中心軸を通る面で切った片方の領域)をマスキング等で覆い、雄ねじ部2a4の残り箇所(本例では雄ねじ部2a4の中心軸を通る面で切ったもう片方の領域)に主剤粒子4のみを吹き付ける。その後、主剤粒子4の付着領域を必要に応じてマスキングし、残りの領域に硬化剤粒子5のみを吹き付ける。本例の場合、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域はそれぞれ雄ねじ部2a4の軸方向に延びる反割れの円筒状であり、主剤粒子4と硬化剤粒子5の両付着領域を合わせて円筒状となる。その他の構成は既述の実施形態と同様である。
本実施形態においても、同一の雄ねじ部2a4に主剤粒子4及び硬化剤粒子5が付着しているので、雄ねじ材1a4を相手材に螺合締結させる過程で、周方向に隣接する領域に付着した主剤粒子4及び硬化剤粒子5がすり潰されて螺合面間の隙間をそれぞれ流動し撹拌混合される。したがって、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、主剤粒子4及び硬化剤粒子5の各付着領域が合わさると円筒状となるように両粒子4,5を吹き付けた(すなわち雄ねじ部2a4の周方向に隙間なく主剤粒子4又は硬化剤粒子5を吹き付けた)場合を例示したが、必要な主剤及び硬化剤の量によっては主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域の間に隙間(粒子4,5の未着領域)があっても良い。また、主剤粒子4と硬化剤粒子5の各付着領域の面積(領域の周方向長さ)をほぼ等しくしたが、面積比は主剤と硬化剤の所望の割合に応じて適宜調整可能である。
また、主剤粒子4と硬化剤粒子5の付着領域を各1つとした(2領域に分けた)場合を例示したが、図10(a)及び図10(b)に示したように、雄ねじ部2a4の周方向に主剤粒子4と硬化剤粒子5の付着領域を3つ以上(図10では10領域)交互に設けても良い。領域数は限定されないが、ある程度多い方が主剤粒子4及び硬化剤粒子5の撹拌混合効率の面では有利と考えられる。
1a,1a1〜4 雄ねじ材
1b,1b2〜4 雌ねじ材
2a,2a1〜4 雄ねじ部
2b,2b1 雌ねじ部
3 噴射ノズル
4 主剤粒子
5 硬化剤粒子
6 混合物
7 構造物

Claims (5)

  1. 相手材に螺合するねじ部を有する締結手段において、
    互いに混合されると硬化する主剤樹脂と硬化剤樹脂とを用い、
    前記主剤樹脂で形成した固体状の主剤粒子、及び前記硬化剤樹脂で形成した固体状の硬化剤粒子の双方を、圧縮空気による乾式吹き付けで前記ねじ部に衝突付着させてある
    ことを特徴とする締結手段。
  2. 互いに螺合する雄ねじ材と雌ねじ材からなる締結手段において、
    互いに混合されると硬化する主剤樹脂と硬化剤樹脂とを用い、
    前記主剤樹脂で形成した固体状の主剤粒子を、前記雄ねじ材及び前記雌ねじ材の少なくとも一の側のねじ部に、圧縮空気による乾式吹き付けで衝突付着させ、
    前記硬化剤樹脂で形成した固体状の硬化剤粒子を、前記雄ねじ材及び前記雌ねじ材の少なくとも他の側のねじ部に、圧縮空気による乾式吹き付けで衝突付着させてある
    ことを特徴とする締結手段。
  3. 請求項1の締結手段において、前記主剤粒子の付着層と前記硬化剤粒子の付着層とが前記ねじ部の径方向に重なっていることを特徴とする締結手段。
  4. 請求項1の締結手段において、前記主剤粒子の付着領域と前記硬化剤粒子の付着領域とが前記ねじ部の軸方向に並んでいることを特徴とする締結手段。
  5. 請求項1の締結手段において、前記主剤粒子の付着領域と前記硬化剤粒子の付着領域とが前記ねじ部の周方向に並んでいることを特徴とする締結手段。
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