JP5283116B2 - コンクリート躯体の構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コンクリート躯体の構造に関する。詳しくは、例えば、線源から放射される放射線を遮蔽するコンクリート躯体の構造に関する。
従来より、病院などの放射線利用施設には、加速器や放射線同位元素などの線源から放射される放射線を遮蔽するため、鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されている。
RC造では、数mの極厚の鉄筋コンクリート躯体で線源を遮蔽し、放射線の強度の高い部分と低い部分とで、躯体の厚みが大きく異なっている。
ところで、躯体の厚みが大きく変化する部分では、コンクリートの収縮速度が異なるうえに、周囲の躯体から拘束されるため、クラックが生じやすく、放射線を完全に遮蔽できないおそれがあった。
そこで、例えば、壁部の躯体コンクリートに断面波形状の目地材を埋設することで、クラックの発生位置を分散させて、躯体を貫通する大きなクラックの発生を防止する手法が提案されている。(特許文献1参照)具体的には、この目地材は、壁部の面内方向に沿って波打つように配置される。
この手法によれば、クラックが目地材に沿って発生するので、クラックの発生位置を分散できる。
特開2008−82126号公報
しかしながら、特許文献1に示された手法では、目地材が放射線の放射方向に直線状となるので、放射線がクラックを通過して、遮蔽欠損が生じるおそれがあった。
本発明は、クラックが発生しても、遮蔽欠損を防止できるコンクリート躯体の構造を提供することを目的とする。
第1の発明に係るコンクリート躯体の構造は、線源から放射される放射線を遮蔽するコンクリート躯体の構造であって、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形状の目地材が前記コンクリート躯体の内部に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、例えば、コンクリート躯体の内部に、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形状の目地材を設けた。これにより、断面波形状の目地材に沿ってクラックが誘発されるので、クラックが発生しても、線源からの放射線はこの波打った目地材で散乱されるから、遮蔽欠損が生じるのを防止できる。
第2の発明に係るコンクリート躯体の構造は、前記目地材の波形の屈曲回数は、3回以上であることを特徴とする。
この発明によれば、目地材の波形の屈曲回数を3回以上としたので、目地材で線源からの放射線を確実に散乱でき、遮蔽欠損が生じるのをより確実に防止できる。
第3の発明に係るコンクリート躯体の構造は、第1のコンクリート躯体と、当該第1のコンクリート躯体に連続して形成されて前記第1のコンクリート躯体より厚みが大きくかつ前記第1のコンクリート躯体を拘束する第2のコンクリート躯体と、を備え、前記目地材は、前記第1のコンクリート躯体と前記第2のコンクリート躯体との接合部分に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、第1のコンクリート躯体と第2のコンクリート躯体との接合部分に、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形状の目地材を設けた。これにより、断面波形状の目地材に沿ってクラックが誘発されるので、クラックが発生しても、線源からの放射線はこの波打った目地材で散乱されるから、遮蔽欠損が生じるのを防止できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンクリート躯体の構造が適用された構造物1の部分断面図である。
構造物1は、線源から放射される放射線を遮蔽するものであり、第1のコンクリート躯体としての壁部11と、壁部11に連続して形成されて壁部11よりも厚い第2のコンクリート躯体としての床部12と、を備える。これら壁部11および床部12は、周囲の躯体に拘束されている。
床部12と壁部11との接続部分には、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形形状の目地材13が設けられる。つまり、目地材13は、壁部11を貫通する方向に延出している。
目地材13の断面形状は、正弦波の波形であり、目地材13の材質は、例えば、中性子に対して遮蔽効果が高いポリエチレンおよび塩化ビニル、または、γ線に対して遮蔽効果が高い鉄やタングステンである。また、目地材13の材質は、これらの材料を層状に重ね合わせて遮蔽効果を高めた複合材でもよい。なお、コンクリートの乾燥収縮時に目地材13のコンクリートとの付着面がコンクリートに対して滑るように、付着性の低い材料を選定することが好ましい。
また、目地材13の両端側の壁部11の表面には、目地111、112が形成されている。
以上の目地材13は、以下の手順で、床部12と壁部11との接続部分に取り付けられる。
床部12のコンクリートを打設し、その後、この床部12のコンクリートが硬化する前に、壁部11が設けられる部分に目地材13を設置する。そして、目地材13の上に鉄筋などの重りを載せるか、または、目地材13にコンクリート釘を打ち込むことにより、この目地材13が浮き上がってくるのを防止する。
床部12のコンクリートが硬化した後、壁主筋113を配筋して、型枠を建て込み、この型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、型枠を取り外す。
その後、壁部11では、時間の経過に伴い、目地111から目地112に至るクラック114が誘発される。そこで、図1に示すように、目地111に補修材またはコーキング115を打設する。
図2は、目地材13の構造を示す模式図である。
図2中、目地材13の山の高さをHとし、山のピッチをLとする。また、目地材13の屈曲点の個数を屈曲回数とすると、この目地材13の屈曲回数は3回となる。
目地材13の高さHは、粗骨材の最大粒径の略1/2以上であることが好ましい。また、目地材13のピッチLは、粗骨材の最大粒径以上であることが好ましい。
その理由は、高さHが小さいと、放射線の散乱による遮蔽効果が十分に得られず、遮蔽欠損となるおそれがあるためである。一方、高さHが小さくピッチLが短いと、コンクリートの骨材が谷の部分に入らず、空隙ができてしまい、遮蔽欠損となるおそれがあるためである。
〔実施例〕
目地材の遮蔽性能について、放射線は散乱により減衰するため、反射係数を用いて簡易計算を行った。
実施例として、屈曲回数が1回および3回となるコンクリート躯体を想定し、放射線減衰率を計算した。また、比較例として、放射線の射出方向に沿って直線状に透過してしまうコンクリート躯体を想定し、放射線減衰率を計算した。
屈曲回数が1回であるコンクリート躯体は、例えば、コンクリート躯体に半円パイプを埋設することで形成される。また、屈曲回数が3回であるコンクリート躯体は、例えば、コンクリート躯体に波形材を埋設することで形成される。
図3は、実施例および比較例に係るコンクリート躯体についての放射線減衰率である。この図3は、実施例の放射線減衰率を、比較例の放射線減衰率を1とした相対値として表したものである。
図3に示すように、目地材を屈曲させた場合、目地材を屈曲させない場合に比べて、遮蔽性能を向上できることが判る。また、屈曲回数を3回とすることで、屈曲回数を1回とした場合に比べて、約4桁も遮蔽性能を向上できることが判る。したがって、減衰率を2桁以上に設定する場合、安全率を考慮すると、屈曲回数を3回以上とすることが好ましい。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)壁部11と床部12との接合部分に、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形状の目地材13を設けた。これにより、断面波形状の目地材13に沿ってクラックが誘発されるので、クラック114が発生しても、線源からの放射線はこの波打った目地材13で散乱されるから、遮蔽欠損が生じるのを防止できる。
(2)目地材13の波形の屈曲回数を3回としたので、目地材13で線源からの放射線を確実に散乱でき、遮蔽欠損が生じるのをより確実に防止できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、目地材13の設置箇所を壁部11と床部12との接合部分としたが、これに限らず、目地材13の設置箇所は、壁部の中央など適宜決められてよい。
例えば、本実施形態では、目地材13を床部12と壁部11との接続部分に取り付けたが、これに限らず、目地を厚さの異なる2つの壁部の接続部分に取り付けてもよい。この場合、目地を以下の手順で取り付ける。すなわち、床部のコンクリートが硬化した後、これら2つの壁部を配筋する。次に、目地材をこれら2つの壁部の接続部分に立て掛けて、鉄筋に固定し、型枠を建て込む。その後、この型枠内にコンクリートを打設し、コンクリートが硬化した後、型枠を取り外す。このようにしても、上述の(1)、(2)と同様の効果がある。
また、本実施形態では、目地材13を、床部12と壁部11との接続部分のように厚み異なる2つのコンクリート躯体の接続部分に取り付けたが、これに限らず、厚みが変化しない1つのコンクリート躯体の内部に設けてもよい。
本発明の一実施形態に係るコンクリート躯体の構造が適用された構造物の部分断面図である。 前記実施形態に係る構造物の目地材の構造を示す模式図である。 本発明の実施例および比較例に係るコンクリート躯体についての放射線減衰率である。
符号の説明
1 構造物(コンクリート躯体の構造)
11 壁部(第1のコンクリート躯体)
12 床部(第2のコンクリート躯体)
13 目地材

Claims (1)

  1. 線源から放射される放射線を遮蔽するコンクリート躯体の構造であって、
    第1のコンクリート躯体と、当該第1のコンクリート躯体に連続して形成されて前記第1のコンクリート躯体より厚みが大きくかつ前記第1のコンクリート躯体を拘束する第2のコンクリート躯体と、を備え、
    前記第1のコンクリート躯体と前記第2のコンクリート躯体との接合部分には、目地材が設けられ、
    前記目地材は、放射線の射出方向に沿って波打つ断面波形形状であり、
    前記目地材の波形の屈曲回数は、3回以上であり、
    前記目地材の山の高さは、粗骨材の最大粒径の略1/2以上であり、かつ、前記目地材のピッチは、粗骨材の最大粒径以上であることを特徴とするコンクリート躯体の構造。
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