JP5279327B2 - 塗布ノズルを備えるチューブ容器 - Google Patents

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Description

本発明は、先端部に形成した注出口から内容物を取り出して対象部分に塗布可能な塗布ノズル備えるチューブ容器に関するものである。
先端部に注出口を形成し、この注出口から取り出した内容物を対象部分に塗布することができる塗布ノズルとしては、その先端部をノズル軸線に対して傾斜させた平坦な面で構成し、かかる先端部をヘラの様に用いて塗布するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−46175号公報
しかしながら、従来の塗布ノズルは、その先端部を平坦な面としただけであるために、対象部分との接触面積が大きい。このため、内容物を肌や唇に塗布するとき、使用者によっては、塗布時の感触に違和感を覚えることも考えられる。
ところが、従来の塗布ノズルにあっては、使用者の嗜好を考慮した使用感に着目したものは未だ存在しないことが実情であった。
本発明は、こうした事実に着目してなされたものであり
本発明の目的とするところは、嗜好性を考慮した新規な塗布ノズル備えるチューブ容器を提供すると共に、塗布時における使用感の向上にある。
本発明である、先端部に形成した注出口から内容物を取り出して対象部分に塗布可能な塗布ノズルを備えるチューブ容器であって、前記塗布ノズルの先端部は、前記注出口を形成する注出口領域と、この注出口領域をその全周に亘って又はその周方向に断続的に取り囲む曲面で構成された突出領域を有し、当該突出領域の相互間に、前記注出口からの内容物で満たされる充填領域が形成されると共に、当該突出領域の注出口側を、当該突出領域の外縁側よりも曲率半径の大きな曲面で突出させたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、前記突出領域を、前記注出口をその全周に亘って取り囲むものとすることができる。また、本発明によれば、前記突出領域を、前記注出口をその周方向に断続的に取り囲むものとすることもできる。
本発明によれば、前記注出口領域を、ノズル軸線に対して直交させることができる。また、本発明によれば、前記注出口領域を、ノズル軸線に対して傾斜させることもできる。
更に、本発明に係る塗布ノズルの形状は、角柱形等の様々なものを挙げられるが、本発明に従えば、円筒形であることが好ましい。また、本発明に係る塗布ノズルは、様々な容器に適用させることができる
本発明に係る塗布ノズルによれば、注出口を形成する注出口領域を、その全周に亘って又はその周方向に断続的に、曲面で構成された突出領域で取り囲むことで、当該突出領域の相互間に、前記注出口からの内容物で満たされる充填領域を形成できる。
これにより、対象部分に内容物を塗布しようとすれば、注出口を経て充填領域に充填された内容物が直接対称部分に接触することになる。このため、本発明である塗布ノズルを用いて内容物を塗布すれば、従来のように内容物を平坦な面に載せて塗布する場合に比べて対象部分との接触面積が減少する。即ち、本発明によれば、塗布ノズルの先端部を用いて内容物を塗布するときに、当該先端部が対象部分に直接触れることで感じる違和感を抑えることができる。
また、本発明に係る突出領域は、その注出口側が、その外縁側よりも曲率半径の大きな曲面となるように構成されているため、注出口を取り囲む突出領域の内側は緩やかな傾斜面となる。かかる構成によれば、肌や唇等の柔らかな部分に内容物を塗布する場合であっても、比較的滑らかな塗布動作を実現することができる。加えて、同構成によれば、突出領域の外縁側がその注出口側に比べて大きく湾曲することになるので、塗布時における外縁側での内容物の液切れも良好なものとなる。
更に、本発明に係る塗布ノズルによれば、突出領域を曲面で構成したことから、肌や唇に内容物を塗布すると同時に、マッサージの効果も与えることができる。
従って、本発明によれば、嗜好性を考慮した新規な塗布ノズル備えるチューブ容器を提供することができることに加え、塗布時における使用感も向上させることができる。
ところで、本発明において、先端部の注出口領域を、その全周に亘って又はその周方向に断続的に突出領域で取り囲むことができるが、例えば、突出領域を環状に構成し、先端部の注出口領域を、その全周に亘って取り囲むものとすれば、突出領域で取り囲まれた充填領域を中心にした重点的な塗布を実現することができる。これに対し、突出領域を断続的に構成すれば、内容物の充填領域は、注出口から放射状に広がったものとなるため、マッサージ効果の向上と共に、一回の塗布動作で広範囲に亘る塗布を実現することができる。
また、本発明に係る先端部を、ノズル軸線に対して直交するものとすれば、ノズル軸線に対して傾斜するものと比べ、充填領域の容積を小さく確保できるため、防腐性や抗菌性に優れる。これに対し、本発明に係る先端部を、ノズル軸線に対して傾斜するものとすれば、塗布時に手を上まで上げる必要がなく、使用感に優れる。
また、本発明において、前記塗布ノズルを、円筒形とすれば、塗布時の感触も良好であり、また成形性も良好である。
また、本発明に係る塗布ノズルを適用する容器をチューブ容器では、内容物を塗布ノズルにて塗布したり、その際に内容物を伸ばす動作が容易なため、塗布ノズルとしての効果をより顕著に発揮させることができる。
以下、図面を参照して、本発明である塗布ノズルを備えるチューブ容器を詳細に説明する。
図1(a),(b)はそれぞれ、本発明の第一の形態である塗布ノズル1を備えるチューブ容器Cを一部断面で示す側面図及び、当該容器Cを上方から示す平面図である。また図2は、同形態に係る塗布ノズル1を示す図1(a)の要部拡大図である。
符号1は、本発明に従う塗布ノズルである。塗布ノズル1は、図示せぬキャップを螺着させるためのおねじ部Sが形成された基部1aと、この基部1aから絞り部1bを介して一体に繋がる先端部1cとを一体に形成したものである。
先端部1cは、チューブ容器Cからの内容物を取り出す注出口Aを形成する平坦な注出口領域2と、この注出口領域2をその全周に亘って取り囲む曲面で構成された環状の突出領域3とを有し、当該突出領域3の相互間に、注出口Aからの内容物で満たされる充填領域Fが形成される。
突出領域3は、図2に示すように、その注出口側領域3aが、その外縁領域側3bよりも曲率半径(R3>R4)の大きな曲面で構成されている。
更に詳細には、注出口側領域3aは、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域31と、この第一湾曲領域31の外縁と繋がる曲率半径R2で構成された第二湾曲領域32と、この第二湾曲領域32の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域33とで形作られている。
また、外縁側領域3bは、第三の湾曲領域33の外縁と繋がる、曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域34と、この第一の外縁側領域34の外縁と段部35を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域36とで形作られている。
なお、曲率半径R1、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R1=0.3mm、R2=R3=2mmとする。また、曲率半径R4及びR5の寸法についても、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R4=R5=0.5mmとする。
また、本形態として例示した注出口Aの内径寸法φaや注出口領域2の外縁を形成する径寸法φ2についても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φa=1mm、φ2=1.6mmとする。本形態として例示した上記寸法によれば、注出口領域2から第二湾曲領域32までの寸法D1と、第二湾曲領域32から突出領域3に形成される環状頂部Pまでの寸法D2とはそれぞれ、D1=0.3mm及びD2=0.5mmである。
また、突出領域3の外径寸法φoについても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φo=7mmとすれば、本形態に形成される環状頂部Pの径寸法φ1は、φ1=6mmとなる。
本形態によれば、注出口Aを形成する注出口領域2を、その全周に亘って、曲面で構成された環状の突出領域3で取り囲むことで、当該突出領域3の相互間(内側)に、注出口Aからの内容物で満たされる充填領域(図1(b)の二点鎖線で囲まれた内側領域)Fを形成できる。
これにより、肌に内容物を塗布しようとすれば、注出口Aを経て充填領域Fに充填された内容物が直接肌に接触することになる。このため、本形態の塗布ノズル1を用いて内容物を塗布すれば、従来のように内容物を平坦な面に載せて塗布する場合に比べて肌との接触面積が減少する。即ち、本形態によれば、塗布ノズル1の先端部1cを用いて内容物を塗布するときに、当該先端部1cが肌に直接触れることで感じる違和感を抑えることができる。
また、本形態に係る突出領域3は、その注出口側領域3aが、その外縁側領域3bよりも曲率半径の大きな曲面(R3 4)となるように構成されているため、注出口Aを取り囲む環状の突出領域3の内側は緩やかな傾斜面となる。かかる構成によれば、肌に内容物を塗布するときに、比較的滑らかな塗布動作を実現することができる。加えて、同構成によれば、外縁側領域3bがその注出口側領域3aに比べて大きく湾曲することになるので、塗布時における外縁側領域3bでの内容物の液切れも良好なものとなる。
更に、本形態によれば、突出領域3を曲面で構成したことから、肌に内容物を塗布すると同時に、マッサージの効果も与えることができる。
従って、本形態によれば、嗜好性を考慮した新規な塗布ノズル及びそれを備えるチューブ容器を提供することができることに加え、塗布時における使用感も向上させることができる。
特に、本形態のように、突出領域3を環状に構成し、先端部1cの注出口領域3aを、その全周に亘って取り囲むものとすれば、突出領域3で取り囲まれた充填領域Fを中心にした重点的な塗布を実現することができる。
図3(a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第二の形態を、その上方から示す平面図及び、同形態の一部を同図(a)のO−Y断面で示す側面図である。また図4(a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図3(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。なお、本形態において、他の形態と同一部分は、同一符号をもってその説明を省略する。
本形態の塗布ノズル11は、注出口領域2と、この注出口領域2をその周方向に断続的に取り囲む、曲面で構成された3つの突出領域4を有し、当該突出領域4の相互間に、注出口Aからの内容物で満たされる充填領域Fが形成される。
即ち、本形態の充填領域Fは、3つの突出領域4で取り囲まれた領域と、この領域からノズル軸線Oの周りで隣り合う2つの突出領域4の相互間を通って延在する3つの放射状領域とからなる。
本形態において、3つの突出領域4は、それぞれ、図4(a)に示すO−X断面を頂部Pとし、図4(c)に示すO−Z断面を底部とする。即ち、3つの突出領域4は、図3(b)に示すように、軸線Oの周りで隣り合う2つの突出領域4の相互間がノズル軸線Oの周りに滑らかな湾曲面を形成するように構成されている。
更に詳細には、注出口側領域4aと外縁側領域4bとの連結部としての突出領域4の頂部Pを通るO−X断面にあっては、図4(a)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域41と、この第一湾曲領域41の外縁と繋がる曲率半径R2で構成された第二湾曲領域42と、この第二湾曲領域42の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域43とで形作られている。なお、曲率半径R1、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R1=0.3mm、R2=1mm、R3=1.2mmとする。
また、外縁側領域4bは、第三の湾曲領域43の外縁と繋がる曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域44と、この第一の外縁側領域44の外縁と段部45を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域46とで形作られている。
なお、曲率半径R4及びR5の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R4=1mm、R5=0.5mmとする。
突出領域4の中腹を通るO−Y断面にあっては、図4(b)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域41と、この第一湾曲領域41の外縁と繋がる曲率半径R6で構成された第四湾曲領域47と、この第四湾曲領域47の外縁と繋がる曲率半径R7で構成された第五の湾曲領域48とで形作られている。
また、外縁側領域4bは、第五の湾曲領域48の一部と、この第五の湾曲領域48の外縁と繋がる曲率半径R7よりも小さな曲率半径R8(<R7)で構成された第三の外縁側領域49と、この第一の外縁側領域49の外縁と段部45を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域46とで形作られている。
なお、曲率半径R6については適宜、変更することができ、また、曲率半径R7及びR8の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R6=3.15mm、R7=1.8mm、R8=0.64mm及びR5=0.5mmとする。
突出領域4の底部を通るO−Z断面にあっては、図4(c)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域41と、この第一湾曲領域41の外縁と繋がる平坦領域50と、この平坦領域50の外縁と繋がる曲率半径R9で構成された第六の湾曲領域51と、この第六の湾曲領域51の外縁と段部45を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域46とで形作られている。
なお、曲率半径R9については適宜、変更することができるが、本形態では、例えば、R9=0.5mmとする。
また、本形態として例示した注出口Aの内径寸法φaや注出口領域2の外縁を形成する径寸法φ2についても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φa=1mm、φ2=1.6mmとする。本形態として例示した上記寸法によれば、注出口領域2から第二湾曲領域42までの寸法D1と、第二湾曲領域42から突出領域4に形成される環状頂部Pまでの寸法D2とはそれぞれ、D1=0.3mm及びD2=0.5mmである。
また、突出領域4の外径寸法φoについても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φo=7mmとすれば、本形態に形成される環状頂部Pの径寸法φ2は、φ2=5mmとなる。
本形態によれば、注出口Aを形成する注出口領域2を、その周方向に断続的に、曲面で構成された3つの突出領域4で取り囲むことで、当該突出領域4の相互間に、注出口Aからの内容物で満たされる充填領域(図3(a)の破線で囲まれた3つの内側領域を除く、注出口側領域2を含め、当該注出口側領域2から放射状に伸びる領域)Fを形成できる。
本形態も、肌に内容物を塗布しようとすれば、注出口Aを経て充填領域Fに充填された内容物が直接肌に接触することになる。このため、本形態の塗布ノズル11を用いて内容物を塗布すれば、第一の形態と同様、従来のように内容物を平坦な面に載せて塗布する場合に比べて肌との接触面積が減少する。即ち、本形態によっても、塗布ノズルの先端部1cを用いて内容物を塗布するときに、当該先端部1cが肌に直接触れることで感じる違和感を抑えることができる。
また、本形態に係る突出領域4も、その注出口側領域4aが、その外縁側領域4bよりも曲率半径の大きな曲面(R3 4)となるように構成されているため、注出口Aを取り囲む突出領域4の内側は緩やかな傾斜面となる。かかる構成によっても、肌に内容物を塗布するとき、比較的滑らかな塗布動作を実現することができる。加えて、同構成によっても、突出領域4の外縁側領域4bがその注出口側領域4aに比べて大きく湾曲することになるので、塗布時における外縁側領域4bでの内容物の液切れも良好なものとなる。
更に、本形態によっても、3つの突出領域4を曲面で構成したことから、肌や唇に内容物を塗布すると同時に、マッサージの効果も与えることができる。
従って、本形態によっても、嗜好性を考慮した新規な塗布ノズル及びそれを備えるチューブ容器を提供することができることに加え、塗布時における使用感も向上させることができる。
特に、本形態のように、突出領域5を断続的に構成すれば、内容物の充填領域Fは、注出口Aから放射状に広がったものとなるため、マッサージ効果の向上と共に、一回の塗布動作で広範囲に亘る塗布を実現することができる。
図5(a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第三の形態を、その上方から示す平面図及び、同形態の一部を同図(a)のO−Y断面で示す側面図である。また図6(a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図5(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。なお、本形態において、他の形態と同一部分は、同一符号をもってその説明を省略する。
本形態の塗布ノズル12も、第二の形態と同様、注出口領域2と、この注出口領域2をその周方向に断続的に取り囲む、曲面で構成された3つの突出領域5を有し、3つの突出領域5で取り囲まれた領域と、この領域から隣り合う2つの突出領域5の相互間を通って延在する3つの放射状領域とからなる充填領域Fが形成される。
更に詳細には、突出領域4の頂部Pを通るO−X断面にあっては、図6(a)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域51と、この第一湾曲領域51の外縁と繋がる曲率半径R2で構成された第二湾曲領域52と、この第二湾曲領域52の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域53とで形作られている。なお、曲率半径R1、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R1=0.3mm、R2=2mm、R3=2mmとする。
また、外縁側領域5bは、第三の湾曲領域53の外縁と繋がる曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域54と、この第一の外縁側領域54の外縁と段部55を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域56とで形作られている。
なお、曲率半径R4及びR5の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R4=0.5mm、R5=0.5mmとする。
突出領域4の中腹を通るO−Y断面にあっては、図6(b)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域51と、この第一湾曲領域51の外縁と繋がる曲率半径R6で構成された第四湾曲領域57と、この第四湾曲領域57の外縁と繋がる曲率半径R7で構成された第五の湾曲領域58とで形作られている。
また、外縁側領域5bは、第五の湾曲領域58の一部と、この第五の湾曲領域58の外縁と繋がる曲率半径R7よりも小さな曲率半径R8(<R7)で構成された第三の外縁側領域59と、この第一の外縁側領域59の外縁と段部55を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域56とで形作られている。
なお、曲率半径R6については適宜、変更することができ、また、曲率半径R7及びR8の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R6=9.8mm、R7=1.8mm、R8=0.28mm及びR5=0.5mmとする。
突出領域5の底部を通るO−Z断面にあっては、図6(c)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域51と、この第一湾曲領域51の外縁と繋がる平坦領域60と、この平坦領域60の外縁と繋がる曲率半径R9で構成された第六の湾曲領域61と、この第六の湾曲領域61の外縁と段部65を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域56とで形作られている。
なお、曲率半径R9については適宜、変更することができるが、本形態では、例えば、R9=0.2mmとする。
また、本形態として例示した注出口Aの内径寸法φaや注出口領域2の外縁を形成する径寸法φ2についても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φa=1mm、φ2=1.6mmとする。本形態として例示した上記寸法によれば、注出口領域2から第二湾曲領域52までの寸法D1と、第二湾曲領域52から突出領域5に形成される環状頂部Pまでの寸法D2とはそれぞれ、D1=0.3mm及びD2=0.3mmである。
また、突出領域5の外径寸法φoについても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φo=7mmとすれば、本形態に形成される環状頂部Pの径寸法φ3は、φ3=6mmとなる。
上述した第1〜第3の形態のように、先端部1cを、ノズル軸線Oに対して直交するものとすれば、ノズル軸線Oに対して傾斜するものと比べ、充填領域Fの容積を小さく確保できるため、防腐性や抗菌性に優れる。
図7は、本発明に従う塗布ノズルの第四の形態である塗布ノズルの要部を一部断面で示す側面図である。
本形態の塗布ノズル13は、第一の形態の変形例であって、同様の形態の先端部1cを、ノズル軸線Oに対して傾斜させたものである。なお、本形態において、他の形態と同一部分は、同一符号をもってその説明を省略する。
本形態も、第一の形態と同様、先端部1cは、注出口領域2と、この注出口領域2をその全周に亘って取り囲む曲面で構成された環状の突出領域6とを有し、当該突出領域6の相互間に、注出口Aからの内容物で満たされる充填領域Fが形成される。
突出領域6も、基本的には第一の形態と同様、図7に示すように、その注出口側領域6aが、その外縁領域側6bよりも曲率半径(R3>R4)の大きな曲面で構成されている。
更に詳細には、注出口側領域6aは、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域61と、この第一湾曲領域61の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域63とで形作られている。即ち、本形態では、第一の形態に係る第二湾曲領域32が存在しない。
また、外縁側領域6bは、第三の湾曲領域63の外縁と繋がる曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域64と、この第一の外縁側領域64の外縁から垂下する第二の外縁側領域66とで形作られている。即ち、本形態では、第一の形態に係る段部35と、当該段部35を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域36とが存在しない。
また、本形態では、第一湾曲領域61のうち、ノズル基部1aに最も近い最下端領域の曲率半径R1が他の曲率半径R1よりも大きな曲率半径R11aで構成された第一湾曲領域61aとしてなる。更に、第一湾曲領域61aの外縁には、第三の湾曲領域63を介して曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域64が繋がる。更に、この第一の外縁側領域64の外縁には、第一の形態と同様、段部65を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域66が繋がる。
なお、曲率半径R1、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R1=0.5mm、R3=3.62mmとする。また、曲率半径R11aは、及びR4の寸法についても、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R11a=R5=0.5mmとする。
また、本形態として例示した注出口Aの内径寸法φaや注出口領域2の外縁を形成する径寸法φ2についても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φa=1mm、φ2=2mmとする。更に、突出領域6の外径寸法φoについても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φo=8mmとすれば、本形態に形成される環状頂部Pの径寸法φ4は、φ4=4.8mmとなる。
図8(a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第五の形態である塗布ノズルの要部を一部断面で示す側面図と、その注出口Aのみ斜視した状態で上方から示す平面図である。また図9(a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図8(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。
本形態の塗布ノズル14は、第二の形態の変形例であって、同様の形態の先端部1cを、ノズル軸線Oに対して傾斜させたものである。なお、本形態において、他の形態と同一部分は、同一符号をもってその説明を省略する。
本形態は、その先端部1cが、注出口Aを形成する平坦な面で構成される注出口領域2と、この注出口領域2をその全周に亘って取り囲む円筒形の内壁面2fと、この内壁面2fを介して注出口領域2を、その全周に断続的に取り囲む、曲面で構成された3つの突出領域7を有し、3つの突出領域7で取り囲まれた領域(円筒形の内壁面2fを含む)と、この領域から隣り合う2つの突出領域7の相互間を通って延在する3つの放射状領域とからなる充填領域Fが形成される。
更に詳細には、突出領域7の頂部Pを通るO−X断面にあっては、図9(a)に示すように、注出口領域2の外縁と内壁面2fを介して繋がる曲率半径R11で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる曲率半径R2で構成された第二湾曲領域72と、この第二湾曲領域72の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域73とで形作られている。なお、曲率半径R11、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R11=0.3mm、R2=1.5mm、R3=1.6mmとする。
また、外縁側領域7bは、第三の湾曲領域73の外縁と繋がる曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域74と、この第一の外縁側領域74の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R4及びR5の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R4=1.5mm、R5=0.5mmとする。
突出領域7の中腹を通るO−Y断面にあっては、図9(b)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R11で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる曲率半径R6で構成された第四湾曲領域77と、この第四湾曲領域77の外縁と繋がる曲率半径R7で構成された第五の湾曲領域78とで形作られている。
また、外縁側領域7bは、第五の湾曲領域78の一部と、この第五の湾曲領域78の外縁と繋がる曲率半径R7よりも小さな曲率半径R8(<R7)で構成された第三の外縁側領域79と、この第一の外縁側領域79の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R6については適宜、変更することができ、また、曲率半径R7及びR8の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R6=5.35mm、R7=1.5mm及びR8=1.1mmとする。
突出領域7の底部を通るO−Z断面にあっては、図9(c)に示すように、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R11で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる平坦領域80と、この平坦領域80の外縁と繋がる曲率半径R9で構成された第六の湾曲領域81と、この第六の湾曲領域81の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R9については適宜、変更することができるが、本形態では、例えば、R9=0.5mmとする。
また、他の2つの突出領域7については、第二の形態と同様、突出領域7の頂部Pを通るO−X断面に相当する部分にあっては、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる曲率半径R2で構成された第二湾曲領域72と、この第二湾曲領域72の外縁と繋がる曲率半径R3で構成された第三の湾曲領域73とで形作られている。なお、曲率半径R1、R2及びR3の関係については、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R1=0.5mm、R2=1.0mm、R3=3.62mmとする。
また、外縁側領域7bは、第三の湾曲領域73の外縁と繋がる曲率半径R3よりも小さな曲率半径R4(<R3)で構成された第一の外縁側領域74と、この第一の外縁側領域74の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R4及びR5の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、R4=2.5mm、R5=0.2mmとする。
突出領域7の中腹を通るO−Y断面に相当する部分にあっては、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる曲率半径R6で構成された第四湾曲領域77と、この第四湾曲領域77の外縁と繋がる曲率半径R7で構成された第五の湾曲領域78とで形作られている。
また、外縁側領域4bは、第五の湾曲領域78の一部と、この第五の湾曲領域78の外縁と繋がる曲率半径R7よりも小さな曲率半径R8(<R7)で構成された第三の外縁側領域79と、この第一の外縁側領域79の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R6については適宜、変更することができ、また、曲率半径R7及びR8の寸法については、上述の関係を満たすものであれば適宜、変更可能である。
突出領域7の底部を通るO−Z断面に相当する部分にあっては、注出口領域2の外縁と繋がる曲率半径R1で構成された第一湾曲領域71と、この第一湾曲領域71の外縁と繋がる平坦領域80と、この平坦領域80の外縁と繋がる曲率半径R9で構成された第六の湾曲領域81と、この第六の湾曲領域81の外縁と段部75を介して繋がる曲率半径R5で構成された第二の外縁側領域76とで形作られている。
なお、曲率半径R9については適宜、変更することができる。
また、本形態として例示した注出口Aの内径寸法φaや注出口領域2の外縁(内壁面2f)を形成する径寸法φ2についても、適宜、変更可能であるが、本形態では、例えば、φa=1mm、φ2=2mmとする。更に、突出領域7の外径寸法φoについても、適宜、変更可能である。
第四及び第五の形態のように、先端部1cを、ノズル軸線Oに対して傾斜するものとすれば、ノズル軸線Oに対して傾斜するものと比べ、充填領域Fの容積を小さく確保できるため、防腐性や抗菌性に優れる。
また、上記各形態のように、塗布ノズルを、円筒形とすれば、塗布時の感触も良好であり、また成形性も良好である。
また、上記各形態のように、本発明に係る塗布ノズルを適用する容器をチューブ容器Cとすれば、内容物を本発明に係る塗布ノズルにて塗布したり、その際に内容物を伸ばす動作が容易なため、塗布ノズルとしての効果をより顕著に発揮させることができる。
上述したところは、本発明の好適な形態を説明するものであるが、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、上述した形態の各構成はそれぞれ、目的及び用途に応じて適宜組み合わせることができる。
例えば、本発明に係る塗布ノズルの材質としては、一般的に塗布ノズルに使用されるものであれば、問題なく使用することができ、より優れた肌への感触を重視する場合には、低密度ポリエチレンが挙げられ、また、低密度ポリエチレンを替えてエラストマ等を採用することができる。更に、塗布ノズルには、例えば、その内容物が液状のリップである場合、抗菌材を配合させることも可能である。
なお、先端部を平坦な傾斜面で構成した従来の塗布ノズルを比較例として、図3として例示した本発明の第二の形態である塗布ノズルについて官能試験を行ったところ、10名中7名から、「肌当たりが良い」や「伸ばして塗布するのに好ましい」といった評価を得ることができた。
本発明である、塗布ノズルを備えるチューブ容器は、口紅や乳液等の化粧料や軟膏等の医薬品を塗布することを目的として利用することができる。
(a),(b)はそれぞれ、本発明の第一の形態である塗布ノズルを備えるチューブ容器を一部断面で示す側面図及び、当該容器を上方から示す平面図である。 同形態に係る塗布ノズルを示す図1(a)の要部拡大図である。 (a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第二の形態を、その上方から示す平面図及び、同形態の一部を同図(a)のO−Y断面で示す側面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図3(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第三の形態を、その上方から示す平面図及び、同形態の一部を同図(a)のO−Y断面で示す側面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図5(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。 本発明に従う塗布ノズルの第四の形態である塗布ノズルの要部を一部断面で示す側面図である。 (a),(b)はそれぞれ、本発明に従う塗布ノズルの第五の形態である塗布ノズルの要部を一部断面で示す側面図と、その注出口のみ斜視した状態で上方から示す平面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、同形態を図8(a)のO−X断面、O−Y断面及びO−Z断面で示す要部断面図である。
符号の説明
1 塗布ノズル(第一の形態)
1a 塗布ノズル基部
1b 塗布ノズル絞り部
1c 塗布ノズル先端部
2 注出口領域
3 環状の突出領域
4 突出領域
4a 注出側(突出)領域
4b 外縁(突出)領域
5 突出領域
5a 注出側(突出)領域
5b 外縁(突出)領域
6 突出領域
7 突出領域
7a 注出側(突出)領域
7b 外縁(突出)領域
A 注出口
P 突出領域の頂部(頂部を結ぶ環状線)
11 塗布ノズル(第二の形態)
12 塗布ノズル(第三の形態)
13 塗布ノズル(第四の形態)
14 塗布ノズル(第五の形態)

Claims (6)

  1. 先端部に形成した注出口から内容物を取り出して対象部分に塗布可能な塗布ノズルを備えるチューブ容器であって、
    前記塗布ノズルの先端部は、前記注出口を形成する注出口領域と、この注出口領域をその全周に亘って又はその周方向に断続的に取り囲む曲面で構成された突出領域を有し、当該突出領域の相互間に、前記注出口からの内容物で満たされる充填領域が形成されると共に、当該突出領域の注出口側を、当該突出領域の外縁側よりも曲率半径の大きな曲面で突出させたものであることを特徴とする塗布ノズルを備えるチューブ容器
  2. 請求項1において、前記突出領域は、前記注出口をその全周に亘って取り囲むものであることを特徴とする、塗布ノズルを備えるチューブ容器
  3. 請求項1において、前記突出領域は、前記注出口をその周方向に断続的に取り囲むものであることを特徴とする、塗布ノズルを備えるチューブ容器
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記先端部は、ノズル軸線に対して直交することを特徴とする、塗布ノズルを備えるチューブ容器
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項において、前記先端部は、ノズル軸線に対して傾斜することを特徴とする、塗布ノズルを備えるチューブ容器
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記塗布ノズルは、円筒形であることを特徴とする、塗布ノズルを備えるチューブ容器
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