JP5278587B1 - 分散組成物、塗料組成物、塗膜、および着色物 - Google Patents

分散組成物、塗料組成物、塗膜、および着色物 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた耐候性、高い漆黒性を有し、貯蔵安定性に優れた分散組成物を提供すること、また、各種ディスプレイに使用するカラーフイルター用ブラックマトリックスや、自動車用塗料等の分野において、高い表面抵抗率(帯電防止効果)を同時に満足することができる塗膜や着色物、また、遮熱塗料の分野において、簡便な方法で製造でき、赤外線を透過しやすいため太陽光により過熱しにくい塗膜や着色物を形成することができる塗料組成物を提供すること。
【解決手段】群青(A)、鉄黒(B)、分散剤(C)、および分散媒(D)を含む分散組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、高表面抵抗率および高漆黒性であって、さらに貯蔵安定性が良好な分散組成物とその塗膜、着色物に関する。
従来、遮光性および耐候性の優れた黒色顔料はカーボンブラックを主としていた。しかし、カーボンブラックは漆黒性が不十分であること、塗膜の表面抵抗率が低いという問題があった。
漆黒性に関しては、カーボンブラックは一般に赤味がかった黒色であるため、フタロシアニン顔料などの青色顔料(ブルーイング剤)の添加によって漆黒性を高める方法が提案されている(特許文献1、2)。しかし、フタロシアニン顔料を用いた場合、貯蔵安定性が悪く、分散組成物として十分ではなかった。
一方、高表面抵抗率を有する遮光剤としては、2種以上の金属酸化物を用いて高表面抵抗のブラックマトリックスを形成した例(特許文献3)、特定の分散剤でカーボンブラックを分散した例(特許文献4)などが提案されている。しかし、カーボンブラックを用いた塗膜の表面抵抗率は、通常105〜108Ω/□程度と低く、ブラックマトリックス用塗料や、自動車用途で用いる電着塗料などの低い導電性(高絶縁性、高表面抵抗率)が要求される分野では、実用上、十分ではなかった。しかも、これらの先行技術に従って鉄黒を分散した黒色塗装膜では明度(L値)が27.0以上と漆黒性に乏しく、塗料用途での使用に限りがあった。
また、近年、都市部においてはコンクリート等の人工建造物からの放射熱やエアコンの室外機からの排気される熱風などにより、特に夏場において屋外温度は著しく上昇し、ヒートアイランド現象と呼ばれる問題が社会問題化している。これに呼応して建築物内部においては屋内温度を維持するために更なる冷房の使用によって多くの消費電量を増加させるだけでなく、室外機からの排気によって屋外の温度上昇を加速する結果になっている。
建築物の温度上昇を抑制する方法として屋根、屋上、外壁等の建築物外装面基材に遮蔽塗料を使用する方法が知られている。一方、自動車車内の温度上昇を抑制する方法としても車内の部材に遮蔽塗料を使用する方法が知られている。
遮熱塗料としては、以下のような提案がなされている。
塗料中に、近赤外域で高い太陽放射反射率を有する重金属を含有しない有機顔料2種類以上を加法混色により無彩色である黒にする塗料組成物が、カーボンからの塗料組成物や酸化チタンを混ぜて反射率を向上させた塗料組成物が提案されている(特許文献5参照)。
また、無機顔料と酸化チタンを含有する下地塗料に、上塗り塗料として太陽熱反射率が一定値以上の有機顔料を組み合わせることで加法混色によりカーボンに近似した低明度の遮蔽塗料が提案されている(特許文献6参照)。
また、近赤外領域で反射を示すアゾメチアゾ系黒顔料をカーボンの代替として用いて酸化チタン等の白顔料と混合した遮蔽塗料が提案されている(特許文献7参照)。
また、遮蔽効果がある有機顔料と無機顔料を組み合わせることでカーボンブラックに近似した黒みを出すエポキシエマルジョンを含有する電着塗装系の遮蔽塗料が提案されている(特許文献8参照)。
また、可視光領域で吸収を示し、近赤外領域では反射率35%以上の有機顔料を2種類以上組み合わせることでマンセル記号(N−1)良好な黒色を発現させた遮蔽塗料が提案されている(特許文献9参照)。
また、近赤外領域で光反射性が高く黒色顔料として漆黒性に富むビスマス複合酸化物を用いた遮熱塗料が提案されている(特許文献10参照)。
また、ペリレン顔料と有機顔料を含む遮熱塗料が提案されている(特許文献11参照)。
しかし、特許文献1〜4の遮熱塗料は、カーボンブラックより耐候性が劣る顔料を使用しているために光沢の低下や色相の変化が起こる問題があった。
また、特許文献5の遮熱塗料では、漆黒性がカーボンブラックより劣り、さらに使用される有機顔料の耐候性が悪いため退色の問題があった。
また、特許文献6の遮熱塗料では、顔料の製造するときに白色顔料の表面にこのビスマス複合酸化物を固着する工程が必要であるため、良好な黒色を出すためには製造工程が煩雑になる問題があった。
また、特許文献7の遮熱塗料では、耐候性が悪く漆黒性もカーボンブラックより劣る問題があった。
特開昭58−167654 特開平01−038453 特開平10−204321 特開2003−344996 特開平4−255769号公報 特開平5−293434号公報 特開2000−129172号公報 特開2000−212475号公報 特開2002−20647号公報 特開2007−145989号公報 特開2009−76693号公報
本発明が解決しようとする課題は、優れた耐候性、高い漆黒性を有し、貯蔵安定性に優れた分散組成物を提供すること、また、各種ディスプレイに使用するカラーフイルター用ブラックマトリックスや、自動車用塗料等の分野において、高い表面抵抗率(帯電防止効果)を同時に満足することができる塗膜や着色物、また、遮熱塗料の分野において、簡便な方法で製造でき、赤外線を透過しやすいため太陽光により過熱しにくい塗膜や着色物を形成することができる塗料組成物を提供することである。
本発明者らは、群青(A)と鉄黒(B)を組み合わせた貯蔵安定性に優れた分散組成物と、それを使用して得られる塗膜、着色物が、優れた耐候性、高い漆黒性を有し、さらには高い表面抵抗率(帯電防止効果)、赤外線透過性(日射反射性)に優れることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、群青(A)、鉄黒(B)、分散剤(C)、および分散媒(D)を含む分散組成物であって、群青(A)/鉄黒(B)の重量比が、70/30〜4.5/95.5である分散組成物に関する。
更に、本発明は、群青(A)のD50平均粒子径が0.1〜1μmであり、鉄黒(B)のD50平均粒子径が0.1〜1μmである上記分散組成物に関する。
更に、本発明は、群青(A)のD99平均粒子径が1〜10μmであることを特徴とする上記分散組成物に関する。
更に、本発明は、鉄黒(B)のD99平均粒子径が1〜10μmであることを特徴とする上記分散組成物に関する。
更に、本発明は、群青(A)/鉄黒(B)の重量比が、51.5/48.5〜31.4/68.6であることを特徴とする上記分散組成物に関する。
更に、本発明は、前記分散剤(C)が、ノニオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤である上記分散組成物に関する。
更に、本発明は、上記分散組成物に、さらに、バインダー樹脂(E)を含む塗料組成物に関する。
に、本発明は、上記塗料組成物から形成されてなる塗膜に関する。
更に、本発明は、前記塗膜の表面抵抗率が、1010Ω/□以上であることを特徴とする上記塗膜に関する。
更に、本発明は、前記塗膜の明度が、22.0以下であることを特徴とする上記塗膜に関する。
更に、本発明は、基材と、上記塗膜とを備えた着色物に関する。

本発明は、貯蔵安定性、漆黒性および耐候性に優れる分散組成物、黒色塗料組成物を提供できる。更には、高い塗膜抵抗率を持つ黒色分散組成物、黒色塗料組成物、および高抵抗塗膜を提供でき、漆黒性と高い塗膜抵抗率が要求される各種ディスプレイに使用するカラーフイルター用ブラックマトリックスや、自動車用内外装塗料等の分野で有用である。また、本発明は、更に赤外線透過性に優れる黒色分散組成物および遮熱塗膜を提供でき、漆黒性と高い赤外線透過性が要求される遮蔽塗料等の分野で有用である。
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。
<群青(A)>
本発明で使用される群青(A)とは、C.I.Pigment BLUE 29で表わされる顔料であり、この範囲において特に限定されるものではない。具体的には、グンジョウ8600P(第一化成工業社製)、ED−05S(第一化成工業社製)、ED−10S(第一化成工業社製)、Nubix G58(Nubiola社製)、Nubix EP62(Nubiola社製)、Nubcoat HWR(Nubiola社製)などが挙げられる。赤外線透過性と耐候性の観点からは、グンジョウ8600P(第一化成工業社製)が好ましい。
赤外線透過性の観点からは、群青(A)は、D50平均粒子径が0.1〜1μmが好ましい。当該範囲内であることで、後述する鉄黒(B)との組み合わせにより赤外線を透過しやすく、太陽光により加熱しにくい塗膜が形成できる。なおD50平均粒子径とは、積算値が50%である粒度の直径の平均粒径のことである。
また、群青(A)は、D99平均粒子径が1〜10μmであることが好ましく、1〜4μmがより好ましい。当該範囲内であることで、鉄黒(B)との組み合わせ効果をより高めることができる。なおD99平均粒子径とは、積算値が99%である粒度の直径の平均粒径のことである。
<鉄黒(B)>
本発明で使用される鉄黒(B)とは、C.I.Pigment BLACK 11で表わされる顔料であり、この範囲において特に限定されるものではない。具体的には、BAYFEROX 303T(LANXESS社製)、BAYFEROX 360(LANXESS社製)、TAROX BL−100(チタン工業社製)、TAROX BL−50(チタン工業株式会社製)、TAROX ABL−205(チタン工業社製)などが挙げられる。漆黒性と耐候性の観点からは、BAYFERROX 303T(LANXESS社製)が好ましい。
鉄黒(B)は、D50平均粒子径0.1〜1μmが好ましい。当該範囲内であることで、塗膜内で群青(A)と鉄黒(B)を均一に分散しやすくなる。
また、鉄黒(B)は、D99平均粒子径が1〜10μmであることが好ましく、1〜4μmがより好ましい。当該範囲内であることで、鉄黒(B)との組み合わせ効果をより高めることができる。
群青(A)/鉄黒(B)の好ましい重量比率は、70/30〜4.5/95.5であり、さらに好ましくは52/48〜30/70である。さらに好ましくは、60/40〜40/60である。
上記範囲より、鉄黒(B)が多く群青(A)が少ないと、鉄黒(B)自体の色である赤味の黒が強くなるため漆黒性が低下するので好ましくない場合がある。上記範囲より、群青(A)が多くなると、赤味の黒から青味の黒になるために、明度及び漆黒性が低下するので好ましくない場合がある。
また、漆黒性、耐候性、および赤外線透過性を両立させる観点からは、群青(A)と鉄黒(B)の好ましい重量比は70/30〜30/70である。さらに好ましくは、60/40〜40/60である。
本発明では、色調を調整するために、他の顔料を併用することが可能である。以下に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
赤色顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド 7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、122、146、168、176、177、178、184、185、187、200、202、208、210、242、246、254、255、264、270、272および279等が挙げられる。
緑顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55および58等が挙げられる。
青顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78および79等が挙げられる。
黄顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、184、185、187、188、193、194、198、199、213および214等が挙げられる。
紫顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49および50等が挙げられる。
<分散剤(C)>
群青(A)および鉄黒(B)等の顔料は、分散剤を使用して分散組成物としてから使用することが好ましい。
本発明に用いられる分散剤(C)として、界面活性剤または樹脂型分散剤を使用することができる。界面活性剤は主にアニオン性、カチオン性、ノニオン性に分類され、要求特性に応じて適宜好適な種類、配合量を選択して使用することができる。好ましくは、ノニオン性界面活性剤またはアニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、具体的には脂肪酸塩、ポリスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸スルホン酸塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などが挙げられる。
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類があり、具体的にはステアリルアミンアセテート、トリメチルヤシアンモニウムクロリド、トリメチル牛脂アンモニウムクロリド、ジメチルジオレイルアンモニウムクロリド、メチルオレイルジエタノールクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロリド、ラウリルピリジニウムブロマイド、ラウリルピリジニウムジサルフェート、セチルピリジニウムブロマイド、4−アルキルメルカプトピリジン、ポリ(ビニルピリジン)−ドデシルブロマイド、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
ノニオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルアリルエーテルなどが挙げられ、具体的にはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等などが挙げられる。
界面活性剤の選択に際しては1種類に限定されるものではなく、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤など、2種以上の界面活性剤を併用して使用することも可能である。その際の配合量は、それぞれの活性剤成分に対して前述した配合量とすることが好ましい。好ましくは、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の併用が良く、アニオン性界面活性剤としては、ポリカルボン酸塩、ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンフェニルエーテルが好ましい。
樹脂型分散剤としては、市販のものが多種上市されており、特に種類において限定されるものではない。具体的にはビックケミー社のBYKおよびDisperBYKシリーズ、日本ルーブリゾール社のSolspersシリーズ、チバスペシャルティケミカルズ社のEFKAシリーズなどが挙げられる。
樹脂型分散剤の選択に際しては1種類に限定されるものではなく、2種以上の樹脂型分散剤を併用して使用することも可能である。その際の配合量は、それぞれの樹脂型分散剤成分に対して前述した配合量とすることが好ましい。
分散剤(C)の使用量が多いと、分散時に発泡し易くなって分散効率が悪化し、漆黒性が低下する恐れがあるので好ましくない。また、分散剤(C)の使用量が少ないと、高粘度化し易くなって分散効率が悪化し、漆黒性が低下する恐れがあるので好ましくない。
分散剤(C)の分散組成物中での配合量は、群青(A)および鉄黒(B)の種類や界面活性剤の種類にもよるので特に限定はないが、群青(A)および鉄黒(B)の配合量に対して1〜50重量%が好ましく、特に5〜40重量%がより好ましく、10〜30重量%が更に好ましい。また、樹脂型分散剤の場合は特に、群青(A)および鉄黒(B)の配合量に対して1〜50重量%が好ましく、5〜30重量%の配合がより好ましい。
<分散媒(D)>
本発明における分散媒(D)としては、水、水溶性有機溶媒、更にはこれらを併用して使用することができる。水溶性有機溶媒の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトンまたはケトアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダジノン等の含窒素複素環式ケトン類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコール、プロピレングリコールブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6,−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素を含むアルキレングリコール類、グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール(エチル)メチルエーテル、トリエチレングリコール(エチル)メチルエーテル類の多価アルコールの低級アルコールエーテル等が挙げられる。
水溶性有機溶媒の配合量は、単一種、複数種の配合によらず、その総和が水に対して1〜20重量%が好ましく、更に好ましくは3〜10重量%である。水溶性有機溶媒の配合量が多いと顔料への湿潤効果が過剰に高くなり、界面活性剤との相溶性が悪くなる恐れがある。逆に、水溶性有機溶媒の配合量が少ないと、顔料への湿潤作用が弱くなり、界面活性剤との相溶性が悪くなる恐れがある。
<バインダー樹脂(E)>
本発明で使用できるバインダー樹脂(E)は、大別すると、天然高分子樹脂と合成高分子樹脂に分類され、特に限定されるものではない。具体的には、天然高分子樹脂としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミンなどのたんぱく質類、アラビアゴム、トラガントゴム、キサンタンガムなどの天然ゴム類、サポニンなどのグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸プロピレングルコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセルロース誘導体やシェラック樹脂などが挙げられる。
合成高分子樹脂の例としては、アクリル系共重合体、スチレン・アクリル酸系共重合体、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリルカリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレンアクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン‐無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体およびこれらの塩などが挙げられる。
バインダー樹脂は、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、繊維強化樹脂、フッ素樹脂、アクリルエマルジョン等が好ましい。これらの中でもアクリル樹脂がより好ましい。
前述のバインダー樹脂(E)は1種または2種以上併用しても良く、分散組成物中での配合量は特に限定されるものではないが、群青(A)と鉄黒(B)の総和に対して10〜5000%が好ましく、より好ましくは200〜600%である。バインダー樹脂(E)の配合量が多いと、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムへ塗工した際、乾燥性が劣り、塗膜上にベナードセルが形成される恐れがあるため好ましくない。逆に、バインダー樹脂(E)の配合量が少ないとポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムへの定着性が劣り、塗膜上にベナードセルが形成される恐れがあるため好ましくない。
本発明における分散組成物中には、さらに組成物および塗料としての適性を付与するために種々の添加剤を配合してもよい。添加剤の種類を具体的に列挙すると、増粘剤、pH調整剤、乾燥防止剤、防腐・防かび剤、キレート剤、紫外線吸収材、酸化防止剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤、硬化剤等が挙げられる。
本発明に用いる分散装置は、従来公知の分散装置を用いることができ、特に限定されるものではないが、例えば、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、バスケットミル、ホモミキサー、サンドグラインダー、ディスパーマット、SCミル、スパイクミル、ナノマイザー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)等を用いることができる。コスト、処理能力を考えた場合、メディア型分散機を使用するのが好ましい。また、メディアとしてはガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、ステンレスビーズ、プラスチックビーズ、チタニアビーズ等を用いることができる。分散組成物は、各顔料を一括して製造してもよいし、顔料ごとに顔料分散体を製造した後に混合することもできる。
分散組成物とバインダー樹脂(E)の混合方法は従来公知の方法を用いることが出来る。例えば、ディスパーマットで分散体を攪拌しながらバインダー樹脂を添加する。また、分散時にバインダー樹脂を添加して分散してもよい。
本発明の塗料組成物の用途は特に限定されないが、各種ディスプレイに使用するカラーフィルタ用途や、自動車用途等、高い表面抵抗率が要求される用途に使用することができる。また、本発明の塗料組成物は、遮熱塗料等、赤外線透過性が要求される用途に使用することができる。遮熱塗料の場合は、被塗布物(基材ともいう)が反射した赤外線が塗膜を透過することで被塗布物の過熱を低減できる。
本発明の着色物は、基材に塗料組成物から形成してなる塗膜を備えていることが好ましい。具体的には、基材上に本発明の塗料組成物を塗工することで塗膜(着色層ともいう)を形成する。
基材は、金属、ガラスまたは樹脂の素材が好ましく、これらの積層体でもよい。樹脂は木製でも合成樹脂でも良い。また、基材の形状は板状、フィルム状、シート状または成形体状でも良い。成形体の製造は、例えばインサート射出成形法、インモールド成形法、オーバーモールド成形法、二色射出成形法、コアバック射出成形法、サンドイッチ射出成形法などの射出成形方法、Tダイラミネート成形法、多層インフレーション成形法、共押出成形法、押出被覆法などの押出成形法、そして多層ブロー成形法、多層カレンダー成形法、多層プレス成形法、スラッシュ成形法、溶融注型法などの成形法を使用することができる。
前記塗工方法は、例えば、浸漬、刷毛、ローラー、ロールコーター、エアースプレー、エアレススプレー、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、ダイコーター等の公知の塗工方法を使用できる。着色層の厚さは1〜50μmが好ましい。
本発明において基材は、基材が赤外線を反射しうることが好ましい。これは、当該着色層の黒色、耐候性および赤外線透過性という機能を効果的に発揮する点で好ましい。具体的には、赤外線を反射する化合物、例えば二酸化チタンを含む樹脂(基材は白色になりやすい)や、当該化合物を含む塗膜が形成された素材が好ましい。
前記樹脂は、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、繊維強化樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。また前記金属は、銅、鉄、アルミニウム、ステンレス等やこれらを含む合金、もしくは亜鉛メッキ鋼板またはアルミ亜鉛メッキ鋼板等のメッキ処理板が挙げられる。
二酸化チタンは、ルチル型およびアナターゼ型が好ましく、赤外線を反射できることが好ましい。また二酸化チタンは表面活性を抑制するために、無機物や有機物で表面処理することが好ましい。
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。尚、実施例中、「部」、「%」は、特に断りの無い限り、それぞれ、「重量部」、「重量%」を表す。
まず、実施例1〜168、および比較例1〜32で使用した材料を以下に列記する。
<顔料>
・群青A:グンジョウ8600P(C.I.Pigment Blue29/第一化成工業社製)
・群青B:Nubix G58(C.I.Pigment Blue29/Nubiola社製)
・群青C:Nubix EP62(C.I.Pigment Blue29/Nubiola社製)
・鉄黒A:BAYFERROX 303T(C.I.Pigment Black11/LANXESS社製)
・鉄黒B:BAYFERROX 360(C.I.Pigment Black11/LANXESS社製)
・鉄黒C:TAROX BL−100(C.I.Pigment Black11/チタン工業社製)
・フタロシアニンブルーA:LIONOL BLUE NCB TONER(C.I.Pigment Blue15)
・カーボンブラックA:Raven420(C.I.Pigment Black7/Columbian Carbon社製)
・ペリレンブラックA:PALIOGENBLACK S0084(C.I.Pigment Black31/BASFジャパン社製)
・黄A:イルガライトイエロー3RLM(C.I.Pigment Yellow184/ドミオン・カラー・コーポレーション社製)
・赤A:パシフィックレッド2020(C.I.Pigment Violet19/BASFジャパン社製)
・青A:LIONOL BLUE NCB TONER(C.I.Pigment Blue15:3/トーヨーケム社製)
<分散剤(C)>
・カオーセラ8200(ノニオン性界面活性剤、花王社製)
・カオーセラ8000(アニオン性界面活性剤、花王社製)
<分散媒(D)>
・水
<バインダー樹脂(E)>
・WATERSOL S−695(バインダー樹脂(E)、アクリル系樹脂、DICコーポレーション社製)
<その他>
・サンライトSL−1000(体質顔料、白石工業株式会社製)
・レバナックスMIT−50(防腐剤、昌栄化学株式会社製)
<分散組成物の作製‐1>
(実施例1)
群青A 24.6重量部
鉄黒A 6.0重量部
カオーセラ8200 7.5重量部
カオーセラ8000 0.5重量部
サンライトSL−1000 1.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 59.9重量部
上記成分を、ユニビーズUB2022Sと共に、ビーズミル分散機(ダイノミルKDL型)に仕込み、充填率80%、周速10m/秒、吐出量300〜500g/分、滞留時間
15分間分散して分散組成物1を得た。
(実施例2)
群青A 21.8重量部
鉄黒A 12.0重量部
カオーセラ8200 6.6重量部
カオーセラ8000 1.0重量部
サンライトSL−1000 2.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 56.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物2を得た。
(実施例3)
群青A 19.1重量部
鉄黒A 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物3を得た。
(実施例4)
群青B 19.1重量部
鉄黒A 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物4を得た。
(実施例5)
群青C 19.1重量部
鉄黒A 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物5を得た。
(実施例6)
群青A 13.7重量部
鉄黒A 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物6を得た。
(実施例7)
群青B 13.7重量部
鉄黒A 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物7を得た。
(実施例8)
群青C 13.7重量部
鉄黒A 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物8を得た。
(実施例9)
群青A 8.2重量部
鉄黒A 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物9を得た。
(実施例10)
群青B 8.2重量部
鉄黒A 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物10を得た。
(実施例11)
群青C 8.2重量部
鉄黒A 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物11を得た。
(実施例12)
群青A 2.7重量部
鉄黒A 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物12を得た。
(実施例13)
群青B 2.7重量部
鉄黒A 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物13を得た。
(実施例14)
群青C 2.7重量部
鉄黒A 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物14を得た。
(実施例15)
群青A 24.6重量部
鉄黒B 6.0重量部
カオーセラ8200 7.5重量部
カオーセラ8000 0.5重量部
サンライトSL−1000 1.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 59.9重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物15を得た。
(実施例16)
群青A 21.8重量部
鉄黒B 12.0重量部
カオーセラ8200 6.6重量部
カオーセラ8000 1.0重量部
サンライトSL−1000 2.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 56.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物16を得た。
(実施例17)
群青A 19.1重量部
鉄黒B 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物17を得た。
(実施例18)
群青B 19.1重量部
鉄黒B 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物18を得た。
(実施例19)
群青C 19.1重量部
鉄黒A 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物19を得た。
(実施例20)
群青A 13.7重量部
鉄黒B 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物20を得た。
(実施例21)
群青B 13.7重量部
鉄黒B 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物21を得た。
(実施例22)
群青C 13.7重量部
鉄黒B 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物22を得た。
(実施例23)
群青A 8.2重量部
鉄黒B 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物23を得た。
(実施例24)
群青B 8.2重量部
鉄黒B 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物24を得た。
(実施例25)
群青C 8.2重量部
鉄黒B 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物25を得た。
(実施例26)
群青A 2.7重量部
鉄黒B 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物26を得た。
(実施例27)
群青B 2.7重量部
鉄黒B 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物27を得た。
(実施例28)
群青C 2.7重量部
鉄黒B 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物28を得た。
(実施例29)
群青A 24.6重量部
鉄黒C 6.0重量部
カオーセラ8200 7.5重量部
カオーセラ8000 0.5重量部
サンライトSL−1000 1.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 59.9重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物29を得た。
(実施例30)
群青A 21.8重量部
鉄黒C 12.0重量部
カオーセラ8200 6.6重量部
カオーセラ8000 1.0重量部
サンライトSL−1000 2.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 56.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物30を得た。
(実施例31)
群青A 19.1重量部
鉄黒C 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物31を得た。
(実施例32)
群青B 19.1重量部
鉄黒C 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物32を得た。
(実施例33)
群青C 19.1重量部
鉄黒C 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物33を得た。
(実施例34)
群青A 13.7重量部
鉄黒C 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物34を得た。
(実施例35)
群青B 13.7重量部
鉄黒C 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物35を得た。
(実施例36)
群青C 13.7重量部
鉄黒C 30.0重量部
カオーセラ8200 4.2重量部
カオーセラ8000 2.5重量部
サンライトSL−1000 5.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 44.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物36を得た。
(実施例37)
群青A 8.2重量部
鉄黒C 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物37を得た。
(実施例38)
群青B 8.2重量部
鉄黒C 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物38を得た。
(実施例39)
群青C 8.2重量部
鉄黒C 42.0重量部
カオーセラ8200 2.5重量部
カオーセラ8000 3.5重量部
サンライトSL−1000 7.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 36.3重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物39を得た。
(実施例40)
群青A 2.7重量部
鉄黒C 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物40を得た。
(実施例41)
群青B 2.7重量部
鉄黒C 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物41を得た。
(実施例42)
群青C 2.7重量部
鉄黒C 54.0重量部
カオーセラ8200 0.8重量部
カオーセラ8000 4.5重量部
サンライトSL−1000 9.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 28.5重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物42を得た。
(比較例1)
群青A 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物43を得た。
(比較例2)
鉄黒A 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物44を得た。
(比較例3)
鉄黒B 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物45を得た。
(比較例4)
鉄黒C 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物46を得た。
(比較例5)
フタロシアニンブルーA 19.1重量部
鉄黒B 18.0重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
カオーセラ8000 1.5重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物47を得た。
(比較例6)
カーボンブラックA 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物48を得た。
(比較例7)
ペリレンブラックA 37.1重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物49を得た。
(比較例8)
黄A 18.6重量部
赤A 12.9重量部
青A 5.6重量部
カオーセラ8200 5.8重量部
サンライトSL−1000 3.0重量部
レバナックスMIT−50 0.5重量部
水 52.1重量部
上記成分を、実施例1と同様に分散し、分散組成物50を得た。
上記の分散組成物とそれに含まれる顔料の比率(重量比)を表1−1に示す。
Figure 0005278587
<塗料組成物の作製‐1>
(実施例43)
実施例1記載の分散組成物1に、さらにバインダー樹脂(WATERSOL S−695)を20PHRになるよう配合し、塗料組成物1を得た。
(実施例44〜84)
実施例43と同様に、分散組成物1の代わりに、分散組成物2〜42を用いて、塗料組成物2〜42を得た。
(比較例9)
比較例1で得た分散組成物43に、さらにバインダー樹脂を20PHRになるよう配合し塗料組成物43を得た。
(比較例10〜16)
比較例9と同様に、分散組成物43の代わりに、分散組成物44〜50を用いて、塗料組成物44〜50を得た。
上記の塗料組成物とそれに含まれる顔料の比率(重量比)を表1−2に示す。
Figure 0005278587
<塗膜の作製‐1>
(実施例85)
実施例43で得た塗料組成物1を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに、7ミルのアプリケーター(塗工時の膜厚が180〜200μm)を用いて塗布した後、乾燥して塗膜1を得た。その際の乾燥条件は、25℃にて10分間、次いで60℃で5分間、さらに140℃で20分間の順で乾燥した。
(実施例86〜126)
実施例85と同様に、塗料組成物1の代わりに、塗料組成物2〜42を用いて、塗膜2〜42を得た。
(比較例17)
比較例9で得た塗料組成物43を、実施例85と同様に塗布し、塗膜43を得た。
(比較例18〜24)
比較例17と同様に、塗料組成物43の代わりに、塗料組成物44〜50を用いて、塗膜44〜50を得た。
上記の塗膜とそれに含まれる顔料の比率(重量比)を表1−3に示す。
Figure 0005278587
<着色物の作製‐1>
(実施例127)
実施例43で得た塗料組成物1を、ステンレス製の金属鋼板にスプレーガン(ANEST IWATA製)を使用し塗装した後、自然乾燥して、着色物1を得た。
(実施例128〜168)
実施例127と同様に、塗料組成物1の代わりに、塗料組成物2〜42を用いて、着色物2〜42を得た。
(比較例25〜32)
比較例17と同様に、塗料組成物43の代わりに、塗料組成物44〜50を用いて、着色物44〜50を得た。
上記の着色物とそれに含まれる顔料の比率(重量比)を表1−4に示す。
Figure 0005278587

以下に、分散組成物および塗料組成物の貯蔵安定性の評価方法と、評価結果を表2−1および表2−2に示す。
<貯蔵安定性の測定と評価方法>
貯蔵安定性は室温及び、50℃加温にて1週間放置したものを目視にて観察し、下記の4段階で評価した。
◎:分離及び、沈降物なし
○:やや分離及び、沈降物が見られるが僅かな攪拌で元に戻る
△:若干分離及び、沈降物がある
×:多量に分離及び、沈降物がある
Figure 0005278587
Figure 0005278587

以下に、塗膜及び着色物の表面抵抗率、耐候性、漆黒性(明度および目視)の評価方法と、評価結果を表2−3および表2−4に示す。
<表面抵抗率の測定と評価方法>
塗膜及び着色物の表面抵抗率は、デジタル・エレクトロメーターTR8652(ADC社製)および円環式の電極を有するチャンバーTR42(ADC社製)を用いて行った。塗膜上に円環式電極をセットし、印加電圧1.0V、測定時間60秒で測定を行った。得られた抵抗値Rxに対して、下記式1で算出した表面抵抗率をもって評価した。
表面抵抗率は下記の4段階で評価した。
◎:1010Ω/□以上 (極めて優れている)
○:107〜109Ω/□(優れている)
△:105〜106Ω/□(やや劣る)
×:104Ω/□以下 (極めて劣る)
式1
Figure 0005278587
<耐候性の測定と評価方法>
塗膜及び着色物の耐候性は、キセノンロングライフウェザーメーター(スガ試験機社製、WEL75X−HC・B・EC・S型)を用い、塗膜の面を2000時間照射した。照射前と2000時間照射後の塗膜について、塗膜面の色相をカラーメーター(日本電色社製、SE2000)を用いて測定し、下記式2で算出した色相差をもって評価した。
耐候性は下記の4段階の色相差で評価した。
◎:1.0未満 (塗膜に劣化が観察されない)
○:1.0以上3.0未満 (塗膜にやや劣化が観察されるが実用上支障ない)
△:3.0以上5.0未満 (塗膜に劣化が若干観察される)
×:5.0以上 (塗膜に大きな劣化が観察される)
式2
Figure 0005278587
1 :照射前の塗膜面の明度
2 :照射後の塗膜面の明度
1 :照射前の塗膜面の赤味/緑味指標
2 :照射後の塗膜面の赤味/緑味指標
1 :照射前の塗膜面の黄味/青味指標
2 :照射後の塗膜面の黄味/青味指標
<明度(L値)の測定と評価方法>
塗膜及び着色物の明度は、スペクトロカラーメーター(日本電色工業社製、SQ−2000)を用いて、塗膜の面から明度(L値)測定した。測定は、D65光源を用い、測定波長範囲を380nm〜780nmとした。
明度は下記の4段階で評価した。明度が低いもの程、反射率が低く、漆黒性に優れる事を示す。
◎:22.0以下 (漆黒性に極めて優れている)
○:22.1〜24.0 (漆黒性に優れている)
△:24.1〜26.0 (漆黒性にやや劣る)
×:26.1以上 (漆黒性に極めて劣る)
<目視の評価方法>
目視試験は塗膜を目視にて観察し、下記の4段階で評価した。
◎:漆黒性に極めて優れている
○:漆黒性に優れている
△:漆黒性にやや劣る
×:漆黒性に極めて劣る
Figure 0005278587

Figure 0005278587

実施例1〜168、および比較例1〜32に示されるように、本発明の分散組成物を用いた塗膜及び着色物は、表面抵抗率、耐候性、漆黒性(明度および目視)の全ての評価結果において、実用上問題なく優れていることが明らかとなった。これに対して、比較例17、23、24の塗膜及び比較例25、31、32の着色物では、漆黒性に劣ることが明らかとなった。また、比較例21、22の塗膜及び比較例29、30の着色物では、表面抵抗率に劣ることが明らかとなった。また、比較例18〜20の塗膜及び比較例26〜28の着色物では、塗膜に劣化が若干観察されたことから、耐候性に劣ることが明らかとなった。
次に、実施例201〜422、および比較例201〜405で使用した材料を以下に列記する。
<顔料>
・群青A:グンジョウ8600P(C.I.Pigment Blue29/第一化成工業社製/D50平均粒子径:0.6μm、D99平均粒子径:1.6μm)
・群青B:Nubix G58(C.I.Pigment Blue29/Nubiola社製/D50平均粒子径:0.7μm、D99平均粒子径:1.8μm)
・群青C:Nubix EP62(C.I.Pigment Blue29/Nubiola社製/D50平均粒子径:0.5μm、D99平均粒子径:1.6μm)
・鉄黒A:BAYFERROX 303T(C.I.Pigment Black11/LANXESS社製/D50平均粒子径:0.6μm、D99平均粒子径:1.6μm)
・鉄黒B:BAYFERROX 360(C.I.Pigment Black11/LANXESS社製/D50平均粒子径:0.7μm、D99平均粒子径:1.7μm)
・ペリレンブラックA:PALIOGENBLACK S0084(C.I.Pigment Black31/BASF社製/D50平均粒子径:0.1μm、D99平均粒子径:0.3μm)
・カーボンブラックB:#45(三菱化学社製/D50平均粒子径:0.02μm、D99平均粒子径:0.07μm)
・黄B:Novoperm Yellow F2G(C.I.Pigment Yellow194/Clariant社製/D50平均粒子径:0.3μm、D99平均粒子径:0.9μm)
・赤B:Novoperm Scarlet 4RF(C.I.Pigment Red242/Clariant社製/D50平均粒子径:0.2μm、D99平均粒子径:0.7μm)
・青B:Lionol Blue FG−7351(C.I.Pigment Blue15:3/トーヨーケム社製/D50平均粒子径:0.2μm、D99平均粒子径:0.8μm)
<バインダー樹脂(E)>
アクリル系バインダー樹脂A:WEM−031U(大成ファインケミカル社製、不揮発分39%)
アクリル系バインダー樹脂B:スーパークロンE−480T(日本製紙ケミカル社製、不揮発分30%)
アクリル系バインダー樹脂C:アウローレンAE−301(日本製紙ケミカル社製、不揮発分30%)
アクリル系バインダー樹脂D:SB−1230N(ユニチカ社製、不揮発分20%)
アクリル系バインダー樹脂E:PDX−7158(BASF社製、不揮発分41%)
アクリル系バインダー樹脂F:JONCRYL 690(BASF社製、不揮発分98%)
エポキシ系バインダー樹脂G:ニュートラック 2010(花王社製、不揮発分20%)
ウレタン系バインダー樹脂H:コロネートCORONATEL−45E(日本ポリウレタン工業社製、不揮発分45%)
<分散剤(C)>
分散剤A:エマルゲンA60(花王社製、不揮発分100%)
分散剤B:カオーセラ2110(花王社製、不揮発分20%)
<消泡剤>
消泡剤A:SNデフォーマー777(サンノプコ社製)
消泡剤B:サーフィノール104E(日信化学工業社製)
<レオロジーコントロール剤>
レオロジーコントロール剤A:BYK425(ビックケミー社製、不揮発分50%)
レオロジーコントロール剤B:BYK428(ビックケミー社製、不揮発分25%)
<その他>
防腐剤:レバナックスBX−50(昌栄化学社製)
増粘剤:AGガム(第一工業製薬社製)
<基材>
[基材A(基材の製造例1)]
二酸化チタン(テイカ社製、JR−1000)2重量部と熱可塑性ポリプロピレン樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製、ユーピンロンS3000)98重量部を、予備混合した上で、2軸押出機に投入した。次いで230℃で溶融混練し、さらぬい押し出すことで予備分散体を得た。この予備分散体を金型へ投入し、熱プレス機にて230〜250℃で加熱溶融した後、冷却することで幅100mm、長さ100mm、厚さ2mmの赤外線を反射できる白色基材Aを得た。
[基材B]
幅100mm、長さ100mm、厚み1mmの銅板を基材Bとして用いた。
[基材C]
幅100mm、長さ100mm、厚み1mmのアルミ板を基材Cとして用いた。
<分散組成物の作製−2>
(実施例201)
下記成分をビーズミル分散機(ダイノミルKDL型/田島化学機械社製)に仕込み、分散を行うことで分散組成物201を製造した。分散条件は、温度40℃、直径1.25mmジルコニアビーズ(ニッカトー社製)を使用し、充填率80%として周速10m/秒、吐出量300〜500g/分で滞留時間15分間とした。
群青A 36.0部
鉄黒B 4.0部
分散剤A 5.8部
分散剤B 1.5部
消泡剤A 0.1部
防腐剤 0.5部
イオン交換水 52.0部
(上記組成は、不揮発分47%である)
(実施例202〜210、比較例201〜205)
顔料を表9に示す通りに変更した以外は、実施例201と同様に行うことで分散組成物202〜215を得た。
Figure 0005278587
<塗料組成物の作製−2>
(実施例301)
次いで、得られた分散組成物201を用いて、下記成分を混合し、30分シェーカーで攪拌することで塗料組成物301を製造した。
分散組成物201(不揮発分として) 10.0部
バインダー樹脂A(不揮発分として) 20.0部
レオロジーコントロール剤A 1.5部
レオロジーコントロール剤B 1.0部
防腐剤 0.1部
消泡剤B 0.5部
エタノール 6.7部
イオン交換水 60.2部
(上記組成は、不揮発分32%である)
(実施例302〜322、比較例301〜305)
分散組成物またはバインダー樹脂を表10に示す通りに変更した以外は実施例301と同様に行うことで塗料組成物302〜327を得た。
Figure 0005278587
<塗膜の作製‐2>
(実施例401)
基材Aに、塗料組成物301をスプレーガン(W-100、ANEST IWATA社製)を用いてスプレー塗装し、水平を保ったまま、室温で30分間自然乾燥した後、80℃のオーブンで30分焼成し、厚さ15μmの塗膜(着色層ともいう)を有する積層体(評価試料)を作製した。作製した積層体は、以下に示す方法で、明度、耐候性、日射反射率を測定した。
(実施例402〜424、比較例401〜405)
塗料組成物、および基材を表12に示すとおりに変更した以外は実施例401と同様にしてそれぞれ実施例402〜424および比較例401〜405の評価試料を作製した。そして、上記同様に明度、耐候性、日射反射率を測定した。
以下に、着色層の明度、耐候性、日射反射率の評価方法と、評価結果を表12に示す。
<明度の測定と評価方法>
評価試料の着色層を測色機(X-Rite536、SDG社製)を用いて着色層明度(
L値)を測定した。尚、測定用光源はD50光源を使用した。明度は色のもつ明るさ暗さの度合いであり、明度が低くければ漆黒性が高くなる。
明度は、下記の4段階によって評価した。
◎:15.0未満 (漆黒性に極めて優れている)
○:15.0以上、20.0未満 (漆黒性に優れている)
△:20.0以上、25.0未満 (実用上問題ない)
×:25.0以上 (不良)
<耐候性の測定と評価方法>
評価試料を着色層側にスーパーキセノンウエザーメーター(SX-75、スガ試験機社製)を用いて、600時間照射した。照射前の試料と600時間照射後の積層体について、着色層を含む面の色度を測色機(X-Rite536、SDG社製)により測定し、実施例85と同様に式2を用いて色相差を算出した。尚、測定用光源はD50光源を使用した。色度の差が少ないと耐候性が良好になる。
耐候性は、下記の3段階の色相差で評価した。
○:5.0未満 (優れている)
△:5.0以上、8.0未満 (実用上問題ない)
×:8.0以上 (不良)
<日射反射率の測定と評価方法>
評価試料を着色層側に、分光光度計UV−3600(島津社製)と積分球付属装置ISR−240A(島津社製)を用いて、拡散反射法にて300〜2500nmの分光反射率を測定した。得られた分光反射率のデータより、JIS R3106で規定される300〜2500nmの領域における表11に示す重価係数を用いて、式3より日射反射率を算出した。日射反射率が高いと赤外線反射が良好であり、試料が過熱しにくい。
式3
Figure 0005278587
ρe:日射反射率(%)
ρ(λ):分光反射率
Eλ: 日射の相対分光分布
△λ: 波長間隔
Figure 0005278587
日射反射率(ρe)は、下記の4段階によって評価した。
◎:20%以上 (きわめて優れている)
○:15%以上、20%未満 (優れている)
△:10%以上、15%未満 (実用上問題ない)
×:10%未満 (不良)
Figure 0005278587
実施例201〜424、および比較例201〜405に示されるように、本発明の積層体(実施例401〜424)は、明度L、耐候性、日射反射率全てにおいて実用上問題ないという評価結果となった。中でも、群青と鉄黒の顔料比が70/30〜30/70の場合(実施例402〜406)では、明度L、耐候性、日射反射率全てにおいて優れており、60/40〜40/60(実施例403〜405)では、明度L、日射反射率が極めて優れる評価結果となった。
これに対して、顔料として群青のみを用いた場合(比較例401)は、耐候性、日射反射率は優れるものの、明度において劣っており、顔料として鉄黒のみを用いた場合(比較例402)は、日射反射率が劣っていることが明らかとなった。また、顔料としてカーボンブラックBを用いた場合(比較例403)は、明度は良好なものの、日射反射率が劣っており、ペリレンブラックAを用いた場合(比較例404)は、耐候性が劣っており、顔料として黄B、赤B、青Bを用いた場合(比較例405)は、明度が劣っていることが明らかとなった。

Claims (11)

  1. 群青(A)、鉄黒(B)、分散剤(C)、および分散媒(D)を含む分散組成物であって、群青(A)/鉄黒(B)の重量比が、70/30〜4.5/95.5である分散組成物
  2. 群青(A)のD50平均粒子径が0.1〜1μmであり、鉄黒(B)のD50平均粒子径が0.1〜1μmあることを特徴とする請求項1記載の分散組成物。
  3. 群青(A)のD99平均粒子径が1〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の分散組成物。
  4. 鉄黒(B)のD99平均粒子径が1〜10μmであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の分散組成物。
  5. 群青(A)/鉄黒(B)の重量比が、51.5/48.5〜31.4/68.6である請求項1〜いずれか記載の分散組成物。
  6. 前記分散剤(C)が、ノニオン性界面活性剤および/またはアニオン性界面活性剤である請求項1〜記載いずれか記載の分散組成物。
  7. 請求項1〜記載いずれか記載の分散組成物に、さらに、バインダー樹脂(E)を含む塗料組成物。
  8. 請求項記載の塗料組成物から形成されてなる塗膜。
  9. 前記塗膜の表面抵抗率が、1010Ω/□以上であることを特徴とする請求項記載の塗膜。
  10. 前記塗膜の明度が、22.0以下であることを特徴とする請求項または記載の塗膜。
  11. 基材と、請求項10いずれか記載の塗膜とを備えた着色物。
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