本発明に係る電子機器の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る電子機器として、複数の筐体が開閉自在に結合されてなるクラムシェル型の携帯電話機を例にあげて説明する。図1(A)は、携帯電話機1の開状態を示す正面図、図1(B)は、携帯電話機1の開状態を示す側面図である。また、図2(A)は、携帯電話機1の閉状態を示す正面図、図2(B)は、携帯電話機1の閉状態を示す側面図である。
携帯電話機1は、図1及び図2に示すように、矩形の板状の上筐体10と、この上筐体10とほぼ同形状をした下筐体11とが、相互に一面を覆うように積層されることにより形成されている。これらの上筐体10及び下筐体11は、ヒンジ部12を挟むようにヒンジ結合されていて、上筐体10は下筐体11に対して、ヒンジ部12を軸にして、図1(A)のX方向に所定角度だけ回転自在なように形成されている。
上筐体10の内面(下筐体11に対面する側の面)には、入力された文字列や撮像された画像、受信されたWebページ等を表示するための液晶ディスプレイ13、音声を出力するためのスピーカ14が設けられている。これらの液晶ディスプレイ13やスピーカ14は、携帯電話機1が閉状態のときには、下筐体11により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたときには、外部に露出される。
下筐体11の内面(上筐体10に対面する側の面)には、例えば、カーソルを上下左右に移動させるための十字キーや、数字を入力するための数字キー、発信処理を行うための発信キー等の操作キー15が設けられている。また下筐体11には、音声を集音するためのマイクロフォン16が設けられている。これらの操作キー15やマイクロフォン16は、携帯電話機1が閉状態のときには、上筐体10により覆われていて外部に露出していないが、上筐体10を下筐体11に対して回転させて開状態に変形させたときには、外部に露出される。
次に、携帯電話機1の機能について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。携帯電話機1は、図3に示すように、主制御部20、電源回路部21、操作入力制御部22、表示制御部23、音声コーデック24、変復調回路部25、閲覧制御部26、及び記憶部27がバスによって相互に接続されて構成されている。
主制御部20は、CPU(Central Processing Unit)を具備し、携帯電話機1の総括的な制御を行うとともに、後述する閲覧制御処理や、その他の様々な演算処理や制御処理等を行う。また、主制御部20は現在日時を計時しており、閲覧制御部26からの指示に基づいて、現在日時を示す情報を閲覧制御部26に送信する。電源回路部21は、ユーザによる操作キー15を介した入力に基づいて電源のオン/オフ状態を切り替え、電源がオン状態の場合に電力供給源(バッテリ等)から各部に対して電力を供給して、携帯電話機1を動作可能にする。
操作入力制御部22は操作キー15に対する入力インタフェースを備え、操作キー15を介して入力された信号を主制御部20に伝送する。表示制御部23は液晶ディスプレイ13に対する表示インタフェースを備え、主制御部20や閲覧制御部26の制御に基づいて、文書データや画像データ等を液晶ディスプレイ13に表示する。
携帯電話機1は、他の携帯電話機や固定電話機に対して、基地局(図示せず)を介して音声通話処理を行う。すなわち音声コーデック24は、主制御部20の制御に基づいて、マイクロフォン16が集音した音声を取得して、この音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変復調回路部25に伝送する。変復調回路部25は、このデジタル信号をスペクトラム拡散処理して送受信回路部30に伝送する。送受信回路部30は、このデジタル信号をアンテナ31を介して基地局に送信する。
また変復調回路部25は、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信したデジタル信号をスペクトラム逆拡散処理して音声コーデック24に伝送する。音声コーデック24は、音声通話の際に、変復調回路部25から取得したデジタル信号をアナログ信号に変換して、この音声をスピーカ14から出力する。
また、携帯電話機1は、他の携帯電話機や通信機器に対してデータ通信処理を行う。すなわち携帯電話機1は、電子メールやWeb閲覧データ(情報)、画像データ、映像データ等の様々なデータの送受信処理を行う。主制御部20は、データを受信する際、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局から受信した受信信号を変復調回路部25でスペクトラム逆拡散処理して、データを復元する。このデータは、主制御部20の指示により、表示制御部23を介して液晶ディスプレイ13に表示されたり記憶部27に記録されたりする。
また主制御部20は、操作入力制御部22を介して入力されたデータや記憶部27に記憶されたデータを送信する際、変復調回路部25がデータに対してスペクトラム拡散処理を行い、送受信回路部30がアンテナ31を介して基地局に送信する。
閲覧制御部26は、所定サーバからアンテナ31を介してWeb閲覧情報を受信した際、Webブラウザ(以下、単にブラウザと言う。)を起動するとともに、Web閲覧情報に基づいてWebページを生成して、液晶ディスプレイ13に表示する。また、閲覧制御部26は、ユーザによる操作キー15を介する入力等によりURLが指定された際、このURLに基づいたWeb閲覧情報を所定サーバに要求する。
また閲覧制御部26は、ユーザにより閲覧中のWebページをブックマークとして登録するように指示された場合、このWebページのURLをブラウザの操作状態と併せて記憶部27に記憶するブックマーク登録処理を行う。さらに閲覧制御部26は、ユーザにより閲覧中のWebページを保存するように指示された場合、このWebページのURL、ページ内容をブラウザの操作状態と併せて記憶部27に記憶するWebページ保存処理を行う。そして閲覧制御部26は、閲覧が行われた全てのWebページに関して、URLをブラウザの操作状態と併せてアクセス履歴として記憶部27に記憶するアクセス履歴記憶処理を行う。
記憶部27は、主制御部20や閲覧制御部26が行う処理について、処理プログラムや処理に必要なデータ等を格納するROM(Read Only Memory)やハードディスク、不揮発性メモリ、主制御部20や閲覧制御部26が処理を行う際に使用されるデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等から構成される。また、閲覧制御部26がブックマーク登録処理等を行う際の処理プログラムは、例えばROMに記憶されているものとする。
また記憶部27は、Webページのブックマーク情報40を記憶するためのブックマーク記憶部27aを備えている。ブックマーク情報40は、ユーザが所定のWebページを簡単な操作で受信して表示するために記憶される情報であり、図4に示すように、少なくとも、WebページのURLを示すURL情報40a、Webページのタイトルを示すタイトル情報40b、Webページの閲覧時のブラウザの操作状態を示す設定情報40cが対応付けられた情報である。設定情報40cは、少なくとも、フォーカス位置情報40d、スクロール単位情報40e、文字サイズ情報40f、スクリプト設定情報40g、Cookie設定情報40h、エンコード種別情報40i、サウンド音量情報40j、拡大縮小率情報40k、表示形式情報40m等を含んでいる。
フォーカス位置情報40dは、例えば「10行目」、「リンクA」のように、行数やリンク情報を指定することで、フォーカスの位置を示している。スクロール単位情報40eは、例えば「1行」、「1ページ」のように、行数やページを指定することで、1回のスクロール処理での移動量を示している。文字サイズ情報40fは、例えば「大」、「10pt」のように、大きさレベルやポイント数を指定することで、文字サイズを示している。スクリプト設定情報40gは、例えば「有効」、「無効」のように、スクリプトを有効にするか無効にするかを示している。Cookie設定情報40hは、例えば「有効」、「無効」のように、Cookieを有効にするか無効にするかを示している。
エンコード種別情報40iは、例えば「自動認識」、「Shift_JIS」、「EUC_JP」のように、エンコードを指定することで、エンコード種別を示している。サウンド音量情報40jは、例えば「大」、「50」のように、大きさレベルや数値を指定することにより、サウンド音量を示している。拡大縮小率情報40kは、例えば「100%」、「50%」のように、倍率を指定することで、Webページの表示画面の拡大率や縮小率を示している。表示形式情報40mは、例えば「横向き」、「縦向き」のように、画面の向きを指定することで、表示形式を示している。
例えば、図4に示すブックマーク情報40では、「http://toshiba1.co.jp」のURL情報40a、「東芝1」のタイトル情報40bに対して、「リンクC」のフォーカス位置情報40d、「1行」のスクロール単位情報40e、「大」の文字サイズ情報40f、「有効」のスクリプト設定情報40g、「有効」のCookie設定情報40h、「自動認識」のエンコード種別情報40i、「大」のサウンド音量情報40j、「100%」の拡大縮小率情報40k、「縦向き」の表示形式情報40mが対応付けられている。
また記憶部27は、Webページ情報41を記憶するためのWebページ記憶部27bを備えている。Webページ情報41は、所定のWebページがページの内容ごと記憶された情報であり、図5に示すように、WebページのURLを示すURL情報41a、Webページのタイトルを示すタイトル情報41b、Webページの保存日時を示す保存日時情報41c、Webページのページ内容を示すページ情報41d、Webページの閲覧時の操作状態を示す設定情報41eが対応付けられた情報である。設定情報41eは、少なくとも、フォーカス位置情報41f、スクロール単位情報41g、文字サイズ情報41h、スクリプト設定情報41i、Cookie設定情報41j、エンコード種別情報41k、サウンド音量情報41m、拡大縮小率情報41n、表示形式情報41p等を含んでいる。
例えば、図5に示すWebページ情報41では、「http://toshiba1.co.jp」のURL情報41a、「東芝1」のタイトル情報41b、「2007/10/30」の保存日時情報41c、及びこのWebページのページ内容情報41dに対して、「リンクC」のフォーカス位置情報41f、「1行」のスクロール単位情報41g、「大」の文字サイズ情報41h、「有効」のスクリプト設定情報41i、「有効」のCookie設定情報41j、「自動認識」のエンコード種別情報41k、「大」のサウンド音量情報41m、「100%」の拡大縮小率情報41n、「縦向き」の表示形式情報41pが対応付けられている。
携帯電話機1は、電気通信回線を用いなくても、Webページ記憶部27bに記憶されているWebページ情報41に基づいて、このWebページを液晶ディスプレイ13に表示させることができる。
また記憶部27は、アクセス履歴情報42を記憶するためのアクセス履歴記憶部27cを備えている。アクセス履歴情報42は、ユーザの指示に基づいて過去にアクセスされたWebページの情報であり、図6に示すように、WebページのURLを示すURL情報42a、Webページのタイトルを示すタイトル情報42b、Webページの閲覧時の操作状態を示す設定情報42cが対応付けられた情報である。設定情報42cは、少なくとも、フォーカス位置情報42d、スクロール単位情報42e、文字サイズ情報42f、スクリプト設定情報42g、Cookie設定情報42h、エンコード種別情報42i、サウンド音量情報42j、拡大縮小率情報42k、表示形式情報42m等を含んでいる。
例えば、図6に示すアクセス履歴情報42では、「http://toshiba1.co.jp」のURL情報42a、「東芝1」のタイトル情報42bに対して、「リンクC」のフォーカス位置情報42d、「1行」のスクロール単位情報42e、「大」の文字サイズ情報42f、「有効」のスクリプト設定情報42g、「有効」のCookie設定情報42h、「自動認識」のエンコード種別情報42i、「大」のサウンド音量情報42j、「100%」の拡大縮小率情報42k、「縦向き」の表示形式情報42mが対応付けられている。
携帯電話機1は、上述したように、Webページの閲覧中にユーザによりWebページをブックマークに登録するよう指示された場合、この閲覧中のWebページに関してURLとブラウザの操作状態とを併せてブックマーク記憶部27aに記憶するブックマーク登録処理を行う。携帯電話機1がブックマーク登録処理を行う際の手順について、図7に示すフローチャート、図8に示すシーケンス図、図9(A)及び図9(B)に示す画面図に基づいて説明する。なお、図8に示すシーケンス図における各ステップは、図7に示すフローチャートにおける各ステップに対応している。以下、例えば「ステップS111」を「S111」のように、「ステップ」の語句を省略して説明する。
閲覧制御部26は、例えばユーザにより操作キー15を介して指定されたURLに基づいて、所定サーバからWeb閲覧情報をアンテナ31を介して受信して、液晶ディスプレイ13にWebページを表示する。この際、指定されたURLが記憶部27に記憶されている場合は、記憶部27から設定情報40c、設定情報41e、または設定情報42cを取得し、これらの情報が示すWebブラウザの操作状態に基づいてWebページを表示し、指定されたURLが記憶部27に記憶されていない場合は、所定の設定情報が示すブラウザの操作状態に基づいてWebページを表示するようにすると良い。この所定の設定情報は、予め記憶部27に記憶されている情報であってもブラウザに予め設定されている情報であっても良い。
図9(A)に、指定されたURLが記憶部27に記憶されていなかった場合のWebページの表示画面50の一例を示す。指定されたURLに関する設定情報が記憶部27に記憶されていないため、このURLのWebページ51は、表示画面50において所定の設定情報に基づいて表示される。例えば図9(A)に示す表示画面50では、記憶部27に記憶されていないURL「http://www.toshiba.co.jp」のWebページが、所定の設定情報に基づいて表示されている。
図9(B)に、指定されたURLが記憶部27に記憶されていた場合のWebページの表示画面50Aの一例を示す。指定されたURLに関する設定情報が、記憶部27のブックマーク記憶部27a、Webページ記憶部27b、またはアクセス履歴記憶部27cのいずれかに記憶されているため、このURLのWebページ51Aは、表示画面50Aにおいて、記憶部27に記憶されている設定情報に基づいて表示される。例えば図9(B)に示す表示画面50Aでは、記憶部27に記憶されているURL「http://www.toshiba1.co.jp」のWebページが、記憶部27においてこのURLに対応する設定情報に基づいて表示されている。なお、比較しやすいように、図9(A)に示すWebページのページ内容と図9(B)に示すWebページの内容とは等しいものとする。
例えば、このURLのWebページ51Aが過去にユーザによりアクセスされたWebページであって、図6に示すアクセス履歴情報42のURL情報42aに記憶されていた場合、表示画面50Aには、アクセス履歴情報42において、このURLに対応付けられて記録されているフォーカス位置情報42dの「リンクC」、文字サイズ情報42fの「大」、表示形式情報42mの「縦向き」等の情報に基づいて、Webページ51Aが表示される。すなわち、表示画面50Aにおいて、フォーカス位置52が「リンクC」に、文字サイズが大きく、表示形式が縦型で表示されている。その他の設定情報においても同様に、Webサイト51A上での操作時に反映されるものとする。
閲覧制御部26は、Webページ表示中(S111)に、ブックマークの登録が指示されたか否かを判断する(S113)。この指示は、例えばユーザの操作キー15を介する入力により行われる。ブックマークの登録が指示された場合(S113のYes)は、閲覧制御部26は、受信したWeb閲覧情報からタイトルを示す情報を取得する(S115)。また閲覧制御部26は、この時のブラウザの操作状態を示す設定情報を取得する(S117)。この設定情報は、例えば図4に示す設定情報40cの情報を含んでいるものとする。
閲覧制御部26は、図8に示すように、指定されたURLと、ステップS115にて取得したタイトルと、ステップS117にて取得した設定情報とをそれぞれ対応付けてブックマーク情報40として、ブックマーク記憶部27aに記憶する(S119)。これにより、例えば図9(B)に示す表示画面51Aの操作状態でこのWebページがブックマークに登録された場合、ブックマークからこのWebページが再び表示された際に、図9(B)に示す表示画面51Aのような操作状態でこのWebページが表示される。
ステップS119の処理を終えた場合、あるいはブックマークの登録が指示されていない場合(S113のNo)は、閲覧制御部26は、ブラウザの終了が指示されたか否かを判断する(S121)。この指示は、例えばユーザによる操作キー15を介した入力により行われる。ブラウザの終了が指示されていない場合(S121のYes)は、再びステップS111に戻って、閲覧制御部26はステップS113乃至S121の処理を行う。またブラウザの終了が指示された場合(S121のNo)は、液晶ディスプレイ13におけるブラウザの表示を終了する(S123)。
このようにして携帯電話機1は、Webページをブックマークとして登録する時に、WebページのURLとブラウザの操作状態とを併せて記憶しておくことで、ブックマークに登録されているWebページを表示する際に、ブラウザの操作状態をブックマーク登録時の状態にして表示することができる。
また、携帯電話機1は、Webページの閲覧中にユーザによりWebページを保存するよう指示された場合、この閲覧中のWebページの情報(ページの内容を含めた情報)をブラウザの操作状態と併せてWebページ記憶部27bに記憶するWebページ保存処理を行う。携帯電話機1が、Webページ保存処理を行う際の手順について、図10に示すフローチャート、図11に示すシーケンス図に基づいて説明する。なお、図11に示すシーケンス図における各ステップは、図10に示すフローチャートにおける各ステップに対応している。
閲覧制御部26は、例えばユーザにより操作キー15を介して指定されたURLに基づいて、所定サーバからWeb閲覧情報をアンテナ31を介して受信して、液晶ディスプレイ13にWebページを表示する。ブックマーク登録処理のときと同様に、指定されたURLが記憶部27に記憶されていなかった場合のWebページの表示画面50の一例が図9(A)であり、指定されたURLが記憶部27に記憶されていた場合のWebページの表示画面50Aの一例が図9(B)である。
閲覧制御部26は、Webページ表示中(S211)に、Webページの保存が指示されたか否かを判断する(S213)。この指示は、例えばユーザによる操作キー15を介する入力により行われる。Webページの保存が指示された場合(S213のYes)は、閲覧制御部26は、受信したWeb閲覧情報から、タイトルを示す情報とページ内容を示すページ情報とを取得する(S215)。また閲覧制御部26は、主制御部20から現在日時を示す情報を取得する(S217)。さらに閲覧制御部26は、この時のブラウザの操作状態を示す設定情報を取得する(S219)。この設定情報は、例えば図5に示す設定情報40cの情報を含んでいるものとする。
閲覧制御部26は、図11に示すように、指定されたURLと、ステップS215にて取得したタイトルと、同様にステップS215にて取得したページ内容と、ステップS217にて取得した現在日時と、ステップS219にて取得した設定情報とをそれぞれ対応付けてWebページ情報41として、Webページ記憶部27bに記憶する(S221)。これにより、例えば図9(B)に示す表示画面51Aの操作状態でこのWebページが保存された場合、この保存されたWebページが再び表示された際に、図9(B)に示す表示画面51Aのような操作状態でこのWebページが表示される。
ステップS221の処理を終えた場合、あるいはWebページの保存が指示されていない場合(S213のNo)は、閲覧制御部26は、ブラウザの終了が指示されたか否かを判断する(S223)。この指示は、例えばユーザによる操作キー15を介した入力により行われる。ブラウザの終了が指示されていない場合(S223のYes)は、再びステップS211に戻って、閲覧制御部26はステップS213乃至S223の処理を行う。またブラウザの終了が指示された場合(S223のNo)は、液晶ディスプレイ13におけるブラウザの表示を終了する(S225)。
このようにして携帯電話機1は、Webページを保存する時に、WebページのURLとページ内容とブラウザの操作状態とを併せて記憶しておくことで、この保存されたWebページを再び表示する際に、ブラウザの操作状態をWebページ保存時の状態にして表示することができる。
また、ユーザがステップS221にて記憶されたWebページを閲覧する際には、閲覧制御部26は、電子通信回線を用いずに、Webページ記憶部27bに記憶されているページ内容情報41dに基づいてWebページを生成し、ユーザはこのWebページを閲覧することができる。この際にも、閲覧制御部26は、Webページ記憶部27bにてこのページ内容情報41dに対応付けられている設定情報41eに基づいて、ブラウザの操作状態を設定する。
また、携帯電話機1は、Webページの閲覧中に、閲覧を行った全てのWebページのURLをブラウザの操作状態と併せてアクセス履歴記憶部27cに記憶するアクセス履歴記憶処理を行う。携帯電話機1が、アクセス履歴記憶処理を行う際の手順について、図12に示すフローチャート、図13に示すシーケンス図に基づいて説明する。なお、図13に示すシーケンス図における各ステップは、図12に示すフローチャートにおける各ステップに対応している。
閲覧制御部26は、例えばユーザにより操作キー15を介して指定されたURLに基づいて、所定サーバからWeb閲覧情報をアンテナ31を介して受信して、液晶ディスプレイ13に、指定されたURLのWebページを表示する。ブックマーク登録処理及びWebページ保存処理のときと同様に、指定されたURLが記憶部27に記憶されていなかった場合のWebページの表示画面50の一例が図9(A)であり、指定されたURLが記憶部27に記憶されていた場合のWebページの表示画面50Aの一例が図9(B)である。
閲覧制御部26は、Webページ表示中(S309)に、Webページが更新されたか否かを判断する(S311)。このWebページの更新は、ユーザにより操作キー15を介して行われても所定サーバから遠隔操作で行われても良い。Webページが更新された場合(S311のYes)は、閲覧制御部26は、受信したWeb閲覧情報からタイトルを示す情報を取得する(S313)。また閲覧制御部26は、この時のブラウザの操作状態を示す設定情報を取得する(S315)。さらに閲覧制御部26は、図13に示すように、指定されたURLと、ステップS313にて取得したタイトルと、ステップS315にて取得した設定情報とをそれぞれ対応付けてアクセス履歴情報42として、アクセス履歴記憶部27cに記憶する(S317)。
Webページが更新されなかった場合(S311のNo)、あるいはステップS317の処理を終えた場合、閲覧制御部26は、設定が変更されたか否かを判断する(S319)。この際、例えばユーザによりフォーカス位置が変更されたり文字サイズが変更されたりした場合等に、設定が変更されたものとする。設定が変更された場合(S319のYes)は、閲覧制御部26は、この変更後の操作状態を示す設定情報を取得する(S321)。この設定情報は、例えば図6に示す設定情報42cのうちのいずれかの情報を含んでいるものとする。
そして閲覧制御部26は、図13に示すように、ステップS317にて記憶部27に記憶された設定情報を、ステップS321にて取得した設定情報に更新して記憶する(S323)。これにより、例えば図9(B)に示す表示画面51Aの操作状態でこのWebページの表示が終了された場合、このWebページが再び表示される際に、図9(B)に示す表示画面51Aのような操作状態でこのWebページが表示される。
設定が変更されなかった場合(S319のNo)、あるいはステップS323の処理を終えた場合、閲覧制御部26は、ブラウザの終了が指示されたか否かを判断する(S325)。この指示は、例えばユーザによる操作キー15を介した入力により行われる。ブラウザの終了が指示されていない場合(S325のNo)は、閲覧制御部26は、再びステップS309に戻って、閲覧制御部26はステップS311乃至S319の処理を行う。ブラウザの終了が指示された場合(S325のYes)は、閲覧制御部26は、液晶ディスプレイ13におけるブラウザの表示を終了する(S327)。
このようにして携帯電話機1は、ユーザが閲覧した全てのWebページのURLをブラウザの操作状態と併せてアクセス履歴として記憶しておくことで、このWebページを再び表示する際に、ブラウザを、前回閲覧した時と等しい操作状態にして表示することができる。
次に、携帯電話機1は、ユーザによりブックマークに登録されているWebページの閲覧が指示された場合に、このブックマークに登録されているWebページを表示するブックマーク表示処理を行う。携帯電話機1が、ブックマーク表示処理を行う際の手順について、図14に示すフローチャート、図15に示すシーケンス図に基づいて説明する。なお、図15に示すシーケンス図における各ステップは、図14に示すフローチャートにおける各ステップに対応している。
ユーザは、携帯電話機1を用いてブックマークからWebページを閲覧する際に、例えばブックマークとして表示されたWebページにリストの中から、所定のWebページを操作キー15を介した入力により選択することによりWebページを指定し、このWebページの表示を指示する。閲覧制御部26は、ユーザによりブックマークからのWebページの表示が指示されたか否かを判断する(S401)。ブックマークからのWebページの表示が指示されていない場合(S401のNo)は、閲覧制御部26はそのまま待機する。
ブックマークからのWebページの表示が指示された場合(S401のYes)は、閲覧制御部26は、図15に示すように、ブックマーク記憶部27aから、ステップS401にて指定されたWebページのURL情報40aを取得する(S405)。また閲覧制御部26は、ブックマーク記憶部27aから、ステップS401にて指定されたWebページの設定情報40cを取得する(S407)。
閲覧制御部26は、ステップS405にて取得したURL情報40aと、ステップS407にて取得した設定情報40cとに基づいて、Webページを表示する(S409)。すなわち、閲覧制御部26は、所定サーバからこのURLのWeb閲覧情報を取得し、この設定情報40cに基づいてブラウザの操作状態(フォーカス位置や文字サイズ等の状態)を設定し、Web閲覧情報に基づいてWebページを表示する。
このようにして携帯電話機1は、ブックマークに登録されているWebページを表示する際に、ブラウザを所定の操作状態に設定して表示することができる。携帯電話機1等の電子機器を用いてWebページを閲覧する時には、液晶ディスプレイ13が小型であったり操作キー15の機能に限りがあったりすること等により、ユーザが操作負荷を感じることが多い。よって、ブラウザの操作性を向上させることによりユーザの操作負荷を大きく改善させることができる。また現在、多数のWebページが提供されており、これらのWebページ毎に、ユーザが使用しやすいブラウザの操作状態は異なっていることを考慮する必要がある。よって特に、小型の液晶ディスプレイ13にてWebページを表示する際に、Webページ毎に最適な表示画面の拡大縮小率を設定して表示することや、1回のキー操作でスクロールする移動量をWebページ毎に最適な移動量に設定すること等は、携帯型の電子機器の操作性を大きく向上させる。
本発明に係る電子機器(携帯電話機1)によると、Webページ毎に、URLをWebブラウザの操作状態と併せて記憶しておくことで、Webページを表示する際に、Webブラウザを各々のWebページに適した操作状態にして表示することが可能となる。
例えば、ユーザがWebページの閲覧中にこのWebページをブックマークとして登録し、再びこのWebページをブックマークから閲覧しようとした場合、フォーカス位置がブックマーク登録した時点における位置に設定されるため、ユーザは、フォーカス位置を前回閲覧していた位置まで移動させることなく、閲覧を中断した位置から閲覧することできる。
また、本発明に係る電子機器(携帯電話機1)によると、Webページ毎に、URL、ページ内容をWebブラウザの操作状態と併せて記憶しておくことで、このWebページを表示する際に、電気通信回線を介さずとも、WebブラウザをWebページに適した操作状態にして表示することが可能となる。
また、本発明に係る電子機器(携帯電話機1)によると、ユーザにより閲覧された全てのWebページに関して、URLをWebブラウザの操作状態と併せて記憶しておくことで、このWebページを再び表示する際に、WebブラウザをWebページに適した操作状態にして表示することが可能となる。
本発明の説明として、携帯電話機1について説明したが、これに限らず、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等の任意の通信端末であっても良い。
1…携帯電話機,10…上筐体,11…下筐体,12…ヒンジ部,13…液晶ディスプレイ,14…スピーカ,15…操作キー,16…マイクロフォン,20…主制御部,21…電源回路部,22…操作入力制御部,23…表示制御部,24…音声コーデック,25…変復調回路部,26…閲覧制御部,27…記憶部,27a…ブックマーク記憶部,27b…Webページ記憶部,27c…アクセス履歴記憶部,30…送受信回路部,31…アンテナ,40…ブックマーク情報,41…アクセス履歴情報,42…Webページ情報,50、50A…表示画面,51、51A…Webページ,52…フォーカス位置。