JP5275762B2 - ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは、透明性、耐衝撃性、剛性、耐熱性、低ガス性に優れ、かつ耐擦傷性にも優れる電気電子機器のハウジング、キーボード、ボタン、スイッチの製造用に好適なポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体に関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、機械的物性、電気的特性に優れた樹脂であり、例えば自動車材料、電気電子機器材料、住宅材料、その他の工業分野における部品製造用材料等に幅広く利用されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は一般に表面硬度が低く、その成形体は耐擦傷性が弱いため傷つきやすい。
このような耐擦傷性の低さを改善するため、従来、ポリカーボネート樹脂に無機化合物等のフィラーを含有させる技術が提案されている。フィラーを含有させると、ポリカーボネート樹脂の硬度をある程度高めることが可能である。しかし、フィラーを含有させた場合にはポリカーボネート樹脂の透明性が低下する傾向がある。
これに対し、例えば特許文献1では、所定の芳香族ポリカーボネート樹脂に、ターフェニル化合物、ビフェニル化合物、ポリカプロラクトン等を含有させる技術が提案されている。この技術によれば、芳香族ポリカーボネート樹脂の透明性を維持したまま表面硬度を向上させて、耐擦傷性を高めることが可能である。
また、特許文献2には、ポリカーボネート樹脂に特定のジフェニルエーテル化合物を含有させる技術が記載され、これにより、ポリカーボネート樹脂の剛性、転写性、低吸水性及び透明性を高いレベルで実現できる旨が記載されている。
さらに、特許文献3には芳香族ポリカーボネート樹脂に所定のフェノール化合物を含有させる技術が記載され、特許文献4には芳香族ポリカーボネート樹脂にビフェニル化合物及びターフェニル化合物を含有させる技術が記載されている。
特開2007−326938号公報 特開2004−59632号公報 特開2005−330410号公報 特開2000−239513号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術によれば、ポリカーボネート樹脂のメリットである耐衝撃性及び耐熱性が著しく低下する。さらに、ターフェニル化合物及びビフェニル化合物を使用すると成形時に非常に多量のガスが発生し、実用的でない。
また、特許文献2には、表面硬度についての記載はなく、ひいては耐擦傷性の記載も無い。また、実際に特許文献2記載の技術を本発明者が実際に実施したところ、耐衝撃性及び耐熱性が十分なレベルには無く、さらに、成形時に多量のガスが発生する結果となった。
また、特許文献3,4記載の技術によっても、ポリカーボネート樹脂の透明性、耐衝撃性及び耐熱性を損なうことなく耐擦傷性を向上させることはできなかった。
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたもので、透明性、耐衝撃性及び耐熱性を維持しながら耐擦傷性を高めることができるポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体を提供することを目的とする。
本発明の発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリカーボネート樹脂に所定の置換基を有するジアリール化合物を含有させることにより表面硬度が向上し、更に、透明性、耐衝撃性及び耐熱性をいずれも損なうことがないことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂100重量部と、下記式(1)で表されるジアリール化合物0.3重量部〜10重量部とを含有することを特徴とする。
Figure 0005275762
[式(1)中、R及びRは、各々独立に、炭素数10〜30の脂肪族炭化水素基を表し、Arは、各々独立に、炭素数6〜12の芳香族基を表し、m及びnは、0≦m≦7、0≦n≦7および1≦m+nを満たす整数を表す。]
このとき、該ジアリール化合物が、炭素数10〜30のアルキル基を有することが好ましい。
また、前記ポリカーボネート樹脂が、構造粘性指数1.2以上のポリカーボネート樹脂を50重量%以上含有することが好ましい。更に、該構造粘性指数1.2以上のポリカーボネート樹脂が、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換反応により製造された芳香族ポリカーボネート樹脂であることがより好ましい。
本発明の成形体は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を、電気電子機器用のハウジング、キーボード部品、ボタン部品、及びスイッチ部品からなる群より選ばれる少なくとも1種に成形してなることを特徴とする。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物及び成形体によれば、透明性、耐衝撃性及び耐熱性を維持しながら耐擦傷性を高めることが可能である。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
[1.概要]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、少なくとも、ポリカーボネート樹脂と、下記式(1)で表されるジアリール化合物(以下、適宜「ジアリール化合物(1)」という。)とを含有する。また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて、その他の成分を含有していてもよい。
Figure 0005275762
[式(1)中、R及びRは、各々独立に、炭素数10〜30の脂肪族炭化水素基を表し、Arは、各々独立に、炭素数6〜12の芳香族基を表し、m及びnは、0≦m≦7、0≦n≦7および1≦m+nを満たす整数を表す。]
ポリカーボネート樹脂にジアリール化合物(1)を含有させることにより、表面硬度を向上させることができ、ひいては耐擦傷性を向上させることができる。また、ジアリール化合物(1)は、従来の添加剤とは異なり、ポリカーボネート樹脂に比較的多量に含有させた場合であってもポリカーボネート樹脂の透明性、耐衝撃性及び耐熱性を損なうことが無く、実用上非常に有利である。
[2.ポリカーボネート樹脂]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物が含有するポリカーボネート樹脂の種類に制限は無い。また、ポリカーボネート樹脂は、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用してもよい。
中でも、ポリカーボネート樹脂は、そのうちの一定割合以上として、構造粘性指数Nが所定範囲にあるポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
構造粘性指数Nとは、溶融体の流動特性を評価する指標である。通常、ポリカーボネート樹脂の溶融特性は、数式:γ=a・σにより表示することができる。なお、前記の式中、γ:剪断速度、a:定数、σ:応力、N:構造粘性指数を表す。
上述の数式において、N=1のときはニュートン流動性を示し、Nの値が大きくなるほど非ニュートン流動性が大きくなる。一般に、この非ニュートン流動性が高まる要因は、ポリマー鎖が分岐構造を有することに起因する。つまり、構造粘性指数Nの大小によりポリマー鎖の分岐度が評価される。分岐度の高いポリカーボネート樹脂は、自由体積が小さく、表面硬度が向上する傾向がある。さらに、ジアリール化合物(1)を配合することにより、小さい自由体積を効率よく埋める効果が得られ、相乗効果によってさらに表面硬度が高まる傾向にある。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物では、ポリカーボネート樹脂に、構造粘性指数Nが通常1.2以上、好ましくは1.25以上、より好ましくは1.3以上であり、また、通常1.8以下、好ましくは1.7以下のポリカーボネート樹脂を一定割合以上含有させることが好ましい。このように構造粘性指数Nが高いポリカーボネート樹脂を含有させることにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の表面硬度を効果的に高めることが可能である。また、構造粘性指数Nを前記範囲の上限値以下とすることにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の成形性を良好な範囲に維持できる。
なお、「構造粘性指数N」は、例えば特開2005−232442号公報に記載されているように、上述の式を誘導した、Logη=〔(1−N)/N〕×Logγ+Cによって表示することも可能である。なお、前記式中、N:構造粘性指数、γ:剪断速度、C:定数、η:見かけの粘度を表す。この式から分かるように、粘度挙動が大きく異なる低剪断領域におけるγとηからN値を評価することもできる。例えば、γ=12.16sec−1及びγ=24.32sec−1でのηからN値を決定することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、ポリカーボネート樹脂は、上述した構造粘性指数Nが所定範囲にあるポリカーボネート樹脂を、通常50重量%以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上含むことが好ましい。これにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の表面硬度を効果的に高めることが可能となる。なお、上限に制限は無く、通常100重量%以下であるが、好ましくは90重量%以下であり、より好ましくは85重量%以下である。
また、ポリカーボネート樹脂は芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリカーボネート樹脂等に分類できるが、いずれを用いることもできる。中でも、耐熱性、機械的物性、電気的特性等の観点から、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の具体的な種類に制限は無いが、例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応させてなる芳香族ポリカーボネート重合体が挙げられる。この際、芳香族ジヒドロキシ化合物及びカーボネート前駆体に加えて、ポリヒドロキシ化合物等を反応させるようにしても良い。また芳香族ポリカーボネート重合体は、直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。さらに、芳香族ポリカーボネート重合体は1種の繰り返し単位からなる単重合体であってもよく、2種以上の繰り返し単位を有する共重合体であってもよい。通常、このような芳香族ポリカーボネート重合体は、熱可塑性の樹脂となる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、芳香族ジヒドロキシ化合物の例を挙げると、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、テトラブロモビスフェノールA)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1−トリクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のカルド構造含有ビスフェノール類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエーテル等のジヒドロキシジアリールエーテル類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類;
ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられる。
これらの中でもビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類が好ましく、特に耐衝撃性の点から2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ち、ビスフェノールA)が好ましい。
なお、芳香族ジヒドロキシ化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の原料となるモノマーのうち、カーボネート前駆体の例を挙げると、カルボニルハライド、カーボネートエステル、ハロホルメート等が使用される。具体的には例えば、ホスゲン;ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等のジアリールカーボネート類;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類;二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられる。
なお、カーボネート前駆体は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
・芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、任意の方法を採用できる。その例を挙げると、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができる。以下、これらの方法のうち特に好適なものについて具体的に説明する。
・・界面重合法
まず、芳香族ポリカーボネート樹脂を界面重合法で製造する場合について説明する。界面重合法では、反応に不活性な有機溶媒及びアルカリ水溶液の存在下で、通常pHを9以上に保ち、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体(好ましくは、ホスゲン)とを反応させた後、重合触媒の存在下で界面重合を行うことによって芳香族ポリカーボネート樹脂を得る。なお、反応系には、必要に応じて分子量調整剤(末端停止剤)を存在させるようにしてもよく、芳香族ジヒドロキシ化合物の酸化防止のために酸化防止剤を存在させるようにしてもよい。
芳香族ジヒドロキシ化合物及びカーボネート前駆体は、前述のとおりである。なお、カーボネート前駆体の中でもホスゲンを用いることが好ましく、ホスゲンを用いた場合の方法は特にホスゲン法と呼ばれる。
反応に不活性な有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素化炭化水素等;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;などが挙げられる。なお、有機溶媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
アルカリ水溶液に含有されるアルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物が挙げられるが、中でも水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい。なお、アルカリ化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
アルカリ水溶液中のアルカリ化合物の濃度に制限は無いが、通常、反応のアルカリ水溶液中のpHを10〜12にコントロールするために、5〜10重量%で使用される。また、例えばホスゲンを吹き込むに際しては、水相のpHが10〜12、好ましくは10〜11になる様にコントロールするために、ビスフェノール化合物とアルカリ化合物とのモル比を、通常1:1.9以上、中でも1:2.0以上、また、通常1:3.2以下、中でも1:2.5以下とすることが好ましい。
重合触媒としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリヘキシルアミン、ピリジン等の第三級アミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等;などが挙げられる。なお、重合触媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
分子量調節剤としては、例えば、一価のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられる。具体例を挙げると、m−メチルフェノール、p−メチルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、及びp−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。なお、分子量調整剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
分子量調節剤の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物100モルに対して、通常0.5モル以上、好ましくは1モル以上であり、また、通常50モル以下、好ましくは30モル以下である。分子量調整剤の使用量をこの範囲とすることで、芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の熱安定性及び耐加水分解性を向上させることができる。
反応の際に、反応基質、反応媒、触媒、添加剤等を混合する順番は、所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であり、適切な順番を任意に設定すればよい。例えば、カーボネート前駆体としてホスゲンを用いた場合には、分子量調節剤は芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの反応(ホスゲン化)の時から重合反応開始時までの間であれば任意の時期に混合できる。
なお、反応温度は通常0〜40℃であり、反応時間は通常は数分(例えば、10分)〜数時間(例えば、6時間)である。
・・溶融エステル交換法
次に、芳香族ポリカーボネート樹脂を溶融エステル交換法で製造する場合について説明する。溶融エステル交換法では、例えば、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物とのエステル交換反応を行う。
芳香族ジヒドロキシ化合物は、前述の通りである。
一方、炭酸ジエステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−tert−ブチルカーボネート等の炭酸ジアルキル化合物;ジフェニルカーボネート;ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。中でも、ジフェニルカーボネート及び置換ジフェニルカーボネートが好ましく、特にジフェニルカーボネートがより好ましい。なお、炭酸ジエステルは1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの比率は所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であるが、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、炭酸ジエステルを等モル量以上用いることが好ましく、中でも1.01モル以上用いることがより好ましい。なお、上限は通常1.30モル以下である。このような範囲にすることで、末端水酸基量を好適な範囲に調整できる。
芳香族ポリカーボネート樹脂では、その末端水酸基量が熱安定性、加水分解安定性、色調等に大きな影響を及ぼす傾向がある。このため、公知の任意の方法によって末端水酸基量を必要に応じて調整してもよい。エステル交換反応においては、通常、炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との混合比率;エステル交換反応時の減圧度などを調整することにより、末端水酸基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂を得ることができる。なお、この操作により、通常は得られる芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調整することもできる。
炭酸ジエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との混合比率を調整して末端水酸基量を調整する場合、その混合比率は前記の通りである。
また、より積極的な調整方法としては、反応時に別途、末端停止剤を混合する方法が挙げられる。この際の末端停止剤としては、例えば、一価フェノール類、一価カルボン酸類、炭酸ジエステル類などが挙げられる。なお、末端停止剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
溶融エステル交換法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する際には、通常、エステル交換触媒が使用される。エステル交換触媒は任意のものを使用できる。中でも、例えばアルカリ金属化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物を用いることが好ましい。また補助的に、例えば塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物などの塩基性化合物を併用してもよい。なお、エステル交換触媒は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
溶融エステル交換法において、反応温度は通常100〜320℃である。また、反応時の圧力は通常2mmHg以下の減圧条件である。具体的操作としては、前記の条件で、芳香族ヒドロキシ化合物等の副生成物を除去しながら、溶融重縮合反応を行えばよい。
溶融重縮合反応は、バッチ式、連続式の何れの方法でも行うことができる。バッチ式で行う場合、反応基質、反応媒、触媒、添加剤等を混合する順番は、所望の芳香族ポリカーボネート樹脂が得られる限り任意であり、適切な順番を任意に設定すればよい。ただし中でも、芳香族ポリカーボネート樹脂及び芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の安定性等を考慮すると、溶融重縮合反応は連続式で行うことが好ましい。
溶融エステル交換法においては、必要に応じて、触媒失活剤を用いても良い。触媒失活剤としてはエステル交換触媒を中和する化合物を任意に用いることができる。その例を挙げると、イオウ含有酸性化合物及びその誘導体などが挙げられる。なお、触媒失活剤は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
触媒失活剤の使用量は、前記のエステル交換触媒が含有するアルカリ金属又はアルカリ土類金属に対して、通常0.5当量以上、好ましくは1当量以上であり、また、通常10当量以下、好ましくは5当量以下である。更には、芳香族ポリカーボネート樹脂に対して、通常1ppm以上であり、また、通常100ppm以下、好ましくは20ppm以下である。
・・構造粘性指数Nが所定範囲にある芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法
芳香族ポリカーボネート樹脂の中でも特に構造粘性指数Nが所定範囲にある芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する場合には、上述の芳香族ポリカーボネート樹脂の製造法に従って製造すればよい。この際、分岐構造を有する芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、適宜「分岐芳香族ポリカーボネート樹脂」という。)を製造するようにすると、構造粘性指数Nが所定範囲にある芳香族ポリカーボネート樹脂が得られやすく、好ましい。分岐芳香族ポリカーボネート樹脂は構造粘性指数Nが高くなる傾向があるためである。
分岐芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法の例を挙げると、特開平8−259687号公報、特開平8−245782号公報等に記載の方法が挙げられる。これらの文献に記載の方法では、溶融エステル交換法により芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸のジエステルとを反応させる際、触媒の条件または製造条件を選択することにより、分岐剤を使用することなく、構造粘性指数が高く、加水分解安定性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂を得ることができる。
また、分岐芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する他の方法として、上述の芳香族ポリカーボネート樹脂の原料である、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体の他に、三官能以上の多官能性芳香族化合物を用い、界面重合法又は溶融ステル交換法にて、これらを共重合する方法が挙げられる。
三官能以上の多官能性芳香族化合物としては、例えば、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)べンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のポリヒドロキシ化合物類;
3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインド−ル(即ち、イサチンビスフェノール)、5−クロロイサチン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロムイサチンなどが挙げられる。中でも1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンが好ましい。
多官能性芳香族化合物は、前記芳香族ジヒドロキシ化合物の一部を置換して使用することができる。多官能性芳香族化合物の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して、通常0.01モル%以上、好ましくは0.1モル%以上であり、また、通常10モル%以下、好ましくは3モル%以下である。
なお、多官能性芳香族化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
溶融エステル交換法によって得られた芳香族ポリカーボネート樹脂に含まれる分岐構造は、例えば、以下の式(2)〜(5)の構造が挙げられる。なお、下記式(2)〜(5)において、Xは、単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、または、−O−、−S−、−CO−、−SO−、−SO−で示される二価の基からなる群より選ばれるものを示す。
Figure 0005275762
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Figure 0005275762
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構造粘性指数Nが所定範囲にある芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する方法としては、上述した方法の中でも、上述の溶融エステル交換法によって分岐構造を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する製造方法が特に好ましい。比較的安価で、工業的入手のしやすい原料により製造できるためである。このため、ポリカーボネート樹脂も、溶融エステル交換法により製造することが好ましい。
・ポリカーボネート樹脂に関するその他の事項
ポリカーボネート樹脂の分子量は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、溶液粘度から換算した粘度平均分子量[Mv]は、通常10000以上、好ましくは16000以上、より好ましくは18000以上であり、また、通常40000以下、好ましくは30000以下である。粘度平均分子量を前記範囲の下限値以上とすることにより本発明のポリカーボネート樹脂組成物の機械的強度をより向上させることができ、機械的強度の要求の高い用途に用いる場合により好ましいものとなる。一方、粘度平均分子量を前記範囲の上限値以下とすることにより本発明のポリカーボネート樹脂組成物の流動性低下を抑制して改善でき、成形加工性を高めて成形加工を容易に行えるようになる。なお、粘度平均分子量の異なる2種類以上のポリカーボネート樹脂を混合して用いてもよく、この場合には、粘度平均分子量が上記の好適な範囲外であるポリカーボネート樹脂を混合してもよい。
なお、粘度平均分子量[Mv]とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度[η](単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83、から算出される値を意味する。また極限粘度[η]とは、各溶液濃度[C](g/dl)での比粘度[ηsp]を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 0005275762
ポリカーボネート樹脂の末端水酸基濃度は任意であり、適宜選択して決定すればよいが、通常1000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。これにより本発明のポリカーボネート樹脂組成物の滞留熱安定性及び色調をより向上させることができる。また、その下限は、特に溶融エステル交換法で製造されたポリカーボネート樹脂では、通常10ppm以上、好ましくは30ppm以上、より好ましくは40ppm以上である。これにより、分子量の低下を抑制し、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の機械的特性をより向上させることができる。
なお、末端水酸基濃度の単位は、ポリカーボネート樹脂の重量に対する、末端水酸基の重量をppmで表示したものである。その測定方法は、四塩化チタン/酢酸法による比色定量(Macromol.Chem.88 215(1965)に記載の方法)である。
ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネート樹脂単独(ポリカーボネート樹脂単独とは、ポリカーボネート樹脂の1種のみを含む態様に限定されず、例えば、モノマー組成や分子量が互いに異なる複数種のポリカーボネート樹脂を含む態様を含む意味で用いる。)で用いてもよく、ポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂とのアロイ(混合物)とを組み合わせて用いてもよい。さらに、例えば、難燃性を更に高める目的で、ポリカーボネート樹脂を、シロキサン構造を有するオリゴマーまたはポリマーとの共重合体等の、ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体として構成してもよい。
また、成形品の外観の向上や流動性の向上を図るため、ポリカーボネート樹脂は、ポリカーボネートオリゴマーを含有していてもよい。このポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分子量[Mv]は、通常1500以上、好ましくは2000以上であり、また、通常9500以下、好ましくは9000以下である。さらに、含有されるポリカーボネートリゴマーは、ポリカーボネート樹脂(ポリカーボネートオリゴマーを含む)の30重量%以下とすることが好ましい。
更にポリカーボネート樹脂は、バージン原料だけでなく、使用済みの製品から再生されたポリカーボネート樹脂(いわゆるマテリアルリサイクルされたポリカーボネート樹脂)であってもよい。前記の使用済みの製品としては、例えば、光学ディスク等の光記録媒体;導光板;自動車窓ガラス、自動車ヘッドランプレンズ、風防等の車両透明部材;水ボトル等の容器;メガネレンズ;防音壁、ガラス窓、波板等の建築部材などが挙げられる。また、製品の不適合品、スプルー、ランナー等から得られた粉砕品またはそれらを溶融して得たペレット等も使用可能である。
ただし、再生されたポリカーボネート樹脂は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含まれるポリカーボネート樹脂のうち、80重量%以下であることが好ましく、中でも50重量%以下であることがより好ましい。再生されたポリカーボネート樹脂は、熱劣化や経年劣化等の劣化を受けている可能性が高いため、このようなポリカーボネート樹脂を前記の範囲よりも多く用いた場合、色相や機械的物性を低下させる可能性があるためである。
[3.ジアリール化合物]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、下記式(1)で表されるジアリール化合物(即ち、ジアリール化合物(1))を含有する。
Figure 0005275762
式(1)中、R及びRは脂肪族炭化水素基を表し、好ましくはアルキル基を表す。また、R及びRの炭素数は、10以上、好ましくは12以上であり、30以下、好ましくは24以下、より好ましくは20以下である。また、R及びRの炭素鎖は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよく、環状でもよく、これらが組み合わされた構造のものでもよい。
このように、ある程度の長さを有する長鎖脂肪族基を有していることにより、ポリカーボネート樹脂組成物の表面硬度が向上すると共に、従来の添加剤を含有させた場合には低下していた耐衝撃性等の機械的物性を向上させることが可能となっているものと考えられる。詳しく説明すると、ジアリール化合物(1)が長鎖脂肪族基を有していることにより、それを含むポリカーボネート樹脂組成物の耐衝撃性が従来よりも向上していると考えられる。また、長鎖脂肪族基を有することでジアリール化合物(1)はポリカーボネート樹脂組成物の表面(スキン層)に集まりやすくなり、その濃度分布に傾斜性が生じていると考えられる。そして、この傾斜性によって表面のジアリール化合物(1)の濃度が高くなったために表面硬度が向上し、一方でポリカーボネート樹脂組成物の内部(コア層)でのジアリール化合物(1)の濃度が比較的低くなることにより、他の機械的物性の悪化を抑制しているものと推察される。また、ジアリール化合物(1)が長鎖脂肪族基を有していることにより、ジアリール化合物(1)自体の耐熱性が向上したため、ポリカーボネート樹脂組成物の成形時に発生するガスの量を低く抑制することが可能となったものと考えられる。
中でも上記の作用は、R及びRがアルキル基である場合、即ち、ジアリール化合物(1)が炭素数10〜30のアルキル基を有する場合に顕著になる。したがって、R及びRはアルキル基であることが特に好ましい。
また、R及びRの炭素数が大きすぎるとポリカーボネート樹脂への分散性が著しく低下する可能性があるため、R及びRの炭素数には上限が存在する。
及びRがArに置換する位置に制限は無い。
さらに、同じArに置換するR同士及びR同士は、それぞれ、直接又は連結基を介して結合して環を形成していてもよい。この場合、R同士及びR同士が結合して形成される環は、脂肪族の環であってもよく、芳香族の環であってもよい。
なお、RとRとは、同じでもよく、異なっていてもよい。さらに、1分子中にRが複数存在する場合、及び、Rが複数存在する場合には、R同士及びR同士は、それぞれ、同じでもよく、異なっていてもよい。
及びRの例を挙げるとデシル基(炭素数10)、ドデシル基(炭素数12)、テトラデシル基(炭素数14)、ペンタデシル基(炭素数15)、ヘキサデシル基(炭素数16)、オクタデシル基(炭素数18)等が挙げられる。
なお、R及びRは、1種類を用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用してもよい。
式(1)中、Arは、炭素数が6以上であり、12以下、好ましくは10以下の芳香族基を表す。なお、Arの価数は当該Arに置換するR及びRの数に応じて決まり、例えばm=n=2である場合には2つのArはそれぞれ3価である。Arの炭素数が大きすぎるとジアリール化合物(1)の共役構造が大きくなるに起因し、ジアリール化合物(1)自体が着色する傾向にある為、ポリカーボネート樹脂組成物の色相を著しく低下させる可能性がある。なお、ジアリール化合物(1)が有する2個のArは、互いに、同じでもよく、異なっていてもよい。
式(1)中、m及びnは、それぞれ、0又は1以上であり、7以下、好ましくは5以下の整数を表す。なお、mとnとは同じでもよく、異なっていてもよい。さらに、m+nは、1以上、好ましくは2以上であり、通常7以下、好ましくは5以下である。
ジアリール化合物(1)の例を挙げると、以下の構造のものが挙げられる。ただし、ジアリール化合物(1)は以下の例示物に限定されるものではない。また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、ジアリール化合物(1)を1種類だけ含有していてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で含んでいてもよい。
Figure 0005275762
Figure 0005275762
Figure 0005275762
ジアリール化合物(1)の粘度は、通常5mm/sec以上、好ましくは7mm/sec以上、より好ましくは10mm/sec以上であり、通常500mm/sec以下、好ましくは300mm/sec以下、より好ましくは150mm/sec以下である。粘度を上述の範囲とすることでポリカーボネート樹脂とのブレンド及び混練の際のハンドリング性が向上し、かつ分散性も向上する傾向にある。
なお、ここで、粘度とは温度40℃における動粘度を表す。
ジアリール化合物(1)の25℃における蒸気圧は小さいほうがポリカーボネート樹脂との混練時および成形時に発生するガスが著しく低減するので好ましい。具体的には、前記の蒸気圧は、通常1×10−3Pa以下、好ましくは1×10−4Pa以下、より好ましくは1×10−5Pa以下である。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物に含有させるジアリール化合物(1)の量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、通常0.3重量部以上、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、通常10重量部以下、好ましくは7.5重量部以下、より好ましくは6重量部以下である。ジアリール化合物(1)の量を前記範囲の下限値以上とすることで透明性、耐衝撃性及び耐熱性を維持しながらポリカーボネート樹脂組成物の耐擦傷性を高めることが可能である。ただし、量が多くなりすぎると逆に耐擦傷性が低下し、ガスの発生量も増加し、さらに機械的物性等が低下する可能性があるので、前記のような上限値がある。
[4.その他の成分]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上述したもの以外にその他の成分を含有していてもよい。その他の成分の例を挙げると、ポリカーボネート樹脂以外の樹脂、各種樹脂添加剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
・その他の樹脂
その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂;ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)などのスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリメタクリレート樹脂等が挙げられる。
なお、その他の樹脂は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
・樹脂添加剤
樹脂添加剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、染顔料、難燃剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。なお、樹脂添加剤は1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
以下、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に好適な添加剤の例について具体的に説明する。
熱安定剤としては、例えばリン系化合物が挙げられる。リン系化合物としては、公知の任意のものを使用できる。具体例を挙げると、リン酸、ホスホン酸、亜燐酸、ホスフィン酸、ポリリン酸などのリンのオキソ酸;酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、酸性ピロリン酸カルシウムなどの酸性ピロリン酸金属塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸セシウム、リン酸亜鉛など第1族または第2B族金属のリン酸塩;有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合物、有機ホスホナイト化合物などが挙げられる。これらの中でも、下記式(6)で表される有機ホスフェート化合物及び/又は下記式(7)で表される有機ホスファイト化合物が好ましい。
O=P(OH)(OR)3−s (6)
上記式(6)において、Rはアルキル基またはアリール基を表す。中でもRは、炭素数が通常1以上、好ましくは2以上であり、通常30以下、好ましくは25以下のアルキル基、または、炭素数が通常6以上であり、通常30以下のアリール基であることがより好ましい。さらに、Rは、アリール基よりもアルキル基が好ましい。なお、Rが2以上存在する場合、R同士はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、式(6)において、sは、通常0以上、好ましくは1以上であり、また、通常2以下の整数を表す。
Figure 0005275762
式(7)中、R’はアルキル基またはアリール基を表す。中でもR’は、炭素数が1以上30以下のアルキル基、又は、炭素数が6以上30以下のアリール基であることが好ましい。なお、R’同士はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
上記式(7)で表される有機ホスファイト化合物の好ましい具体例としては、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
なお、熱安定剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
熱安定剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、通常0.001重量部以上、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.03重量部以上であり、また、通常1重量部以下、好ましくは0.7重量部以下、より好ましくは0.5重量部以下である。熱安定剤が少なすぎると熱安定効果が不十分となる可能性があり、熱安定剤が多すぎると効果が頭打ちとなり経済的でなくなる可能性がある。
[5.ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知のポリカーボネート樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。
具体例を挙げると、本発明に係るポリカーボネート樹脂及びジアリール化合物(1)、並びに、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。
また、例えば、各成分を予め混合せずに、または、一部の成分のみを予め混合し、フィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練して、本発明のポリカーボネート樹脂組成物を製造することもできる。
また、例えば、一部の成分を予め混合し押出機に供給して溶融混練することで得られる樹脂組成物をマスターバッチとし、このマスターバッチを再度残りの成分と混合し、溶融混練することによって本発明のポリカーボネート樹脂組成物を製造することもできる。
また、例えば、分散し難い成分を混合する際には、その分散し難い成分を予め水や有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散させ、その溶液又は分散液と混練するようにすることで、分散性を高めることもできる。
[6.利点]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、透明性、耐衝撃性及び耐熱性を維持しながら耐擦傷性を高めることが可能である。従来の技術では、ポリカーボネート樹脂の耐擦傷性を高めるために添加剤を含有させた場合、透明性、耐衝撃性及び耐熱性の少なくともいずれか1つが低下していた。これらの透明性、耐衝撃性、耐熱性等の性質はポリカーボネート樹脂の大きな利点であり、これらを損なうことは実用上の不利益であった。しかし、本発明によれば前記のようなポリカーボネート樹脂の優れた性質を損なうことなく、耐擦傷性を効果的に高めることが可能である。
前記のように耐擦傷性が向上する理由は、ジアリール化合物(1)を含有させることによりポリカーボネート樹脂の自由体積が埋められる結果となり、これによって傷が付き難くなっているものと推察される。また、ジアリール化合物(1)が長鎖脂肪族基を有しているため、上述したように、透明性、耐衝撃性及び耐熱性を維持することが可能となっているものと推察される。
なお、本発明の効果が得られるメカニズムに鑑みれば、前記の式(1)においてAr間を連結する酸素原子を、例えば−S−、−SO−、−SO−、−Ph−(フェニレン基)等に置き換えた化合物をジアリール化合物(1)の全部又は一部に代えて用いた場合であっても、同様の効果が奏されるものと考えられる。
[7.成形体]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、通常、任意の形状に成形して成形体(樹脂組成物成形体)として用いる。この成形体の形状、模様、色彩、寸法などに制限はなく、その成形体の用途に応じて任意に設定すればよい。
成形体の例を挙げると、電気電子機器、OA機器、情報端末機器、機械部品、家電製品、車輌部品、建築部材、各種容器、レジャー用品・雑貨類、照明機器等の部品が挙げられる。これらの中でも、特に電気電子機器、OA機器、情報端末機器、家電製品等の部品へ用いて好適であり、電気電子機器の部品に用いて特に好適である。
前記の電気電子機器としては、例えば、パソコン、ゲーム機、テレビなどのディスプレイ装置、プリンター、コピー機、スキャナー、ファックス、電子手帳やPDA、電子式卓上計算機、電子辞書、カメラ、ビデオカメラ、携帯電話、電池パック、記録媒体のドライブや読み取り装置、マウス、テンキー、CDプレーヤー、MDプレーヤー、携帯ラジオ・オーディオプレーヤー等が挙げられる。
本発明の成形体は、これらの電気電子機器用の部品に特に好適であるが、中でも、ハウジング、キーボード部品、ボタン部品、及びスイッチ部品として用いることが好ましい。
成形体の製造方法は、特に限定されず、ポリカーボネート樹脂組成物について一般に採用されている成形法を任意に採用できる。その例を挙げると、射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、IMC(インモールドコーティング成形)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法などが挙げられる。また、ホットランナー方式を使用した成形法を用いることも出来る。
得られた本発明の成形体は、上述したようにポリカーボネート樹脂の優れた性質を損なうことなく、耐擦傷性の高い実用的な成形体として用いることが可能である。
以下、実施例を示して本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。なお、以下の説明において[部]とは、特に断らない限り重量基準に基づく「重量部」を表す。
[樹脂ペレット製造]
後述する表1に記した各成分を、表2〜表4に記した割合(重量比)で配合し、タンブラーにて20分混合した後、1ベントを備えた日本製鋼所社製(TEX30HSST)に供給し、スクリュー回転数200rpm、吐出量15kg/時間、バレル温度290℃の条件で混練し、ストランド状に押出された溶融樹脂を水槽にて急冷し、ペレタイザーを用いてペレット化し、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
[試験片の作製]
上述の製造方法で得られたペレットを120℃で5時間乾燥させた後、名機製作所製のM150AII−SJ型射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、成形サイクル55秒の条件で射出成形し、平板状試験片(90mm×50mm×3mm厚)、ASTM試験片1(3.2mm厚のノッチ付き試験片)、ASTM試験片2(6.4mm厚の試験片)を成形した。
[透明度]
JIS K−7105に準じ、上述の平板状試験片(3mm厚)を試験片とし、日本電色工業(株)製のNDH−2000型ヘイズメーターでヘイズ値を測定した。ヘイズ(Haze)は、樹脂の濁度の尺度として用いられる値であり、数値が小さい程、透明性が高いことを示し、好ましい。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「ヘイズ(3mm)」と表記する。
[耐衝撃性]
ASTM D256に準拠して、上記で作製したASTM試験片1(3.2mm厚のノッチ付き試験片)を使用し、23℃においてIzod衝撃強度(単位:J/m)を測定した。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「Izod」と表記する。
[剛性]
ASTM D790に準拠して、ASTM試験片2(6.4mm厚試験片)を用いて、23℃において曲げ弾性率(単位:GPa)、及び曲げ強度(単位:MPa)を測定した。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「曲げ弾性率」、「曲げ強度」と表記する。
[耐熱性]
ASTM D648に準拠して、ASTM試験片2(6.4mm厚試験片)を用いて、高荷重(1.82MPa)の条件で、荷重たわみ温度(単位:℃)を測定した。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「荷重たわみ温度」と表記する。
[低ガス性評価]
平板状成形体の作製において射出成形を行う際、射出成形機のノズル先端から発生するガスの様子を目視観察により判断し、ガスの発生がほとんど認められないものを「○」、著しいガスの発生が認められるものを「×」と評価した。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「低ガス性」と表記する。
[耐擦傷性評価]
平板状試験片を試験片とし、熱風乾燥機を用いて120℃、24時間の条件でアニール処理した後、Akashi微小硬さ試験機HM−124を用いて、試験力:9.807N、時間:10secの条件にてビッカース硬度測定した。結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4中、「ビッカース硬度」と表記する。
ビッカース硬度は、対面角θが136°の正四角錐のダイヤモンド圧子で試料に試験力Fを加え、生じたくぼみの対角線長さの平均値dから求まるくぼみの表面積Sで試験力を割った値、F/Sで求められ、下記式(8)に記載の算出式にて与えられる。
Figure 0005275762
なお上記式(8)において、
HV:ビッカース硬度、
k:定数(k=1/gn=1/9.806650≒0.102)、
F:試験力(N)、
S:くぼみの表面積(mm)、
d:くぼみの2方向の対角線長さの平均(mm)、
θ:ダイヤモンド圧子の対面角(136°)、
gn:標準重力加速度、
をそれぞれ意味する。
Figure 0005275762
Figure 0005275762
Figure 0005275762
Figure 0005275762
表2〜4から分かるように、実施例1〜5の試験片は高いビッカース硬度を有するにもかかわらず、ヘイズ値が低く、Izod衝撃強度が高く、且つ荷重たわみ温度が高い。このことから、実施例1〜5で調製したポリカーボネート樹脂組成物は、耐擦傷性に優れるとともに、高い透明性、耐衝撃性及び耐熱性を有することが分かる。更に、実施例1〜5の試験片が高い曲げ弾性率及び曲げ強度を有し、成形時のガスの発生がほとんど無くことから、実施例1〜5で調製したポリカーボネート樹脂組成物が高い剛性を有し、成形時のガス発生を抑制できることも分かる。
これに対し、比較例1〜10の試験片では、上記の性質の全てに優れたものはない。特に、実施例1〜5を比較例2,3と比較すると、ジアリール化合物(1)が少なすぎると効果が得られず、多すぎても表面硬度が低下する傾向にあり、かつガスの発生量が多くなり実用的でないことが分かる。
したがって、上記の実施例及び比較例から、透明性、耐衝撃性及び耐熱性等の性質を維持しながら耐擦傷性を高められるという効果は、本発明の構成によりはじめて得られるものであることが確認された。
本発明は産業上の幅広い分野に利用することが可能であり、例えば、電気電子機器やその部品、OA機器、情報端末機器、機械部品、家電製品、車輌部品、建築部材、各種容器、レジャー用品・雑貨類、照明機器などの分野に用いて好適である。

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂100重量部と、
    下記式(1)で表されるジアリール化合物0.3重量部〜10重量部とを含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0005275762
    [式(1)中、
    及びRは、各々独立に、炭素数10〜30の脂肪族炭化水素基を表し、
    Arは、各々独立に、炭素数6〜12の芳香族基を表し、
    m及びnは、0≦m≦7、0≦n≦7および1≦m+nを満たす整数を表す。]
  2. 該ジアリール化合物が、炭素数10〜30のアルキル基を有することを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂が、構造粘性指数1.2以上のポリカーボネート樹脂を50重量%以上含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 該構造粘性指数1.2以上のポリカーボネート樹脂が、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換反応により製造された芳香族ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項3に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を、電気電子機器用のハウジング、キーボード部品、ボタン部品、及びスイッチ部品からなる群より選ばれる少なくとも1種に成形してなることを特徴とする成形体。
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