JPH07278406A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物

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JPH07278406A
JPH07278406A JP6858694A JP6858694A JPH07278406A JP H07278406 A JPH07278406 A JP H07278406A JP 6858694 A JP6858694 A JP 6858694A JP 6858694 A JP6858694 A JP 6858694A JP H07278406 A JPH07278406 A JP H07278406A
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JP
Japan
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group
polyacetal resin
alkyl
diphenyl ether
resin composition
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Pending
Application number
JP6858694A
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English (en)
Inventor
Katsutomo Takayama
勝智 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた離型性を保持し、射出成形時のペレッ
ト喰い込み不良によるトラブルもなく、成形品の表面光
沢に優れ、摩擦摩耗特性の良好なポリアセタール樹脂組
成物を提供する。 【構成】 ポリアセタール樹脂 100重量部に対し、特定
のアルキル置換ジフェニルエーテルを 0.1〜5重量部添
加配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアセタール樹脂組成
物に関し、さらに詳しくは成形時の離型性に優れ、かつ
摩擦摩耗特性に優れたポリアセタール樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
如く、ポリアセタール樹脂は、機械的性質、電気的性質
などの物理的特性、或いは耐薬品性、耐熱性などの化学
的特性の優れたエンジニアリング樹脂として近年きわめ
て広汎な分野において利用されている。しかし、ポリア
セタール樹脂が利用される分野の拡大に伴い、その材料
としての性質にもさらに一層の改良が要求されてきてい
る。例えば、OA機器やAV機器などの諸分野で、ポリ
アセタール樹脂は歯車やカム機構などの摺動部品に使用
されているが、市場ではさらなる高摺動グレードが求め
られている状況である。従来、摺動特性の改善には、一
般に、脂肪酸エステルなどの潤滑油がポリアセタールに
配合されて使用されている。しかし、かかる脂肪酸エス
テルは、低温での摺動時にワックス成分が析出し、とり
わけ軽負荷状態での摺動特性が損なわれるという問題が
あった。一方、ポリアセタール樹脂の成形加工は比較的
容易であるが、複雑な形状の成形品、或いは小さな、
又、肉厚の薄い成形品等では成形時の離型不良による変
形、割れ等の種々の問題があり、離型剤として、ワック
ス、脂肪酸エステル類等を添加する方法が提案されてい
る。
【0003】しかし、これら従来から提案されている方
法は、成形時のペレット喰い込み不良や、離型剤の成形
品表面への滲み出しによる光沢度低下等の不具合があ
り、その改善が望まれていた。一例をあげれば、特開平
1−217056号公報に示されるようなグリセリンモノステ
アレートの添加は離型性を改善するが、成形性や光沢度
に乏しい等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み、鋭意研究した結果、優れた離型性を保持し、射出
成形時のペレット喰い込み不良によるトラブルもなく、
成形品の表面光沢に優れ、摩擦摩耗特性の良好なポリア
セタール樹脂組成物を得、前記課題を解決するに至った
ものである。即ち、本発明はポリアセタール樹脂 100重
量部に対し、特定のアルキル置換ジフェニルエーテルを
0.1〜5重量部添加配合してなるポリアセタール樹脂組
成物に関するものである。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明においてポリアセタール樹脂に配合されるアルキル
置換ジフェニルエーテルは、下記一般式(1) で示される
構造のものであり、特にフェニル基の水素が、C12 以上
のアルキル基、飽和脂肪族エステル基、飽和脂肪族エー
テル基の群より成る官能基から選ばれた1種もしくは2
種以上の官能基で置換されたものが好ましく使用され
る。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R は2〜6位及び2’〜6’位の
一部もしくは全部に導入されたアルキル基、エーテル基
又はエステル基を示す。) かかるアルキル置換ジフェニルエーテルの置換基である
アルキル基としては、ドデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基などの直鎖アルキル基、
また下記式(2) に示される分岐アルキル基などがあげら
れる。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、n ,m は0以上の整数で n+m ≧
11) またエステル基としては、ドデシロキシカルボニル基、
テトラデシロキシカルボニル基、ヘキサデシロキシカル
ボニル基、オクタデシロキシカルボニル基、ラウロイル
オキシ基、ミリストイルオキシ基、パルミトイルオキシ
基、ステアロイルオキシ基などがあげられる。また、エ
ーテル基としては、ラウロイル基、ミリストイル基、パ
ルミトイル基、ステアロイル基等があげられる。さらに
は、かかるエステル、エーテル基の脂肪族炭化水素鎖が
分岐構造を有する、例えばイソステアリルアルコールや
イソステアリン酸の誘導体であっても良い。かかる置換
基は、公知の芳香族置換反応等により導入することが可
能である。例えば、アルキル基は、ジフェニルエーテル
とα−オレフィンを塩化アルミニウム触媒下でFriedel-
Crafts反応させることにより、容易に得ることが可能で
ある。また、エステル基、エーテル基は、ヒドロキシル
基やカルボキシル基を有するフェニル基の誘導体とし
て、公知の反応により得る事が可能である。かかる置換
基は、フェニル基のいずれの位置に導入されても良い。
本発明は置換基の導入位置には何等限定されず、置換可
能な2〜6位(或いは2’〜6’位)のフェニル水素原
子が置換された置換ジフェニルエーテルをいずれも使用
することが可能である。また、置換基の数も、本発明を
何等限定するものではなく、置換基数が1以上10以下の
置換ジフェニルエーテル及び、それらの混合物が、実用
上、いずれも好ましく使用される。合成上好ましくは、
2、4、6、2’、4’、6’位の何れか2ヵ所以上に
置換基を有するアルキル置換ジフェニルエーテルであ
り、特に好ましくは4、4’置換体である。かかる置換
ジフェニルエーテルは、市販品として容易に入手も可能
であり、例えば、(株)松村石油化学研究所製のアルキ
ル置換ジフェニルエーテル(商品名モレスコハイルー
ブ)が例としてあげられる。かかるアルキル置換ジフェ
ニルエーテルは、ポリアセタール樹脂に対して、直接添
加配合し、溶融混練して樹脂中に均一に分散させること
で所望の効果を発揮することができる。本発明において
使用するアルキル置換ジフェニルエーテルの配合量は、
ポリアセタール樹脂 100重量部に対し、 0.1〜5重量部
である。配合量が 0.1重量部未満では、離型性、摩擦摩
耗特性の改善効果が共に損なわれ、また、5重量部を超
えて配合されると、効果が飽和状態となり経済性を悪く
するのみか、樹脂組成物の物性にも悪影響を及ぼし好ま
しくない。特に好ましくは0.5〜2重量部である。
【0010】本発明に用いられるポリアセタール樹脂は
オキシメチレン基(-CH2O) を主たる構成単位とする高分
子化合物で、ポリオキシメチレンホモポリマー、オキシ
メチレン基以外に他の構成単位を少量含有するコポリマ
ー(ブロックコポリマーを含む)、ターポリマーの何れ
にてもよく、また分子が線状のみならず、分岐、架橋構
造を有するものであっても良い。又、その重合度等に関
しても特に制限はない。
【0011】本発明組成物には、その目的に応じて所望
の特性を付与するために、従来公知の添加物、例えば酸
化防止剤、帯電防止剤、その他の界面活性剤、或いは熱
可塑性樹脂、無機又は有機の繊維状、粉粒状、板状の充
填剤等、例えばガラス繊維、タルク、マイカ、カーボン
などを加えてもかまわない。また、公知のポリアセター
ル以外の異種ポリマーを複合させることも可能である。
本発明の組成物の調製法は特に制限がなく、従来の樹脂
組成物調製法として一般に用いられている公知の設備と
方法により容易に調製される。例えば、i)各成分を混合
した後、押出機により練込押出してペレットを調製し、
しかる後成形する方法、ii) 一旦組成の異なるペレット
を調製し、そのペレットを所定量混合して成形に供し成
形後に目的組成の成形品を得る方法、iii)成形機に各成
分の1又は2以上を直接仕込む方法等、何れも使用でき
る。また、樹脂成分の一部を細かい粉体としてこれ以外
の成分と混合し添加することは、これらの成分の均一配
合を行う上で好ましい方法である。また、本発明に係る
樹脂組成物は、押出成形、射出成形、圧縮成形、真空成
形、吹込成形、発泡成形のいずれによっても成形可能で
ある。
【0012】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例をあげるが、本
発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜7及び比較例1〜6 ポリアセタール(ポリプラスチックス(株)製)樹脂に
表1に示す化合物を加え、30mm二軸押出機にて溶融混練
し、樹脂ペレットを調製し、そのペレットを射出成形し
て試験片を作製し、下記のような試験を行った。結果を
表1に示す。また、比較の為、前記化合物未添加のもの
或いは表2に示す化合物を添加したものについても同様
に評価を行い、結果を表2に示した。 1)成形性:スクリュー式射出成形機を用い、箱型成形品
(75mm×40mm×40mm×2mm)をシリンダー温度 190℃、
金型温度70℃、スクリュー回転数120rpmで成形した時の
可塑化時間を測定し、下記5段階で評価した。 2)離型性 スクリュー式射出成形機を用い、箱型成形品(75mm×40
mm×40mm×2mm)をシリンダー温度 190℃、金型温度70
℃、スクリュー回転数120rpmで成形した時の、突き出し
ピンにかかる応力を測定し、それを離型抵抗として評価
した。 3)成形品の外観検査(離型剤のしみ出し) 平板(50mm×50mm、厚さ3mm)を成形し、120 ℃×100h
r エージング処理後のしみ出しによる表面変化を目視に
て観察し、以下のランクに従って判定した。 A…表面光沢に変化なし B…表面光沢がやや低下 C…表面光沢が低下 D…表面光沢が低下し、しみ出しが僅かに有り E…表面に多量にしみ出し有り(表面光沢がかなり低
下) 4)摩擦摩耗特性 スラスト式試験機(オリエンテック(株)製、鈴木式摩
擦摩耗試験機 EFM-III-E) を用い、鋼(S55C)を相
手材とした、下記摺動条件の試験を行い、24時間摺動後
の摩擦係数、比摩耗量を測定した。
【0013】(対鋼 摺動条件) 相手材:S55C(接触面積:2cm2) 荷重 :20kg(面圧:10kgf/cm2) 線速度:30cm/sec 摺動時間:24時間 尚、実施例で使用したアルキル置換ジフェニルエーテル
の置換基は以下に示す通りである。
【0014】
【化4】
【0015】(n +m =11、n, mは0以上の整数)
【0016】
【化5】
【0017】(n +m =17、n, mは0以上の整数) (r−3) -OCO(CH2)10CH3 (r−4) -OCO(CH2)16CH3 (r−5) -O(CH2)17CH3 注)(r−1)、(r−2)は、それぞれの置換基の
4、4’−2置換体を主成分とする、3〜10置換体との
混合物 注)(r−3)〜(r−5)は4位の1置換体
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】以上の説明から、本発明におけるポリア
セタール樹脂組成物の離型性、摩擦摩耗特性向上効果は
明らかである。この組成物は、機械的強度の低下がな
く、耐熱性も無添加物と同等であることが確認されてい
る。さらに変色もないことから、従来ポリアセタールが
用いられてきた各種用途に好適に使用される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂 100重量部に対し、
    一般式(1) で示されるアルキル置換ジフェニルエーテル
    を 0.1〜5重量部添加配合してなる、ポリアセタール樹
    脂組成物。 【化1】 (式中、R は2〜6位及び2’〜6’位の一部もしくは
    全部に導入されたアルキル基、エーテル基又はエステル
    基を示す。)
  2. 【請求項2】 アルキル置換ジフェニルエーテルの置換
    基R が、C12 以上のアルキル基、飽和脂肪族エステル基
    及び飽和脂肪族エーテル基からなる群より選ばれた1種
    もしくは2種以上である請求項1記載のポリアセタール
    樹脂組成物。
JP6858694A 1994-04-06 1994-04-06 ポリアセタール樹脂組成物 Pending JPH07278406A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010126574A (ja) * 2008-11-26 2010-06-10 Mitsubishi Engineering Plastics Corp ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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