JP5273345B2 - 細線同軸ケーブル周りの防水シールおよびその製造方法 - Google Patents

細線同軸ケーブル周りの防水シールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、細線同軸ケーブル周りの防水シールとこの防水シールの製造方法に関するものである。細線同軸ケーブルは例えば、携帯電話用配線として用いられ、あるいは電器機器用の配線として用いられる。
折りたたみ型の携帯電話では、テンキー側のケース(筐体)とディスプレイ側のケース(筐体)をつなぐ配線周りのシール構造ないしシール方法が問題になっている。
この点につき、本願出願人は先に、平たい伝導部材(FPCやFFCなど)のシール製造方法を提案しており(特許文献1参照)、この先行技術によれば、複数の平たい伝導部材が互いにずれて配置されてもその隙間や周りに漏れ防止部を形成することにより、防水シールをなすことが可能とされている。
しかしながらこの先行技術は、平たい伝導部材のみをその対象とするものであって、細線同軸ケーブル周りの防水シールに対してはこれをそのまま適用することができない不都合がある。
特開2007−237592号公報
本発明は以上の点に鑑みて、細線同軸ケーブルを使用する配線周りをシールするものであって、優れたシール性を発揮することができる防水シール構造とその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による防水シールは、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルなチューブを設け、前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側にゴム状弾性体製のリップシールを設けたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2による防水シールは、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルな熱収縮チューブを被せて収縮させ、前記収縮させた熱収縮チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを成形したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3による製造方法は、上記した請求項2記載の防水シールを製造する方法であって、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程と、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルな熱収縮チューブを被せて収縮させる工程と、前記収縮させた熱収縮チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを成形する工程と、を有し、前記金型によるリップシール成形時に前記樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で前記樹脂部品と金型とを位置決めした状態で前記リップシールを成形し、更に、前記金型によるリップシール成形時に前記熱収縮チューブを被せた状態のリング状結束部が金型内で型締め力を受けて前記細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4による防水シールは、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りに金型を用いてフレキシブルなチューブを成形するとともに前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に前記金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを一体成形したことを特徴とするものである。
更にまた、本発明の請求項5による製造方法は、上記した請求項4記載の防水シールを製造する方法であって、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程と、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りに金型を用いてフレキシブルなチューブを成形するとともに前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に前記金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを一体成形する工程と、を有し、前記金型によるチューブおよびリップシール成形時に前記樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で前記樹脂部品と金型とを位置決めした状態で前記チューブおよびリップシールを一体成形し、更に、前記金型によるチューブおよびリップシール成形時に前記リング状結束部が金型内で型締め力を受けて前記細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したことを特徴とするものである。
上記構成を有する本発明の防水シールにおいては、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルが長手方向2箇所で1本の束にまとめられ、樹脂部品および樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルなチューブが被せられ、チューブの周りであってリング状結束部の外周側にゴム状弾性体製のリップシールが配置される。本発明の防水シールが折りたたみ型の携帯電話に用いられる場合、細線同軸ケーブルの長手方向一方の端部および細線同軸ケーブルに被せたチューブの長手方向一方の端部はテンキー側のケースの内部に配置され、反対側の細線同軸ケーブルの長手方向他方の端部および細線同軸ケーブルに被せたチューブの長手方向他方の端部はディスプレイ側のケースの内部に配置される。テンキー側のケースおよびディスプレイ側のケースにはそれぞれ細線同軸ケーブルおよびチューブを挿通するための貫通孔部が設けられるが、この孔部にはそれぞれ樹脂部品のリング状結束部が配置され、その周りのチューブ外周面と孔部内面との間には間隙が形成されるが、この間隙はゴム状弾性体製のリップシールにより密閉される。したがってケース外部の水分やダストなどが孔部を通ってケース内部へ侵入するのが抑制され、またチューブはこれ自体がシール作用をなすことから、外部の水分やダストなどがチューブの内側へ侵入することもない。
樹脂部品および樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルなチューブを設ける構造としては、(1)予め製作された熱収縮チューブを用い、この熱収縮チューブを樹脂部品およびケーブルに被せて収縮させる構造(請求項2)と、(2)金型を用いて樹脂部品およびケーブルの周りにチューブを成形する構造(請求項4)とが考えられ、それぞれ以下の方法によって製造されることになる。
(1)熱収縮チューブを用いる方法(請求項3)
この方法においては、
(1−1)リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルを長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程、
(1−2)樹脂部品および樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルな熱収縮チューブを被せて収縮させる工程、
(1−3)収縮させた熱収縮チューブの周りであってリング状結束部の外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを成形する工程、
を順次実施する。この方法では、樹脂部品およびケーブルの周りに熱収縮チューブを被せて収縮させてから、すなわちチューブの装着を完了してから、金型を用いてチューブの周りにリップシールを成形する。
また、この方法では特に、熱収縮チューブの周りのうちでリング状結束部の外周側にリップシールを成形することにしたので、リップシールを精度良く成形することが可能とされている。すなわち、複数のケーブルをまとめた状態でその周りに熱収縮チューブを被せて収縮させると、収縮した熱収縮チューブの表面にはその裏面側に複数のケーブルが存在することによって凹凸が表われる(転写される)。したがって、このように表面に凹凸の付いたチューブを金型にセットするとチューブと金型との間に大きな隙間が形成されてしまうので、リップシール成形時に大きなバリが発生する懸念がある。これに対して、樹脂部品におけるリング状結束部の表面は平滑であって、ここに被せられて収縮される熱収縮チューブの表面も平滑であることから、ここにリップシールを成形することにすれば、チューブと金型との間に大きな隙間が形成されないので、リップシール成形時に大きなバリが発生することがない。したがってこのような理由により、リップシールを精度良く成形することが可能とされている。
また、このように熱収縮チューブの周りのうちでリング状結束部の外周側にリップシールを成形するには、リップシール成形時に金型内にて、ケーブル、樹脂部品およびチューブよりなる組み立て品を正確に位置決めする必要があるが、この方法では特に、金型によるリップシール成形時に樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で樹脂部品と金型とを位置決めした状態でリップシールを成形することにしたので、リップシール成形時に金型内にて上記組み立て品を正確に位置決めすることが可能とされている。
更にまた、この方法では、金型によるリップシール成形時に熱収縮チューブを被せた状態のリング状結束部が金型内で型締め力を受けて細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したので、細線同軸ケーブルが型締め力を直接受けて破損・破断するのを防止することが可能とされている。
(2)金型を用いてチューブを成形する方法(請求項5)
この方法においては、
(2−1)リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルを長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程、
(2−2)樹脂部品および樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りに金型を用いてフレキシブルなチューブを成形するとともにチューブの周りであってリング状結束部の外周側に同じ金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを一体成形する工程、
を順次実施する。この方法では、チューブとリップシールを同時にかつ互いに一体に成形する。
また、この方法では特に、チューブの周りのうちでリング状結束部の外周側にリップシールを一体成形することにしたので、リップシールを精度良く成形することが可能とされている。すなわち、複数のケーブルをまとめた状態で金型にセットすると、ケーブルの束の外周面に凹凸があることによってケーブルと金型との間に大きな隙間が形成されてしまうので、チューブおよびリップシール成形時に大きなバリが発生する懸念がある。これに対して、樹脂部品におけるリング状結束部の表面は平滑であることから、ここにチューブおよびリップシールを一体成形することにすれば、リング状結束部と金型との間に大きな隙間が形成されないので、チューブおよびリップシール成形時に大きなバリが発生することがない。したがってこのような理由により、リップシールを精度良く成形することが可能とされている。
また、このようにチューブの周りのうちでリング状結束部の外周側にリップシールを一体成形するには、チューブおよびリップシール成形時に金型内にて、ケーブルおよび樹脂部品よりなる組み立て品を正確に位置決めする必要があるが、この方法では特に、金型によるチューブおよびリップシール成形時に樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で樹脂部品と金型とを位置決めした状態でチューブおよびリップシールを成形することにしたので、チューブおよびリップシール成形時に金型内にて上記組み立て品を正確に位置決めすることが可能とされている。
更にまた、この方法では、金型によるチューブおよびリップシール成形時にリング状結束部が金型内で型締め力を受けて細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したので、細線同軸ケーブルが型締め力を直接受けて破損・破断するのを防止することが可能とされている。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の防水シールによれば、リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルを長手方向2箇所で1本の束にまとめ、樹脂部品および樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルなチューブを被せ、チューブの周りであってリング状結束部の外周側にゴム状弾性体製のリップシールを配置したために、リップシールのシール作用によってチューブおよびケース間をシールすることができ、また複数のケーブルを配したチューブの内側へ水分やダストなどが侵入するのを防止することができる。したがって、優れたシール性を発揮する防水シール構造を提供することができる。また、熱収縮チューブを用いる場合でも金型を用いてチューブを成形する場合でも、リップシールを精度良く成形することができ、ケーブルが型締め力を直接受けて破損・破断するのを防止することができる。したがって、バリが生じにくく不良品が発生しにくい防水シールの製造方法を提供することができる。
尚、本発明には、以下の実施形態が含まれる。
請求項1、2および3関連・・・
構成)
(a)複数の細線同軸ケーブルを樹脂部品でまとめ、樹脂部品の上から熱収縮チューブを装着する。
(b)収縮させた熱収縮チューブにゴム材料などによるリップのついたシール材料を一体的に製造する。
(c)樹脂部品には成形時に必要な位置決め用の穴を設置する。
(d)熱収縮チューブをかぶせた樹脂部品の上にリップは製造する。
(e)リップ成形時に樹脂部品部を熱収縮チューブの上から型で押さえる。
作用効果)
(f)樹脂部により複数の細線同軸ケーブルを一つにまとめる。熱収縮チューブにより、樹脂部および細線同軸ケーブルを囲いチューブ内への水の浸入を阻止する。
(g)リップのついたゴム材料を一体的に製造し、このリップにより熱収縮チューブと筐体間のシールを行なう。
(h)金型に設定されたピンに、樹脂部の位置決め用の穴をセットすることでコネクタからリップまでの距離を一定に保つ。
(i)熱収縮チューブをかぶせた樹脂部品の上にリップを製造することで、複数のケーブルにより発生する熱収縮チューブの凹凸をなくす。金型と熱収縮チューブの隙間を減少させることで、リップ製造時に発生するバリを減少させる。
(j)リップ成形時に金型構造により発生する圧力は、樹脂部品にて受ける。これによりケーブルの破損や断線を防ぐ。
請求項1、4および5関連・・・
構成)
(k)複数の細線同軸ケーブルを樹脂部品でまとめる。
(l)樹脂部品の上からゴムを成形する。ゴムは細線同軸ケーブルを囲う形状とする。
(m)ゴム部にはリップを作成する。
(n)樹脂部品には成形時に必要な位置決め用の穴を設置する。
(o)ゴム部成形時は樹脂部品部を型押さえとして使用する。
作用効果)
(p)樹脂部により複数の細線同軸ケーブルを一つにまとめる。
(q)樹脂部および細線同軸ケーブルを囲むゴムを成形し、ケーブルへの水の浸入を阻止する。
(r)ゴム部に作成したリップにより細線同軸ケーブルと筐体間のシールを行なう。
(s)金型に設定されたピンに、樹脂部の位置決め用の穴をセットすることでコネクタからリップまでの距離を一定に保つ。
(t)樹脂部品の上にリップを製造することで、複数のケーブルにより発生する細線同軸の凹凸を減少し、金型の隙間を減少させることで、リップ製造時に発生するバリを減少させる。
(u)リップ成形時に金型構造により発生する圧力は、樹脂部品にて受ける。これによりケーブルの破損や断線を防ぐ。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係る細線同軸ケーブル周りの防水シール構造を備えた成形品1の完成状態を示しており、当該実施例に係るシール構造は、リング状結束部13aを有する樹脂部品(樹脂製の結束部品とも称する)13を用いて複数の細線同軸ケーブル11をその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、樹脂部品13およびこの樹脂部品13でまとめた同軸ケーブル11の周りにフレキシブルな熱収縮チューブ14を被せて収縮させ、収縮させた熱収縮チューブ14の周りであってリング状結束部13aの外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシール15を成形したものである。ケーブル11の本数につき当該実施例では図1(B)に示すように7本を想定しているが、この本数は特に限定されるものではない。ケーブル11の長手方向両端部にはそれぞれコネクタ12が配置されている。樹脂部品13は図2(B)に示すように、複数のケーブル11をその長手方向2箇所で1本の束にまとめるよう、2つのリング状結束部13a,13aを同軸上に配置して連結部13bを介して連結したものである。またリング状結束部13aにはそれぞれ、金型によるリップシール成形時に金型と当該樹脂部品13との位置決めをなすための位置決め構造の一方を構成する小リング状の位置決め部13cが支持部13dを介して設けられている。リング状結束部13aはケーブル結束作業の作業性を高めるため、リングの円周上1箇所がカットされたものであっても良い。
上記シール構造は、以下のようにして製造する。
すなわち、図2(A)に示す複数の細線同軸ケーブル11を、図2(B)(C)に示す樹脂部品13を用いて、図2(D)に示すように長手方向の2箇所F,Gで1本の束にまとめる。図2(C)はリング状結束部13aの形状を判りやすくするため、これを斜めから描いている。次いで、図3(A)に示すように樹脂部品13およびこの樹脂部品13でまとめたケーブル11の周りに熱収縮チューブ14を被せ、図3(B)に示すように熱収縮チューブ14を加熱して収縮させ、樹脂部品13のリング状結束部13aの外周部およびケーブル11の束の外周部に密着させる。次いで、この図3(B)に示したケーブル11の束、樹脂部品13および熱収縮チューブ14よりなる組み立て品を図3(C)に示すように金型21にセットし、この金型21を用いて、収縮させた熱収縮チューブ14の周りであってリング状結束部13aの外周側にそれぞれリップシール15を環状に成形する。尚、金型21へのセット時、樹脂部品13に設けた小リング状の位置決め部13cを金型21に設けたピン状の位置決め部21cに係合し、これにより樹脂部品13と金型21とを正確に位置決めした状態でリップシール15を成形する。金型21の内面にはピン状の位置決め部21cのほかに、リング状結束部13aの外周に位置して上記組み立て品を押さえる突起状の型押さえ部21aが設けられ、この型押さえ部21aの内面にリップシール15を成形するためのキャビティ空間21bが設けられている。
上記図1の防水シール構造を備えた成形品1を折りたたみ型の携帯電話に用いる場合、細線同軸ケーブル11の長手方向一方の端部およびケーブル11に被せたチューブ14の同じく長手方向一方の端部はコネクタ12とともにテンキー側のケース(筐体とも称する、図示せず)の内部に配置され、反対側のケーブル11の長手方向他方の端部およびケーブル11に被せたチューブ14の同じく長手方向他方の端部はコネクタ12とともにディスプレイ側のケース(筐体とも称する、図示せず)の内部に配置される。テンキー側のケースおよびディスプレイ側のケースにはそれぞれケーブル11およびチューブ14を挿通するための貫通孔部が設けられるが、この孔部にはそれぞれ樹脂部品13のリング状結束部13aが配置され、その周りのチューブ14外周面と孔部内面との間の間隙はリップシール15により密閉される。リップシール15はその先端リップをもって孔部内面に密接する。したがってケース外部の水分やダスト等の異物が孔部を通ってケース内部へ侵入するのを防止することができ、またチューブ14はこれ自体がシール作用をなすとともにチューブ14の各端部は各ケース内に配置されることから、外部の異物がチューブ14の内側へ侵入するのを防止することができる。したがって、優れたシール性が発揮される。
また、上記製造過程においては、熱収縮チューブ14の周りであってリング状結束部13aの外周側にリップシール15を成形するので、リップシール15を精度良く成形することができる(理由は前述)。
また、樹脂部品13に設けた小リング状の位置決め部13cを金型21に設けたピン状の位置決め部21cに係合することにより樹脂部品13と金型21とを位置決めした状態でリップシール15を成形するので、成形時に金型21内にて上記組み立て品を正確に位置決めすることができ、これによってもリップシール15を精度良く成形することができる。
また、上記構成の金型21において、型押さえ部21aは樹脂部品13のリング状結束部13aを押さえ付ける構造であって、ケーブル11を押さえ付けない構造とされている。したがって金型21の型締め力をリング状結束部13aが受けてケーブル11は受けない設定であるので、ケーブル11が型締め力を受けて破損・破断するのを防止することができる。
第二実施例・・・
図4は、本発明の第二実施例に係る細線同軸ケーブル周りの防水シール構造を備えた成形品1の完成状態を示しており、当該実施例に係るシール構造は、リング状結束部13aを有する樹脂部品(樹脂製の結束部品とも称する)13を用いて複数の細線同軸ケーブル11をその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、樹脂部品13およびこの樹脂部品13でまとめた同軸ケーブル11の周りに金型を用いてフレキシブルなゴム状弾性体製のチューブ16を成形するとともに同時にチューブ16の周りであってリング状結束部13aの外周側に同じ金型を用いてゴム状弾性体製のリップシール17を一体成形したものである。ケーブル11の本数につき当該実施例では図4(B)に示すように7本を想定しているが、この本数は特に限定されるものではない。ケーブル11の長手方向両端部にはそれぞれコネクタ12が配置されている。樹脂部品13は図5(B)に示すように、複数の細線同軸ケーブル11をその長手方向2箇所で1本の束にまとめるよう、2つのリング状結束部13a,13aを同軸上に配置して連結部13bを介して連結したものである。またリング状結束部13aにはそれぞれ、金型によるチューブおよびリップシール成形時に金型と当該樹脂部品13との位置決めをなすための位置決め構造の一方を構成する小リング状の位置決め部13cが支持部13dを介して設けられている。リング状結束部13aはケーブル結束作業の作業性を高めるため、リングの円周上1箇所がカットされたものであっても良い。
上記シール構造は、以下のようにして製造する。
すなわち、図5(A)に示す複数の細線同軸ケーブル11を、図5(B)(C)に示す樹脂部品13を用いて、図5(D)に示すように長手方向の2箇所F,Gで1本の束にまとめる。図5(C)はリング状結束部13aの形状を判りやすくするため、これを斜めから描いている。次いで、図5(D)に示したケーブル11の束および樹脂部品13よりなる組み立て品を図6(A)に示すように金型21にセットし、この金型21を用いて図6(B)に示すように、樹脂部品13およびこの樹脂部品13でまとめたケーブル11の周りにチューブ16を成形するとともに同時にチューブ16の周りであってリング状結束部13aの外周側にリップシール17を環状に一体成形する。尚、金型21へのセット時、樹脂部品13に設けた小リング状の位置決め部13cを金型21に設けたピン状の位置決め部21cに係合し、これにより樹脂部品13と金型21とを正確に位置決めした状態でチューブ16およびリップシール17を一体成形する。金型21の内面にはピン状の位置決め部21cのほかに、リング状結束部13aの外周に位置して上記組み立て品を押さえる突起状の型押さえ部21aが設けられ、この型押さえ部21aよりも図上右側にチューブ16およびリップシール17を同時に一体成形するためのキャビティ空間21dが設けられている。
上記図4の防水シール構造を備えた成形品1を折りたたみ型の携帯電話に用いる場合、細線同軸ケーブル11の長手方向一方の端部およびケーブル11に被せたチューブ16の同じく長手方向一方の端部はコネクタ12とともにテンキー側のケース(筐体とも称する、図示せず)の内部に配置され、反対側のケーブル11の長手方向他方の端部およびケーブル11に被せたチューブ16の同じく長手方向他方の端部はコネクタ12とともにディスプレイ側のケース(筐体とも称する、図示せず)の内部に配置される。テンキー側のケースおよびディスプレイ側のケースにはそれぞれケーブル11およびチューブ16を挿通するための貫通孔部が設けられるが、この孔部にはそれぞれ樹脂部品13のリング状結束部13aが配置され、その周りのチューブ16外周面と孔部内面との間の間隙はリップシール17により密閉される。リップシール17はその先端リップをもって孔部内面に密接する。したがってケース外部の水分やダスト等の異物が孔部を通ってケース内部へ侵入するのを防止することができ、またチューブ16はこれ自体がシール作用をなすとともにチューブ16の各端部は各ケース内に配置されることから、外部の異物がチューブ16の内側へ侵入するのを防止することができる。したがって、優れたシール性が発揮される。
また、上記製造過程においては、チューブ16の周りであってリング状結束部13aの外周側にリップシール17を一体成形するので、リップシール17を精度良く成形することができる(理由は前述)。
また、樹脂部品13に設けた小リング状の位置決め部13cを金型21に設けたピン状の位置決め部21cに係合することにより樹脂部品13と金型21とを位置決めした状態でチューブ16およびリップシール17を一体成形するので、成形時に金型21内にて上記組み立て品を正確に位置決めすることができ、これによってもリップシール17を精度良く成形することができる。
また、上記構成の金型21において、型押さえ部21aは樹脂部品13のリング状結束部13aを押さえ付ける構造であって、ケーブル11を押さえ付けない構造とされている。したがって金型21の型締め力をリング状結束部13aが受けてケーブル11は受けない設定であるので、ケーブル11が型締め力を受けて破損・破断するのを防止することができる。
本発明の第一実施例に係る防水シールを備えた成形品を示す図であって、(A)はその一部切欠した正面図、(B)は前記(A)におけるE−E線断面図 (A)(B)(C)および(D)とも同成形品の製造工程を示す説明図 (A)(B)および(C)とも同成形品の製造工程を示す説明図 本発明の第二実施例に係る防水シールを備えた成形品を示す図であって、(A)はその一部切欠した正面図、(B)は前記(A)におけるH−H線断面図 (A)(B)(C)および(D)とも同成形品の製造工程を示す説明図 (A)および(B)とも同成形品の製造工程を示す説明図
符号の説明
1 成形品
11 細線同軸ケーブル
12 コネクタ
13 樹脂部品
13a リング状結束部
13b 連結部
13c,21c 位置決め部
13d 支持部
14 熱収縮チューブ
15,17 リップシール
16 チューブ
21 金型
21a 型押さえ部
21b,21d キャビティ空間

Claims (5)

  1. リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルなチューブを設け、前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側にゴム状弾性体製のリップシールを設けたことを特徴とする細線同軸ケーブル周りの防水シール。
  2. リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルな熱収縮チューブを被せて収縮させ、前記収縮させた熱収縮チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを成形したことを特徴とする細線同軸ケーブル周りの防水シール。
  3. 請求項2記載の防水シールを製造する方法であって、
    リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程と、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りにフレキシブルな熱収縮チューブを被せて収縮させる工程と、前記収縮させた熱収縮チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを成形する工程と、を有し、
    前記金型によるリップシール成形時に前記樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で前記樹脂部品と金型とを位置決めした状態で前記リップシールを成形し、
    更に、前記金型によるリップシール成形時に前記熱収縮チューブを被せた状態のリング状結束部が金型内で型締め力を受けて前記細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したことを特徴とする細線同軸ケーブル周りの防水シールの製造方法。
  4. リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめ、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りに金型を用いてフレキシブルなチューブを成形するとともに前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に前記金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを一体成形したことを特徴とする細線同軸ケーブル周りの防水シール。
  5. 請求項4記載の防水シールを製造する方法であって、
    リング状結束部を有する樹脂部品を用いて複数の細線同軸ケーブルをその長手方向2箇所で1本の束にまとめる工程と、前記樹脂部品および前記樹脂部品でまとめた細線同軸ケーブルの周りに金型を用いてフレキシブルなチューブを成形するとともに前記チューブの周りであって前記リング状結束部の外周側に前記金型を用いてゴム状弾性体製のリップシールを一体成形する工程と、を有し、
    前記金型によるチューブおよびリップシール成形時に前記樹脂部品と金型とを位置決めする位置決め構造を予め設け、この位置決め構造で前記樹脂部品と金型とを位置決めした状態で前記チューブおよびリップシールを一体成形し、
    更に、前記金型によるチューブおよびリップシール成形時に前記リング状結束部が金型内で型締め力を受けて前記細線同軸ケーブルは型締め力を受けないように設定したことを特徴とする細線同軸ケーブル周りの防水シールの製造方法。
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