JP5272633B2 - 注入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、注入装置に関し、より具体的には、例えばマイクロインジェクション装置等の注入装置に関する。
近年、主にライフサイエンス、再生医療、及びゲノム創薬の分野において、細胞等の導入対象内に例えば遺伝子、抗体、タンパク質といった生体分子や化合物等を導入するために、マイクロインジェクション装置等の注入装置が適用されている。マイクロインジェクション装置は、上記のような導入物質(injectant)が充填された微細な中空のガラス針(キャピラリ針)を導入対象に突き刺し、該キャピラリ針を介して導入対象内に導入物質を注入する。この手法は、導入物質と導入対象との組合せを選ばずに遺伝子、タンパク質、化合物等を細胞等に確実に導入することができ、遺伝子の導入による人工多能性幹細胞(IPS細胞)の作成、タンパク質の導入による機能解析、化合物導入による薬物開発等への応用が期待されている。
例えば、細胞培養マイクロチャンバ内の各培養容器としての穴の中の細胞の核酸成分の定量解析を直接的に行う手段として、マイクロチャンバ内の各容器を光学的に計測する手段と、光学的に加熱する手段と、マイクロチャンバ中の各容器に反応液を導入する手段と、各容器内の反応液が拡散、蒸発しない手段を有する核酸分析装置が、マイクロインジェクション法を用いた装置として提案されている。
また、マイクロインジェクション装置に用いられるキャピラリ針からの導入物質の吐出量を計測する技術として、微少物質吐出部材を用いて蛍光試薬を含んだ第1の溶液を、第1の溶液と界面を生じない第2の溶液中へ吐出して蛍光強度を検出する蛍光強度検出手段、予め計測した吐出量と蛍光強度との相関より吐出量を求める吐出量算出段、算出した吐出量から、微少物質吐出部材1の吐出量と圧力及び加圧時間との相関を求める演算手段、及び、演算した吐出量と圧力及び加圧時間との相関に基づいて圧力及び加圧時間を制御して吐出量を調整する調整手段とを備える物質導入装置が提案されている。
特開2004−81084号公報 特開2007−289081号公報
マイクロインジェクションにおいては、マイクロインジェクションの導入対象となる細胞は、数μm乃至数十μmと非常に小さい。従って、マイクロインジェクションを行う場合、細胞内への導入物質の注入をサブピコリットルオーダーで制御する必要がある。
キャピラリ針からの導入物質の吐出量を定量的に計測する方法としては、以下に記す課題がある。
第1に、インジェクションを続けていくと、キャピラリ針の先端に細胞片又は細胞培地の不純物等が付着するなどして、キャピラリ針の針詰まりが発生し、導入物質の吐出量が減少していくおそれがある。或いは、キャピラリ針の先端の欠け等に因り、導入物質の吐出量が増大するおそれがある。従って、キャピラリ針から導入物質を導入対象に定量吐出することは困難である。
第2に、キャピラリ針の針詰まり又はキャピラリ針の先端の欠け等に因り、キャピラリ針の交換の要否を判定する定量的な基準がないため、継続してインジェクションを行った場合に、キャピラリ針から導入対象への導入物質の定量吐出の精度は、作業者の経験に左右されてしまうおそれがある。
第3に、キャピラリ針から導入対象への導入物質の定量吐出の計測は、複数の吐出条件の下で行われる必要があるため、当該計測に数分程度の時間が要される。従って、インジェクションの作業中に、キャピラリ針から導入対象への導入物質の吐出量の計測又は調整を高頻度に行うことは困難である。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、キャピラリ針からの導入物質の定量吐出又は導入対象への定量注入を実現する注入装置を提供することを本発明の目的とする。
本発明の実施の形態の一観点によれば、キャピラリ針を備えた注入装置であって、当該注入装置には、初期計測におけるキャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比が記憶され、前記キャピラリ針からの導入物質の吐出後、前記キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比を予め計測されたイニシャルポイントと最低1つの吐出条件とに基づいて計測し、当該比の、前記初期計測における比からの変化の割合を算出することを特徴とする注入装置が提供される。
本発明の実施の形態によれば、キャピラリ針からの導入物質の定量吐出又は導入対象への定量注入を実現する注入装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
先ず、本発明の基本的概念について説明し、次いで、本発明の各実施の形態に用いられる注入装置の装置構成について説明し、しかる後、前記注入装置を用いた本発明の実施の形態について説明する。
1.本発明の基本的概念
本発明の発明者は、マイクロインジェクション法を用いた注入装置において、キャピラリ針からの吐出特性の経時変化は、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比の変化に起因することに着目した。そして本発明においては、当該比の変化率をキャピラリ針の異常発生率としてキャピラリ針の異常発生の度合いを定量的に評価し、キャピラリ針の交換時期の判定又は吐出特性の変化に対する前記吐出圧及び吐出時間の調整を行っている。
図1に、マイクロインジェクション法を用いたマイクロインジェクション装置(注入装置)における、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との関係を示す。
図1に示すグラフにおいて、縦軸はキャピラリ針からの導入物質の吐出量[pL]を示し、横軸はキャピラリ針の先端に印加する吐出圧×吐出時間[kPa・ms]を示す。また、線Aは、キャピラリ針の初期計測値を示し、線Bは400回マイクロインジェクションを行った後のキャピラリ針の計測値を示す。
図1に示すように、初期計測(図1の線A参照)において、吐出圧×吐出時間が約120[kPa・ms]のときに、吐出量は0(ゼロ)[pL]である(図1の点C参照)。これは、毛細管現象により、キャピラリ針内に導入物質が吸い上げられてしまわないように、所定の吐出圧を所定の吐出時間作用させて(図1の例では約120[kPa・ms])いるからである。以下では、吐出量が(ゼロ)[pL]のときの吐出圧×吐出時間を、イニシャルポイントという。初期計測において、イニシャルポイントから吐出圧×吐出時間を増加させると、これに伴い、吐出量も増加する。
一方、400回マイクロインジェクションを行った後(図1の線B参照)においては、イニシャルポイントは初期計測の場合と変化はないものの、吐出圧×吐出時間の増加に対する吐出量の増加の割合は、初期計測の場合に比し減少する。これは、マイクロインジェクションを400回行った結果、キャピラリ針の先端に細胞片又は細胞培地の不純物等が付着する等して、キャピラリ針の針詰まりが発生し、導入物質の吐出量が減少したからである。
そこで、本発明の発明者は、マイクロインジェクション法を用いた注入装置において、キャピラリ針からの吐出特性の経時変化は、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比の変化に起因することに着目した。本発明では、当該比のみを計測し、当該比が、予め計測し取得した初期計測における比から変化する割合をキャピラリ針の異常発生率とする。かかる異常発生率を把握することにより、針詰まり、針欠け等のキャピラリ針の異常発生の度合いを定量的に評価し、キャピラリ針の交換時期の判定又は吐出特性の変化に対する前記吐出圧及び吐出時間の調整を行うことができる。
2.本発明の各実施の形態に用いられる注入装置の装置構成
本発明の各実施の形態に用いられる注入装置の例としてのマイクロインジェクション装置の概念的構成を図2に示す。
図2に示すように、本発明の実施の形態に用いられるマイクロインジェクション装置10は、照明制御装置11、キャピラリ針位置・吐出制御装置12、及びステージ制御装置13に接続している。かかる照明制御装置11、キャピラリ針位置・吐出制御装置12、及びステージ制御装置13は、PC14に接続しており、PC14により操作される。
マイクロインジェクション装置10にあっては、対物レンズ15を上下移動させるフォーカス手段を持つ同軸照明付きの倒立型高倍率顕微鏡16の上方に、XYステージ17が設けられている。ステージ制御装置13に接続しているXYステージ17により、XYステージ17上に設けられ、細胞18を収容するシャーレ19が観察位置まで移動する。
倒立型高倍率顕微鏡16の内部には、励起光源20、励起フィルタ21、冷却CCDカメラ22、蛍光フィルタ23及び反射ミラー24が設けられている。シャーレ19内に収容された細胞18に蛍光試薬が含まれていると、励起光源20からの励起光によって蛍光試薬が励起されて蛍光が発生し、発生した蛍光は反射ミラー24を介して蛍光フィルタ23に入射する。蛍光フィルタ23によって蛍光波長以外の波長の光がカットされて、蛍光のみが、例えば約−70℃に冷却された冷却CCDカメラ22によって強度検出される。
また、XYステージ17の上方には、照明制御装置11に接続された明視野照明LED25が設けられている。明視野照明LED25によりシャーレ19の上面を照射して観察を容易にする。
マイクロインジェクション装置10には、シャーレ19内に収容された細胞18に導入物質としての蛍光試薬を吐出するキャピラリ針26が設けられている。キャピラリ針26は、キャピラリ針位置・吐出制御装置12に接続されており、キャピラリ針位置・吐出制御装置12により、キャピラリ針26の位置が制御され、更に、キャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出が制御される。
3.本発明の第1の実施の形態
まず、上述のマイクロインジェクション装置10を用いた本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整の工程について説明する。
本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整においては、先ず、予め計測し保持している初期計測における「キャピラリ針26の先端に印加する吐出圧×吐出時間と吐出量との比、及びイニシャルポイント(図1の点C参照)」を取得する(ステップS1)。なお、初期計測における「キャピラリ針26の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比、及びイニシャルポイント」の取得方法は、公知の定量計測方法を用いてもよい。
次に、キャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出を計測する回数N、キャピラリ針26の交換時期を示す詰まり率の最大閾値Max Rate及び最小閾値Min Rate、及びキャピラリ針26からの吐出量Vを指定する(ステップS2)。前記回数N、最大閾値Max Rate及び最小閾値Min Rate、及び吐出量Vは計測の度に指定してもよく、或いは、これらをパラメータとして保存し、繰り返し適用してもよい。なお、キャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出を計測する回数Nの値が小さければ小さいほど、工程時間の短縮を図ることができる。
次に、キャピラリ針位置・吐出制御装置12を介して、キャピラリ針26をシャーレ19内に収容した細胞18に接触しない、培地の所定の位置に移動させる(ステップS3)。キャピラリ針26の移動位置は、細胞18に接触しない限りどの位置でもよいが、例えば細胞18の上方約20μm乃至約150μmであることが望ましい。また、ステージ制御装置13によりXYステージ17を移動させて、キャピラリ針26をシャーレ19内に収容した細胞18に接触しない、培地の所定の位置に位置させてもよい。
次いで、蛍光フィルタ23及びミラー24を、キャピラリ針26から吐出される蛍光試薬に最適なものに切り替える(ステップS4)。しかる後、照明制御装置11により、明視野照明LED25の照明をOFFにし(ステップS5)、キャピラリ針26から蛍光試薬を吐出する前の背景画像BGをCCDカメラ22によって取得する(ステップS6)。
次いで、キャピラリ針位置・吐出制御装置12を介して、ステップS2において指定したキャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出量Vに対応した吐出圧および吐出時間で、蛍光試薬をキャピラリ針26から吐出する(ステップS7)。吐出量Vに対応した吐出圧および吐出時間は、ステップS1で取得した「初期計測におけるキャピラリ針26の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比、及びイニシャルポイント)」用いてステップS2において指定したキャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出量Vから算出する。そして、蛍光試薬をキャピラリ針26から吐出した直後の蛍光画像FLをCCDカメラ22によって取得する(ステップS8)。
次に、蛍光試薬をキャピラリ針26から吐出した直後の蛍光画像FL(ステップS8参照)とキャピラリ針26から蛍光試薬を吐出する前の背景画像BG(ステップS6参照)の差分画像DFから、差分画像の輝度総和Iを取得する(ステップS9)。
具体的には、画像の横方向のピクセル位置をx、縦方向のピクセル位置をyとし、背景画像BGの各画素の輝度をBGp(X,Y)、蛍光画像FLの各画素の輝度をFLp(X,Y)とすると、差分画像の輝度総和Iは以下の式で表される。
Figure 0005272633
次に、予め求めている輝度総和と吐出量の関係式より、指定した吐出圧・吐出時間に対する吐出量V'を取得する。輝度総和と吐出量は比例関係にあり、両者の関係係数をα0とすると、吐出量V'は以下の式で表される。
Figure 0005272633
しかる後、キャピラリ針26からの蛍光試薬の吐出をN回行ったか否かを判定する(ステップS11)。N回の吐出を終了している場合(ステップS11のYES)には、ステップS12に進む。N回の吐出を終了していない場合(ステップS11のNO)には、ステップS6に戻り、N回の吐出が終了するまでステップS6乃至ステップS11を繰り返す。
N回の吐出を終了している場合には、指定した吐出圧・吐出時間での実際の吐出量V'とステップS1で取得したイニシャルポイントとに基づき、吐出量と吐出圧×吐出時間との比を計測する(ステップS12)。
そして、ステップS12で計測した吐出量と吐出圧×吐出時間との比の、ステップS1で取得した吐出量と吐出圧×吐出時間との比からの変化率、即ち、キャピラリ針26の異常発生率Clog Rateを算出する(ステップS13)。即ち、図6において、初期計測時における吐出量と吐出圧×吐出時間との比からの、ステップS12で計測した吐出量と吐出圧×吐出時間との比の変化率が、キャピラリ針26の異常発生率Clog Rateとなる。上記Clog Rateは、ステップS12で計測した吐出量と吐出圧×吐出時間との比をη'とし、ステップS1で取得した吐出量と吐出圧×吐出時間との比をη0とすると、以下の式で表すことができる。
Figure 0005272633
上記式において、Clog Rateが正(プラス)の場合はキャピラリ針26は針欠けの状態の傾向にあり、Clog Rateが負(マイナス)の場合はキャピラリ針26は針詰まりの傾向にある。
次に、上記Clog Rateがキャピラリ針26の交換時期を示す詰まり率の最大閾値Max Rate及び最小閾値Min Rateを超えていないか否かを判定する(ステップS14)。
具体的には、上記Clog Rateが最大閾値Max Rateを上回っている場合にはキャピラリ針26は針欠けの状態の傾向にあり、上記Clog Rateが最小閾値Min Rateを下回っている場合にはキャピラリ針26は針詰まりの状態にあると判定し、キャピラリ針26の交換を指示する。このように、本フローにより、マイクロインジェクション装置10のユーザは、キャピラリ針26の状態を認知することができる。
上記Clog Rateが最小閾値Min Rateよりも大きく、且つ、最大閾値Max Rateよりも小さい場合には、キャピラリ針26の状態は正常な許容範囲内にあると判定され、キャピラリ針26からの吐出量がステップ2で指定した吐出量Vになるように、上記Clog Rateに基づいて、キャピラリ針26の吐出圧および吐出時間を調整(自動補正)する(ステップS16)。
キャピラリ針26の吐出圧および吐出時間を調整(自動補正)における計算は、例えば、以下の式に基づいて行うことができる。即ち、当該調整前のキャピラリ針26の吐出量Vは、吐出圧をP、吐出時間をT、吐出係数(吐出量と吐出圧×吐出時間との比)をηとすると、以下の式で表され、
Figure 0005272633
当該調整後のキャピラリ針26の吐出圧P'および吐出時間T'は以下の式で表すことができる。
Figure 0005272633
上記2つの式が成立する吐出圧P'および吐出時間T'を設定することにより、指定した吐出量Vでのキャピラリ針26の吐出を再現することができる。なお、吐出圧P'および吐出時間T'の比率は自由に設定することができ、例えば、以下の式にあるように、係数Kを使用して吐出圧P'を設定することができる。
Figure 0005272633
このように、上述の方法によれば、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比を計測し、予め計測し取得した初期計測における比からの変化率をキャピラリ針の異常発生率としている。かかる異常発生率を把握することにより、針詰まり、針欠け等のキャピラリ針の異常発生の度合いを定量的に評価し、キャピラリ針の交換時期の判定又は吐出特性の変化に対する前記吐出圧及び吐出時間の調整を行うことができる。よって、キャピラリ針からの吐出量を定量化することが可能となる。
更に、前記異常発生率についての一定の閾値が設けられているため、キャピラリ針26の交換時期をユーザが判定することができる。
また、上記異常発生率の計測は、予め計測されたイニシャルポイントと、最低1つの吐出条件で蛍光試薬を吐出すればよいため、従来の吐出量の定量計測に比べ短時間で吐出特性の変化を計測することが可能であり、高頻度の計測、吐出調整が可能となる。
ところで、図3乃至図5に示すキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整作業は、手動で行う場合のほか、予め実行間隔を指定しておき、当該所定の実行間隔で自動で行うことができる。これにより、キャピラリ針26からの吐出量を一定に保ちながらマイクロインジェクションを行うことができる。
これについて、図7及び図8等を参照して説明する。
まず、PC14において、各装置10乃至13を操作するためのGUI(Graphical User Interface)表示を行い、XYステージ17、対物レンズ15、キャピラリ針26等の位置の原点出しを行う(ステップS21)。
次いで、細胞18が収容されたシャーレ19をXYステージ17上に搭載し(ステップS22)、細胞18への対物レンズ15の焦点合せを行う(ステップS23)。なお、対物レンズ15の位置の調整は手動で行っても電動で行ってもよい。
そして、キャピラリ針26をマイクロインジェクション装置10に取り付け(ステップ24)、キャピラリ針26の位置を調整する(ステップS25)。例えば、キャピラリ針26が、CCDカメラ22の視野中央であって、且つ、シャーレ19の底部から上方に約100μm以内の高さに位置するように調整することが望ましい。このように調整することによりキャピラリ針26の異常発生のチェックの精度を向上させることができる。
次に、初期の「キャピラリ針26の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比、及びイニシャルポイント」を計測し記録する(ステップS26)。当該計測は、公知の定量計測方法を用いてもよい。
しかる後、異常発生のチェックを行うマイクロインジェクションの間隔(実行間隔)を指定又は設定値を読み込む(ステップS27)。上記実行間隔の指定は、例えば10回のマイクロインジェクション毎等、インジェクションの回数で行ってもよく、或いは経過時間で行ってもよい。また、設定方法についても、マイクロインジェクション装置のユーザが手入力で行ってもよく、予め登録してあるパラメータを呼び出して行ってもよい。
次に、詳細は後述するが、マイクロインジェクションの対象となる細胞18の位置を指定し(ステップS28)、指定した細胞18にキャピラリ針26を挿入し、蛍光試薬を指定した吐出量吐出し(ステップS29)、その後キャピラリ針26を細胞18から抜く。
このようにマイクロインジェクション動作を終了した後に、マイクロインジェクションを終了するか否かの決定を行い(ステップS30)、マイクロインジェクションを終了する(ステップS30がYES)の場合には、細胞18を収容したシャーレ19及びキャピラリ針26をマイクロインジェクション10から取り外し(ステップS31)、マイクロインジェクションを終了する。
マイクロインジェクションを終了しない(ステップS30がNO)の場合には、マイクロインジェクションをステップS27で指定した間隔分行った否かを確認する(ステップS32)。
マイクロインジェクションをステップS27で指定した間隔分行った場合には、ステップS33に進む。ステップS33では、図3乃至図5を参照して説明したステップS1乃至ステップS16が実行される。即ち、キャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整が行われる。
ステップS32において、マイクロインジェクションをステップS27で指定した間隔分行っていないと判定される場合には、マイクロインジェクションをステップS27で指定した間隔分行っていないと判定される迄、ステップS28乃至S32の工程を繰り返す。
上述の、マイクロインジェクション動作(ステップS28及びステップS29)と、キャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整の動作(ステップS33)におけるキャピラリ針26の位置について、図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は側面図であり、図10は、対物レンズ15による観察イメージ図である。
ステップS28においては、図9のS28及び図10(a)に示すように、マイクロインジェクションの対象となる細胞18の位置(図10(a)において十字で示す箇所)を指定する。このとき、キャピラリ針26の先端は、シャーレ19内に収容された培地の上方に位置している。
ステップ29においては、図9のS29及び図10(b)に示すように、指定した細胞18にキャピラリ針26を挿入し、蛍光試薬を指定した吐出量吐出する。このとき、キャピラリ針26の先端は細胞18内に位置している。
マイクロインジェクションをステップS27で指定した間隔分行い、ステップ33に進むと、図9のS33及び図10(c)に示すように、キャピラリ針26は、細胞18に接触しない位置に上昇し、蛍光試薬が吐出されて、キャピラリ針26の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比が計測される。これにより、キャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整が行われる。
本実施の形態の一例として、本発明の発明者は、キャピラリ針26からの吐出量を0.5[pL]と指定し、マイクロインジェクション20回毎にキャピラリ針26の針詰まり率を計測した。この結果を図11(a)に示す。図11(a)から明らかなように、マイクロインジェクションを行う毎に(マイクロインジェクションの回数が増加するほど)、キャピラリ針26の針詰まりが進行することが分かった。
更に、図11(b)に示すように、上述のキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整を行った場合(図11(b)における「補正あり」で示す曲線)は、当該チェック及び調整を行わなかった場合(図11(a)における「補正なし」で示す曲線)の場合に比し、高精度にキャピラリ針26の吐出量の調整が可能であることが分かった。
このように、図7及び図8に示す工程によれば、図3乃至図5に示す工程と同様に、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との比を計測し、当該比が、予め計測し取得した初期計測における比からの変化率をキャピラリ針の異常発生率としている。かかる異常発生率を把握することにより、針詰まり、針欠け等のキャピラリ針の異常発生の度合いを定量的に評価し、キャピラリ針の交換時期の判定又は吐出特性の変化に対する前記吐出圧及び吐出時間の調整を行うことができる。
更に、予め指定した所定の実行間隔で、キャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整作業を自動で行っているため、キャピラリ針26からの吐出量を一定に保ちながらマイクロインジェクションを行うことができる。
なお、図7及び図8に示す工程では、マイクロインジェクションを行った後に、キャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整作業を行っているが、これとは逆に、まずキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整作業を行い、次いで、マイクロインジェクションを行ってもよい。これにより、所定の実行間隔でキャピラリ針26の異常発生のチェック及びキャピラリ針26の調整作業を行いながら、安定した吐出量でマイクロインジェクションを行うことができる。
4.本発明の第2の実施の形態
マイクロインジェクション装置10のキャピラリ針26から吐出された導入物質は100%、導入対象に注入されるわけではない。一方、マイクロインジェクション装置のユーザにとっては、導入対象に実際にどれだけの量の導入物質が注入されたのかを把握することは重要である。しかるに、従来においては、LED明視野により細胞を目視して当該注入量を推定するしか術はなかった。本発明の第2の実施の形態では、以下の工程により、マイクロインジェクションによる細胞18への導入物質を計測・表示している。
なお、本発明の第2の実施の形態の説明にあたり参照する図面において、先に参照した図面において示した箇所・工程と同じ箇所・工程には同じ符号を付して、その説明を省略する。
本発明の第2の実施の形態においては、図7に示すステップS21乃至ステップS26及び図8・図12に示すステップS27及びステップS28の動作終了後、図8・図12に示すステップS30の動作開始前に、細胞16への蛍光試料の注入量の計測が行われる(ステップS40)。
細胞16への蛍光試料の注入量の計測(ステップS40)の工程フローの詳細について、図13を参照して説明する。また、図14に、図13に示すステップS40−1、ステップS40−3、及びステップS40−4における、対物レンズ15による観察イメージ図を示す。
先ずキャピラリ針26を細胞16に挿入する前の背景画像BG2を取得する(ステップS40−1)。このときの画像の横方向のピクセル位置をx、縦方向のピクセル位置をyとすると、背景画像BG2の各画素の輝度はBG2p(x,y)と表される。
次に、細胞16にキャピラリ針26を挿入し、蛍光試薬を指定した吐出量で吐出し、キャピラリ針26を抜き(ステップS40−2)、キャピラリ針26を抜いた後の細胞の蛍光画像FL2を取得する(ステップS40−3)。このときの画像の横方向のピクセル位置をx、縦方向のピクセル位置をyとすると、蛍光画像BG2の各画素の輝度はFL2p(x,y)と表される。
しかる後、前記FL2とBG2との差分画像DF2から、差分画像の輝度総和I2を取得する(ステップS40−4)。具体的には、差分画像の輝度総和I2は、以下の式で表される。
Figure 0005272633
次いで、蛍光試薬体積と蛍光総和の相関から細胞16への蛍光試薬の注入量V2'を取得する(ステップS40−5)。蛍光試薬体積と蛍光強度とは比例関係にあり、両者の相関係数をα0'とすると、細胞16への蛍光試薬の注入量V2'は以下の式で表される。
Figure 0005272633
なお、蛍光試薬体積と蛍光強度の相関係数をα0'として、輝度総和と吐出量の関係係数をα0(数式2参照)を用いてもよい。
しかる後、細胞16への蛍光試薬の注入量V2'をPC14に表示する(ステップS40−6)。
このように、細胞16への蛍光試薬の注入量V2'の計測は、細胞16の内部への吐出という点以外は、本発明の第1の実施の形態で示した指定した吐出圧・吐出時間での吐出量V'の計測と同様のアルゴリズムにより計算することができる。
図13に示すステップS40−1乃至ステップ40−6に示す動作により、指定した吐出量での蛍光試薬のインジェクションに対する、当該蛍光試薬の細胞16内への実際の注入量を確認することができる。更に、マイクロインジェクション装置10を用いてマイクロインジェクションを行いながら、細胞16内への蛍光試薬の注入量をリアルタイムで計測することができ、マイクロインジェクション装置10のユーザが容易に蛍光試薬の注入量を確認できる。
5.本発明の第3の実施の形態
本発明の第3の実施の形態は、本発明の第2の実施の形態における蛍光試薬のインジェクションの前後に、画像のバックグランド輝度の補正を行って、細胞への蛍光試薬の注入量のより高精度な計測を実現するものである。
即ち、本発明の第3の実施の形態においては、図7に示すステップS21乃至ステップS26及び図8・図12に示すステップS27及びステップS28の動作終了後、図8・図12に示すステップS30の動作開始前に、図15に示す細胞16への蛍光試料の注入量の計測が行われる(ステップS50)。
なお、図16に、図13に示すステップS50−1、ステップS50−3、及びステップS50−4における、対物レンズ15による観察イメージ図を示す。
また、本発明の第3の実施の形態の説明にあたり参照する図面において、先に参照した図面において示した箇所・工程と同じ箇所・工程には同じ符号を付して、その説明を省略する。
先ずキャピラリ針26を細胞16に挿入する前の背景画像BG2を取得する(ステップS40−1)。このときの画像の横方向のピクセル位置をx、縦方向のピクセル位置をyとすると、背景画像BG2の各画素の輝度はBG2p(x,y)と表される。
同時に、前記BG2のバックグラウンド計測領域(図16(a)参照)の平均輝度BG2pAVRを取得する。
ここで、バックグラウンド計測領域とは、画像の上、下、右の端辺より一定の幅の領域をさす。一辺の幅は、例えば30ピクセル以下が望ましいが、当該幅の長さに特に限定はない。また、図16に示す例では、画像の3辺を使用しているが、蛍光試薬の蛍光が影響しない領域である限り、画像の1乃至4辺を用いてもよい。
前記BG2のバックグラウンド計測領域の各画素の輝度をBG2pb(x,y)、バックグラウンド計測領域の画素数をBGAとすると、平均輝度BG2pAVRは以下の式で表される。
Figure 0005272633
次に、細胞16にキャピラリ針26を挿入し、蛍光試薬を指定した吐出量で吐出し、キャピラリ針26を細胞16から抜き(ステップS50−2)、キャピラリ針26を抜いた後の細胞の蛍光或いは明視野−蛍光同時観察画像FL2を取得する(ステップS50−3)。このときの画像の横方向のピクセル位置をx、縦方向のピクセル位置をyとすると、蛍光画像BG2の各画素の輝度はFL2p(x,y)と表される。
同時に、前記FL2のバックグラウンド計測領域(図16(b)参照)の平均輝度FL2pAVRを取得する。
前記FL2のバックグラウンド計測領域の各画素の輝度をFL2pb(x,y)、バックグラウンド計測領域の画素数をFLAとすると、平均輝度FL2pAVRは以下の式で表される。
Figure 0005272633
しかる後、前記FL2p(x,y)とBG2p(x,y)との差分画像から、差分画像の輝度総和I2を取得する(ステップS50−4)。このとき、上記の平均輝度BG2pAVR及びFL2pAVRから、以下の式で表されるバックグランド輝度差POFSを求める。
Figure 0005272633
そして、前記FL2、BG2、及びPOFSからバックグラウンド輝度差を補正した差分画像DF2を計算し、差分画像の輝度総和I2を取得する。具体的には、差分画像の輝度総和I2は、以下の式で表される。
Figure 0005272633
次いで、蛍光試薬体積と蛍光総和の相関から細胞16への蛍光試薬の注入量V2'を取得する(ステップS50−5)。蛍光試薬体積と蛍光強度とは比例関係にあり、両者の相関係数をα0'とすると、細胞16への蛍光試薬の注入量V2'は以下の式で表される。
Figure 0005272633
なお、蛍光試薬体積と蛍光強度の相関係数をα0'として、輝度総和と吐出量の関係係数をα0(数式2参照)を用いてもよい。
しかる後、細胞16への蛍光試薬の注入量V2'をPC14に表示する(ステップS50−6)。
このように、本発明の第3の実施の形態に示す工程によれば、画像のバックグランド輝度の補正を行っており、明視野照明及び励起照明の輝度ばらつきの影響を低減することができる。よって、細胞16への蛍光試薬の注入量のより高精度な計測を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
マイクロインジェクション法を用いた注入装置における、キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間と吐出量との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態に用いられるマイクロインジェクション装置の概念的構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針の異常発生のチェック及び調整を説明するための工程フロー図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針の異常発生のチェック及び調整を説明するための工程フロー図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針の異常発生のチェック及び調整を説明するための工程フロー図(その3)である。 初期計測時における吐出量と吐出圧×吐出時間との比と、ステップS12で計測した吐出量と吐出圧×吐出時間との比との変化を説明するためのグラフである。 本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針の異常発生のチェック及び調整を、所定の実行間隔で自動で行う場合の工程を説明する工程フロー図(その1)である。 本発明の第1の実施の形態におけるキャピラリ針の異常発生のチェック及び調整を、所定の実行間隔で自動で行う場合の工程を説明する工程フロー図(その2)である。 図8のステップS28、ステップS29、及びステップS33におけるキャピラリ針26の位置を説明するための図(その1)である。 図8のステップS28、ステップS29、及びステップS33におけるキャピラリ針26の位置を説明するための図(その2)である。 本発明の第1の実施の形態の効果を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における工程フローを説明するための図である。 図12に示すステップS40の詳細を説明するための工程フロー図である。 図13に示すステップS40−1、ステップS40−3、及びステップS40−4を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態における工程フローを説明するための図である。 図15に示すステップS50−1、ステップS50−3、及びステップS50−4を説明するための図である。
符号の説明
10 マイクロインジェクション装置
11 照明制御装置
12 キャピラリ針位置・吐出制御装置
13 ステージ制御装置
14 PC
15 対物レンズ
16 顕微鏡
17 XYステージ
18 細胞
19 シャーレ
20 励起光源
21 励起フィルタ
22 CCDカメラ
23 蛍光フィルタ
24 反射ミラー
25 明視野照明LED
26 キャピラリ針

Claims (5)

  1. キャピラリ針を備えた注入装置であって、
    当該注入装置には、初期計測におけるキャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比が記憶され、
    前記キャピラリ針からの導入物質の吐出後、前記キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比を予め計測されたイニシャルポイントと最低1つの吐出条件とに基づいて計測し、当該比の、前記初期計測における比からの変化の割合を算出することを特徴とする注入装置。
  2. 請求項1記載の注入装置であって、
    前記キャピラリ針からの導入物質の吐出後に計測される、前記キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比の、前記初期計測における比からの変化の割合が、所定の閾値を超える場合に、異常発生と判断されることを特徴とする注入装置。
  3. 請求項1記載の注入装置であって、
    前記キャピラリ針からの導入物質の吐出後に計測される、前記キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比の、前記初期計測における比からの変化の割合が、所定の閾値を超えない場合には、予め指定した吐出量になるように前記吐出圧及び吐出時間が調整されることを特徴とする注入装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項記載の注入装置であって、
    前記キャピラリ針から蛍光試薬が吐出され、
    前記キャピラリ針から前記蛍光試薬が吐出される前の背景画像と、指定された吐出圧及び吐出時間で前記蛍光試薬が吐出された後の蛍光画像との差分画像の輝度総和が計測され、
    前記輝度総和に基づき前記吐出量が算出され、前記指定された吐出圧及び吐出時間の積と前記吐出量との比が計測されることを特徴とする注入装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項記載の注入装置であって、
    指定した間隔で前記キャピラリ針を導入対象に接触しない位置に移動させて、前記キャピラリ針の先端に印加する吐出圧及び吐出時間の積と吐出量との比が計測されることを特徴とする注入装置。
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