JP2009183193A - マイクロインジェクション用のシャーレ - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロインジェクション時に針から吐出される物質の吐出量を計測・較正することで、精度良く物質の吐出較正を行なうことができるマイクロインジェクション用のシャーレを提供することを目的とする。
【解決手段】シャーレ20を構成するシャーレ本体21は、シャーレ底面の培養液内に細胞を付着させる凹部形状の細胞培養領域部22と、細胞が含まれていない液体が満たされる凹部形状の吐出較正領域部23とに領域が区分され、このうち予め吐出較正領域部23によりインジェクションを行う場合に、針の針先から吐出される物質の吐出量を計測および較正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物(薬液などの物質)を注入するマイクロインジェクション用のシャーレに関し、特に、マイクロインジェクション時に針から吐出される物質の吐出量を計測・較正することで、精度の高い吐出較正を行なうことができるように構成されたマイクロインジェクション用のシャーレに関する。
顕微鏡を使用して対象とする細胞内に微細な針を通して遺伝子を注入することにより細胞の遺伝情報を改変させる研究は、遺伝子の役目を明らかにするとともに、個人の遺伝的特性に合わせた遺伝子治療を行うテーラメード医療を可能にする。かかる研究により、従来は治療ができなかった遺伝的な原因による病気の治療も可能となってきている。
遺伝子を細胞に注入する方式には、電気的な方式(エレクトロポレーション)、化学的な方式(リポフェクション)、生物的な方式(ベクター法)、光学的な方法(レーザインジェクション)、機械的な方式(マイクロインジェクション)などがある。
上記5つの方式のうち、電気的な方式は、大電流を流し細胞膜を破るため、細胞に与えるダメージが大きい。また、化学的な方式は、導入できる遺伝子に制限があり、導入効率が悪い。また、生物的な方式は、導入できる材料の種類が限られ、安全性が確認できない等の欠点がある。
そこで、現在では、マイクロインジェクションによる機械的な方式が最も安全で効率が高い方法として採用されることが多い。以下、図16を参照して、マイクロインジェクションを行なうときに使用されるマイクロインジェクション装置10の概要について説明する。ここで図16は、マイクロインジェクション装置10の全体構成である斜視図を示している。また、図17は、従来のシャーレによるインジェクションを説明するための説明図を示している。
図16に示すようにマイクロインジェクション装置10は、シャーレ11を載置するためのシャーレステージ12と、このシャーレステージ12上にセットされたシャーレ11に上方から光を照射する照明光源13と、対物レンズ14と、反射鏡15と、結像レンズ16と、CCDカメラ(Charge Coupled Devices)17とを備えている。対物レンズ14は、インジェクション対象の細胞の拡大画像をシャーレ11の下方から取得し観察したり、反射鏡15を介して結像レンズ16により画像をCCDカメラ17の映像素子上に結像させることができる。
ここで、図17に示すように、シャーレステージ12に載置されるシャーレ11には、培養液(培地)が満たされており、この培養液内に配置された細胞を対象として針18を使用してマイクロインジェクションを行なう。具体的には、シャーレ11の培養液中に細胞を投入すると、一定時間後に細胞はシャーレ11の上面に付着するため、この付着した細胞に中空の針18(マイクロピペット、シリンジ、或いは、キャピラリ等)を突き刺し、この針18の針先19を通して細胞に目的物を注入するマイクロインジェクションを行なうこととなる。
以上のように構成されるマイクロインジェクション装置10では、シャーレ11の下方に配した対物レンズ14によって取得される細胞の拡大画像に基づいて針18が制御部(図示せず)の制御により細胞へ誘導され、インジェクションが実行される。
ところで、このような細胞に針18の針先19を突き刺して遺伝子等を注入するインジェクションを行なう場合には、ある程度熟練した操作技術が必要となる。すなわち、付着細胞は、シャーレ11の底面上では、シャーレ底面に沿って伸展した形状となり、水直径が15μm程度、厚さが5μm程度しかないため、体積が小さく、インジェクションにおいては、針先から細胞内への物質の注入量(以降、吐出量と呼ぶ)の微細なコントロールが必要となる。
このように、針18のコントロールの作業を難しくしているのは、細胞が透明であることと、底面に細胞を付着させるシャーレが透明な材質からなることによって、細胞とシャーレとの境界が明確でないことと、基本的に1つの対物レンズ14のみを使用して観測を行うために、遠近感や立体感が掴みづらいことによる。このため、針18の針先19から吐出される物質の吐出量を把握するために何らかの方法により計測する必要がある。
このような、インジェクション時における物質の吐出量を計測する方法としては、蛍光試薬を利用した方法がある。これは針の針先に蛍光を発する試薬を塗布し、針から針に充填した目的物を培養液中に吐出して蛍光強度(光量)を検出し、予め計測した吐出量と蛍光強度との相関より吐出量を求めるようにしている。そして、算出した吐出量から、針の吐出量と圧力及び加圧時間との相関を求め、この求めた吐出量と圧力及び加圧時間との相関に基づいて圧力及び加圧時間を制御することで針から吐出される吐出量を調整する方法である。この方法によれば、導入溶液として蛍光物質を含んだ溶液を用いて吐出量と蛍光強度との相関関係から微少な吐出量を精度良く測定して圧力/加圧時間を制御するので、吐出量の定量化を図ることができる。
また、この種のマイクロインジェクションに関する蛍光強度に関連する従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されているように、蛍光強度の変化を計測することにより細胞の核酸成分の定量解析を行なうなどの方法がある。
特開2004−81084号公報
ところが、上述した蛍光試薬を利用したマイクロインジェクションによる物質の吐出量を計測・制御する方法の場合、以下のような問題がある。すなわち、蛍光試薬を利用した方法の場合、シャーレ底面に付着した細胞の影響により、計測精度が低下するという問題がある。また、シャーレ底面に細胞のない場所を探すにしても、細胞の培養密度によっては、付着細胞のない観察位置を探すのが困難であったり、細胞が密集しすぎてシャーレ上に観察可能位置がなかったりする問題がある。また、シャーレの形状は、基本的に円形型であるため、シャーレの回転により培養液内に配置された細胞の位置再現性が低いという問題がある。
本発明は、上記問題点(課題)を解消するためになされたものであって、マイクロインジェクション時に針から吐出される薬液などの物質の吐出量を正確に計測・較正できるとともに、精度の高い較正を行なうことができるように構成されたマイクロインジェクション用のシャーレに関する。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、請求項1に係る発明は、所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、前記シャーレは、前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、前記シャーレは、前記細胞を培養液内に保持する略矩形型に形成されるシャーレ本体と、当該シャーレ本体の外周形状と嵌合する内周形状を有する外枠体とで構成され、前記シャーレ本体は、前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、上記発明において、前記吐出較正領域部は、細胞を含まない液体を満たすことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記発明において、前記吐出較正領域部が占有する領域面積は、当該吐出較正領域部の液体内で対流が発生しないように小面積の凹部形状となるように形成されることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記発明において、前記細胞培養領域部の所定位置には、前記細胞を対象とする焦点の位置合わせとともに、シャーレの底面高さ位置を検出する複数個の焦点合わせ用マークが設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、上記発明において、前記シャーレに形成された前記吐出較正領域部と隣接した位置には、前記マイクロインジェクション時に使用する前記針の針先を洗浄する針先洗浄領域部が形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、シャーレは、シャーレに培養液および細胞を投入し、シャーレ底面に細胞を付着させる細胞培養領域部と、細胞が含まれていない液体が満たされた吐出較正領域部とに区分し、このうち予め吐出較正領域部によってインジェクション時に針から吐出される物質の吐出量を計測及び較正を行う構成としているので、針の針先から吐出される物質の吐出量の計測及び吐出される物質の吐出量の較正を精度良く行なうことができるという効果がある。
また、請求項2の発明によれば、シャーレは、細胞を培養液内に保持する略矩形型に形成されるシャーレ本体と、シャーレ本体の外周形状と嵌合する内周形状を有する外枠体とで構成され、シャーレ本体は、細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されるので、シャーレ本体は、外枠体の内周部に嵌合された状態で固定されるので、シャーレ本体は回転などにより位置が変位することがなく、外枠体の内側に固定されるので、これによって、シャーレの培養液内に保持された細胞位置の再現性を向上させることができる。
また、請求項3の発明によれば、吐出較正領域部は、細胞を含まない液体を満たすので、細胞の影響を受けずに正確に物質の吐出量の計測および吐出較正を行なうことができる。
また、請求項4の発明によれば、吐出較正領域部が占有する領域面積は、液体内で対流が発生しないように小面積の凹部形状となるように形成されるので、温度対流や振動対流などの影響を低減することができ、これによって、効率良く正確に吐出較正を行なうことができる。
また、請求項5の発明によれば、細胞培養領域部には、位置合わせ及びシャーレの底面高さ検出のための複数個の焦点合わせ用マークが設けられているので、焦点合わせ用マークに焦点を合わせるだけでインジェクション時の細胞の状態を観察することができるとともに、シャーレの底面に付着する細胞の焦点位置を自動的に効率よく正確に計測し、これにより、細胞に対する効率的な遺伝子注入作業を可能とすることができる。また、焦点合わせ用マークによりシャーレ底面の傾斜を正確に算出することが可能になり、これにより、より効率的に細胞の正確な焦点位置を検出することができる。
また、請求項6の発明によれば、シャーレに形成された吐出較正領域部と隣接した位置には、マイクロインジェクションを行なう時に細胞に物質を吐出させる針の先端を洗浄するための針先洗浄領域部が設けられているので、針先洗浄領域部により針の先端を効率的に洗浄することができ、これによって、針の針先に付着した付着物を簡単に除去することができため、針先を常に清潔な状態で維持するとともに、マイクロインジェクション時に細胞に対して物質の吐出を良好に行なうことができる。
以下に添付図面を参照し、本発明のマイクロインジェクション用のシャーレに係る実施例1について詳細に説明する。実施例1は、照明光源とシャーレの底面に配置した付着細胞を顕微鏡の対物レンズを通して観察或いは、撮影することができるマイクロインジェクション装置に適用されるシャーレの構成に係る実施例である。なお、以下に示す実施例1によりこの発明が限定されるものではない。
[シャーレの構成の特徴]
ここで、本実施例1に係るシャーレは、シャーレ20を構成する領域(シャーレ本体21)に培養液および細胞を投入し、シャーレ底面に細胞を付着させる領域部(細胞培養領域部22)と、細胞が含まれていない液体が満たされた領域(吐出較正領域部23)とに区分し、予め吐出較正領域部23によってインジェクション時に針から吐出される物質の吐出量の計測及び較正を行なうことに特徴がある。
[シャーレの全体構成]
先ず、図1を参照して、本実施例1に係るシャーレ20の全体構成を説明する。図1は、本実施例1に係るシャーレ20の全体構成を示す平面図及び縦断面図である。また、図2は、シャーレ20内の培養液中に複数個の細胞を配置させた状態を示す説明図である。
図1に示すように、シャーレ20は、培養液を入れた状態で、この培養液内に細胞を配置する円形型のシャーレ本体21により構成されている。また、シャーレ本体21の大部分は、細胞を培養液内に配置した状態で、この細胞に対するインジェクションを行なう凹部形状に形成された細胞培養領域部22として構成されており、このうちの一部は、小円筒型の凹部形状に形成された吐出較正領域部23として構成されている。
図2に示すように、細胞培養領域部22には、細胞培養液或いは、生体内と浸透圧が同じになるよう塩濃度を調整しているPBS(phosphate-buffered saline:リン酸緩衝生理食塩水)のような緩衝液が入れられる。すなわち、この細胞培養領域部22は、従来と同様に培養液および細胞が投入されるため、シャーレ本体21の底面に細胞を付着させる領域部として使用される。
一方、吐出較正領域部23には細胞を含んでいない培養液やPBS(phosphate-buffered saline)のような緩衝液或いは、通常の水が入れられることとなる。すなわち、この吐出較正領域部23により、細胞培養領域部22とは異なり細胞の付着していない領域を確保することができるため、本実施例1では、この吐出較正領域部23を使用して、針18の針先19から吐出される物質の計測および較正を予め行なうことで、精度の高い較正を可能としている。
以下、図3−1及び図3−2を参照して、マイクロインジェクション時に行なう吐出較正の詳細について説明する。図3−1は、インジェクション時に行なう吐出較正領域部23を使用した吐出較正処理を説明するための説明図である。また、図3−2は、細胞培養領域部22による細胞に対するインジェクションを説明する説明図である。
すなわち、図3−1に示すように、吐出較正を行なう場合には、吐出較正領域部23の液体中に針18の針先19を入れて物質を吐出し、この吐出した物質の吐出量を計測し、計測した吐出量に応じて較正を行なう。これによって、針から吐出される物質の吐出量の計測及び吐出される物質の吐出量の較正を精度良く行なうことができる。ここで、物質の吐出量の計測は、前述した蛍光試薬を利用した方法により行なう。次いで、このように吐出較正を行なったならば、従来と同様に細胞培養領域部22の培養液中に針18を入れ、細胞に対して針先19から所定量の物質を吐出するマイクロインジェクションを行なう。
以上説明したように、本実施例1のシャーレ20は、シャーレ20を構成するシャーレ本体21に培養液および細胞を投入し、シャーレ底面に細胞を付着させる細胞培養領域部22と、細胞が含まれていない液体が満たされた吐出較正領域部23とに区分し、このうち予め吐出較正領域部23によってインジェクション時に針から吐出される物質の吐出量の計測及び較正を行うので、針18の針先19から吐出される物質の吐出量の計測及び吐出される物質の吐出量の較正を精度良く行なうことができる。
[シャーレの特徴及び構成]
次に、本実施例2に係るシャーレの構成について詳細に説明する。先ず、図4を参照して、本実施例1に係るシャーレ30の特徴及び全体構成を説明する。図4は、本実施例2に係るシャーレ30の全体構成を示す平面図である。また、図5は、シャーレ30内に培養液を入れ複数個の細胞を配置した状態を示す説明図である。なお、本実施例2において、前述した実施例1と同様の箇所および作用についての詳細な説明は省略する。
図4に示すように、本実施例2のシャーレ30は、細胞を培養液内に配置する略矩形型に形成されるシャーレ本体40と、このシャーレ本体40を内部に嵌合させた状態で固定する外枠体50とで構成したことに特徴がある。また、前述した実施例1と同様に、シャーレ30を構成するシャーレ本体40は、培養液および細胞を投入し、シャーレ底面に細胞を付着させる細胞培養領域部42と、細胞が含まれていない液体が満たされた吐出較正領域部43とに区分され、このうち予め吐出較正領域部43によってインジェクション時に針18から吐出される物質の吐出量を計測及び較正を行うように構成している。
すなわち、同図に示すように、シャーレ30を構成するシャーレ本体40は、従来のように円形型ではなく、全体が略矩形型に形成されるとともに、このシャーレ本体40の外周縁部41と嵌合する内周縁部51を有する同じく全体が略矩形型に形成された外枠体50とを組み合わせる一体成型として構成されている。
このように、シャーレ本体40は、外枠体50の内側に嵌合された状態で固定されるので、シャーレ本体40は回転などにより位置が変位することがなく、これによって、シャーレ30の培養液内に配置されている細胞位置の再現性を向上させることができる。なお、本実施例2では、シャーレ30を構成する外枠体50は、略矩形型(角型)としているが、回転対象とならない形状であれば、角型以外の形状であってもよい。
また、細胞培養領域部42には、細胞培養液或いは、生体内と浸透圧が同じになるよう塩濃度を調整しているPBS(phosphate-buffered saline:リン酸緩衝生理食塩水)のような緩衝液が入れられる。すなわち、この細胞培養領域部42は、従来と同様に培養液および細胞を投入し、シャーレ本体40の底面に細胞を付着させる領域部(図5参照)として機能する。
一方、吐出較正領域部43は、シャーレ本体40の隔壁44と隔壁45とにより区分された凹部領域であり、細尺状の凹部形状となるように形成されるとともに、この吐出較正領域部43が占有する領域面積(縦寸法h×横寸法t=面積s)は、液体内で対流が発生しないように小面積となるように形成されている。具体的には、本実施例2では、吐出較正領域部43の縦寸法hは、4mmに、横寸法tは、16mm(面積s=64mm)となるように設定されている(図5参照)。すなわち、吐出較正領域部43は、小面積となるように形成されていることから温度対流や振動対流を低減することができ、これによって、精度良く吐出較正を行なうことができる。
このように、本実施例2では、細胞が存在しない液体が満たされている吐出較正領域部43により、針18から吐出される物質の吐出量の計測・較正を行うことで、精度の高い較正を可能とするとともに、吐出較正領域部43の底面積を対流が発生しないように小面積とすることによって、さらに吐出量の計測・較正の精度を向上できる構成としている。
以下、図6−1及び図6−2を参照して、マイクロインジェクション時に行なう吐出較正の詳細について説明する。図6−1は、インジェクション時に行なう(吐出較正領域部43による)吐出較正処理を説明するための説明図である。また、図6−2は、細胞培養領域部42による細胞に対するインジェクションを説明する説明図である。
すなわち、吐出較正を行なう場合、先ず、図6−1に示すように、吐出較正領域部43の液体中に針18の針先19を入れて物質を吐出し、この吐出した物質の吐出量を計測し、計測した吐出量に応じて較正を行なう。次いで、このように吐出較正を行なったならば、従来と同様に細胞培養領域部42の培養液中に針18を入れ、細胞に対して針先19から所定量の物質を吐出するマイクロインジェクションを行なう。ここで、前述したように、本実施例2では、外枠体50の内周部に嵌合された状態で固定されるので、シャーレ本体40は回転などにより位置が変位することがなく、外枠体50の内側に固定されるので、これによって、シャーレ30の培養液内に配置されている細胞位置の再現性を向上させることができる。
ここで、図7−1及び図7−2を参照して、通常のシャーレによる蛍光試薬吐出画像と吐出較正領域部43を使用した蛍光試薬吐出画像について説明する。図7−1は、直径35mmの市販のシャーレ内で蛍光試薬を吐出したときの蛍光試薬吐出画像を示している。また、図7−2は、本実施例2で説明した吐出較正領域部43の底面が小領域(縦寸法h×横寸法t=4mm×16mm)に区切られたシャーレ20の吐出較正領域部43内の液体中に蛍光試薬を吐出した時の蛍光試薬吐出画像を示している。
すなわち、図7−1に示すように、直径35mmの市販のシャーレの場合には、対流の影響により蛍光試薬の拡散が大となり蛍光量の計測精度が低下しているのに対し、図7−2に示すように、小領域(縦寸法h×横寸法t=4mm×16mm)となるように形成された吐出較正領域部43の場合には、対流の影響がなく蛍光試薬の拡散が少ないことがわかる。
すなわち、このように、本実施例2では、吐出較正領域部43の大きさは、小領域(縦h×横t=4mm×16mm)となるように形成しているため、蛍光試薬吐出画像の拡散が大きくなることはなく、温度や振動などによる液体の対流を防止し、これにより、針18から吐出される物質の吐出量の計測及び較正を正確に行なうことができる。
[蛍光強度の計測結果]
次に、本実施例2における蛍光強度の計測結果について説明する。図8は、直径35mmの市販のシャーレ、底面が12mm×22mmの領域に区切られた容器、底面が4mm×16mmの領域に区切られた容器の3種類の容器で蛍光試薬の吐出較正を行った時の「吐出圧力×時間」と吐出した試薬の「蛍光強度」との計測結果である。ここで、横軸は、吐出圧力×時間(Pa×ms)を、縦軸は、正規化した蛍光強度である正規化蛍光強度(0〜1.0)をそれぞれ示している。
図8に示すように、それぞれの計測結果の近似直線、および、相関値Rを算出すると、直径35mmの市販のシャーレは、「R=0.971」、底面が12mm×22mmの領域に区切られた容器は、「R=0.989」、底面が4mm×16mmの領域に区切られた容器は、「R=0.997」となることがわかる。以上のことから4mm×16mmの領域に区切られた容器が最も相関値が高く直線性が高いことがわかり、これにより、本実施例2に示した吐出較正領域部43で小領域(縦寸法h×横寸法t=4mm×16mm)の領域に区切られた容器(吐出較正領域部43)を使用した場合の計測精度が高いことわかる。
以上説明したように、本実施例2のシャーレ30を構成するシャーレ本体40は、略四角型状に形成されるとともに、外枠体50の内周縁部51に嵌合された状態で、外枠体50の内側に固定されるので、このシャーレ本体40が回転し位置が変位することはなく、これによって、シャーレ本体40内の培養液中に配置された細胞位置の再現性を向上させることができる。また、実施例1と同様に、シャーレ本体21は、培養液内に細胞を付着させる細胞培養領域部22と、細胞が含まれない液体が満たされた吐出較正領域部23とに区分され、吐出較正領域部23によりインジェクション時に針18から吐出される物質の吐出量を計測及び較正を行うので、物質の吐出量の較正を精度良く行なうことができる。
[シャーレの特徴及び構成]
次に、本実施例3に係るシャーレの構成について詳細に説明する。先ず、図9を参照して、本実施例3に係るシャーレ30Aの特徴及び全体構成を説明する。図9は、本実施例3に係るシャーレ30Aの全体構成を示す平面図である。また、図10は、シャーレ30Aに培養液を入れ複数個の細胞を配置した状態を示す説明図である。なお、本実施例3において、前述した実施例2と同様の箇所および作用についての詳細な説明は省略する。
ここで、前述した実施例2のシャーレ30と本実施例3のシャーレ30Aとの相違は、シャーレ本体40の底面部(細胞培養領域部42)に細胞に対する焦点合わせおよびシャーレ本体40の底面部の傾斜を計測するための焦点合わせ用マーク60を設けたことにある。また、このシャーレ30Aは、前述した実施例1、2と同様に、培養液内に細胞を付着させる細胞培養領域部42と、細胞が含まれない液体が満たされた吐出較正領域部43とに区分され、吐出較正領域部43によりインジェクション時に針18から吐出される物質の吐出量を計測及び較正を行う構成としている。
図9に示すように、焦点合わせ用マーク60は、黒丸印とされた点画像が縦に3個、横に3個(合計9個)配列されたマークであり、シャーレ本体40の底面部の表面位置に5箇所に配置されている。この焦点合わせ用マーク60の平面位置、高さをマイクロインジェクション装置10の対物レンズ14を使用して観察することで、細胞に対する焦点合わせおよびシャーレ本体40の底面部(表面側)の傾き(シャーレ30Aの傾斜、高さ)をを高精度に計測することができる。なお、本実施例3では、焦点合わせ用マーク60の形状は、黒丸形状としているが、この焦点合わせ用マーク60の形状は、黒丸マークに限らず長方形、十字形のように、円形以外の形状であっても良い。ここで、焦点合わせ用マーク60の大きさは、観察視野(40倍の対物レンズと2/3インチのCCDを使用する場合)内に入る直径100um以下が望ましいが、その限りではない。
また、この焦点合わせ用マーク60は、スライドグラス、カーボン板、カーボン支持膜などの疎水性基板の表面を水に濡れやすくする親水化処理が施されている。すなわち、焦点合わせ用マーク60を親水化処理することで、細胞の付着を防ぐことができ、シャーレに設けられている焦点合わせ用マーク60に対する細胞の付着を確実に防止することができ、これによって、マイクロインジェクション時に物質の吐出量を正確に計測することができる。実際には、プラズマ処理などを利用してイオンスパッタ装置のターゲットを外した状態で放電させ、放電領域のそばにシャーレ30Aを置くことで焦点合わせ用マーク60を親水性にすることができる。その他、界面活性剤で焦点合わせ用マーク60を親水化することも可能である。
[シャーレの傾斜の計算方法]
ここで、以下、図11と、式(1)〜(3)と数1および数2の式(1)〜(2)とにより、上述した焦点合わせ用マーク60を使用した場合に求められるシャーレの傾斜の計算例を説明する。図11は、焦点合わせ用マーク60の任意の三点のX、Y、Z座標により表せられる法線ベクトルの線図を示している。
すなわち、図11に示すように、焦点合わせ用マークの任意の三点のX、Y、Z座標をそれぞれP1(x,y,z)、P(x,y,z)、P(x,y,z)とし、また、P→PのベクトルをV=P−Pとし、P→PのベクトルをV=P−Pとすると、二つのベクトルの法線ベクトルN(Nx,Ny,Nz)は、VとVの外積となり、以下の式で表される。
Nx=Vy×Vz−Vz×V
=(y−y)(y−y)−(y−z)(y−y) ・・・・・(1)
Ny=Vz×Vx−Vx×V
=(z−z)(x−x)−(x−x)(z−z) ・・・・・(2)
Nz=Vx×Vy−Vy×V
=(x−x)(y−y)−(y−y)(x−x) ・・・・・(3)
そして、X軸周りの回転角をθxとし、Y軸周りの回転角をθyとすると、θxとθyは、上記で算出したした式(1)と、式(2)と、式(3)とより、以下で示す数1と数2の式となる。
このようにシャーレ30A内の任意の3点の焦点合わせ用マーク60の位置を計測することで、シャーレ30Aの傾斜を計算することが可能である。また、4点以上の焦点合わせ用マーク60を使用して、上記3点の計測を複数回行い、結果を平均化することで、傾斜の計測精度はさらに高めることがができる。
以上説明したように、本実施例3のシャーレ30Aは、シャーレ本体40の構成する細胞培養領域部42には、細胞の焦点位置合わせ及びシャーレの底面高さ検出のための複数個の焦点合わせ用マーク60が設けられているので、焦点合わせ用マーク60を検出し、焦点を合わせるだけでシャーレ底面の傾斜を正確に算出することが可能になり、これにより、より効率的に細胞の正確な焦点位置を検出することができる。
[シャーレの特徴及び構成]
次に、本実施例4に係るシャーレの構成について詳細に説明する。先ず、図12を参照して、本実施例4に係るシャーレ30Bの特徴及び全体構成を説明する。図12は、本実施例4に係るシャーレ30Bの全体構成を示す平面図である。また、図13は、シャーレ30B内に培養液を入れ複数個の細胞を配置した状態を示す説明図である。なお、本実施例4において、前述した実施例2と同様の箇所および作用についての詳細な説明は省略する。
ここで、前述した実施例2のシャーレ30と本実施例4のシャーレ30Bとの相違は、シャーレ本体40に形成された培養液内で細胞を付着させる細胞培養領域部42と物質の吐出量の計測及び較正を行う吐出較正領域部43以外に、マイクロインジェクションを行なう時に使用される針18の針先19を洗浄するための針洗浄領域部70を設けたことに特徴がある。
すなわち、図12に示すように、シャーレ本体40の所定位置には、培養液内に細胞を付着させるための凹部形状の細胞培養領域部42と、細胞が含まれない液体を満たすための凹部形状の吐出較正領域部43とがそれぞれ隔壁44、45により区分された状態で形成されている。そして、この吐出較正領域部43と隣接した位置(図12の右側)には、マイクロインジェクションを行なう時に使用される針18の針先19を洗浄するための針洗浄領域部70が形成されている。具体的には、図13に示すように、吐出較正領域部43によりインジェクション時に針18から吐出される物質の吐出量を計測及び較正を行う構成としている。
以上説明したように、本実施例4のシャーレ30Bは、シャーレ本体40に形成された細胞培養領域部42および吐出較正領域部43以外に、マイクロインジェクションを行なう時に使用される針18の針先19を洗浄するための針洗浄領域部70を設けたので、この針洗浄領域部70を使用してマイクロインジェクションを行なう時に使用される針18を洗浄できるとともに、針18の針先19に付着した付着物を簡単に除去することができため、針18を常に清潔な状態とすることができる。
[シャーレの特徴及び構成]
次に、本実施例5に係るシャーレの構成について詳細に説明する。先ず、図14を参照して、本実施例5に係るシャーレ30Cの特徴及び全体構成を説明する。図14は、本実施例5に係るシャーレ30Cの全体構成を示す平面図である。また、図15は、シャーレ30C内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。なお、本実施例5において、前述した実施例4と同様の箇所および作用についての詳細な説明は省略する。
ここで、前述した実施例4のシャーレ30Bと本実施例3のシャーレ30Cとの相違は、シャーレ30Cの細胞培養領域部42に、実施例3と同様の焦点合わせ用マーク60を設けたことに特徴がある。
すなわち、図14に示すように、シャーレ本体40は、培養液内に細胞を付着させるための細胞培養領域部42と、細胞が含まれない液体を満たすための吐出較正領域部43と、この吐出較正領域部43と隣接した位置(図14の左側)に、針18の針先19を洗浄するための針洗浄領域部70が形成されており、さらに、シャーレ本体40の底面部(細胞培養領域部42)に細胞に対する焦点合わせおよびシャーレ本体40の底面部の傾斜を計測するための焦点合わせ用マーク60を設けている。
以上説明したように、本実施例5のシャーレ30Cは、シャーレ本体40に形成された細胞培養領域部42および吐出較正領域部43以外に、マイクロインジェクションを行なう時に使用される針18の針先19を洗浄するための針洗浄領域部70を設けるとともに、細胞培養領域部42には、細胞の焦点位置合わせ及びシャーレの底面高さ検出のための複数個の焦点合わせ用マーク60が設けられているので、針洗浄領域部70を使用してマイクロインジェクションを行なう時に使用される針18を洗浄できるとともに、焦点合わせ用マーク60によりシャーレ底面の傾斜を正確に算出することが可能となる。
以上の実施例1〜5を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、
前記シャーレは、
前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、
前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とするマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記2)所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、
前記シャーレは、
前記細胞を培養液内に保持する略矩形型に形成されるシャーレ本体と、当該シャーレ本体の外周形状と嵌合する内周形状を有する外枠体とで構成され、
前記シャーレ本体は、前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、
前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とするマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記3)前記吐出較正領域部は、細胞を含まない液体を満たすことを特徴とする付記1または2に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記4)前記吐出較正領域部が占有する領域面積は、当該吐出較正領域部の液体内で対流が発生しないように小面積の凹部形状となるように形成されることを特徴とする付記1、2または3に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記5)前記吐出較正領域部の寸法形状は、横幅が16mmに、縦寸法が4mmとなるように設定されていることを特徴とする付記4に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記6)前記細胞培養領域部の所定位置には、前記細胞を対象とする焦点の位置合わせとともに、シャーレの底面高さ位置を検出する複数個の焦点合わせ用マークが設けられていることを特徴とする付記1〜5の何れか一つに記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記7)前記焦点合わせ用マークには、前記細胞の付着を防止する親水化処理が施されることを特徴とする付記6に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記8)前記焦点合わせ用マークは、前記シャーレの底面部の5箇所の位置に等間隔で配置されていることを特徴とする付記6または7に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
(付記9)前記シャーレに形成された前記吐出較正領域部と隣接した位置には、前記マイクロインジェクション時に使用する前記針の針先を洗浄する針先洗浄領域部が形成されていることを特徴とする付記1〜8の何れか一つに記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
本発明は、マイクロインジェクションを行なう場合に有用であり、以って針から吐出される物質の吐出量の計測及び吐出される物質の吐出量の較正を精度良く行ないたい場合に効果的である。
実施例1に係るシャーレの構成を示す平面図及び縦断面図である。 同シャーレ内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。 吐出較正領域部による吐出較正処理を説明する説明図である。 細胞へのマイクロインジェクションを説明するための説明図である。 実施例2に係るシャーレの構成を示す平面図である。 同シャーレ内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。 吐出較正領域部による吐出較正処理を説明するための説明図である。 細胞培養領域部によるインジェクションを説明する説明図である。 従来のシャーレによる蛍光試薬吐出画像を示す説明図である。 実施例2で示したシャーレによる蛍光試薬吐出画像を示す説明図である。 吐出較正の計測結果を説明するグラフを示す図である。 実施例3に係るシャーレの構成を示す平面図である。 同シャーレ内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。 焦点合わせ用マークによるX、Y、Z座標に基づく法線ベクトルを示す線図である。 実施例4に係るシャーレの構成を示す平面図である。 同シャーレ内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。 実施例5に係るシャーレの構成を示す平面図である。 同シャーレ内の培養液中に細胞を配置した状態を示す説明図である。 マイクロインジェクション装置の全体構成を示す斜視図である。 従来のシャーレによるマイクロインジェクションを説明するための説明図である。
符号の説明
10 マイクロインジェクション装置
11、20、30、30A、30B、30C シャーレ
21、40 シャーレ本体
12 シャーレステージ
13 照明光源
14 対物レンズ
15 反射鏡
16 結像レンズ
17 CCDカメラ(Charge Coupled Devices)
18 針
19 針先
22、42 細胞培養領域部
23、43 吐出較正領域部
41 外周縁部
44、45 隔壁
50 外枠体
51 内周縁部
60 焦点合わせ用マーク
70 針洗浄領域部

Claims (6)

  1. 所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、
    前記シャーレは、
    前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、
    前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とするマイクロインジェクション用のシャーレ。
  2. 所定の細胞に突き刺した針を通して該細胞に目的物を注入するマイクロインジェクション用のシャーレであって、
    前記シャーレは、
    前記細胞を培養液内に保持する略矩形型に形成されるシャーレ本体と、当該シャーレ本体の外周形状と嵌合する内周形状を有する外枠体とで構成され、
    前記シャーレ本体は、前記細胞を培養する培養液を満たす細胞培養領域部と、
    前記細胞培養領域部と隔壁により仕切られるとともに、前記針から吐出される目的物を対象とし、当該目的物の吐出量の較正を行なう吐出較正領域部とから構成されることを特徴とするマイクロインジェクション用のシャーレ。
  3. 前記吐出較正領域部は、細胞を含まない液体を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
  4. 前記吐出較正領域部が占有する領域面積は、当該吐出較正領域部の液体内で対流が発生しないように小面積の凹部形状となるように形成されることを特徴とする請求項1、2または3に記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
  5. 前記細胞培養領域部の所定位置には、前記細胞を対象とする焦点の位置合わせとともに、シャーレの底面高さ位置を検出する複数個の焦点合わせ用マークが設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
  6. 前記シャーレに形成された前記吐出較正領域部と隣接した位置には、前記マイクロインジェクション時に使用する前記針の針先を洗浄する針先洗浄領域部が形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のマイクロインジェクション用のシャーレ。
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CN113122436A (zh) * 2021-03-29 2021-07-16 中标华谱(山东)智能科技有限公司 一种食品微生物测试用的培养皿制作装置及方法

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