JP5272497B2 - 静電容量型スイッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のスイッチ電極を設けた静電容量型スイッチ装置を用いて、操作パネル表面上で指を滑らせて、前記複数のスイッチを連続的にONとする操作を行う装置に関するものである。
静電容量型スイッチ装置は主に図1に示すように、操作パネル1に電極シート7を用いたものと、図2に示すように、操作パネル8に電極基板9を用いた2通りの構成が知られている。
図1の構成は、操作パネル1と制御基板2からなり、コネクタ3と配線4で接続されている。また、図2の構成は操作パネル8と制御基板2からなりコネクタ10と配線11で接続されている。
図1に示した操作パネル1は、図1のF−F断面図に図示するように樹脂やガラス等の誘電体5の裏面に、電極シート7を接着剤や両面テープ等の接着層6にて貼り付けたものである。
図2に示した操作パネル8は、図2のG−G断面図に図示するように樹脂やガラス等の誘電体5の裏面に電極基板9を接着剤や両面テープ等の接着層6にて貼り付けたものである。
次に図1のF−F断面図に示した電極シート7の構成を図3に示す。
電極シート7は、図3に示す様に、PETフィルム12上に銀やカーボン、ITOなどの導電性の素材でスイッチ電極13と、配線パターン14を形成し、図1の制御基板2へ接続する為に、配線パターン14の端部に主にカーボンなどの導電性の素材でコネクタ接続端子15を形成したものである。
次に図2のG−G断面図に示した電極基板9の構成を図4に示す。
電極基板9は図4に示す様に、ガラスエポキシ材やガラスコンポジット材、グリーンエポキシ材、紙エポキシ材、紙フェノール(ベーク)材などの基板用基材16上に、銅を使用してスイッチ電極17と配線パターン18を形成し、図2の制御基板2へ接続する為に配線パターン18の端部にコネクタ10を実装したものである。
図1に示した操作パネル1に電極シート7を用いた構成と、図2に示した操作パネル8に電極基板9を用いた構成は、構成素材は異なるが動作原理は同じである為、以下のスイッチ動作についての説明は図1に示した操作パネル1に電極シート7を用いた構成を例に説明する。
図1の操作パネルでのスイッチ動作について図5に示す。
図5に示す様に、スイッチ電極13のAに重なる様に指19が位置し、指19が操作パネル表面22に触れている状態では、誘電体5を導電体であるスイッチ電極13Aと、指19で挟んだ平行板コンデンサが形成され静電容量21が発生する。
また、逆に誘電体5から指19が離れると、平行板コンデンサが無くなる為、静電容量21が無くなる。
この時、静電容量21は指19と、スイッチ電極13の間の誘電体の厚さ20に反比例し、指19が操作パネル表面22に接触している面積に比例し増減する。また同様に誘電体5の誘電率にも比例して増減する。
この静電容量21の変化を、図1に示す制御基板2のC/V変換回路(容量を電圧に変換)で電圧に変換し、演算処理装置(CPU)に設けられているアナログデジタルコンバータ(ADC)でデジタルデータに置き換え、記憶装置に格納されている演算処理装置の動作を決める制御プログラムを演算処理装置(CPU)へ読み込み、制御プログラムによりON/OFF状態を設定した適切な閾値を基準として、該閾値との比較を行いスイッチのON/OFF状態を判断している。
また、図1に示す制御基板2では、上記ON/OFF状態の判断をスイッチ電極13のA,B,C,D,Eの順に制御基板2のスイッチ切り替え回路にて一定の周期で切り替え判定を行っている。
これが静電容量型スイッチの一般的な動作原理である。
次に静電容量型スイッチを、多段階のスライドスイッチとして使用する場合の操作について説明する。
図5の指19が、操作パネル表面22上で操作方向23に滑らせる様に移動し、スイッチ電極13のBに重なる位置まで移動すると、スイッチ電極13のBが制御基板2によりON状態と判断される。次に指19が操作方向23に更に移動し、スイッチ電極13のCに重なる位置となると、スイッチ電極13のCが制御基板2によりON状態と判断される。同様にスイッチ電極13のDに重なる位置まで移動すると、スイッチ電極13のDが制御基板2によりON状態と判断され、スイッチ電極13のEに重なる位置まで移動すると、スイッチ電極13のEが制御基板2によりON状態と判断される。
また、同様に指がA,B,C,D,Eの各スイッチ電極13の上を通り過ぎると、各スイッチ電極13の静電容量21が無くなる為、OFF状態と判断される。
この時、制御基板2により判断されたON/OFF信号の時間差を(制御基板内の)別のプログラムにより判断することで、初めにONとなったスイッチの位置から次にONとなったスイッチの位置へ指の動作したことを検出することが出来る。これが静電容量型スイッチを多段階のスライドスイッチとして利用した時の一般的な動作原理である。
この操作方法は、方向指示操作や操作する機器の音量や風量、火力などのボリュームコントロールの用途に多く使用されている。
この様に静電容量型スイッチは多段階のスライドスイッチとして使用されており、スライドスイッチとしての段回数はスイッチ電極13と制御基板2のスイッチ切り替え回路の切り替え数で決まっていた。
例としては図5に示す静電容量型スイッチでは、スイッチ電極13の数が5つで制御基板2のスイッチ切り替え回路の切り替え数も同数である為、スライドスイッチの段階数は5段階となる。
この為、方向指示操作や操作する機器のボリュームコントロールを細かく操作したい場合は、図3に示すスイッチ電極13と図1に示す制御基板2上のスイッチ切り替え回路の切り替え数を必要な段階の数だけ設ける必要があった。
図6は一例として、図5のスイッチ電極13の各電極の間に1段階を追加し、図5の5段階から9段階に段階数を増やしたものである。
この時、図6では図5に比べ電極シート29のスイッチ電極26が増え、それによって配線28の配線数も増えることから制御基板30のスイッチ切り替え回路の切り替え数も増えている。
しかし、上記の方法では、図6のスイッチ電極26と制御基板30のスイッチ切り替え回路の切り替え数が増える事からコストアップとなる為、安易に採用できない。その為、スライドスイッチの段階数を増やす別の方法を用いる事がある。
この方法は図7の様に、スイッチ電極13の隣り合った電極、例えば図ではスイッチ電極13のAとBの双方に重なる位置に指が触れた場合、誘電体5を導電体であるスイッチ電極13のAに指19で挟んだ平行板コンデンサが形成され、同様に誘電体5を導電体であるスイッチ電極13のBに指19で挟んだ平行板コンデンサが形成される。これによりスイッチ電極13のAに静電容量31が発生し、制御基板2でONと判断し、同じくスイッチ電極13のBに静電容量32が発生し、制御基板2でONと判断した時、各々のON信号を論理積として得た値を利用し、図8の様に隣り合った電極の間に仮想スイッチ33があるように制御することが出来る。
尚、この時の各々のON信号の論理積は、ON信号を出すプログラムとは別の制御基板の記憶装置に格納されているプログラムを演算処理装置(CPU)へ読み込み、該制御プログラムにより各々のON/OFF状態の論理積を演算し出力するものとする。
また、図はスイッチ電極13のAとBに重なる位置に指19が触れたものであるが、BとC、CとD、DとEに重なる位置に指19が触れた場合についても同様である。
更に以下の説明もスイッチ電極13のAとBに重なる位置に指19が触れたものについて説明するが、BとC、CとD、DとEに重なる位置に指19が触れた場合についても同様である。
具体的には、通常は図7の様にスイッチ電極13がA、B、C、D、Eの5つ存在する場合、これを用いたスライドスイッチは5段階で使用されるが、図8の様に仮想スイッチ33を設けた制御を行う場合、同じスイッチ電極13の数でスライドスイッチの段階数を9段階に増やすことが出来る。
同様にスイッチ電極がN個ある場合、段階数はN×2−1となる。
しかし、図8の様に仮想スイッチ33を設けた場合、図7のスイッチ電極13のAとBで発生する静電容量31、32は、図5のスイッチ電極13のAより発生する静電容量21に比べて半分以下と低い為、ON/OFFの判定の閾値の設定で以下の様な問題があった。
ON/OFFの判定の閾値の設定で問題がある事を説明する為に、まずスイッチ電極13のAとBに重なる位置でのスイッチのON/OFFの判定について詳細を説明する。
図7ではスイッチ電極13のAとBに重なる箇所に指19が位置している状態であり、この時、静電容量31と静電容量32は、それぞれスイッチ電極13に指19が重なりあう面積に応じて発生する。
図9では、図7でスイッチ電極13と指19が重なっている状態を示しており、図7の操作パネル表面22と指19の接触している領域を面積34に示している。
図10では、指の接触面積34を説明する為の便宜上、円形として図示している。
指の接触する面積34は、スイッチ電極13のA、Bにそれぞれ重なっており、スイッチ電極13のA、Bがそれぞれ図7の誘電体5を指19で挟んだ平行板コンデンサを形成している。
この様に形成された平行板コンデンサは、図11に示す様にスイッチ電極13のAに重なっている領域を面積35、 電極13のBに重なっている領域を面積36、どちらにも重なっていない領域を面積37というように分けると、面積35が図7の静電容量31に影響しており、面積36が図7の静電容量32に影響している。
また、スイッチ電極13は電極間で電気的な絶縁が必要な為、電極の間の距離38は必ず必要であり、静電容量が発生しない面積37が存在してしまう。
また、この時発生した静電容量31と、静電容量32の双方を同時に制御基板2にてONと判断する為には、静電容量31と静電容量32が静電容量の誤差の範囲を除いてはほぼ等しい値であることが必要であり、その為には面積35と面積36もほぼ等しい値である必要がある。
一方、図5に示す静電容量21は、図12に示す様に面積34の全てを使用して誘電体5がスイッチ電極13のAと指19に挟まれた平行板コンデンサを形成している。
静電容量21と静電容量31、 静電容量32は指19とスイッチ電極13の間の誘電体の厚さ20と誘電体5の誘電率が同じである為、静電容量を発生させている指19が、スイッチ電極13に重なる面積の比と静電容量の比は同じとなる。
よって、静電容量21を発生させている指19の重なる面積にくらべ、静電容量31と静電容量32を発生させている指19の重なる面積は半分以下であることから、静電容量21に比べ静電容量31と静電容量32は半分以下となる。
また前記したようにスイッチ電極13は、電極間で電気的な絶縁が必要な為、電極の間の距離38は必ず必要であり、静電容量が発生しない面積37が存在してしまい、その分は静電容量が発生しない為、静電容量31と静電容量32は電極の間の距離38が極めて短く構成できたとしても静電容量21の半分にはならなかった。
特開2000−132319号
この様に従来の方法では図5の静電容量21、図7の静電容量31、 静電容量32を図5、図7の制御基板2でON/OFFを判定すると、図7に示す静電容量31、 静電容量32と図5に示す静電容量21では差が大きい為、静電容量21を基準にスイッチ電極13のA、B、C、D、Eで発生した各々の静電容量をONと判断するように制御基板2の制御プログラム内の閾値を設定すると、図7に示すスイッチ電極13のAとBに重なるように指19が位置した時の静電容量31、 静電容量32は該閾値より低くなるためONと判断出来ない。
よって、図8に示す仮想スイッチ33のA∧BもONと判断できない。
また、図7はスイッチ電極13のAとBに重なる位置に指19が触れたものであるが、BとC、CとD、DとEに重なる位置に、指19が触れた場合についても同様で、BとCに重なる位置では仮想スイッチ33のB∧CがOFFと判断され、CとDに重なる位置では仮想スイッチ33のC∧DがOFFと判断され、DとEに重なる位置では仮想スイッチ33のD∧EがOFFと判断される。
この為、仮想スイッチは機能しない。
逆に静電容量31、 静電容量32を基準にスイッチ電極13のA、B、C、D、Eの各々をONと判断するように制御基板2の制御プログラム内の閾値を設定すると、静電容量21が静電容量31、 静電容量32の倍以上の値である為、静電容量21が制御基板2の制御プログラム内の閾値に対して高すぎてしまう。
この様に、制御基板2の制御プログラム内の閾値に対して、静電容量21が高すぎる場合は図7の操作パネル表面22に指19が触れていないにも関わらずスイッチ電極13のA、B、C、D、Eの各々をONと判断してしまうことがあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、図8の様な仮想スイッチを設けた制御をし、該制御に上記の様な制御基板2の制御プログラム内の閾値の設定に於ける問題が発生しない様に、図7の静電容量31、静電容量32を増加させ、静電容量21との差を少なくする構造を構成することを目的とする。
CPUと、スイッチのON、OFFを判定する閾値を記憶装置に内蔵し、静電容量を発生するスイッチ電極の静電容量を計測する為のスイッチ切り替え回路を設けた制御基板と、樹脂やガラスで形成した誘電体を設け、該誘電体の内部に、前記スイッチ切り替え回路に配線を介して接続された複数のスイッチ電極と、該複数設けられたスイッチ電極の最初の電極の前と、最後の電極の後ろに、前記制御基板と電気的導通関係にないダミー電極を設けた静電容量型スイッチ装置であって、操作者の指が、前記した複数設けたスイッチ電極のうち、隣り合うスイッチの電極の中間に重なる様に、前記誘電体の表面ごしに触れ、前記操作者が、誘電体を介して触れた隣り合うスイッチ電極のうち、一方の電極が、前記制御基板に設けられているスイッチ切り替え回路により切り替えられ、前記CPUにより静電容量を計測される場合に、前記隣り合うスイッチ電極のうち、他方の電極と、操作者の指との間に発生した静電容量が、前記ダミー電極と、ダミー電極の隣に設けられているスイッチ電極との間に、発生する並列の静電容量と、スイッチ電極間の並列の静電容量により、前記一方の電極の静電容量を増加させる静電容量型スイッチ装置を提案するものである。
上記の手段により、方向指示操作や操作する機器のボリュームコントロールを細かく操作したい場合に於いても、スイッチ電極や制御基板のスイッチ切り替え回路の切り替え数を増やすこと無くコストを抑えることが出来る。
また、適切に設定された制御基板に設けられている、スイッチのON/OFF判定の閾値により、スイッチ電極と制御基板のスイッチ切り替え回路の切り替え数を共に増やした時に近い操作性が得られる。
図13は、本発明に於ける静電容量型スイッチ装置の構成を示したものである。
この静電容量型スイッチ装置は、操作パネル39と制御基板2からなり、スイッチ電極43の引き出し形状40に配線41が接続され、制御基板2と接続されている。
図13に示した操作パネル39は、図13のM−M断面図に図示するように、樹脂やガラス等の誘電体42の中に、スイッチ電極43とダミー電極44を設けたものであり、スイッチ電極43とダミー電極44の材質は、金属を導電性の樹脂、または導電性がない樹脂に導電性のあるインキで表面を被覆したもの用いる。
スイッチ電極43とダミー電極44の形状は、材質が導電性の金属の場合、切削加工かプレス加工で形成し、材質が導電性の樹脂の場合は射出成形にて形成する。
誘電体42の中に、スイッチ電極43とダミー電極44を設ける方法については、射出成形機を用いたインサート成形や、誘電体42を2部品に分け挟みこむ方法、誘電体42の裏面に両面テープや接着剤などで貼り付ける方法がある。
図14に、本発明に於ける静電容量型スイッチ装置の動作原理について説明する。
図14では、スイッチ電極43のAに重なる様に指19が位置する状態から、スイッチ電極43のEに重なる様に指19が位置する状態まで、指19を操作パネル表面48上で操作方向49に滑らせる様に移動させる状態について説明する。まず初めにスイッチ電極43のAに重なる様に指19が位置するようにする。
この様にスイッチ電極43のAに重なる様に指19が位置し、且つ操作パネル表面48に指19が触れている状態では、誘電体42を導電体であるスイッチ電極43のAと、指19で挟んだ平行板コンデンサが形成され、静電容量46(C9)が発生し、制御基板2によりON状態と判断される。
この時、静電容量46(C9)は、指19とスイッチ電極43の間の誘電体の距離45と反比例し、指19が操作パネル表面48に接触している面積に比例し増減する。また同様に誘電体42の誘電率にも比例して増減する。
また、電極間の静電容量47は常に一定であり、静電容量46(C9)と並列に存在していることから、スイッチ電極43のAで検出される静電容量の増減には影響を与えない為、この時の制御基板によるON/OFF状態の判断には影響を与えない。
これはスイッチ電極43のAに指19が重なり、且つ操作パネル表面48に指19が触れた時の説明であるが、B、C、D、Eに重なる位置に指19が位置し、且つ操作パネル表面48に指19が触れた場合についても同様である。
次に図14で、指19を操作パネル表面48上で操作方向49に滑らせる様に移動を続け、図15の様にスイッチ電極43のAとBの双方に重なる様に、指19が位置した状態まで移動した時の状態を説明する。
図15の様に、スイッチ電極43の隣り合った電極、例えばスイッチ電極43のAとBの双方に重なる位置に指が触れた場合、誘電体42を導電体であるスイッチ電極43のAに指19で挟んだ平行板コンデンサが形成され、同様に誘電体42を導電体であるスイッチ電極43のBに指19で挟んだ平行板コンデンサが形成される。これによりスイッチ電極43のAに静電容量50(C7)が発生し、同じくスイッチ電極43のBに静電容量50(C8)が発生する。
この時、静電容量50(C7)と静電容量50(C8)は指19とスイッチ電極43の間の誘電体の距離45に反比例し、指19が操作パネル表面48に接触している面積のうちスイッチ電極43のAとBのそれぞれに重なる面積に比例し増減する。また同様に誘電体42の誘電率にも比例して増減する。
また図15では、スイッチ電極13のAとBに重なる位置に指19が触れたものを例に説明しているが、BとC、CとD、DとEに重なる位置に指19が触れた場合についても同様である。
更に本発明では、図3に示すように電極シートを用いた場合の電極厚さ24、もしくは図4に示すように電極基板を用いた場合の電極厚さ25が、数μm〜数十μmと非常に薄い為、各電極の間にはほとんど静電容量が発生しなかったものを、図15の様に、各スイッチ電極43間とスイッチ電極43と、制御基板に対して電気的導通が無いダミー電極44の間に静電容量47を発生させている。
以下に、ダミー電極44とスイッチ電極43、スイッチ電極43とスイッチ電極43間に発生した静電容量47の詳細を示す。
ダミー電極44とスイッチ電極43のAとの間では、ダミー電極44とスイッチ電極43のAの距離とダミー電極44とスイッチ電極43のAの向かい合った面の面積と、ダミー電極44とスイッチ電極43のAの間の誘電体の誘電率に依存した静電容量47(C1)が発生しており、同様にスイッチ電極43のAとスイッチ電極43のBの間に静電容量47(C2)が発生し、スイッチ電極43のBとスイッチ電極43のCの間に静電容量47(C3)が発生し、スイッチ電極43のCとスイッチ電極43のDの間に静電容量47(C4)が発生し、スイッチ電極43のDとスイッチ電極43のEの間に静電容量47(C5)が発生し、スイッチ電極43のEとダミー電極44の間に静電容量47(C6)が発生している。
これらの電極間に発生した静電容量の影響により、図15のスイッチ電極43のAで静電容量を検出する場合には、静電容量50(C7)に加え、静電容量50(C8)の影響も受け静電容量が増加し、スイッチ電極43のBで静電容量を検出する場合には、静電容量50(C8)に加え静電容量50(C7)の影響も受け、静電容量が増加する。
次に静電容量50(C8)と静電容量50(C7)が各静電容量の検出に対してどのような関係にあるのかを説明する。
図15に発生する各静電容量は、制御基板2のスイッチ切り替え回路にてスイッチ電極43のAの静電容量を検出する時、検出される静電容量は図15に示す各静電容量を合成したものとなる。
制御基板2では、この合成された静電容量を元に制御基板2にて設定された閾値との比較によりON/OFF判定を行っている。
この時の各静電容量がどのような関係になっているかを図16に模式的に示す。
図16では、主に増減する静電容量50(C7)に対し、静電容量47(C1)は並列に存在し、常に一定である為、検出される静電容量の増減には影響しない。
この為、制御基板2にて設定された閾値との比較によるON/OFF判定にも影響が無いことがわかる。
また、静電容量47(C3),(C4),(C5),(C6)は直列に配列されており、(C3),(C4),(C5),(C6)が合成された静電容量は、静電容量50(C8)と並列の関係にある。
さらに静電容量47(C3),(C4),(C5),(C6)の直列に合成された静電容量と、静電容量50(C8)とを合成した静電容量は、静電容量47(C2)と直列の関係にある。
また、この図16の模式図では指19が触れていない場合は、静電容量47(C2),(C3),(C4),(C5),(C6)が直列の関係になる。
静電容量がこの様な関係にある時、誘電体42に指19が触れている場合に、制御基板2で検出される合成の静電容量は、指19が触れていない場合に制御基板2で検出される合成の静電容量に比べ増加する。
以下にスイッチ電極43のAとBの双方に重なる様に指19が位置した状態の時、スイッチ電極43のAで検出される静電容量をCAとし、静電容量50(C7)に対し静電容量50(C8)が増加する方向に影響していることを証明する。
スイッチ電極43のAとBの双方に重なる様に指19が位置した状態の時、スイッチ電極43のAで検出される静電容量をCAは次式で表される。
A=C1+C71/(1/C 2 +1/(C 8 +1/(1/C 3 +1/C 4 +1/C 5 +1/C 6 )))・・・1
8の影響がある部分
AがC7に加えてC8影響を受け増加している場合は
以下に示す「C8により影響がある部分」がC8の増加に伴い増加する為
1式の「C8により影響がある部分」より
指が触れた時と指が触れなかった時の関係は下記の2式の様になる。
この時、左辺は1式の「C8により影響がある部分」であり右辺は1式の「C8により影響がある部分」で指が触れなかった時であり、指が触れていない為C8=0を代入した。
1/(1/C2+1/(C8+1/(1/C3+1/C4+1/C5+1/C6)))
>1/(1/C2+1/C3+1/C4+1/C5+1/C6)・・・・2

1/C2+1/C3+1/C4+1/C5+1/C6
>1/C2+1/(C8+1/(1/C3+1/C4+1/C5+1/C6))

上式の両辺より1/C2を引いても不等号式の関係は変わらないので
両辺より1/C2を引く

1/C3+1/C4+1/C5+1/C6>1/(C8+1/(1/C3+1/C4+1/C5+1/C6))

(1/C3+1/C4+1/C5+1/C6
×(1/(C8+1/(1/C3+1/C4+1/C5+1/C6)))>1

8/C3+C8/C4+C8/C5+C8/C6>0・・・・3
3は成り立つ
この事により仮定の式1も成り立つ
よってスイッチ電極43のAとBの双方に重なる様に指19が位置した状態の時、スイッチ電極43のAで検出される静電容量CAは、静電容量50(C7)加え静電容量50(C8)の影響で更に増えていることが証明できる。
また、この証明はAとBに重なる位置に指19が触れたものであるが、BとC、CとD、DとEに重なる位置に指19が触れた場合についても同様である。
次に本発明の図15のダミー電極44の作用を説明する。
図15に発生する各静電容量は、スイッチ電極43のBでもAの場合と同様に合成された静電容量として検出される。
この時の各静電容量がどのような関係になっているかを図17に模式的に示す。
図17では静電容量50(C8)に対し、静電容量47(C3),(C4),(C5),(C6)の合成容量は並列に存在し、常に一定である為、ON/OFF判定に影響が無いことがわかる。
また、静電容量47(C2)は、静電容量50(C7)と直列の関係にあるが、静電容量50(C7)に対し、静電容量47(C1)が並列に存在する為、制御基板2により検出される合成の静電容量は静電容量50(C8)に加え、静電容量50(C7)の影響も受けて増加する。
よって、ダミー電極44が存在しない場合は、静電容量50(C7)が、静電容量47(C2)と直列の関係になってしまう為、指が触れていない場合に比べ、指が触れている場合の方がスイッチ電極43のBで検出される合成された静電容量が少なくなる。
この為、本発明では図15のスイッチ電極43のAとBの双方に重なる様に、指19が位置した状態の時に、スイッチ電極43のBで合成された静電容量を検出する場合と、スイッチ電極43のDとEの双方に重なる様に指19が位置した状態の時、スイッチ電極43のDで合成された静電容量を検出する場合は、それぞれ図の様にスイッチ電極43のAの隣とスイッチ電極43のEの隣にダミー電極44が必要である。
この為、本発明ではダミー電極44を設けている。
よって、本実施形態によれば、入力方式に複数のスイッチ電極を設けた静電容量型スイッチ装置を用いて、操作パネル表面で指を滑らせてスイッチを連続的にONとし、多段階のスライドスイッチとして使用する装置において、スイッチ電極と制御基板のスイッチ切り替え回路の切り替え数を増やさずに段階数を増やしつつ、スイッチON/OFF判定の閾値の設定を適切に行うことが出来る。
次に本実施形態の具体的例を示す。
前記の形態で、図15の電極の間の静電容量47(C2)、(C3)、(C4)、(C5)を増加させると前記の1式にもある通り、各スイッチ電極43で検出される静電容量も増加する。
この関係を用い、図18は電極の間の静電容量61(C2)、(C3)、(C4)、(C5)を増加させることで、各スイッチ電極52で検出される静電容量を増加させ、図15による前記の形態の効果を高めている。
そして、これにより制御基板2のON/OFF判定の閾値がより適切に行うことが出来る。
次に各電極間の静電容量61について説明する。
各電極間の静電容量61(C2)、(C3)、(C4)、(C5)は、スイッチ電極の間の距離63と、スイッチ電極の間の誘電体54の誘電率とスイッチ電極52同士が向かい合う面積に依存しており、各電極間の静電容量は、スイッチ電極の間の距離63が減るかスイッチ電極の間の誘電体54の誘電率を増やすか、スイッチ電極52同士が向かい合う面積を増やせば増加する。
このことから、各スイッチ電極52間に、TiO2などを含む高誘電率のフィルム54を、電極との間に誘電率の低い空気が入らない様に、接着剤や両面テープなどの接着層64により接着することでスイッチ電極52間の誘電体を高誘電率化だけでなく、スイッチ電極の間の距離63を短くしている。
また、スイッチ電極は銅や42アロイなどの導電性金属材料で作成され、前記のスイッチ電極52同士が向かい合う面積を増やす為、プレス加工にて曲げ加工を行いP−P断面図にあるようなコの字型に形成されている。
これらの作用により各電極間の静電容量61(C2)、(C3)、(C4)、(C5)が高くなる。
また、スイッチ電極52間に高誘電率のフィルム54を用いたことで、前述の図11に於ける電極の間の距離38が短くなり、図11の面積37が小さくなる為、指19が各スイッチ電極と重なる面積35と面積36が増え、静電容量62も増加する。
この様な構成により本発明の効果を高く引き出すことが出来る。
静電容量型スイッチ装置の構成1 静電容量型スイッチ装置の構成2 電極シートの構成 電極基板の構成 操作パネルの構成と動作原理1 静電容量型スイッチ装置の構成3 操作パネルの構成と動作原理2 模式図による仮想スイッチの位置 隣り合うスイッチ電極AとBに重なる指の接触面積1 隣り合うスイッチ電極AとBに重なる指の接触面積2 隣り合うスイッチ電極AとBに重なる指の接触面積3 スイッチ電極Aと重なる指の接触面積 本発明に於ける静電容量型スイッチ装置の構成 本発明に於ける操作パネルの構成と動作原理1 本発明に於ける操作パネルの構成と動作原理2 スイッチ電極Aにて静電容量を検出する際の各静電容量の関係の模式図 スイッチ電極Bにて静電容量を検出する際の各静電容量の関係の模式図 実施例1の操作パネルの構成
符号の説明
1 操作パネル
2 制御基板
3 コネクタ
4 配線
5 誘電体
6 接着層
7 電極シート
8 操作パネル
9 電極基板
10 コネクタ
11 配線
12 PETフィルム
13 スイッチ電極
14 配線パターン
15 コネクタ接続端子
16 基板基材
17 スイッチ電極
18 配線パターン
19 指
20 厚さ
21 静電容量
22 操作パネル表面
23 操作方向
24 電極厚さ
25 電極厚さ
26 スイッチ電極
27 コネクタ
28 配線
29 電極シート
30 制御基板
31 静電容量
32 静電容量
33 仮想スイッチ
34 面積
35 面積
36 面積
37 面積
38 電極の間の距離
39 操作パネル
40 引き出し形状
41 配線
42 誘電体
43 スイッチ電極
44 ダミー電極
45 距離
46 静電容量
47 電極間の静電容量
48 操作パネル表面
49 操作方向
50 静電容量
51 電極厚さ
52 スイッチ電極
53 ダミー電極
54 高誘電率のフィルム
55 誘電体
56 操作パネル表面
57 引き出し形状
58 配線
59 フタ
60 ねじ
61 電極間の静電容量
62 静電容量
63 距離
64 接着層

Claims (1)

  1. CPUと、スイッチのON、OFFを判定する閾値を記憶装置に内蔵し、静電容量を発生するスイッチ電極の静電容量を計測する為のスイッチ切り替え回路を設けた制御基板と、樹脂やガラスで形成した誘電体を設け、該誘電体の内部に、前記スイッチ切り替え回路に配線を介して接続された複数のスイッチ電極と、該複数設けられたスイッチ電極の最初の電極の前と、最後の電極の後ろに、前記制御基板と電気的導通関係にないダミー電極を設けた静電容量型スイッチ装置であって、操作者の指が、前記した複数設けたスイッチ電極のうち、隣り合うスイッチの電極の中間に重なる様に、前記誘電体の表面ごしに触れ、前記操作者が、誘電体を介して触れた隣り合うスイッチ電極のうち、一方の電極が、前記制御基板に設けられているスイッチ切り替え回路により切り替えられ、前記CPUにより静電容量を計測される場合に、前記隣り合うスイッチ電極のうち、他方の電極と、操作者の指との間に発生した静電容量が、前記ダミー電極と、ダミー電極の隣に設けられているスイッチ電極との間に、発生する並列の静電容量と、スイッチ電極間の並列の静電容量により、前記一方の電極の静電容量を増加させることを特徴とする静電容量型スイッチ装置。
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