JP5271791B2 - 光信号波形測定方法、装置及びプログラム - Google Patents

光信号波形測定方法、装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、繰り返し入力される信号光の信号波形観測において、信号波形を安定に観測するためのソフトウェア同期アルゴリズムを備えた光信号波形測定方法、装置及びプログラムに関する。
繰り返し入力される高速な信号光のモニタリング手段として、非線形ゲートや線形ゲートを利用した光サンプリングオシロスコープが提案されている。例えば、非特許文献1記載の非線形光サンプリング法では、高速な信号光と繰り返し周波数の低い局発超短パルスを高非線形光ファイバに入力し四光波混合効果によって生じるアイドラ光を検出することによって高速な信号光の強度変調波形を観測することが可能である。また一方、特許文献1記載のデュアルチャネル型線形光サンプリング法では、信号光と局発超短パルスを、相対的な時間遅延を付与した2つの光90度ハイブリッドを用いて干渉させ、その干渉信号の直交成分を検波することによって、信号光の強度変調と位相(周波数)変調を同時に観測することが可能である。
一般に、このような等価時間サンプリング方式をベースとした手法において信号波形を同期表示させるためには、ビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出することが不可欠である。非特許文献2では、クロック成分を抽出する手段として、Phase−Lock Loop回路等のクロック抽出デバイスを用いず、数値演算処理によりクロック成分を算出し信号波形を同期させるソフトウェア同期方法が提案されている。
特開2004−132719号公報
M.Westlund,et.al.,"High−performance Optical−fiber−nonlinearity−based optical waveform monitoring," Journal of Lightwave Technology, Vol.23,No.6,June 2005. M.Westlund,et.al.,"Software−Synchronized All−Optical Sampling for Fiber Communication Systems,"Journal of Lightwave Technology, Vol.23,No.3,March 2005.
上記非特許文献2において提案されているソフトウェア同期アルゴリズムでは、予め被測定信号光の正確なビットレートを測定器に入力する必要がある。このためビットレートが既知の信号にしか適応することができず、例えば光伝送システムにおいて、信号光のビットレート情報がない伝送信号を上記手法でモニタすることは困難である。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、所定の時間遅延を付与されるサンプリング手段を介して取得される2つの信号波形を比較し、これらの水平方向のオフセットを時間的な物差しとして信号光のビットレートを決定する。とりわけ、特許文献1記載のデュアルチャネル型線形光サンプリング法には、相対的な時間遅延を付与した2台のサンプラーを用いて位相変調を観測するという特徴があるため、このとき同時に観測される2つの強度変調波形をうまく利用することによって、新たに装置を増設することなくデータ信号列からクロック周波数成分の抽出を行うことが可能である。こうように本発明は、予め測定装置にビットレートを指定しておく必要がなく、ビットレートの情報がない信号光に対してもソフトウェア同期アルゴリズムを適用した信号波形観測が可能である。
上記目的を達成するため本発明は、繰り返し入力される信号光を、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した周波数でサンプリングし信号光強度の瞬時値を順次検出するサンプリングステップと、前記サンプリングステップを介して取得された信号光強度の瞬時値から数値演算処理によってビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出し、前記クロック成分を用いて信号光波形を同期させ表示する演算処理ステップとを有する光信号波形測定方法において、相対的な時間遅延の付与される第1及び第2の信号波形から所定のサンプルを抽出し、前記サンプルと前記サンプルの時間平均との差分を二乗した値をフーリエ変換して得られるビットスロット数と、任意の信号のビットレートとを用いて便宜的なタイムベースを構築し、前記タイムベース上に信号波形を同期させ、前記同期された信号波形の立ち上がりエッジと立ち下りエッジが交差するセクションに存在するサンプルを抽出し、上記サンプルで構成される度数分布を作成し、前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差を算出する第1の演算処理ステップと、前記第1及び第2の信号波形に付与される所定の遅延量が、前記第1及び第2の信号波形から算出された前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差に相当することに基づき、前記信号光のビットレートを算出する第2の演算処理ステップと、前記第1もしくは第2の信号波形から抽出される前記サンプルのサンプル数と、前記フーリエ変換によって取得されるビットスロット数と、前記遅延量と前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差の比率から算出される信号のビットレートとを用いて、タイムステップを決定する第3の演算処理ステップと、前記ビットスロット数を所定の区間内で掃引させながら信号波形を同期させ、前記同期させた波形のタイミングドリフトが最小となるタイムステップを前記タイミングドリフトの度数分布より算出し、前記タイムステップを用いて最終的に信号波形を同期・表示させる第4の演算処理ステップとを有することを特徴とする。
また本発明は、前記光信号波形測定方法において、前記サンプリングステップは、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した繰り返し周波数のサンプリングパルスを出力する局発短パルス発生ステップを有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを2分岐する光分岐ステップを有し、分岐された前記信号光もしくは前記サンプリングパルスの一方に所定の時間遅延を与える光遅延ステップを有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを第1および第2の光90度ハイブリッドで合波する合波ステップを有し、前記各光90度ハイブリッドからの出力光を第1、第2、第3及び第4のバランス型受光器で差動検波する検波ステップを有し、前記各バランス型受光器から出力される第1、第2、第3及び第4のアナログ値をデジタル値に変換するアナログデジタル変換ステップを有することを特徴とする。
また本発明は、繰り返し入力される信号光を、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した周波数でサンプリングし信号光強度の瞬時値を順次検出するサンプリング手段と、前記サンプリング手段を介して取得された信号光強度の瞬時値から数値演算処理によってビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出し、前記クロック成分を用いて信号光波形を同期させ表示する演算処理手段とを有する光信号波形測定装置において、相対的な時間遅延の付与される第1及び第2の信号波形から所定のサンプルを抽出し、前記サンプルと前記サンプルの時間平均との差分を二乗した値をフーリエ変換して得られるビットスロット数と、任意の信号のビットレートとを用いて便宜的なタイムベースを構築し、前記タイムベース上に信号波形を同期させ、前記同期された信号波形の立ち上がりエッジと立ち下りエッジが交差するセクションに存在するサンプルを抽出し、上記サンプルで構成される度数分布を作成し、前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差を算出する第1の演算処理手段と、前記第1及び第2の信号波形に付与される所定の遅延量が、前記第1及び第2の信号波形から算出された前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差に相当することに基づき、前記信号光のビットレートを算出する第2の演算処理手段と、前記第1もしくは第2の信号波形から抽出される前記サンプルのサンプル数と、前記フーリエ変換によって取得されるビットスロット数と、前記遅延量と前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差の比率から算出される信号のビットレートとを用いて、タイムステップを決定する第3の演算処理手段と、前記ビットスロット数を所定の区間内で掃引させながら信号波形を同期させ、前記同期させた波形のタイミングドリフトが最小となるタイムステップを前記タイミングドリフトの度数分布より算出し、前記タイムステップを用いて最終的に信号波形を同期・表示させる第4の演算処理手段とを具備することを特徴とするものである。
また本発明は、前記光信号波形測定装置において、前記サンプリング手段は、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した繰り返し周波数のサンプリングパルスを出力する局発短パルス発生手段を有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを2分岐する光分岐手段を有し、分岐された前記信号光もしくは前記サンプリングパルスの一方に所定の時間遅延を与える光遅延手段を有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを合波する第1および第2の光90度ハイブリッドを有し、前記各光90度ハイブリッドからの出力光を差動検波する第1、第2、第3及び第4のバランス型受光器を有し、前記各バランス型受光器から出力される第1、第2、第3及び第4のアナログ値をデジタル値に変換するアナログデジタル変換器を有することを特徴とするものである。
また本発明の光信号波形測定プログラムは、前記光信号波形測定方法をコンピュータに実行させるためのものである。
本発明は、光信号波形の観測において、信号波形のサンプルから数値演算処理によってクロック成分を抽出するため、クロック抽出デバイスを用いることなく、信号波形を同期表示することが可能である。さらに本発明は、所定の時間遅延を付与した2つの信号波形から信号光のビットレートを算出するため、測定器に予めビットレートを入力する必要がなく、ビットレートの不明な信号光に対しても信号波形を実時間タイムベース上にモニタリングすることが可能である。
本発明の実施形態に係る光信号波形測定装置を示す構成説明図である。 本発明の実施形態に係る等価時間サンプリング方式によって再構築された信号を示す波形図である。 本発明の実施形態に係るソフトウェア同期アルゴリズムを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るヒストグラムを示す模式図である。 本発明の実施形態に係る各ステップで描画される信号を示す波形図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態に係る光信号波形測定装置を示す。すなわち、サンプリング手段の局発短パルス光源101は信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した繰り返し周波数のサンプリングパルス(局発短パルス)を第2の光分岐手段202に出力する。第1の光分岐手段201は入力された繰り返し信号光(ビットレートB)を2分岐し第1の光90度ハイリッド401と第2の光90度ハイリッド402に出力し、第2の光分岐手段202は局発短パルス光源101から入力されたサンプリングパルスを2分岐し、一方のサンプリングパルスに光遅延手段301で所定の時間遅延を与えて第2の光90度ハイリッド402に出力すると共に他方のサンプリングパルスを第1の光90度ハイリッド401に出力する。尚、分岐された前記信号光もしくは前記サンプリングパルスの一方に所定の時間遅延を与えるようにしてもよい。
第1の光90度ハイリッド401は第1の光分岐手段201から入力された信号光と第2の光分岐手段202から入力されたサンプリングパルスを合波して第1のバランス型受光器501と第2のバランス型受光器502に出力し、第2の光90度ハイリッド402は第1の光分岐手段201から入力された信号光と光遅延手段301から入力されたサンプリングパルスを合波して第3のバランス型受光器503と第4のバランス型受光器504に出力する。
第1、第2、第3及び第4のバランス型受光器501〜504はそれぞれ光90度ハイブリッド401及び402からの出力光を差動検波してそれぞれ対応したA(アナログ)/D(デジタル)変換器601,602,603,604に出力し、A/D変換器601,602,603,604はそれぞれ対応したバランス型受光器501〜504から出力される第1、第2、第3及び第4のアナログ値をデジタル値に変換して演算処理手段701に出力する。演算処理手段701はA/D変換器601〜604からのデジタル値を取得し所定の演算処理を行う。
以下、本発明の実施形態に係るソフトウェア同期アルゴリズムについて説明する。
図2に示すように、等価時間サンプリング方式をベースとした光信号波形測定装置は、繰り返し入力される信号光の瞬時値を何回かにわたってずらしながら、サンプリング周期Tsamp(=1/fs)でサンプリングし、最終的に元の波形と同じ形状の波形を再構築する。この時、信号光がランダムパターンで変調されたものであれば、アイパターンが観測される。
このような方式で信号波形を実時間タイムベース上に安定に同期させるには、実時間タイムベース及び表示開始位置を決定するためのサンプリング間隔(実時間スケールで波形を表示した際のサンプル間の時間間隔=タイムステップ)Δtを正確に見積もる必要がある。タイムステップΔtは次式により決定される。
Δt=(1/fs)−(M/B) (1)
ここで、fsはサンプリングレート、Bは信号光のビットレートを表し、Mは信号光のビットレートがM分周されることを意味する。また式(1)は、ある一定時間内で検出される信号波形のサンプル数N、このときスキャンされるビットスロット数S及び信号光の周期T(=1/B)を用いて、次のように書き換えられる。
Δt=S/(BN)=(ST)/N (2)
非特許文献2に記載されたソフトウェア同期アルゴリズムでは、初期条件として、予め式(2)のビットレートBを指定しなければΔtを決定することができない。
これに対し、本発明の実施形態に係るソフトウェア同期アルゴリズムでは、まず初めに、便宜的なタイムベース上に相対的な時間遅延の付与された2つの信号波形を同期させ、これらの水平方向のオフセットが光遅延手段301で付与した遅延量に相当することを利用して、信号光のビットレートを算出する。次に、このビットレートを用いて大よそのタイムステップΔtcoarseを決定し、これを用いて信号波形を同期させる。この時同期させた信号波形からは、最適なΔtmaxからの誤差に応じたタイミングドリフトが観測されるため、このタイミングドリフト量が最小となるようなΔtmaxを度数分布情報より割り出す。最後に、このΔtmaxを基にしたタイムベースを構築して、信号波形を同期表示させる。
図3に、本発明の実施形態に係るソフトウェア同期アルゴリズムの具体的な処理に関するフローチャートを示す。ステップS1で、図1中で相対的な時間遅延を付与されない信号光のサンプルX(1)を信号波形1、光遅延手段301によって時間遅延を付与される信号光のサンプルX(2)を信号波形2とするとき、ステップS2で、演算処理手段701に順次入力される信号瞬時値からN個のサンプルX (1)及びX (2)(i=0,1,2…N−1)を抽出する。ステップS3で、この抽出した信号波形1もくしは2のサンプルに対し、各サンプルXi(i=0,1,2・・・N−1)からN個の時間平均値を引き二乗したサンプルYiを、次式のように算出する。
Yi=(Xi− (3)
ステップS4で、このYiをフーリエ変換処理する。ステップS5で、このとき取得されたフーリエスペクトルにおいて、最大値をとるときの周波数成分がN個のサンプルでスキャンされたビットスロット数S’となる。ただし、S’は整数である。
次にステップS6で、B=1Hz、S=S’−0.5として、式(2)用いて、便宜的なタイムステップΔt’=S/(BN)を設定する。ステップS7で、便宜的なタイムステップΔt’を用いた場合、真(実時間)のタイムベース(タイムレンジ)上に信号波形を同期表示させることはできないが、適当なタイムベース上に信号波形を同期表示させることは可能である。ここでの処理段階では、相対遅延の付与された2つの波形がサンプル数にしてどれくらいずれているかを算出するだけなので、横軸は、便宜的なタイムステップΔt’によって構築される任意のタイムベースを用いても2つの波形の時間ずれに相当するサンプル数差を算出することは可能である。
ここで、Bの設定値は任意であるが、後の処理を簡便にするため1Hzとし、またSは、上記フーリエ変換で得られたビットスロット数S’が整数値であるため、実際に観測されたビットスロット数がこのS’をとり得る範囲の最小値であったと仮定しS’−0.5と設定する。そして、このとき構築されるタイムベース上に必ず1つのアイパターンが観測されるよう、すなわち1.5s以上のタイムベース上に信号波形を同期させる。
ステップS8で、この同期させた信号波形に対し、信号波形の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが交差するセクション内にあるサンプルを抽出し、ビン幅(ヒストグラムを描画するにあたり横軸を等間隔に区切った際の幅)を√N、ビンに蓄えられたサンプル数の2乗をκとしてヒストグラムを作成する。ここで、信号波形の縦軸におけるクロスセクションの区間としては、例えば、規格化強度の中心(平均値)から±30%等の任意幅の区間を選択することで問題ない。ステップS9で、サンプル数の二乗の和Σκを算出する。
同様に、ステップS10で、式(2)のSを上記S’−0.5からS’+0.5まで掃引させながら、Δt’の関数としてκの和Σκを算出する。そして、ステップS11で、Σκが最も大きくなる時のΔt’maxを決定し、ステップS12,13で、Δt’maxを用いて再度信号波形を同期させ、ステップS14で、κのヒストグラム1を算出する。同様に、信号波形2のサンプルXi (2)に対しても、κのヒストグラム2を算出する。なお、サンプル数は正の値であるため、その2乗を取ることなくΣκが最も大きくなる時のΔtを求めてもよいが、2乗を取った方が、次のステップにおいてΔtの関数としてκの和Σκを算出した際にピークをより顕著に示すことができる。
ステップS15で、図4に示すように、ヒストグラム1もしくは2の隣接ピーク間隔をNとし、またヒストグラム1と2の隣接ピーク間隔をNτとすると、2つの信号波形の水平方向のオフセットは、光遅延手段301で付与した遅延量τに相当するため、ステップS16で、次式より信号光のビットレートが算出される。
B=Nτ/(N・τ) (4)
ステップS17で、こうして算出された信号光のビットレートBと、上記に示したビットスロットSとを用いて、式(2)より大よそのタイムステップΔtcoarseを決定する。そして上記と同様にΣκが最も大きくなるΔtmaxを算出し、ステップS18,S19で、Δtmaxを用いて信号波形を同期させる。この時、Δt・Xiは信号光のビットレートを反映した実時間タイムベースとして再構築される。
図3のステップS7、S13、S19のそれぞれで描画される信号波形を図5に示す。図5(a)に示すように、ステップS7で描画される信号波形は、Δt’の設定が粗いため、タイミングドリフトが大きくなっている(即ちΣkが小)。また、図5(b)に示すように、ステップS13で描画される信号波形は、タイミングドリフトが小(即ちΣkが大)となるようなΔt’を用いて同期表示されている。ただし、この時横軸の時間スケールは不明である。一方、図5(c)に示すように、ステップS19で描画される信号波形は、タイミングドリフトが小(即ちΣkが大)となるようなΔtを用いて同期表示されている。ただし、この時横軸は正確な時間スケールで表される。
以上に説明した本発明のソフトウェア同期アルゴリズムにおいて、図1に示した実施形態は一例に過ぎず、信号光に対して所定の相対遅延を付与する手段を介して既知の時間差が付与された2つの信号波形を取得することにより、本ソフトウェア同期アルゴリズムを適応した信号モニタリングが実現可能である。
以上のように本発明の実施形態に係る光信号波形測定装置は、繰り返し入力される信号光を、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した周波数でサンプリングし前記信号光強度の瞬時値を順次検出するサンプリング手段と、前記サンプリング手段を介して取得された信号光強度の瞬時値から数値演算処理によってビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出し、前記クロック成分を用いて信号光波形を同期させ表示する演算処理手段とを有する光信号波形測定装置において、
相対的な時間遅延の付与される第1及び第2の信号波形から所定のサンプルを抽出し、前記サンプルと前記サンプルの時間平均との差分を二乗した値をフーリエ変換して得られるビットスロット数と、例えば1Hzに設定される任意の信号のビットレートとを用いて便宜的なタイムベースを構築し、前記タイムベース上に信号波形を同期させ、前記同期された信号波形の立ち上がりエッジと立ち下りエッジが交差するセクションに存在するサンプルを抽出し、上記サンプルで構成される度数分布を作成し、前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差を算出する第1の演算処理手段と、
前記第1及び第2の信号波形に付与される所定の遅延量が、前記第1及び第2の信号波形から算出された前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差に相当することに基づき、前記信号光のビットレートを算出する第2の演算処理手段と、
前記第1もしくは第2の信号波形から抽出される前記サンプルのサンプル数と、前記フーリエ変換によって取得されるビットスロット数と、前記遅延量と前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差の比率から算出される信号のビットレートとを用いて、タイムステップを決定する第3の演算処理ステップと、
前記ビットスロット数を所定の区間内で掃引させながら信号波形を同期させ、前記同期させた波形のタイミングドリフトが最小となるタイムステップを前記タイミングドリフトの度数分布より算出し、前記タイムステップを用いて最終的に信号波形を同期・表示させる第4の演算処理手段とを具備することを特徴とするものである。
尚、本発明における光信号波形測定方法の演算処理手順はコンピュータと光信号波形測定プログラムによっても実現でき、光信号波形測定プログラムを記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
また、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
101…局発短パルス光源、201,202…光分岐手段、301…光遅延手段、401,402…光90度ハイブリッド、501〜504…バランス型受光器、601〜604…A/D変換器、701…演算処理手段。

Claims (5)

  1. 繰り返し入力される信号光を、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した周波数でサンプリングし信号光強度の瞬時値を順次検出するサンプリングステップと、前記サンプリングステップを介して取得された信号光強度の瞬時値から数値演算処理によってビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出し、前記クロック成分を用いて信号光波形を同期させ表示する演算処理ステップとを有する光信号波形測定方法において、
    相対的な時間遅延の付与される第1及び第2の信号波形から所定のサンプルを抽出し、前記サンプルと前記サンプルの時間平均との差分を二乗した値をフーリエ変換して得られるビットスロット数と、任意の信号のビットレートとを用いて便宜的なタイムベースを構築し、前記タイムベース上に信号波形を同期させ、前記同期された信号波形の立ち上がりエッジと立ち下りエッジが交差するセクションに存在するサンプルを抽出し、上記サンプルで構成される度数分布を作成し、前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差を算出する第1の演算処理ステップと、
    前記第1及び第2の信号波形に付与される所定の遅延量が、前記第1及び第2の信号波形から算出された前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差に相当することに基づき、前記信号光のビットレートを算出する第2の演算処理ステップと、
    前記第1もしくは第2の信号波形から抽出される前記サンプルのサンプル数と、前記フーリエ変換によって取得されるビットスロット数と、前記遅延量と前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差の比率から算出される信号のビットレートとを用いて、タイムステップを決定する第3の演算処理ステップと、
    前記ビットスロット数を所定の区間内で掃引させながら信号波形を同期させ、前記同期させた波形のタイミングドリフトが最小となるタイムステップを前記タイミングドリフトの度数分布より算出し、前記タイムステップを用いて最終的に信号波形を同期・表示させる第4の演算処理ステップと
    を有することを特徴とする光信号波形測定方法。
  2. 前記サンプリングステップは、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した繰り返し周波数のサンプリングパルスを出力する局発短パルス発生ステップを有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを2分岐する光分岐ステップを有し、分岐された前記信号光もしくは前記サンプリングパルスの一方に所定の時間遅延を与える光遅延ステップを有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを第1および第2の光90度ハイブリッドで合波する合波ステップを有し、前記各光90度ハイブリッドからの出力光を第1、第2、第3及び第4のバランス型受光器で差動検波する検波ステップを有し、前記各バランス型受光器から出力される第1、第2、第3及び第4のアナログ値をデジタル値に変換するアナログデジタル変換ステップを有することを特徴とする請求項1に記載の光信号波形測定方法。
  3. 繰り返し入力される信号光を、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した周波数でサンプリングし信号光強度の瞬時値を順次検出するサンプリング手段と、前記サンプリング手段を介して取得された信号光強度の瞬時値から数値演算処理によってビットレートと同一の周波数のクロック成分を抽出し、前記クロック成分を用いて信号光波形を同期させ表示する演算処理手段とを有する光信号波形測定装置において、
    相対的な時間遅延の付与される第1及び第2の信号波形から所定のサンプルを抽出し、前記サンプルと前記サンプルの時間平均との差分を二乗した値をフーリエ変換して得られるビットスロット数と、任意の信号のビットレートとを用いて便宜的なタイムベースを構築し、前記タイムベース上に信号波形を同期させ、前記同期された信号波形の立ち上がりエッジと立ち下りエッジが交差するセクションに存在するサンプルを抽出し、上記サンプルで構成される度数分布を作成し、前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差を算出する第1の演算処理手段と、
    前記第1及び第2の信号波形に付与される所定の遅延量が、前記第1及び第2の信号波形から算出された前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差に相当することに基づき、前記信号光のビットレートを算出する第2の演算処理手段と、
    前記第1もしくは第2の信号波形から抽出される前記サンプルのサンプル数と、前記フーリエ変換によって取得されるビットスロット数と、前記遅延量と前記度数分布のピーク間隔のサンプル数差の比率から算出される信号のビットレートとを用いて、タイムステップを決定する第3の演算処理手段と、
    前記ビットスロット数を所定の区間内で掃引させながら信号波形を同期させ、前記同期させた波形のタイミングドリフトが最小となるタイムステップを前記タイミングドリフトの度数分布より算出し、前記タイムステップを用いて最終的に信号波形を同期・表示させる第4の演算処理手段と
    を具備することを特徴とする光信号波形測定装置。
  4. 前記サンプリング手段は、前記信号光の繰り返し周波数の整数分周に対して僅かに離調した繰り返し周波数のサンプリングパルスを出力する局発短パルス発生手段を有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを2分岐する光分岐手段を有し、分岐された前記信号光もしくは前記サンプリングパルスの一方に所定の時間遅延を与える光遅延手段を有し、前記信号光と前記サンプリングパルスを合波する第1および第2の光90度ハイブリッドを有し、前記各光90度ハイブリッドからの出力光を差動検波する第1、第2、第3及び第4のバランス型受光器を有し、前記各バランス型受光器から出力される第1、第2、第3及び第4のアナログ値をデジタル値に変換するアナログデジタル変換器を有することを特徴とする請求項3に記載の光信号波形測定装置。
  5. 請求項1又は2に記載の光信号波形測定方法をコンピュータに実行させるための光信号波形測定プログラム。
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