JP5271763B2 - ペリクル収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、LSI、液晶ディスプレイ(LCD)を構成する薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルター(CF)等を製造する際のフォトリソグラフィー工程で使用されるフォトマスクやレティクルに異物が付着することを防止するために用いられるペリクルを収納する容器に関する。特に展張されたペリクル膜の面積が10000cm以上の大型ペリクル用のペリクル収納容器に関する。
本発明は、ペリクルの収納容器に関する技術であるが、先ず、ペリクルについて説明する。
従来、半導体装置や液晶ディスプレイ等の微細回路パターン製造時のフォトリソグラフィー工程においては、一般にペリクルと呼ばれる防塵手段を用いて、フォトマスクやレティクルへの異物の付着を防止することが行われている。
ペリクルは、例えばフォトマスク或いはレティクルの形状に合わせた形状を有する厚さと幅が数ミリ程度の枠体の上縁面に、厚さ10μm以下のニトロセルロース、セルロース誘導体、または含フッ素ポリマーなどの透明な高分子膜であるペリクル膜を展張して接着し、かつ該枠体の下縁面に粘着材を塗着すると共に、この粘着材からなるマスク用粘着材層に所定の接着力で保護フィルムを粘着させたものである。
前記粘着材層は、ペリクルをフォトマスク或いはレティクルに固着するためのものであり、また、保護フィルムは、該粘着材層がその用に供されるまで該粘着材の接着力を維持するために、該粘着材層の接着面を保護するものである。
このようなペリクルは、一般的には、ペリクルを製造するメーカー(以下「製造者」ともいう。)から、フォトマスク或いはレティクル(以下「マスク等」ともいう。)を製造するメーカー(以下「使用者」ともいう。)に供給される。使用者では、ペリクルをマスク等に貼付の後、ペリクルで保護されたマスク等を半導体メーカー、液晶パネルメーカー等のフォトリソグラフィーを行うメーカーに供給する。
このペリクルを製造者から使用者に運搬するにあたっては、ペリクルに異物が付着するのを防ぎ、或いはペリクルが損傷するのを防ぐために、該ペリクルをペリクル載置台(以下、「トレイ」ともいう。)と蓋とからなるペリクル収納容器内に収納し、更に防塵袋等に収納して運搬するのが一般的である。
ところで、ペリクル収納容器には、ペリクルに塵埃を付着させないための密封性が必要になる。また、ペリクル収納容器には、蓋がペリクル膜に接触しペリクル膜が汚染或いは破損するのを防止するため、ペリクル膜に非接触な状態で確実に保持し得る保持性が要求される。
このため、ペリクル収納容器は、蓋やペリクル載置台の変形を抑える必要がある。そこで、本出願人は特開2005−49765号公報(特許文献1)に記載したように、トレイまたは蓋の少なくとも一方に補強板を取り付けてペリクル収納容器の変形を抑制し、マスク用粘着材層の一部に局所的に重量がかかることによるエアーパスの発生や反りやたわみによってトレイや蓋がペリクルに接触することを防止する技術を提案した。
また、本出願人は特開2000−173887号公報(特許文献2)に記載したように、トレイまたは蓋の少なくとも一方にリブを設けてペリクル収納容器の運搬中の高温度による蓋やトレイの反り等による変形を抑制し、異物侵入を防止する技術を提案した。
また、本出願人は国際公開第2006/080060号パンフレット(特許文献3)において、大型ペリクル収納容器の蓋体またはトレイにハニカム構造を有する材料を含むことで、剛性やハンドリング性、輸送時や保管時の発塵を防止し、平坦性かつ洗浄性に優れたペリクル収納容器を提案した。
特開2005−49765号公報 特開2000−173887号公報 国際公開第2006/080060号パンフレット
しかしながら、例えば展張されたペリクル膜の面積(以下、単に「面積」ともいう。)が10000cmを越え50000cmにも及ぶような大型ペリクル用のペリクル収納容器の場合には、上述の技術では従来想定されなかった問題がおこっている。
ペリクル収納容器の搬送においては、従来は人手によるハンドリングを行ってきていたが、ペリクル収納容器の大型化に伴い、人手による取り扱いが困難となってきている。そのため、大型ペリクル用のペリクル収納容器は、フォークリフトやハンドリフターなどのリフターを使用して搬送するようになってきている。このようなリフターによる搬送を行う場合には、ペリクル収納容器のトレイの底面に脚部を取り付け、該トレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて該ペリクル収納容器を持ち上げることが好ましいと考えられる。
しかしながら、リフターの爪の長さが十分でない場合は、該ペリクル収納容器を持ち上げる際に、該爪の先端部でトレイの底面を突き上げることになってしまう。大型ペリクル用のペリクル収納容器、特に、ペリクル面積が15000cmを越えるような大型ペリクル収納容器のトレイともなると、一般的なリフターの爪では先端部によってトレイの底面を突き上げるリスクが高くなる。そして、ペリクル収納容器の搬送において、トレイの底面が外力によって突き上げられると、トレイが反ってしまうためにトレイとペリクル膜が接触したり、トレイの載置部の平坦性が損なわれて、マスク用粘着材層にエアパスが入ってしまうことがある。
この問題の解決のためには、リフターの爪を長くすることも考えられるが、リフターの汎用性及び取り回し性が悪化するという別の問題が発生する。また、先述した従来のトレイは、トレイにリブを設けたり、金属等の補強材を設置することによりトレイに剛性を与えている。しかしながら、これらは人手による取り扱いを考慮したものであり、これらのトレイをリフターで取り扱うと、該トレイの補強部分をうまくリフターの爪の先端部に乗せなければ補強効果が得られず、扱いが困難となることもある。
本発明者は、上述の課題に対して、底面に脚部を有するトレイの構造を、搬送のため該トレイをリフターで持ち上げる時に該リフターの爪の先端部があたる該トレイの内周部に中空部を有する構造(以下、「中空構造」ともいう。)とすることで、該トレイの底面が該リフターの爪により突き上げられたとしても該トレイの底面の変形が天面に伝播することが無いために該天面がペリクル膜に接触することが無いことを見出して、本発明に至った。
前記目的を達成するための本発明に係るペリクル収納容器、並びに該収納容器の搬送方法、及び洗浄方法は、以下の構成による。
(1)ペリクルを載置するトレイと、該トレイの天面に被せる蓋と、該トレイの底面に配置された脚部とを有するペリクル収納容器であって、前記トレイは、ペリクル収納時に、天面の一部が前記ペリクル又は前記蓋のいずれかに接触し底面の一部が前記脚部と接する外周部と、該外周部の内側に位置し天面が前記ペリクル及び前記蓋のいずれにも接触しない内周部とを有し、該外周部は天面と底面との間に枠材を有し、該内周部は天面と底面との間に中空部を有することを特徴とするペリクル収納容器。
(2)前記中空部と前記トレイの外部との間で空気の流出入を可能とする通気手段を有することを特徴とする(1)に記載のペリクル収納容器。
(3)前記通気手段が、弁、コック、テープ、フィルター、及び防水通気性フィルムからなる群から選択された部材を有する通気孔であることを特徴とする(1)又は(2)に記載のペリクル収納容器。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載のペリクル収納容器の搬送方法であって、前記トレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて前記トレイの底面を該爪で持ち上げることを特徴とするペリクル収納容器の搬送方法。
(5)(2)又は(3)に記載のペリクル収納容器の洗浄方法であって、前記通気手段を封止した状態で洗浄することを特徴とするペリクル収納容器の洗浄方法。
本発明のペリクル収納容器によれば、搬送のためにリフターを利用するときのトレイとペリクル膜との接触を防止できる。
ペリクル収納容器の構成の概略を示す斜視図である。 ペリクル収納容器の構成の概略を示す縦断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係るペリクル収納容器1の構成の概略を示す斜視図である。
ペリクル収納容器1は、ペリクル2を載置するトレイ3と、該トレイ3上に被せる蓋4と、該トレイの底面に配置された脚部5とを有している。
前記蓋4は、平面から見て方形状に形成され、ペリクル2の収納時にトレイ3に接触する外周部と、該外周部の内側に位置しトレイ3と接触しない内周部を有している。蓋4の外周部は、平坦で方形の枠形状を有し、トレイ3の外周部に気密に接触できる。また、蓋4の外周部は、平板状に限られず、蓋4とトレイ3が互いに嵌合するような凹凸構造が設けられていてもよい。
前記脚部5は、トレイ3の底面を床面から持ち上げ、トレイ3の底面の下部にリフターの爪を入れることができる空間部を設けるためのものである。爪を入れるスペースを広く確保するために、脚部5はトレイ3の外周部の一部のみに設けることが好ましい。
前記トレイ3は、例えば厚みのある方盤形状を有し、ペリクル2をのせる平坦面である天面(以下「載置面」ともいう。)と、底面とを有する。ペリクル2及び蓋4を支える部分であるトレイ3の外周部においては、天面と底面との間に枠材を有することで強度を向上させている。一方、該外周部の内側に位置するトレイ3の内周部においては、ペリクル2も蓋4も支える必要がないため、天面と底面との間に中空部を有することで、前述したリフターの爪の先端部による底面突き上げの影響を天面が受けないようにするとともに軽量化を達成している。
トレイの大型化に伴い、トレイの洗浄作業負荷が大きくなるという問題も生じる。クロスによるトレイの拭き上げは手が届きにくいなど作業が困難であり、洗浄不十分となる可能性が生じる。そこでトレイを水洗することも望まれている。トレイを水洗するためには、上述のトレイ3の中空部に水が浸入しないように中空構造の密閉性を高めておくことが好ましい。
しかしながら、更に検討を進めた結果、トレイの密閉性を高めた中空構造にしただけでは、載置部の平坦性を十分に得られないことがあることが判明した。その理由は、密閉構造の中空トレイは輸送中、又はトレイ組立場所と使用場所との気圧変化や温度変化などの要因によって密閉部の気体の体積変化が起こり、トレイの天面や底面の反りや膨張を起こしてしまうからである。トレイの天面の反りや膨張が生じるとその形状が保管や輸送中にマスク用粘着材層に転写し変形しやすくなることがある。また、トレイの天面の膨張によりトレイがペリクル膜に接触するリスクが高まる。更に、トレイの底面を吸着把持してペリクルを取り出すタイプのペリクル自動貼付装置においては、トレイの反りや膨張が生じると該装置に固定できなくなるという問題も生じることがあることがわかった。
そこで、本発明においては、中空部と外部との間で空気の流出入を可能とする通気手段を設けることが好ましい態様である。該通気手段を設けることでトレイの反りや膨張を防止することできる。通気手段としては、直径0.5mm〜8.0mm、好ましくは0.5〜5.0mm、より好ましくは1.0〜4.0mmの通気孔が好ましいが、開口形状としては丸、矩形、三角等、任意の形状を選択すればよい。また、該通気手段を設ける場所は、中空部とトレイの外部とを貫通できる場所であればどこでもよいが、ペリクルへの発塵等の面からトレイの底面に設けることがより好ましい。
通気手段をトレイに設ける場合は、通気孔のままでも構わないが、清浄性を考えるとこの通気孔に、開閉可能な構造、または空気は通過するが異物や水は通過しない材料、例えば、弁、コック、シール、テープ、防水通気性フィルム、またはフィルターを取り付けることが好ましい。フィルターや防水通気フィルム等は通気性があるため、そのまま貼付けた状態でトレイの膨張や反りを防止することができる。弁、コック、テープ等は、開閉可能なものとして、トレイの膨張や反りがあった場合に、膨張や反りが平坦に戻るまで、テープを開放したり、コックや弁を緩めておく必要がある。平坦に戻った後は、シールを貼ったり、コックや弁を閉めることが好ましい。
上記のようなトレイを搬送する場合、トレイの底面に少なくとも両側対称に2個以上の脚部が取り付けてあるとリフターの爪が入りやすく好ましい。好ましい脚部の配置としては、トレイのコーナー部4箇所、またはトレイの対向する2辺に設けることが例示される。トレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れてペリクル収納容器を持ち上げることにより、ペリクルを安静的に清浄的に、搬送時の振動による発塵もなく搬送することができる。
この時、リフターの爪の積載部分の長さがトレイの短辺の長さより長い場合には、トレイの長辺から該長辺と対向する長辺までを該爪で支えて持ち上げることが可能となる。一方、リフターの爪の積載部分の長さがトレイの短辺の長さより短い場合には、該爪の先端部がトレイ底面を突上げることになる。しかしながら、本発明のペリクル収納容器においては、該爪の先端部がトレイの内周部の底面を持ち上げるようにすることで、中空部により底面のみが突上がり天面はそのままの状態を保てるためペリクル膜への接触を防ぐことが可能となる。
上記のようなトレイを洗浄する場合、拭きあげ、水洗等があるが発塵や生産タクトの面から水洗がより好ましい。水洗の場合、通気手段から水が入る恐れがあり、水が入ると乾燥に時間がかかるため、通気手段を封止した状態で水洗することが好ましい。
封止手段としては、テープ、防水通気性フィルム、コック、弁等があげられるが、防水と洗浄の観点から、テープや防水通気性フィルムがより好ましい。防水通気性フィルムとしては、例えばゴアテックス社製の防水通気性メンブレン(ゴアテックスメンブレン)等などがあげられる。
また、トレイ3や蓋4の材質は、エンジニアリングプラスチック、強化プラスチック、金属等が好ましい。軽量化、成型性の観点から、プラスチック素材が選択される場合が多く、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂等を用いることができる。更に上記樹脂以外に、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン樹脂等のポリスチレン系樹脂等を用いることもできる。上記の樹脂には、静電気による異物付着を防止するために制電性を付与しても良い。また、繊維強化プラスチックも用いることが出来る。金属を選択する場合、軽量化の観点から、アルミニウムを用いてもよい。
内周部に中空部を有するトレイの製造方法としては、天面を構成する板材と底面を構成する板材との間を外周部に入れる枠材で接着する方法があげられる。トレイ底面を構成する板材としては平坦な方形状のものを使用し、天面を構成する板材としては外周部が平坦で方形の枠形状で内周部が平坦な方形状であり、ペリクル収納容器を水平面に静置した時に該外周部に対して該内周部が低くなるように段差を設けたものを使用すると、ペリクル膜がトレイに接触するリスクをさらに低下させることが可能となるためより好ましい。
トレイ外周部の枠材としては、前述したトレイや蓋の材質と同じ物が好適に使用でき、剛性と軽量化の観点からアルミニウム合金がより好ましい。特に最外周部にはアルミニウム合金の板材を枠材として使用してトレイの天面及び底面と接着剤で接着することによってシール性を確保するとともに、外周部のペリクルが載置される部分にはハニカム構造を有する材料を枠材として使用することが好ましい。
また、水洗を考えると、枠材として防水機能を有する防水ハニカム構造を有する金属を使用することも好ましい。
トレイ3や蓋4は、上述の材質を用いて、真空成形、射出成形、または貼り合せ等の組立にて製造することができる。特に大型の蓋4の場合は真空成形が好ましい。蓋4の厚さは、1mm〜10mmが望ましい。
トレイ3や蓋4の寸法は、収納されるペリクル2の大きさに応じて設定されており、収納するペリクル2より少し大きい寸法を有している。
例えばペリクル2は、図1及び図2に示すようにペリクル膜2cと、該ペリクル膜2cの外周部が貼着されたペリクルフレーム2a、及びペリクルフレーム2aをマスクやレティクルに貼着するためにペリクルフレーム2aに沿って塗布されたマスク用粘着材層2b等を有している。マスク用粘着材層2bの表面(下面)には、離型紙等の保護フィルム等からなる離型材2dが貼着されている。
ペリクル2のトレイ3への固定方法としては、マスク用粘着材層2bより面積が大きい離型材2dを使用して、離型材2dのはみ出し部分を粘着テープによりトレイ3に貼着したり、ペリクルフレーム2aに形成した係止溝にトレイ3に設けた係止部材を係止したり、トレイ3と蓋4とでペリクルフレーム2aを挟持して固定する等、特に限定されるものではない。
該脚部5は、外周部に間隔をあけて複数配置されていることが好ましく、バランス上の理由でペリクル収納容器の4辺上に配置されていることがより好ましい。フオークリフトの爪部を入れる部分を確保するために収納容器底面の4隅、または対向する2辺上に配置されていることがより好ましい。
脚部5の高さは、10〜30cmが好ましい。高さが10cm以上であればリフターの爪部を入れる部分を確保しやすく、30cm以内であれば無駄な空間の増加を防ぐことができる。また、脚部5の材質は、プラスチックや金属が使用できる。また、脚部5がプラスチックや金属からなる上部とクッション性を有する材料からなる下部との二部からなるものであってもよい。脚部5の材質がトレイ3と同じ材質であれば、トレイ3と一体成形することが可能である。一方、脚部5の材質がトレイ3と異なる材質であれば、後加工でネジや接着材によってトレイ3の底面の外周部に取り付ける。
ペリクル2を上記ペリクル収納容器1に収納する際には、図1及び図2に示すように、トレイ3の天面3aの中央付近にペリクル2を載置し固定した状態で、トレイ3に蓋4が被せられる。その後、例えばトレイ3と蓋4が、四隅をクリップ等で把持して留められるか、或いは粘着テープをトレイ3と蓋4の最外周部に張り巡らすことによって留められるかして、ペリクル2のある内部空間Aが密封される。なお、トレイ3と蓋4を固定する方法は、特に限定されるものではない。
また、ペリクル2をペリクル収納容器1から取り出す方法としては、例えばトレイ3の底面を吸着把持して固定し、ロボットハンドが蓋4を吸着把持して該蓋4を上方に持ち上げることによってペリクル2を取り出す方法があげられる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
以下に具体的な実施例及び比較例を示すと共に、それらの評価について詳細に説明する。
〔実施例1〕
ペリクルは、外径寸法が幅1748mm×奥行き1526mm、高さ8mmのものを用いた。ペリクル収納容器のトレイは、外径寸法が幅1900mm×奥行き1700mm、高さ65mmとなるように製作した。トレイの天面と底面とは、アルミニウム製の厚さ2mmの板材を用いた。底面を構成する板材としては平坦な方形状のものを使用し、天面を構成する板材としては外周部が平坦な方形の枠形状で内周部が平坦な方形状であり、外周部に比較して内周部が41mm低くなるように段差を設けたものを使用した。中空部の外径寸法は幅1700mm×奥行き1400mm、中央部の高さ20mmである。トレイ外周部の枠材には、ハニカム構造を有するアルミニウム製のパネルとアルミニウム製の板材を後者が最外周側になるように配置し、該枠材、並びに天面を構成する板材及び底面を構成する板材を接着剤で接着し密閉シールした。脚部の外径寸法は幅80mm×奥行き150mm、高さ150mmの超高分子ポリエチレン製のブロックをトレイ底面の4隅にそれぞれ配置した。トレイの上部を覆う蓋は、外径寸法が幅1900mm×奥行き1700mm、高さ100mm、3mm厚のアクリル樹脂板の真空成型品を用いた。
トレイの底面に、トレイの外部と中空部とをつなぐ直径2mmの通気孔を設け、封止手段として4mm角のテープ(日東電工製エコクリアテープ)を用いた。
トレイを水洗した結果、該通気孔内に水の侵入が無く乾燥も速かった。
次に、このペリクル収納容器を標高590mの高台から標高19mの低地までトラックに積載して輸送した。その結果、トレイ底面に5mmの凹状の反りが発生したが、上記テープを一旦通気孔より剥離することで瞬時に反りは回復して平面に戻った。その後再度通気孔に該テープをはった。
次に、このペリクル収納容器のトレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて、該リフターの爪の先端部が該トレイの内周部の底面にあたるように持ちあげ搬送した結果、トレイ天面のペリクル膜との接触はなく、マスク用粘着材層におけるエアパスの発生もなかった。
次に、このペリクル収納容器をペリクル自動取出装置にセットしてペリクルの自動取り出しを行ったところ、トレイ底面の反りがないため、ペリクル自動取出装置でのトレイ吸着固定がスムーズにいき、蓋の開放もスムーズだった。
なお、トレイ底面の凹状の反りは、トレイの対向する二長辺の中央部間にたこ糸を展張し、底面との最大離間距離を定規で測定して反り量とした。
〔実施例2〕
トレイと中空部との間に通気孔を設けない構成以外は、実施例1と同様のペリクル収納容器を用いた。
次に、実施例1と同様にトラックに積載して輸送した。その結果、トレイ底面に5mmの凹状の反りが発生した。
次に、このペリクル収納容器のトレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて、該リフターの爪の先端部が該トレイの内周部の底面にあたるように持ちあげ搬送した結果、トレイ天面のペリクル膜との接触はなく、マスク用粘着材層におけるエアパスの発生もなかった。
次に、このペリクル収納容器を実施例1と同様のペリクル自動取出装置にセットしてペリクルの自動取り出しを行ったところ、ペリクル自動取出装置でのトレイ吸着が出来ずに、トレイをしっかりと固定することができなかった。そのため、この自動取出装置では、蓋の開放がスムーズにはおこなえなかった。
〔実施例3〕
トレイの底面に、トレイの外部と中空部とをつなぐ直径2mmの通気孔を設け、封止しない構成以外は、実施例1と同様のペリクル収納容器を用いた。
実施例1と同様に水洗した結果、該通気孔から水が中空部に侵入したため、水洗後に十分に水をきっても、乾燥に時間を要した。
〔比較例1〕
トレイを中空部を持たない厚み4mmのアルミニウム製の板材とした以外は、実施例1と同様のペリクル収納容器を用いた。
このペリクル収納容器のトレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて、該リフターの爪の先端部が該トレイの底面にあたるように持ちあげ搬送した結果、トレイ天面とペリクル膜の接触が発生した。
本発明は、ペリクル収納容器として利用することができる。
1 ペリクル収納容器
2 ペリクル
2a ペリクルフレーム
2b マスク用粘着材層
2c ペリクル膜
2d 離型材
3 トレイ
3a 天面
3b 底面
3c 外周部
3d 内周部
3e 中空部
4 蓋
5 脚部

Claims (5)

  1. ペリクルを載置するトレイと、該トレイの天面に被せる蓋と、該トレイの底面に配置された脚部とを有するペリクル収納容器であって、
    前記トレイは、ペリクル収納時に、天面の一部が前記ペリクル又は前記蓋のいずれかに接触し底面の一部が前記脚部と接する外周部と、該外周部の内側に位置し天面が前記ペリクル及び前記蓋のいずれにも接触しない内周部とを有し、
    該外周部は天面と底面との間に枠材を有し、該内周部は天面と底面との間に中空部を有することを特徴とするペリクル収納容器。
  2. 前記中空部と前記トレイの外部との間で空気の流出入を可能とする通気手段を有することを特徴とする請求項1に記載のペリクル収納容器。
  3. 前記通気手段が、弁、コック、テープ、フィルター、及び防水通気性フィルムからなる群から選択された部材を有する通気孔であることを特徴とする請求項1又は2に記載のペリクル収納容器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペリクル収納容器の搬送方法であって、
    前記トレイの底面及び脚部、並びに床面の間の空間部にリフターの爪を入れて前記トレイの底面を該爪で持ち上げることを特徴とするペリクル収納容器の搬送方法。
  5. 請求項2又は3に記載のペリクル収納容器の洗浄方法であって、
    前記通気手段を封止した状態で洗浄することを特徴とするペリクル収納容器の洗浄方法。
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