JP5271656B2 - 空調制御方法および空調制御システム - Google Patents

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Description

この発明は、被空調空間における負荷状態より定められる要求風量に応じて給気ファンおよび還気ファンの回転数を制御する空調制御方法および空調制御システムに関するものである。
従来より、空調制御システムにおいては、空調機内で熱交換(冷房/暖房)や加湿が行われ、室内に調和された空気が搬送される。この調和空気の搬送はファンによって行われる。
個室や狭い空間であれば、大きな風量や静圧は必要なく、ファン1台の構成でも十分である。例えば、エアコンでは空気の搬送をファン1台で賄っている。一方、大部屋や大空間では、大きな風量や静圧が必要な上に、外気や排気の確保も必要なことから、給気と還気に1台ずつの計2台のファンが設置されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
給気ファンと還気ファンを用いた空調制御システムの代表的な構成例を図12に示す。同図において、1は空調機、2は空調機1からの調和空気が供給される被空調空間、3は被空調空間2からの空気の排出通路L3に設けられた還気ファン、4はこの空調制御システムにおける全体の動作を制御する制御装置である。
空調機1には、給気ファン5、温水コイル6、冷水コイル7が設けられている。また、温水コイル6の温水HWの供給通路には温水バルブ8が、冷水コイル7への冷水CWの供給通路には冷水バルブ9が設けられている。
被空調空間2には温度センサ10が設けられており、空調機1への外気OAの取入通路L1には外気ダンパ11が設けられ、被空調空間2からの外気への排気EXの排出通路L5には排気ダンパ12が設けられている。また、還気ファン3から排出される空気の一部が還気RAとして空調機1へ戻されるようになっており、空調機1への還気RAの還流通路L4には還気ダンパ13が設けられている。
なお、空調機1において、温水コイル6および冷水コイル7は調和空気の生成部をなし、この調和空気の生成部からの被空調空間2への調和空気の供給通路L2に給気ファン5が設けられている。また、被空調空間2への調和空気の供給通路L2には、被空調空間2への給気SAの温度を給気温度として検出する給気温度センサ14が設けられている。また、給気ファン5と還気ファン3には、回転数調整用のインバータ(INV)が付設されている。
制御装置4は、温度センサ10からの被空調空間2における計測温度(室内温度)tpvを入力とし、室内温度tpvが設定温度tspに合致するように、ファン(給気ファン5/還気ファン3)の回転数やバルブ(温水バルブ8/冷水バルブ9)の開度を制御する。
例えば、冷房時、制御装置4は、室内温度tpvが設定温度tspを超えると、冷水バルブ9を開いて給気温度を下げたり、給気ファン5および還気ファン3の回転数を上げて給気風量を増やすといった動作を行う。図12にはその時の圧力の正負分布を併記している。室内と屋外とはほぼ大気圧と等しい状態となる。そのため、給気ファン5は室内(≒大気圧)に空気を送るために、ファン突出圧を大きく正圧に保つ必要がある。還気ファン3は、室内(≒大気圧)からの空気を吸引した上で、再循環と屋外(≒大気圧)排気を行う。したがって、還気ファン3の入口は負圧となり、出口は正圧となる。
室内側からみると、給気ファン5は室内に空気を押し込み送風するのに対して、還気ファン3は室内から空気を吸引し送風する。押し込みと吸引のパワーは常に同レベルであることが望ましいために、通常のファン運転では、給気ファン5と還気ファン3を同期をとって、回転数制御する。この場合、給気ファン5と還気ファン3の回転数を連動して制御し、給気ファン5と還気ファン3の回転数を同じとしたり、屋外空気が室内に流入しないようにするために、還気ファン3に対して給気ファン5の回転数を増加させた一定差の回転数とする。
図13に給気ファン5と還気ファン3の回転数制御の一例を示す。この例では、給気ファン5と還気ファン3とを連動させて、同じ回転数として制御する。すなわち、被空調空間2における負荷状態より定められる要求風量に応じ、要求風量が100%であれば、給気ファン5および還気ファン3の回転数を100%とする。要求風量が40%であれば、給気ファン5および還気ファン3の回転数を40%とする。
なお、上述において、要求風量100%とは、給気ファン5および還気ファン3の定格風量を意味し、回転数100%とは、給気ファン5および還気ファン3の定格回転数を意味する。
特開平05−180501号公報
しかしながら、上述した空調制御システムでは、給気ファン5と還気ファン3の回転数を常に連動して制御するようにしているため、以下に説明するような問題があった。
上述した空調制御システムでは、被空調空間2における負荷が小さい場合、被空調空間2への給気風量を絞って省エネルギーを図る。この時、給気ファン5および還気ファン3の両方の回転数を下げるが、ファン自体の風量/圧力レンジアビリティが狭く、低回転時のサージング現象、インバータからの高周波ノイズの発生などから、給気ファン5および還気ファン3の回転数を定格回転数の40%以下にすることができない。なお、サージング現象が生じると、激しい流れ振動を起こし、羽根車の破損につながる虞がある。このため、図13に示した制御例のように、被空調空間2への給気風量を40%までしか絞ることができず、大幅な省エネルギーを図ることができなかった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、大幅な省エネルギーを図ることができる空調制御方法および空調制御システムを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被空調空間への調和空気の供給通路に設けられた給気ファンと、被空調空間からの空気の排出通路に設けられた還気ファンと、調和空気の生成部への外気の取入通路に設けられた外気ダンパと、還気ファンから排出される空気の一部を還気として調和空気の生成部に戻す還流通路に設けられた還気ダンパと、還気ファンから排出される残りの空気を外気へ排出する排出通路に設けられた排気ダンパとを備え、被空調空間における負荷状態より定められる要求風量に応じて給気ファンと還気ファンの回転数を連動して制御する空調制御方法において、要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、還気ファンの運転を停止し、給気ファンのみの運転とする給気ファン単独運転ステップと、給気ファンのみの運転とされた場合、排気ダンパを全閉へ、還気ダンパを開方向へ、外気ダンパを閉方向へ制御するダンパ開度制御ステップとを設けたものである。
この発明によれば、例えば、予め定められた所定の風量を50%とした場合、要求風量が50%よりも小さくなると、還気ファンの運転が停止され、給気ファンのみの単独運転とされる。この場合、要求風量の50%を確保するために、給気ファンの回転数がアップする。以降、この回転数をアップさせた状態から、要求風量の減少に応じ、給気ファンの回転数が低下して行く。これにより、例えば、図4に示すように、給気ファンの回転数を定格回転数の40%までしか下げることができなくても、被空調空間への給気風量を20%まで絞ることが可能となり、還気ファンの停止と合わせて、大幅な省エネルギーを図ることができるようになる。
本発明において、要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、還気ファンの運転を停止すると、還気ファンの出口が負圧となるため、排気ダンパからの逆流が生じる。また、還気が流れにくくなり、外気が取り入れ易くなる。このエアバランスの悪化に対しては、排気ダンパを全閉へ、還気ダンパを開方向へ、外気ダンパを閉方向へ制御することによって対処する
例えば、給気ファンと還気ファンとの連動運転の状態において、外気ダンパおよび排気ダンパの開度が30%、還気ダンパの開度が70%であったとする。このような状態から、給気ファンのみの単独運転とする場合、排気ダンパの開度を0%とし、外気ダンパをより絞り気味に、還気ダンパをより開き気味にする。例えば、外気ダンパの開度を15%とし、還気ダンパの開度を100%とする。これにより、排気ダンパからの逆流が生じず、還気が流れ易くなり、外気が取り入れにくくなり、エアバランスの悪化を是正することができる。
本発明において、要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、還気ファンの運転を停止すると、還気ファン自体が空気流路となるために、還気ファンの装置抵抗が圧力損失を招き、還気が流れにくくなる。これに対しては、還気ファンをバイパスするバイパス通路を設け、このバイパス通路にバイパスダンパを設け、給気ファンのみの運転とされた場合、バイパスダンパを開き、還気ファンを通過する空気をバイパス通路に迂回させるようにすることによって対処することが可能である。これにより、還気ファンでの圧力損失がなくなり、還気が流れ易くなる。
本発明において、要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、還気ファンの運転を停止すると、被空調空間におけるエアバランスが悪化することがある。例えば、被空調空間における室圧が上昇したり、CO2 濃度が上昇したりすることがある。これに対しては、被空調空間における室圧および空気質の少なくとも一方を室内値としてモニタするようにすることによって対処することが可能である。例えば、室圧やCO2 濃度の許容値を決めておき、許容値を超えたら警報を出すようにしたり、給気ファンと還気ファンとの連動運転に戻すようにしたりする。
また、本発明は、空調制御方法としてではなく、空調制御システムとしても実現することが可能である。本願の請求項5,6,7,8の発明は、請求項1,2,3,4の空調制御方法を適用した空調制御システムに関するものである。
本発明によれば、要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、還気ファンの運転を停止し、給気ファンのみの運転とするようにしたので、例えば、給気ファンの回転数を定格回転数の40%以下にすることができなくても、被空調空間への給気風量を20%まで絞るなどとすることが可能となり、還気ファンの停止と合わせて、大幅な省エネルギーを図ることができる。
また、本発明によれば、給気ファンのみの運転とされた場合、排気ダンパを全閉へ、還気ダンパを開方向へ、外気ダンパを閉方向へ制御するようにしたので、エアバランスの悪化が是正されるものとなる。
以下、本発明に係る空調制御方法および空調制御システムを図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は本発明に係る空調制御方法の実施に用いる空調制御システムの一例(実施の形態1)を示す計装図である。同図において、図12と同一符号は図12を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。
この実施の形態1において、制御装置4Aは、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して制御装置としての各種機能を実現させるプログラムとによって実現され、本実施の形態特有の機能として給気ファン単独運転機能を有している。
以下、図3に示すフローチャートに従って、制御装置4Aが有する給気ファン単独運転機能について説明する。このフローチャートに従う処理動作は定周期で行われる。
制御装置4Aは、温度センサ10からの被空調空間2における室内温度tpvを取り込み(ステップS101)、この取り込んだ室内温度tpvと設定温度tspとの差から被空調空間2における負荷状態を求める(ステップS102)。
そして、制御装置4Aは、この求めた被空調空間2における負荷状態と現在の給気温度tspvとから、その負荷状態を賄い得る被空調空間2への空調機1からの給気量を要求風量として求める(ステップS103)。
ここで、要求風量が50%を超えていれば(ステップS104のNO)、制御装置4Aは、給気ファン5と還気ファン3との連動運転とし(ステップS105)、給気ファン5および還気ファン3の回転数を連動して制御する。例えば、要求風量が100%であれば、給気ファン5および還気ファン3の回転数を100%とする。
なお、給気ファン5と還気ファン3の回転数を一定差の回転数(給気ファン回転数>還気ファン回転数)とすることもあるが、ここでは給気ファン5と還気ファン3の回転数を同じとする。
これに対して、要求風量が50%以下となると(ステップS104のYES)、制御装置4Aは、還気ファン3の運転を停止し、給気ファン5のみの運転とする(ステップS106:図2参照)。すなわち、要求風量が50%以下となった場合、これを低風量運転時と判断し、還気ファン3の運転を停止し、給気ファン5のみの単独運転とする。
この場合、制御装置4Aは、要求風量の50%を確保するために、給気ファン5の回転数をアップさせる。図4にこの時の給気ファン5と還気ファン3の回転数制御の一例を示す。この図からも分かるように、制御装置4Aは、要求風量が100%〜50%までの間は給気ファン5と還気ファン3を同一回転数で連動運転させるが、要求風量が50%以下となると、給気ファン5のみの単独運転とし、要求風量の50%を確保するために、給気ファン5の回転数をアップさせる。
以降、この回転数をアップさせた状態から、要求風量の減少に応じ、給気ファン5の回転数を低下させて行く。これにより、図4に示すように、給気ファン5の回転数を定格回転数の40%までしか下げることができなくても、被空調空間2への給気風量を20%まで絞ることが可能となり、還気ファン3の停止と合わせて、大幅な省エネルギーを図ることができるようになる。
この実施の形態1において、給気ファン5のみの単独運転時、要求風量が大きくなると、給気ファン5の回転数をアップするだけではその要求風量を賄いきれなくなるので、還気ファン3を起動させる必要がある。但し、還気ファン3の起動/停止を頻繁に行うと、ノイズが出たり、風量や温度制御が不安定になる。これに対しては、単独運転/連動運転の切替時、ディファレンスやタイマを設けるなどの急変防止策をとることによって対処する。
また、この実施の形態1において、単独運転/連動運転の切替をどの時点で行うかも重要である。上述した例では、要求風量が50%となった時点を単独運転/連動運転の切替ポイントとしたが、この単独運転/連動運転の切替ポイントは要求風量が50%になった時点に限られるものではない。
図1の運転構成を近似すると、給気ファン5と還気ファン3は還気経路に対して直列に接続されているので、給気ファン5と還気ファン3との連動運転は直列運転とみなすことができる。給気ファン5と還気ファン3との連動運転時のファン特性を図5に示す。
図5に実線で示した特性Iは給気ファン5および還気ファン3のファン風量とファン静圧との関係を示す単独特性、同じく実線で示した特性IIは給気ファン5および還気ファン3のファン風量と軸動力との関係を示す単独特性、図5に点線で示した特性IIIは給気ファン5および還気ファン3の直列運転時のファン風量とファン静圧との関係を示す合成特性、同じく点線で示した特性IVは給気ファン5および還気ファン3の直列運転時のファン風量と軸動力との関係を示す合成特性である。
なお、ファンの性能曲線はメーカから公表されることが多いし、一般的なものであれば公の便覧などにも掲載されている。さらに、ファン法則という関係式も多くの専門書で紹介されている。例えば、ファン風量∝ファン回転数、ファン静圧∝(ファン回転数)2、ファン軸動力∝(ファン回転数)3というもので、このような関係を使えば、条件が異なる場合の運転点(風量、静圧、軸動力など)も容易に推定できる。
図5に示した特性Iにおいて、給気ファン5および還気ファン3の直列運転時の運転点がB点であれば、給気ファン5のみの単独運転が可能で、その単独運転時の運転点は特性IにおけるA点となり、直列運転時と同様の風量を供給することができる。この場合、給気ファン5のみの単独運転では、システム抵抗が図6に示すように変化する。このように、ファンの特性が既知であれば、どのような条件の時を単独運転/連動運転の切替ポイントとするかを事前に決定し、設定することが可能である。
図1に示した給気ファン5と還気ファン3との連動運転の状態では、再循環空気が還気ファン3に押し込まれて流れるために、還気RAは流れ易く、外気OAが取り入れにくい傾向がある。これに対して、図2に示した給気ファン5のみの単独運転の状態では、還気ファン3の装置抵抗が圧力損失を招き、また室内(≒大気圧)から空調機1の入口に至る還気経路が長いために、還気RAが流れにくくなり、外気OAが取り入れ易くなる。また、図2に示した給気ファン5のみの単独運転の状態では、還気ファン3の出口が負圧となるため、排気ダンパ12からの逆流が生じる。
このため、給気ファン5のみの単独運転とすると、図7に示すように、排気ダンパ12からの逆流が生じ、還気RAが減少し、外気OAが増加する。そこで、実施の形態1では、このエアバランスの悪化に対して、排気ダンパ12を全閉へ、還気ダンパ13を開方向へ、外気ダンパ11を閉方向へ制御することによって対処する。この場合の外気ダンパ11,排気ダンパ12および還気ダンパ13の制御例を図8に示す。なお、図8では、図1に示した制御装置4Aと区別するために、制御装置を符号4Bで示している。
例えば、給気ファン5および還気ファン3の連動運転の状態において、外気ダンパ11および排気ダンパ12の開度が30%、還気ダンパ13の開度が70%であったとする。このような状態から、給気ファン5のみの単独運転とする場合、制御装置4Bは、排気ダンパ12の開度を0%とし、外気ダンパ11をより絞り気味に、還気ダンパ13をより開き気味にする。例えば、外気ダンパ11の開度を15%とし、還気ダンパ13の開度を100%とする。これにより、排気ダンパ12からの逆流が生じず、還気RAが流れ易くなり、外気OAが取り入れにくくなり、エアバランスの悪化が是正される。
実施の形態2
実施の形態1において、要求風量が50%以下の低風量運転時、還気ファン3の運転を停止すると、還気ファン3自体が空気流路となるために、還気ファン3の装置抵抗が圧力損失を招き、還気RAが流れにくくなる。
そこで、実施の形態2では、図9に示すように、還気ファン3をバイパスするバイパス通路15を設け、このバイパス通路15にバイパスダンパ16を設け、給気ファン5のみの単独運転とされた場合、制御装置4Cからの指令によって、バイパスダンパ16を開き、還気ファン3を通過する空気をバイパス通路15に迂回させるようにする。これにより、還気ファン3での圧力損失がなくなり、還気RAが流れ易くなる。
実施の形態3
実施の形態2において、要求風量が50%以下の低風量運転時、還気ファン3の運転を停止すると、被空調空間2におけるエアバランスが悪化することがある。例えば、被空調空間2における室圧が上昇したり、CO2 濃度が上昇したりすることがある。
このエアバランスの悪化について説明する。実施の形態2において、要求風量が50%以下の低風量運転時、排気ダンパ12の開度が0%(全閉)とされると、排気風量がゼロとなる。一方、空調では外気取り入れにより換気が必要なので、一定量の外気OAを取り入れる。外気を取り入れた分は、室内の別ルートから屋外や周辺エリアに排気されることになる。なお、給気と還気との差によって生じる室外へのリーク風量は余剰排気量と呼ばれる。
一般に、空調では給気量を増やし、余剰排気を見込むことで、室への周辺空気の流入を防いでいる。例えば、ビルやデパートの入口で外向きに強風が流れていることがある。しかし、この余剰排気が極端に多くなってしまうと、空調エネルギーを外に捨てるというエネルギーロスになったり、室圧が上昇し、ドアが開きにくくなるなどの問題が生じる。
また、実施の形態2において、給気ファン5のみの単独運転によって被空調空間2への給気風量を絞ると、被空調空間2における換気量が不足する。この換気量の不足により、室内の空気質が悪化する。例えば、室内のCO2 濃度が上昇する。
そこで、実施の形態3では、図10に示すように、被空調空間2に室圧センサ17とCO2 センサ18を設け、室圧センサ17によって検出される被空調空間2内の室圧およびCO2 センサ18によって検出される被空調空間2内のCO2 濃度を制御装置4Dでモニタする。そして、制御装置4Dにおいて、被空調空間2内の室圧やCO2 濃度が許容値を超えたことを確認すると、警報を出力する。また、その時、給気ファン5のみの単独運転であれば、給気ファン4と還気ファン3との連動運転に戻す。
なお、この例では、被空調空間2内の空気質としてCO2 濃度を検出するようにしたが、検出する空気質はCO2 濃度に限られるものではない。また、被空調空間2内の室圧のみをモニタするようにしてもよく、被空調空間2内の空気質のみをモニタするようにしてもよい。
また、被空調空間2内の室圧やCO2 濃度が許容値を超えたことを確認した場合、警報を出力するのみとしたり、給気ファン4と還気ファン3との連動運転に戻すのみとしたりしてもよい。
また、図10は実施の形態2(図9)への適用例として示したが、実施の形態1(図7)においても同様にして、被空調空間2内の室圧や空気質をモニタするようにしてもよい。
実施の形態4
また、上述した実施の形態1〜3では、空調機1からの給気SAを被空調空間2にダイレクトに給気するシステム構成としたが、室内側の給気ダクトの末端に複数の可変風量制御装置(VAV(Variable Air Volume Unit))を設けたシステム構成(VAV空調制御システム)としてもよい。
図11にVAV空調制御システムへの適用例を示す。VAV制御システムでは、室内側の給気ダクトの末端に複数のVAV19が設けられる。このVAV19は被空調空間2を分割する細かいゾーン毎に取り付けられる。各VAV19は、各ゾーンの室内温度に応じて、そこへの給気風量(VAV風量)を増減する。各VAV19におけるVAV風量および温度制御状態は制御装置4Eへ送られる。
制御装置4Eは、各VAV風量の過不足状態から、給気ファン5および還気ファン3の回転数を増減する。例えば、風量不足の時にファン回転数を増やし、風量過剰の時にはファン回転数を減らす。また、各ゾーンの温度制御状態から、給気温度設定を増減する。例えば、冷房能力が不足であれば給気温度を下げ、冷房能力が過剰であれば給気温度を上げる。
このようなVAV制御システムにおいて、制御装置4Eは、各VAVからの要求風量を合計し、トータル要求風量を求め、このトータル風量が例えば50%以下となった場合、還気ファン3の運転を停止し、給気ファン5のみの単独運転とする。また、バイパスダンパ16を開くとともに、外気ダンパ11の開度を15%、排気ダンパ12の開度を0%、還気ダンパ13の開度を100%とする。
本発明に係る空調制御方法の実施に用いる空調制御システムの一例(実施の形態1)を示す計装図である。 この空調制御システムにおいて被空調空間への要求風量が50%以下となった場合の給気ファンのみの単独運転状況を示す図である。 この空調制御システムにおける制御装置が実行する特有の処理動作を示すフローチャートである。 このフローチャートに従う給気ファンと還気ファンの回転数制御の一例を示す図である。 給気ファンと還気ファンとの連動運転時のファン特性を単独運転時のファン特性と比較して示す図である。 給気ファンのみの単独運転時のシステム抵抗の変化を示す図である。 実施の形態1において給気ファンのみの単独運転とした場合のエアバランスの悪化を説明する図である。 実施の形態1におけるエアバランスの悪化を是正するための外気ダンパ,排気ダンパおよび還気ダンパの制御例を示す図である。 還気ファンをバイパスするバイパス通路を設けた例(実施の形態2)を示す図である。 被空調空間に室圧センサやCO2 センサを設けた例(実施の形態3)を示す図である。 VAV空調制御システムへの適用例(実施の形態4)を示す図である。 給気ファンと還気ファンを用いた空調制御システムの代表的な構成例(従来例)を示す図である。 従来の給気ファンと還気ファンの回転数制御の一例を示す図である。
符号の説明
1…空調機、2…被空調空間、3…還気ファン、4A〜4E…制御装置、5…給気ファン、6…温水オイル、7…冷水コイル、8…温水バルブ、9…冷水バルブ、10…温度センサ、11…外気ダンパ、12…排気ダンパ、13…還気ダンパ、14…給気温度センサ、15…バイパス通路、16…バイパスダンパ、17…室圧センサ、18…CO2 センサ、19…可変風量制御装置(VAV)、L1…取入通路、L2…供給通路、L3…排出通路、L4…還流通路、L5…排出通路、OA…外気、SA…給気、RA…還気、EX…排気。

Claims (8)

  1. 被空調空間への調和空気の供給通路に設けられた給気ファンと、前記被空調空間からの空気の排出通路に設けられた還気ファンと、前記調和空気の生成部への外気の取入通路に設けられた外気ダンパと、前記還気ファンから排出される空気の一部を還気として前記調和空気の生成部に戻す還流通路に設けられた還気ダンパと、前記還気ファンから排出される残りの空気を外気へ排出する排出通路に設けられた排気ダンパとを備え、前記被空調空間における負荷状態より定められる要求風量に応じて前記給気ファンと前記還気ファンの回転数を連動して制御する空調制御方法において、
    前記要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、前記還気ファンの運転を停止し、前記給気ファンのみの運転とする給気ファン単独運転ステップと、
    前記給気ファンのみの運転とされた場合、前記排気ダンパを全閉へ、前記還気ダンパを開方向へ、前記外気ダンパを閉方向へ制御するダンパ開度制御ステップと
    を備えることを特徴とする空調制御方法。
  2. 請求項1に記載された空調制御方法において、
    前記還気ファンをバイパスするバイパス通路と、このバイパス通路に設けられたバイパスダンパとを備え、
    前記給気ファンのみの運転とされた場合、前記バイパスダンパを開き、前記還気ファンを通過する空気を前記バイパス通路に迂回させるバイパスダンパ制御ステップ
    を備えることを特徴とする空調制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載された空調制御方法において、
    前記被空調空間における室圧および空気質の少なくとも一方を室内値としてモニタする室内値モニタステップ
    を備えることを特徴とする空調制御方法。
  4. 請求項3に記載された空調制御方法において、
    前記給気ファンのみの運転時、前記室内値が予め定められた規定の範囲より逸脱した場合、前記給気ファンと前記還気ファンとの連動運転に戻す給気ファン単独運転解除ステップ
    を備えることを特徴とする空調制御方法。
  5. 被空調空間への調和空気の供給通路に設けられた給気ファンと、前記被空調空間からの空気の排出通路に設けられた還気ファンと、前記調和空気の生成部への外気の取入通路に設けられた外気ダンパと、前記還気ファンから排出される空気の一部を還気として前記調和空気の生成部に戻す還流通路に設けられた還気ダンパと、前記還気ファンから排出される残りの空気を外気へ排出する排出通路に設けられた排気ダンパとを備え、前記被空調空間における負荷状態より定められる要求風量に応じて前記給気ファンと前記還気ファンの回転数を連動して制御する空調制御システムにおいて、
    前記要求風量が予め定められた所定の風量よりも小さい低風量運転時、前記還気ファンの運転を停止し、前記給気ファンのみの運転とする給気ファン単独運転手段と、
    前記給気ファンのみの運転とされた場合、前記排気ダンパを全閉へ、前記還気ダンパを開方向へ、前記外気ダンパを閉方向へ制御するダンパ開度制御手段と
    を備えることを特徴とする空調制御システム
  6. 請求項5に記載された空調制御システムにおいて、
    前記還気ファンをバイパスするバイパス通路と、
    このバイパス通路に設けられたバイパスダンパと、
    前記給気ファンのみの運転とされた場合、前記バイパスダンパを開き、前記還気ファンを通過する空気を前記バイパス通路に迂回させるバイパスダンパ制御手段と
    を備えることを特徴とする空調制御システム。
  7. 請求項5又は6に記載された空調制御システムにおいて、
    前記被空調空間における室圧および空気質の少なくとも一方を室内値としてモニタする室内値モニタ手段
    を備えることを特徴とする空調制御システム。
  8. 請求項7に記載された空調制御システムにおいて、
    前記給気ファンのみの運転時、前記室内値が予め定められた規定の範囲より逸脱した場合、前記給気ファンと前記還気ファンとの連動運転に戻す給気ファン単独運転解除手段
    を備えることを特徴とする空調制御システム。
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