JP5270484B2 - 建具 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたシャッターでは、シャッターの巻き取りドラムに連結した従動スプロケットと、窓の上枠位置に設けた主動スプロケットとをチェーンで連結し、主動スプロケットの回転軸に固定したギアにボールチェーンを巻き回して操作部が構成され、室内側に垂れ下げたボールチェーンを引くことで巻き取りドラムを回転させてシャッターを開閉可能に構成されている。
また、操作手段としては、手動によるものでもよく、電動等の駆動源を有したものであってもよい。手動の操作手段としては、適宜なロープやワイヤー、チェーン、ボールチェーンなどを無端の輪で形成して操作側駆動部に巻回したものや、操作側駆動部に適宜なギア等を介して接続されて回転操作可能に構成された回動ロッドなどが利用可能である。
さらに、上枠よりも室内側に操作側駆動部を位置させたことで、上枠と操作側駆動部とが干渉しにくくでき、これにより操作側駆動部の大径化を図ることが可能になり、操作側駆動部を大径化することで、その回転操作力を小さくすることができ、さらに利便性の向上を図ることができる。
また、動力伝達手段を覆うカバー部材が上枠の少なくとも一部を貫通して設けられているので、上枠よりも室外側に位置する遮蔽体側駆動部と操作側駆動部とを動力伝達手段で連結した状態において、動力伝達手段に沿って室外側から室内側への雨水等の浸入が防止しやすくなり、止水性を確保することができる。
また、本発明の建具では、前記操作側駆動部の回転軸は、前記遮蔽体側駆動部の回転軸よりも下方に設けられていることが好ましい。
また、本発明の建具では、前記カバー部材は、前記動力伝達手段が前記上枠を貫通する位置において止水手段を介して当該上枠に接続されていることが好ましい。
また、本発明の建具では、前記上枠は、金属製の室外部材と樹脂製の室内部材とを有して構成され、前記カバー部材は、前記動力伝達手段が前記室外部材を貫通する位置において止水手段を介して当該室外部材に接続されるとともに、前記動力伝達手段が前記室内部材を貫通する位置において気密手段を介して当該室内部材に接続されていてもよい。
このような構成によれば、上枠における第1部材と第2部材とに跨る補強金物を設けたことで、前記カバー部材が貫通した上枠を補強することができ、枠体の剛性および強度を確保することができる。また、前述のように、遮蔽体側駆動部と操作側駆動部とを動力伝達手段で連結し、この動力伝達手段を覆いかつ上枠の一部を貫通するカバー部材を設けるようなレイアウトを採用した場合において、上枠は、建物開口部に固定される位置から面材を支持する位置までの距離が長くなってしまい、剛性が低下する可能性があるものの、補強金物で第1部材と第2部材とを連結して上枠の剛性が確保できるので、風などが作用した際の枠体の撓みを防止することができる。
このような構成によれば、複数の短尺補強部材で補強金物を構成した場合には、それらの間隔部分にカバー部材を挿通させることができ、一方、長尺補強部材で補強金物を構成した場合には、その開口部にカバー部材を挿通させることができ、いずれの場合もカバー部材の配置を邪魔することなく、上枠を補強することができる。
なお、第2実施形態において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、各図においては、図面を見やすくするために、主要な構成部材については、その断面部分のハッチングを省略することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。この建具は、上げ下げ窓1と、遮蔽装置としてのシャッター10と、シャッター10を開閉操作するための手動操作ユニット20とを備えている。
上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられるものであって、外壁開口部に固定される枠体としての窓枠2と、この窓枠2の内部に設けられた上部障子3および下部障子4とを備えて構成されている。窓枠2は、上枠5、下枠6、および左右の縦枠7を四周枠組みして形成され、室外側に網戸8が支持されるとともに、この網戸8よりも室外側にシャッター10が上下開閉自在かつ上方に巻き上げ収容可能に設けられている。
シャッター10の駆動機構は、巻取りドラム12の巻取り軸12Aに固定された従動スプロケット16と、この従動スプロケット16にベルト17を介して連結される遮蔽体側駆動部として駆動スプロケット18と、この駆動スプロケット18に双方向クラッチ19を介して連結される開閉操作手段としての手動操作ユニット20とを有して構成されている。ここで、従動スプロケット16は、駆動スプロケット18よりも大きな径で形成されており、駆動スプロケット18の回転を減速した回転数で従動スプロケット16が駆動されることで、ベルト17を介して開閉駆動力が巻取りドラム12に伝達されるようになっている。
次に、本発明の第2実施形態に係る建具1について、図6〜8に基づいて説明する。
本実施形態の建具1では、上枠5の構成が前記第1実施形態と相違し、その他の構成は、第1実施形態と略同一である。以下、相違点について詳しく説明する。
上枠5は、それぞれアルミ形材製(金属製)の第1室外部材(第1部材)51および第2室外部材(第2部材)52と、これら第1および第2の室外部材51,52の室内側を覆う樹脂製の室内部材53と、第1室外部材51と第2室外部材52とに跨って固定される補強金物54とを有して構成されている。
すなわち、第1室外部材51と第2室外部材52とを補強金物54で連結したことで、上枠5を補強することができ、窓枠2の剛性および強度を確保することができる。また、上枠5を貫通してフレキシブルワイヤ24やカバー部材25を配置し、駆動プーリ21を上額縁G1の下面に設けた手動操作ユニット20のレイアウトにおいて、障子3,4を支持する第1室外部材51と、建物開口部に固定される第2室外部材52とが上下に並んで連結され、上枠5全体の上下寸法が大きくなるとともに、この上枠5をカバー部材25が貫通することで、上枠5の剛性が低下する可能性があるものの、補強金物54によって上枠5の剛性が確保できるので、風などが作用した際の窓枠2の撓みを防止することができる。
(1)本発明の建具は、建物開口部に固定されて少なくとも上枠を有する枠体と、この枠体に支持される少なくとも1枚の面材と、この面材の室外側を覆う閉鎖位置と上方に収容される開放位置との間を移動可能な遮蔽体を有する遮蔽装置と、この遮蔽装置を室内側から開閉操作するための開閉操作手段とを備え、前記遮蔽装置は、前記上枠よりも室外側に位置して前記遮蔽体を開閉駆動する遮蔽体側駆動部を有して構成され、前記開閉操作手段は、前記上枠よりも室内側に位置する操作側駆動部と、この操作側駆動部を回転させるための操作手段と、前記操作側駆動部の駆動力を前記遮蔽体側駆動部に伝達する動力伝達手段と、この動力伝達手段を覆うとともに前記上枠の少なくとも一部を貫通するカバー部材とを有して構成されていればよい。
このような構成によれば、動力伝達手段を可撓性部材で構成することで、遮蔽体側駆動部および操作側駆動部の設置位置や設置角度が任意に設定でき、すなわち遮蔽体側駆動部および操作側駆動部の回転軸を互いに同一直線上ではなくかつ互いに平行ではない状態で設置することができる。従って、操作側駆動部の設置自由度が一層高まることから、その大径化を容易に図ることができる。さらに、可撓性部材で構成した動力伝達手段をカバー部材の規制部で位置決めして移動を規制することで、操作中に可撓性部材が移動して面材や遮蔽体と干渉することを確実に防止することができる。
このような構成によれば、遮蔽体側駆動部の回転軸が当該建具の見付け方向に平行に設けられた場合に、操作側駆動部の回転軸を見込み方向に平行に設けることで、大径化した操作側駆動部と上枠や面材との干渉を確実に防止することができる。
このような構成によれば、操作側駆動部の回転軸を下方に下げて設けることで、上枠や上枠の室内側に設けられる額縁との干渉を避けつつ、操作側駆動部を大径化することができる。
また、本発明の建具では、前記上枠は、金属製の室外部材と樹脂製の室内部材とを有して構成され、前記カバー部材は、前記動力伝達手段が前記室外部材を貫通する位置において止水手段を介して当該室外部材に接続されるとともに、前記動力伝達手段が前記室内部材を貫通する位置において気密手段を介して当該室内部材に接続されていてもよい。
このような構成によれば、動力伝達手段が上枠を貫通する貫通位置に止水手段や気密手段を設け、これらの止水手段や気密手段でカバー部材と上枠とを接続することで、屋外側からの雨水等の浸入を確実に防止して止水性を向上させることができる。さらに、気密手段によって室内側の空気が屋外側に漏れるのを防止することで、気密性を高めて結露を防止することができる。
例えば、前記実施形態においては、上げ下げ窓1を例示して説明したが、本発明の建具は、上げ下げ窓1に限らず、引違い窓や片引き窓であってもよく、また障子が開閉不能に設けられた嵌め殺し窓であってもよい。また、上げ下げ窓であっても、前記実施形態のようなシングルハングの上げ下げ窓に限らず、上下の障子がそれぞれ開閉自在に支持されたダブルハングの上げ下げ窓であってもよく、さらには3枚以上の面材を有したものであってもよい。
また、前記実施形態において、遮蔽体としてのシャッター面材11を有したシャッター10が設けられた建具について説明したが、遮蔽体としては、複数のスラットが上方に巻取り収容可能に構成されたシャッターに限らず、スラットが折り畳み収容されたり重ね合わせ収容されるタイプのシャッターやブラインドであってもよい。さらに、遮蔽体としては、上方に巻取り収容可能なネットを備えて構成されたロール網戸であってもよい。
また、動力伝達手段としては、フレキシブルワイヤ(可撓性部材)24に限らず、適宜なギアを複数組み合わせて構成されたものでもよく、また複数のプーリとベルトとを組み合わせて構成されたものでもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (7)
- 建物開口部に固定されて少なくとも上枠を有する枠体と、この枠体に支持される少なくとも1枚の面材と、この面材の室外側を覆う閉鎖位置と上方に収容される開放位置との間を移動可能な遮蔽体を有する遮蔽装置と、この遮蔽装置を室内側から開閉操作するための開閉操作手段とを備え、
前記遮蔽装置は、前記上枠よりも室外側に位置して前記遮蔽体を開閉駆動する遮蔽体側駆動部を有して構成され、
前記開閉操作手段は、前記上枠よりも室内側に位置する操作側駆動部と、この操作側駆動部を回転させるための操作手段と、前記操作側駆動部の駆動力を前記遮蔽体側駆動部に伝達する動力伝達手段と、この動力伝達手段を覆うとともに前記上枠の少なくとも一部を貫通するカバー部材とを有して構成され、
前記操作側駆動部の回転軸と前記遮蔽体側駆動部の回転軸とが互いに直交して設けられ、前記操作側駆動部の回転軸が見込み方向と平行に設けられている建具。 - 前記動力伝達手段は、その回転軸方向が屈曲可能な可撓性部材で構成され、
前記カバー部材には、前記可撓性部材を位置決めして移動を規制する規制部が設けられている請求項1に記載の建具。 - 前記操作側駆動部の回転軸は、前記遮蔽体側駆動部の回転軸よりも下方に設けられている請求項1または請求項2のいずれかに記載の建具。
- 前記カバー部材は、前記動力伝達手段が前記上枠を貫通する位置において止水手段を介して当該上枠に接続されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
- 前記上枠は、金属製の室外部材と樹脂製の室内部材とを有して構成され、
前記カバー部材は、前記動力伝達手段が前記室外部材を貫通する位置において止水手段を介して当該室外部材に接続されるとともに、前記動力伝達手段が前記室内部材を貫通する位置において気密手段を介して当該室内部材に接続されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。 - 前記上枠は、前記面材を支持する第1部材と、この第1部材よりも上方にて建物開口部に固定される第2部材と、これらの第1部材と第2部材とに跨って固定される補強金具とを有して構成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の建具。
- 前記補強金具は、
前記上枠の長手方向に沿って所定間隔を介して複数で設けられる短尺補強部材で構成されるか、
または、
前記上枠の長手方向に沿って長尺状に形成されかつ前記カバー部材が貫通する開口部を有した長尺補強部材で構成されている請求項6に記載の建具。
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