JP5270320B2 - ビールサーバーカウントシステム - Google Patents
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Description
店員は、客席にいる客から注文を受けるとディスペンサーの設置されている場所まで歩いて行き、注文数の飲料液を、ディスペンサーを介して容器(ジョッキー等) に注入し、その容器を客席にまで運んでいた。
特に、客の注文が一時期に集中した場合は、ディスペンサーを複数の店員で共有する形となり順番待ちができて、注文に対して迅速な対応が困難となる。
一方、客は、店員を呼んで注文してから、一定期間後に届けられた飲料液を飲むこととなり、待ち時間が発生して、欲する時に、直ちに、飲むことができなかった。
逆に、注文を控えてしまう結果となり、むしろ店舗側にとっては売上につながらないものとなっている。
一方、店舗側にとっては、客の注文に迅速に対応するために多数の店員を配置しなければならず、人件費の負担が大きい。
このような問題を解決するために、特許文献1に開示されたようなドラフトタワーを設置したテーブルが開発されている。
この発明では、客席テーブルにビール吐出用のドラフトタワーを設置し、ドラフトタワーからの吐出量を計測して客席および店舗のレジ付近の双方に設けた積算計に表示するものが採用されている。
さらに、客にとっては、自ら飲料液を吐出させるという操作を楽しめるばかりか、客自身が吐出量( 飲料代金) を確認しながら飲むことができるので安心感があり、また飲んだ量を自分で確認できることから、金銭上のトラブルも防止される。
また、店舗側にとっては、洗浄した新しい容器を用意する必要もなく、且つ店員の配置も不要となり、コスト的に極めて効率的である。
そして、この流量計は磁性体が取り付けられた羽車と、ピックアップコイルと、導電性接続管と、回転パルス発生部とを備えており、パイプ内を流れる液体によって回転する羽車が作る磁界の変化を検出することにより、正確な流量を測定する機構となっている。
流量計の暴走が発生すると、店側は、客に不当な額の代金を請求することを防ぐために、流量計の暴走直前のカウンタの値が分かっている場合には、カウンタの値をその値へ戻す。
しかしながら、暴走直前の値が不明な場合が殆どであるため、客に不利益を被らせないように、おおよその見当をつけてカウンタの値を大きく戻すことが行われている。このように戻したときの殆どの場合は、暴走直前の値を越えて戻るため、店側にとっては大きな不利益を生むこととなる。
そのため、何らかの原因により流量計の暴走が発生しても、記録装置に記録されたデータを調べることで流量計のカウンタの暴走時期を特定することができ、カウンタの値を正確に暴走直前の値に戻すことができる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
また、図2は本実施形態のビールサーバーカウントシステムの概念図である。
これらの図に示すように、本実施形態のビールサーバーカウントシステムAは、複数個のテーブル1と、各テーブル1に据え付けられるビールサーバー2と、ビールタンク3と、炭酸ガスボンベ4と、積算流量計5と、各テーブル1に配設される第一測定表示部6と、第二測定表示部7と、液切れ検知センサ8と、液切れ検知機構9と、冷却機構10とを備える。
このとき、ビールタンク3はテーブル1の下方に収納されているが、ビールタンク3にはキャスターが取り付けられているため、容易に移動させることができ、ビールタンクの交換を能率的に行うことができる。
すなわち、ビールタンク3と炭酸ガスボンベ4とは常に一組で用いられる。
炭酸ガスボンベ4から炭酸ガスがガスホースL2を通ってビールタンク3へ高圧で送られると、ビールは炭酸ガスの圧力によりビールホースL1へ押し出され、ビールサーバー2へ移動する。
このとき、炭酸ガスの一部はその圧力により強制的にビール内へ溶け込まされる。
なお、炭酸ガスの充填圧力は樽内のビール温度によるが0.05MPa〜0.4MPaの範囲であることが好ましい。
その理由は、充填圧力がこの範囲よりも小さいと、ビールを吐出させる際の吐出圧を十分に確保することが難しくなり、この範囲よりも大きいと安全管理が難しくなるためである。
この冷却盤10B の中にはビールホースL1と接続された蛇管が内蔵されており、そこを通るビールは冷却盤10Bの周囲に存在する氷、或いは氷を含んだ水と熱交換することで冷却される。
積算流量計5はテーブルと離れた位置にあるレジ側カウンタに設けられた第二測定表示部7、及びその積算流量計5が設けられたビールサーバー2に備えられた第一測定表示部6に接続されており、積算流量計5が測定した積算流量が両流量計カウンタに表示される仕組みになっている。
すなわち、第二測定表示部7、及び第一測定表示部6には、任意のある時刻からある瞬間までの間にビールホースL1を通過したビールの総量(体積)が表示される。
本実施形態の液切れ検知センサ8は、それが備える電極間に電圧を印加し、その結果として電流が流れるかどうか感知することによって気泡の存在を検知するものである。
このとき、液切れ検知機構9が液切れ検知センサ8に電圧を印加する。
液切れ検知機構9は第二測定表示部7とも接続されており、液切れが検知されると第二測定表示部7に対して信号を発信し、第二測定表示部7に液切れが発生したことを表示させる。
気泡が積算流量計5を通過する前に、若しくは速やかに気泡を発見することで、気泡が積算流量計5を回転させ、実際のビール供給量よりも多い量を第一測定表示部6に表示させることを防止する。
この機能は後述するように、積算流量計5の暴走が発生した際に、第一測定表示部6が示す数値を暴走発生直前の値に戻す場合に用いられる。
なお第一測定表示部6は、テーブル上のビールサーバー(通常、テーブルの後方端部付近に設置されている)の後方に表示面がビールサーバー側になるように起立状に設けられることが好ましい。
この場合、ビールサーバーを操作する者も、テーブルの周囲にいる者も、同時にその表示面を見て数値(供給量)を視識することができる。
以下、同様にして積算データが記録部71に蓄積されていく。
なお、記録部71に関してはどのような種類のものを使用しても構わないが、操作の簡便性や入手のし易さ等を考慮した場合、HDDまたはフラッシュメモリを使用することが好ましい。
従って、仮に積算流量計5の暴走が発生したとしても、積算データを調査することにより、暴走の発生時刻を容易に特定することができる。
そして、暴走発生直前の総流量に第一測定表示部6の値を戻すことにより、客と店の両方共に不利益が発生することを防止できる。
なお、積算データの参照方法の一例を後述するが、本実施形態では、第二測定表示部7に設けられたタッチパネルを操作することで、積算データを参照、及び書き換えができるようになっている。
図3は本実施形態の第二測定表示部の表示画面の一例を示す説明図である。
先ず、タッチパネル画面に表示されるトップ画面は図3に示す通りである。
この画面では各テーブルに配設された第一測定表示部6にそのときに表示されている数値が表示されており、各テーブルでどのくらいの量のビールが消費されているのかが一目で確認できるようになっている。
また、画面左から二列目の「呼出ランプ」は、第一測定表示部6に設けられている店員呼出ボタンが押されると点灯するようになっており、第二測定表示部7の操作中であっても客からの呼び出しに速やかに対応することができる。
そして、各テーブル番号の横に表示されている「清算」のボタンが押されると、図5に示すように飲まれたビールの量と、その量に対応した料金とが同時に表示される。
次に、この画面の右下の「料金清算」ボタンを押すと、図6の確認画面に切り替わり、この画面の「清算」ボタンを押すと料金が確定する。
例えば、レジカウンターで最終的な料金の精算を行う際に、表1に示すような積算データが記録されていたとすると、暴走が少なくとも19:15以降に発生したと推定できるため、暴走発生以前までに飲まれていた量(900cc)を基に料金を請求する。
これにより、客に不当に高い料金を請求することを防止でき、且つ店側にとっても暴走直前までに供給した量(900cc)以下の量を基にして料金請求を行うことを防止できる。
設定メニュー画面の上段に表示されている「料金設定画面」ボタンが押されると、図8に示す料金設定画面に切り替わり、この画面から1cc当たりのビールの値段を変更することができる。
設定メニュー画面の中段に表示されている「履歴確認画面」ボタンが押されると、画面が図9のように切り替わり、履歴管理画面に切り替わる。
この画面は記録した積算データを参照するための画面であり、主にレジカウンターでの料金清算時や客から暴走発生の通報があった際に用いられる。
この履歴確認画面にはテーブル番号が表示されており、履歴を確認したいテーブルのテーブル番号を押すと、画面が図10のように切り替わり、時系列順にその時刻までの供給されたビールの総量と、その量に対応する料金とが表示される。
図11は、第二測定表示部の構成を示すブロック回路図である。
この図に示すように、第二測定表示部7は積算流量計5から送られてくる流量に関する情報を記憶する記録部71と、流量情報や種々の設定を行う際の設定画面を表示するための表示部72と、設定を行う際に操作する操作部73と、これらを一括して制御する制御部74と、を備える。
なお、上述した実施形態においては、操作部73はタッチパネルとなっており、ディスプレイ(表示部72)に表示されたボタンを押して、種々の操作を行う。
そして保存された流量情報を表示部72に表示する場合には操作部73を操作する。操作部73が操作されると、操作部73から制御部74へ流量情報を取り出せという内容の命令が発信される。
その命令を受信した制御部74は指定された流量情報を記録部71から取り出し、それを表示部72へ送り、表示させる。
また、制御部74は液切れ検知機構9とも接続されており、液切れ検知機構9から液切れが発生したことを知らせる信号を受信すると、表示部72にその旨を表示させる。
このように第二測定表示部7に制御の主力を置くことにより、すなわち制御部74を装備することにより、テーブル側の第一測定表示部6が故障しても、システム全体が致命傷とならない。
例えば、テーブル側の第一測定表示部6は、酔客により故障する危険が高いが、仮に第一測定表示部6が壊されても制御部74は、安全である。
例えば、第一測定表示部にもタッチパネル画面を設け、その画面から、例えばメニューの注文をできるようにすることも可能である。
このとき、第一測定表示部の記録部としてSDカード等の小型記憶装置を用いることで、第一測定表示部の大型化を防止することができる。
また、液切れの発生についても第一測定表示部に表示させることも採用可能である。
そして、第二測定表示部が備える操作部に関しても、上述した実施形態ではディスプレイ(表示部)に表示されたタッチパネル方式であったが、キーボードのように表示部と完全に分離されたものを用いることも可能である。
1…テーブル
2…ビールサーバー
21…可動レバー
3…ビールタンク
4…炭酸ガスタンク
5…積算流量計
6…第一測定表示部
7…第二測定表示部
71…記録部
72…表示部
73…操作部
74…制御部
8…液切れ検知センサ
9…液切れ検知機構
10…冷却機構
10A…氷収納容器
10B…冷却盤
L1…ビールホース
L2…ガスホース
Claims (5)
- ビールサーバーを備えたテーブルと、該ビールサーバーの液供出量を測定表示する第一測定表示部と、該ビールサーバーの液供出量を測定表示する第二測定表示部と、供給されたビールの量を測定する積算流量計とを備え、第二測定表示部には、積算流量計が測定したビールの供出量を一定の時間間隔で記録する記録部が設けられていることを特徴とするビールサーバーカウントシステム。
- 第一測定表示部がテーブルに設けられていることを特徴とする請求項1記載のビールサーバーカウントシステム。
- 第二測定表示部がテーブルと離れた位置にあるレジ側カウンタに設けられていることを特徴とする請求項1記載のビールサーバーカウントシステム。
- テーブルが複数個備わっていることを特徴とする請求項1記載のビールサーバーカウントシステム。
- 液切れ検知機構が設けられており、該液切れ検知機構は第二測定表示部とも接続されており、液切れが検知されると第二測定表示部に対して信号を発信し、第二測定表示部に液切れが発生したことを表示させるものであることを特徴とする請求項1記載のビールサーバーカウントシステム。
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