JP5269869B2 - 消臭方法 - Google Patents

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Description

本発明は、消臭方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境の消臭に好適な、微生物を利用した消臭方法に関する。
トイレの床面に尿がこぼれて濡れると、尿自体あるいは尿の腐敗によってそこから悪臭が発生してトイレ室内の悪臭の原因となる。また、尿による床面の濡れは見た目にも不衛生であり、トイレの使用者に不快感を与える。頻繁に清掃を行って床面を清潔に保つことで、これらの問題を解消することは可能ではある。しかし、現実問題として頻繁に清掃を行うことは非常に手間がかかるだけでなく、清掃中にはトイレの使用ができなくなることから、トイレ使用者にとっても不便である。そこで、トイレの清掃にかかる手間を低減しながらも、トイレを清潔に保つべく、消臭剤、脱臭剤、吸水剤、微生物、除菌剤等を含有するマット類をトイレの床面の便器周りに敷き、このマット類に尿滴を吸収させてトイレの床面に尿滴が直接こぼれて濡れるのを防ぎつつ、マットに吸収させた尿滴からの悪臭の発生を抑える技術が各種提案されている。
例えば、特許文献1では、中心金属が鉄または銅もしくはコバルトであるフタロシアニンポリカルボン酸またはフタロシアニンポリスルホン酸もしくはこれらの2以上の組み合わせからなる消臭剤(A)と、銅、鉄、亜鉛およびコバルトの群から選ばれる金属の水酸化物、金属塩の1もしくは2以上の組み合わせからなる消臭剤(B)とを消臭剤として含むポリアクリル酸系吸水性ポリマーを内部に保持した消臭吸尿シートを取り替え可能に装着した便所用消臭マットによって、尿を吸収しつつ、尿が分解して発生する悪臭物質を効率よく分解して消臭するようにしている。
特開平9−173248
しかしながら、トイレの床面に消臭マット類を敷いてもなお、悪臭が漂う不衛生なトイレが非常に多いのが現状である。この理由は、従来の消臭マット類の吸水性能が短時間で低下して離水を起こし、吸収しきれなくなった尿によってトイレの床面が濡れることによるものと考えられる。また、従来の消臭マット類の消臭性能が短時間で低下してしまうことによるものとも考えられる。
これらの問題は、消臭マット類を頻繁に交換することで解決することは可能である。しかし、消臭マット類を頻繁に交換するためには、多大な手間と時間を要し、コストアップにも繋がる。したがって、消臭マット類を頻繁に交換することは、悪臭が漂う不衛生なトイレを低減するための手法としては現実的とは言えない。そこで、消臭マット類の頻繁な交換を必要としない消臭方法が望まれる。
また、従来の消臭マット類は、尿の吸収によってマットが変色する場合がある。このような場合には、消臭マット類の外観が不潔に見え、トイレ使用者に不快感を与えることが多い。そこで、消臭マット類の外観を清潔に保ち、トイレの使用者に不快感を与えることのない消臭方法が望まれる。
ところで、トイレ以外にも、床面が濡れて悪臭が発生しうる環境が多数存在している。例えば、尿で床面が濡れることによる悪臭の発生は、トイレに限らず、トイレ使用者の靴底に付着している尿が床面に付着する可能性のあるトイレ通路や洗面台の下、乳児の尿が床面にこぼれる可能性のある商業施設等のおむつ交換ベッド下、入院患者の尿が床面に付着する可能性のある病院や老人介護施設のベッド下やゴミ置き場、洗面所の下等の床面においても起こりうる。また、尿に限らず、腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れることにより悪臭が発生する場合もある。例えば、食品加工場においては、食品に含まれるタンパク質等の有機物を含む液体で床面が濡れ、これが微生物の作用によって腐敗して悪臭が発生する場合がある。また、清掃車(ゴミ回収車)の車庫の床面には、生ゴミ等に由来する腐敗臭を発する液体がこぼれて悪臭が発生する場合もある。さらには、ゴミ集積所に集められたゴミ袋に穴が空いて腐敗臭を発する液体が漏れだして床面が濡れ、悪臭を発する場合もある。そこで、トイレに限らず、床面が濡れて悪臭が発生しうる様々な環境下で悪臭の発生を抑制する方法の確立が望まれている。
本発明は、消臭マット類等の頻繁な交換を必要とすることなく、外観を清潔に保つことができ、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する様々な環境において悪臭の発生を抑制することができる消臭方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、本願発明者等が鋭意検討を行った結果、消臭マット類等の頻繁な交換を必要とすることなく、外観を清潔に保つことができ、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する様々な環境において悪臭の発生を抑制することができる従来にはない新たな発明の構成を知見するに至り、さらに種々検討を重ねて、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の消臭方法は、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境を消臭する消臭方法であって、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを併せ持つ下マットを床面に敷き、吸水性のない剛性素材によって形成された複数の通液孔を有する上マットを下マットに載置し、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が添加された培養液を下マットに定期的にまたは随意の時間間隔で散布し、下マットに吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液に由来する水分量と下マットの水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マットの含水率が20重量%〜90重量%に制御されるように、上記環境において尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が下マットにこぼれる量に応じて、下マットの吸収・保持機能及び水分蒸散機能と培養液の散布量とを設定するようにしている。
したがって、本発明の消臭方法によると、下マットに吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液に由来する水分量と下マットの水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マットの含水率が消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲に制御される。その結果、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が下マットに長期に亘って吸収・保持され続け、この微生物の消臭機能が長期に亘って発揮され続ける。
しかも、下マットに上マットを載置することによって、トイレ等の使用者の足裏に下マットが直接接触するのを防ぐことができる。したがって、トイレ等の使用者の足裏に汚れを付着させることがなくなるだけでなく、トイレ等の使用者の足裏を介して生じる汚れの拡散も回避することができる。さらに、トイレ等の使用者の足裏が下マットに直接接触することにより下マットに局所的な荷重がかかるのを回避することができるので、下マットからの水分の滲み出し(離水)を防ぐことができる。したがって、トイレ等の使用者に不快感を与えることなく、外観の清潔感が確保されながらも、悪臭の発生が確実に抑制される。
尚、本明細書において、「腐敗臭を発しうる液体」とは、腐敗臭を発する液体は勿論のこと、床面にこぼれて腐敗が進行した結果として腐敗臭が発生する可能性のある液体も含まれる。
ここで、本発明において、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物として、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)を用いることが好ましい。この微生物は、土壌由来の有用微生物であり、油脂類の分解機能と悪臭の消臭機能を有している。また、下マットの含水率が低下した場合にも死滅することなく、芽胞を形成して休眠状態に入り、下マットの含水率を再び高めれば、悪臭成分を消臭する機能が再び発揮される。しかも、この微生物は厨房の排水や排水管に付着したスケールなど悪臭の発生源に対する消臭剤の主剤として広く使用されており、入手も極めて容易であるという利点も有している。
また、本発明において、下マットの含水率は、20重量%〜90重量%に制御される。下マットの含水率をこの範囲に制御することで、下マットの含水率がバチルスサブチリスに代表される消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物の至適範囲となり、消臭機能を確実に発揮させて消臭を行うことができる。
尚、本明細書における「含水率」とは、以下の式(1)により算出される値である。
含水率(重量%)=保水量(g/m)÷湿重量(g/m)×100・・・・(1)
さらに、本発明において、下マットの少なくとも上マットが載置される面を黒色ないしは灰色とすることが好ましい。この場合、尿等による下マットの表面の汚れを目立ち難くすることができる。また、上マットの下に下マットが存在していることを感じにくいものとでき、トイレ等の使用者に不自然な感じや違和感を与えることがなくなる。
本発明の消臭方法によれば、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体を下マットに長期に亘って吸収・保持させ続けて、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の消臭機能を長期に亘って発揮させ続けることができる。しかも、上マットを下マットの上に載置することによって、トイレ等の使用者に不快感を与えることなく、外観の清潔感を確保しつつも、悪臭の発生を確実に抑制することができる。したがって、定期的にまたは随意の時間間隔で培養液を添加するだけで、消臭マット類等の頻繁な交換を必要とすることなく、外観を清潔に保ち、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する様々な環境において悪臭の発生を抑制することが可能となる。
本発明の消臭方法の一例を示す概略図である。 上マットの一例を示す正面図である。 上マットの一例を示す背面図である。 上マットの一例を示すA−A線断面図である。 上マットの一例を示す部分拡大断面図である。 実施例1における消臭方法実施前後での男子トイレ便器周りの汚れの状態を示す図面代用写真である。 実施例2における消臭方法実施前後での男子トイレ便器周りの汚れの状態を示す図面代用写真である。 様々な下マットサンプルの拡散性残留水分量の測定結果を示す図である。 下マットサンプルNo.1−6の床面速乾性試験結果を示す図である。 下マットサンプルNo.7−12の床面速乾性試験結果を示す図である。 下マットサンプルNo.13−17の床面速乾性試験結果を示す図である。 下マットサンプルNo.18−22の床面速乾性試験結果を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の消臭方法は、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境を消臭する消臭方法であって、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを併せ持つ下マットを床面に敷き、吸水性のない剛性素材によって形成された複数の通液孔を有する上マットを下マットに載置し、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が添加された培養液を下マットに定期的にまたは随意の時間間隔で散布し、下マットに吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液に由来する水分量と下マットの水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マットの含水率が20重量%〜90重量%に制御されるように、上記環境において尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が下マットにこぼれる量に応じて、下マットの吸収・保持機能及び水分蒸散機能と培養液の散布量とを設定するようにしている。
本発明の消臭方法を実施するための消臭マットセットの実施形態の一例を図1に示す。本発明の消臭マットセット1は、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境を消臭する消臭マットセットであって、床面に敷いて用いられ尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを併せ持つ下マット2と、下マット2に載置して用いられ吸水性のない剛性素材によって形成された複数の通液孔を有する上マット3と、下マット2に定期的にまたは随意の時間間隔で散布して用いられ消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が添加された培養液4とを含み、下マット2に吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液4に由来する水分量と下マット2の水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マット2の含水率が20重量%〜90重量%に制御されているものとしている。
従来、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境において用いられる消臭マットに尿あるいは腐敗臭を発しうる液体以外の水分を散布することは、消臭マットの尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収量を低減させることになることから、行われることがなかった。これに対し、本発明では、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が添加された培養液を消臭マット(下マット)に定期的にまたは随意の時間間隔で散布するという従来にはない構成を備えるとともに、下マットに吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液に由来する水分量と下マットの水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マットの含水率を20重量%〜90重量%に制御するようにしている。つまり、本発明は、従来は行われることのなかった消臭マット(下マット)への給水によって、微生物の消臭機能を長期に亘って発揮させるという従来にはない新規且つ画期的な発明である。以下、本発明の構成の詳細について具体的に説明する。
<下マット>
本発明では、下マット2として、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを併せ持つマットが使用される。
本発明において、下マット2は、使用される環境において尿あるいは腐敗臭を発しうる液体がこぼれる量に応じて、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能及び水分蒸散機能が設定される。これにより、下マット2に吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液4に由来する水分量と下マット2の水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、下マット2の含水率が消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲に制御される。
具体的には、使用される環境において尿あるいは腐敗臭を発しうる液体のこぼれる量が多ければ、下マット2の尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを高めるようにすればよい。逆に使用される環境において尿あるいは腐敗臭を発しうる液体のこぼれる量が少なければ、下マット2の尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを低下させても構わないが、下マット2に培養液4を定期的にまたは随意の時間間隔で散布して、下マット2の含水率を消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲に制御することを考慮すると、下マット2の尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とをある程度高めておくことが好ましいと言える。これにより、下マット2に吸収された尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の離水を防ぐことができると共に、下マット2の含水率を消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲に制御し易くできるので、下マット2内でこの微生物による消臭効果が確実に奏される。
下マット2の吸収機能については、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体さらには培養液4をはじくことなく吸収できれば特に限定されるものではないが、下マット2の吸収機能を高める程、下マット2の水分拡散性能を高まって下マット2全体を有効に使用して尿あるいは腐敗臭を発しうる液体を保持し易くできると共に、水分蒸散速度も向上させ易いものとでき、好適である。例えば、下マット2の吸水速度をバイレック法(JIS L 1907:2010)における吸水速度表示で、80mm(10分間)以上とするのが好適であり、100mm(10分間)以上とするのがより好適である。
下マット2の保持機能については、下マット2に吸収される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体と下マット2に散布される培養液4を離水させることなく保持できるものとすれば特に限定されるものではないが、例えば10g/100cm以上とするのが好適であり、20g/100cm以上とするのがより好適であり、40g/100cm以上とするのがさらに好適である。この範囲とすることで、離水による床面の濡れ等による悪臭の発生を確実に防ぐことができる。尚、上記の保水量は、予め重量を測定した10cm×10cmのサンプルを2分間水に浸漬した後、サンプルの四隅のうちの1箇所を持って水から引き上げ、吊した状態で2分間水が滴り落ちるのを待ち、その後重量を測定し、100cmあたりの保水量を求めた場合の値である。因みに、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が一時的に下マット2に局所的に滴下した場合や、培養液4を1箇所に集中して散布したような場合には、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体や培養液4の一部が下マット2を通過して床面に到達することもあり得るが、このような場合でも、下マット2によって、床面に通過した液体が徐々に吸収されるので、床面が濡れ続けるのを防ぐことができる。また、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体や培養液4が下マット2を敷いていない床面まで濡れ広がるような事態も防ぐことができる。これらの効果によっても、悪臭の発生が抑制され得る。さらには、下マット2によって、尿等で床面が濡れ続けるのを防ぐことができるので、尿石等が床面に付着するのを防いで、床面に汚れが付着するのを防ぐ効果も期待できる。
下マット2の水分蒸散機能については、下マット2に吸収・保持される尿あるいは腐敗臭を発しうる液体及び培養液4に由来する水分を蒸散させて消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲に制御できるものとすれば特に限定されるものではないが、例えば保水性能が100cm当たり40〜80gの場合には9時間以内に90重量%以上の水分を蒸散させることが好適である。保水性能が100cm当たり20〜40g未満の場合には8時間以内に90重量%以上の水分を蒸散させることが好適である。この場合には、下マット2からの尿あるいは腐敗臭を発しうる液体の離水を確実に防ぐことができる。また、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が一時的に下マット2に局所的に滴下した場合や、培養液4を1箇所に集中して散布したような場合に、床面に到達した液体を徐々に吸収して床面が濡れ続けるのを防ぐ効果をより発揮させやすくできる。尚、上記の水分蒸散量は、ステンレス角形パット(210mm×170mm×31mm)に、10cm×10cmに調整した試料を置き、水を5ml滴下して温度22〜26℃、湿度35〜65%での乾燥状況を、滴下時の水分量(g)を100重量%として経時的に測定した場合の値である。
上記のような性能を満たし得る下マット2を例示すると、単層構造物としては、例えば、ポリエステル・レーヨン素材、レーヨン・PET素材及びセルロース・コットン素材等を主要構成成分とする織物や不織布等が挙げられる。また、積層構造物としては、例えば、単層構造物として例示した素材等を主要構成成分とする織物や不織布の積層構造物、コットン素材を主要構成成分とする織物または不織布をポリエステル・レーヨン素材を主要構成成分とする織物や不織布等で挟持した積層構造物、パルプ・ポリエステル素材を主要構成成分とする織物または不織布等にポリエステル素材を主要構成成分とする織物や不織布等を積層した積層構造物、ティッシュ(例えば20層程度)と紙タオル(例えば4層程度)を積層した積層構造物、新聞紙(例えば10層程度)を積層した積層構造物、パルプ・ポリエステル素材を主要構成成分とする織物または不織布にコットンガーゼを積層した積層構造物等が挙げられる。但し、本発明において下マット2として使用することのできるものは、ここで例示した単層構造物と積層構造物には限定されない。
下マット2を積層構造物とする場合には、各層は、接着、貼着、交絡等により少なくとも一部を接合して一体化させればよい。尚、接着、貼着、交絡等を行う方法は特に限定されず、公知の方法を適宜採用して実施することができる。例えば、熱可塑性樹脂(粉末)を利用した接着法、超音波による融着を利用した超音波シール法、ラミネート法、ホットメルト法、ニードルパンチ法、縫製等により一体化させることができるが、加工のし易さや製造コストを考慮すると、高エネルギー(高温)や接着剤等を必要としないニードルパンチ法や縫製法の採用が特に好適である。また、ニードルパンチ法や縫製法を採用することで、下マット2の水分蒸散速度を向上させることもできる。
ここで、下マット2の素材の選定は、下マット2の使用後の処分を考慮して行うようにしてもよい。例えば、コットン素材を主要構成成分とする織物や不織布等の単層構造物または積層構造物を選定した場合、天然系の材料のみで下マット2を構成できる。したがって、使用済みの下マット2の全てを可燃ごみとして処理することができ、使用済みの下マット2の処分を容易なものとできる。
また、本発明において、下マット2の少なくとも上マット3が載置される側の表面は黒色ないしは灰色であることが好適である。この場合には、尿等による吸水マット2の表面の汚れを目立ち難くすることができる。また、カバーマット3の下に吸水マット2が存在していることを感じにくいものとできるので、使用者に不自然な感じや違和感を与えることがなくなる。尚、下マット2の少なくとも上マット3が載置される側の表面だけでなく、裏面、さらには全体を黒色ないしは灰色としても勿論構わない。また、下マット2を黒色ないしは灰色にする方法としては、下マット2の全体または下マット2を構成する素材自体を黒色ないしは灰色の染料にて着色する方法が挙げられるが、この方法に限定されるものでなく、繊維や不織布を作製するための材料自体を黒色ないしは灰色としても勿論構わない。
また、下マット2の全体、下マット2の表面と裏面、または下マット2の表面には、難燃剤を含有させてもよい。難燃剤としては例えばリン系難燃剤が挙げられるがこれに限定されるものではない。また、下マット2の難燃剤の含有量は下マット2として使用する素材により適宜選択すればよいが、含有量を高めすぎると下マット2の吸収・保持機能と水分蒸散機能とが低下する場合もあるし、含有量が低すぎても難燃剤の効果が奏されなくなる場合がある。例えば、リン系難燃剤を用いた場合には、50g/cm〜120g/cmとすることが好適であり、50g/cm〜80g/cmとすることがより好適である。
<上マット>
上マット3は、吸水性のない剛性素材によって形成され且つ複数の通液孔を有している。
上マット3は、人や物が載った際に、下マット2に局所的に荷重がかかって下マット2に吸収された尿や腐敗臭を発しうる液体が離水するのを防ぐ機能を有し、これにより、尿や腐敗臭を発しうる液体により床面が濡れて悪臭が発生するのを防ぐことができる。また、上マット3は、下マット2の尿等による汚れを目立たなくする機能を有し、これにより、本発明の消臭方法及び消臭マットセット1が適用される環境において、外観を清潔に保つことができる。
上マット3を形成する素材としては、吸水性のない剛性素材であれば特に限定されない。具体的には、例えば、エチレン・酢酸ビニル系の樹脂や、ステンレス鋼を用いることができる。
尚、上マット3を形成する素材として樹脂系のものを使用する場合には、上マット3に難燃処理を施すようにしてもよい。例えば、アンチモン系化合物等を難燃剤として上マット3を構成する樹脂に添加することにより、難燃処理を施すことができる。
上マット3の通液孔の径は、尿や腐敗臭を発しうる液体、さらには培養液4が通液可能な大きさで、人や物が上マット3に載ったときに下マット2に直接接触することのない大きさであれば特に限定されない。また、上マット3の厚みについては、特に限定されるものではなく、例えば5mm〜10mm程度、好適には6mm程度とすればよい。
ここで、上マット3として、意匠登録第1346611号の床用マットを用いることが好適である。この床用マットを図2〜図5に示す。
この床用マットの背面は、下マット2との接触面が多く、下マット2の上に載置したときにずれにくい。また、背面に到達した尿滴等を確実に下マット2に吸収させ易い。
また、この床用マットは、その表面に丸みを帯びさせた形状としていることから、上に載った人の靴底の汚れが付着しにくい。また、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が床用マット表面に滞留することがなく、直ちに下マット2に到達し易い。また、培養液4を下マット2に散布する際に、床用マットを介して散布しても、床用マット表面に培養液4が滞留することがなく、直ちに下マット2に到達し易い。したがって、外観を長期にわたって清潔に維持し易い。また、仮に床用マットに汚れが付着したとしても、モップ拭きなどを軽く行うだけで、上マット3の表面を常に清潔な状態に保つことができ、極めて簡易に外観の清潔感を維持することができる。
但し、本発明において用いられる上マット3は、上記の床用マットには限定されない。例えば、上マット3は、剛性の高いステンレス鋼などで形成し、背面において下マット2との接触面を十分に確保しながらも、上マット3に人や物が載ったときにその荷重が吸水マット2と接触していない部分に集中してかかるような構造としてもよい。具体的には、例えば、上マット3に人や物が載ったときに、上マット3の背面と下マット2の表面との接触を十分に確保しながらも、上マット3の一部、例えば四隅を下マット2に接触させることなく床面に直接接触させるために、上マット3の四隅に脚部を設けて、荷重が四隅に集中するようにしてもよい。この場合、上マット3で荷重を分散させても離水を起こすような吸収・保持機能の低い下マット2を使用することが可能になり、下マット2として使用することのできる材質や構造の範囲を拡大させることができる。
<培養液>
培養液4は、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物を含むものである。培養液4の成分は、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物に必要な水分、栄養源物質等を加えた一般的なものとすればよいが、培養液4に含まれる栄養源物質の量が多すぎると、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物以外の微生物の増殖を助長する虞がある。したがって、培養液4に含まれる栄養源物質の量は、下マット2への次回の培養液4の散布までに、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物によって実質的に消費し尽くされる量程度とすることが好適である。尚、尿や腐敗臭を発しうる液体も上記微生物の栄養源となり得るので、例えば1日分程度の栄養源物質を培養液4に含ませておいた場合であっても、上記微生物は3日程度は消臭機能を発揮し得る。したがって、尿や腐敗臭を発しうる液体が下マット2にこぼれる量を考慮して、培養液4に含まれる栄養源物質の量を減らし、栄養源物質にかかるコストを低減することもできる。
本発明において、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物は、特に限定されるものではないが、本発明の消臭方法は、基本的には人の出入りがある環境にて実施されることから、この微生物により産生される物質等が人畜無害であることが好ましい。このような微生物としては、例えば、バチルスサブチリス(Bacillus subtilis)が挙げられるが、本発明において使用される微生物はこれに限定されるものではない。尚、バチルスサブチリスと称する土壌由来の有用微生物は油脂類の分解作用と悪臭の消臭作用とを有しており、これを製剤化したものは厨房の排水や排水管に付着したスケールなど悪臭の発生源に対する消臭剤の主剤として広く使用されている。したがって、入手が容易であると共に、消臭機能を確実に発揮させることができる。
本発明では、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物を含む培養液4を定期的にまたは随意の時間間隔で下マット2に散布するようにしている。
培養液4の散布量は、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が下マット2へこぼれる量、下マット2の吸収・保持機能及び水分蒸散機能、培養液4の散布間隔に応じて、下マット2の含水率が消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の至適範囲、具体的には例えば含水率が20重量%〜90重量%、好適には20重量%〜80重量%、より好適には20〜70重量%に制御されるように適宜設定される。下マット2の含水率を高めすぎると、下マット2内に局所的な嫌気環境が形成されやすくなって、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物の消臭機能が低下し易くなる。逆に、下マット2の含水率が低下すると、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が芽胞を形成し始めて休眠し、消臭機能が低下し易くなる。尚、培養液4の散布量を具体的に例示すると、1回当たり例えば50〜100mL程度、好適には70mL程度とすればよいが、この値に限定されるものではない。
ここで、培養液4の下マット2への散布は、下マット2の含水率が消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物の至適範囲内にあるときに行うことで、下マット2の含水率をこの微生物の至適範囲に維持することができ、好適であるが、下マット2の含水率が消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物の至適範囲よりも下回ってから行っても構わない。上記の通り、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物は水分が不足すると芽胞を形成して休眠状態となるが、培養液4を下マット2へ散布することで、休眠状態の微生物を再び活性化させて、消臭機能を再度発揮させることができる。
また、培養液4を散布しすぎて吸水マット2の含水率が90重量%を超えたとしても、通性好気性微生物の機能は低下するものの、死滅することはない。したがって、吸水マット2への培養液4の散布量を含水率が90重量%を超えるものとして、下マット2の水分蒸散性能によって下マット2の含水率を徐々に低下させて至適範囲内に制御するようにしても構わない。例えば、夜中(例えば0時〜6時)に人の出入りがないトイレ等において、0時頃に下マット2に培養液4を散布しておき、夜中に徐々に水分を蒸散させて6時頃に下マット2の含水率を至適範囲内とすることで、人の出入りが始まったときに下マット2の消臭機能を発揮させることができる。
培養液4の散布間隔を具体的に例示すると、例えば、3日に1回、好適には2日に1回、より好適には1日に1回、定期的に下マット2に散布すればよい。散布方法は特に限定されるものではなく、図1に示されるように、上マット3を介して下マット2に培養液4を注ぐようにして散布するようにしてもよいし、スプレー等により散布するようにしてもよい。消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物を含む培養液4を上記間隔で下マット2に散布することで、この微生物の消臭機能を長期に亘り確実に発揮させることができる。尚、培養液4は随意の時間間隔で散布してもよい。例えば、悪臭が発生し始めたと感じられた段階で下マット2に培養液4を散布するようにしてもよいし、トイレ等への人の出入りの変動に応じて散布間隔を適宜変更してもよい。
尚、下マット2の含水率が慢性的に90重量%を超えるようになると、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性微生物を十分に消臭機能を発揮できなくなるので、下マット2の交換のタイミングとなる。
<消臭マットセットの適用箇所>
本発明の消臭マットセットは、列車、バス、ビル施設、病院等に併設されているトイレ、特に尿が便器に当たって尿滴が床面に飛び散りやすい男性小便器周り、あるいは男性小便器を兼ねる便器周りに用いて好適である。また、列車やバスに併設されているトイレは、揺れ等によって特に尿こぼれが発生しやすい環境にあり、本発明の消臭マットセットを用いるのに極めて好適な環境と言える。本発明の消臭マットセットを便器周りに敷いて用いれば、下マット2で尿滴を確実に吸収して悪臭の発生を抑えると共に、外観も清潔に保つことができる。また、尿滴が床面にこぼれ続けると、尿石が発生して除去が極めて面倒なものとなるが、本発明の消臭マットセットを用いれば、尿滴を確実に吸収して床面における尿石の発生を確実に抑えることができるので、尿石の除去の手間も省くことができる。
また、本発明の消臭マットセットは、男子トイレのみならず、尿滴がはねたりこぼれたりする可能性のある女子トイレの便器の床面周りにも用いることができるし、便器周りだけでなく、使用者の靴底に付着した尿が床面に付着する可能性のあるトイレ内の通路や洗面台の下の床面に用いることもできる。
さらに、トイレ以外にも、尿こぼれが発生しうる場所、例えば、商業施設においておむつを交換するベッド下の床面には乳児の尿が飛び散る可能性があるし、病院や老人介護施設などにおいても患者の尿がベッド下にこぼれたり、ゴミ置き場や洗面所においても尿で床面が濡れる可能性がある。このような場所の床面にも本発明の消臭マットセットを用いることができる。また、ペット飼育室(特に動物が尿をし易い飼育室の四隅の床面)やペット飼育用ケージなどのように、動物の尿がこぼれる可能性のある場所にも適用することができる。
また、尿だけでなく、腐敗臭を発しうる液体が床面にこぼれる可能性のある施設等の床面に本発明の消臭マットセットを敷いて用いることができる。例えば、食品由来のタンパク質等の有機物を含む液体が床面にこぼれて腐敗臭が発生しうる食品加工場の床面、作業台の下、あるいは腐敗臭を発する液体が床面にこぼれて濡れる可能性のあるゴミ回収車の車庫の床面、ゴミ集積所の床面において使用することで、悪臭の発生を抑制することができる。
上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、微生物の消臭機能のみによって、悪臭の発生を抑制するようにしていたが、下マット2に不溶性の化学消臭剤を分散させるようにしてもよい。不溶性の化学消臭剤を分散させることによって、吸水による化学消臭剤消失の虞を無くして、化学消臭剤の消臭機能を補助的に利用することが可能となる。不溶性の化学消臭剤としては、例えば、二酸化ケイ素と酸化亜鉛の複塩(商品名:シュークレンズ)を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
実施例1〜3で使用した消臭マットセット1の構成は以下の通りとした。
下マット2は、コットン不織布シート(目付量80g/m、0.4〜0.6mm)の両面にポリエステル・レーヨン不織布シート(ポリエステル50重量%・レーヨン50重量%、目付量190g/m)を備えて、全厚を2.8〜3.2mmとした。2枚のポリエステル・レーヨン不織布シートの厚さは等厚とした。コットン不織布シートとポリエステル・レーヨン不織布シートは、ポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂粉末を利用して全面を貼り合わせた。また、ポリエステル・レーヨン不織布シートには、リン系難燃剤を50g/m含ませた。
上マット3は、エチレン・酢酸ビニル系の樹脂により形成した、図2〜図5に示す形状(意匠登録第1346611号)のものを使用した。
培養液4の組成は、バチルス菌の総菌数1.0×10〜1.0×10CFU/g、その他栄養源にブドウ糖0.04〜0.1重量%とした。
(実施例1)
列車車両に併設されているトイレの男子小便器周りに本発明の消臭マットセット1を用いた場合を想定した試験を実施した。
下マット2と上マット3は、男子小便器周りの床面の形状に合わせて裁断して敷いた。
バチルスサブチリスを含む培養液4を尿がこぼれやすい箇所に毎日70mL(1便器につき)散布した。また、列車車両において通常2週間毎に実施される交番検査を想定し、上マット3は2週間毎に洗浄して再使用し、下マット2は2週間毎に新品と交換した。
試験は、男子用小便器が1つだけ設置されている3箇所の男子トイレで実施した。その内の2箇所においては男子小便器周りに本発明の消臭マットセット1を用い、他の1箇所には本発明の消臭マットセット1を用いずに試験した。
試験開始前、16日目、28日目、43日目、56日目、76日目、91日目にトイレ室内温度、便器手前床面のアンモニア濃度、トイレ室内の臭気強度を検査した。結果を表1に示す。尚、アンモニア濃度は北川式ガス検知管で測定した。また、トイレ室内の臭気強度は官能評価した。具体的には、3名が室内の臭いを嗅ぎ、以下の1〜5の5段階評価を行った。
1:ほとんど臭わない
2:わずかに臭いを感じる
3:臭いを感じる
4:強く臭いを感じる
5:激しく臭いを感じる
試験開始前(消臭マットセット使用前)には、いずれのトイレの便器手前床面のアンモニア濃度は3.2〜4.0ppmであり、トイレ室内の臭気強度も3〜4であった。消臭マットセット1を用いなかった場合(条件1−3)では、この状態が91日目まで継続した。一方、消臭マットセット1を用いた場合(条件1−1,条件1−2)には、便器手前床面からはアンモニアが全く検出されなくなった。また、トイレ室内の臭気強度が日数の経過と共に改善する傾向が見られ、91日目には、トイレ室内がほとんど臭わなくなった(評価1)。
また、試験開始前と91日目のトイレの状態を図6に示す。消臭マットセット1を用いることで、床面の汚れや尿たれが気にならず、常に清潔なイメージが持続できることが確認された。図6中の矢印は、床面の汚れ箇所を示している。
尚、下マット2の交換時に、下マット2の含水率を確認したところ、いずれの場合にも含水率が60〜70重量%であり、吸水力にまだ余力を残している状態であった。また、表面は半乾きの状態であり、押しても水分が滲むことはなかった。したがって、本発明の消臭マットセットによれば、列車車両に併設されたトイレに用いた場合に、少なくとも2週間程度は十分に吸水性能を維持できることが確認できた。よって、列車の交番検査毎に下マット2を交換すれば、全く問題なく吸水性能と消臭性能とを発揮しうることが明らかとなった。尚、吸水力の余力を考慮すれば、1ヶ月程度は十分に吸水性能を維持できるものと考えられることから、交番検査毎に下マット2を交換することは必須条件ではなく、例えば交番検査を2回程度受けた後に下マット2を交換してもよいと考えられた。
(実施例2)
実施例1とは異なる形状の便器が設置され且つ床面にマットが設置されているトイレで実施例1と同様の実験を行った。結果を表2に示す。
試験開始前(消臭マットセット使用前)には、いずれのトイレの便器手前床面のアンモニア濃度は3.2〜4.0ppmであり、トイレ室内の臭気強度も3〜4であった。消臭マットセットを用いなかった場合(条件1−3)では、この状態が91日目まで継続した。一方、消臭マットセットを用いた場合(条件1−1,条件1−2)には、便器手前床面からはアンモニアが全く検出されなくなった。また、トイレ室内の臭気強度が日数の経過と共に改善する傾向が見られ、91日目には、トイレ室内がほとんど臭わなくなった(評価1)。
また、試験開始前と91日目のトイレの状態を図7に示す。消臭マットセット1を用いることで、床面の汚れや尿たれが気にならず、常に清潔なイメージが持続できることが確認された。
尚、下マット2の交換時に、下マット2の含水率を確認したところ、いずれの場合にも含水率が60〜80重量%であり、吸水力にまだ余力を残している状態であった。また、表面はさらっとして、押しても水分が滲むことはなかった。したがって、本発明の消臭マットセット1によれば、列車車両に併設されたトイレに用いた場合に、少なくとも2週間程度は十分に吸水性能を維持できることがわかった。よって、列車の交番検査毎に吸水マット2を交換すれば、全く問題なく吸水性能と消臭性能とを発揮しうることがこの結果からも明らかとなった。尚、実施例2の試験は2回実施したが、2回ともほぼ同じ結果となった。尚、この結果からも、吸水力の余力を考慮すれば、1ヶ月程度は十分に吸水性能を維持できるものと考えられることから、交番検査毎に下マット2を交換することは必須条件ではなく、例えば交番検査を2回程度受けた後に下マット2を交換してもよいと考えられた。
(実施例3)
駅に併設されているトイレの男子小便器周りに本発明の消臭マットセット1を用いた場合を想定した試験を実施した。
トイレ室内に男子小便器を左側、中央、右側に3つ設置した。右側の男子小便器には、障害者用の手すりを設置した。そして、駅に併設されたトイレと同様に、一日平均1300人以上がトイレを利用するようにした。尚、カウンターにより計測したところ、左側トイレでは、一日平均500人が使用していた。
下マット2と上マット3は、各小便器周りに敷いた。尚、左側と右側の男子小便器の上マット3の使用者の足が載る部分のみ色を赤色として、汚れ具合を認識し易くした。また、中央の男子小便器の上マット3の使用者の足が載る部分には、点字シールを貼り付けた。
バチルスサブチリスを含む培養液4を尿がこぼれやすい箇所に毎日70mL(1便器につき)散布した。
事前調査(消臭マットセット使用前)、清掃後(消臭マットセット使用前)、消臭マットセット使用開始から11時間後、1週間後、2週間後、3週間後、4週間後にトイレ室内温度、便器手前床面のアンモニア濃度、トイレ室内の臭気強度を検査した。結果を表3に示す。尚、これらの検査は、実施例1及び2と同じ方法で実施した。
本発明の消臭マットセット1を使用することで、床面からのアンモニアの発生が無くなることが確認された。また、消臭マットセット1の使用開始から11時間後にはトイレ室内の臭気強度も1〜2に収まることが確認された。
左側小便器については、上マット3の尿こぼれはまったく目立たなかったが、使用開始2週間で靴底汚れの付着が目立つ状況になった。この汚れは適宜モップで拭き掃除をするだけで、簡単に除去することができた。また、消臭マットセット使用開始から4週間後においても、下マット2の含水率は70重量%程度であり、吸水力に余力が残っていた。
中央小便器については、上マット3の尿こぼれは全く目立たなかったが、使用開始2週間で点字シール表面における靴底汚れの付着が目立つ状況になった。この汚れは適宜モップで拭き掃除をすることで簡単に除去することができた。また、また、消臭マットセット1の使用開始から4週間後においても、下マット2の含水率は80重量%程度であり、吸水力に余力が残っていた。
右側小便器については、上マット3の尿こぼれはまったく目立たなかったが、使用開始2週間で靴底汚れの付着が目立つ状況になった。この汚れは適宜モップで拭き掃除をするだけで、簡単に除去することができた。また、また、消臭マットセット1の使用開始から4週間後においても、下マット2の含水率は85重量%程度であり、吸水力に余力が残っていた。尚、右側小便器における下マット2の湿り度合いが高かった理由は、使用者が障害者向けの手すりを気にして、立ち位置が小便器から離れてしまい、尿こぼれや小便器からの尿はねが起こり易くなったためと考えられた。
以上の結果から、約4週間の施行において、バチルスサブチリスを含む培養液4を毎日70mL散布することと、上マット3のモップ拭きを適宜行うこととを実施するだけで、常に尿こぼれが目立たず清潔で、悪臭の発生が起こらない男子トイレを提供できることが明らかとなった。
(実施例4)
様々な構成の下マット2を試作し、水分の吸収・保持機能と水分蒸散機能について検討を行った。具体的には、様々な構成の下マット2を試作して、保水量、拡散残留水分率、吸水速度、床面乾燥速度を測定した。
(1)保水量
予め重量を測定した10cm×10cmのサンプルを2分間水に浸漬した後、サンプルの四隅のうち1箇所を持って水から引き上げて、吊した状態で2分間水が滴り落ちるのを待ち、その後、重量を測定し、100cm当たりの保水量を求めた。
(2)拡散残留水分率
財団法人日本化学繊維検査協会にて評価が行われた。具体的には、20cm×20cmに調整したサンプルの中央に水を滴下した後、サンプルの表面が地面に対して平行になるように吊し、温度20℃、湿度65%の標準状態で、乾燥状況を経時的に測定した。サンプルへの水の滴下量は0.6mlとし、このときの水分量(g)を100重量%として、拡散性残留水分量を以下の式により算出した。
拡散性残留水分量(重量%)=任意の時間の水分量(g)÷測定開始時の水分量(g)×100
(3)吸水速度
繊維製品の吸水性試験方法であるJIS L 1907:2010(バイレック法)により測定を行った。具体的には、200mm×25mmに調整した試料を水平棒上に固定し、水を入れた水槽に降下させて試料の下端20mm±2mmが浸漬するように固定し10分間放置した。放置後、毛細管現象によって上昇した高さを1mm単位で測定した。尚、この測定では、吸い上げた高さが高いほど、吸水性が高いことになる。
(4)床面乾燥速度
ステンレス角型バット(210mm×170mm×31mm)に、10cm×10cmに調整したサンプルを置き、水5mlを滴下して、温度22℃〜26℃、湿度35%〜65%の条件下での乾燥状況を経時的に測定した。滴下時の水分量(g)を100重量%とし、以下の式により残留水分率を算出した。
残留水分率(重量%)=任意の時間の水分量(g)÷測定開始時の水分量(g)×100
(5)サンプル
表4に示す22種類のサンプルを準備した。また、表4に保水量と含水率を示した。含水率(重量%)は、保水量(g/100cm)を湿重量(g/100cm)で割って百分率とした。尚、表4の材質・構成中の%は、重量%を意味している。
No.1のコットン不織布は、目付量80g/mのものを使用した。
No.2のポリエステル・レーヨン不織布は、目付量190g/mのものを使用した。
No.3のパルプ・ポリエステル不織布(薄手)は、キノクロス(王子キノクロス株式会社製)で、目付量約60g/m2のものを使用した。
No.4のパルプ・ポリエステル不織布(厚手)は、キノクロス(王子キノクロス株式会社製)で、目付量約80g/m2のものを使用した。
No.5のレーヨン・PET不織布は、オールタイムフードサービスタオル厚口(東京メディカル株式会社製)で、レーヨン80%,PET20%の不織布,目付量約72.5g/m2のものを使用した。
No.7のセルロース・コットン不織布は、スポンジクロス(カレ・ナロ社製)で、セルロース70%,コットン30%の不織布,目付量約280g/m2としたものを使用した。
No.8のコットン織物(黒色染色)は、綿製平織りでユザワヤより購入した。
No.9の消臭マット非難燃は、No.1のコットン不織布をNo.2のポリエステル・レーヨン不織布で挟んで、ホットメルト法で貼り合わせて三層構造とした。
No.10の消臭マットVer.1は、No.1のコットン不織布をNo.2のポリエステル・レーヨン不織布で挟んで、ホットメルト法で貼り合わせて三層構造とし、且つNo.2のポリエステル・レーヨン不織布にリン系難燃剤を120g/m含ませたものとした。
No.11の消臭マットVer.2は、No.1のコットン不織布をNo.2のポリエステル・レーヨン不織布で挟んで、ホットメルト法で貼り合わせて三層構造とし、且つNo.2のポリエステル・レーヨン不織布にリン系難燃剤を50g/m含ませたものとした。尚、実施例1〜3で使用した下マット2は、No.11の構成を有するマットである。
No.12の消臭マットVer.3は、No.1のコットン不織布をNo.2のポリエステル・レーヨン不織布で挟んで、ホットメルト法で貼り合わせて三層構造とし、且つ上面(使用面)となるNo.2のポリエステル・レーヨン不織布の1枚にリン系難燃剤を80g/m含ませたものとした。
No.13の消臭マットVer.4は、No.1のコットン不織布をNo.2のポリエステル・レーヨン不織布で挟んで、ニードルパンチ法で接合貼り合わせして三層構造とし、且つ上面(使用面)となるNo.2のポリエステル・レーヨン不織布の1枚にリン系難燃剤を80g/m含ませたものとした。
No.14のレーヨン・PET不織布の積層品は、No.5のオールタイムフードサービスタオル厚口(東京メディカル株式会社製)で、レーヨン80%,PET20%の不織布,目付量約72.5g/m2のものを4枚重ねて、4辺の中央をホッチキス止めしたものとした。
No.15のパルプ/ポリエステル/ポリエステル積層品は、TDS不織布(王子キノクロス株式会社製)パルプ92%,ポリエステル8%の厚物不織布にポリエステル100%の黒色薄層シートを溶着したもので、目付量約436g/m2のものとした。
No.16のティッシュ+紙タオルは、ティッシュ20枚に紙タオル4枚を載せ、それぞれにのりを噴霧して、圧力(エンボス)止めしたものとした。
No.17の新聞紙は、新聞紙10枚をホッチキス止めしたものとした。
No.18のパルプ・ポリエステル不織布(薄手)+コットンガーゼは、No.3のパルプ・ポリエステル不織布(薄手)3枚とコットンガーゼ2枚を交互に積層して2辺を縫製したものとした。即ち、パルプ・ポリエステル不織布(薄手)/コットンガーゼ/パルプ・ポリエステル不織布(薄手)/コットンガーゼ/パルプ・ポリエステル不織布(薄手)の5層積層品とした。
No.19のコットン2層(縫製細)は、目付量200g/mのコットンを2枚縫製し、目付量400g/mとした。
No.20のコットン3層(縫製細)は、目付量200g/mのコットンを3枚縫製し、目付量600g/mとした。
No.21のコットン2層+コットン織物1層(縫製粗)は、目付量200g/mのコットンを2枚、裏地にコットン織物を入れて縫製し、目付量400+αg/mとした。
No.22のペットシートは市販品(中国製)とした。
(6)実験結果
(6−1)保水量
表4に示す保水量の測定結果から、下マット2の材質及び構成の選択によって、保水量を2.93〜63.81g/100cmの範囲で調整できることが明らかとなった。尚、保水量が10g/100cm未満の場合、水分蒸散速度を十分に高いものとできなければ、極めて離水を起こしやすいものとなるが、本実施例における検討結果から、複数のサンプルにおいて保水量が10g/100cm以上となったことから、離水を起こしにくい下マット2の構成を容易に設定できることが明らかとなり、特に下マット2を積層構造としたり、ある程度の厚みを持たせることによって、10g/100cm以上の保水量を十分に確保できることが明らかとなった。
(6−2)拡散水分残留率
図8にNo.9〜13、15、16、21のサンプルについて拡散水分残留率を測定した結果を示す。サンプルによって、2時間で21.6重量%(乾きにくい)〜74.8重量%(乾きやすい)の幅で差が見られた。ここで、No.9〜12については、難燃剤の含有量以外の構成が同一であったことから、難燃剤が多く含まれるほど、乾きにくくなる(水分蒸散機能が低下する)ことが明らかとなった。また、No.12とNo.13については、コットン不織布とポリエステル・レーヨン不織布の接合方法以外は構成が同一であったことから、ホットメルト法を採用するよりもニードルパンチ法を採用した方が、乾きやすくなる(水分蒸散機能が向上する)ことも明らかとなった。また、No.10以外については、2時間で40重量%以上の水分が蒸散することが確認されたことから、難燃剤を多く含有させなければ、基本的にはある程度の水分蒸散機能が確保できることが確認できた。
(6−3)吸水速度
No.9〜13、15、16、21のサンプルについて吸水速度の測定結果を表5に示す。サンプルによって、3.5〜15mm/分の幅で差が見られた。また、No.9〜13の中で、No.10が最も吸水速度が低かったことから、難燃剤が多く含まれると、吸水速度も低下することが明らかとなったが、No.9、11〜13、16については、10mm/分程度以上の十分な吸水速度となることが明らかとなった。
(6−4)床面乾燥速度
全サンプルについて、床面乾燥速度を測定した結果を図9A〜9Dに示す。図9A〜9Dに示される結果から、No.6のダンボール、No.3のパルプ・ポリエステル不織布(薄手)、No.4のパルプ・ポリエステル不織布(厚手)、No.22のペットシートは、床面乾燥速度が遅く、離水が起こり易いと考えられるので、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が多量にこぼれるような環境、例えば列車車両等に併設されているトイレや駅構内のトイレ等における使用には適さないと考えられた。
これに対し、保水性能が100cm当たり20〜40g未満のサンプルについて、以下に挙げるサンプルにおいて8時間以内に90重量%以上の水分を蒸散させられることが確認されたことから、これらのサンプルについては、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が多量にこぼれるような環境、例えば列車車両等に併設されているトイレや駅構内のトイレ等における使用においても、離水を起こすことなく十分に消臭機能を発揮させることができるものと考えられた。
・No.9 消臭マット非難燃
・No.11 消臭マットVer.2
・No.12 消臭マットVer.3
・No.13 消臭マットVer.4
・No.15 パルプ/ポリエステル/ポリエステル積層品
・No.16 ティッシュ+紙タオル
・No.18 パルプ・ポリエステル不織布(薄手)+コットンガーゼ
また、保水性能が100cm当たり40〜60g未満のサンプルについて、以下に挙げるサンプルにおいて9時間以内に90重量%以上の水分を蒸散させられることが確認されたことから、これらのサンプルについては、尿あるいは腐敗臭を発しうる液体が多量にこぼれるような環境、例えば列車車両等に併設されているトイレや駅構内のトイレ等における使用においても、離水を起こすことなく十分に消臭機能を発揮させることができるものと考えられた。
・No.7 セルロース・コットン不織布
・No.19 コットン2層(縫製細)
・No.20 コットン3層(縫製細)
以上の結果から、消臭マットを使用する環境における尿あるいは腐敗臭を発しうる液体のこぼれる量に応じて、保水量、拡散性残留水分率、吸水速度及び床面乾燥速度に基づいて、上記環境において使用に耐えうる下マットを選定することが可能であることが確認できた。
1 消臭マットセット
2 下マット
3 上マット
4 培養液

Claims (3)

  1. 尿あるいは腐敗臭を発しうる液体で床面が濡れて悪臭が発生する環境を消臭する消臭方法であって、
    前記尿あるいは前記腐敗臭を発しうる液体の吸収・保持機能と水分蒸散機能とを併せ持つ下マットを前記床面に敷き、吸水性のない剛性素材によって形成された複数の通液孔を有する上マットを前記下マットに載置し、消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物が添加された培養液を前記下マットに定期的にまたは随意の時間間隔で散布し、
    前記下マットに吸収・保持される前記尿あるいは前記腐敗臭を発しうる液体及び前記培養液に由来する水分量と前記下マットの水分蒸散機能により蒸散される水分量とのバランスによって、前記下マットの含水率が20重量%〜90重量%に制御されるように、前記環境において前記尿あるいは前記腐敗臭を発しうる液体が前記下マットにこぼれる量に応じて、前記下マットの吸収・保持機能及び水分蒸散機能と前記培養液の散布量とを設定することを特徴とする消臭方法。
  2. 前記消臭機能と芽胞形成機能とを併せ持つ通性好気性の微生物としてバチルスサブチリス(Bacillus subtilis)を用いる請求項1に記載の消臭方法。
  3. 前記下マットの少なくとも前記上マットが載置される面を黒色ないしは灰色とする請求項1または2に記載の消臭方法。
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