JP3935652B2 - 吸収体及び該吸収体を使用するシーツ - Google Patents

吸収体及び該吸収体を使用するシーツ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸収体に関し、特に、該吸収体を使用するシート、マット又はシーツ等の薄手或いは厚手の吸水性の敷物又は包装材料に関する。また、本発明は、木材の廃材即ち廃木材を、5mm以下の粒度の繊維状粒子を形成するように粉砕して、またプラスチック廃材についても、5mm以下の粒度の粒子に粉砕して、シート、マット又は敷物等の薄手或いは厚手の吸水性のシーツ又は包装材料の原材料として使用して、吸収機能、保水機能又は湿度調節機能或いはこれら二以上の機能を有する吸収体及び該吸収体を使用するシート、マット又はシーツ等の薄手或いは厚手の吸水性の敷物又は包装材料に関する。さらに本発明は、吸水、保水及び湿度の調整機能を有する吸収体及び該吸収体を使用するシート、マット又は敷物等の薄手或いは厚手の吸水性のシーツ又は包装材料に関する。
【0002】
また本発明は、吸水調節機能、保水調節機能及び湿度調節機能を有する薄手又は厚手の、例えば植物の育成に適した植木鉢に関する。
このような本発明の廃木材粉砕物、プラスチック廃材粉砕物及び吸水性樹脂を利用した吸収体が使用される敷物としては、雨天の場合に、屋根の無いイベント会場の雨天の日の雨による床の濡れ防止用吸水性マット、雨の日の自動車、列車若しくは飛行機などの乗り物の床の濡れ防止用吸水性マット、雨の日の病院、サービスエリア、デパート、ホテル、店舗、オフィスビル若しくはレジャー施設の床の濡れ防止用吸水性マット、冷蔵庫内の濡れの防止用吸水性マット、調理場の床の濡れの防止用吸水性マット、並びに炊事場又は調理場の生ゴミのドリップ吸収用の吸収シート、給水設備、給湯設備又は便器若しくは洗面具等の衛生器具を備える床の濡れ防止用吸水性マット、冷蔵庫の周囲の床の濡れの防止用吸水性マット、ガソリンスタンド若しくは厨房用の吸油性敷マット、レジャーマット若しくはマッサージ療法用シーツ、並びにベット用補助マットなどがある。またこの他に、吸収体が使用される包装用のシートとしては、野菜、青果物若しくは花卉類の保水又は調湿機能を有する包装材料、鮮魚、生肉、総菜食品又は弁当等の保水又は調湿機能を有する包装材料、並びに種子、菌株、幼苗若しくは球根の包装材料などがある。また、以上の他に、吸収体が使用される掃除用のシートとしては、機械類や窓の掃除用、建築物の天井部、壁部、床部若しくは窓部等の結露及び濡れの拭き取り用のウエス又は雑巾として使用される吸水性マット又は吸水性シートがある。
【0003】
そしてまた、本発明の廃木材粉砕物及び吸水性樹脂を使用する吸収体は、園芸植物の栽培時における植物栽培用容器の水蒸発防止用の吸収体として、また吸収体の吸油性による廃油処理用の使い捨て用の廃油処理材として使用でき、また、このような本発明の吸収体は、敷物の内部の吸水層部及び使い捨て用の吸収性マット又は吸水性マットの吸水層部として使用でき、さらに、本発明の以上のような吸収体は、紙おむつ、尿パッド、及び生理用ナプキン等の使い捨て用の衛生材料の吸水部材として使用でき、さらにまた、本発明の前記吸収体は、動物用シーツ、ペットシーツ等の愛玩動物用の排泄物処理材の吸水部材として使用できる。さらに、本発明の吸収体は、冷凍水産物の運搬の際に、水産物が氷解した水に濡れるのを防止する吸水性シート、又は鉢植えを被う水蒸発防止用の吸水性シート、鉢植えの下に敷く吸水性シート、水槽の回りに配置する吸水性シート、結露防止用シート等に使用する吸水性シートとして使用でき、さらにまた、傘立ての受部等の滴の垂れる箇所に配置して、傘等から落ちる水滴を吸収する水滴吸収マットとして使用することができる。また、本発明の前記吸収体は、乗り物のヘッドカバー用のマットとして、又はヘルメット又は帽子内の蒸れ防止用マットとして、さらに、例えばウォシュレット便器での排便後のトイレットペーパーシートとして使用することができる。
【0004】
【従来の技術】
従来、例えば、床の濡れは、布製の雑巾又は使い捨て用の雑巾や、雑巾、ウエス、スポンジ等の各種の吸収体を取り付けた棒雑巾を使用して拭かれており、また洗面所等の予め水等で濡れる箇所には、吸水性のマットを敷いて床の濡れるのを防止している。
また、一方、使い捨て用の人や動物用シーツには、前記不透水性膜の内側に接して上部吸水性紙層部を設け、シーツ底部の不透水性薄層部の内側に接して、下部吸水性紙層部を設け、前記上下の紙層部間に、高吸水性樹脂を含む紙粉が配置されている。
また、現在、建築現場及び建材生産工場から、大量の廃木材が発生するが、夫々の、何の用途もなく、焼却処理されて、廃棄されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、布製の雑巾や棒雑巾は、繰り返し使用するものであり、使用済みの雑巾を再使用できるようにするためには、濯いだり、また付着する水を絞って除いたり、濯ぐ水を取り替えたりするなどの多くの手間を要し問題である。また、従来の使い捨て用のシーツには、紙粉及び高吸水性樹脂が使用されており、殊に、紙粉には、パルプ粉砕物が使用されている。しかし、パルプ及びパルプ粉砕物は、最近では入手困難であり、しかも比較的高価となっているために、コスト的にその使用が難しく問題とされている。
そこで、使い捨て用のシーツでは、パルプ粉砕物を減少させると共に、パルプ粉砕物に代えて、高吸水性樹脂が使用されている。しかし、パルプ粉砕物を減少させて、高吸水性樹脂を使用した使い捨て用のシーツ等の吸収体は、パルプ粉砕物の使用量が少ないために、比較的薄く形成され、弾力性が乏しくなって、比較的堅い吸収体となり、使い捨て用のおむつ等にとって、パルプ粉砕物の減少が問題とされている。
また、一方、水産物を輸送する場合には、水産物を藁や紙の上に配置して搬送するが、氷解等により藁や紙が濡れ、搬送される水産物が濡れた藁や紙と接触を続けることとなって問題である。
【0006】
さらに、廃木材は、建築現場等から大量に発生するが、建材製造工場においても木材の裁断の際に、おが屑や裁断屑として大量に発生する。建築現場からの廃木材には、金属材料や壁紙等が混入し、その処理が問題とされている。
本発明は、従来の雑巾やマット等の吸収体に係る問題点、或いはシーツの原材料及び弾力性に係る問題点並びに、廃木材の処分に係る問題点を解決することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、木材の廃材、即ち廃木材を5mm以下の粒度にまで粉砕することにより、廃木材から金属材料を容易に分離除去でき、しかも、5mm以下の粒度で繊維化された廃木材粉砕物は、おが屑等の単に粉砕された木粉に比して、プラスチック粉砕物及び/又はプラスチック廃材粉砕物及び吸水性樹脂と混合しても、成形が容易となることを発見し、さらに、このように成形された成形物が、他の木粉の場合に比して、良好な吸水性及び保水性を有し、吸収体として使用する上で有利であることを発見して、本発明に至った。
また、本発明者は、5mm以下の粒度で繊維化された廃木材粉砕物をプラスチック粉砕物に吸水性樹脂を配合して得られた成形物が、各種マット或いは人又は動物用シーツの吸収体として使用することにより、パルプ等を使用しないでも、比較的弾力性があって、吸水性及び保水性が大きい吸収体が得られることを発見して、本発明に至った。
【0008】
本発明は、紙パルプを使用しないで、弾力性を有する吸収体及び各種マット又は人若しくは動物用の各種シーツを提供すること、紙パルプを使用しないで、弾力性を有し、かつ調湿作用を有する包装材料を提供すること並びに保水作用及び調湿作用を有する植木鉢を提供することを目的としている。
【0009】
即ち、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の表面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体にあり、また、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一方の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体にある。
【0010】
そしてまた、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設されている吸水性樹脂層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性樹脂層部、中間吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一方の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体にあり、また、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設されている吸水性樹脂層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性樹脂層部、中間吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体にある。
【0011】
そしてまた、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである上部吸水性混合層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである下部吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体にある。
【0012】
そしてまた、本発明は、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである上部吸水性混合層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである下部吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体にある。
【0013】
そしてまた、本発明は、廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つ前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物と、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物を、吸水性混合層部を形成する吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、載置された吸水性混合物の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される吸水性混合層部及び該吸水性混合層部の上に形成される上部吸水性紙層部を一体に形成され、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体の製造方法にあり、さらに、本発明は、廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つ前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物の一部を、下部吸水性混合層部を形成する下部吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、この下部吸水性混合物の上に中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙を載置し、該中間吸水紙の上に前記吸水性混合物の一部を、上部吸水性混合層部を形成する上部吸水性混合物として載置し、該上部吸水性混合物の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、上部吸水性混合物、中間吸水紙、、下部吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される下部吸水性混合層部、該下部吸水性混合層部の上に形成される中間吸水性紙層部、該中間吸水性紙層部の上に形成される上部吸水性混合層部及び該上部吸水性混合層部の上に形成される上部吸水性紙層部が一体に成形され、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体の製造方法にある。
【0014】
そしてまた、本発明は、廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、前記廃木材粉砕物より少量で、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つプラスチック廃材粉砕物と、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物を、吸水性混合層部を形成する吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、この吸水性混合物の上に中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙を載置し、該中間吸水紙の上に吸水性樹脂を、吸水性樹脂層部を形成する吸水性樹脂として載置し、該吸水性樹脂層部の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、吸水性樹脂、中間吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、前記上部吸水紙、吸水性樹脂、中間吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙を加圧して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される吸水性混合層部、該吸水性混合層部の上に形成される中間吸水性紙層部、該中間吸水性紙層部の上に形成される吸水性樹脂層部及び該吸水性樹脂層部の上に形成される上部吸水性紙層部を一体に形成、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものである吸収体を製造することを特徴とする吸収体の製造方法にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明において、吸収体は、従来の吸収体と相違して、各種用途の吸収体として使用でき、また、直接シーツとして使用できると共に、シーツの吸収体として使用できるものであり、さらに直接包装材料として使用できると共に、包装材料の吸収体として使用できるものである。本発明の吸収体を、シーツの吸収体として、また包装材料の吸収体として使用する場合には、本発明の吸収体は、シーツ又は包装材料に使用される大きさに製造され、その製造された吸収体の上面に、透水性の不織布を配置し、該吸収体の下に不透水性の防水シートや防水膜を配置して、該吸収体を透水性の不織布及び不透水性の防水シート等で包んだシート状及び一体に形成されたシート状に形成し、例えば、動物用シーツとして、排泄時に尿等が漏れないようにすることができる。また、その他シーツとしては、例えば、休養及び就寝用などの各種のシーツなどに使用することができる。
【0016】
本発明のシーツは、また、上方及び/又は下方に透水性の薄層部材を配置してシート状に形成して、上方及び/又は下方から水を吸収できるマットなどとすることができ、さらに包装材料としては、表面側及び/又は裏面側から水分の調整を行うことができる包装材料としての使用することができる。この場合、吸収体は、その上部には、上面を形成する上部吸水性紙層部が設けられ、底部には、下面を形成する下部吸水性紙層部が設けられる。本発明において、上部及び下部の吸水性紙層部は、水の吸収速度の大きい薄葉紙等で形成されるのが好ましい。本発明の吸収体を用いて、シーツ又は包装材料とする場合には、上面を透水性薄層部材で形成し、底面を透水性又は不透水性の薄層部材、例えば孔が開けられ又は孔が開けられていないプラスチックフィルムで形成することができる。本発明において、上面を透水性薄層部材で形成する場合には、その透水性薄層部の透水の程度に応じた透水機能を有する乾式又は湿式の不織布等で作製された透水性のある薄層部とすることができ、また、水透過の程度に応じた大きさの孔を有するプラスチックフィルムで形成することができる。本発明において、底面を不透水性薄層部とする場合には、下部吸水性紙層部の下面に接して、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック材料製の不透水性のフィルム層部で形成することができる。本発明において、底面を透水性薄層部とする場合には、前記上面の場合と同様に、その透水の程度に応じた透水性を有する、乾式又は湿式の不織布等で作製された透水性のある薄層部材で作製することができ、目的の透水性薄層部の水透過性の程度に応じた大きさの孔を有するプラスチックフィルムとすることができる。
【0017】
本発明の吸収体において、上部吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に設けられている吸水性混合層部は、5mm以下の粒度の繊維化された廃木材粒子を含む廃木材粉砕物と、5mm以下の粒度を有するプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物との混合物に、吸水性樹脂及び水を混合させて形成される。本発明においては、廃木材を5mm以下の粒度に粉砕し、繊維化して、5mm繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物は、これに吸水性樹脂のみ又は吸水性樹脂及び水を配合することにより、簡単に加圧成形により板状体を得ることができ、プラスチック廃材粉砕物をかなりの量で、例えば吸水性樹脂の使用量が5重量%の場合で、例えば47重量%以下の量で混合しても、簡単に加圧成形により板状体を得ることができる。
本発明は、この繊維化された廃木材粉砕物が、成形性に優れ、プラスチック廃材粉砕物を可成の量で配合しても、吸水性樹脂を配合するだけで、又は吸水性樹脂及び水を配合するだけで、簡単に加圧成形により板状体とすることができることを発見したことに基づいている。従来では、おが屑等の木材粉は、吸水性樹脂及び水と混合しただけでは、加圧成形により安定した形状で板状体に成形することができないために、パルプや糊料の配合を必要としていたが、本発明においては、廃木材を5mm以下の粒度に粉砕し、繊維化して、5mm以下の粒度を有する繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物とするので、吸水性樹脂と混合して、安定した形状の板状体に成形することができる。しかし、僅かに湿り気を与えることにより、例えば水を5重量%以下、好ましくは4乃至2重量%の量で含有させることにより、繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック粉砕物に吸水性樹脂が馴染み易くなり、さらに成形が容易となるので好ましい。繊維化された廃木材粉砕物の粒度は、細かい方が好ましく、例えば3mm以下の粒度、さらに好ましくは1mm以下の粒度とするのが、吸水性混合層部の感触及び加圧成形の上で好ましい。
【0018】
本発明において、廃木材の用語は、木材、建築現場から排出される木材の廃材、並びに取り壊された建造物、家屋及び木造家屋から排出される木材の廃材を意味する。しかし、一般の木材は、高価であり、コスト的に使用することは難しいが、目的に応じては、廃木材に代えて使用することができる。さらに、本発明において、廃木材の用語は、針葉樹、広葉樹、常緑樹及び落葉樹並びに竹の廃材を意味する。
本発明において、廃木材には、金属は出来る限り除去されるのが好ましい。しかし、金属が1mm以下の粒度に粉砕されている金属粉砕物である場合は、吸水性混合層部の5重量%以下、好ましくは1重量%以下の量で含有されていてもよい。
【0019】
本発明において、吸収体は、加圧成形により、エンボス皺より大きい皺及びその他の凹凸を有する凹凸模様を形成して、比較的柔軟な板状体とすることにより、床の部分によく密着して、床の水滴等を吸収し易くできるので好ましい。
本発明の吸収体において、表面に形成される凸部は、シーツ又は包装材料に使用されたときに、シーツ又は包装材料の上面を形成する透水性薄層部を支持して、透水性薄層部の下に水を溜めるための空間を形成するものであり、この形成された空間により、吸収体内に吸収されないで吸収体の表面に残留する水を、シーツ又は包装材料の透水性薄層部上に、例えば不織布上に残留させないようにすることができ、シーツ又は包装材料が水に濡れたときでも、不織布に触れて比較的乾いた感触を与えることができる。この場合、凸部の形成に代えて凹部を形成することができる。この場合は、凹部間に形成される畝状の凸条が前記透水性薄層部を支えることとなる。
このように、吸収体に形成される窪みや溝等の凹部又は突起や凸状等の凸部については、吸収体の厚みを含めて、その高さは、吸収体、シーツ又は包装材料として使用できる厚みの範囲内とされ、その平面形状は、円形乃至多角形の形状とされる。したがって、本発明の凹凸模様は、円形乃至多角形の形状又は畝状若しくは溝状の形状で、上方に突き出て若しくは下方に凹んで形成することができる。この場合、雄型及び雌型一対の成形型の中の雄型成形型の型面を複数の凸部を有して形成し、他方の成形型の型面の前記凸部に対応する位置に対応する形状の凹部を形成し、吸収体の一方の面、例えば上面には、複数の凸部例えば突起を形成し、吸収体の他方の面、例えば下面には、前記上面の凸部に対応して凹部例えば窪みを形成する。しかし、一対の成形型の中の一方の成形型の型面に複数の凸部例えば突起又は凹部例えば窪みを形成し、他方の成形型の型面を平坦な面に形成することができる。
【0020】
本発明のシーツ又は包装材料において、凸部は、一層の吸水性混合層部を有する吸収体の場合において、例えば、0.1乃至2.0mmの厚さの吸収体を使用するときで、例えば突起の高さを0.5乃至1.5mmとすると、凸部を設けた吸収体の全体の厚さは、0.6乃至3.5mmとすることができる。吸収体の厚さは薄い方が好まれるので、吸収体の厚さは、0.3乃至0.9mmとするのが好ましい。この場合には、凸部、例えば突起を設けた吸収体全体の厚さは、凸部を含めて、0.8乃至2.4mmとなる。上下二層の吸水性混合層部を有する吸収体の場合には、例えば、0.3乃至3.0mmの厚さの吸収体を使用するときで、設けられる凸部例えば突起の高さを0.5乃至1.5mmとすると、凸部、例えば突起を設けた吸収体の厚さは、0.8乃至4.5mmとなる。この場合も吸収体の厚さは薄い方が好まれるので、吸収体の厚さは、0.7乃至2.1mmであるのが好ましい。この場合には、凸部例えば突起を設けた吸収体の厚さは、好ましくは、1.2乃至3.6mmであるのが好ましい。
【0021】
本発明のシーツ又は包装材料において、吸収体の表面に孤立して形成される例えば複数の穴状の凹部即ち窪み又は凸部即ち突起の夫々の大きさは、例えば平面における突起又は窪みの形状を円形とする場合では、直径1乃至12mm好ましくは直径4乃至8mmの円形状の基部を有する山形の突起若しくは直径2乃至12mm好ましくは直径4乃至8mmの円筒形の突起又は直径2乃至12mm好ましくは4乃至8mmの球形状又は円筒状の窪みとすることができ、また平面における突起又は窪みの形状を四角形とする場合では、一辺の長さが2乃至12mm好ましくは4乃至8mmの四角形とするのが好ましく、さらに平面における突起又は窪みの形状を多角形とする場合には、夫々突起又は窪みの中心を横切る方向で計って、突起又は窪みの大きさが2乃至12mm好ましくは4乃至8mmの突起又は窪みとすることができる。何れの場合にも、吸収体の底面からの凸部の高さ又は吸収体の上面からの凹部の深さは、吸収体の平坦部における吸収体の厚さ以上にするのが好ましい。このように凸部の高さ又は凹部の深さを吸収体の厚さ以上に形成すると、シーツ又は包装材料において、吸収体の上を覆う不織布が、突起状凸部又は畝状の凸部により保持されて、吸収体の上に安定して位置することとなり、不織布の下に水又は液を溜める空間が形成されるので、不織布上に残留する水又は液は、不織布を透過して液溜めの空間に滞留され、不織布上での水又は液の滞留時間を短くすることができる。したがって、吸収体の上面に形成される凹部が、凸部を囲み、一部で連通するような形状に形成すると、液溜空間の容積を大きくでき、シーツ又は包装材料が濡れたときに、不織布上の水又は液の滞留時間を小さくできるので好ましい。
【0022】
本発明において、吸収体の上方に突き出る例えば低い高さの半球状又は円筒状の凸部を形成するシーツ又は包装材料の場合には、上側の面の成形に雌型を用い、下側の面の成形に雄型を用いて圧縮成形するときには、吸収体の上側の面、例えば表面に、独立する凸部を形成することができ、その反対側の面、例えば裏面の対応する箇所に、凹部を形成することができる。これとは逆に、下側の面の成形に雌型を用い、上側の面の成形に雄型を用いる場合は、例えば表面に独立した凹部を形成し、その反対側の面、例えば裏面の対応する箇所に、凸部を形成することができる。しかし、上側の面の成形に雄型又は雌型を用い、下側の面の成形に平坦な面の型を用いると、上側の面に、複数の独立した凸部即ち突起又は互いに連通する凹部を形成し、下側の面を平坦に形成することができる。本発明において、凸部及び凹部の形成前に、エンボス又はクレープ加工を施すことができる。
【0023】
本発明において、凹部の用語は、エンボス皺以外の皺の凹部、独立した凹部即ち窪み及び少なくとも一部において連続する凹部即ち谷状の溝を意味し、同様に凸部の用語は、エンボス皺以外の皺の凸部、独立した凸部即ち突起及び少なくとも一部において連続する畝状又は凸条の凸部を意味する。
本発明において、一方の面、例えば表面に、畝状の連続した凸部に囲まれて独立した凹部即ち窪みを形成したときに、これと対応して、他方の面、例えば裏面に、連続した溝状又は谷状の凹部に囲まれて独立した凸部即ち突起が形成できるように圧縮成形することができ、また、一方の面、例えば表面に、連続した谷状の凹部に囲まれて独立した凸部を形成したときに、これと対応して、他方の面、例えば裏面に、連続した畝状の凸部即ち凸条に囲まれて独立した凹部即ち窪みが形成できるように圧縮成形することができる。これらの場合には、使用目的に応じて一方又は他方の面の何れかの面の凹凸模様を選択使用することができるので好ましい。凹部の大きさを小さくすると、全体的に連続した面の感触を与えることとなる。
本発明において、凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起或いは畝状の突出部又は凸条に形成することができ、これに対し、凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴或いは溝に形成することができる。
【0024】
本発明の吸収体は、シーツ又は包装材料において使用され、該吸収体の上部吸水性紙層部は、凹凸の有無に係わらず、前記シーツ又は包装材料の上面を形成する透水性薄層部の下に位置するものであり、透水性薄層部を透過する水を速やかに吸収できる材料製であるのが好ましく、一般に、一枚以上の薄葉紙により形成される。本発明のシーツ及び包装材料において、前記上部及び下部の紙層部間には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む繊維化された廃木材粉砕物、該廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含む吸水性混合層部が設けられている。本発明において、吸水性樹脂が紙おむつ廃材等の分離産物から得られたものである場合には、紙粉が少量ではあるが混入し、吸水性混合層部は、上部及び下部吸水性紙層部と容易に一体に形成されるので、吸水性混合層部を容易に形成することができる。
【0025】
本発明において、プラスチック廃材粉砕物は、プラスチック材料粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物を意味する。
本発明において、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む繊維化された廃木材粉砕物及び該廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の使用は、吸収体において、吸水性及び保水性を増加させ、また弾力性を増加させるという発見に基づいている。また、本発明において、廃木材粉砕物の繊維状の廃木材粒子に界面活性剤を付着させると、該繊維化された廃木材粉砕物が、油分に富む木材の繊維化された廃材粉砕物であっても、吸水速度を増加でき、保水性を増加させることができるという発見に基づいている。5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック粒子に界面活性剤を付着させると、粉砕されたプラスチック粉砕物及び/又はプラスチック廃材粉砕物が、水に濡れ難い性質、即ち撥水性を有していても水に濡れ易くなり、吸水性及び保水性を増加させることとなる。本発明において、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む繊維化された廃木材粉砕物及び5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の混合物中のプラスチック廃材粉砕物の混合割合は、47重量%以下であるが、繊維化された廃木材粉砕物の混合割合が大きくなるほど、吸収体の吸水性及び保水性に優れることとなるので好ましい。繊維化された廃木材粉砕物の混合割合は、例えば、53重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは、80重量%以上であるのが好ましい。
【0026】
本発明において、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含む繊維化された廃木材粉砕物、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物及び吸水性樹脂の混合物で形成される吸水性混合層部の少なくとも一部、例えば上部に、界面活性剤を付着させることにより、吸水性混合層部の吸水速度及び透水速度を高めることができ、吸収体に吸収されないで吸収体の表面に残留する水の残留時間を著しく短縮することができる。
本発明において、吸収体に付着させる界面活性剤の量は、吸収体1gあたり、0.05g以下、好ましくは、0.009g以下とするのが好ましい。吸収体に付着した界面活性剤の量が0.05gより多いと、費用が嵩む上に、水の吸水性混合層部を通過する速度が大きくなって、水は吸水性混合層部に十分に吸収されずに吸水性混合層部を通過して不透水性層部上に溜まり、その後不透水性層部の上から吸水性混合層部に吸収されることとなる。水の吸水性混合層部を通過する通過速度を小さくさせて、水が吸水性混合層部に吸収されながら、不透水性層部に向けて移動させるためには、吸収体への界面活性剤の付着量は、0.009g以下とするのが好ましい。
したがって、本発明において、界面活性剤を付着させた吸収体を使用してシーツ又は包装材料としたときには、吸収体の上部に配置された透水性薄層部、例えば不織布上に水が残留しないようにすることができ、不織布に比較的乾いた感触を与えることができるので好ましい。
【0027】
本発明においては、吸収体の吸水速度を大きくするために、吸収体の上部及び下部は、吸水性紙層部により形成される。この吸水性紙層部は、その吸水速度を大きくするために、一以上のティッシュペーパー、レーヨン紙又は複合紙等の薄葉紙を、一枚づつ合わせて若しくは貼り合わせて形成され、又は予め合わせて一体にされた複数の薄葉紙により形成された吸水紙から形成することができる。薄葉紙の枚数を多くすると、吸収体の吸水速度を大きくすることができる。即ち吸水紙の坪量が大きいほど吸水性に優れるので好ましい。しかし、坪量が大きい吸水紙の使用は、費用的にまた適度な吸水性を有する吸水紙を選択するのが好ましい。坪量は18g/m2乃至10g/m2とすることができる。この場合、薄葉紙については、水に濡れて発色する発色剤又は水と反応して発色する発色剤等の着色性物質により着色することができる。吸水紙としては、薄葉紙と化学繊維紙を貼り合わせ加工した吸収性を有する複合紙を使用することができる。
【0028】
本発明においては、吸収体の保水能力を大きくするために、また弾力性を増加させるために、前記上部及び下部の吸水性紙層部間に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含む繊維化された廃木材粉砕物、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含む吸水性混合層部が設けられている。前記上部及び下部の吸水性紙層部並びに吸水性混合層部は、一体に合わされて、又は一体に貼り合わされて、少なくとも上面に、凸部又は凹部を有する凹凸模様が形成されている吸収体に形成することができる。本発明において、吸収体に臭気等の除去機能をもたせるときは、吸水性混合層部に、チタン紙廃材粉砕物、アルミナ紙廃材粉砕物、チタン酸カリウム紙廃材粉砕物又はアルミナシリカ紙廃材粉砕物などの無機繊維紙廃材粉砕物或いは前記無機繊維紙廃材粉砕物の二種以上の粉砕物を配合することができる。さらに本発明においては、吸収体に臭気等の除去機能を持たせるために、前記、無機繊維廃材粉砕物に加えて、タルク、ゼオライト又はベントナイト等の無機質の吸着剤を配合することができる。
【0029】
本発明において、前記上部及び下部の吸水性紙層部間には、中間吸水性紙層部を設けることができる。この場合、中間吸水性紙層部は、前記上部及び下部の吸水性紙層部と同様に、少なくとも一枚の吸水性に優れる薄葉紙で形成することができるが、吸水性を増加させるために、複数の薄葉紙を、一枚づつ合わせて又は貼り合わせて形成することができ、また、予め合わせて一体にされた複数の薄葉紙により形成することができる。薄葉紙は、水に反応して発色する発色剤により着色されているものとすることができる。上部及び中間吸水性紙層部間には、上部吸水性混合層部が設けられ、下部及び中間吸水性紙層部間には、下部吸水性混合層部が設けられる。上部吸水性混合層部は下部吸水性混合層部に比して、吸水性に優れるように素材を選択するのが好ましい。下部吸水性混合層部は、保水性に優れるものが好ましい。したがって、上部吸水性混合層部は、吸水性樹脂のみで形成される吸水性樹脂層とすることができ、この吸水性樹脂層部は、吸水性樹脂が存在すれば足りるが、吸水性樹脂以外に、吸水性樹脂に付随して混入する紙廃材を排除するものではない。吸水性樹脂に紙粉が随伴する場合には、紙粉を吸水性樹脂と共に含有させることができる。また上部吸水性混合層部には、例えば繊維化された廃木材粉砕物と吸水性樹脂の混合物とすることができ、また繊維化された廃木材粉砕物を高い割合で含有させるのが好ましい。下部吸水性混合層部は、吸水性に優れるものが好ましいが、保水性がよいものが好ましい。
いずれの組成の層の場合においても、吸収体に臭気等の除去機能をもたせるときは、吸水性混合層部に、チタン紙廃材、アルミナ紙廃材、チタン酸カリウム紙廃材又はアルミナシリカ紙廃材等の不良無機繊維紙又は無機繊維紙廃材の粉砕物を使用することができる。このような不良無機繊維紙又は無機繊維紙廃材の粉砕物としては、不良チタン紙若しくはチタン紙廃材の粉砕物、不良アルミナ紙若しくはアルミナ紙廃材の粉砕物、不良チタン酸カリウム紙若しくはチタン酸カリウム紙廃材の粉砕物、不良アルミナ・シリカ紙若しくはアルミナ・シリカ紙廃材の粉砕物又は不良炭素繊維紙若しくは炭素繊維紙廃材の粉砕物或いは前記粉砕物の二以上の混合物がある。
【0030】
本発明においては、上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、下部吸水性紙層部、並びに上部吸水性紙層部と中間吸水性紙層部の間に設けられた上部吸水性混合層部及び中間吸水性紙層部と下部吸水性紙層部の間に設けられた下部吸水性混合層部が設けられた吸収体も、シーツ又は包装材料に使用することができる。この吸収体を使用したシーツ又は包装材料の場合、上面を形成する部材は、その目的に応じて、乾式法又は湿式法により製造された不織布及びその他の透水性のある薄層部材とすることができる。透水性の薄層部材は、水透過の程度に応じた大きさの孔を有するプラスチックフィルム又は水透過の程度に応じた透水機能を有する湿式法又は乾式法により製造された不織布とすることができる。透水性薄層部の場合、外側に向く面即ち外面若しくは表面を水に濡れ易い性質になるように表面処理を行い、内側に向く面即ち内面若しくは裏面を水に濡れ難い性質になるようにすると、一旦、内側に吸収された水が、外側に滲み出ることを防止することができる。下面を形成する部材は、吸収体の下部吸水性紙層部の下面に接して設けられものであり、不透水性のプラスチックフィルム等の不透水性の薄層部材により形成することができる。このような不透水性薄層部材としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック材料製の不透水性のプラスチックフィルムで形成することができる。しかし、本発明において、包装材料の場合には、下面となる薄層部は、包装される材料に応じて、透水性の薄層部材で形成することができる。このように下面を透水性の薄層部により形成する場合には、水透過性の程度に応じた大きさの孔を有するプラスチックフィルム又は水透過の程度に応じた透水機能を有する湿式法又は乾式法により製造された不織布とすることができる。このように吸収体上部及び底部の部材を水透過性に構成すると、例えば、雨等で濡れた床面に配置することにより、床面を濡らす水を自動的に吸い取ることができ、床面の濡れを拭き取る必要がなくなり、床の濡れを拭う手間を省くことができる。このように透水性の薄層部を有するシーツは、乗り物の敷物、傘立ての敷物、洗面所の敷物、便器の周囲等の敷物として使用して、夫々の床の濡れを防止することができる。また、透水性の薄層部を、複数の毛細管状の細かい孔を有する材料により形成すると、例えば青果物又は鮮魚等を包装するのに使用される下敷き若しくは中敷き等の敷物及び包装材料として使用するときに、透水性薄層部の所望寸法の孔を通して、包装される青果物や鮮魚等の被包装材料の水分が移動し、被包装材料の水分の量を適度に調整することができる。
【0031】
本発明において使用される吸水性樹脂としては、製品としての高吸水性樹脂の他に、高吸水性樹脂を含有する5mm以下、好ましくは3mm以下に粉砕された紙おむつ廃材粉砕物、乳パツド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物、生理用ナプキン廃材粉砕物又はラミネート紙廃材粉砕物或いは前記粉砕物の二以上の混合物をその侭使用することができ、また前記の粉砕物及び粉砕物の混合物から分級処理により分別された高吸水性樹脂に富む分離産物を使用することができる。
したがって、本発明において、吸水性樹脂は、例えば、不良紙おむつを含めた紙おむつ廃材の粉砕物についての分級処理により、高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された所謂再生高吸水性樹脂、不良乳パッドを含めた乳パッド廃材の粉砕物についての分級処理により、高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された所謂再生高吸水性樹脂、不良尿パッドを含めた尿パッド廃材の粉砕物についての分級処理により、高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された所謂再生高吸水性樹脂、不良生理用ナプキンを含めた生理用ナプキン廃材粉砕物についての分級処理により高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された所謂再生高吸水性樹脂、不良高吸収性繊維を含めた高吸収性繊維廃材粉砕物についての分級処理により、高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された所謂再生吸水性樹脂、或いは前記高吸水性樹脂に富む分離産物として回収された二以上の再生高吸水性樹脂の混合物などがある。これらの衛生材料製造時に発生する裁断屑又は集塵ロスは、吸水性樹脂の含有量が少ないので、前記裁断屑の粉砕物や集塵ロスを使用するときは、吸水性樹脂又は高吸水性樹脂を添加混合することが必要である。本発明において、衛生材料中には、吸水性樹脂は、一般にパルプ材料と一緒に存在している。殺菌性及び消臭性を有するパルプ廃材を含有する衛生材料の廃材中の吸水性樹脂を使用すると、殺菌作用及び消臭作用を及ぼすことができるので好ましい。
【0032】
本発明においては、吸収体並びに該吸収体を使用するシーツ及び包装材料の質感及び弾力感を増すために、吸水性混合層部には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含む繊維化された廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の量を多くすることができる。吸水性混合層部における吸水性樹脂の量は、30重量パーセント以下とするのが好ましい。吸水性樹脂の価格は比較的高いので、吸水性混合層部における吸水性樹脂の含有率を例えば10重量パーセント以下とするのが、さらに好ましく、またさらに5重量パーセント以下とするのが好ましい。本発明においては、吸水性混合層部における吸水性樹脂の含有率を、例えば5重量パーセント以下としても、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含む繊維化された廃木材粉砕物が保水性及び吸水性を有し、さらに5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物にあっても、かなりの保水性を有するので、吸水性樹脂の含有率が低下した分の保水性及び吸水性を補うことができる。
本発明においては、さらに保水性及び吸水性を増加させるために、紙粉等のパルプ及び吸水性樹脂の含有率が低下した分、吸収体の吸水性混合層部の吸水速度が低下することとなるので、本発明においては、吸収体の表面に夫々独立した複数の凹部又は一部で互いに連続する凹部を形成し、該凹部に、吸収体の表面に残留する水を流入させて収容するようにしている。
【0033】
しかし、吸水性混合層部の吸水速度が小さい場合には、凹部に流入した水は、吸水性混合層部に吸収されないで残留することとなる。
そこで、本発明においては、吸収体の少なくとも一方の面に、界面活性剤を付着させて、吸収体の水の通過速度及び吸収速度を増加させており、また吸水性樹脂層を形成して、吸水性混合層部の保水能力び吸水能力を補っている。このように、界面活性剤を吸収体の例えば表面及び/又は裏面に付着させることにより、凹部に溜まる水を吸収体に速やかに吸収させることができる。吸水性樹脂を混合することにより、吸水性混合層部に水を速やかに吸水保持させることができる。本発明においては、吸収体表面に凹部を形成することにより、水に接触する表面積を増加させ、さらに凹部に界面活性剤を付着させることにより、吸収体の吸水速度を増加させることによって、吸収体による速やかな吸水を行うことができる。界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤が好ましいが、これらの外にラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、オクチルフェニールエーテル等の非イオン界面活性剤などがある。
本発明においては、このように吸収体の表面に、凹部又は凸部を形成し、界面活性剤を付着させることにより、吸収体の表面に水が残留するのを緩和することができる。
【0034】
本発明においては、シーツを形成する場合には、不織布層部を、吸収体に形成された凸部に支持させるようにして、吸収体の表面上に不織布層部を形成すると、シーツの表面の不織布層部が濡れても、該不織布層部上にした水は、不織布層部の撥水性により吸収体から水が滲み出るのを防止することができるので好ましい。本発明においては、吸収体及びシーツの吸水能力を大きくするために、吸収体の上部及び下部には、薄葉紙で形成された吸水性紙層部が設けられる。吸収体の保水能力を大きくするために、前記上部及び下部の吸水性紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、紙廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部が設けられ、前記上部及び下部の吸水性紙層部並びに吸水性混合層部は、一体に貼り合わされて吸収体が形成される。
【0035】
本発明において、上部吸水性紙層部、下部吸水性紙層部、並びに前記上部及び下部の紙層部間に設けられている5mm以下の粒度の繊維化された廃木材粒子を含む廃木材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部は、エンボスを付されて比較的柔軟な板状体に加圧成形することができる。このように比較的柔軟な板状体とすることにより、床の部分によく密着して、床の水滴等を吸収し易くなるので好ましい。
本発明において、上部及び下部吸水性紙層部間に、中間吸水性紙層部を配設することが出来る。このように吸水性紙層部を三層にすると、上部及び中間吸水性紙層部間の上部の吸水性紙層部間に、吸水性樹脂含有層部を形成することができる。吸水性のみを要し弾力性を必要としない場合は、吸水性樹脂のみを配置することができるが、吸水性のみでなく弾力性を必要とする場合には、吸水性樹脂に5mm以下の粒度の繊維化された廃木材粒子を含む廃木材粉砕物を加えて弾力性を与えることができる。
【0036】
本発明において、シーツは、上面を形成する透水性薄層部を有しており、この透水性薄層部は、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン若しくはビニロン等のプラスチック繊維製の不織布又はポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂等のプラスチック材料製の多孔膜で形成することができ、下部は、不透水性のプラスチックフィルム層部であり、プラスチックフィルム層部は、吸収体の場合と同様に、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチック製の不透水性の薄層部で形成することができる。本発明において、前記透水性薄層部の内側には、その内側面に接して吸水性紙層部を設けることができる。本発明において、透水性薄層部は、殺菌性及び消臭性が付与されたものを使用すると、使用中に、付着する汗や尿などにより発する臭気を減少させるので好ましい。また、本発明において、生分解プラスチック材料の不透水性膜及び透水性膜層部、並びに生分解プラスチック材料含有の吸水性混合層部を使用すると、得られた吸収体、シーツ及び包装材料を土中に埋めて廃棄することができるので好ましい。本発明の包装材料において、上下両面を透水性とする場合には、上下両面を、不織布等の透水性薄層部とすることができる。
本発明において、透水性薄層部は、例えば、25mlの水を、例えば洗浄壜のノズルより、10秒以内に、直径2cmの円内に注入したときに、その全量が透過する時間が20秒以内のものが好ましく、ここで透過する時間、即ち透水性はさらに短くなる程好ましい。
【0037】
本発明において、上部、中間部及び下部吸水性紙層部は、吸収紙、吸水紙又はクレープ紙等の薄葉紙で形成されるのが、良好な吸水性を確保できるので好ましい。また、本発明において、吸水紙には、パルプと化学繊維を液中に分散させ、抄紙して製造した複合紙を使用することができる。薄葉紙に例えばポリプロピレン製の化学繊維紙等の化学繊維紙を貼り合わせた吸水性又は透水性を有する複合紙を使用することができる。本発明において、吸水性の紙層部は、前記透水性薄層部の下面に接して上部吸水性紙層部として設け、また、下部吸水性紙層部は、その侭、吸収体の底部を形成してもよく、底面を不透水性のプラスチック製の薄層部で形成して、底面を補強する事ができる。この場合には、前記下部吸水性紙層部は、該不透水性のププラスチック製の薄層部の内面、即ち上面に接して設けることができる。底部を該不透水性のプラスチック製の薄層部で形成する場合において、底面からの水等の液の吸収を図る必要性がある場合には、プラスチック製の薄層部に目的の透水性を達成するために、孔を開けておくのが好ましい。孔の大きさは、底面の機械的強度を維持する上で、小さく形成するのが好ましい。孔の形状は、角形、円形等種々の形状に形成でき、大きさは、例えば、20mm以下、好ましくは10mm以下、さらに好ましくは5mm以下とするのが好ましい。
【0038】
本発明において、プラスチック廃材の粉砕物としては、5mm以下の粒度に粉砕された厚さが2mm以下の合成樹脂繊維廃材の粉砕物、紐状合成樹脂廃材の粉砕物、フィルム状合成樹脂廃材の粉砕物、シート状合成樹脂廃材の粉砕物、紐状合成ゴム廃材の粉砕物、フィルム状合成ゴム廃材の粉砕物、シート状合成ゴム廃材の粉砕物又はラミネート紙廃材の粉砕物があり、またこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物の混合物がある。また、これらのプラスチック廃材粉砕物以外の他のプラスチック廃材粉砕物としては、紙おむつ廃材粉砕物、乳パッド廃材粉砕物、尿パツド廃材粉砕物、又は生理用ナプキン廃材粉砕物などのプラスチック材料含有廃材粉砕物があり、またこれらの他に、プラスチック材料含有廃材粉砕物の二以上の混合物があり、プラスチック材料含有廃材粉砕物又はプラスチック材料含有廃材粉砕物の二以上の廃材粉砕物混合物について、分級処理して得られるプラスチック材料に富む分級産物プラスチック材料を含有するプラスチック材料含有廃材の砕物がある。
本発明において、プラスチック廃材粉砕物は、前記のプラスチック廃材の粉砕物又はその混合物、プラスチック材料含有廃材粉砕物若しくはその混合物又は前記プラスチック材料含有廃材粉砕物及びその二以上の混合物についてのプラスチック材料に富むプラスチック材料含有廃材粉砕物を意味する。プラスチック廃材粉砕物は、プラスチック材料の粉砕物をも包含する。
衛生材料製造時に発生する裁断屑又は集塵ロスを、プラスチック材料含有廃材粉砕物とする場合には、吸水性樹脂又は高吸水性樹脂及びパルプ材料を小割合ながら含有するので、吸収体、該吸収体を使用するシーツ及び包装材料を形成する上で、水の吸収性及び保水性並びに加圧成形時の成形性が良くなるので好ましい。本発明において、プラスチック廃材粉砕物に混入するパルプ材料が、殺菌性及び消臭性を有する場合には、形成された吸収体、該吸収体を使用するシーツ及び包装材料は、殺菌作用及び消臭作用を有することとなるので好ましい。
【0039】
本発明において、吸収体は、その表側及び裏側の夫々に吸水紙等の薄葉紙により吸水性紙層部が形成される。吸水紙等の薄葉紙は、例えば、一枚の坪量が12.5g/ のティシュペーパとすることができ、上下に夫々一枚宛配置することができる。本発明において、吸収体が、人用若しくは動物用シーツ又は人用若しくは動物用の紙おむつに使用されるシーツとして使用されるときは、例えば、上面の吸水紙を二枚とし、最上部に位置する吸水紙を検査用着色性物質を付着させて検査用吸水紙とすることができる。この場合、該吸水紙には、一般に使用されるpH検出試薬を含有するインク、タンパク質検出試薬を含有するインク、潜血検出試薬を含有するインク又はウロビリノーゲン検出試薬含有するインク或いは前記検出試薬の二以上を印刷することができる。このように、上部の吸水紙を少なくとも二枚とし、その最上部の吸水紙に、検出試薬を印刷することにより、印刷された検出試薬に、紙粉及び高吸水性樹脂の影響を避けることができ、正確な検出を行うことができるので好ましい。また、本発明において、薄葉紙として、殺菌性を有する薄葉紙を使用すると、吸収体、シーツ及び包装材料の使用において、吸収体、シーツ又は包装材料に付着する汗や尿などにより発する臭気を減少させるので好ましい。
【0040】
本発明において、吸水性樹脂含有層部は、吸水性樹脂のみで形成してもよく、また吸水性樹脂の他に種々の吸水性材料を配合して、例えば吸水性混合層部とすることができる。吸収体に吸水性を保持させるために、高吸水性樹脂が配合される。
本発明において、吸水性樹脂の用語は、高級水性樹脂の他に、高級水性樹脂に比して吸水能力が低い吸水性樹脂をも意味する。
本発明において使用される吸水性樹脂は、人工尿で自重の30倍から100倍程度の水を吸収しても、形を保持できる高吸水性樹脂であるのが好ましい。このような高吸水性樹脂としては、例えば、ビニルエステルとエチレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体鹸化物、澱粉とアクリル酸のグラフト重合体、ポリアクリル酸の架橋物、ビニルアルコールとアクリル酸の共重合体、ポリアクリロニトリルの部分加水分解物、カルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリエチレングリコールの架橋物、キトサンの塩又はプルランのゲルなどがある。これらは、吸水性材料粉に単独で又はこれら2種以上を混合して使用される。廃油処理等に使用する場合は、吸油性の高い吸水性樹脂が使用される。
【0041】
本発明において、廃材に含ませる吸水性樹脂は、吸水性の高い所謂高吸水性樹脂を使用すると、その使用量を少なくできるので好ましい。
本発明において、不良紙おむつ廃材の吸水性樹脂に富む分級産物を使用すると、該分級産物に含まれる高吸水性樹脂の量は、14乃至28重量%程度に達するので、高い吸水性を維持することができるので好ましい。
本発明においては、高吸水性樹脂は、例えば紙おむつ廃材から回収された高吸水性樹脂含有物を使用することができる。このような再生高吸水性樹脂は、人工尿で吸水倍率が10〜30g/gとその吸水性能は乏しいが、吸収体ではこの程度の吸水効果で十分使用できることがわかった。使用する高吸水性樹脂の粒度は、50乃至500μmであるのが好ましい。
【0042】
【作用】
本発明において、吸収体は、例えば、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部は、合わせられて一体に形成されているので、吸収体を比較的安価に製造でき、吸収体を床の上に配置した場合、吸収体は、床に落ちる水滴を吸収するが、吸収体の表をは比較的乾いた状態を維持する事ができ、また、床が濡れるのを防止することができる。
したがって、例えば、露天のイベント会場の床や運動場の地面の雨による濡れの防止、調理場の床、洗面所の床、冷蔵庫の周囲の床、及びトイレの床等に敷いて、床の水滴を吸収して、床の濡れを防止することができる。また例えば、ベット用補助マットに使用して、夜尿症の患者のベットの濡れを防止することができる。建築物の天井部、壁部又は窓部等の結露の拭き取り用の吸水性マットとして使用して、窓等の結露を除去することができる。また園芸用の水の蒸発防止用の吸水性マットとして、予め湿らせて鉢植え等に被せて使用すると、保水による鉢植えからの水の蒸発を防止することができる。吸水性マットを例えば水産物の下に敷いて、又は吸水性マットを袋状に形成して、水産物を包んで、水産物を氷解した水に接触することなく運搬することができる。
【0043】
また本発明において、吸収体は、例えば、上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部は、合わせられて一体に形成されており、少なくともその一方の面に、3mm以上の大きさの複数の凹部又は凸部が形成されており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されているので、上面から侵入する水が尿などの比較的大量の場合であっても、表面部に水の溜まりを形成しないで、エンボス皺により表面積が増加させられ、界面活性剤が塗布等により付着されて濡れ易くなっているために、吸水性混合層部に、界面活性剤の作用により、比較的速やかに吸収させることができる。また、本発明の吸収体は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂により吸水性混合層部を形成するので、パルプ材料を使用しないでも、弾力性を有する吸収体を得ることができ、シーツに使用して、弾力性のあるシーツをを得ることができる。したがって、本発明は、所定の形状及び弾力性を保って、床に落ちる水滴を吸収でき、例えば、水場の濡れを解消することができる。したがって、本発明の吸収体を使用するシーツは、例えば傘立ての受部に使用すると、濡れた傘から流れ落ちる水滴を吸収するので、傘立てに水が溜まることがなくなる。
【0044】
さらに本発明の吸収体を使用するシーツ及び包装材料は、例えば上面を形成する不織布等の透水性の透水性薄層部と、下面を形成するプラスチックフィルム等の不透水性薄層部と、前記透水性薄層部の下面に接して配置されている上部吸水性紙層部と、前記下面を形成するプラスチックフィルム等の不透水性薄層部の下面に接して位置する下部下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設されている高吸水性樹脂層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、高吸水性樹脂層部、中間吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部は、合わせられて一体に形成されており、少なくともその一方の面に、3mm以上の大きさの複数の凹部又は凸部が形成されているので、廃木材を、シーツ及び包装材料の素材として有効に使用することができる。しかも、本発明のシーツは、人又は動物の排泄した尿を、吸収体及びシーツの表面に目に見えるように溜まるのを避けることができ、吸収が良く、また保水性が良くて外に流出することがなく、さらに弾力性があり、動物用シーツとして、またマットや寝具として使用して良好である。
【0045】
本発明において、包装材料は、上部吸水性紙層部と下部吸水性紙層部との間に配設される5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む吸水性混合層部に、チタン紙廃材の粉砕物、アルミナ紙廃材の粉砕物、チタン酸カリウム紙廃材の粉砕物、アルミナ・シリカ紙廃材の粉砕物若しくは炭素繊維紙廃材などの無機繊維紙廃材の粉砕物又は前記無機繊維紙廃材粉砕物の二以上の混合物を臭気除去材として、その一部に使用するので、吸収体中の無機繊維紙廃材粉砕物の臭気除去機能により、本発明のシーツは、使用時にシーツに発生する臭気を除去することができ、使用後のシーツの臭気を緩和することができる。また、本発明の包装材料は、青果物の包装に使用するときは、青果物より発生する成熟ホルモンのエチレンを除去することにより、青果物の新鮮さを保持することができる。
本発明において、透水性とは、透水する性質を意味し、例えば、20秒以下で水又は疑似尿の一定量(25ml)を2cmの円内に注入したときに、その全量の水又は疑似尿が透過するに要する時間(秒)で求められ、透過する時間の短い方が長い方より透水性に優れる。
【0046】
さらにまた、本発明の吸収体を使用するシーツ及び包装材料は、例えば上面を形成する不織布等の透水性の透水性薄層部と、下面を形成するプラスチックフィルム等の不透水性薄層部と、前記透水性薄層部の下面に接して配置されている上部吸水性紙層部と、前記下面を形成するプラスチックフィルム等の不透水性薄層部の下面に接して位置する下部下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む上部吸水性混合層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び前記廃木材粉砕物より少ない量の高吸水性樹脂を含む下部吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、中間吸水性紙層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部は、合わせられて一体に形成されており、少なくともその一方の面に、3mm以上の大きさの複数の凹部又は凸部が形成されており、前記上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されているので、吸水能力及び保水能力が大きく、例えば、青果物より発生する成熟ホルモンのエチレンを除去することにより、青果物の新鮮さを保持することができる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施の態様の例を説明するが、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制限されるものではない。
図1は、本発明の一実施例の一層の吸水性混合層部を有する吸収体の断面構造の概略を示す概略の部分断面図である。図2は、本発明の一実施例の一層の吸水性混合層部を有する吸収体の図1に示す実施例の凹凸を有する吸収体についての概略の部分断面図である。図3は、前記図2に示す実施例の凹凸を有する吸収体についての概略の部分平面図である。図4は、前記図2に示す実施例とは異なる凹凸を有する吸収体についての概略の部分平面図である。図5は、図2に示す実施例の凹凸を有する吸収体とは異なる構造の吸収体についての概略の部分断面図である。図6は、前記図1乃至図5に示す実施例の吸収体についての幅方向の概略の断面図である。本図において、凹凸は、必ずしも設けられるとは限らないので示されていない。図7は、前記図1乃至図5に示す実施例についての概略の断面図であるが、図6とは異なる断面構造を有する吸収体についての幅方向の概略の断面図であり、凹凸については、図6と同様に、必ずしも設けられるとは限らないので示されていない。図8は、前記図1乃至図7に示す本発明の実施例の吸収体とは異なり、高級水性樹脂が偏って配置された吸水性混合層部を備える吸収体の概略の断面図である。図9は、高級水性樹脂が偏って配置された吸水性混合層部を備える吸収体の図8とは異なる構造の概略の断面図である。図10は、前記図1乃至図9に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。図11は、前記図2に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の位置実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。図12は、前記図5に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明のさらに他の一実施例の人用若しくは動物用使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。図13は、前記図6に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図14は、前記図7に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図15は、前記図8に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図16は、前記図9に示す実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図17は、前記図1乃至図9に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の吸水性マットについての概略の部分断面図である。図8乃至図17において、凹凸は、必ずしも設けられるとは限らないので示されていない。図18は、前記図2に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の吸水性マットについての概略の部分断面図である。図19は、図1乃至図18に示す本発明の実施例とは異なり、中間吸水性紙層部を有し、該中間吸水性紙層部の上方及び下方に夫々吸水性混合層部を有する吸収体を使用する吸収マット本発明の他の一実施例についての概略の部分断面図である。図20は、前記図19に示す本発明の実施例とは異なる中間吸水性紙層部の上下に吸水性混合層部を有する吸収体の本発明の一実施例についての概略の部分断面図である。図21は、前記図19及び20に示す本発明の実施例とは異なる中間吸水性紙層部の上下に吸水性混合層部を有する吸収体の本発明の一実施例についての概略の部分断面図である。図22は、前記図19乃至21に示す本発明の実施例の吸収体を使用する人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の部分断面図である。図23は、前記図20に示す本発明の実施例の吸収体を使用する人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の部分断面図である。図24は、図22及び23に示す本発明の一実施例とは、上部吸水性混合層部が吸水性樹脂層となっている点で相違する他の本発明の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図25は、図22乃至24に示す本発明の実施例とは、上部及び下部吸水性混合層部が共に吸水性樹脂が偏って分布されている点で相違する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図26は、図22乃至25に示す本発明の実施例とは、上部吸水性混合層部のみが吸水性樹脂が形よって分布する層となっている点で相違する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。図19、図22及び図24に示す実施例において、凹凸は、必ずしも設けられるとは限らないので、凹凸については示していない。図27は、図19に示す本発明の実施例の吸収体を使用する吸水性マットの部分断面図である。図28は、図20に示す本発明の実施例の吸収体を使用する吸水性マットの部分断面図である。図29は、図21に示す実施例の吸収体を使用する吸水性マットの部分断面図である。図30は、前記図15又は図16に示す本発明の吸収体及び動物用シーツを製造する工程を示す概略の工程図である。図31は、前記図25に示す本発明の実施例の動物用シーツを製造する工程を示す概略の工程図である。図32は、図25に示す動物用シーツを製造する概略の工程図である。図33は、前記図24に示す本発明の実施例の動物用シーツを製造する工程を示す概略の工程図である。図31は、前記図24に示す本発明の実施例の動物用シーツを製造する工程を示す概略の工程図である。前記図1乃至図31において対応する箇所には同一の符号が付されている。また、図2、図5、図11、図12、図18、図20、21、23、28及び図29には、凹凸が、図式的に描き易く、吸収体1、上部吸水紙4及び下部吸水紙2、吸水性混合層部3、上部及び下部吸水性混合層部18及び20から比較的誇張されて描かれているが、これらの図に示される吸収体、人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット及び包装材料は、何れも厚さが薄いので、例えば上部吸水紙及び下部吸水紙の長さは凹凸により影響を受けず略同一である。
【0048】
図1は本発明の一実施例の吸収体について、その概略の構造を示す概念図である。図1に示す本発明の一実施例において、吸収体1は、下部吸収体2の上に吸水性混合層部3が位置し、該吸水性混合層部3の上に上部吸水紙4が位置して一体に形成されている。本例における吸収体1は、下部吸収体2の上に吸水性混合層部3を形成し、この形成された吸水性混合層部3の上に上部吸水紙4を配置して、これら全体を加圧成形して一体に形成する。
例1
図1に示す実施例において、吸収体1は、その侭、吸収体として使用可能であり、また、吸収性マット、各種シーツ及び包装材料の吸収体として使用可能である。
本例の吸収体1は、例えば、幅300mm、長さ720mmの大人用のおむつに使用される吸収体である。
本例において、吸収体1は、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を下部吸水紙2に使用して底面が形成されており、該下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度に粉砕され、繊維化されて繊維状の廃木材粒子を主として含む繊維化された廃木材粉砕物85重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物10重量%及び吸水性樹脂5重量%の混合物70重量部を載置して、吸水性混合層部3が形成されている。この吸水性混合層部3の上には、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙1が上面を形成する上部吸水紙4として載置されている。これら下部吸水紙、吸水性混合層部及び上部吸水紙がこの順に重ね合わされた積層物は、一体に加圧成形されて吸収体1を形成する。加圧成形により形成された吸収体1は、加圧成形時に、その上部吸水紙4及び下部吸水紙2に、例えば凸部5及び凹部6を有する凹凸模様やエンボス皺(図示されていない)が形成される。上部吸水紙(2.6重量部)は、幅290mm、長さ720mmの大きさであり、下部吸水紙(4.2重量部)は、幅360mm、長さ720mmである。吸水紙は、上部及び下部共に坪量が12.5g/ の吸水紙が使用された。吸水性混合層部についての各実施例における廃木材粉砕物、プラスチック廃材粉砕物及び高吸水性樹脂の配合例を次の表1に示す。
(表1)
実施例 配合割合(重量%)
番 号 廃木材粉砕物 プラスチック廃材粉砕物 高吸水性樹脂
2 76 19 5
3 67 28 5
4 48 47 5
5 81 9 10
6 72 18 10
7 63 27 10
8 51 39 10
9 72 8 20
10 64 16 20
11 56 24 20
12 41 39 20
13 63 7 30
14 56 14 30
15 49 21 30
16 36 34 30
【0049】
図2は本発明の他の一実施例の吸収体の概略の構造を示す概念図である。本例においては、図1に示した吸収体1の表面に複数個の凸部5及び凹部6が形成されている。図3及び図4は、図2に示した吸収体についての凸部の配置を示す平面図である。図3及び図4においては、凹部6は連続して形成されており、凹部6に侵入した尿や汗などは、連続する凹部6を流れて、比較的速やかに吸収される。図5は、凸部5が畝状に形成され、凹部6が溝状に形成されている事例である。エンボス加工により形成されるエンボス皺は、畝状の凸部5及び溝状の凹部6より比較的小さく形成された事例である。
【0050】
例17
図6に示す実施例においては、下部吸水紙2は、その幅方向が、上部吸水紙4の幅方向の長さより大きく形成されており、したがって、下部吸水紙2の幅方向の両端部7を、上部吸水紙4の両端部8上に折り重ねて接着される。
図7に示す実施例においては、上部吸水紙4は、その幅方向において、下部吸水紙2と互いに重なり合って、加圧成形時に、幅方向の端部が互いにホットメルト接着できるように、上部吸水紙4と下部吸水紙2は、幅方向の長さが略等しく形成されている。
図6及び図7の実施例において、本例の吸収体1は、大人用の吸収体であり、一枚以上の薄葉紙で形成された吸水紙4.2重量部を配置して下部吸水紙2とし、その上に、5mm以下の粒度に繊維化され粉砕された繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物49重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物41重量%及び高吸水性樹脂10重量%の混合物の75重量部を載置して吸水性混合層部3を形成する。この形成された吸水性混合層部3の上には、例1の場合と同様に、一枚以上の薄葉紙で形成された吸水紙2.6重量部を上部吸水紙4として載置して、加圧成形して、吸収体1の上面及び下面には、凹凸の皺(図示されていない)が形成して一体に形成する。
【0051】
例18
本例における例えば大人用のおむつに使用される吸収体1においては、吸水性混合層部3は、高吸水性樹脂5重量部と、廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物50重量部とで形成されている。この吸水性混合層部に対し、幅360mm、長さ720mmの大きさで、4.2重量部の吸水紙2が、下部吸水紙2として吸水性混合層部3の下に配置され、幅290mm、長さ720mmの大きさで、2.6重量部の吸水紙が上部吸水紙4として吸水性混合層部の上に配置される。使用された吸水紙の坪量は、上部吸水紙で12.5g/ であり、下部吸水紙で16g/ であった。
本例において、吸収体1の吸水速度を大きくするために、吸収体1及び/又はその吸水性混合層部3の上に、界面活性剤水溶液を噴霧して付着させることができる。この場合、界面活性剤(図示されていない)が噴霧により付着された吸水性混合層部3の上に、一枚以上の薄葉紙で形成される吸水紙2.6重量部を上部吸水紙4として配置することができる。本例においては、吸水性混合層部3を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物49重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物41重量%及び高吸水性樹脂10重量%の混合物の70重量部を下部吸水紙4.2重量部の上に載置して形成することができる。本例においては、前記廃木材粉砕物とプラスチック廃材粉砕物の混合物16を下部吸水紙2の上に載置し、その上一面に、高吸水性樹脂17を散布して、吸水性混合層部3を形成することができる(図13及び図14に示される吸水紙参照)。
図6及び図7に示す実施例の吸収体1について、吸水テストが夫々行われた。これらの例における吸水テストは、疑似尿25mlを分析用の洗浄ビンのノズルより10秒以内に吸収体の直径20mmの円内に加え、加えられた疑似尿が、円内の吸収体表面に吸収されないで表面に残留する時間を測定して行われた。
界面活性剤を付着させない吸収体の場合は、疑似尿の残留した時間は約3〜4秒であったが、界面活性剤を付着させた吸収体は、疑似尿の残留する時間は、約2〜3秒であり、界面活性剤を付着させない吸収体に比して、疑似尿の残留時間は1/4乃至1/2ほど短縮され、界面活性剤の使用が有効であることが確認された。
本例において、疑似尿は、水道水1000ミリリットル(ml)に食塩10グラム(g)及びアンモニア水10mlを加えて、混合撹拌して溶解させて調製された。
【0052】
例19
図6に示す実施例において、吸収体1は、幅300mm、長さ450mmの動物用シーツ用である。本例において、幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7重量部)の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物77重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物19重量%及び高吸水性樹脂4重量%を含む廃木材粉砕物と高吸水性樹脂の混合物36.9重量部を配合して吸水性混合層部3を形成した。該吸水性混合層部3の上に、幅280mm、長さ400mmの上部吸水紙4の1.4重量部を配置して、下部吸水紙2の幅方向両端部7を上部吸水紙4の幅方向の端部8の上に折り重ねて、エンボス加工した。このエンボス加工過程で、2mm以下の幅の皺が上部吸水紙4及び下部吸水紙2に形成される。本例において、吸収体1の厚さは0.55mmであり、エンボスを形成して、吸収体1として一体に形成されている。加圧成形時に、上部吸水紙4及び下部吸水紙2に、例えば高さ2mm以上の凸部5及び凹部6で形成される凹凸模様を形成することができる。凹凸模様を有する吸収体1の場合は、比較的乾いた感触が得られる。
本例の吸収体1においては、吸収体1及び/又はその吸水性混合層部3の上部には、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧した層(図示されていない)が形成されており、この界面活性剤溶液が噴霧された吸水性混合層部3の上に、上部吸水紙4の1.4gが配置されている。このように作製された吸収体について、疑似尿25mlを注射器により10秒以内に吸収体の一点に加えて、一点に加えられた疑似尿が、吸収体に吸収されないで表面に残留する時間を測定したところ全量が吸収されるに要した時間は約1乃至2秒であった。この結果は、従来のパルプ及び高吸水性樹脂を使用した吸収体と同様であった。
【0053】
例20
本例において、吸収体1は、吸水性混合層部3として、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物71重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物25重量%及び高吸水性樹脂4重量%を含む廃木材粉砕物と高吸水性樹脂の混合物36.9gを使用した。図6に示すように、下部吸水紙2の上に、吸水性混合層部3を形成し、この形成された吸水性混合層部3の上に上部吸水紙4を配置し、この上部吸水紙4の幅方向の両端部8の上に、下部吸水紙2の幅方向の両端部7を折り重ねてねて、エンボス加工を施して形成することができる。しかし、この場合、下部吸水紙2の幅方向の両端部7を、吸水性混合層部3の幅方向の両端部の上に、夫々折り重ね、その折り重ねた下部吸水紙2の両端部7の上に上部吸水紙4を直接配置して、エンボス加工を施して、エンボス皺を付けた吸収体1を形成することができる。
例えば、凸部の一辺又は直径が3mm以上である凹凸模様(図2、図3及び図4参照)は、エンボス加工の凹凸皺模様が付けられた吸収体1の上に形成することができる。吸収体1の表面に、エンボス加工を施さずに、凸部の一辺又は直径が3mm以上である凹凸模様を直接形成することができる。
本例において、吸水性混合層部3としては、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物25及び高吸水性樹脂を含む混合物を使用した。しかし、吸水性混合層部3は、下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物71重量部と、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物25重量部との混合物部16を形成し、その上に、4重量部の高吸水性樹脂17を散布して、上方に高吸水性樹脂が偏って配置された吸水性混合層部3を形成することができる(図8参照)。この場合、高吸水性樹脂の散布される量は、吸水性混合層部3に、所望の吸水能力及び保水能力を付与するために、実験等により決定するのが好ましい。また、図8の例においては、下部吸水紙の幅方向の両端部7は上部吸水紙の両端部8の上に折り重ねられているが、図9の例に示されるように、下部吸水紙の幅方向の両端部7と上部吸水紙の両端部8を重ね合わせて、ホットメルト接着等により接着固定することもできる。
【0054】
例21
図10乃至図16に示す実施例は、人用又は動物用のおむつ又は紙おむつ用のシーツ、シーツ、吸水性マット及び包装材料11の例である。図10の実施例における人用若しくは動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料11には、図1に示す実施例における吸収体1が使用され、図11に示す実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図2に示す実施例の吸収体1が使用され、図12の実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図5に示す実施例の吸収体1が使用されている。図13に示す実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図6に示す実施例の吸収体1が使用されている。図14に示す実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図7に示す実施例の吸収体1が使用されている。図15に示す実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図8に示す実施例の吸収体1が使用されている。図16に示す実施例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料には、図9に示す実施例の吸収体1が使用されている。
これらの実施例の何れにおいても、動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料11は、前記吸収体1の下部吸水紙2の下に、プラスチック製のフィルム12が配置されており、該吸収体1の上部吸水紙4の上には、上部吸水紙の上を覆って、不織布13が配置されて形成されている。この不織布13の端部14は、最下層のプラスチック製のフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。上部吸水紙4の端部9と下部吸水紙2の端部10が互いに重ね合わせられているときは、該両端部は、ホットメルト接着時に熱圧着させることができる(図14及び図16参照)。
上部吸水紙4の端部8の上に下部吸水紙2の端部7が折り曲げて重ね合わせられているときには、該上部吸水紙4の端部7及び下部吸水紙2の端部8は、糊付けされ、エンボス加工による成形時に圧着させることができる(図13及び図15参照)。
これらの例における動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料11において、一枚以上の薄葉紙により形成される吸水紙を下部吸水紙2として、プラスチックフィルム12の上に配置し、上部吸水紙4の上には不織布13を配置し、上部吸水紙4及び下部吸水紙2の間に吸水性混合層部3を配置させて形成されている。不織布を、透水性薄層部として使用する場合は、表面即ち外面となる部分を例えば水に濡れ易いように表面処理し、裏面即ち内面となる部分を例えば水に濡れ難いように形成されるのが好ましい。
【0055】
これらの例において、吸収体1は、前記下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度に粉砕され繊維化された廃木材粉砕物、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂の混合物が載置されて、吸水性混合層部3が形成される。該吸水性混合層部3の上に、一枚以上の薄葉紙により形成される吸水紙を上部吸水紙4として載置して、加圧成形して、吸収体1の上面に部5及び凹部6からなる凹凸模様を形成して、吸収体1として一体に形成される。このように形成された吸収体1を、プラスチックフィルム12の上に載せ、プラスチックフィルム12の上に載せられている吸収体1の上を不織布13で覆い、不織布13の端部14とプラスチックフィルム12の端部15とをホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、動物用シーツ11を形成する。
これらの例において、動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料11の吸水速度を大きくするために、吸収体1及び/又は吸水性混合層部3の上に、界面活性剤水溶液を噴霧して付着させることができる。この場合、界面活性剤が噴霧により付着された吸水性混合層部3の上に、一枚以上の薄葉紙で形成される吸水紙を上部吸水紙4として配置して吸収体1を形成し、この形成された吸収体1をプラスチックフィルム12の上に載せ、プラスチックフィルム12の上に載せられている吸収体1の上を不織布13で覆い、不織布13の端部14とプラスチックフィルム12の端部15とホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、比較的吸水速度の大きい動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料11を形成する。
これらの例の中、例えば動物用シーツ11について、吸水テストが行われた。本例における吸水テストは、疑似尿25mlを注射器により10秒以内に動物用シーツ11の不織布13の一点に加えて、その加えられた疑似尿が、シーツに吸収されないで表面に残留する時間を測定して行われた。界面活性剤を付着させない場合でも、吸収体の表面に、エンボスによる3mm未満の凹凸模様が形成されて、不織布13の下に疑似尿の残留液の液溜部を形成しているので、動物用シーツ11の不織布13の上面に加えられた疑似尿は、1秒以下又は2秒以下の間に不織布を透過し、即ち、シーツに吸収されて消失した。界面活性剤を付着させた吸収体の場合には、動物用シーツ11の上面に残留する疑似尿が、不織布に留まることがなく、1乃至2秒以内に不織布を透過し、シーツに吸収されて消失した。
【0056】
例22
図14に示す断面構造を有する動物用シーツ又は吸収性マットの実施例において使用される吸収体1は、幅400mm、長さ600mmの動物用シーツ用又は足拭き用マットに使用することができる。本例において、幅360mm、長さ560mmの下部吸水紙2(坪量16g/ )3.2gの上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物23g、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物10g及び高吸水性樹脂4gを配合して吸水性混合層部3を形成した。該吸水性混合層部3の上に、幅360mm、長さ560mmの上部吸水紙4(坪量16g/ )3.2gを配置して、前記下部吸水紙2の幅方向両端部10を前記上部吸水紙9の幅方向の端部8の上に重ね合わせて、板状に圧縮成形して吸収体を形成した。この圧縮成形の過程で、2mm以下の幅のエンボスを有する上面5及び下面6が形成された。
本例において、動物用シーツ又は吸水性マット11は、吸収体1の上部吸水紙4の上に、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布13が配置され、下部吸水紙2の下に、不透水性のプラスチックフィルム12が配置されて一体に形成されている。本例における吸収性マット11においては、下部吸水紙2の下に、配置されるプラスチックフィルムとして、透水用の孔21を有するプラスチックフィルム12を使用することができる。この場合、透水用の孔21を有するプラスチックフィルム12を配置されて一体に形成されている以外は、前記動物用シーツ等の場合と構造上同一に形成される。即ち、吸収体1の上部吸水紙4の上には動物用シーツ等と同様に、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布13が配置されている。
【0057】
例23
本例は、図14に示す実施例の断面構造を、幅400mm、長さ600mmの寸法を有し、一枚当たりの重量が52.7gの動物用シーツ11又は足拭きマット11に適用した事例である。
本例における動物用シーツ11及び足拭きマット11において、吸収体1は、幅360mm、長さ560mmの上部吸水紙4(坪量16g/ )3.2g及び幅360mm、長さ560mmの下部吸水紙2(坪量16g/ )3.2gを有し、前記上部吸水紙4の端部8の上に下部吸水紙2の端部が重ねられるようになっている。本例において、前記上部及び下部の吸水紙の間には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物26g、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物7g及び高吸水性樹脂4gで形成された吸水性混合層部3が設けられて、吸収体1が形成されている。
本例の動物用シーツ11及び足拭きマット11においては、吸収体1は、エンボスによる凹凸模様が形成されている。本例において、該上部吸水紙の上方に、幅400mm、長さ600mmのポリプロピレン製の不織布(18g/ )の4.3gが配置され、下部吸水紙2の下には、幅400mm、長さ600mmのポリエチレンフィルム4.6gの上に配置される。
ポリエチレンフィルムは、動物用シーツの場合には、不透水性のものが使用されるが、足拭きマットの場合には、目的に応じて不透水性又は透水性のものが使用される。
、20ccの疑似尿を10秒以内で1点に注入して吸水テストをしたが、不織布上面での疑似尿の残留は殆ど確認できなかった。また、足拭きマットとしては、従来のタオルマットと感触に差がなく、使用後もタオルマットと同様に乾燥後繰り返し使用可能であった。
【0058】
例24
本例は、前記図16に示す断面構造を有する包装材料についての本発明の一実施例である。
前記図16に示す断面構造を有する包装材料は、野菜、鮮魚、果実又は花卉用のガス吸収性包装材料として、幅315mm、長さ640mmの寸法のシート状に形成され、1枚当たりの重量は40gである。
本例のシート状の包装材料11において、吸収体1は、幅300mm、長さ590mmの寸法に形成されている。本例において、吸収体1は、下部吸水紙2(坪量16g/m)が、2.8重量部であり、幅300mm、長さ590mmの大きさに形成され、この下部吸水紙2の上に、24.2重量部の5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物と、6重量部の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16を配置し、この混合物に、5重量部の高吸水性樹脂17を分散混合して吸水性混合層部18を形成する。本例において、吸水性混合層部18における前記廃木材粉砕物16は、建築現場における廃木材であり、プラスチックは、紙おむつ廃材のプラスチック材に富む分級産物を使用した。本例において、吸水性混合層部18の上には、幅300mm、長さ590mmの大きさの上部吸水紙4(坪量16g/ )2.8重量部が幅方向端部8の上に下部吸水紙2の端部7を重ね合わせて、上面に直径3mmの複数の凸部を設けて形成される。本例のシート状の包装材料11は、この吸収体1の上部吸水紙4の上には、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布13(18g/ )の3.6重量部を載置し、また、吸収体1の下部吸水紙2の下に、ポリエチレンフィルム(18g/ )3.6重量部を配置して形成される。
【0059】
本例の包装材料を、野菜、鮮魚、果実又は花卉用として、また植木鉢の壁体として使用することができる。特に、野菜、果実又は花卉の乾燥を防ぐためには、包装材料の含水率が15乃至50重量%となるように水に濡らせて使用するのが好ましい。
本例においては、脱臭剤として、チタン紙廃材を粉砕して使用したが、チタン紙廃材粉砕物に代えて、又はその一部に代えて、アルミナ紙廃材粉砕物、チタン酸カリウム廃材粉砕物、アルミナシリカ廃材粉砕物或いはこれら二以上の紙廃材粉砕物を使用することができる。
本例により得られる包装材料については、前記脱臭剤を使用すると、エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについての、吸着試験が行われた。エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについて、吸着能を有するが、特に酢酸についての吸着能に優れていることがわかった。
本例の包装材料11においては、吸収体1又は吸水性混合層部3の上部には、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧した層が形成される。この場合、界面活性剤溶液が噴霧された吸水性混合層部3の上に、上部吸水紙4(1.4g)が配置され、その上に不織布16が配置される。このように作製された包装材料について、水25mlを注射器により10秒以内に吸収体の一点に加えて、一点に加えられた水が、吸収体に吸収されずに吸収体の表面に残留する時間を測定したところ、全量の水が吸収されるに要した時間は1秒であった。この結果は、従来のパルプと高吸水性樹脂を使用する吸収体と比較して、同様であった。陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを120mlの水で希釈した溶液の1.5mlを噴霧した場合も、同様の結果が得られた。
【0060】
例25
本例は、前記図14に示す断面構造を有する吸収性シートについての本発明の一実施例である。
前記図14に示す断面構造の吸収性マット11は、例えば、自動車床マット用、洗面所用及びトイレ用の吸水性マットとして使用されるものであり、幅315mm、長さ640mmの寸法のマット状に形成され、1枚当たりの重量は42gである。
本例の吸収性マット11において、吸収体1は、幅300mm、長さ590mmの寸法に形成されている。本例において、吸収体1は、薄葉紙のカラーペーパーで形成されている下部吸水紙2(坪量20g/ )が、3.5重量部であり、幅300mm、長さ590mmの大きさに形成されている。下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物の17.2重量部と、8.6重量部の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の8.6重量部及びこれに分散混合する2重量部の高吸水性樹脂で形成されている吸水性混合層部3が形成されており、吸水性混合層部3の前記廃木材粉砕物は、建築現場から得られたものであり、松の廃材が30重量%含まれていた。プラスチック廃材は、ラミネート加工紙であった。本例において、吸水性混合層部3の上には、幅300mm、長さ590mmの大きさの薄葉紙のカラーペーパーで形成されている上部吸水紙4(20g/ )3.5重量部が幅方向端部8に、該下部吸水紙2の端部7を重ね合わせて、エンボス加工されて、2mm以下の幅の凸条による凹凸模様が形成される。本例において、この吸収体1の上部吸水紙4の上には、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布(18g/ )3.6重量部を載置し、また、吸収体1の下部吸水紙2の下に、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布(18g/ )3.6重量部を配置して形成される。
本例の吸収性マットを、自動車床マット用、洗面所用又はトイレ用として使用することができる。特に、野菜、果実又は花卉の乾燥を防ぐように使用するときには、包装材料の含水率が15乃至50重量%となるように水に濡らせて使用するのが好ましい。
【0061】
本例においては、脱臭剤として、チタン紙廃材を粉砕して使用することができる。チタン紙廃材粉砕物に代えて、又はその一部に代えて、アルミナ紙廃材粉砕物、チタン酸カリウム廃材粉砕物、アルミナシリカ廃材粉砕物或いはこれら二以上の紙廃材粉砕物を使用することができる。
本例により得られる吸収性マットについて、前記脱臭剤を使用したときは、エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについての、吸着試験が行われた。エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについて、吸着能を有するが、特に酢酸についての吸着能に優れていることが分かった。
本例の吸収性マット11においては、吸収体1及び/又は吸水性混合層部3の上部には、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧した層が形成される。この場合、界面活性剤溶液が噴霧された吸水性混合層部3の上に、3.5重量部の上部吸水紙4が配置され、その上に不織布16が配置される。このように作製された吸収性マットについて、水25mlを注射器により10秒以内に吸収体の一点に加えて、一点に加えられた水が、吸収体に吸収されないで表面に残留する時間を測定したところ全量が吸収されるに要した時間は1秒であった。この結果は、油分を含む松の廃材を含む廃木材粉砕物でも、従来のパルプと高吸水性樹脂を使用する吸収体と比較して、同様の結果が得られることが分かった。また、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを120mlの水で希釈した溶液の1.5mlを噴霧した場合にも、同様の結果が得られた。
【0062】
例26
図15に示す実施例は本発明の一実施例の動物用シーツを示すものである。前記図13に示す動物用シーツは、ペットシーツとして、幅300mm、長さ450mmの寸法のシート状に形成され、1枚当たりの重量は32.4gである。本例のペットシーツ11において、吸収体1は、幅290mm、長さ400mmの寸法に形成されている。
本例において、吸収体1は、薄葉紙で形成されている下部吸水紙2(坪量12.5g/ )が、1.7重量部であり、幅340mm、長さ400mmの大きさに形成されている。下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物紙廃材混合物粉砕物26重量部と、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物10重量部の混合物16が配置され、この混合物に高吸水性樹脂4重量部を分散混合して吸水性混合層部3が形成されている。本例において、吸水性混合層部3の上には、幅280mm、長さ400mmの大きさの薄葉紙で形成されている上部吸水紙4(坪量12.5g/ )1.4重量部を載置し、その両端部8の上に下部吸水紙4の端部7を折り重ねて、エンボス加工され、3mm未満の幅の凸条による凹凸模様が形成される。本例において、この吸収体1の上部吸水紙4の上には、ポリプロピレン製の不織布(18g/ )2.4重量部を載置し、また、吸収体1の下部吸水紙2の下に、厚さ20μmで比重0.92のポリエチレン製の防水シート2.5重量部を配置して形成される。
【0063】
本例においては、脱臭剤としてチタン紙廃材を粉砕して使用することができるが、チタン紙廃材粉砕物に代えて、又はその一部に代えて、アルミナ紙廃材粉砕物、チタン酸カリウム廃材粉砕物、アルミナシリカ廃材粉砕物或いはこれら二以上の紙廃材粉砕物を使用することができる。
本例の吸収体により得られるペツトシーツについては、脱臭剤を使用した場合は、エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについての、吸着試験が行われた。エチレンガス、アンモニア、ピリジン、トリメチルアミン、酢酸、硫化水素及びメチルメルカプタンについて、吸着能を有するが、特に酢酸についての吸着能に優れていることがわかった。
本例のペツトシーツ11においては、吸水性混合層部3の上部には、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧した層が形成される。この場合、界面活性剤溶液が噴霧された吸水性混合層部3の上に、上部吸水紙4(1.4g)が配置され、その上に不織布13が配置される。このように作製されたペツトシーツについて、疑似尿25mlを注射器により10秒以内に吸収体の一点に加えて、一点に加えられた疑似尿が、吸収体に吸収されないで表面に残留する時間を測定したところ全量が吸収されるに要した時間は1秒であった。また、本例のペツトシーツ11について、吸水性混合層部3の上部に、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを120mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧した層が形成した場合も同様の結果が得られた。
【0064】
例27
図16は、本発明の図9に示す吸収体を使用する他の実施例の動物用シーツ、吸水性マット又は包装材料についての幅方向の断面を示す概略の断面図である。
図16に示す実施例において、動物用シーツ、吸水性マット又は包装材料11には、前記吸収体1の下部吸水紙2の下に、プラスチック製のフィルム12が配置されている。該吸収体1の上部吸水紙4の上には、上部吸水紙の上を覆って、不織布13が配置されており、該不織布13の端部14は、最下層のプラスチックフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。
これらの例は、以上のように形成されているので、薄葉紙を配置して下部吸水紙2とし、その上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16を載置し、その上に、吸水性樹脂17を散布して、吸水性樹脂の富む層を有する吸水性混合層部3を形成する。該吸水性混合層部3の上に、一枚以上の薄葉紙により形成されている吸水紙を上部吸水紙4として載置して、エンボス加工により加圧成形され、吸収体1の上面5に複数の2mm以下の幅の凸条による凹凸模様を形成させて、吸収体1として一体に形成される。このように形成された吸収体1を、プラスチックフィルム12の上に載せ、プラスチックフィルム12の上に載せられている吸収体1の上を不織布13で覆い、不織布13の端部14とプラスチックフィルム12端部15とホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、動物用シーツ、吸水性マット又は包装材料11を形成する。
【0065】
これらの例において、動物用シーツ又は吸水性マット11の吸水速度を大きくするために、吸収体1及び/又は吸水性混合層部3の上に、目的に応じて適宜の濃度に希釈された界面活性剤水溶液を噴霧して付着させることができる。この場合、界面活性剤が噴霧により付着された粉砕物混合層の上に、薄葉紙を上部吸水紙4として配置して吸収体1を形成し、この形成された吸収体1をプラスチックフィルム12の上に載せ、プラスチックフィルム12の上に載せられている吸収体1の上を不織布13で覆い、不織布13の端部14とプラスチックフィルム12端部15とホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、比較的吸水速度の大きい動物用シーツ11を形成する。
これらの例の動物用シーツ又は吸水性マット11について、吸水テストが行われた。本例における吸水テストは、疑似尿25mlを注射器により10秒以内に動物用シーツ11の不織布13の一点に加えて、その加えられた疑似尿が、吸収体に吸収されないで表面に残留する時間を測定して行われた。
界面活性剤を付着させた吸収体の場合には、動物用シーツ及び吸水性マット11の上面に残留する疑似尿が、不織布に留まることがなく、殆ど瞬時に不織布を透過し、シーツに吸収されて消失した。
【0066】
例28
図17及び図18に示す本発明の実施例は、本発明の実施例の吸収体を、吸収性マット11に使用した例である。本例の吸水性マット11においては、吸収体1の下方に設けられるプラスチックフィルム12は、例えば2mm径の孔21が多数形成されて、多孔に形成されている。
図17の実施例においては、図1に示す実施例における吸収体1が使用されている。図18の実施例においては、図2の実施例における吸収体1が使用されている。図17及び図18に示す実施例においては、下部吸水紙2の上に、吸水性混合層部3を覆って、上部吸水紙4が設けられる。
本例において、上部及び下部の吸水紙の端部を固定するために、下部吸水紙2の端部7を上部吸水紙4の端部8の上に折り曲げ重ねて、上下の吸水紙の端部を互いに固定して形成することができる。この場合、下部吸水紙2の幅は上部吸水紙4の幅に比して大きく形成され、例えば、本例においては、下部吸水紙2の幅は、上部吸水紙4に対し60mm大きく形成されている(図6参照)。さらにまた、下部吸水紙2の端部9を上部吸水紙4の端部10に重ねて、上下の吸水紙の端部を互いに固定して形成することもできる。この場合は、下部吸水紙2の幅は上部吸水紙4の幅と同寸法又は略同寸法に形成される(図7参照)。
本例において、吸収性マット11は、吸収体1の上部吸水紙4の上に、ポリプロピレンとポリエチレンの複合プラスチック不織布13が配置され、下部吸水紙2の下に、透水用の孔21を有するプラスチックフィルム12が配置されて一体に形成されている。
【0067】
例29
図19乃至図21に示す実施例は、人用若しくは動物用のおむつ若しくは使い捨ておむつに使用されるシーツ、前記おむつ以外に使用されるその他シーツ、吸水性マット及び包装材料の事例である。本例において、下部吸水紙2の上に下部吸水性混合層部18が形成される。本例において、下部吸水性混合層部18は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16に、該プラスチック廃材粉砕物より少量の高吸水性樹脂17を分散混合して、吸水性混合層部18が形成されており、該下部吸水性混合層部18の上に、一枚以上の薄葉紙により形成されている吸水紙を中間吸水紙19として載置し、中間吸水紙19の端部22の上には、下部吸水紙2の両幅方向の端部7が折り重ねられて、下部吸水紙2と中間吸水紙19の間に下部吸水性混合層部18が固定される。本例において、中間吸水紙19の上には上部吸水性混合層部20が形成される。この上部吸水性混合層部20は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物と、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物との混合物23の上に、高吸水性樹脂24を散布して形成される。該上部吸水性混合層部20の上に、一枚以上の薄葉紙により形成されている吸水紙を上部吸水紙4として載置し、エンボス加工により、吸収体1として一体に形成される。この吸収体1の上部又は下部に、エンボス又は3mm以上の長さの凸部による凹凸模様が形成される。
本例においては、前記吸収体1の下部吸水紙2の下には、ポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されている。該吸収体1の上部吸水紙4の上には、上部吸水紙の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されており、ポリプロピレン不織布13の端部14は、最下層のポリエチレンフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介して、ホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、例えば動物用シーツ11を形成する。
【0068】
例30
図22に示す実施例は、前記図19に示す実施例の上下二層に吸水性混合層部18及び20を有する吸収体1を備える人用若しくは動物用のおむつ若しくは使い捨て紙おむつに使用されるシーツ、前記おむつ以外に使用されるその他シーツ、吸水性マット又は包装材料11の一実施例を示すものであり、本例においては、前記シーツ、吸水性マット及び包装材料の何れの場合においても、底部のプラスチックフィルム12は水を透水さないプラスチックフィルムである。
本例においては、前記吸収体1の下部吸水紙2の下に、ポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されている。該吸収体1の上部吸水紙4の上には、上部吸水紙の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されており、ポリプロピレン不織布13の端部14は、最下層のポリエチレンフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。
本例において、吸収体1は、280mm、長さ400mmの上部吸水紙4(1.4g)及び幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7g)の間には、幅280mm、長さ400mmの中間吸水紙19(1.4g)が設けられている。本例の吸収体1は、前記下部吸水紙2と中間吸水紙19の間には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物60重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物30重量%及び高吸水性樹脂10重量%を含む混合物で下部吸水性混合層部(20g)18を形成し、前記上部吸水紙4と中間吸水紙19の間には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物60重量%、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物30重量%及び高吸水性樹脂10重量%を含む混合物で上部吸水性混合層部(10g)20を形成し、圧縮成形して一体に形成されている。本例においては、2.5mm径の複数の凸部5及び該凸部5を囲み一部で互いに連続する凹部6を形成して、板状に圧縮成形されている。本例において、吸収体1の厚さは1.4mmであり、凸部の高さは吸収体の厚さを含めて、2.7mmであった。
例えば、本例の動物用シーツにおいては、下部吸水紙2の端部7は中間吸水紙19の端部22の上に折り曲げ重ねられており、下部吸水紙2の端部7で中間吸水紙19の端部22を押さえて、下部吸水性混合層部18の混合物粉砕物を両吸水紙間に安定して保持している。
本例の人用若しくは動物用のおむつ若しくは使い捨ておむつに使用されるシーツ、前記おむつ以外に使用されるその他シーツ、吸収性マット及び包装材料11の吸収体1においては、上部吸収性混合層部20の上部には、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74mlの水で希釈したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の1.5mlを噴霧して、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの付着層が形成されている。この界面活性剤溶液が噴霧された上部吸収性混合層部20の上に、上部吸水紙4が配置されている。
また、使用される陰イオン界面活性剤の使用濃度は、例えば、陰イオン界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1mlを74ml以上、好ましくは120ml以上の水で希釈した溶液を、1.5ml以下、好ましくは0.9ml以下を使用しても同様の結果が得られる。
【0069】
例31
図23に示す本発明の実施例の人用若しくは動物用のおむつ若しくは使い捨ておむつに使用されるシーツ、前記おむつ以外に使用されるその他シーツ、吸水性マット又は包装材料11においては、前記図20に示す実施例の上下二層に吸水性混合層部18及び20を有する吸収体1が使用されている。該吸収体は、プラスチックフィルム上に載置され、吸収体の上部を不織布で覆われている。本例の吸収体を吸水性マット11に使用する場合には、底部のプラスチックフィルム12は透水可能のプラスチックフィルムであっても良く、また透水孔を有するプラスチックフィルムでも良い。
【0070】
例32
図24に示す実施例は、前記図17に示す実施例の上下二層に吸水性混合層部18及び20を有する吸収体1を、人用若しくは動物用のおむつ若しくは使い捨ておむつに使用されるシーツ、前記おむつ以下に使用されるその他シーツ、吸水性マット11又は包装材料11についての一実施例を示すものであって、上部吸水性混合層部20が高吸水性樹脂層となっており、底部のプラスチックフィルム12には不透水性のものである。
これらの例において、吸収体1は、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を下部吸水紙2にして底面を形成し、該下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、該廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を混合した混合物を載置して、下部吸水性混合層部18を形成し、この下部吸水性混合層部18の上には、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を中間吸水紙19として載置し、該中間吸水紙19の上に、高吸水性樹脂24を載置し、高吸水性樹脂層を形成して、上部吸水性混合層部20とし、該高吸水性樹脂層の上には、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を、上面を形成する上部吸水紙4として載置し、加圧成形して、吸収体1として形成される。
【0071】
本例の吸収体1において、吸収体1の上面、下面又は全面に突き出て複数の凸部5を形成すると共に、該凸部5を隔てるように囲み一部で互いに連続する凹部6を形成して、或いはこの逆に複数の凹部6を形成すると共に、該凹部6を隔てるように囲み一部で互いに連続する凸部5を形成して、吸収体1として一体に形成することができる。
本例においては、下部吸水性混合層部18は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、該廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂の混合物により形成され、上部吸水性混合層部20は、高吸水性樹脂のみで形成されているが、上部吸水性混合層部20は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合層16に吸水性樹脂17を散布して形成してもよい。本例において、吸収体1の吸水速度を大きくするために、吸収体1及び/又は上部吸水性混合層部20の上に、界面活性剤水溶液を噴霧して、界面活性剤を付着させることができる。この場合、界面活性剤が噴霧により付着された吸水性混合層部の上に、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を上部吸水紙4として配置することができる。
【0072】
本例の吸収体1について、吸水テストが行われた。本例における吸水テストは、疑似尿又は水25mlを注射器により10秒以内に吸収体の一点に加えて、一点に加えられた疑似尿又は水が、吸収体に吸収されないで表面に残留する時間を測定して行われた。界面活性剤を付着させた吸収体は、界面活性剤を付着させない場合に比して、疑似尿の残留時間は1/4ほど短縮され、界面活性剤の使用が有効であることが確認された。
本例においては、中間吸水紙19の上に形成される上部吸水混合層部20は、高吸水性樹脂層であるが、下部吸水性混合層部18は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、廃材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び高吸水水性樹脂の混合物で形成されるが、下部吸水紙2の上に、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16を載置し、その上に、吸水性樹脂17を散布して、下部吸水性混合層部20を形成することができる。
本例において、人用若しくは動物用使い捨ておむつに使用されるシーツ、おむつ以外に使用されるその他のシーツ、吸水性マット及び包装材料11は、吸収体1をプラスチックフィルム12の上に載せ、プラスチックフィルム12の上に載せられている吸収体1の上を不織布13で覆い、不織布13の端部14とプラスチックフィルム12端部15とホットメルト接着により接合し、所定寸法に裁断して、比較的吸水速度の大きい前記シーツ、吸水性マット及び包装材料11を形成することができる。
【0073】
例33
図25は、本発明の一実施例の人用若しくは動物用使い捨ておむつに使用されるシーツ、おむつ以外に使用されるその他のシーツ、吸水性マット及び包装材料11を示すものであり、上下二層に吸水性混合層部18及び20を有する吸収体1を備える前記シーツ、吸水性マット又は包装材料11を示すものである。本例において、上部吸水性混合層部20は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物23で形成されており、該混合物23の層の上部は、高吸水性樹脂24が散布混合されて、高吸水性樹脂24に富む層となっている。下部吸収性混合層部18においても、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16で形成されており、その上部は、高吸水性樹脂17が散布混合されて、高吸水性樹脂17に富む層となっている。
本例において、底部のプラスチックフィルム12は不透水性のものである。本例において、下部吸水性混合層部18の上には、中間吸水紙19の両幅方向の端部22の上に、下部吸水紙2の両幅方向の端部7が折り重ねられており、上部吸水性混合層部20は上部吸水紙4と中間吸水紙19の間に固定されている。本例においては、上部吸水性混合層部20の上には上部吸水紙4が載せられ、その上に不織布13が載せられて、一体に形成される。
【0074】
例34
図26は、上下二層に吸水性混合層部18及び20を有する吸収体1を備える本発明の一実施例の人用若しくは動物用使い捨ておむつに使用されるシーツ、おむつ以外に使用されるその他のシーツ、吸水性マット及び包装材料11を示すものである。本例において、上部吸水性混合層部20は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物23に、高吸水性樹脂24が散布混合されて上部に高吸水性樹脂が富む層が形成されているとなっている。しかし、下部吸水性混合層部18は、下部吸水性混合層部18は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂の混合物を使用して形成される。
本例において、底部のプラスチックフィルム12は不透水性のものである。例えば、本例のマットにおいて、中間吸水紙19の両幅方向の端部22の上には、下部吸水紙2の両幅方向の端部7が折り重ねられており、上部吸水性混合層部20は上部吸水紙4と中間吸水紙19の間に固定され、上部吸水性混合層部の上に上部吸水紙が載せられ、その上に不織布が載せられて、一体に形成される。
【0075】
例35
図27、図28及び図29は、夫々、本発明の他の一実施例の吸収性マットの断面構造の概略を示すものである。これらの例の吸収性マット11は、例えば、幅300mm、長さ450mmの吸収性マット11とすることができる。図27に示す実施例の吸収性マット11には、図19に示す実施例における吸収体1が使用されており、図28に示す実施例の吸収性マット11には、図20に示す実施例における吸収体1が使用されており、図29に示す実施例の吸収性マット11には、図21に示す実施例における吸収体1が使用されている。これらの例においては、前記吸収体1の下部吸水紙2の下に、約3〜5mmの径の円形の孔21が30〜40%の開口面積で形成されているポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されており、該吸収体1の上部吸水紙4の上には、上部吸水紙4の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されている。本例において、透水孔21を有する透水性のポリエチレンフィルム12を使用するが、透水孔21を有するポリエチレンフィルム12に代えて、水を透水する性質を有するポリエチレン製の不織布及びポリプロピレン製の不織布等の水を透水する性質を有する不織布を使用することができる。
【0076】
これらの例において、上部吸水性混合層部18及び下部吸水性混合層部20は、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物及び該プラスチック廃材粉砕物より少量の高吸水性樹脂の混合物により形成されているが、上部吸水性混合層部20は、高吸水性樹脂のみで形成された高吸水性樹脂層としてもよく(図24参照)、又は5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物及び該廃木材粉砕物より少量の5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物16に吸水性樹脂を散布して、上部の方に向けて高吸水性樹脂の富む層が形成されていてもよい。る上部吸水性混合層部20を及び下部の吸水性混合層部18を形成してもよい(図26参照)。本例において、吸収体1の吸水速度を大きくするために、吸収体1及び/又は上部吸水性混合層部20の上に、界面活性剤水溶液を噴霧して、界面活性剤を付着させることができる。この場合、界面活性剤が噴霧により付着された吸水性混合層部の上に、一枚以上の薄葉紙で形成されている吸水紙を上部吸水紙4として配置することができる。
【0077】
例36
図30は、図10乃至図14に示した動物用シーツを製造する実施例の工程を示している。本例において示した重量(g)は、動物用シーツ一枚当たりの重量である。
本例において、動物用シーツ11は、幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7g)と幅280mm、長さ400mmの上部吸水紙4(1.4g)と前記下部吸水紙2と上部吸水紙4の間には、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物(72重量%)、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物(24重量%)及び高吸水性樹脂(4重量%)の混合物25gが吸水性混合層部3として配置されている。前記上部吸水紙4、下部吸水紙2及び吸水性混合層部3は、上面にエンボス加工等により、板状に圧縮成形されて一体に形成されている(図10乃至図14参照)。吸収体1の上部吸水紙4の上面はポリプロピレン製の不織布13で被われており、吸収体1の下部吸水紙2の下面はポリエチレンフィルム12で被われている。前記圧縮成形を3mm以上の長さを有する複数の凸部を形成する成形型により行うと、3mm以上の複数の凸部を有する凹凸模様に形成される(図11及び図12参照)。本例においては、吸水性混合層部3の上部に、界面活性剤は塗布されていないが、吸水性混合層部3の上には、界面活性剤を噴霧等により塗布することができる。
【0078】
例37
廃木材は、建築現場から集められ、10cmの大きさに裁断されいる各種廃木材が使用された。本例において、廃木材は、柱、梁、貫き等の木の廃材を破砕機で破砕して、50乃至100mmの径の塊状物に破砕する。破砕機で破砕された廃木材の塊状物は、第一磁選機に送られる。この第一磁選機では、比較的大きな鉄片及び該鉄片を有する廃木材の塊状物が、磁石に吸い付けられて除去され、比較的大きな鉄片及び該鉄片を有する廃木材の塊状物が除去された廃木材の塊状物は粗粉砕機に送られる。粗粉砕機で、50乃至100mmの大きさの廃木材の塊状物は、5乃至30mmの大きさの廃木材片に粗粉砕され、5乃至30mmの大きさに粗粉砕された廃木材片は、第二磁選機に送られる。第二磁選機では、比較的小さい鉄片及び小さな鉄片を有する廃木材片が、磁石に吸い付けられて除去される。小さい鉄片及び小さな鉄片を有する廃木材片が除去された廃木材片は、解繊機に送られて、解繊されながら4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物に粉砕される。解繊されて4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物は、第一ホッパーに送られる。第一ホッパーに送られた4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物は、混合機に送られて、4mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物が混合されて、4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物と、4mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の混合物が得られる。
本例においては、4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物及び4mm下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物について説明するが、夫々、共に5mm以下の粒度、3mm以下の粒度、2mm以下の粒度のものを使用することができ、粒度は細かくなる方が好ましい結果が得られる。
【0079】
下部吸水紙2のロール25は、吸水紙送り出しローラ26により引き出されて、4mm以下の粒度の廃木材粉砕物(72重量部)及び4mm以下の粒度のプラスチック廃材粉砕物(24重量部)の混合物16を供給する混合物供給ローラ28の下方に送られる。前記廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物27は、混合物供給管29を経て、繊維化された廃木材粉砕物とプラスチック廃材粉砕物を混合する混合機30に送られる。混合機により混合された4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物と4mm以下の粒度のプラスチック廃材粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物の混合物31は、供給ローラ28により下部吸水紙2の上に供給される。繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31が載せられて、繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物層16が形成された下部吸水紙2は、高級水性樹脂17の散布箇所32に送られて、高級水性樹脂17(4重量部)が散布され、吸水性混合層部3が形成される。本例において、吸水性混合層部3の前記繊維化された廃木材粉砕物の含有率は72重量%であり、プラスチック廃材粉砕物の含有率は24重量%であり、高吸水性樹脂の含有率は4重量%であった。
吸水性混合層部3が形成された下部吸水紙2は、上部吸水紙4の供給箇所34に送られる。上部吸水紙4は、上部吸水紙のロール35から、引き出しローラ36により引き出され、供給ローラ37により吸水性混合層部3の上に供給される。下部吸水紙2、吸水性混合層部3及び上部吸水紙4が配置された帯状成層物は、成型機38に送られ、ここで下部吸水紙2の端部7が、上部吸水紙4の端部8の上に重ねられて、エンボス加工により一体に圧縮成形される。エンボス加工によるエンボスの凹凸模様が形成された帯状成層成形体39は、帯状成形体カッター40に送られて、長さ400mmの成層成形体に切断される。帯状成形体カッター40により切断されて得られた成層成形体の下方には、下方からバックフィルム用のポリエチレンフィルム12がポリエチレンフィルム12のロール41から供給ローラ42により供給され、成層成形体はポリエチレンフィルム12の上に載せられて、ポリプロピレン不織布13を被せる箇所43に送られる。
ポリプロピレン不織布13は、ポリプロピレン不織布13のロール44から供給ローラ45により引き出されて、不織布13を供給する箇所に送られる。この不織布が送られる過程で、ホットメルト接着剤が噴霧器46から噴霧される。ホットメルト接着剤が噴霧されたポリプロピレン不織布13は、成層成形体上に載せられる。ポリプロピレン不織布13が載せられた成層成形体は、サイドシール機47に送られて、両側部は、圧着されて、ホットメルト接着剤により接着される。両側部が接着された成層成形体は、エンドシール機48に送られて長手方向両端部が接着され、製品カッター49に送られ、所定の寸法に切断されて、製品となる。このようにして得られたは製品は、製品送り路50から送られる。製品カッター49で切断された動物用シーツの製品は、折り機(図示されていない)によって折られ、包装機(図示されていない)により包装されて出荷される。
【0080】
例38
図31は、図25に示す本発明の実施例の動物用シーツを製造する工程の一実施例の工程図を示している。本例において、重量(g)は動物用シーツ一枚当たりの重量を示す。
本例の動物用シーツ11は、吸収体1の幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7g)の下に、ポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されおり、該吸収体1の、幅280mm、長さ400mmの上部吸水紙4(1.4g)の上には、該上部吸水紙4の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されている。前記ポリプロピレン不織布13の端部14は、前記ポリエチレンフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。本例における吸収体1は、前記上部吸水紙4及び下部吸水紙2の間に、幅280mm、長さ400mmの中間吸水紙8(1.4g)が配置されている。
本例において、前記下部吸水紙2と中間吸水紙19の間には、4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物(76重量%)と4mm以下の粒度のプラスチック廃材粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物(19重量%)の混合物層16に、高吸水性樹脂(5重量%)17を散布混合されて、20gの下部吸水性混合層部18が配置されている。また、上部吸水紙4と中間吸水紙19の間には、4mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する繊維化された廃木材粉砕物(76重量%)と4mm以下の粒度のプラスチック廃材粒子を主として含有するプラスチック廃材粉砕物(19重量%)の混合物23が含有率95重量%で、高吸水性樹脂24が含有率5重量%で含まれている10gの上部吸水性混合層部20が配置されて、上部吸水性混合層部20が形成されている。
【0081】
本例において、廃木材粉砕物は、例37の場合と同様に繊維化された粉砕物として製造されている。下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙2は、ロール25から、下部吸水紙2の送り出しローラ26により引き出されて、下部吸水性混合層部18を形成するために、4mm以下の粒度の繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度の粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の混合物31は、高吸水性樹脂17が供給される供給部29に供給されて、混合機30により、前記繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31と高吸水性樹脂17の下部吸水性混合層部18用混合物が形成される。この混合物は、供給ローラ28により下部吸水紙2の上に送られる。
本例において、下部吸水性混合層部18が形成された。下部吸水紙2の上に下部吸水性混合層部18が形成されたところで、下部吸水性混合層部18が形成された下部吸水紙2は、界面活性剤塗布箇所55に送られる。界面活性剤噴霧箇所55に送られた下部吸水性混合層部18には、界面活性剤噴霧ノズル56により、界面活性剤の75倍に水で希釈された界面活性剤の希釈水溶液57が噴霧塗布される。界面活性剤が噴霧塗布された下部吸水性混合層部18は下部吸水紙2に載せられて、中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙19の供給箇所60に送られる。
【0082】
一方、中間吸水紙19は、中間吸水紙19のロール61から、中間吸水紙19の供給箇所60に送られ、そこで、中間吸水紙19の供給ローラ62に案内されて、界面活性剤が噴霧された下部吸水性混合層部18の上に、中間吸水紙19が載置される。前記下部吸水性混合層部18の上に中間吸水紙19が配置された下部吸水紙2は、折り畳み器(図示されていない)を経て、エンボス加工用圧縮機63に送られ、そこで下部吸水紙2の幅方向両端部7を中間吸水紙19の端部22の上方に折り曲げて、次いで圧縮され、中間吸水紙19を安定させる。下部吸水紙2の端部7を中間吸水紙19の端部22の上に折り曲げた下部吸水紙2は、上部吸水性混合層部20を形成するために、解繊されて5mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物71と高吸水性樹脂24の混合物の供給ローラ72の下方に送られる。
【0083】
上部吸水性混合層部の繊維化された廃木材粉砕物は、前記繊維化された廃木材粉砕物と同様に、破砕機(図示されていない)により50乃至100mmの粒度に破砕され、破砕された廃木材破砕物については、磁気選別機(図示されていない)により廃木材に付着する鉄等の金属を磁気分離して除き、鉄等の金属不純物が除去された廃木材破砕物は、粗砕機(図示されていない)により5mm乃至30mmに粗粉砕される。粗粉砕された廃木材は磁気選別機(図示されていない)により、廃木材に付着する鉄等の金属を磁気分離して除き、鉄等の金属不純物が除去された廃木材粗粉砕物は、解繊機(図示されていない)に送られて解繊されて形成される。
【0084】
解繊されて5mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度の粉砕されたプラスチック廃材粉砕物の混合物71は、高吸水性樹脂24が供給される供給部73に供給され、供給部73に接続する混合機74において高吸水性樹脂24と混合され、上部吸水性混合層部形成用混合物が形成される。上部吸水性混合層部形成用混合物は、中間吸水紙19の上に該上部紙廃材粉砕物混合物の量が一定となるように、供給ローラ72により中間吸水紙19及び下部吸水紙2の幅方向両端部7の上に供給されて上部吸水性混合層部20を形成する。上部吸水性混合層部20が形成された下部吸水紙2は、界面活性剤の噴霧箇所66に送られて、界面活性剤噴霧器67から界面活性剤の75倍に希釈された界面活性剤の希釈水溶液68が、中間吸水紙19及び下部吸水紙2の折り曲げられた端部上に形成された上部吸水性混合層部20に噴霧される。界面活性剤希釈水溶液68が噴霧された上部吸水性混合層部20は中間吸水紙19、下部吸水性混合層部18及び下部吸水紙2と共に、上部吸水紙4の供給箇所34に送られ、そこで、上部吸水紙4が載せられる。上部吸水紙4は、上部吸水紙4のロール35から、引き出しローラ36を介して引き出され、供給ローラ37により、界面活性剤68が塗布された上部吸水性混合層部20上に供給され、配置される。下部吸水紙2の上に、下部吸水性混合層部18、中間吸水紙19、上部吸水性混合層部20及び上部吸水紙4がその順に配置された帯状成層成形体は、エンボス加工機38に送られ成形されて、エンボスによる凹凸模様が形成される。前記帯状成層成形体に前記凸部5及び凹部6が形成された帯状成層成形体39は、帯状成形体カッター40に送られて、長さ400mmの成層成形体に切断される。帯状成形体カッター40により切断された成層成形体の下方には、下方からバックフィルム用のポリエチレンフィルム12がポリエチレンフィルム12のロール41から引き出されて、供給ローラ42から供給され、成層成形体はポリエチレンフィルム12の上に載せられて、ポリプロピレン不織布13を被せる箇所45に送られる。
ポリプロピレン不織布13は、ポリプロピレン不織布13のロール44から送られ、途中ホットメルト接着剤が噴霧器46から噴霧される。ホットメルト接着剤が噴霧されたポリプロピレン不織布13は、成層成形体上に載せられる。ポリプロピレン不織布13が載せられた成層成形体は、サイドシール機47に送られて、不織布13の幅方向両側端部14及びポリエチレンフィルム12の幅方向両側端部15は、圧着されて、ホットメルト接着剤により接着される。両側端部が接着された成層成形体は、エンドシール機48に送られて長手方向両端部が接着され、製品カッター49に送られ、所定の寸法に切断されて、製品とされ、この製品は、製品送り路50から送られる。製品カッター49で切断された製品は、折り機(図示されていない)によって折られ、包装機(図示されていない)により包装されて出荷される。
本例においては、界面活性剤溶液1容量部は、希釈液により全量で75容量部に希釈されているが、全量で120容量部に希釈された界面活性剤溶液を使用しても、同様の結果を得ることができた。
【0085】
例39
本例は、図32に示す製造工程を適用して、図25に示す動物用シーツ11を製造する事例である。本例において、示される重量(g)は、動物用シーツ一枚当たりの重量である。
本例の動物用シーツ11には、吸収体1の幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7g)の下に、ポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されおり、該吸収体1の幅280mm、長さ400mmの上部吸水紙4(1.4g)の上には、該上部吸水紙4の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されており、前記ポリプロピレン不織布13の端部14は、前記ポリエチレンフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。本例における吸収体1は、前記上部吸水紙4及び下部吸水紙2の間に、幅280mm、長さ400mmの中間吸水紙19(1.4g)が配置されている。
本例において、前記下部吸水紙2と中間吸水紙19の間には、解繊されて5mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物31に高吸水性樹脂17が混合された混合物20gが充填されて、下部吸水性混合層部18が形成されている。また、上部吸水紙4と中間吸水紙19の間には、解繊されて4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物71及び高吸水性樹脂24の混合物10gが充填されて、上部吸水性混合層部20を形成している。
【0086】
本例において、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙2のロール25は、下部吸水紙2の送り出しローラ26により引き出されて、下部吸水性混合層部18を形成するために、下部吸水性混合層部18を形成する解繊されて4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物31の供給ローラ52の下方に送られる。本例において、繊維化された廃木材粉砕物は、前記例37及び38と同様に製造されている。この繊維化された廃木材粗粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物51は、繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の供給部53に供給され、供給部53に接続する混合機54に送られて互いに混合される。混合された繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31は、供給ローラ52から下部吸水紙2の上に供給される。繊維化された廃木材粗粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31の供給は、その供給量が一定となるように、調整されている。繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31は、下部吸水紙2の上に供給されて、下部吸水性混合層部18を形成する。下部吸水性混合層部18が形成された下部吸水紙2は、界面活性剤の噴霧箇所55に送られて、上方から界面活性剤噴霧器56から界面活性剤の75倍に水で希釈された界面活性剤の希釈水溶液57が、噴霧される。下部吸水性混合層部18に界面活性剤希釈水溶液57が噴霧された下部吸水紙2は、高吸水性樹脂17の散布箇所58に送られ、そこで高吸水性樹脂散布装置59から、高吸水性樹脂17が散布され、散布された高吸水性樹脂17は、一部が界面活性剤希釈水溶液57が噴霧された部分に付着し、他の一部は、繊維化された廃木材粉砕物の間を移動して分散され、上部に高濃度に分布する高吸水性樹脂17を含む繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物層16とからなる下部吸水性混合層部18が形成される。
【0087】
高吸水性樹脂17が散布されて、繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31中に高吸水性樹脂が分散混合されて形成された下部吸水性混合層部18は、下部吸水紙2と共に、中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙19の供給箇所60に送られる。一方、中間吸水紙19は、中間吸水紙19のロール61から、中間吸水紙19の供給箇所60に送られ、そこで、中間吸水紙19の供給ローラ62に案内されて、中間吸水紙19が、高吸水性樹脂17が散布された下部吸水性混合層部18の上に載せられる。前記下部吸水性混合層部18の上に中間吸水紙19が配置された下部吸水紙2は、折り畳み器(図示されていない)を経て、圧縮機63に送られ、そこで下部吸水紙2の幅方向両端部7を中間吸水紙19の端部22の上方に折り曲げて、加圧され、中間吸水紙19を安定させる。下部吸水紙2の端部7を中間吸水紙19の端部22の上に折り曲げた下部吸水紙2は、下部吸水性混合層部18及び中間吸水紙19と共に、上部吸水性混合層部20を形成するために、廃木材粉砕物とプラスチック廃材粉砕物の混合物23の供給ローラ65の下方に送られる。
本例において、上部吸水性混合層部20を形成する繊維化された廃木粉砕物は、下部吸水性混合層部18の繊維化された廃材粉砕物と同様に製造された。4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の粗混合物64は、供給部66′に供給され、供給部66′に接続する混合機67′に送られて混合されて、4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物23が形成される。この廃材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物23は、供給ローラ65から中間吸水紙19及び下部吸水紙2の折り曲げられた両端部の上に供給される。この繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物23は、供給ローラ65から、中間吸水紙19の上に、前記混合物23の量が一定となるように、供給ローラ65から中間吸水紙19及び下部吸水紙2の折り曲げられた幅方向両端部7の上に供給されて上部吸水性混合層部20が形成される。上部吸水性混合層部20が形成された中間吸水紙19、下部吸水性混合層部18及び下部吸水紙2は、界面活性剤の噴霧箇所66に送られて、界面活性剤噴霧器67から界面活性剤の75倍に希釈された界面活性剤の希釈水溶液68が、上部吸水性混合層部20に噴霧される。上部吸水性混合層部20に界面活性剤希釈水溶液68が噴霧された下部吸水紙2は、高吸水性樹脂24の散布箇所69に送られ、高吸水性樹脂散布装置70から、高吸水性樹脂24が散布され、この散布された高吸水性樹脂24は、一部が界面活性剤希釈水溶液68が噴霧された部分に付着し、他の一部は、繊維化された廃木材粉砕物の間を移動して分散され、上部に高濃度に分布する高吸水性樹脂24と繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物23との混合物からなる上部吸水性混合層部20が形成される。
【0088】
散布された高吸水性樹脂24の一部が繊維化された廃木材粉砕物中に混入された上部吸水性混合層部20は、下部吸水紙2と共に、上部吸水紙4の供給箇所34に送られ、そこで、上部吸水紙4が載せられる。上部吸水紙4は、上部吸水紙4のロール35から、引き出しローラ36を介して引き出され、供給ローラ45により、高吸水性樹脂24が散布された上部吸水性混合層部20上に供給され、配置される。下部吸水紙2の上に、下部吸水性混合層部18、中間吸水紙19、上部吸水性混合層部20及び上部吸水紙4がその順に配置された帯状成層物は、エンボス加工成型機38に送られ成形されて、幅の長さが概略2mmの複数の凸条を有するエンボスによる凹凸模様が形成される。前記帯状成層物に前記エンボスによる凹凸模様が形成された帯状成層成形体39は、帯状成形体カッター40に送られて、長さ400mmの成層成形体に切断される。帯状成成層形体を切断して得られた成層成形体の下方には、下方からバックフィルム用のポリエチレンフィルム12がポリエチレンフィルム12のロール41から引き出されて、供給ローラ42から供給され、成層成形体はポリエチレンフィルム12の上に載せられて、ポリプロピレン不織布13を被せる箇所45に送られる。
ポリプロピレン不織布13は、ポリプロピレン不織布13のロール44から送られ、途中ホットメルト接着剤が噴霧器46から噴霧される。ホットメルト接着剤が噴霧されたポリプロピレン不織布13は、成層成形体上に載せられる。ポリプロピレン不織布13が載せられた成層成形体は、サイドシール機47に送られて、不織布13の幅方向両側端部14及びポリエチレンフィルム12の幅方向両側端部15は、圧着されて、ホットメルト接着剤により接着される。両側端部が接着された成層成形体は、エンドシール機48に送られて長手方向両端部が接着され、製品カッター49に送られ、所定の寸法に切断されて、製品とされ、この製品は、製品送り路50から送られる。製品カッター49で切断された製品は、折り機(図示されていない)によって折られ、包装機(図示されていない)により包装されて出荷される。
本例においては、界面活性剤溶液1容量部は、希釈液により全量で75容量部に希釈されているが、全量で120容量部に希釈された界面活性剤溶液を使用しても、同様の結果を得ることができた。
【0089】
例40
図33は、本発明の図24に示す動物用シーツを製造する工程の一実施例の工程図を示している。本例において、示される重量は、動物用シーツ一枚当たりの重量である。
本例の動物用シーツ11には、吸収体1の幅340mm、長さ400mmの下部吸水紙2(1.7g)の下に、ポリエチレンフィルム12(2.5g)が配置されおり、該吸収体1の幅280mm、長さ400mmの上部吸水紙4(1.4g)の上には、該上部吸水紙4の上を覆って、ポリプロピレン不織布13(2.4g)が配置されており、前記ポリプロピレン不織布13の端部14は、前記ポリエチレンフィルム12の端部15とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。本例における吸収体1は、前記上部吸水紙4及び下部吸水紙2の間に、幅280mm、長さ400mmの中間吸水紙8(1.4g)が配置されている。
本例において、前記下部吸水紙2と中間吸水紙19の間には、解繊されて4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物71重量%及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物24重量%の粗混合物31と、高吸水性樹脂5重量%とを含む繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物と高吸水性樹脂の混合物が25.6gで下部吸水性混合層部18として充填されており、また、上部吸水紙4と中間吸水紙19の間には、4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物23と高吸水性樹脂24とが2gの量で充填されて、上部吸水性混合層部20を形成している。
【0090】
図33において、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙2のロール25は、下部吸水紙2の送り出しローラ26により引き出されて、解繊されて4mm以下の粒度の繊維状粒子を主として有する繊維化された廃木材粉砕物及び4mm以下の粒度のプラスチック粒子を主として有するプラスチック廃材粉砕物の混合物31の供給ローラ28の下方に送られる。本例において、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙2は、ロール25から、下部吸水紙2の送り出しローラ26により引き出されて、下部吸水性混合層部18を形成するために、繊維化された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物31と高吸水性樹脂17との下部吸水性混合層部形成用混合物16の供給ローラ28の下方に送られる。
本例において、繊維化された廃木材粉砕物は、例37乃至例39で製造されたものと同様に製造された。維化された廃木材粉砕物31は、プラスチック廃材粉砕物と共に供給部29に供給され、そこに供給される高吸水性樹脂17と混合機30において混合され、下部吸水性混合層部形成用混合物16が形成され、下部吸水紙2の上に供給され、下部吸水性混合層部18が形成された。下部吸水紙2の上に下部吸水性混合層部18が形成されたところで、下部吸水性混合層部18が形成された下部吸水紙2は、中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙19の供給箇所60に送られる。一方、中間吸水紙19は、中間吸水紙19のロール61から、中間吸水紙19の供給箇所60に送られ、そこで、中間吸水紙19の供給ローラ62に案内されて、中間吸水紙19が下部吸水性混合層部18の上に載せられる。
【0091】
前記下部吸水性混合層部18の上に中間吸水紙19が配置された下部吸水紙2は、折り畳み器(図示されていない)を経由して圧縮機63に送られ、そこで下部吸水紙2は、端部7が中間吸水紙の端部22の上に折り畳まれて加圧され圧縮されて、下部吸水紙2の端部7を中間吸水紙19の端部22の上方に折り曲げて、中間吸水紙19を安定させる。下部吸水紙2の端部7を中間吸水紙19の端部22の上に折り曲げられ圧縮された下部吸水紙2は、界面活性剤68の噴霧箇所66に送られて、界面活性剤噴霧器67から界面活性剤68が、中間吸水紙19の上に噴霧される。界面活性剤が噴霧された中間吸水紙19は、高吸水性樹脂24が高吸水性樹脂供給箇所69に送られて、高吸水性樹脂散布装置70から、高吸水性樹脂68が散布され、高吸水性樹脂24のみによる高吸水性樹脂層である上部吸水性混合層部20が形成される。高吸水性樹脂24の層が中間吸水紙19の上に形成された下部吸水紙2は、上部吸水紙4の供給箇所34に送られ、そこで、上部吸水紙4が載せられる。上部吸水紙4は、上部吸水紙4のロール35から、送り出しローラ36により、高吸水性樹脂24の層が形成された上部吸水性混合層部20上に供給される。下部吸水紙2の上に、中間吸水紙19及び上部吸水紙4が配置された帯状成層物は、エンボス加工成型機38に送られてそこで成形され、概略2mm以下の幅の凸条で形成されるエンボスによる凹凸模様が形成され、該エンボスによる凹凸模様をが形成された帯状成層成形体は、帯状成形体カッター40に送られて、長さ450mmの成層成形体に切断される。帯状成形体カッター40により切断されて得られた成層成形体の下方には、下方からバックフィルム用のポリエチレンフィルム12がポリエチレンフィルム12のロール41から引き出されて、供給ローラ42から供給され、成層成形体はポリエチレンフィルム12の上に載せられて、ポリプロピレン不織布13を被せる箇所69に送られる。
ポリプロピレン不織布13は、ポリプロピレン不織布13のロール44から送られ、途中ホットメルト接着剤が噴霧器46から噴霧される。ホットメルト接着剤が噴霧されたポリプロピレン不織布13は、成層成形体上に載せられる。ポリプロピレン不織布13が載せられた成層成形体は、サイドシール機47に送られて、両側部は、圧着されて、ホットメルト接着剤により接着される。両側部が接着された成層成形体は、エンドシール機48に送られて長手方向両端部が接着され、製品カッター49に送られ、所定の寸法に切断されて、製品は、製品送り路50から送られる。製品カッター49で切断された製品は、折り機(図示されていない)によって折られ、包装機(図示されていない)により包装されて出荷される。
本例においては、界面活性剤溶液1容量部は、希釈液により全量で75容量部に希釈されているが、全量で120容量部に希釈された界面活性剤溶液を使用しても、同様の結果を得ることができた。
【0092】
以上の例においては、動物用シーツについての実施例を説明したが、人用若しくは動物用の使い捨ておむつに使用されるシーツ、人用のシーツ、吸水性マット及び包装材料の場合も同様である。吸水性マットや包装材料において、表及び裏面の双方を透水性とする場合には、バックフィルムのポリエチレンフィルムに透水性の孔が形成されているものを使用するが、バックフィルムのポリエチレンフィルムに透水性の孔が形成されている点で相違するにとどまり、他の点は略同様である。
また以上の例においては、人用若しくは動物用の使い捨ておむつに使用されるシーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸水性マット及び包装材料については説明の便宜上エンボス加工による事例を上げたが、圧縮加工の段階で、例えば直径が概略5乃至7mm程度の複数の円形の凸部を形成することができる。
【0093】
【発明の効果】
本発明において、吸収体は、廃木材を5mm以下の粒度で繊維状に形成した廃木材粉砕物、5mm以下の粒度に粉砕されたプラスチック廃材粉砕物及び吸水性樹脂の混合物を吸水性混合層部とした吸収体とするので、従来の吸収体に比して、安価な吸収体を提供することができ、また、動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料に使用して、安価な動物用シーツ、吸水性マット及び包装材料を提供することができる。しかも、上面を形成する上部吸収性紙層部及び/又は吸水性混合層部に、界面活性剤を付着させることにより、上部が界面活性剤溶液で処理された繊維化された廃木材粉砕物、プラスチック廃木材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備えて、上部及び下部吸水性紙層部と一体に成形できるので、従来の吸収体に比して、比較的簡単な作業で吸収体を製造することができる。また、廃木材に含まれる金属は粉砕段階で除去されるので、廃木材を有効に利用することができる。繊維化された廃木材粉砕物及び廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物の含有率を高くしても、本発明の吸収体及びシーツの水の吸収速度を比較的高くでき、例えば床の上に配置して、床に水滴が落ちても、床を乾いた状態に保つことができる。したがって、例えば床等に配置して、床の水に濡れるのを防止でき、また露天のイベント会場の場合には、通路に敷くことにより、雨天の日でも通路を乾いた状態に維持でき、来場した人達に通路の濡れによる不快感を与えることなく、またさらにシーツに使用して、人又は動物が、弾力性を有し、休養時及び就寝時に使用して、肌触りが良く、筋肉痛を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の一層の吸水性混合層部を有する吸収体の断面構造の概略を示す概略の部分断面図である。
【図2】本発明の一実施例の一層の吸水性混合層部を有する吸収体の図1に示す実施例の凹凸を有する吸収体についての概略の部分断面図である。
【図3】前記図2に示す実施例の凹凸を有する吸収体についての概略の部分平面図である。
【図4】前記図2に示す実施例とは異なる凹凸を有する吸収体についての概略の部分平面図である。
【図5】図2に示す実施例の凹凸を有する吸収体とは異なる構造の吸収体についての概略の部分断面図である。
【図6】前記図1乃至図5に示す実施例の吸収体についての幅方向の概略の断面図である。
【図7】前記図1乃至図5に示す実施例についての概略の断面図であるが、図6とは異なる断面構造を有する吸収体についての幅方向の概略の断面図である。
【図8】前記図1乃至図7に示す本発明の実施例の吸収体とは異なり、高級水性樹脂が偏って配置された吸水性混合層部を備える吸収体の概略の断面図である。
【図9】高級水性樹脂が偏って配置された吸水性混合層部を備える吸収体の図8とは異なる構造の概略の断面図である。
【図10】前記図1乃至図9に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。
【図11】前記図2に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の位置実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。
【図12】前記図5に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明のさらに他の一実施例の人用若しくは動物用使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての概略の部分断面図である。
【図13】前記図6に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図14】前記図7に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図15】前記図8に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図16】前記図9に示す実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図17】前記図1乃至図9に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の吸水性マットについての概略の部分断面図である。
【図18】前記図2に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の他の一実施例の吸水性マットについての概略の部分断面図である。
【図19】図1乃至図18に示す本発明の実施例とは異なり、中間吸水性紙層部を有し、該中間吸水性紙層部の上方及び下方に夫々吸水性混合層部を有する吸収体を使用する吸収マット本発明の他の一実施例についての概略の部分断面図である。
【図20】前記図19に示す本発明の実施例とは異なる中間吸水性紙層部の上下に吸水性混合層部を有する吸収体の本発明の一実施例についての概略の部分断面図である。
【図21】前記図19及び20に示す本発明の実施例とは異なる中間吸水性紙層部の上下に吸水性混合層部を有する吸収体の本発明の一実施例についての概略の部分断面図である。
【図22】前記図19乃至21に示す本発明の実施例の吸収体を使用する人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の部分断面図である。
【図23】前記図20に示す本発明の実施例の吸収体を使用する人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の部分断面図である。
【図24】前記図22及び23に示す本発明の一実施例とは、上部吸水性混合層部が吸水性樹脂層となっている点で相違する他の本発明の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図25】前記図22乃至24に示す本発明の実施例とは、上部及び下部吸水性混合層部が共に吸水性樹脂が偏って分布されている点で相違する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図26】前記図22乃至25に示す本発明の実施例とは、上部吸水性混合層部のみが吸水性樹脂が形よって分布する層となっている点で相違する本発明の他の一実施例の人用若しくは動物用の使い捨ておむつ用シーツ、人用若しくは動物用のシーツ、吸収性マット又は包装材料についての幅方向の概略の断面図である。
【図27】前記図19に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の吸水性マットの部分断面図である。
【図28】前記図20に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の吸水性マットの部分断面図である。
【図29】前記図21に示す本発明の実施例の吸収体を使用する本発明の一実施例の吸水性マットの部分断面図である。
【図30】前記図8若しくは図9に示す吸収体及び図15又は図16に示す本発明の一実施例の動物用シーツを製造する工程の概略を示す概略の工程図である。
【図31】前記図25に示す本発明の一実施例の動物用シーツを製造する工程の概略を示す概略の工程図である。
【図32】図25に示す本発明の一実施例の動物用シーツを製造する概略の工程図である。
【図33】前記図24に示す本発明の一実施例の動物用シーツを製造する工程の概略を示す概略の工程図である。
【符号の説明】
1 吸収体
2 下部吸収紙
3 吸水性混合層部
4 上部吸収紙
5 凸部
6 凹部
7、9 下部吸収紙の幅方向端部
8、10 上部吸収紙の幅方向端部
11 動物用シーツ、吸水性マット又は包装材料
12 プラスチックフィルム、ポリエチレンフィルム
13 不織布、ポリプロピレン不織布
14 不織布13の端部
15 プラスチックフィルム12の端部
16 繊維化された廃木材粉砕物とプラスチック粉砕物の上部混合物
17、24 吸水性樹脂
18 下部吸水性混合層部
19 中間吸水性紙層部
20 上部吸水性混合層部
21 透水性の孔
22 中間吸収紙の幅方向の端部
23 繊維化された廃木材粉砕物とプラスチック粉砕物の上部混合物
25 下部吸収紙2のロール
26 吸水紙引き出しローラ
27 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物
28 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物の供給ローラ
29 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物の供給部
30 混合機
31 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物
32 高級水性樹脂17の散布箇所
33 高級水性樹脂17の散布器
34 上部吸水紙4の供給箇所
35 上部吸水紙4のロール
36 上部吸水紙4の引き出しローラ
37 上部吸水紙4の供給ローラ
8 成型機
39 帯状成層体
40 帯状成形体カッター
41 ポリエチレンフィルム12のロール
42 ポリエチレンフィルム12の供給ローラ
43 ポリプロピレン不織布13を被せる箇所
44 ポリプロピレン不織布13のロール
45 ポリプロピレン不織布13の供給ローラ
46 ホットメルト接着剤の噴霧器
47 サイドシール機
48 エンドシール機
49 製品カッター
50 製品送り路
51 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物
52 廃木材粉砕物、プラスチック廃材粉砕物及び高吸水性樹脂の混合物の供給ローラ
53 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物51の供給部
54 混合機
55 界面活性剤希釈水溶液噴霧箇所
56 界面活性剤希釈水溶液の噴霧器
57 界面活性剤希釈水溶液
58 高吸水性樹脂の散布箇所
59 高吸水性樹脂の散布機
60 中間吸水紙19の供給箇所
61 中間吸水紙19のロール
62 中間吸水紙19の供給ローラ
63 圧縮機
64 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物
65 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物の供給ローラ
66′ 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の粗混合物64の供給部
67′ 混合機
66 界面活性剤希釈溶液68の噴霧箇所
67 界面活性剤希釈水溶液68のの噴霧器
68 界面活性剤希釈水溶液
69 高吸水性樹脂24の散布箇所
70 高吸水性樹脂散布装置
71 廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物
72 廃木材粉砕物、プラスチック廃材粉砕物及び高吸水性樹脂の混合物の供給ローラ
73 廃木材粉砕物、プラスチック廃材粉砕物及び高吸水性樹脂の供給部
74 混合機

Claims (34)

  1. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一方の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体。
  2. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一方の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体。
  3. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設されている吸水性樹脂層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性樹脂層部、中間吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加 圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一方の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体。
  4. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、前記上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設されている吸水性樹脂層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、吸水性樹脂層部、中間吸水性紙層部、吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体。
  5. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである上部吸水性混合層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである下部吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体。
  6. 上面を形成する上部吸水性紙層部と、下面を形成する下部吸水性紙層部と、前記上部及び下部吸水性紙層部間に配設されている中間吸水性紙層部と、上部吸水性紙層部及び中間吸水性紙層部の間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである上部吸水性混合層部と、前記中間吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部間に配設され、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物及び前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を含み、ここで、前記プラスチック廃材粉砕物が、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有するものである下部吸水性混合層部とを備えており、前記上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部及び下部吸水性紙層部が、加圧成形により合わせられて一体に形成されている吸収体において、吸収体の一の面にはエンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されており、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであり、前記前記上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には少なくとも一部に界面活性剤が含有されていることを特徴とする吸収体。
  7. 上部吸水性紙層部若しくは下部吸水性紙層部又は前記上部吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部には、その少なくとも一部に、着色性物質が含有されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の吸収体。
  8. 上部吸水性紙層部、吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には、その少なくとも一部に、殺菌性を有する物質が含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸収体。
  9. 上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上には、その少なくとも一部に、殺菌性を有する物質が含有されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の吸収体。
  10. 吸水性樹脂が、一種類の吸水性樹脂又は二種類以上の吸水性樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の吸収体。
  11. 吸水性樹脂は、紙おむつ廃材粉砕物、乳パッド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物、生理用ナプキン廃材粉砕物若しくは吸収性繊維廃材粉砕物に含まれる吸水性樹脂又は該吸水性樹脂の混合物又は紙おむつ廃材粉砕物、乳パッド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物若しくは生理用ナプキン廃材粉砕物から分離回収された吸水性樹脂又はこれら吸水性樹脂の二以上の混合物であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の吸収体。
  12. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物が、該吸水性混合層部に、該吸水性混合層部に対し、5重量パーセント未満の含有率で含有されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項又は請求項1若しくは1に記載の吸収体。
  13. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に、該上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に対し、5重量パーセント未満の含有率で含有されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項又は請求項1若しくは1に記載の吸収体。
  14. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、該吸水性混合層部に、該吸水性混合層部に対し、10重量パーセント以下の含有率で含有されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項又は請求項1若しくは1に記載の吸収体。
  15. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に、該上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に対し、10重量パーセント以下の含有率で含有されることを特徴とする請求項5又は6に記載の吸収体。
  16. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、該吸水性混合層部に、該吸水性混合層部に対し、30重量パーセント以下の含有率で含有されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項又は請求項1若しくは1に記載の吸収体。
  17. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に、該上部吸水性混合層部若しくは下部吸水性混合層部又は上部吸水性混合層部及び下部吸水性混合層部に対し、30重量パーセント以下の含有率で含有されることを特徴とする請求項5又は6に記載の吸収体。
  18. 吸水性樹脂が30μm以下の平均粒度を有するものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項又は請求項1乃至1の何れか一項に記載の吸収体。
  19. 吸水性樹脂が20μm以下の平均粒度を有するものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項又は請求項1乃至1の何れか一項に記載の吸収体。
  20. 廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つ前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物と、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物を、吸水性混合層部を形成する吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、載置された吸水性混合物の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される吸水性混合層部及び該吸水性混合層部の上に形成される上部吸水性紙層部を一体に形成され、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体の製造方法。
  21. 廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つ前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物の一部を、下部吸水性混合層部を形成する下部吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、この下部吸水性混合物の上に中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙を載置し、該中間吸水紙の上に前記吸水性混合物の一部を、上部吸水性混合層部を形成する上部吸水性混合物として載置し、該上部吸水性混合物の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、上部吸水性混合物、中間吸水紙、、下部吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される下部吸水性混合層部、該下部吸水性混合層部の上に形成される中間吸水性紙層部、該中間吸水性紙層部の上に形成される上部吸水性混合層部及び該上部吸水性混合層部の上に形成される上部吸水性紙層部が一体に成形され、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面に凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものであることを特徴とする吸収体の製造方法。
  22. 廃木材粒子を、5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子に解繊して、前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物を形成し、この形成された前記繊維状廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物に、前記廃木材粉砕物より少量で、5mm以下の粒度で、厚さが2mm以下のフィルム状、シート状若しくは紐状のプラスチック廃材粉砕物粒子又はこれら二以上のプラスチック廃材粉砕物粒子の混合物を主として含有し、且つプラスチック廃材粉砕物と、前記プラスチック廃材粉砕物より少量の吸水性樹脂を加えて、吸水性混合物を形成し、この形成された吸水性混合物を、吸水性混合層部を形成する吸水性混合物として、下部吸水性紙層部を形成する下部吸水紙の上に載置し、この吸水性混合物の上に中間吸水性紙層部を形成する中間吸水紙を載置し、該中間吸水紙の上に吸水性樹脂を、吸水性樹脂層部を形成する吸水性樹脂として載置し、該吸水性樹脂層部の上に上部吸水性紙層部を形成する上部吸水紙を載置して、上から前記上部吸水紙、吸水性樹脂、中間吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙の順に重ねられた成層物を形成し、次いでこの成層物をエンボス加工して、表面にエンボス皺が形成された成層成形体を形成し、前記エンボス皺が形成された成層成形体を更に加圧成形して、前記上部吸水紙、吸水性樹脂、中間吸水紙、吸水性混合物及び下部吸水紙を加圧して、下部吸水性紙層部、該下部吸水性紙層部の上に形成される吸水性混合層部、該吸水性混合層部の上に形成される中間吸水性紙層部、該中間吸水性紙層部の上に形成される吸水性樹脂層部及び該吸水性樹脂層部の上に形成される上部吸水性紙層部を一体に形成、その一方の面に、前記エンボス加工により形成されているエンボス皺の他に、平面形状で直径が4mm以上12mm以下の大きさの円形又は平面形状で一辺の長さが4mm以上12mm以下の大きさの四角形の複数の凹部又は凸部を有する液溜め用の凹凸模様が加圧成形により形成されて吸収体が製造され、ここで一方の面凹部が形成されるときは、その形成される凹部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴であって、この凹部の他方の面側に、前記形成された凹部の有底の穴に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の凸部を形成するものであり、また、ここで一方の面に凸部が形成されるときは、その形成される凸部は、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の突起又は突出部であり、この凸部の他方の面側には、前記形成された凸部の突起又は突出部に対応して、円筒状、円錐状、角柱状又は角錐状の有底の穴を形成するものである吸収体を製造することを特徴とする吸収体の製造方法。
  23. 廃木材粒子が、廃木材を、30mm以下の粒度の廃木材粒子に粉砕し、前記粉砕された廃木材粒子を主として含有する廃木材粉砕物から、磁力により該廃木材粉砕物に含まれる金属鉄粉及び金属鉄を有する廃木材粒子を分離し、金属鉄粉及び/又は金属鉄を有する廃木材粒子が分離された前記廃木材粉砕物を、5mm以下の粒度に粉砕及び解繊することにより製造されたものであることを特徴とする請求項2乃至2の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
  24. 5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物及び5mm以下の粒度のプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有し、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物の混合物に、水を噴霧し、水を噴霧された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物に、吸水性樹脂を混合し、吸水性混合物を形成することを特徴とする請求項2乃至2に記載の吸収体の製造方法。
  25. 5mm以下の粒度の繊維状の廃木材粒子を含む廃木材粉砕物及び5mm以下の粒度のプラスチック廃材粉砕物粒子を主として含有し、前記廃木材粉砕物より少量のプラスチック廃材粉砕物の混合物に、水を噴霧し、水を噴霧された廃木材粉砕物及びプラスチック廃材粉砕物の混合物に、吸水性樹脂を混合し、上部吸水性混合物及び/又は下部吸水性混合層部として形成することを特徴とする請求項2に記載の吸収体の製造方法。
  26. プラスチック廃材粉砕物は、合成樹脂繊維廃材、フィルム若しくはシート状の合成樹脂廃材、フィルム若しくはシート状の合成ゴム廃材、プラスチックフィルム廃材、紙おむつ廃材、乳パッド廃材、尿パッド廃材、生理用ナプキン廃材若しくはラミネート紙廃材又はこれら二以上の廃材を、粉砕機により5mm以下の粒度に粉砕された粉砕物を分離処理してプラスチックに富むもの分離することにより製造されるものであることを特徴とする請求項2乃至2の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
  27. 上部吸水性紙層部若しくは下部吸水性紙層部又は前記吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部には、吸収体に配置される前に又は配置された後に、その少なくとも一部に、着色性物質が塗布されることを特徴とする請求項2乃至2の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
  28. 上部吸水性紙層部、下部吸水性紙層部若しくは吸水性混合層部又はこれらの二以上は、吸収体に配置される前に又は配置された後に、その少なくとも一部に、予め殺菌性を有する物質が含浸されることを特徴とする請求項20乃至に記載の吸収体の製造方法。
  29. 上部吸水性紙層部、中間吸水性紙層部、上部吸水性混合層部、下部吸水性混合層部若しくは下部吸水性紙層部又はこれらの二以上は、吸収体に配置される前に又は配置された後に、その少なくとも一部に、殺菌性を有する物質が含浸されることを特徴とする請求項21に記載の吸収体の製造方法。
  30. 吸水性樹脂層を形成する吸水性樹脂は、一種類の吸水性樹脂又は二種類以上の吸水性樹脂を混合した混合物であることを特徴とする請求項2に記載の吸収体の製造方法。
  31. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、紙おむつ廃材、乳パッド廃材、尿パッド廃材、生理用ナプキン廃材若しくは吸収性繊維廃材から分離回収された吸水性樹脂又はこれら吸水性樹脂の二以上の混合物であることを特徴とする請求項20乃至の何れか一項に記載の吸収体の製造方法
  32. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、吸水性混合層部に、配合される前に、5重量%未満、10重量%以下若しくは30重量%以下の量で調合されることを特徴とする請求項20乃至の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
  33. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、吸水性混合層部に配合される前に、30μm以下の平均粒度を有するものに粒度調整されることを特徴とする請求項20乃至の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
  34. 吸水性樹脂又は吸水性樹脂の混合物は、吸水性混合層部に配合される前に、20μm以下の平均粒度を有するものに粒度調整されることを特徴とする請求項20乃至の何れか一項に記載の吸収体の製造方法。
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