以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、有線または無線による電子通信回線を通じて情報をダウンロードできる全ての電子情報機器に対して適用することも可能である。
[1.システム構成の一例]
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明するブロック図である。この図1に示すように、カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ本発明の一実施例である1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。
これら複数のカラオケ装置16は、ルータ17を介して公衆電話回線等による通信回線18に接続されており、同じくその通信回線18に接続されたカラオケサービス提供会社のサーバ装置20との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能になっている。
このカラオケサービス提供会社のサーバ装置20は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、通信回線18を介してカラオケ装置16に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。
また、カラオケシステム10は、複数の電子装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子装置22と称する)を備えており、カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子装置22が貸与され、各個室14において後述するようにカラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。
店舗12内には複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、電子装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
また、カラオケシステム10は、所定のアプリがインストールされることによりカラオケ装置16の遠隔操作装置等として機能する複数の携帯電話機28a、28b、28c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に携帯電話機28と称する)を備えている。これら携帯電話機28は、例えば、前記カラオケ装置16によりカラオケ演奏を行う各利用者の個人所有に係るものである。
図2は、本実施例のカラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。
この図2に示すように、カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)やTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)等の表示部30と、CRTコントローラ等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェース48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、電子装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
映像出力制御部32は、CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他に、表示部30による種々の映像表示を制御する表示制御装置として機能する。
また、映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際にハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。このような背景映像情報に基づいて映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、ビデオミキサ36へ送られる。
また、ビデオミキサ36は、CPU50において生成され且つ映像出力制御部32から出力される文字映像と、映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して表示部30に表示させる映像合成装置である。
シンセサイザ38は、ハードディスク56から読み出されて転送されるカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。
この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいてシンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されてスピーカ44から出力される。
操作パネル46は、カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。
また、カラオケ装置16には、操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられている。リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信してCPU50へ供給する。
また、カラオケ装置16と電子装置22との対応付け処理もリモコン受信部62を介して行われ、そのようにしてカラオケ装置16に対応付けられた電子装置22も同様に入力装置として機能する。
また、前述のように、カラオケ装置16に対する情報送信機能を有する携帯電話機28も同様に入力装置として機能する。なお、本実施例においては、カラオケ装置16の入力装置として機能する電子装置22、携帯電話機28、及びリモコン装置64等は、そのカラオケ装置16の一部として備えられたものとして以下の説明を行う。
CPU50は、RAM54の一時記憶機能を利用しつつROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータである。
電子装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲をRAM54に設けられた予約曲テーブルに登録する。
また、その予約曲テーブルの演奏順に従ってハードディスク56からRAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出し、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54からシンセサイザ38へ演奏情報を送信し、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して映像出力制御部32へ送り、選曲時には曲名文字映像を生成して映像出力制御部32へ送り、映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させる。
モデム58は、カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置である。
CPU50から出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換して通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU50に供給する処理を実行する。
なお、店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16がルータ17の機能を備えてマスターコマンダとして通信回線18に接続されてもよい。
この場合、モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16に必要とされるが、マスターコマンダを介してサーバ装置20との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
LANポート60は、カラオケ装置16がLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子装置22等の他の機器と接続するための接続器である。
カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能となる。
例えば、アクセスポイント26を介して受信される電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けてRAM54に設けられた予約曲テーブルに記憶し、そのアクセスポイント26を介してカラオケ装置16から電子装置22へ所定の情報を送信するなど、電波を介してカラオケ装置16と電子装置22との間において相互の情報のやりとりが実行される。
ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケデータ(楽曲データ)を記憶するカラオケデータベース128及び背景映像を出力させるための複数の背景映像情報(映像データ)を記憶する背景映像データベース130をはじめとする各種データベースが設けられている。
カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16(例えばカラオケ装置16a)は、モデム58を介して通信回線18に接続されており、複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、或いは常に新しい背景映像が出力可能とされるように、随時新たな楽曲データや映像データ等がサーバ装置20から通信回線18を介して配信され、ハードディスク56のカラオケデータベース128等に記憶される。
また、そのようにしてサーバ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間でLAN24を介した通信が行われ、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース128や背景映像データベース130等の内容が同一のものとなる。
カラオケデータベース128には、カラオケ装置16のカラオケ演奏に用いられる多数(例えば、数万曲)のカラオケ情報が記憶されている。このカラオケ情報は、例えば、シンセサイザ38により所定の出力音(楽器の演奏音)を生成するための演奏情報、その演奏曲の出力と併行してその演奏曲の歌詞文字映像を表示させるための歌詞情報、演奏曲の出力と併行してその歌詞文字映像を順次色替表示させるための歌詞色替情報、及びその歌詞文字映像の背面側レイヤに表示される背景映像を指定する背景映像指定情報等から成るものであり、コンテンツIDである各演奏曲に固有の選曲番号により識別される。
また、背景映像データベース130には、映像情報デコーダ34により所定の映像を再生するための複数の背景映像情報が記憶されている。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、各映像情報に固有の識別情報により識別される。
[2.カラオケ装置の処理機能ブロックの説明]
ここで、本発明の機能を発揮するための構成について、図3に示す機能ブロック図を用いて説明する。
カラオケ装置16の記憶部109には、ユーザが歌唱する楽曲に関する楽曲情報、ユーザが歌唱した楽曲に対する採点結果を示す採点結果情報、楽曲情報および採点結果情報に関連付けられたユーザ情報、ユーザが歌唱した履歴をあらわす歌唱履歴情報が記憶されている。
楽曲情報にはアーティスト情報、ジャンル情報およびその他の楽曲付加情報(曲名、作曲・作詞者名、ジャンル名、発表年代/放送年代、主に話題となった人物、楽曲情報が使用された番組名等の情報)が含まれ、楽曲のユーザ情報にはユーザの好みのアーティストおよびジャンル等を示す嗜好情報が含まれて記憶部109に記憶されている。
なお、ユーザ毎に生成される歌唱履歴情報の詳細構成は後に詳述する。
これらの情報はカラオケ情報提供サービス会社等の会社がサーバ装置20にアップロードするので、カラオケ装置16はアップロードされた情報を予めカラオケ装置16の記憶部109にダウンロードして記憶しておく。
あるいは、ユーザがこれらの情報をカラオケ装置16に入力することで、必要に応じて関連付けされて記憶部109に記憶されてもよい。
なお、これらの情報はサーバ装置20に記憶され、必要な場合に必要な情報を、適宜、サーバ装置20からカラオケ装置16の記憶部109にダウンロードしてカラオケ装置16がダウンロードした情報を使用することも可能である。
楽曲情報入力手段としての楽曲情報入力部46bは、ユーザが歌唱する楽曲に関する楽曲情報が入力される機能を有する。
楽曲情報入力部46bに入力される楽曲情報は、カラオケ情報提供サービス会社等の会社によって予め定められている任意の数字または/および文字からなる情報、楽曲の名称等の任意の情報である。
歌唱情報入力手段としての歌唱音声情報入力部40は、楽曲情報入力部46bによって入力された楽曲情報に対応する楽曲を歌唱するユーザの歌唱音声情報が入力される機能を有する。
ユーザの歌唱音声情報は、歌唱音声情報入力部40に設けられたA/D(アナログ/デジタル)変換器によってデジタル信号に変換される。
採点手段の一部としての採点結果情報演算部101は、歌唱音声情報入力部40を介して入力されたユーザの歌唱音声情報を、あらかじめカラオケ情報提供サービス会社等の会社から提供されたアルゴリズムによって採点し、採点結果数値情報を含む採点結果情報を演算する機能を有する。
採点結果数値情報は、任意の桁数の実数とすることが可能である。ユーザが楽曲を歌唱した場合の歌唱音声情報を採点するアルゴリズムはカラオケ情報提供サービス会社等の会社が提供する任意の従来から使用されているアルゴリズムを使用することが可能である。なお、採点結果情報には、採点結果を数値であらわした採点結果数値情報の他にも採点結果をあらわす任意の情報を含ませることが可能である。
ユーザ検索手段としてのユーザ検索部102は、ユーザが歌唱した楽曲と同一楽曲を歌唱した他のユーザを検索する機能を有する。
すなわち、ユーザ検索部102は、ユーザが歌唱した楽曲と同一の楽曲を歌唱履歴情報に有する他のユーザを記憶部109等において検索する。
ここで、ユーザが歌唱した楽曲と同一楽曲とは、楽曲に関する属性情報が完全に一致する楽曲の他に、バージョン情報が異なる楽曲、演奏が異なる楽曲、収録された時刻が異なる楽曲、歌手が異なる楽曲を含んでいてもよい。
ユーザ抽出手段としてのユーザ抽出部103は、ユーザ検索部102によって検索された他のユーザのうち、採点手段によって採点された歌唱音声情報の採点結果であるユーザの採点結果情報から所定の範囲内にある採点結果情報を有する他のユーザを抽出する機能を有する。
ユーザ抽出部103は、ユーザ検索部102によって検索された他のユーザから、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果情報を数値で示した採点結果数値情報と同一の採点結果数値情報を有する他のユーザを抽出し、または、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果情報を数値で示した採点結果数値情報よりも得点の高い他のユーザ、または、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果情報を数値で示した採点結果数値情報よりも得点の低い他のユーザであって、予め定められた得点範囲内にある採点結果情報を有する他のユーザを抽出する。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルと同一レベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が80点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルがユーザとほぼ同一レベルの他のユーザである。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルより高いレベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が85点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルが高いユーザである。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルより低いレベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が75点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルが低いユーザである。
なお、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果を示す得点から何点までの範囲を予め定められた所定の範囲内とするかは、ユーザがカラオケ装置16の入力部46aを介してユーザ候補範囲情報として数値で入力することができるとともに、カラオケ情報提供サービス会社等の会社があらかじめ設定しておいてもよい。なお、ユーザ候補範囲情報は、何点から何点という範囲を定めて入力されてもよい。
採点結果範囲情報演算部104は、ユーザによってあらかじめ設定された歌唱候補範囲情報およびユーザの採点結果情報に基づいて歌唱候補楽曲情報として抽出されるべき楽曲情報の採点結果範囲情報を演算する機能を有する。
一例として、ユーザが入力部46aを介して歌唱候補範囲情報として5点を入力すると、採点結果範囲情報演算部104はユーザが歌唱した楽曲に対する採点結果情報に5点を加えた点数を採点結果範囲情報として演算する。この場合にユーザが歌唱した楽曲に対する採点結果情報が80点の場合には、採点結果範囲情報演算部104は85点(80点+5点(歌唱候補範囲情報))を採点結果範囲情報として演算する。
なお、歌唱候補範囲情報は、何点から何点という範囲を定めて入力されてもよい。
歌唱候補範囲情報は、ユーザによってあらかじめ入力部46aを介して入力された情報に基づいて設定される他に、カラオケ装置16においてあらかじめ設定されていてもよい。
例えば、ユーザが難易度の高い楽曲を歌唱しようと思う場合には、ユ−ザ候補範囲情報を高め(+5点 等)に設定して、自身より歌唱レベルが高いユーザを抽出し、そのユーザの歌唱履歴から歌唱候補楽曲を抽出する際の歌唱候補範囲情報をより低め(マイナス)に設定(−10点 等)することで、自身より歌唱レベルが高いユーザが低い得点しか取ることができない、難易度の高い楽曲がユーザに提示されるようになる。したがって、ユーザはより難易度の高い楽曲に挑戦しながら、カラオケの練習ができ、自身の歌唱力を向上させることができる。
また、ユーザが比較的、高得点の採点結果を得られる可能性のある楽曲を歌唱しようと思う場合には、ユ−ザ候補範囲情報を低め(−5点 等)に設定して、自身より歌唱レベルが低いユーザを抽出し、そのユーザの歌唱履歴から歌唱候補楽曲を抽出する際の歌唱候補範囲情報をより高め(プラス)に設定(+10点 等)することで、自身より歌唱レベルが低いユーザでも高い得点を取ることができる難易度の低い(高得点を獲得できる)楽曲がユーザに提示されるようになる。したがって、ユーザは高得点を獲得しつつ、継続してカラオケの練習をすることができる。
楽曲情報抽出手段としての楽曲情報抽出部105は、ユーザ抽出部103によって抽出された他のユーザ情報に対応した歌唱履歴情報に含まれる楽曲情報から、採点結果範囲情報演算部104によって演算された採点結果範囲情報の範囲にある楽曲情報を歌唱候補楽曲情報として抽出する機能を有する。
一例として採点結果範囲情報が85点の場合には、ユーザ抽出部103によって抽出された他のユーザ情報に対応する他のユーザの歌唱履歴情報から他のユーザが歌唱した楽曲の採点結果が85点の楽曲を歌唱候補楽曲情報として抽出する。
また、楽曲情報抽出部105は、楽曲を歌唱するユーザの歌唱履歴情報に含まれる嗜好情報と、他のユーザの歌唱履歴情報に含まれる嗜好情報とが一致する場合に他のユーザの歌唱履歴情報に含まれる楽曲情報から歌唱候補楽曲情報を抽出する機能を有する。
一例として、ユーザの歌唱履歴情報に嗜好情報としてロックが含まれる場合には、歌唱履歴情報に嗜好情報としてロックが含まれる他のユーザの歌唱履歴情報から、歌唱候補楽曲情報として楽曲情報を抽出する。この場合に歌唱候補楽曲情報として抽出される楽曲情報のジャンルはロックであっても、ロックでなくともよい。
表示手段としての表示部30は、楽曲情報抽出部105によって抽出された歌唱候補楽曲情報の少なくとも一部を表示する機能を有する。
楽曲情報抽出部105によって抽出された歌唱候補楽曲情報が表示部30に一度に表示できない場合には、歌唱候補楽曲情報を、人気順、ランキング順、直近にうたわれている楽曲順、ユーザの歌唱履歴情報の嗜好に合っている順などに表示することができる。
また、表示部30は、ユーザ抽出部103によって抽出されたユーザ情報をさらに表示する機能を有する。表示部30に表示される画面については後述する。
さらに、表示部30は、ユーザ情報に含まれるユーザの嗜好情報を表示する機能を有する。
さらに、表示部30は、後述する選択部106によって他のユーザのユーザ情報が選択された場合に、他のユーザのユーザ情報、他のユーザのユーザ情報に対応した歌唱候補楽曲情報、歌唱候補楽曲情報の他のユーザの採点結果情報を表示する機能を有する。
選択手段としての選択部106は、表示部30に表示された情報が入力部46aを介して選択される機能を有する。
選択部106によって表示部30に表示された情報が選択されると、表示部30は、選択された情報に応じて、表示画面を切り替える。
ユーザ情報入力手段としてのユーザ情報入力部46cに、ユーザがログインし、ユーザID等のユーザ情報を入力するとユーザ情報と対応した歌唱履歴情報および歌唱履歴情報に対応した楽曲情報をハードディスク56の記憶部109またはサーバ装置20から抽出する。
また、関連付け部108は、ユーザがカラオケ装置16で演奏された楽曲情報に基づいて、楽曲を歌唱して採点結果情報演算部101によって採点結果情報が生成された場合には、楽曲情報、採点結果情報およびユーザ情報を関連付けてそのユーザの歌唱履歴情報に対応してハードディスク56の記憶部109に記憶し、および/またはサーバ装置20にそれらの情報を転送する。
なお、関連付け部108は、ユーザ情報入力部46cに入力されたユーザ情報が正規の会員として登録されたものでない場合には、以降の処理を継続せずに中断、もしくは、エラーメッセージを表示部30に表示して次のユーザ情報の入力を待機することも可能である。
このように本発明によれば、ユーザの嗜好情報やユーザが歌う楽曲のジャンルまたは歌手を共通の歌唱履歴情報として持つ他のユーザの歌唱履歴情報から歌唱候補楽曲が抽出されるので、ユーザが歌いやすい楽曲を歌唱候補楽曲として提示することが可能になる。また、共通の嗜好情報を有する他のユーザの歌唱履歴情報から歌唱候補楽曲が抽出されるので、ユーザが歌いやすい楽曲を歌唱候補楽曲として提示することが可能になる。さらに、歌唱候補楽曲の採点結果範囲をユーザが選択できるので、歌唱候補楽曲の難易度を自由に設定することが可能になる。
また、自身の歌唱の採点結果をもとに、他人の歌唱情報を参照して、次回歌唱楽曲候補として歌唱候補楽曲を提示する。したがって、採点結果から他のユーザの歌唱履歴を閲覧しつつ歌唱候補楽曲を選択できるので、歌唱選択の幅が広がり、ユーザが継続して楽しくカラオケの練習をすることができ、自分の歌唱力を向上させることができる。
以上のような構成および効果を有するので、自分の歌唱力を楽しく向上させることができる。
[3.処理動作を示すフローチャートの一例]
次に、図4を用いて、本願のカラオケ装置16において、ユーザが歌唱する音声をカラオケ装置16に取り込み、ユーザの歌唱した音声をカラオケ装置16が採点し、採点結果に基づいて他のユーザを抽出し、歌唱候補楽曲として抽出されるべき歌唱候補楽曲の点数範囲から歌唱候補楽曲を抽出し、抽出された歌唱候補楽曲を表示するカラオケ装置16の動作概要を説明する。
なお、図4に記載される機能をサーバ装置20において実行することも可能である。この場合には、カラオケ情報提供サービス会社は、サーバ装置20を介したネットワークで、ユーザの歌唱に対する採点結果を基に歌唱候補楽曲が自動的に抽出されるサービスを提供できる。
また、本発明を適用した場合において実現され得る具体的な処理手順である以下に示す処理手順は、一例であってこれ以外にも実現され得る処理手順は無数に存在する。
まず、図4のステップS1において、カラオケ情報提供サービス会社が提供するサービスを有するカラオケ装置16の操作パネル46等のユーザ情報入力部46cを介してユーザはユーザID等のユーザ情報を入力してログインする。
そして、カラオケ装置16の操作パネル46等の楽曲情報入力部46bを介して、ユーザが歌唱しようとしている楽曲情報をユーザが入力する。
次に、ユーザは、カラオケ装置16の操作パネル46等の入力部46aを介して、通常の歌唱モードとは異なる歌唱力向上モードを選択する。なお、歌唱力向上モードには難易度に応じていくつかのモードが用意されている。
例えば、歌唱力向上モードには難易度の高いハードモード、難易度が通常レベルのノーマルモード、難易度の低いソフトモードの三つのモードが用意されている。
難易度の高いハードモードの場合に、一例としてユーザ候補範囲情報が+5点であるとする。この場合のユーザ候補範囲情報は、ユーザが楽曲を歌唱した結果から得られる採点結果よりも5点高い採点結果を有する他のユーザを抽出するための情報となる。ユーザ候補範囲情報はユーザがカラオケ装置16の入力部46aを介して数値で入力することができるとともに、カラオケ情報提供サービス会社等の会社があらかじめ設定しておいてもよい。
また、難易度が通常レベルのノーマルモードの場合には、ユーザ候補範囲情報は一例として0点とし、難易度の低いソフトモードの場合には、ユーザ候補範囲情報は一例として−5点とする。ユーザおよび/またはカラオケ情報提供サービス会社はユーザ候補範囲情報を任意の数に設定することができる。
なお、ステップS1、S6およびS7における動作をユーザ端末(図示せず)で実行することも可能である。この場合には、このユーザ端末はステップS2以下の処理を実行するカラオケ装置16またはサーバ装置20と無線または有線で接続される。
ステップS2において、カラオケ装置16はステップS1においてユーザによって入力された楽曲情報に基づいて楽曲を再生し、再生された楽曲に合わせてユーザが歌唱する。
そして、カラオケ装置16の歌唱音声情報入力部40を介して入力されたユーザの歌唱音声情報を、カラオケ装置16の採点結果情報演算部101が従来の任意の採点方法を用いて採点し、採点結果としての基準点数を演算する。
なお、ステップS2以降におけるカラオケ装置16の動作をサーバ装置20で実行することも可能である。
ステップS3において、カラオケ装置16のユーザ検索部102は、ユーザが歌唱した楽曲と同一楽曲を他のユーザが歌唱した場合の採点結果であって、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果から予め定められた範囲内にある他のユーザの採点結果情報を検索する。
ここで、ユーザが歌唱した楽曲と同一楽曲とは、楽曲に関する属性情報が完全に一致する楽曲の他に、バージョン情報が異なる楽曲、演奏が異なる楽曲、収録された時刻が異なる楽曲、歌手が異なる楽曲を含んでいてもよい。
ステップS4において、ユーザ抽出部103が、ユーザ検索部102によって検索された他のユーザのうち、採点手段によって採点された歌唱音声情報の採点結果であるユーザの採点結果情報から所定の範囲内にある採点結果情報を有する他のユーザを抽出する。
なお、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果を示す得点から何点までの範囲を予め定められた範囲内とするかは、ユーザがカラオケ装置16の入力部46aを介してユーザ候補範囲情報として数値で入力することができるとともに、カラオケ情報提供サービス会社等の会社があらかじめ設定しておいてもよい。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルと同一レベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が80点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルがユーザとほぼ同一レベルの他のユーザである。この場合のユーザ候補範囲情報は0点である。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルより高いレベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が85点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルが高いユーザである。この場合のユーザ候補範囲情報は5点である。
例えば、ユーザ自身の歌唱レベルより低いレベルの他のユーザを抽出する場合では、ユーザが楽曲Aを歌唱した場合の楽曲Aの採点結果が80点の場合に、楽曲Aの採点結果が75点である他のユーザが抽出される。この他のユーザは歌唱レベルが低いユーザである。この場合のユーザ候補範囲情報は−5点である。
また、抽出されるユーザには、ユーザの歌唱履歴情報が対応している。
ステップS5において、カラオケ装置16の採点結果範囲情報演算部104は、ステップS1においてユーザによってあらかじめ設定された歌唱候補範囲情報、および、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果情報に基づいて歌唱候補楽曲情報として抽出されるべき楽曲情報の採点結果範囲情報を演算する。
例えば、歌唱候補範囲情報の一例としてユーザがユーザが入力部46aを介して、+5点と設定する。この場合には、採点結果範囲情報演算部104は、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果に+5点を加算演算した数値を、歌唱候補楽曲情報として抽出されるべき楽曲情報の採点結果範囲情報とする。
ここで、ユーザが歌唱した楽曲の採点結果が80点の場合には、採点結果範囲情報は85点となり、歌唱候補楽曲情報として抽出されるべき楽曲は、他のユーザがその楽曲を歌唱した場合の採点結果が85点の楽曲となる。
ステップS6において、カラオケ装置16の楽曲情報抽出部105は、ユーザ抽出部103によって抽出された他のユーザ情報に対応した歌唱履歴情報に含まれる楽曲情報から、採点結果範囲情報演算部104によって演算された採点結果範囲情報の範囲にある楽曲情報を歌唱候補楽曲情報として抽出する機能を有する。
一例として、ユーザ「aさん」が入力部46aを介して、歌唱候補範囲情報を+5点と設定する。ユーザ「aさん」がabc曲を歌唱した結果、採点結果が80点であり、ユーザ抽出部103によって抽出された他のユーザ情報が「dさん」である場合について説明する。
「aさん」は歌唱候補範囲情報を+5点と設定しているので、歌唱候補楽曲情報として抽出されるべき楽曲は、他のユーザである「dさん」がその楽曲を歌唱した場合の採点結果が85点(ユーザ「aさん」の採点結果80点+5点(歌唱候補範囲情報))の楽曲となる。
ここで、「dさん」の歌唱履歴情報にBCD曲(採点結果:90点)、CDE曲(採点結果:87点)、DEF曲(採点結果:85点)、EFG曲(採点結果:85点)、FGH曲(採点結果:90点)、LMN曲(採点結果:70点)、MNO曲(採点結果:95点)、・・が「dさん」が歌唱した楽曲として記録されている場合には、楽曲情報抽出部105は、「dさん」の採点結果が85点の楽曲であるDEF曲(採点結果:85点)、EFG曲(採点結果:85点)を歌唱候補楽曲として抽出し、その他の点数の採点結果であるBCD曲(採点結果:90点)、CDE曲(採点結果:87点)、FGH曲(採点結果:90点)、LMN曲(採点結果:70点)、MNO曲(採点結果:95点)・・・等の楽曲をユーザ「aさん」のための歌唱候補楽曲情報として選択しない。
また、楽曲情報抽出部105は、楽曲を歌唱するユーザの歌唱履歴情報に含まれる嗜好情報と、他のユーザの歌唱履歴情報に含まれる嗜好情報とが一致する場合に他のユーザの歌唱履歴情報に含まれる楽曲情報から歌唱候補楽曲情報を抽出するように構成してもよい。
一例として、ユーザの歌唱履歴情報とに嗜好情報としてロックが含まれる場合には、歌唱履歴情報に嗜好情報としてロックが含まれる他のユーザの歌唱履歴情報から、歌唱候補楽曲情報として楽曲情報を抽出する。
このように構成することで、嗜好が共通する他のユーザが歌唱した楽曲から、あらたな歌唱候補楽曲情報が抽出されるので、自分が歌いやすい楽曲が自動的に抽出されることが可能になる。
ステップS7において、カラオケ装置16の表示部30は、ステップS6において抽出された歌唱候補楽曲情報を表示する(詳細は図5乃至図10等を参照して後述する)。
ユーザは、表示部30に表示された歌唱候補楽曲情報のなかから、歌唱してみたいと思う楽曲をカラオケ装置16の入力部46aを介して選択部106によって選択する。
ステップS8において、ユーザが歌唱力向上モードを使用して更に他の歌唱候補楽曲情報を表示させたい場合にはステップS2に進み(ステップS8:YES)、ユーザが歌唱力向上モードを終了する場合には処理を終了する(ステップS8:NO)。
再度ステップS2に進み、ユーザがステップS7において選択した楽曲を歌唱した場合の採点結果が、前回に自身が歌唱したときの点数(採点結果80点)に満たない場合(採点結果78点)には、実際に獲得した点数(採点結果78点)を基準点数(ステップS2)として、次の楽曲を検索してもよいし、前回に自身が歌唱したときの点数(採点結果80点)を基準点数としてもう一度次の楽曲を検索してもよい。
また、ユーザがステップS7において選択した楽曲を歌唱した場合の採点結果(採点結果83点)が、前回に自身が歌唱したときの採点結果(採点結果80点)以上だが、歌唱候補楽曲の点数(採点結果84点)を越えない場合には、前回に自身が歌唱したときの点数を(採点結果80点)を基準点数として、次の曲を検索してもよい。
さらに、ユーザがステップS7において選択した楽曲を歌唱した場合の採点結果(採点結果85点)が、歌唱候補楽曲の点数(採点結果84点)を超えた場合には、実際に獲得した点数を基準点数として、次の曲を検索する。
以上説明したように、ユーザが歌唱する音声をカラオケ装置16に取り込み、ユーザの歌唱した音声をカラオケ装置16が採点し、採点結果に基づいて他のユーザを抽出し、歌唱候補楽曲として抽出されるべき歌唱候補楽曲の点数範囲から歌唱候補楽曲を抽出し、抽出された歌唱候補楽曲を表示する。
このように、ユーザの嗜好情報やユーザが歌う楽曲のジャンルまたは歌手を共通の歌唱履歴情報として持つ他のユーザの歌唱履歴情報から歌唱候補楽曲が抽出されるので、ユーザが歌いやすい楽曲を歌唱候補楽曲として提示することが可能になる。
また、共通の嗜好情報を有する他のユーザの歌唱履歴情報から歌唱候補楽曲が抽出されるので、ユーザが歌いやすい楽曲を歌唱候補楽曲として提示することが可能になる。
さらに、歌唱候補楽曲の採点結果範囲をユーザが選択できるので、歌唱候補楽曲の難易度を自由に設定することが可能になる。
また、自身の歌唱の採点結果をもとに、他人の歌唱情報を参照して、次回歌唱楽曲候補として歌唱候補楽曲を提示する。したがって、採点結果から他のユーザの歌唱履歴を閲覧しつつ歌唱候補楽曲を選択できるので、歌唱選択の幅が広がり、ユーザが継続して楽しくカラオケの練習をすることができ、自分の歌唱力を向上させることができる。
[4.映像表示装置30等に表示される画面の一例]
次に、図4のステップS7において表示部30等に表示される画面の一例を図5乃至図10に示す。
<実施形態1>
図5(a)は、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲を歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
図5(a)の表示部30の上部にはユーザが本実施形態にかかわる歌唱力向上モードを選択していることを示す「歌唱力向上モード」の文字が表示され、表示部30の左上にはユーザaさんのアバタ画像が表示されるので、ユーザaさんがカラオケ装置16を介してカラオケシステムにログインし、歌唱力向上モードで楽しんでいることが分かる。
また、表示部30にはユーザaさんが歌唱した楽曲の名称であるABC、および、ユーザaさんが楽曲ABCを歌唱した場合に採点結果情報演算部101において演算された採点結果(80点)が表示されている。
この表示によって、ユーザaさんは自分が楽曲ABCを歌唱した場合の採点結果を認識することができる。
表示部30に表示されている図5(a)の画面において、ユーザが入力部46aを介して歌唱候補楽曲を検索するために「検索」部分を選択すると、図5(b)が表示される。
図5(b)は歌唱候補楽曲を表示する画面の一例を図示したものであり、ユーザaさんが次に歌唱することができる歌唱候補楽曲として表示されている歌唱候補楽曲候補は楽曲情報抽出部105において抽出された楽曲である。
図5(b)の歌唱候補楽曲には、楽曲情報抽出部105において抽出された楽曲の中から任意の数の楽曲とその楽曲のアーティスト名をランダムに表示する。
また、楽曲情報抽出部105によって抽出された歌唱候補楽曲情報が表示部30に一度に表示できない場合には、歌唱候補楽曲情報を、人気順、ランキング順、直近にうたわれている楽曲順、ユーザaさんの歌唱履歴情報に記録されているユーザaさんの嗜好に合っている楽曲(ユーザaさんが好きなジャンル、ユーザaさんが好きなアーティスト等の嗜好)を優先して表示することができる。これらの情報は、楽曲情報またはユーザの歌唱履歴情報に対応している。
表示部30に表示されている画面において、ユーザが入力部46aを介して「次へ」部分を選択すると、図5(b)に表示しきれなかった楽曲情報抽出部105において抽出されたその他の楽曲が歌唱候補楽曲として表示される。
また、表示部30に表示されている画面において、ユーザが入力部46aを介して歌唱候補楽曲情報部分を選択すると、カラオケ装置16が選択された楽曲を演奏するので、ユーザaさんは次の歌唱候補楽曲を歌唱することができる。
<実施形態2>
次に、楽曲情報抽出部105において抽出された歌唱候補楽曲が表示されるその他の一例を図6に示す。
図6(a)は図5(a)と同様に、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲を歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
表示部30に表示されている画面において、ユーザが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図6(b)が表示される。
図6(b)には、ユーザ検索部102によって検索され、ユーザ抽出部103によって抽出されたユーザから、楽曲情報抽出部105によって抽出された歌唱候補楽曲情報を歌唱したことがある他のユーザのユーザ情報が表示されている。
すなわち、図6(b)に表示されているユーザ「bさん」、「cさん」、「dさん」はユーザ抽出部103によって抽出されたユーザの一部である。
ユーザ「bさん」、「cさん」、「dさん」はカラオケ装置16を介したソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)におけるフレンドであってもよい。SNSにおけるフレンドであるか否かの情報は、歌唱履歴情報、または、ユーザ情報に対応しているので、楽曲情報抽出部105は、抽出された歌唱候補楽曲情報を歌唱したことのある他のユーザが、SNSにおけるフレンドであるか否かを判別することが可能になる。
また、図6(b)の表示部30に表示されるユーザ情報には、ユーザ情報に対応した歌唱履歴情報に含まれる「好きなアーティストの情報」および「得意なジャンルの情報」があり、これらの情報がユーザ名およびユーザを示すアバタとともに表示される。
ユーザaさんは、図6(b)の表示を見て、歌唱候補楽曲を選択するために他のユーザを参照しながら、どのユーザの歌唱履歴を見るかを選択することができ、選択されたユーザの歌唱履歴情報から歌唱候補楽曲を選択することが可能になる。
図6(b)に表示されているユーザdさんを、ユーザaさんが入力部46aを介して選択すると、選択部106はユーザdさんに関する情報を図6(c)に示すように表示する。
図6(c)では、図6(b)の画面で選択されたユーザdさんに関する情報として、ユーザdさんが歌唱したことのある楽曲のなかで、ユーザaさんの歌唱結果(DEF曲をユーザaさんが歌唱した結果の採点結果は80点)に応じてあらかじめ定められた範囲の採点結果を持つ楽曲が表示される。
図6(c)は、例えばユーザaさんが歌唱候補範囲情報として4点を選択している場合を示しており、楽曲情報抽出部105はユーザdさんの歌唱履歴情報を参照して、ユーザdさんが歌唱した楽曲のなかで採点結果が84点の楽曲の楽曲名とアーティスト名を図6(c)のように表示部30に表示させる。
ユーザaさんは、図6(c)に表示された楽曲情報から次に歌唱する歌唱候補楽曲を選択して歌唱することができる。
このように、ユーザは採点結果から他のユーザの歌唱履歴を閲覧しつつ歌唱候補楽曲を選択できるので、歌唱選択の幅が広がり、ユーザが継続して楽しくカラオケの練習をしながら、自分の歌唱力を向上させることができる。
さらに、ユーザaさんが、図6(c)に表示された楽曲情報から次に歌唱する歌唱候補楽曲を選択して歌唱すると図7(a)または図7(c)のような画面が表示部30に表示される。
図7(a)は図6(a)と同様に、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲DEFを歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が78点である場合に表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
図7(c)は図6(a)と同様に、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲DEFを歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が85点である場合に表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
表示部30に表示されている図7(a)の画面において、ユーザが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図7(b)が表示される。
図7(b)には、ユーザ検索部102によって検索され、ユーザ抽出部103によって抽出されたユーザであって、楽曲DEFの採点結果が、ユーザaさんの採点結果と同じ点数である78点のユーザ情報が表示されている。
図7(b)に表示されているユーザから、ユーザaさんが入力部46aを介してユーザを選択すると、選択部106はユーザ選択されたユーザに関する情報を図6(c)と同様に表示(図示せず)し、次の歌唱候補楽曲をユーザaさんがさらに選択することができるようになる。
また、表示部30に表示されている図7(c)の画面において、ユーザaさんが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図7(d)が表示される。
図7(d)は、ユーザ検索部102によって検索され、ユーザ抽出部103によって抽出されたユーザであって、楽曲DEFの採点結果がユーザaさんの採点結果と同じ点数である85点のユーザ情報が表示されている。
図7(d)に表示されているユーザから、ユーザaさんが入力部46aを介してユーザを選択すると、選択部106はユーザ選択されたユーザに関する情報を図6(c)と同様に表示(図示せず)し、ユーザaさんは次の歌唱候補楽曲をさらに選択することができるようになる。
<実施形態3>
さらに、楽曲情報抽出部105において抽出された歌唱候補楽曲が表示されるその他の一例を図8に示す。
図8(a)は図5(a)と同様に、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲を歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
図8(a)の表示部30の上部にはユーザが歌唱力向上モードを選択していることを示す「歌唱力向上モード」の文字が表示され、表示部30の左上にはユーザaさんのアバタ画像が表示され、ユーザaさんが歌唱した楽曲の名称であるABC、および、ユーザaさんが楽曲ABCを歌唱した場合に採点結果情報演算部101において演算された採点結果(80点)が表示されている。
表示部30に表示されている図8(a)の画面において、ユーザが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図8(b)が表示される。
図8(b)では、ユーザ検索部102によって検索され、ユーザ抽出部103によって抽出されたユーザから、ユーザaさんが歌唱した楽曲ABCを歌唱した採点結果が、ユーザaさんの採点結果(80点)より高得点(85点)の採点結果を出した他のユーザであるbさんおよびcさん、ユーザaさんの採点結果(80点)と同じ採点結果(80点)を出した他のユーザであるdさん、および、ユーザaさんの採点結果(80点)より低得点(75点)の採点結果を出した他のユーザであるeさんおよびfさんを表示する。
すなわち、図8(b)では、楽曲ABCを歌唱したユーザaさんの採点結果と同一の得点、および、ユーザaさんの採点結果の前後の得点を出したユーザが表示される。
図8(b)に表示されているユーザdさんを、ユーザaさんが入力部46aを介して選択すると、選択部106はユーザdさんに関する情報を図8(c)に示すように表示する。
図8(c)では、図8(b)の画面で選択されたユーザdさんに関する情報として、ユーザdさんが歌唱したことのある楽曲のなかで、ユーザaさんが歌唱した結果(ABC曲をユーザaさんが歌唱した場合の採点結果は80点)と同じ採点結果を出した楽曲、および、ユーザaさんが歌唱した採点結果にあらかじめ定められた範囲(+4点、―4点)の採点結果(84点、76点)を出した楽曲が、ユーザaさんの歌唱候補楽曲の候補として表示される。
このように、ユーザaさんは自身の歌唱の採点結果をもとに、他のユーザの歌唱履歴を閲覧しつつ歌唱候補楽曲を選択できるので、他のユーザと競い合いながら継続して楽しくカラオケの練習をすることができ、自分の歌唱力を向上させることができる。
<実施形態4>
さらに、楽曲情報抽出部105において抽出された歌唱候補楽曲が表示されるその他の一例を図9に示す。
図9(a)は図5(a)と同様に、ユーザであるaさんがカラオケ装置16を使用して楽曲を歌唱し、歌唱した楽曲の採点結果が表示部30に表示される態様の一例を図示したものである。
表示部30に表示されている図9(a)の画面において、ユーザが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図9(b)が次の画面として表示される。
図9(b)の画面では、ユーザaさんが楽曲ABCを歌唱した採点結果が80点で、ユーザaさんが設定した歌唱候補範囲情報が+4点の場合に、フレンドの採点結果の平均点数が84点(80点+4点)の楽曲を次の歌唱候補楽曲の候補として表示する。楽曲DEF、楽曲EFGおよび楽曲FGHはフレンドが歌唱した採点結果の平均点数が84点の楽曲である。
また、歌唱候補楽曲の候補として表示された楽曲DEFについて、フレンドである他のユーザが楽曲DEFを歌唱した場合の採点結果が表示される。
なお、歌唱候補楽曲の候補として表示された他の楽曲(楽曲EFGおよび楽曲FGH)についても、フレンドである他のユーザが他の楽曲(楽曲EFGおよび楽曲FGH)を歌唱した場合の採点結果が表示されてもよい。他の楽曲が一画面に表示しきれない場合には複数のページにわたって表示されてもよい。
また、フレンドである他のユーザが他の楽曲(楽曲DEF、楽曲EFGおよび楽曲FGH)を歌唱した場合の採点結果は、ユーザaさんが歌唱候補楽曲の候補として表示された楽曲(楽曲DEF、楽曲EFGおよび楽曲FGH)を選択した後に、選択された楽曲毎に表示される態様にしてもよい。
図9(c)は、図9(b)においてユーザaさんが歌唱候補楽曲として楽曲DEFを選択し、楽曲DEFを歌唱した後に採点結果が86点の場合に表示部30に表示される画面の一例を示す図である。
表示部30に表示されている図9(c)の画面において、ユーザが入力部46aを介して「検索」部分を選択すると、図10が次の画面として表示される。
図10の画面では、ユーザaさんが楽曲DEFを歌唱した採点結果が86点で、ユーザaさんが設定した歌唱候補範囲情報が+2点に変更された場合に、フレンドの採点結果の平均点数が88点(86点+2点)の楽曲を次の歌唱候補楽曲の候補として表示する。フレンドの採点結果の平均点数が88点の楽曲の少なくとも一部の楽曲は、楽曲GHI、楽曲HIJおよび楽曲IJKである。
このように、ユーザaさんは自身の歌唱の採点結果をもとに、他のユーザの歌唱履歴を閲覧しつつ歌唱候補楽曲を選択できるので、歌唱選択の幅が広がり、ユーザが継続して楽しくカラオケの練習をすることができ、自分の歌唱力を向上させることができる。
[5.ユーザ情報(歌唱履歴情報を含む)の一例]
次に、本実施形態に使用されるユーザ情報(歌唱履歴情報等の情報を含む)の一例を図11に示す。
なお、これらのユーザ情報はハードディスク56の記憶部109またはサーバ装置20の記憶部(図示せず)に記憶され、カラオケ装置16のCPU50またはカラオケ装置16のCPU50の機能を実行可能であるサーバ装置20のCPU(図示せず)が、その機能を実行する場合に参照する。
図11はユーザの歌唱履歴を含むユーザ情報の構成を示すデータテーブルの一例である。図11のユーザ情報はユーザ毎に作成され、ユーザ名はユーザID等のユーザ情報によって特定される。楽曲の欄には、ユーザが過去にカラオケ装置16で歌唱した楽曲の曲名とその楽曲の選曲番号等の情報が記載されている。
例えば、2番目に選曲してユーザが歌唱した曲名が「BCD」の場合には、楽曲「BCD」は選曲番号「1236」とともにユーザ情報に関係付けられて対応している。
また、各楽曲をユーザ情報で特定されるユーザが歌唱した場合にカラオケ装置16が採点した採点結果が採点点数としてユーザ情報に関係付けられて対応している。
さらに、各楽曲には、その楽曲のアーティストおよびジャンル等の情報が関係付けられて対応している。
また、ユーザ情報にはユーザの嗜好情報が関係付けられて対応している。ユーザの嗜好情報はユーザがカラオケ装置へ直接入力することができる。また、カラオケ装置16のCPU50またはカラオケ装置16のCPU50の機能を実行可能であるサーバ装置20のCPU(図示せず)が、ユーザが歌唱した楽曲に対応しているアーティストおよびジャンル等の情報から自動的に検索し、ユーザが歌唱している頻度が高いアーティストおよびジャンル等の情報をユーザの嗜好情報として登録し、ユーザ情報に関連付けることも可能である。
なお、図11のその他の情報には、楽曲付加情報(曲名、作曲・作詞者名、ジャンル名、発表年代/放送年代、主に話題となった人物、楽曲情報が使用された番組名等の情報)が含まれる。
また、図11の各情報はアドレス情報によって関連付けられることができる。
以上、述べてきたユーザ情報のデータテーブルの一例によって、カラオケ装置16のCPU50またはカラオケ装置16のCPU50の機能を実行可能であるサーバ装置20のCPU(図示せず)は、対応したユーザ情報、歌唱履歴情報、楽曲情報、アーティスト情報、ジャンル情報、嗜好情報等の情報を自由に検索し、抽出することが可能になる。
入力されたユーザID情報はユーザが持つ識別(ID:Identification)情報と関連づけされているので、ネットワークに接続されている電子機器であればユーザの識別情報を入力すれば、いつでもどこでもユーザID情報によって特定される識別情報に基づいてそのユーザに関連した情報が読み出し可能になる。
なお、図4乃至図10における動作手順を、ハードディスク等の記録媒体に予め記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して予め記録しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等により読み出して実行することにより、当該汎用のマイクロコンピュータ等を実施形態に係わるCPUとして機能させることも可能である。
また各電子情報機器間の情報の送受信は有線、無線に限定されず、いずれの方法においても情報の送受信を行うことができる。