JP5269686B2 - 車両用ベルトモールディング - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ベルトモールディングに関する。詳しくは、車両に装備される窓板の表面に接触させるシールリップを備える車両用ベルトモールディングに関する。
自動車等の車両には種々の目的、用途のベルトモールディングが装着されている。かかる車両用ベルトモールディングの一例として、車両の側面(典型的にはドアパネル)に設けられた窓開口部の下縁に沿って装着され、車体を構成するパネル(典型的にはドアパネル)内を昇降動する窓板(サイドウインドウガラス)の表面に弾接して、該ガラスに付着した水滴やゴミを払拭するシールリップを有する車外側及び車内側のベルトモールディング(ウエストモールディング、シールモールディング、シールストリップ等ともいわれる。以下単にベルトモールということがある。)が挙げられる。
この種の車両用ベルトモールディングにおいて、シールリップは弾性を有する軟質樹脂や軟質ゴム(以下、「樹脂材料」ということがある。)材料によって形成されるため、窓板の繰り返しの昇降移動や窓板を閉じた状態で長期間を経過すると前記樹脂材料に圧縮永久歪みが生じてシールリップが徐々にへたり、元の位置に戻りにくくなる。かかる状態になると、シールリップによる窓板の汚れや水滴の拭き取り機能が低下する。
このような不具合を防止する観点から、例えば、特許文献1に開示されたベルトモール(車両用ベルトモールディング)が知られている。
特許文献1に記載の技術では、ベルトモール本体内からウェザーストリップの根元部にわたって補強材が埋設されるとともに、ウェザーストリップと補強材の材質を、これらウェザーストリップと補強材による結合体の圧縮永久歪がウェザーストリップ単体の圧縮永久歪よりも小さくなるように選定してある。
特開2007−131270号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている技術では、なお以下のような問題が考えられる。即ち、
(1)ベルトモールのウェザーストリップ(本願のシールリップに相当)は、弾性を有する軟質樹脂材料、例えば軟質ゴムや熱可塑性エラストマーから形成されており、窓板表面に弾接したときに曲げられて弾性変位した状態で維持されるので、特にウェザーストリップの根元部分の一面側に圧縮歪と他面側に伸びの歪が発生しクリープ変形を含む変形が生じやすく、窓板が全閉位置から全開位置まで移動し、その直後に全開位置から全閉位置まで移動して窓板の表面に付着した汚れや水滴を拭き取る際には、ウェザーストリップに生じた変形が瞬時には回復せずに未だに残っているため、窓板の表面に対するウェザーストリップの押圧力又は圧接力(以下、押圧力という。)は変形が生じる前と比べて小さくなり、これにより拭き取り性能が悪くなってしまう。
つまり、ウェザーストリップと補強材による結合体の圧縮永久歪をウェザーストリップ単体の圧縮永久歪より小さくした特許文献1のベルトモールによっては、ウェザーストリップを短時間(窓板を全閉から全開に、又はその逆にするのに要す時間、典型的には2〜5秒間)で変形が生じる以前の元の形状に戻すことは困難であり、移動する窓板の表面とウェザーストリップとの接触状態を良好に保つことができず依然として拭き取り性能が低下してしまう。
(2)また、この様な不具合は、窓板の形状誤差と窓板の組付誤差により、またはこれらの累積誤差によって窓板の開閉移動中に窓板と車外側ベルトモールとの間の寸法が変動し、前記寸法が拡大したときに部分的に顕著に現れる。さらに、窓板が全閉直前に車外側に変位し、及び全閉状態から開方向へ移動し始めた直後に車外側ベルトモール側から離れる方向(車内側)へ変位する開閉機構(ウインドウレギュレーター)を採用している車体ではシールリップが窓板の面から離れたり、シールリップの窓板に対する押圧力がゼロとなり単に接しているだけになり前記不具合が顕著に現れる。
そこで本発明は、少なくとも上記(1)と(2)のいずれかに記載した従来の問題点を解決するべく創出されたものであり、その目的は、窓板の昇降移動中にシールリップを変位した位置から従来よりも短時間で、迅速に窓板が変位した位置に移動させることができ前記の誤差や機構と無関係に、窓板とシールリップの窓板表面での接触状態を常時良好に保つことによる拭き取り性能を向上させることができる車両用ベルトモールディングを提供することである。
上記目的を実現するべく本発明によって車体ドア部の窓開口縁に装着される車両用ベルトモールディングが提供される。
即ち、本発明の車両用ベルトモールディングは、請求項1に記載のとおり、車両に装着されるベルトモールディングである。
本発明のベルトモールディングは、車両の窓枠の窓開口内を上下方向に開閉移動する窓板との間に所定の間隔を保って配置される窓枠構成部材に装着可能で、前記窓枠構成部材に装着されたとき前記窓板と前記窓枠構成部材の間に位置して前記窓板とほぼ平行に配置され前記窓枠構成部材に係止される剛性を有している長尺な取付基部と、
該取付基部から前記窓板の面に対して所定の角度で交差して接触可能に突出する長尺な弾性ポリマー材料製の長尺なシールリップとを備え、
前記窓板が開閉移動する時には該窓板の面が前記シールリップと摺動する長尺な車両用ベルトモールディングである。
そして、前記取付基部には、該取付基部の長手方向における所定の第1位置と、前記第1位置と長手方向で所定の距離だけ離れた第2位置とにおいて、第1の線保持部材と第2の線保持部材が各々設けられ、
該第1と第2の線保持部材は、それぞれ、前記取付基部側に位置する固定部と、前記固定部と一体化され該固定部から前記窓板表面側に向けて突出する腕を備え、
前記第1と第2の線保持部材の各々の腕間には、線状部材が設けられており、前記腕は、先端側に前記線状部材の端末と係合して前記線状部材の端末と連結し、前記端末を一定位置に保持する係止部を有し、該線状部材の端末は前記各々の腕の前記係止部に連結され、該線状部材は該腕間で弛み無く張られており、該線状部材は前記シールリップと係合した状態で前記取付基部から窓板側に所定距離だけ離れて位置し、
前記線状部材は、該線状部材に長手方向と交差する方向の外力が加わったとき少なくとも前記外力の方向に変位可能で、かつ長手方向の張力が加わると直線形状を呈する性質を有する。
前記窓板が開閉移動する際、前記窓板の表面と前記取付基部との間隔寸法が所定の寸法よりも小さい小寸法になったとき、前記線状部材は前記シールリップとの係合状態を保ったまま前記シールリップと共に前記取付基部側に向けて変位し、前記間隔寸法が前記小寸法よりも大きくなったとき、前記シールリップとの係合状態を保ったまま以下の(1)及び(2):
(1)弾性限度内で張力を加えられた前記線状部材が直線形状になる時に発生する該線状部材と交差する力;及び
(2)弾性限度内で前記取付基部側に変位した前記腕の復元力;
のうちの少なくともいずれか一方の力により前記線状部材が前記シールリップを窓板の面側に向けて押圧する力を与えることを特徴とする。
かかる構成の本発明のベルトモールディングでは、車両用ベルトモールディングが窓枠の所定位置に装着された状態において、シールリップとの係合状態を保ったまま弾性限度内で張力を加えられた線状部材が直線形状になる時に発生する線状部材と交差する方向の力と弾性限度内で取付基部側に変位した腕の弾性復元力の少なくともいずれか一方の力により前記線状部材が前記シールリップを窓板の面側に向けて常時押圧する。
このように本発明のベルトモールディングでは、ベルトモールディング本体内からシールリップの根元部にわたって補強材を埋設する特許文献1に記載の従来例とは異なり、長手方向に延びるシールリップに上記線状部材が係合するという簡単な構成によって、シールリップを窓板の面側に向けて容易に押圧することができる。
また、シールリップとの係合状態を保ったまま弾性限度内で張力を加えられた線状部材が直線形状に変化するときに発生する線状部材と交差する方向の力と弾性限度内で取付基部側に変位した腕の弾性復元力のうちの少なくともいずれか一方の力により、前記線状部材が前記シールリップを窓板の面側に向けて押圧する。この結果、シールリップが長手方向で前記線状部材と係合している範囲ではシールリップを安定して窓板表面に接触させることができる。
更に、上記線状部材が前記シールリップを窓板の面側に向けて押圧する力により、窓板の開閉移動の際、該シールリップを従来の弾性ポリマー材料のみで形成されていたシールリップよりも迅速に窓板の表面に接触する位置まで移動させることができる。従って移動する窓板の面と取付基部の間の寸法が変動してもシールリップの接触状態が常時良好に保たれ、窓板の組付誤差や窓板の開閉機構と無関係に昇降窓板の面に付着した水滴やごみ等の拭き取り性能が向上する。
更に、前記腕の先端側に備えられた前記係止部と前記線状部材とが係合し、該線状部材及びこれに係合するシールリップの位置を正確に維持することができる。従って、これによっても線保持部材に安定した性能や機能を発揮させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線保持部材は、弾性を呈する金属材料の成形品または弾性を呈するポリマー材料の成形品であり、前記腕は少なくとも前記取付基部方向に弾性変形が可能であることを特徴とする。
かかる構成によると、前記弾性を呈する金属材料または弾性を呈するポリマー材料からの成形品である線保持部材を前記取付基部の任意の位置に配置することができる。また、前記線保持部材を弾性を呈する材料で成形していることにより、外部からの力を受け前記シールリップと前記線状部材が変位する際、前記腕も連動して弾性変位し得るので、該線状部材と該腕の一方にだけに過度の伸長や弾性変形を与えることがない。この結果、シールリップが窓板を過度に押圧するのを防止し、窓板との間に過度の摺動抵抗が発生するのを防ぐことができる。さらに、線保持部材に求められる性能や機能に最も適した材料や形状を選択して使用することができる。なお、前記の成形品としては、バネ性を有する金属板のプレス成形品やポリアセタール樹脂の射出成形品が挙げられる。
また、請求項3の発明は、請求項1の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線保持部材は前記取付基部と一体に成形され、前記腕は少なくとも前記取付基部方向に弾性変形可能であることを特徴とする。
かかる構成によると、別途に線保持部材を用いる必要がなく、取付作業も必要ないので構造が簡単になる。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の車両用ベルトモールディングにおいて、前記腕は、更に前記線状部材の長手方向にも弾性変形可能であることを特徴とする。
かかる構成によると、線保持部材の腕を取付基部方向と線状部材の長手方向の二方向に弾性変位させることができ、線状部材が長手方向に弾性伸長に乏しい場合であっても適用できる。
また、請求項5の発明は、請求項1又は2の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線保持部材の固定部が、(1)機械的な嵌め込み、(2)締付具による締付、及び(3)接着剤による接着のうちの少なくともいずれかの手段で前記取付基部に固定されていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記線保持部材の固定部を取付基部に固定する際に、汎用手段で容易に安定して固定し装着することができる。このため前記線保持部材の長手方向及び窓板の移動方向への位置ずれ等を防止し前記線保持部材に安定した性能を発揮させることができる。
また、請求項の発明は、請求項1からのいずれかの車両用ベルトモールディングにおいて、前記線状部材は、前記シールリップの窓板と接触する面の反対側の面に長手方向に形成された凹状段差に嵌り込んで係合していることを特徴とする。
かかる構成によると、前記車両用ベルトモールディングを所定の位置に装着した状態で線状部材がシールリップの幅方向の先端側に位置ずれしたり外れたりせず前記線状部材と前記シールリップが安定した係合状態を保つことができる。
また、請求項の発明は、請求項の車両用ベルトモールディングにおいて、前記凹状段差は、前記線状部材を外周側から囲む凹溝状に形成されていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記車両用ベルトモールディングを所定の位置に装着した状態で前記線状部材と前記シールリップが外れたりせず更に安定した係合状態を保つことができる。また、線状部材がシールリップ以外の他の物体と物理的に接触する確率が小さくなるので、線保持部材が損傷を受けたりする危険性が少なくなる。
また、請求項の発明は、請求項1からのいずれかの車両用ベルトモールディングにおいて、前記線状部材は、前記シールリップの内部に長手方向に沿い連続して埋め込まれていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記シールリップに前記線状部材が埋設されているため、外部要因による損傷を受けず本構成の車両用ベルトモールディングを所定の位置に装着した状態で該線状部材と該シールリップが更に安定した係合状態を保ち、線状部材が損傷を受ける危険性を更に低下させることができる。また、シールリップ内に線状部材を埋設するには、ポリマー材料を用いた複合押出で容易に成形できる。
また、請求項の発明は、請求項の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線状部材は、前記シールリップと非接着状態で該シールリップの内部に埋設され、該線状部材と該シールリップは長手方向で相対的な位置移動が許容されていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記シールリップが外力を受けて前記取付基部方向に変位する際に、及び逆方向に変位する際に該シールリップと前記線状部材が長手方向で干渉作用をせず共に独立して弾性変位することができる。
また、請求項10の発明は、請求項8又は9の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線状部材は、シールリップの横断面内で同一位置を保って前記シールリップ内に埋設されていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記線状部材が前記シールリップ内の長手方向に同一位置を保って埋設されているので、線状部材がシールリップに対して全長に亘って均一に力を作用させることができる。
また、請求項11の発明は、請求項1から10のいずれかの車両用ベルトモールディン
グにおいて、前記線状部材の長手方向端末は、環形状またはフック形状のいずれかであり
、該環形状と該フック形状のいずれかが前記腕と連結していることを特徴とする。
かかる構成によると、前記線状部材の端末を前記腕に容易にかつ安定して連結させるこ
とができる。
また、請求項12の発明は、請求項11の車両用ベルトモールディングにおいて、前記環形状の端末は、(1)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側の結び、(2)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側の捻り、(3)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側に管を取付けて該管の潰しによる固定、又は(4)環を有する別の端末部材を前記線状部材の先端側に結合、のうちのいずれかの手段により形成されていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記腕に線状部材の端末を連結する為の緩みや外れ等が生じない環形状に形成できる。
また、請求項13の発明は、請求項11の車両用ベルトモールディングにおいて、前記線状部材の端末は、テンションコイルバネ部を介してフック形状になっていることを特徴とする。
かかる構成によると、前記線状部材自体が長手方向への弾性伸長に乏しい場合であっても前記テンションコイルバネ部が弾性伸縮するので、線状部材を形成する材料を選択する自由度が広がり、線状部材に求められる性能や機能に適した物を選択して用いることができる。
また、請求項14の発明は、請求項13の車両用ベルトモールディングにおいて、前記テンションコイルバネ部は、線状部材でありその長手方向の一端から他端まで連続していることを特徴とする。
かかる構成によると、前記線状部材自体が長手方向へ実質的に弾性伸長しない材料から形成されたものの場合であっても前記テンションコイルバネ部が弾性伸縮するので、望まれる所定の性能や機能を発揮させることができる。
また、請求項15の発明は、請求項1から14のいずれかの車両用ベルトモールディン
グにおいて、前記腕は、前記シールリップの長手方向の端末を越えてその長手方向の外側
に位置していることを特徴とする。
かかる構成によると、一方の腕のみがシールリップの長手方向の端末を越えて位置して
いるときはシールリップは、約全長に亘って線状部材と係合するのでシールリップの約全
長にわたりに均一な押圧力を作用させることができる。また、両方の腕がシールリップの
長手方向の端末を越えて位置しているときはシールリップは全長に亘って線状部材とのみ
係合するのでシールリップの全長にわたり均一な押圧力作用させることができる。さらに
、シールリップが取付基部側に変位するとき前記腕と干渉せず、取付基部側への変位が妨
げられることがない。
また、請求項16の発明は、請求項1から14のいずれかの車両用ベルトモールディングにおいて、前記腕は前記シールリップの長手方向の両端末の範囲内で該シールリップと係合して位置していることを特徴とする。
かかる構成によると、線状部材はシールリップの長手方向の一部分で係合する。車両のフロントドア用のベルトモールディングでは、ドアミラーとの位置関係からベルトモールディングの前端から概ね3分の1の長さの範囲で拭き取り性能が良好であれば目的を達し得ることがある。従って、本請求項の発明は前述した部位に好適に適用でき、シールリップと窓板との摺動抵抗を増大させる割合が小さくて済む。
力が解放されたときに腕132が元の位置に復元する方向を示している。
本発明の一実施形態に係るベルトモールディングが取り付けられた自動車のフロントドアを示す車外側側面図である。 図1中のII−II線断面図である。 本発明の第1実施形態に係るベルトモールディングの一部分を窓板側から見た部分正面図である。 図3中のIV−IV線断面図であり、線保持部材が装着されている部分の第1実施形態に係るベルトモールディングの構成を模式的に示す断面図である。 図3中のV−V線断面図であり、線保持部材が装着されていない部分の第1実施形態に係るベルトモールディングの構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態に係る線保持部材の正面図である。 本発明の実施形態に係る線保持部材の平面図である。 本発明の実施形態に係る線保持部材の側面図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の端末の部分平面図である。 本発明の第1実施形態に係るベルトモールディングを模式的に示す平面図である。 図8Aに示す状態から、腕の係止部が取付基部側へ寸法aだけ変位した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る第1シールリップの構造に関する第1の変更例を模式的に示す部分斜視図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の第1の変更例の部分平面図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の第2の変更例の部分平面図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の第3の変更例の部分平面図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の第4の変更例の部分平面図である。 本発明の実施形態に係る線状部材の第5の変更例の部分平面図である。 線保持部材の第1の変更例を備えるベルトモールディングの端末部分の部分正面図である。 線保持部材の第1の変更例が取付基部に装着される前の状態を示す部分斜視図である。 線保持部材の第2の変更例を備えるベルトモールディングの部分斜視図である。 線保持部材の第3の変更例を備えるベルトモールディングの部分斜視図である。 線状部材の第6の変更例を備えるベルトモールディングの部分斜視図である。 線状部材の第6の変更例の端末の構成と線保持部材の腕の連結関係の部分斜視図である。 第2実施形態に係るベルトモールディングの端末部分の部分正面図である。 第2実施形態に係る線保持部材の斜視図である。 図16中のXVIII−XVIII線断面図であり、線保持部材が装着されている部分の第2実施形態に係るベルトモールディングの断面図である。 図16中XIX−XIX線断面図であり、線保持部材が装着されていない部分の第2実施形態に係るベルトモールディングの断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば押出成形等によるベルトモールディングの製造に関する一般的な事項)は、従来技術に基づく設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている事項と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の車両用ベルトモールディングの好適な一実施形態(第1実施形態)を詳細に説明する。
図1は、自動車(ここでは乗用車)に装着されるフロントドア1と、そのドアアウターパネル5の上縁における窓枠構成部材であるフランジ45(図4参照)に装着されたベルトモールディング100を示す側面図である。図2は、図1におけるII−II線断面図であり、フランジ45にベルトモールディング100を装着させた状態を模式的に示す。なお、この図1では、自動車の左側面に装着される左側のフロントドア1のみ示しているが、図示しないリアドアにも同様の構成のベルトモールディングが装着される。さらに車両の右側面に装着されるフロントドア及びリアドアにも同様の構成のベルトモールディングが装着される。このため、以下の説明は図示される左側のフロントドア1に装着されるベルトモールディング100についてのみ説明し、左側リアドアならびに右側のフロントドアとリアドアに装着されるベルトモールディングについての説明は省略する。
図1に示すように、本実施形態に係るフロントドア1は、ドア本体を構成するドアアウターパネル5及びドアインナーパネル5A(図2参照)ならびに該パネル5の上方に形成された窓枠10から構成されている。なお、以下ドアアウターパネル5とドアインナーパネル5Aを合わせて「ドアパネル」と略称する。)
窓枠10は、図示しない車両のセンターピラーに沿って上下方向に配置される後側窓枠部15と、その後側窓枠部15の上端と一体に形成され、その上端領域から図示しない車両のルーフに沿って水平方向(車両前後方向)に延びる水平部25と図示しない車両のフロントピラーに沿って斜め下方向に延びる傾斜部30とを含む上側窓枠部20とを有する。また、上側窓枠部20の傾斜部30のやや前寄りの部位に図示されるように鉛直方向に別の前側窓枠(仕切り枠)35が装着されている。
そして、窓枠10(即ち後側窓枠部15、上側窓枠部20、前側窓枠35)の内側の溝内には、ガラスランチャンネル55が装着されている。さらに、前側窓枠35の後方において、フランジ45、上側窓枠部20、後側窓枠部15及び当該前側窓枠35で包囲される窓開口部38が形成されている。窓板60はドアパネル5内に設けられた図示しない窓板昇降機構と連結し、ガラスランチャンネル55によりガイドされつつ窓開口部38を昇降移動する。
また、前側窓枠35と傾斜部30とドアパネル上縁40とに囲まれた部分にフロントクオーターウインドウ65が装着されている。
窓板60は、後述する図4に示すように、昇降機構の特性として一点鎖線で示す開閉動軌跡(移動軌跡)L上を移動すると共に上死点Pに達する直前位置(上死点Pから高さHに相当する分だけ下がった位置)から上死点Pまでの間で車外方向へ所定の変位量αだけ移動するよう意図的に構成されているものがある。また、意図的に構成されていないものでも、窓板60は形状誤差、装着誤差又は開閉機構の誤差やこれらの誤差の累積により開閉移動中に開閉軌跡Lが図4の二点鎖線で示す位置と実線で示す位置との間を不規則に変動しながら開閉移動する場合がある。
図2に示すように、ドアアウターパネル5及びフランジ45は、車内側を半径中心として所定の曲率半径R(普通乗用車で曲率半径Rが5mから十数m)で湾曲している。即ち、フロントドア1において、フランジ45は後側窓枠部15を基準として車両前方に向けて車内側に徐々に入り込んで前端部では後側窓枠部15との間に車幅方向でdの寸法差が発生している。従って、直線状に成形されている本実施形態に係るベルトモールディング100を湾曲しているフランジ45に装着すると、装着されたベルトモールディング100の曲がり中立線を境として車外側には長手方向に引張応力や伸びが生じ、車内側には長手方向に圧縮応力や圧縮歪が発生する。
更に、主として造形的観点から、図1に二点鎖線で示すように長手方向の一部でフランジ45が上側に向けて滑らかに湾曲している車両では、フランジ45に沿ってベルトモールディング100を装着すると上記と同様の理由でベルトモールディング100の下側に引張応力や伸びが生じ、上側に圧縮応力や圧縮歪が発生する。
図3は、本実施形態に係るベルトモールディング100を窓板60側から見た構成を模式的に示す部分正面図である。なお、理解を容易にするため第1シールリップ112の長手方向の後側端末(車両後方側端末)を部分的に省略し第1の線保持部材124を正面から見えるように図示している。図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。図5は、図3におけるV−V線断面図である。
図3に示すように、本実施形態に係るベルトモールディング100は、長尺な取付基部102と、該取付基部102と一体的に成形されている第1シールリップ(シールリップ)112及び第2シールリップ(シールリップ)118と、線保持部材124,138と、線状部材144とを備えている。図3、図4のベルトモールディング100は車外側の(アウター)ベルトモールディングを示し、この場合には取付基部102が車外側に装飾部70を備えている。
また、取付基部102の上縁には長手方向に沿って遮蔽リップ120が形成されている。そして、取付基部102の車両前方端末(即ちフロントクオーターウインドウ65に相当する部分)にはフランジ45に装着して固定するための前側エンドキャップに固定用ビス穴75が形成されている。一方、取付基部102の車両後方端末(即ち図示しないセンターピラーに相当する部分)にはフランジ45に装着して固定するための後側用エンドキャップに装着用クリップ80が装着されている。
図3に示すように、下側の第1シールリップ112と上側の第2シールリップ118との間の上下方向の所定の位置に第1の線保持部材124と第2の線保持部材138が長手方向で所定の間隔を隔ててそれぞれ設けられている。第1の線保持部材124と線保持部材の腕132は第1シールリップ112の長手方向の範囲内に位置していて、且つ取付基部102の長手方向におけるセンターピラー側の所定の第1位置に装着されており、前記腕132は第1シールリップ112の裏面と係合している。一方、第2の線保持部材138は第1シールリップ112の長手方向の範囲外に位置していて且つ第1位置と長手方向で所定の距離だけ離れたフロントクオーターウインドウ65側の第2位置に装着されており、該線保持部材138の腕140は第1シールリップ112の長手方向の端末を越えて位置している。第1の線保持部材124の腕132と第2の線保持部材138の腕140との間には長手方向に沿って後述する線状部材144が弛みなく張られており、該線状部材144は第1シールリップ112と係合している。
図4に示すように、本実施形態に係るベルトモールディング100は、硬質のポリマー材料(典型的には、硬質ゴム、硬質樹脂、硬質熱可塑性エラストマー)の押出成形によって長尺に成形された略U字形状の一定の横断面形状の取付基部102を備えている。かかる取付基部102は、フランジ45の折返し部分と対向する位置に配置される基底部104と、該基底部104の幅方向の両方の端部から溝106をなすように各々突出する車内側側壁部108及び車外側側壁部152とを有している。
取付基部102は車外側側壁部152の内面から溝106内に向けて突出し、二点鎖線で示すフランジ45の側面に弾接可能であり、車内側側壁部108と車外側側壁部152との間に空間を保って基底部104方向へ折返し状に延びるように取付基部102と一体的に成形されているフランジ保持リップ154,154を有している。取付基部102は車内側側壁部108の内面から溝106内に向けて突出し、フランジ(窓枠構成部材)45の側面に弾接可能となるように取付基部102と一体的に成形されている突出部110,110をさらに有している。
車外側側壁部152には、車外側側壁部152の先端から基底部104と離れる方向に突出し、フランジ底部50に弾接可能な車外側シールリップ156が取付基部102と一体的に成形されている。車内側側壁部108の先端にはフランジ45の端末を係止させるように車外側側壁部152に向けて突出する突出係止部111が形成されている。
なお、取付基部102に用いるポリマー材料が柔軟で弾性を呈するポリマー材料の場合には、取付基部102の内部にスチール板等の補強芯材403(図13の符号参照)を一体的に埋設して剛性を付与するのが好ましい。
そして、取付基部102をフランジ45に差し込み、フランジ保持リップ154と突出部110が両側からフランジ45を挟み込むと共に、フランジ45の端末に突出係止部111を係合させてベルトモールディング100がフランジ45に装着される。
図4に示すように、ベルトモールディング100の第1シールリップ112及び第2シールリップ118は、柔軟で弾性を呈するポリマー材料(典型的には、軟質ゴム、軟質樹脂、軟質熱可塑性エラストマー)から押出成形されている。第1シールリップ112及び第2シールリップ118はベルトモールディング100がフランジ45に装着されたとき取付基部102の車内側側壁部108から窓板60の面に対して所定の角度で交差する方向にそれぞれ突出し、窓板60の表面に弾接可能となるように取付基部102と一体的に共押出成形されている。取付基部102には車内側側壁部108の上端から窓板60の面に対して所定の角度で交差する方向に突出し、窓板60の表面には接触しないような長さの遮蔽リップ120が取付基部102と一体的に形成されている。
また、図4及び図5に示すように、第1シールリップ112には、第1シールリップ112が窓板60の表面と弾性接触する面の反対側の面(裏面)の先端側に長手方向に沿って凹状段差114が形成されている。そして、図4に示すように、後述する別途に成形された横断面形状が略V字形状の第1の線保持部材124の腕132の先端側に設けられている係止部134が凹状段差114に係合することで、第1シールリップ112と第1線状部材124の腕132が係合する。同様に、図5に示すように、後述する横断面形状が円形の線状部材144が第1シールリップ112に形成された凹状段差114に嵌まり込んで係合されている。なお、凹状段差114の形状は、図示した形状に限定されず、第1の線保持部材124の腕132及び線状部材144を外周側から囲む凹溝116状に形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る線保持部材124,138について図面を参照しつつ説明する。なお、第1の線保持部材124と第2の線保持部材138は実質的に同一の構成であるので、以下第1の線保持部材124について説明し、第2の線保持部材138の説明は省略する。図6Aは、本実施形態に係る線保持部材124の正面図である。図6Bは、前記線保持部材124の平面図である。図6Cは、前記線保持部材124の側面図である。
線保持部材124はベルトモールディングが通常に使用される温度範囲(−30℃〜+80℃)を考慮して、前述した第1及び第2シールリップ112,118のポリマー材料よりも硬質で剛性を有し、高い弾性を有する合成樹脂材料、例えば、ポリアセタール(POM)、ナイロン(ポリアミド系樹脂)等の第1シールリップ112の材料よりも高い耐クリープ性と高い弾性を呈する合成樹脂から予め射出成形により成形された射出成形品や耐クリープ性が桁違いに大きいバネ鋼板等の弾性を呈する金属板のプレス成形品、金属バネ線の曲げ加工成形品であることが好ましい。なお、線保持部材124の少なくとも腕132の部分が前述した材料により形成されていればよい。また、後述する線状部材144自体が弾性的に伸長する場合には線保持部材124は弾性を呈する材料に限定されず、弾性に乏しい材料でも適用できる。
本実施形態に係る線保持部材124は、図6A及び図6Bに示すように、長手方向で一対の同一形状に形成されている固定部126と該固定部126,126の間に所定の間隔を保って配置されている腕132を備えている。なお、2つの固定部126,126と腕132とは上端において連結している。さらに、図6Cに示すように、腕132は、腕132の根元部136において固定部126から離れる方向(図4の窓板60表面側に向く方向)に向けて固定部126と鋭角をなして折り返し状に突出するように形成されており、上下方向の横断面形状が略V字形状である。さらにまた、腕132の先端側には横断面形状が略T字形状の係止部134が腕132と一体的に形成されている。該係止部134が、線状部材144の端末と係合して連結し、該端末を一定位置に保持することができる。
なお、腕132の長手方向(ベルトモールの長手方向)の長さと厚さの少なくともいずれかを大又は小(大/小)に調節することにより、腕132が弾性変形した状態から元の形状に戻ろうとする弾性復元力を強又は弱(強/弱)に調節することができる。
また、図6Cに示すように、腕132が外部からの力(典型的には第1シールリップ112が取付基部102方向に変位させる力)を受けたとき、該腕132は固定部126方向(即ち図4の矢印Y2で示す取付基部102方向)に弾性変形可能である。これにより、外部からの力を受けて第1シールリップ112と線状部材144が変位する際、腕132も連動して弾性変位し得るので、該線状部材144と該腕132の一方だけに過度の伸長や弾性変形を与えることがない。さらに、図6A及び図6Bに示すように、腕132が外部からの力を受けたとき、腕132は線保持部材124の長手方向(矢印X2で示す線状部材144の長手方向)に弾性変形可能であることが好ましい。これにより、線保持部材124の腕132を取付基部102方向と線状部材144の長手方向の二方向に弾性変位させることができ、線状部材144が長手方向に弾性伸長に乏しい場合であっても適用できる。なお、図6Aないし図6Cの矢印X1及び図6Cと図4の矢印Y1は外部からの力が解放されたときに腕132が元の位置に復元する方向を示している。
また、図6Cに示すように、それぞれの固定部126の上下方向の両端末には、取付基部102に形成された挿入孔122に挿入可能な形状の差込係止部128がそれぞれ形成されている。該差込係止部128は取付基部102の車内側側壁部108に形成した挿入孔122の縁に引っ掛けて線保持部材124を固着する係止爪130を有する。なお、差込係止部128の外形(即ち大きさ及び厚み)は後述する車内側側壁部108に形成されている挿入孔122の内形と同じか又は該挿入孔122の弾性変形による拡大可能な範囲内で該挿入孔122よりも大きく形成されていることが抜け落ち防止の観点から好ましい。
次に、本実施形態に係る線保持部材124の取付基部102への装着状態を説明する。図4に示すように、車内側側壁部108の第1シールリップ112と第2シールリップ118との間には車内側側壁部108の厚さ方向に貫通する上下2つの挿入孔122が形成されている。該挿入孔122に上述した別途成形品である線保持部材124の固定部126に設けられている両方の差込係止部128の間の寸法を拡大するように弾性変形させながら差込係止部128を差し込み、係止爪130を取付基部102に形成された挿入孔122の縁に引っ掛けて機械的に嵌め込むことにより線保持部材124を固着している。なお、固定部126の固着は上記の機械的な嵌め込みに限定されず、ビスやリベット等の締め付け具による締め付けにより固着してもよい。また、接着剤や粘着材を用いた接着により固着してもよいし、これらの固着手段を併用してもよい。
第1の線保持部材124の腕132の係止部134は第1シールリップ112の凹状段差114に嵌め込まれて係合している。なお、図3に示すように、本実施形態では第2の線保持部材138は第1シールリップ112の長手方向の範囲外に装着されているので、第1シールリップ112とは係合していない。
なお、線保持部材124,138は、ドア構造の種類、形状に応じて目的を達成するために取付基部102の長手方向の好ましい任意の位置に装着することができ、前記とは逆に第1の線保持部材124と腕132を第1シールリップ112の長手方向の範囲外の位置に装着し、第2の線保持部材138と腕140を第1シールリップ112の長手方向の範囲内の位置に装着することもある。また、第1と第2の線保持部材124,138と腕132,140を共に第1シールリップ112の長手方向の範囲内に位置させるか又は共に範囲外に位置させて装着することもある。前者の場合、窓板60の前後方向の一部分の拭き取り性を向上させるのが望まれる車両に好適に適用できる。後者の場合、第1シールリップ112は線状部材144とのみ係合するので第1シールリップ112の全長に亘って均一な押圧力を作用させることができる。
次に、本実施形態に係る線状部材144について図面を参照しつつ説明する。図7は、本実施形態に係る線状部材144の端末を示す部分平面図である。なお、線状部材の一方の端末しか示していないが、他方の端末も同様の構成である。
本実施形態に係る線状部材144は、該線状部材144に長手方向と交差する方向の外力が加わったとき少なくとも前記外力の方向に応じて変形可能で且つ長手方向の張力が加わると直線形状を呈する性質の線であれば特に制限なく使用することができる。好適な具体例として、線が、無機物繊維線、有機物繊維線であるものが挙げられる。
無機物繊維線は、例えば、スチール線、ステンレス線、ピアノ線、黄銅線、アルミニウム線等の金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が挙げられる。
また、有機物繊維線は、例えば、毛(毛糸)、毛髪、皮等の動物繊維、麻糸、ジュート糸、木綿糸等の植物繊維、ナイロン樹脂繊維(釣り糸等)、アクリル樹脂繊維(織物用糸)、ポリエステル繊維(織物用糸)、ゴム紐等の合成樹脂繊維が挙げられる。さらに、線には上記各繊維の撚糸を含む。なお、線の横断面形状は、円形や長方形が好ましいが、これらに限定されない。
図7は、線145の長手方向の端末を折り返して環(環形状)146が形成され、折り返した線145の先端側を該線145に捻りつける又は結びつけることにより形成されている線状部材144である。
かかる構成によると、線状部材144の端末は、腕132,140に線状部材144の端末を連結するための緩みや外れ等が生じない環形状に形成されているので、線状部材144の端末を腕132,140に容易にかつ安定して係止させることができる。
次に、本実施形態に係る線状部材144の線保持部材124,138への装着状態を説明する。図3及び図4に示すように、線状部材144の一方の端末は、取付基部102に装着された第1の線保持部材124の腕132の先端側に設けられている係止部134に係合し連結されており、他方の端末は取付基部102に装着された第2の線保持部材138の腕140の先端側に設けられている係止部142と係合し連結されている。線状部材144は前記腕132,140間で弛み無く張られている。
なお、線状部材144の端末をそれぞれの腕132,140に連結させる手段は上記の手段に限定されない。例えば、線状部材144の端末を腕132,140に直接巻きつけることによっても連結することができる。また、線状部材144と腕132,140が共に金属材料により成形されている場合には、溶接、半田付け、蝋付け等によっても連結することができる。
次に、上記構成のベルトモールディング100の機能(作用、効果)について図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明においては、線保持部材124,138が弾性変形可能な材料から成形され、線状部材144が弾性限度内で伸長する材料から成形されているものとする。図8Aは図2を前提として、図示しない第1シールリップ112(図4参照)が窓板60(図4参照)の表面に接触していない状態のベルトモールディング100を模式的に示す平面図である。図8Bは、窓板60が取付基部102の車内側側壁部108側に変位し図8Aに示す状態から腕132の係止部134が取付基部102側へaだけ変位した状態を示す平面図である。本実施形態に係るベルトモールディング100において、第1の線保持部材124の腕132は取付基部102側及び長手方向に弾性変形可能である。一方、第2の線保持部材138の腕140は取付基部102側及び長手方向に弾性変形不能である。また、線状部材144は長手方向に弾性的に伸長しない。なお、理解を容易にするために第1シールリップ112の図示を省略する。
図8Aに示すように、第1シールリップ112が窓板60の表面に接触していない状態(非接触)のとき、線状部材144は第1の線保持部材124の係止部134と第2の線保持部材138の係止部142との間において弛み無く直線状に張られている。
そして、図8Bに示すように、窓板60が開閉移動している途中で窓板60の表面の位置が車内側側壁108側(車外側)に変位したとき(即ち、窓板60の表面と車内側側壁108との間隔寸法が前記の非接触のときの寸法よりも小さい寸法になったとき)、第1シールリップ112を介して窓板60の変位する外力により第1の線保持部材124の係止部134と線状部材144とは係合状態を保ったまま第1シールリップ112と共に寸法aだけ車内側側壁108側に向けて変位する。変位した状態で第1の線保持部材124の腕132には元の位置に復元しようとする内部応力が発生する。一方、第2の線保持部材138は第1シールリップ112の長手方向の端末から外れて位置しているので腕140は弾性変形しないものとして図示している。
この状態になったとき、両腕132,140の係止部134,142間のシールリップ112の面に沿う長さ寸法は、窓板60の表面に第1シールリップ112が接触していない状態のときの寸法よりも大きくなる(不足寸法が生じる)。ここで、線状部材144は弾性限度内で長手方向に前記不足寸法を下回る寸法だけ弾性伸長するが、前記不足寸法を更に補うために第1保持部材124の腕132は長手方向で車両前方に向けて寸法bだけ弾性変位し、第1の線保持部材124の腕132にはそれぞれ元の位置に復元しようとする本実施形態に係る復元力が発生する。前記の変位と同時に腕132の先端に係合している線状部材144の端末も長手方向で車両の前方に向けて寸法bだけ変位するが、該線状部材144は長手方向に引っ張られ、元の直線形状に復元しようとする。このとき、前記の長手方向に引っ張る力の一部は線状部材144の長手方向と直交する方向の力に変換される。変換された力は第1シールリップを窓板60の面に押し付ける付勢力として作用する。
窓板60が移動してそれにともない窓板60の位置が取付基部102から離れる方向(車内側)に変位したとき、第1の線保持部材124の腕132及び線状部材144はそれぞれ元の位置及び元の直線形状に戻ろうとする力を内蔵しているのでそれぞれの力の相乗作用により変位した窓板の位置に迅速に移動する。これにより、線状部材144に係合している第1シールリップ112を取付基部102側に変位した位置から変位した窓板の位置に迅速に移動させる。
従って上下方向に移動する窓板60の表面と取付基部102との間の寸法が変動しても第1シールリップ112が長手方向で線状部材144と係合している範囲では、第1シールリップ112は前記の寸法変動に応じて迅速に追従する。従って、第1シールリップ112を窓板60の表面に安定して接触させることができ、窓板60の組付誤差や窓板60の特定の開閉機構と無関係に、昇降窓板60の表面に付着した水滴やごみ等が良好に拭き取れる。
上記の通り線保持部材124,138及び線状部材144は共にそれぞれ弾性変形及び弾性伸長する材料で形成するのが好ましい。これにより一方の部材に過度の応力がかかるのを防止できる。但し、本実施形態に係るベルトモールディング100は上記構成に限定されない。例えば、両方の線保持部材124,138がシールリップの範囲外にある場合で、線状部材144が前記不足寸法を補うのに充分なだけ弾性伸長するときは、両方の線保持部材は必ずしも弾性変形可能な材料に限定されない。逆に、線保持部材124,138の弾性変形で前記不足寸法が補えるときは、線状部材144は必ずしも弾性伸長可能な材料に限定されない。
本実施形態に係るベルトモールディング100において線状部材144を第1シールリップ112に係合させる手段は、上述した実施形態のものに限定されない。例えば、以下に説明するような変更例が挙げられる。図9は、線状部材144が埋設された第1の変更例であるベルトモールディング200の部分斜視図である。なお、図9において、取付基部202の一方の端末部分のみ示しているが、他方の端末部分も同様の構成である。本変更例を説明する図面において、第1実施形態と実質的に同一である部材や機構には同一の符号を付すとともに重複した説明は省略する。また、図中の2点鎖線で囲まれた位置には第1実施形態に係る線保持部材が取り付けられるが、図示を省略している。
図9に示すように、上記第1実施形態に係るベルトモールディング100と同様に、取付基部202と第1シールリップ(シールリップ)212とは一体的に共押出成形されている。取付基部202と第1シールリップ212が共に相溶性を有する熱可塑性ポリマー材料(熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー等)から成形されている場合は、取付基部202と第1シールリップ212は共押出成形時に熱融着して一体化している。また、ポリマー材料が共にEPDMゴムの場合は加硫接合している。
一方、本変更例では、第1シールリップ212の先端側の内部に長手方向に沿って線状部材144が連続して埋め込まれている。これは、第1シールリップ212を押出成形するときに押出成形型に線状部材144を連続して供給し該型内で一体化させることにより線状部材144を第1シールリップ212に埋設することが好ましい。これにより、線状部材144と第1シールリップ212が安定した係合状態を保ち、線状部材144が外的要因による損傷を受ける危険性を低下させることができる。
また、押出成形型に線状部材144を連続して供給するとき、線状部材144の表面に予め離型剤(シリコーン樹脂系離型剤、フッ素系離型剤等)などの非接着層を形成したものを供給して、線状部材144が非接着状態で第1シールリップ212の内部に埋設され、該線状部材144と第1シールリップ212が長手方向で相対的な位置移動が許容されていることが好ましい。これにより、第1シールリップ212が外力を受けて取付基部202側に変位するとき及び取付基部202から離れる方向に変位するときに、第1シールリップ212と線状部材144が相互に干渉することなく独立して変位することができる。
さらにまた、線状部材144は、第1シールリップ212の長手方向に沿って横断面内で同一位置を保って該シールリップ212内に埋設されていることが好ましい。これにより、線状部材144が第1シールリップ212に対して全長に亘って均一に力を作用させることができるので、窓板60(図4参照)の表面に対する第1シールリップ212の押圧力が均一となり、移動する窓板60の表面と第1シールリップ212との接触状態を良好に保つことができ拭き取り性能が向上する。
図に示すように、第1シールリップ212の長手方向の端末部分は所定の長さだけ切除され線状部材144の端末が露出されている。除去する方法は、「ストリッパー」と呼ばれるニッパー等の電気工事用工具(線の部分だけ刃先が除去してある。)と同様構造の刃を持つ工具(線状部材144を切断せずに、他の第1シールリップ212だけを切断する。)を用いて第1シールリップ212を切断し、第1シールリップ212の端末を引き抜くことで行う。このとき、第1シールリップ212と線状部材144とは非接着状態なので容易に第1シールリップ212の切断した端末を引き抜くことができる。
かかる構成により、第1実施形態の場合と同様に、第1シールリップ212との係合状態を保ったまま弾性限度内で張力を加えられた線状部材144が直線形状になろうとして発生する線状部材144と交差する方向の力と、弾性限度内で取付基部202側に変位した腕132,140の弾性復元力の少なくともいずれか一方の力により前記線状部材144が前記第1シールリップ212を窓板の面側に向けて常時押圧する。さらに、従来のシールリップと比較して第1シールリップ212を窓板60の表面に接触する位置まで迅速に復元させることができる。従って移動する窓板60の面と取付基部202の間の寸法が変動しても第1シールリップ212の接触状態が常時良好に保たれ、窓板60の組付誤差や窓板60の開閉機構と無関係に窓板60の表面に付着した水滴やごみ等の拭き取り性能が向上する。
第1実施形態に係る線状部材は上述した実施形態のものに限定されない。例えば、以下に説明するような種々の変更例が挙げられる。図10A〜図10Eは、本実施形態に係る線状部材の構成に関する変更例を模式的に示す部分平面図である。なお、線状部材の一方の端末しか示していないが、他方の端末も同様の構成である。
図10A及び図10Bは、線状部材の長手方向の端末が環形状に形成されている場合である。
図10Aは、線245Aの長手方向の端末に本実施形態に係る環246Aを有する別の端末部材である圧着端子247を取り付けて、該端子247を線245Aに加締めで結合することにより形成されている線状部材244Aである。
図10Bは、線245Bの長手方向の端末を折り返して環246B形状が形成され、折り返した線246Bの先端側に本実施形態に係る管であるフェルール(金属管)249を取り付けて、該フェルール249を加締めで潰すことにより線245Bと折り返した線245Bの端末が固定されるように形成されている線状部材244Bである。
かかる構成によると、線状部材244A,244Bの端末は、腕132,140に線状部材244A,244Bの端末を連結するための緩みや外れ等が生じない環形状に形成されているので、線状部材244A,244Bの端末を腕132,140に容易にかつ安定して係止させることができる。
図10C〜図10Eは、線状部材の長手方向の端末がフック形状に形成されている場合である。
図10Cは、線245Cの長手方向の端末がフック249C形状に形成され、該線245Cの一部にテンションコイルバネ部250Cを有する線状部材244Cである。
図10Dは、線245Dの長手方向の端末がフック249D形状に形成され、該線245Dの長手方向の一端から他端まで連続するテンションコイルバネ部250Dを有する線状部材244Dである。
図10Eは、線245Eの長手方向の両端末がフック249E,249E形状に形成され、該線245Eの少なくとも一部にテンションコイルバネ部250Eを有する線状部材を、環146形状を有する別の線状部材144に結合させることにより形成される線状部材244Eである。なお、図10Eにおいて、別の線状部材は環形状を有していればよいので、線状部材244A,244Bでもよい。
かかる構成によると、線状部材自体が弾性伸長に乏しい場合又は線状部材自体が実質的に弾性伸長しない場合であっても、線状部材244C,244D,244Eは弾性伸縮が可能なテンションコイルバネ部を有しているので、線状部材を形成する材料の選択肢が広がり、線状部材に求められる性能や機能に適した物を選択して用いることができる。
また、線状部材244C,244D,244Eの端末は、腕132,140に線状部材244C,244D,244Eの端末を連結するための緩みや外れ等が生じないフック形状に形成されているので、線状部材244C,244D,244Eの端末を腕132,140に容易にかつ安定して係止させることができる。
なお、両端末の構成を同一のものとすることに限定されず、上述した複数の線状部材の端末の構成を組み合わせることも可能である。
上述の第1実施形態では、線保持部材が取付基部の長手方向の所定の位置に装着されていたが、そのような形態に限定されず、例えば取付基部の長手方向の端末縁に装着されるようなものであってもよい。
以下、線保持部材の第1の変更例として、取付基部302の長手方向の端末縁に装着される第1の線保持部材324を備えるベルトモールディング300の好適な例を図面を参照しつつ説明する。なお、本変更例を説明する図面において、第1実施形態と実質的に同一である部材や機構には同一の符号を付すとともに重複した説明は省略する。
図11は、線保持部材の第1の変更例を備えるベルトモールディング300の端末部分を窓板側から見た部分的正面図である。なお、理解を容易にするために第1シールリップ(シールリップ)312の長手方向の後側端末(車両後方側端末)を部分的に省略し第1の線保持部材324を正面から見えるように図示している。図12は、本変更例に係る取付基部302、線保持部材324及び線状部材144が装着される前の状態を示す部分斜視図である。なお、図12において、取付基部302の一方の端末部分のみ示しているが、他方の端末部分にも同様の構成である第2の線保持部材(図示せず)が装着されている。また、本変更例に係るベルトモールディング300の特徴的構造(即ち線保持部材や取付基部の形状)を把握しやすくするため、第1シールリップ(シールリップ)312、第2シールリップ(シールリップ)318は図示を省略している。
図11に示すように、本変更例に係るベルトモールディング300は、第1実施形態と同様、装飾部70を有する長尺な取付基部302と、該取付基部302と一体的に成形されている第1シールリップ312及び第2シールリップ318と、第1の線保持部材324と、第2の線保持部材(図示せず)と線状部材144とを備えている。そして、取付基部302と第1シールリップ312及び第2シールリップ318とは押出成形によって所定の弾性ポリマー材料から所定の一定横断面形状に成形されている。
図に示すように、取付基部302の長手方向の端末縁であって第1シールリップ312と第2シールリップ318との間に第1の線保持部材324が設けられている。図示していない取付基部の他端末縁にも同様の構成であるに第2の線保持部材が設けられている。
第1線保持部材324の腕332と図示しない第2線保持部材の腕との間には長手方向に沿って線状部材144が弛みなく張られており、該線状部材144は第1シールリップ312と係合している。
図12に示すように、取付基部302の車内側側壁部308は、車内側側壁部308の車内側の面と車外側の面にそれぞれ長手方向に沿って上下方向に所定の間隔で平行に形成されている上位置決め突条部309Aと下位置決め突条部309Bを備えている。そして、車内側側壁部308の端末縁には、上位置決め突条部309Aの下縁と下位置決め突条部309Bの上縁との間に凹部311(取付基部302の端末縁から長手方向の中心に向けて凹む段差)が形成されている。
図に示すように、第1の線保持部材324は、横断面形状が略U字形状の上下で2つの固定部326,326と該固定部326,326の間に所定の間隔を保って配置されている腕332を備えている。腕332は、根元部336から窓板60(図4参照)に向けて角度θ(30度〜75度)をなして折返し状に突出するように形成されており、水平方向の断面形状が略V字形状である。さらに腕332は、根元部336と先端側との間に腕332の一部を外方向に四角状に切り起こすことにより形成されている係止部334を備えている。腕332の先端側の縁部分には線状部材144が嵌まり込んで位置を固定する凹状の溝としてガイド凹部337が形成されている。
なお、第1実施形態と同様に腕332の幅方向の厚さや長さを大/小に調節することにより、腕332が元の形状に戻ろうとする弾性復元力の強/弱を調節することができる。
また、腕332が外部からの力を受けたときに、該腕332は固定部326の車外側壁329方向(即ち車内側側壁部308方向)に弾性変形可能である。
図に示すように、固定部326の車内側壁327と車外側壁329のそれぞれの先端には、外側に向けて傾斜する挿入ガイド部339が形成されている。固定部326の車内側壁327及び車外側壁329のそれぞれの中央部よりも端末側には、それぞれ固定部326の内側に向けて両側壁の先端側を底辺とする三角状の切り起こしで先端が尖った係合部331が形成されている。第1の線保持部材324の高さ方向の寸法は、装着後の位置を安定して保つために取付基部302の上位置決め突条部309Aの下縁と下位置決め突条部309Bの上縁との間の寸法と同じ寸法に形成されている。さらに、固定部326の車内側壁327と車外側壁329との間の寸法は、両側壁327,329の弾性変形可能な範囲内で取付基部302の車内側側壁部308の厚さよりも小さく形成されている。
次に、本変更例に係る第1の線保持部材324の取付基部302への装着状態を説明する。図12に示すように、車内側側壁部308の上位置決め突条部309Aと下位置決め突条部309Bとの間に形成されている凹部311に、第1の線保持部材324の固定部326を矢印X方向に差し込む。このとき、固定部326の内壁面(車外側壁329の内壁面と車内側壁327の内壁面)と車内側側壁部308とが圧接されることにより生じる摩擦力および固定部326に形成されている係合部331の先端が車内側側壁部308の表面に食い込むことにより、第1の線保持部材324が当該装着位置において固着される。
次いで、環形状に形成されている線状部材144の端末を第1の線保持部材324のガイド凹部337を介して係止部334に引っ掛けて係止させる。なお、本変更例に係る線状部材144の端末は環形状であるが、典型的には図10A〜図10Eのいずれかの構成に成形することにより、線状部材144の端末を第1の線保持部材324の腕332に容易にかつ安定して係止させることができる。
かかる構成により、第1実施形態の場合と同様に、第1シールリップ312との係合状態を保ったまま弾性限度内で張力を加えられた線状部材144が直線形状になる時に発生する線状部材144と交差する方向の力と、弾性限度内で取付基部302側に変位した第1の線保持部材324の腕332と図示しない第2の線保持部材の腕の弾性復元力の少なくともいずれか一方の力により前記線状部材144が前記第1シールリップ312を窓板60の面側に向けて常時押圧する。さらに、従来のシールリップと比較して第1シールリップ312を迅速に窓板60の表面に接触する位置まで移動させることができる。従って移動する窓板60の面と取付基部302の間の寸法が変動しても第1シールリップ312の窓板60に対する接触状態が常時良好に保たれ、窓板60の組付誤差や窓板60の開閉機構と無関係に昇降窓板60の表面に付着した水滴やごみ等が良好に拭き取れる。
以上に説明した第1実施形態および線保持部材の第1の変更例では、線保持部材を別途成形して使用しているが、線保持部材を取付基部と一体的に成形して使用する形態であってもよい。以下、線保持部材の第2の変更例として、第1の線保持部材424が取付基部402と一体的に成形されているベルトモールディング400の好適な例を図面を参照しつつ説明する。なお、本変更例を説明する図面において、第1実施形態と実質的に同一である部材や機構には同一の符号を付すとともに重複した説明は省略する。
図13は、線保持部材の第2の変更例を備えるベルトモールディング400の構成を模式的に示す部分的斜視図である。図に示すように、本変更例に係るベルトモールディング400は、第1実施形態と同様、長尺な取付基部402と、該取付基部402と一体的に共押出成形されている第1シールリップ(シールリップ)412及び第1の線保持部材424と、別体の線状部材144とを備えている。なお、図13において、取付基部402の一方の端末部分のみ示しているが、他方の端末部分にも同様の構成である第2の線保持部材(図示せず)が装着されている。第1の線保持部材は、ベルトモールディング400を押出成形後定尺切断するとき又はその後に車内側側壁部408の端末を所定形状に打ち抜き、折り曲げて形成する。
図に示すように、取付基部402を軟質のポリマー材料で形成するときは、剛性を付与するために取付基部402の内部には第1実施形態と同様に高い耐クリープ性と高い弾性を有するスチール板等の補強芯材403が一体的に埋設されている。そして、取付基部402の車内側側壁部408から窓板60の面に対して所定の角度で交差するように突出し、窓板60の表面に弾接可能となるように取付基部402と一体的に第1シールリップ412が成形されている。さらに、第1シールリップ412には、第1シールリップ412が窓板60の表面と弾性接触する面の反対側の面に長手方向に沿って凹状段差414が形成されている。これにより、線状部材144が第1シールリップ412の凹状段差414に嵌まり込んで係合している。
本変更例に係る第1の線保持部材424は、図13に示すように、取付基部402の長手方向の端末縁から突出するように取付基部402と一体的に成形されており、横断面形状が略V字形状(車内側側壁408からV字状に折り返した形状)の腕432を備えている。そして、腕432の先端側には取付基部402の面と直交して窓板60(図4参照)に向けて突出する横断面形状が略T字形状の係止部434が設けられている。
なお、腕432の幅方向の長さや上下方向の長さを調節することにより、腕432が元の形状に戻ろうとする弾性復元力の強弱を調節することができる。
また、腕432が外部からの力を受けたときに、該腕432は取付基部402方向に弾性変形可能である。
図に示すように、線状部材144の端末を第1の線保持部材424の係止部434に引っ掛けて係止させる。なお、線状部材144の端末は図示を省略しているが、典型的には図10A〜図10Eのいずれかの構成に成形することにより、線状部材144の端末を第1の線保持部材424の腕432に容易にかつ安定して係止させることができる。
かかる構成により、第1実施形態の場合と同様の作用効果に加えて別途の線保持部材を必要としない。
以上、線保持部材の変更例についていくつかの変更例を図面を参照にしつつ詳細に説明したが、上述の変更例に本発明は限定されない。以下、本発明に包含される変更例として、ベルトモールディング500の好適な例を図面を参照しつつ説明する。なお、本変更例を説明する図面において、第1実施形態と実質的に同一である部材や機構には同一の符号を付すとともに重複した説明は省略する。
図14に示すように、第1の線保持部材524は取付基部502の車内側側壁部508を部分的に切り欠いて窓板60の面に対して所定の角度で交差するように突出している。
本変更例にかかる第1の線保持部材524は、取付基部502の長手方向の任意の位置(好ましくは端末の位置)において取付基部502を厚さ方向に切り起こして取付基部502と一体的に形成されている。第1の線保持部材524は、第1シールリップ512方向に突出する腕532を備えている。そして、腕532の先端側には、頭部534Aと該頭部534Aよりも外形が小さい首部534Bとからなる係止部534が形成されている。首部534Bと線状部材144の端末とが係合して連結し、該端末を一定位置に保持することができる。
なお、取付基部502を厚さ方向に切り起こすときに、腕532の長手方向の長さを大/小に調節することにより、腕532が元の形状に戻ろうとする弾性復元力の強/弱を調節することができる。
また、腕532が外部からの力を受けたときに、該腕532は取付基部502方向に弾性変形可能である。
上記のように、線状部材144の端末を第1の線状部材524の係止部534に引っ掛けて係止させる。なお、線状部材144の端末は図示を省略しているが、典型的には図10A〜図10Eのいずれかの構成に成形することにより、線状部材144の端末を第1の線保持部材524の腕532に容易にかつ安定して係止させることができる。
かかる構成により、第1実施形態の場合と同様の作用効果に加えて別途の線保持部材を必要としない。
以上に説明した第1実施形態及び種々の変更例では、線状部材は横断面形状が円形の線状部材を使用しているがそのような形態に限定されない。以下、線状部材の第1の変更例として、横断面形状が長方形の線状部材644を備えるベルトモールディング600の好適な例を図面を参照しつつ説明する。
図15Aは、線状部材の第6の変更例を備えるベルトモールディング600の構成を部分的に示す部分的斜視図である。図15Bは、線状部材644の端末の構成と線保持部材(図示せず)の腕632の構成を部分的に示す部分的斜視図である。
図15Aに示すように、ベルトモールディング600は、第1実施形態と同様である。
本変更例に係る線状部材644は、横断面形状が長方形である帯板(線)645の長手方向の端末を折り返してフック646形状に形成されている。なお、線保持部材は、取付基部602と一体に共押出成形で成形してもよいし、別体品を取り付けるようにすることもできる。線状部材644は、幅方向(帯板の面と平行な方向)には弾性変形しないが、厚さ方向(第1シールリップ612の厚さ方向)には弾性変形することができる。
また、図15Bに示すように、本変更例に係る線保持部材の腕632の先端側には、線状部材644の端末と係合して該線状部材644の端末と連結し、該端末を一定位置に保持することができる係止部634が形成されている。係止部634は、線状部材644の端末の形状に対応させて形成され、本実施形態では線状部材644の横断面形状に対応した長孔635が形成されている。
なお、本変更例に係る線状部材644の端末は上述した形状に限られず、典型的には線状部材144の構成または図10A〜図10Eのいずれかの構成に成形することにより、線状部材の端末を線保持部材の腕に容易にかつ安定して係止させることができる。また、線保持部材の腕以外の構成については、上述した線保持部材の構成を適宜選択して使用することができる。
かかる構成により、第1実施形態の場合と同様の作用効果に加えて、さらに線状部材644は厚さ方向には変形するが幅方向には変形しないので、長手方向の途中でシールリップ612との係合が位置ずれせず外れることもない。
以上に説明した第1実施形態および種々の変更例では、少なくとも一つの線保持部材が第1シールリップの長手方向の範囲外で取付基部に装着されていたが、そのような形態に限定されない。以下、第2実施形態として、線保持部材724,738が第1シールリップ712の範囲内に装着されているベルトモールディング700の好適な例を図面を参照しつつ説明する。図16は、本実施形態に係るベルトモールディング700を窓板側から見た部分正面図である。図17は、第2実施形態に係る線保持部材を示す斜視図である。なお、第1の線保持部材724と同様の構成の第2の線保持部材738についての説明は省略する。図18は、図16におけるXVIII−XVIII線断面図である。図19は、XIX−XIX線断面図である。なお、本実施形態を説明する図面において、第1実施形態と実質的に同一である部材や機構には同一の符号を付すとともに重複した説明は省略する。
図16に示すように、第1シールリップ712と第2シールリップ718との間の上下方向の所定の位置に第1の線保持部材724と第2の線保持部材738がそれぞれ設けられている。そして、第1の線保持部材724と第2の線保持部材738はいずれも第1シールリップ712の長手方向の範囲内に装着されている。各線保持部材724,738の腕732,740は第1シールリップ712の長手方向の範囲内でそれぞれ第1シールリップ712と係合している。また、第1の線保持部材724の腕732と第2の線保持部材738の腕740との間には長手方向に沿って線状部材144が弛みなく張られており、該線状部材144は第1シールリップ712と係合している。
図17に示すように、第1の線保持部材724は、平板状の固定部726と平板状の腕732を備えている。腕732は、腕732の根元部736(図18参照)において固定部726から離れる方向(即ち第1シールリップ712方向)に向けて鋭角をなして折り返し状に突出するように形成されており、横断面形状が略V字形状である。さらに、腕732の先端側には係止部734が腕732と一体的に形成されている。該係止部734は頭部734Aと該頭部734Aよりも外形が小さい首部734Bとが形成されており、首部734Bと線状部材144の端末とが係合して該線状部材144の端末と連結し、該端末を一定位置に保持することができる。
また、固定部726には、固定部726の厚さ方向に貫通する固定用孔727が上下に2つ形成されている。
なお、第1実施形態と同様に腕732の根元部736の長手方向の長さを調節することにより、弾性復元力の強/弱を調節することができる。
次に、本実施形態に係る第1の線保持部材724の取付基部702への装着状態を説明する。図18に示すように、車内側側壁部708の第1シールリップ712と第2シールリップ718との間には車内側側壁部708の厚さ方向に貫通する上下2つの挿入孔722が形成されている。該挿入孔722と上述した第1の線保持部材724の固定用孔727の位置を合わせて、リベット731、好ましくはブラインドリベット、の固着具により第1の線保持部材724を取付基部702に固着している。なお、固着具はビス等でもよいし、第1実施形態と同様に機械的な嵌め込みでもよい。また、接着剤や粘着材を用いた接着により固着してもよいし、これらの固着手段を併用してもよい。
そして、第1の線保持部材724の腕732の係止部734を第1シールリップ712の凹溝716に嵌め込んで係合させている。なお、図16に示すように、第2の線保持部材738も同様に、第1シールリップ712の長手方向の範囲内に装着されているので、第2の線保持部材738の腕740の係止部(図示せず)を第1シールリップ712の凹溝716に嵌め込んで係合させている。
また、図19に示すように、線保持部材724,738が設けられていない部分では、線状部材144を第1シールリップ712の凹溝716に嵌め込んで係合させている。
かかる構成によると、線状部材144は第1シールリップ712の長手方向の一部分、即ち第1シールリップ712の両端近傍部を除いた部分で係合する。該部分において、第1シールリップ712との係合状態を保ったまま弾性限度内で張力を加えられた線状部材144が直線形状になる時に発生する線状部材144と交差する方向の力と、弾性限度内で取付基部702側に変位した腕732,740の弾性復元力の少なくともいずれか一方の力により第1の線状部材724と第2の線状部材738が前記第1シールリップ712を窓板60(図18参照)の面側に向けて常時押圧する。さらに、線状部材144と第1シールリップ712が係合している部分では、従来のシールリップと比較して第1シールリップ712を迅速に変位した窓板の表面まで移動させる。
なお、本実施形態においても上述した各変更例の構成を適宜選択して使用することができる。本実施形態のベルトモールディングは、図1において長手方向の一部分、例えば前半分だけの範囲で良好な拭き取り性が求められる車両に好適に適用できる。
以上、本発明の具体例を図面を参照しつつ詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、本発明は第2シールリップにも適用できる。さらに、車内側のインナーベルトモールディングにも適用できる。
1 フロントドア
5 ドアアウターパネル
5A ドアインナーパネル
10 窓枠
15 後側窓枠部
20 上側窓枠部
25 水平部
30 傾斜部
35 前側窓枠
38 窓開口部
45 フランジ(窓枠構成部材)
50 フランジの底部
55 ガラスランチャンネル
60 窓板
65 フロントクオーターウインドウ
70 装飾部
75 固定用ビス穴
80 装着用クリップ
100 ベルトモールディング
102 取付基部
104 基底部
106 溝
108 車内側側壁部
110 突出部
111 突出係止部
112 第1シールリップ(シールリップ)
114 凹状段差
116 凹溝
118 第2シールリップ(シールリップ)
120 遮蔽リップ
122 挿入孔
124 第1の線保持部材
126 固定部
128 差込係止部
130 係止爪
132 腕
134 係止部
136 根元部
138 第2の線保持部材
140 腕
142 係止部
144 線状部材
145 線
146 環(環形状)
152 車外側側壁部
154 フランジ保持リップ
156 車外側シールリップ
200 ベルトモールディング
202 取付基部
212 第1シールリップ(シールリップ)
244A,244B,244C,244D,244E 線状部材
245A,245B,245C,245D,245E 線
246A,246B 環(環形状)
247 圧着端子
249 フェルール(金属管)
249C,249D,249E フック
250C,250D,250E テンションコイルバネ部
300 ベルトモールディング
302 取付基部
308 車内側側壁部
309A 上位置決め突条部
309B 下位置決め突条部
311 凹部
312 第1シールリップ(シールリップ)
318 第2シールリップ(シールリップ)
324 第1の線保持部材
326 固定部
327 車内側壁
329 車外側壁
331 係合部
332 腕
334 係止部
336 根元部
337 ガイド凹部
339 挿入ガイド部
400 ベルトモールディング
402 取付基部
403 補強芯材
408 車内側側壁部
412 第1シールリップ(シールリップ)
414 凹状段差
424 第1の線保持部材
432 腕
434 係止部
500 ベルトモールディング
502 取付基部
508 車内側側壁部
512 第1シールリップ
524 第1の線保持部材
532 腕
534 係止部
534A 頭部
534B 首部
600 ベルトモールディング
602 取付基部
612 第1シールリップ
632 腕
634 係止部
635 長孔
644 線状部材
645 帯板(線)
646 フック
700 ベルトモールディング
702 取付基部
708 車内側側壁部
712 第1シールリップ
716 凹溝
718 第2シールリップ
722 挿入孔
724 第1の線保持部材
726 固定部
727 固定用孔
731 リベット(締付具)
732 腕
734 係止部
734A 頭部
734B 首部
736 根元部
738 第2の線保持部材
740 腕

Claims (16)

  1. 車両の窓枠の窓開口内を上下方向に開閉移動する窓板との間に所定の間隔を保って配置される窓枠構成部材に装着可能で、前記窓枠構成部材に装着されたとき前記窓板と前記窓枠構成部材の間に位置して前記窓板とほぼ平行に配置されて前記窓枠構成部材に係止される剛性を有している長尺な取付基部と、
    前記取付基部から前記窓板の面に対して所定の角度で交差して接触可能に突出する長尺な弾性ポリマー材料製の長尺なシールリップとを備え、
    前記窓板が開閉移動する時には該窓板の面が前記シールリップと摺動する長尺な車両用ベルトモールディングであって、
    前記取付基部には、該取付基部の長手方向における所定の第1位置と、前記第1位置と長手方向で所定の距離だけ離れた第2位置とにおいて、第1の線保持部材と第2の線保持部材が各々設けられ、
    前記第1と第2の線保持部材は、それぞれ、前記取付基部側に位置する固定部と、前記固定部と一体化され該固定部から前記窓板表面側に向けて突出する腕を備え、
    前記第1と第2の線保持部材の各々の腕間には、線状部材が設けられており、
    前記腕は、先端側に前記線状部材の端末と係合して前記線状部材の端末と連結し、前記端末を一定位置に保持する係止部を有し、
    該線状部材の端末は前記各々の腕の前記係止部に連結され、該線状部材は該腕間で弛み無く張られており、
    該線状部材は前記シールリップと係合した状態で前記取付基部から窓板側に所定距離だけ離れて位置し、
    前記線状部材は、該線状部材に長手方向と交差する方向の外力が加わったとき少なくとも前記外力の方向に変位可能で、かつ長手方向の張力が加わると直線形状を呈する性質を有し、
    前記窓板が開閉移動する際、前記窓板の表面と前記取付基部との間隔寸法が所定の寸法よりも小さい小寸法になったとき、前記線状部材は前記シールリップとの係合状態を保ったまま前記シールリップと共に前記取付基部側に向けて変位し、
    前記間隔寸法が前記小寸法よりも大きくなったとき、前記シールリップとの係合状態を保ったまま以下の(1)及び(2):
    (1)弾性限度内で張力を加えられた前記線状部材が直線形状になる時に発生する該線状部材と交差する力;及び
    (2)弾性限度内で前記取付基部側に変位した前記腕の復元力;
    のうちの少なくともいずれか一方の力により前記線状部材が前記シールリップを窓板の面側に向けて押圧する力を与えることを特徴とする長尺な車両用ベルトモールディング。
  2. 前記線保持部材は、弾性を呈する金属材料の成形品または弾性を呈するポリマー材料の成形品であり、前記腕は少なくとも前記取付基部方向に弾性変形が可能であることを特徴とする、請求項1に記載の車両用ベルトモールディング。
  3. 前記線保持部材は、前記取付基部と一体に成形され、前記腕は少なくとも前記取付基部方向に弾性変形可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ベルトモールディング。
  4. 前記腕は、更に前記線状部材の長手方向にも弾性変形可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用ベルトモールディング。
  5. 前記線保持部材の固定部が、(1)機械的な嵌め込み、(2)締付具による締付、及び(3)接着剤による接着のうちの少なくともいずれかの手段で前記取付基部に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺な車両用ベルトモールディング。
  6. 前記線状部材は、前記シールリップの窓板と接触する面の反対側の面に長手方向に形成された凹状段差に嵌り込んで係合していることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の車両用ベルトモールディング。
  7. 前記凹状段差は、前記線状部材を外周側から囲む凹溝状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の車両用ベルトモールディング。
  8. 前記線状部材は、前記シールリップの内部に長手方向に沿い連続して埋め込まれていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の車両用ベルトモールディング。
  9. 前記線状部材は、前記シールリップと非接着状態で該シールリップの内部に埋設され、該線状部材と該シールリップは長手方向で相対的な位置移動が許容されていることを特徴とする請求項に記載の車両用ベルトモールディング。
  10. 前記線状部材は、シールリップの横断面内で同一位置を保って前記シールリップ内に埋設されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の車両用ベルトモールディング。
  11. 前記線状部材の長手方向端末は、環形状またはフック形状のいずれかであり、該環形状と該フック形状のいずれかが前記腕と連結していることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の車両用ベルトモールディング。
  12. 前記環形状の端末は、(1)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側の結び、(2)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側の捻り、(3)線状部材の端末を折り返して折り返した先端側に管を取付けて該管の潰しによる固定、又は(4)環を有する別の端末部材を前記線状部材の先端側に結合、のうちのいずれかの手段により形成されていることを特徴とする請求項11に記載の車両用ベルトモールディング。
  13. 前記線状部材の端末は、テンションコイルバネ部を介してフック形状になっていることを特徴とする請求項11に記載の車両用ベルトモールディング。
  14. 前記テンションコイルバネ部は、線状部材でありその長手方向の一端から他端まで連続していることを特徴とする請求項13に記載の車両用ベルトモールディング。
  15. 前記腕は、前記シールリップの長手方向の端末を越えてその長手方向の外側に位置していることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の車両用ベルトモールディング。
  16. 前記腕は前記シールリップの長手方向の両端末の範囲内で該シールリップと係合して位置していることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の長尺な車両用ベルトモールディング。
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