JP5268034B2 - スライドゲートプレート及びその再生方法 - Google Patents

スライドゲートプレート及びその再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、スライドゲートプレート及びその再生方法に関し、より詳しくは、溶融金属の排出制御に用いられる溶融金属量制御装置のスライドゲートプレート及びその再生方法に関する。
溶湯鍋の鍋底鉄皮の溶融金属排出口には溶融金属の流量を制御するための流量制御装置が取り付けられ、その流量制御装置の流量調整部分には図10に例示するようなスライドゲートプレート101が取り付けられている。
スライドゲートプレート101は、耐火物からなる上部プレート102と下部プレート103から構成されている。上部及び下部プレート102,103にはそれぞれ溶融金属通過孔102a,103aが形成され、さらに溶融金属通過孔102a,103aの周囲には一面側に突出する突起102b,103bが形成されている。
上部プレート102と下部プレート102,103は、互いに突起102b,103bの無い面が接触するように重ね合わされて使用される。そして、重ね合わされた状態で下部プレート103を摺動させて上下の溶融金属通過孔102a,103aの相対位置を調整することによってノズル(不図示)から供給される溶融金属の流量を制御している。
スライドゲートプレート101には、上部及び下部プレート102,103を相対的に摺動させる力だけでなく、上部及び下部プレート102,103の間からの溶融金属の漏れを防止するために互いを圧着させる力が加えられる。
ところで、上部及び下部プレート102,103の溶融金属通過孔102a,103aには高温の溶融金属が接触することから、溶融金属通過孔102a,103a及びその周辺が熱を受けて損傷するために、スライドゲートプレート101は一定の使用時間が経過した後に破棄されるのが一般的である。
しかし、上部及び下部プレート102,103が受ける損傷は溶融金属と接する溶融金属通過孔102a,103a及びその周辺であり、それ以外の部分の損傷は少ない。
そこで、上部及び下部プレート102,103のうちの溶融金属通過孔102a,103a及びその周辺を部分的に交換して再利用することが下記の特許文献1〜3に記載されている。
特許文献1には、図11に示すように、上部プレート102と下部プレート102,103に形成されていた溶融金属通過孔102a,103a及びその周辺を円筒状にくり抜いて円筒形の貫通孔104を形成し、この貫通孔104に環状交換レンガ(環状リング)105を挿入固定することが記載されている。この場合、貫通孔104は、図10に示した突起102a,103aよりも小径であり、くり抜いた後に残された突起102a、103aは削り取られる。また、環状交換レンガ105の一端には、貫通孔104より大径の突起105bが形成され、その突起105bは、初期の上部及び下部プレート102,103の突起102b,103bと同じ形状となっていて、その中央には溶融金属通過孔105aが形成されている。
また、特許文献2には、図12に示すように、上部及び下部プレート102,103の貫通孔104の直径を環状交換レンガ105の突起105bの直径より大きくし、さらに、貫通孔104の直径を厚さ方向に1段変化させて段差106を設け、併せて環状交換レンガ105の外周面にも段差を設けることが記載されている。これにより、貫通孔104内で環状交換レンガ105が厚み方向へずれることが防止される。
さらに、特許文献3には、図13に示すように、特許文献2と同じように上部及び下部プレート102,103の貫通孔104の直径を環状交換レンガ105の突起105bの直径より大きくし、さらに、貫通孔104内面に一段の段差106を設けるとともに、その段差106の部分にテーパー面107を設けることが記載されている。このテーパー面107は、環状リング105が貫通孔104内でプレート摺動方向にずれなくするために設けられている。
特開平8−57631号公報 特開2003−181626号公報 特開平9−2256281号公報
溶湯鍋(不図示)から溶融金属の突出が開始し、さらにスライドゲートプレート101の開動作が開始した時に、溶融金属の圧力、即ち溶鋼圧力が下側の環状交換レンガ105に働くため、図11に示すようなスライドゲートプレート101によれば、下側の円筒形の環状交換レンガ105が厚さ方向にズレ易くなる。これは、下側の環状交換レンガ105と下部プレート103を接合しているモルタルの強度が十分に得られないことが原因である。また、そのズレによって、図11に示すように下側の環状交換レンガ105と上部プレート102の間に隙間Sが生じ、その隙間Sを通して溶融金属の漏れや、漏れた溶融金属によりプレートの摺動不能を引き起こす可能性がある。
これに対して、図12に示すようなスライドゲートプレート101によれば、下部プレート103における環状交換レンガ105の厚み方向のズレは段差106によって生じにくくなる。しかし、十分な厚みのない下部プレート103の中で段差106を形成しているために、段差106より下のプレート強度が低下するので、環状交換レンガ105に溶鋼圧力が加わった時に肉厚の薄い領域、特に環状交換レンガ105の角が当たる部分に応力が集中してクラック110が生じ、環状交換レンガ105の損傷にともなってクラック110を通した溶鋼漏れが生じ易くなる。
また、図13に示すようなスライドゲートプレート101においても、十分な厚みのない下部プレート103の中で段差106を形成しているために、段差106より下のプレート強度が低下するので、図12と同様に肉厚の薄い領域にクラック110が生じて溶鋼漏れが発生しやすくなる。特に、段差106のうち面積の狭いテーパー面107に圧力が集中してしまうため、環状交換レンガ105に溶鋼圧力が加わった時に肉厚の薄い領域のうちテーパー面107の角が当たる部分に応力が集中してそこからクラック110が生じ、環状交換レンガ105の損傷にともなってクラック110を通じた溶鋼漏れが生じ易くなる。
なお、スライドゲートプレートは、数回の再利用が可能であるが、クラックが発生することにより再利用回数が減ることになる。
本発明の目的は、交換レンガの周囲からクラックが入り難いスライドゲートプレートとその製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するための本発明に係るスライドゲートプレートの再生方法は、プレートの母体レンガの溶融金属通過部を含む領域において厚さ方向に段差のない連続したテーパー面を内周に持つ貫通孔であって、前記貫通孔の内面のテーパー角θが、母体レンガの一面又は他面に垂直な線に対して0°よりも大きく、且つ45°以下となるように形成し、厚さ方向に段差の無いテーパー面を外周に有して前記貫通孔に嵌め込まれる形状の本体部と、該本体部の狭域端から伸びる突起部と、該突起部及び前記本体部を貫通する溶融金属通過孔とを有する交換レンガを用意し、前記交換レンガの前記突起部を前記プレートの前記貫通孔の大口端から差し込んで小口端から突出させることにより前記交換レンガを前記貫通孔に嵌め込み、前記貫通孔に嵌め込まれた前記交換レンガの広域端を研磨する工程を有し、再生回数が増す毎に前記貫通孔の前記テーパー面のテーパー角を大きくすることを特徴とする。
本発明によればプレートと交換レンガの接合面は厚さ方向に段差の無い連続しているテーパー面となっている。従って、プレートの貫通孔の内面において、鋭角部分は存在せず、交換レンガを介してプレートに加わる力は貫通孔内壁のどの位置でもほぼ等しく、局所的に荷重が加わることが回避され、これによりプレートでのクラックの発生が抑制できる。
図1は、本発明の実施形態に係るスライドゲートプレートが組み込まれる溶融金属流量制御装置の概要構成図である。 図2(a) 、(b) は、本発明の実施形態に係るスライドゲートプレートの初期状態を示す平面図及び断面図である。 図3(a) 〜(c) は本発明の実施形態に係るスライドゲートプレートの再生工程を示す断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートを示す平面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートの使用状態を示す断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートを構成する下部プレートの2回目以降の処理状態を示す断面図である。 図7(a) 、(b) は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートの別の例を示す平面図及び断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートのさらに別の例を示す平面図である。 図9(a) 、(b) は、本発明の実施形態に係る再生されたスライドゲートプレートにおける貫通孔の他の例を示す断面図である。 図10は、溶融金属流量制御装置に組み込まれる一般的なスライドゲートプレートを示す断面図である。 図11は、第1の従来技術により再生されたスライドゲートプレートを示す断面図である。 図12は、第2の従来技術により再生されたスライドゲートプレートを示す断面図である。 図13は、第3の従来技術により再生されたスライドゲートプレートを示す断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るスライドゲートプレートが組み込まれる溶融金属流量制御装置の概要構成図、図2(a) 、(b) は、初期のスライドゲートプレートの平面図及び断面図である。
図1において、溶湯鍋1の鍋底鉄皮2の溶融金属排出口3とその周辺には溶融金属の流量を制御するための溶融金属流量制御装置10が取り付けられている。
溶融金属流量制御装置10は、鍋底鉄皮2及びその下面のベース板4に形成された溶融金属排出口3に貫通して取り付けられる上部ノズル11と、溶湯鍋1内で上部ノズル11の外周に接続される羽口7と、ベース板4の下側に取り付けられ且つ上部ノズル11を貫通させる孔を有する固定金具12と、固定金具12に固定され且つ上部ノズル11の溶融金属通過孔11aに連通する別の溶融金属通過孔22aを有する上部プレート22と、上部プレート22の下に重なる下部プレート23と、下部プレート23を支持するスライド金枠13と、下部プレート23の溶融金属通過孔23aに連通する別の溶融金属通過孔14aを有する下部ノズル14と、スライド金枠13、スライドゲートプレート21、下部ノズル14等を支持するとともにそれらの部品の着脱時に開閉される開閉金枠15と、下部プレート23を横方向に摺動させる下部プレート摺動機構16とを有し、さらにその他の部品を備えている。下部ノズル14の下端は、溶融金属流量制御装置10を下から覆う防熱カバー5を貫通して外部に露出されている。
下部プレート摺動機構16は、連結ロッド17、ベルクランク18を介してスライド金枠13を横方向に摺動させる駆動シリンダ19を有しており、制御回路(不図示)によって駆動シリンダ19を駆動することにより下部プレート23と上部プレート22のそれぞれの溶融金属通過孔22a,22bの相対位置を制御するものである。
上部プレート22及び下部プレート23はスライドゲートプレート21を構成し、それぞれ図2(a) 、(b) に示すようにアルミナカーボン、アルミナジルコニウム等からなる母体レンガ22b,23bと、その一面に形成された突起22c,23cとを有し、突起22c,23cと母体レンガ22b、23bには厚さ方向に溶融金属通過孔22a、23aが一体形成されている。
母体レンガ22b,23bは、例えば、長さが約500mm、幅が約200mm、厚さが45mm程度の大きさを有する。また、溶融金属通過孔22a、23aの直径は例えば約85mmである。
上部プレート22と下部プレート23のうち突起22c,23cの無い面は互いに摺動し合う摺動面となり、下部プレート23を下部プレート摺動機構16により摺動させることにより、互いの溶融金属通過孔22a,23aの重なる面積が調整されてそれらの中を流れる溶融金属の流量を制御するように構成されている。
また、上部プレート22の突起22cは、上部ノズル11の下端に形成された凹部に嵌め合わされる形状を有し、同様に、下部プレート23の突起23cは下部ノズル14の上端に形成された凹部に嵌め合わされる形状を有している。これらによって上部プレート22は上部ノズル11と同じ位置に保持され、また、下部プレート23は下部ノズル14とともに移動することになる。
そして、上部プレート22と下部プレート23のそれぞれの溶融金属通過孔22a,23aの少なくとも一部が重なった状態で、溶湯鍋1内から流された高温の溶融金属が上部ノズル11、スライドゲートプレート21、下部ノズル14の各々の溶融金属通過孔11a,22a,23a,14a内を流れて下方の目標位置に供給される。このような溶融金属の流通時間の経過とともにスライドゲートプレート21の溶融金属通過孔22a,23a及びその周辺が熱を受けて損傷する。
損傷を受けた上部プレート22、下部プレート23は再生されて再利用される。例えば、下部プレート23は、図3(a) 〜(c) に示す工程を経て再生されて図4に示す平面図のようになる。なお、図3(a) 〜(c) は、図4のI−I線から見た断面を示している。
まず、図3(a) に示すように、下部プレート23の溶融金属通過孔23aの内壁面は、溶融金属の通過により生じた損傷部23xを有している。
次に、図3(b) に示すように、ドリル(不図示)などを用いて、下部プレート23の母体レンガ23bのうち突起23cを含む領域に貫通孔24を形成する。その貫通孔24は内壁に厚さ方向に段差の無いテーパー面を有し、その平面形状は例えば円形となっている。
貫通孔24の小口端24aは、初期の突起23cが形成されていた側の面であってもよいし摺動面となっていた面でもよいが、初期の突起23cが入り得る大きさである。さらに、貫通孔24の内面のテーパー角θは、母体レンガ23bの一面又は他面に垂直な線に対して例えば0°よりも大きく且つ45°以下、好ましくは20°以下となる。そのテーパー角θを45°より大きくすれば、母体レンガ23bの短辺方向で貫通孔24と母体レンガ23bの外縁との距離が短くなってその領域の断面積が減少して母体レンガ23bの強度が低下するので好ましくない。また、テーパー角θが20°以下であれば、貫通孔24の小口端24aの周囲の母体レンガ23bが脆くなりにくい。
この場合のテーパー角θは、ある部分のテーパー面の法線を通るように母体レンガ23bの上面又は下面に対して垂直に貫通孔24を切断した状態で現れる貫通孔24の切断壁の角度である。
このような貫通孔24を母体レンガ23bに形成した後に、図3(c) に示すように、交換レンガ25を貫通孔24の大口端24b側から小口端24aに向けて嵌め込む。交換レンガ25は、貫通孔24と同じ形状及び大きさの本体部25aと、交換レンガ25の狭域端25cに形成されて貫通孔24の小口端24aから外部に突出する突出部25bとから構成される。その突出部25bは初期の下部プレート23の突起23cと同じ形状及び大きさを有し、その突出部25bの中央には本体部25aを厚さ方向に貫通する溶融金属通過孔23aが形成されている。その交換レンガ25は、円錐形の先端を切断したような形状になっている。
交換レンガ23bと貫通孔24内壁はモルタルによって接着され、モルタルが乾燥した後に、貫通孔24の大口端24bから突出する交換レンガ25の広域端25dを研磨治具(不図示)を用いて研磨して、その広域端25d側の母体レンガ25bの面を平坦化する。これにより研磨された面が新たな摺動面となる。
これにより下部プレート23の再生工程が終了するが、同じような工程によって上部プレート22も再生される。
以上のような再生されたスライドゲートプレート21は、図5のように重ねられた状態で図1に示す溶融金属流量制御装置10に組み込まれる。
スライドゲートプレート21のうち下部プレート23は、下部プレート摺動機構16により位置が調整される。そして、下部プレート23の溶融金属通過孔23aと上部プレート22の溶融金属通過孔22aが重なる面積に応じて溶湯鍋1から供給される溶融金属の流量が調整される。
この場合、溶融金属が溶融金属通過孔22a、23a内を流れることにより下部プレート23のうち交換レンガ25にも荷重が加わるが、下部プレート23の貫通孔24と交換レンガ25の接合面は厚さ方向に段差の無い連続したテーパー面となっている。従って、下部プレート23bの貫通孔24の内面において厚さ方向の鋭角部分は存在せず、交換レンガ25を介して母体レンガ23bに加わる力は貫通孔24内壁のどの位置でもほぼ等しく、局所的に大きな圧力が加わることが回避される。
しかも、貫通孔24のテーパー角θが0°より大きく45°以下、例えば3°以下と小さくすると、母体レンガ23bでは交換レンガ25への荷重によってクラックが発生しやすい箇所も存在しないし、ここに嵌め込まれた交換レンガ25が厚さ方向にずれることもない。
従って、上記の条件で再生された下部プレート23、上部プレート22は、新品のものと同様に溶湯漏れが生じにくくなる。
ところで、同じスライドゲートプレートを複数回再生させる場合には、その都度、貫通孔を広げることになる。本実施形態に係る貫通孔24においては、図6に示すように、再生回数が増えるごとにテーパー角をθ1 からθ2 へと大きくすることにより、その内面を滑らかにすることができる。しかも、貫通孔24内には段差が無いので、貫通孔24の大口端24b側から研磨用ドリル等を入れて母体レンガ23bを研磨又は研削してテーパー角θを大きくするだけでよく、再生処理の作業が容易である。
これに対して、図11〜図13に示す従来の再生方法による場合には、貫通孔の加工精度や位置ずれを防止するために再生回数が増えるごとに貫通孔を一回り大きくする必要があるので、本実施態よりも再生回数を多くすることは難しい。
上記の貫通孔25の平面形状としては、図4に示すような円形に限られるものではなく、図7(a) に示すような菱形としてもよく、この場合にも図7(b) に示す断面のように厚さ方向に段差の無いテーパー面を内周壁に持つ貫通孔24が母体レンガ22b,23bに形成され、その貫通孔24にはこれに形状を合わせたテーパー面を外周壁に持つ交換レンガ25が嵌め込まれる。なお、貫通孔24の平面形状としては、図8に示すように楕円形であってもよい。
次に、本実施形態のスライドゲートプレート21のサンプルと、図11、図12、図13に示した従来技術により再生されたスライドゲートプレート101のサンプルを作成して行った実験結果について説明する。なお、いずれのサンプルについても貫通孔24,104及び交換レンガ25,105の平面形状を図7(a),(b) に示したような菱形とした。
再生された各スライドゲートプレート21,101は全長が500mm、厚さが45mm、溶融金属通過孔の径が85mmである。再生された各スライドゲートプレート21,101は上部プレート22,102と下部プレート23,103を一対として各20組用意した。また、再生されたスライドゲートプレート21,101では、上部及び下部プレート22,23、102,103と交換レンガ25、105の材料はアルミナカーボンであり、交換レンガ25、105の接続にはモルタルを使用し、モルタルが乾燥した後に、上部及び下部プレート22,23、102,103の摺動面側を研磨した。
また、本実施例と従来技術に係るスライドゲートプレート21,101は、再生前における鋳造のためのヒート回数がそれぞれ12回であった。さらに、溶湯鍋1は300トンの溶融金属を容れる大きさのものを使用した。
そして、表1に示すように、再生スライドゲートプレートの廃却基準を予め定めておいて、各スライドゲートプレート21,101の再使用回数等を比較したところ表2に示す結果が得られた。なお、表2において示された値は20組の各スライドゲートプレートのサンプルにおける平均値である。
Figure 0005268034
Figure 0005268034
表2によれば、再生されたスライドゲートプレートの使用回数(寿命)については本実施例に係るスライドゲートプレートが最も多いことがわかる。また、本実施例により再生されたスライドゲートプレートの廃却理由のうちで孔径拡大とエッジ溶損が90%を占めており、これは上部又は下部プレート22,23の母体レンガが使用できない状態まで使い込まれたことを示している。
これにより、本実施形態のように上部又は下部プレートに厚さ方向に段差の無いテーパー面を有する貫通孔を形成することにより、安定した再使用が可能となり、製造コスト削減、資源削減が図れ、さらに再使用によっても新品とほぼ同じようにトラブルが無いことが明らかになった。
ところで、上記した本実施形態に係る貫通孔24のテーパー面は、図8の断面に示すように、貫通孔24の断面の両側壁において大口端24bの縁と小口端24aの縁を結ぶ直線よりも貫通孔24の内側に湾曲させてもよい。これによれば、貫通孔24内では小口端に近づくほどテーパー面の接線が母体レンガ23bの上面又は下面に対して垂直に近づくので、貫通孔24の小口端24aの周囲での尖りが小さくなり交換レンガ25の取り付け作業の際などに欠けにくくなる。
この場合、断面に示した貫通孔24の両側壁において上端縁と下端縁を結ぶ直線のなす角度θは0°より大きくて45°以下、好ましくは20°以下である。
なお、上記した実施形態では、上部プレート22と下部プレート23を同じ方法で再生させているが、上部プレート22については従来の方法で再生させたものを使用してもよい。
1:溶湯鍋1
2:溶融金属流量制御装置10
11:上部ノズル
14:下部ノズル
21:スライドゲートプレート
22:上部プレート
23:下部プレート
24:貫通孔
25:交換レンガ

Claims (1)

  1. プレートの母体レンガの溶融金属通過部を含む領域において厚さ方向に段差のない連続したテーパー面を内周に持つ貫通孔であって、前記貫通孔の内面のテーパー角θが、母体レンガの一面又は他面に垂直な線に対して0°よりも大きく、且つ45°以下となるように形成し、
    厚さ方向に段差の無いテーパー面を外周に有して前記貫通孔に嵌め込まれる形状の本体部と、該本体部の狭域端から伸びる突起部と、該突起部及び前記本体部を貫通する溶融金属通過孔とを有する交換レンガを用意し、
    前記交換レンガの前記突起部を前記プレートの前記貫通孔の大口端から差し込んで小口端から突出させることにより前記交換レンガを前記貫通孔に嵌め込み、
    前記貫通孔に嵌め込まれた前記交換レンガの広域端を研磨する工程を有し、
    再生回数が増す毎に前記貫通孔の前記テーパー面のテーパー角を大きくすることを特徴とするスライドゲートプレートの再生方法。
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