JP5267778B2 - 発光装置 - Google Patents

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本発明は、発光装置に関する。
近年、プロジェクタやディスプレイなどの表示装置の光源用の発光装置として、高輝度で色再現性に優れたレーザ装置が期待されている。しかしながら、スクリーン面での乱反射光が相互に干渉して発生するスペックルノイズが問題となることがある。この問題に対しては、例えば下記特許文献1では、スクリーンを揺動させてスペックルパターンを変化させることでスペックルノイズを低減させる方法が提案されている。
特開平11−64789号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された方法では、スクリーンが限定されてしまう、スクリーンを動かすためのモーター等の部材が必要になってしまう、モーター等から雑音が発生してしまう、などの新たな問題が発生する場合がある。
また、スペックルノイズを低減させるために、光源用の発光装置として、一般的なLED(Light Emitting Diode)を用いることも考えられる。しかしながら、LEDでは、十分な光出力を得られないことがある。
本発明の目的の1つは、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である新規な発光装置を提供することにある。
本発明に係る発光装置は、
クラッド層と、
前記クラッド層の上方に形成された活性層と、
前記活性層の上方に形成された他のクラッド層と、
を含み、
前記活性層のうちの少なくとも一部は、利得領域を構成し、
前記利得領域は、前記活性層の一の側面に設けられた第1端面から、該活性層の他の側面に設けられた第2端面まで連続しており、
前記利得領域のうちの前記第1端面側は、平面的に見て、前記第1端面の垂線に対して傾いており、
前記利得領域のうちの前記第2端面側は、平面的に見て、前記第2端面の垂線に対して傾いており、
前記第1端面および前記第2端面のうちの少なくとも一方から出射される光は、単一の方向または集束する方向に進む。
本発明に係る発光装置では、後述するように、前記利得領域に生じる光のレーザ発振を抑制または防止することができる。従って、スペックルノイズを低減させることができる。さらに、本発明に係る発光装置では、前記利得領域に生じる光は、該利得領域内において利得を受けながら進行して、外部に出射されることができる。従って、従来の一般的なLEDよりも利得を受ける距離が大きいため、高い出力を得ることができる。以上のように、本発明によれば、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である新規な発光装置を提供することができる。
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「A部材」という)の「上方」に形成された他の特定の部材(以下「B部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、A部材上に直接B部材が形成されているような場合と、A部材上に他の部材を介してB部材が形成されているような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
本発明に係る発光装置において、
さらに、第1ミラーを含み、
前記利得領域は、前記第1端面から前記第2端面までの間に、該利得領域に生じる光を反射させる少なくとも1つの反射面を有し、
前記第1ミラーは、前記反射面の側方に形成されていることができる。
本発明に係る発光装置において、
前記利得領域は、前記第1端面から前記第2端面までの間に、該利得領域に生じる光を反射させる少なくとも1つの反射面を有し、
前記利得領域に生じる光は、前記反射面で全反射することができる。
本発明に係る発光装置において、
前記利得領域のうちの少なくとも一部は、第1部分および第2部分を構成し、
前記反射面は、前記第1部分の端面のうちの少なくとも一部と、前記第2部分の端面のうちの少なくとも一部とが重なる面であり、
前記第1部分の平面形状と、前記第2部分の平面形状とは、前記反射面の垂線に対して線対称であることができる。
本発明に係る発光装置において、
前記利得領域は、前記第1端面から前記第2端面までの間に、該利得領域に生じる光を反射させる少なくとも1つの反射面を有し、
フレネルの式により得られる前記第1端面の反射率r、前記第2端面の反射率r、および前記反射面の反射率R,R,R,・・・,Rは、下記式(1)を満たすことができる。
(R・・・Rexp{2(g−α)L}<1 ・・・(1)
但し、gは、利得定数であり、αは、内部損失であり、Lは、前記利得領域に生じる光の前記第1端面から前記第2端面までの光路長である。
本発明に係る発光装置において、
前記利得領域に生じる光は、前記第1端面および前記第2端面で全反射しないことができる。
本発明に係る発光装置において、
前記利得領域に生じる光は、前記第1端面または前記第2端面のどちらか一方で全反射することができる。
本発明に係る発光装置において、
さらに、前記第1端面または前記第2端面の側方に形成された第2ミラーを含むことができる。
本発明に係る発光装置において、
前記活性層の平面形状は、四角形ではないことができる。
本発明に係る発光装置において、
前記クラッド層に電気的に接続された電極と、
前記他のクラッド層に電気的に接続された他の電極と、
を含むことができる。
なお、本発明に係る記載では、「電気的に接続」という文言を、例えば、「特定の部材(以下「C部材」という)に「電気的に接続」された他の特定の部材(以下「D部材」という)」などと用いている。本発明に係る記載では、この例のような場合に、C部材とD部材とが、直接接して電気的に接続されているような場合と、C部材とD部材とが、他の部材を介して電気的に接続されているような場合とが含まれるものとして、「電気的に接続」という文言を用いている。
本発明に係る発光装置において、
前記第1傾斜部は、複数配列されており、
前記利得領域は、複数の前記第1傾斜部を接続する第1接続部を有することができる。
本発明に係る発光装置において、
前記複数の第1傾斜部は、傾いている側のものほど傾き角が大きいことができる。
本発明に係る発光装置において、
前記第2傾斜部は、複数配列されており、
前記利得領域は、複数の前記第2傾斜部を接続する第2接続部を有することができる。
本発明に係る発光装置において、
前記複数の第2傾斜部は、傾いている側のものほど傾き角が大きいことができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明するが、以下の例に限定されるわけではない。
1. 第1の実施形態
1.1. まず、第1の実施形態に係る発光装置100について説明する。
図1は、発光装置100を概略的に示す平面図であり、図2は、図1のII−II線断面図である。なお、ここでは、発光装置100がInGaAlP系(赤色)の半導体発光装置である場合について説明する。
発光装置100は、図1及び図2に示すように、クラッド層(以下「第1クラッド層」という)106と、活性層108と、クラッド層(以下「第2クラッド層」という)110と、第1電極120と、第2電極122と、を含む。発光装置100は、さらに、例えば、基板102と、バッファ層104と、コンタクト層112と、第1ミラー130と、を含むことができる。
基板102としては、例えば、第1導電型(例えばn型)のGaAs基板などを用いることができる。
バッファ層104は、図2に示すように、基板102上に形成されている。バッファ層104は、例えば、その上方に形成される層の結晶性を向上させることができる。バッファ層104としては、例えば、基板102よりも結晶性の良好な(例えば欠陥密度の低い)第1導電型(n型)のGaAs層、InGaP層などを用いることができる。
第1クラッド層106は、バッファ層104上に形成されている。第1クラッド層106は、例えば、第1導電型の半導体からなる。第1クラッド層106としては、例えばn型AlGaP層などを用いることができる。
活性層108は、第1クラッド層106上に形成されている。活性層108は、例えば、InGaPウェル層とInGaAlPバリア層とから構成される量子井戸構造を3つ重ねた多重量子井戸(MQW)構造を有する。
活性層108の一部は、利得領域180を構成している。利得領域180には、光を生じさせることができ、この光は、利得領域180内で利得を受けることができる。活性層108の形状は、例えば直方体(立方体である場合を含む)などである。活性層108の平面形状は、例えば四角形などである。活性層108は、例えば図1に示すように、4つの側面107,109,114,116を有する。例えば、第1側面107に対して、第2側面109及び第3側面114は垂直であり、第4側面116は平行である。
利得領域180は、図1に示すように、第1側面107に設けられた第1端面170から、第2側面109に設けられた第2端面172まで連続している。利得領域180のうちの第1端面170側は、平面的に見て(図1参照)、第1端面170の垂線に対して傾いている。図示の例では、この傾いている部分を第1傾斜部181とする。また、利得領域180のうちの第2端面172側は、平面的に見て、第2端面172の垂線に対して傾いている。図示の例では、この傾いている部分を第2傾斜部182とする。第1傾斜部181及び第2傾斜部182が傾いていることにより、利得領域180に生じる光のレーザ発振を抑制または防止することができる。従って、発光装置100は、レーザ光ではない光を発することができる。
第1傾斜部181は、図1に示すように、第1側面107から第3側面114まで、第1側面107の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第1方向」ともいう)Aに向かって設けられている。なお、第1傾斜部181が所定方向に向かって設けられている場合とは、例えば、当該所定方向が、平面的に見て、第1傾斜部181の第1側面107側の第1端面170の中心から、第3側面114側の第3端面174の中心までを直線的に結ぶ方向に一致する場合をいうことができる。このことは、後述する連続部184についても同様である。また、第1傾斜部181は、平面的に見て、第3側面114から第1側面107まで、第3側面114の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第3方向」ともいう)Cに向かって設けられている。第3方向Cは、例えば第1方向Aとは逆向きである。また、角度θと角度θの和は、例えば90度である。第1傾斜部181の平面形状は、例えば図1に示すような四角形である。また、例えば、第1傾斜部181の第1端面170及び第3端面174以外の2つの端面は、互いに平行である。
第2傾斜部182は、図1に示すように、第2側面109から第4側面116及び連続部184の外側側面105まで、第2側面109の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第2方向」ともいう)Bに向かって設けられている。連続部184の外側側面105とは、連続部184の側面のうち、活性層108の第3側面114及び第4側面116以外の側面であって、第2端面172側とは反対側の側面のことである。なお、第2傾斜部182が所定方向に向かって設けられている場合とは、例えば、以下の場合をいうことができる。即ち、当該所定方向が、平面的に見て、第2傾斜部182の第2端面172の中心から、直線状の第2傾斜部182を仮想的に第4側面116まで直線的に延ばした場合の第4側面116側の第4端面176の中心までを直線的に結ぶ方向に一致する場合である。また、第2傾斜部182は、平面的に見て、第4側面116から第2側面109まで、第4側面116の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第4方向」ともいう)Dに向かって設けられている。第4方向Dは、例えば第2方向Bとは逆向きである。また、角度θと角度θの和は、例えば90度である。第2傾斜部182の平面形状は、例えば図1に示すような五角形である。また、例えば、第2傾斜部182の第2端面172、第4側面116側の端面、及び外側側面105側の端面以外の2つの端面は、互いに平行である。
利得領域180は、さらに、例えば連続部184を有することができる。図示の例では、第1傾斜部181および第2傾斜部182が、連続部184により接続されている。これにより、利得領域180は、第1端面170から第2端面172まで連続的に設けられることができる。連続部184は、平面的に見て、第3側面114から第4側面116まで、第3側面114の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第5方向」ともいう)Eに向かって設けられている。また、連続部184は、平面的に見て、第4側面116から第3側面114まで、第4側面116の垂線に対して角度θの傾きを有する方向(以下「第6方向」ともいう)Fに向かって設けられている。第6方向Fは、例えば第5方向Eとは逆向きである。また、角度θと角度θの和は、例えば90度である。連続部184の平面形状は、例えば図1に示すような四角形である。また、例えば、連続部184の第3側面114側の端面及び第4側面116側の端面以外の2つの端面は、互いに平行である。
利得領域180は、例えば、第1端面170から第2端面172まで連続する間に、利得領域180に生じる光を反射させる反射面を有することができる。利得領域180は、少なくとも1つの反射面を有することができる。利得領域180は、例えば図1に示すように、2つの反射面(第1反射面178及び第2反射面179)を有することができる。第1反射面178は、第3端面174と、連続部184の第3側面114側の端面との重なり面である。図示の例では、第3端面174と、連続部184の第3側面114側の端面とは、反射面178において完全に重なっているが、例えば、図示しないが、第3端面174と、連続部184の第3側面114側の端面とは、一部で重なっていることもできる。また、第2反射面179は、第4端面176の第2端面172側の一部と、連続部184の第4側面116側の端面との重なり面である。図示の例では、第4端面176の一部と、連続部184の第4側面116側の端面とは、第2反射面179において完全に重なっているが、例えば、図示しないが、第4端面176と、連続部184の第4側面116側の端面とは、一部で重なっていることもできる。
利得領域180に生じる光の波長帯において、第1端面170の反射率は、例えば、第1反射面178及び第2反射面179の各々の反射率よりも高い。また、第2端面172の反射率は、例えば、第1反射面178及び第2反射面179の各々の反射率よりも高い。例えば、図1及び図2に示すように、第1反射面178及び第2反射面179を第1ミラー130によって覆うことにより、高い反射率を得ることができる。第1ミラー130は、第1反射面178の側方および第2反射面179の側方に形成されている。第1ミラー130は、例えば誘電体多層膜ミラーなどである。具体的には、第1ミラー130としては、例えば、利得領域180の側面側からSiO層、Ta層の順序で4ペア積層したミラーなどを用いることができる。なお、例えば、利得領域180に生じる光が第1反射面178で全反射する場合(反射率は1)などには、第1ミラー130を設けなくても良いが、設けても良い。利得領域180に生じる光が第1反射面178で全反射する場合とは、例えば、角度θ及び角度θの各々が全反射の臨界角以上である場合である。同様に、例えば、利得領域180に生じる光が第2反射面179で全反射する場合などには、第1ミラー130を設けなくても良いが、設けても良い。利得領域180に生じる光が第2反射面179で全反射する場合とは、例えば、角度θ及び角度θの各々が全反射の臨界角以上である場合である。
第1反射面178及び第2反射面179の各々の反射率は、1またはそれに近いことが望ましい。これに対し、第1端面170及び第2端面172のうちの少なくとも一方の反射率は、0またはそれに近いことが望ましい。例えば、必要に応じて、第1端面170及び第2端面172のうちの少なくとも一方を反射低減部(図示せず)によって覆うことにより、低い反射率を得ることができる。反射低減部としては、例えばSiN単層などを用いることができる。なお、第1ミラー130及び反射低減部としては、上述した例に限定されるわけではなく、例えば、TiO層、SiN層、TiN層や、これらの多層膜などを用いることができる。
公知のフレネルの式により得られる第1端面170の反射率r、第2端面172の反射率r、及び第1端面170から第2端面172までの間の反射面の反射率R,R,R,・・・,R(nは自然数。図示の例ではn=2)は、下記式(1)を満たすことができる。下記式(1)の左辺が1以下であることにより、利得領域180に生じる光のレーザ発振をより確実に抑制または防止することができる。
(R・・・Rexp{2(g−α)L}<1 ・・・(1)
但し、gは、利得定数であり、αは、内部損失であり、Lは、利得領域180に生じる光の第1端面170から第2端面172までの光路長である。
また、利得領域180は、第1部分および第2部分を有することができる。例えば図示の例では、第1傾斜部181が第1部分であり、連続部184が第2部分である。第1部分の平面形状と、第2部分の平面形状とは、例えば、第1反射面178の垂線に対して線対称である。第1部分の平面形状と、第2部分の平面形状とは、例えば、第1反射面178の垂直二等分線に対して線対称である。第1部分の第1反射面178の垂線に対する角度θと、第2部分の第1反射面178の垂線に対する角度θとは、例えば同じである。なお、第1部分とは、例えば、その平面形状が第1反射面178の垂線に対して第2部分の平面形状と線対称である部分をいう。従って、図示の例では、第1部分と、第1傾斜部181とは、同じであるが、これらは異なっていても良い。このことは、第2部分についても同様である。
第2クラッド層110は、活性層108上に形成されている。第2クラッド層110は、例えば第2導電型(例えばp型)の半導体からなる。第2クラッド層110としては、例えばp型AlGaP層などを用いることができる。
例えば、p型の第2クラッド層110、不純物がドーピングされていない活性層108、及びn型の第1クラッド層106により、pinダイオードが構成される。第1クラッド層106及び第2クラッド層110の各々は、活性層108よりも禁制帯幅が大きく、屈折率が小さい層である。活性層108は、光を増幅する機能を有する。第1クラッド層106及び第2クラッド層110は、活性層108を挟んで、注入キャリア(電子および正孔)並びに光を閉じ込める機能を有する。
発光装置100では、第1電極120と第2電極122との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、活性層108の利得領域180において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。この生じた光を起点として、連鎖的に誘導放出が起こり、利得領域180内で光の強度が増幅される。例えば、図1に示すように、第2傾斜部182に生じる光の一部は、第2反射面179、第1反射面178の順に反射して、第1端面170から第1出射光L1として出射されるが、その間に光強度が増幅される。同様に、例えば、第1傾斜部181に生じる光の一部は、第1反射面178、第2反射面179の順に反射して、第2端面172から第2出射光L2として出射されるが、その間に光強度が増幅される。なお、第1傾斜部181に生じる光には、直接、第1端面170から第1出射光L1として出射されるものもある。同様に、第2傾斜部182に生じる光には、直接、第2端面172から第2出射光L2として出射されるものもある。また、連続部184に生じる光の一部は、例えば、第1反射面178において反射して第1出射光L1として出射される。また、連続部184に生じる光の一部は、例えば、第2反射面179において反射して第2出射光L2として出射される。
利得領域180に生じる光は、例えば第1端面170で全反射しない。これにより、第1出射光L1は、例えば、利得領域180よりも屈折率の小さい媒質(例えば空気等)中に出射されることができる。この場合には、光の屈折により、第1端面170の垂線に対する第1傾斜部181の傾きよりも、さらに傾いた方向に第1出射光L1は出射されることができる。第1端面170の垂線に対する第1傾斜部181の傾き角をθ、第1出射光L1の傾き角をθ、利得領域180の屈折率をnとすると、例えば下記式(I)及び式(II)が成り立つ。
nsinθ=sinθ ・・・(I)
nsinθ<1 ・・・(II)
なお、上記式(I)は、利得領域180から空気中に第1出射光L1が出射される場合におけるスネルの法則を用いて導出され、式(II)は、利得領域180と空気の界面(第1端面170)で全反射を起こさないための条件である。同様に、第2端面172の垂線に対する第2傾斜部182の傾き角をθ、第2出射光L2の傾き角をθ、利得領域180の屈折率をnとすると、例えば下記式(III)及び式(IV)が成り立つ。
nsinθ=sinθ ・・・(III)
nsinθ<1 ・・・(IV)
第1出射光L1及び第2出射光L2は、例えば図1に示すように、集束する方向に進むことができる。この場合には、第1出射光L1の傾き角θと第2出射光L2の傾き角θの和は、90度よりも大きい。また、第1出射光L1及び第2出射光L2は、例えば、単一の方向、即ち、同じ方向に進むこともできる。この場合には、第1出射光L1の傾き角θと第2出射光L2の傾き角θの和は、90度である。
コンタクト層112は、図2に示すように、第2クラッド層110上に形成されている。コンタクト層112としては、第2電極122とオーミックコンタクトする層を用いることができる。コンタクト層112は、例えば第2導電型の半導体からなる。コンタクト層112としては、例えばp型GaAs層などを用いることができる。
第1電極120は、図2に示すように、基板102の下の全面に形成されている。第1電極120は、該第1電極120とオーミックコンタクトする層(図示の例では基板102)と接していることができる。第1電極120は、基板102及びバッファ層104を介して、第1クラッド層106と電気的に接続されている。第1電極120は、発光装置100を駆動するための一方の電極である。第1電極120としては、例えば、基板102側からCr層、AuGe層、Ni層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。なお、第1クラッド層106とバッファ層104との間に、第2コンタクト層(図示せず)を設け、ドライエッチングなどにより該第2コンタクト層を露出させ、第1電極120を第2コンタクト層上に設けることもできる。これにより、片面電極構造を得ることができる。この形態は、基板102が絶縁性である場合に特に有効である。絶縁性の基板102としては、例えば、半絶縁性GaAs基板などが挙げられる。第2コンタクト層としては、例えばn型GaAs層などを用いることができる。また、図示しないが、例えば、エピタキシャルリフトオフ(ELO)法、レーザリフトオフ法などを用いて、基板102とその上に設けられた部材とを切り離すことができる。即ち、発光装置100は、基板102を有しないこともできる。この場合には、例えばバッファ層104の直接下に第1電極120を形成することができる。この形態も、基板102が絶縁性である場合に特に有効である。
第2電極122は、コンタクト層112上に形成されている。第2電極122は、コンタクト層112を介して、第2クラッド層110と電気的に接続されている。第2電極122は、発光装置100を駆動するための他方の電極である。第2電極122としては、例えば、コンタクト層112側からCr層、AuZn層、Au層の順序で積層したものなどを用いることができる。第2電極122の下面は、図2に示すように、利得領域180と同様の平面形状を有している。図示の例では、第2電極122とコンタクト層112との接触面の平面形状によって、電極120,122間の電流経路が決定され、その結果、利得領域180の平面形状が決定されることができる。なお、図示しないが、例えば、第1電極120と基板102との接触面が、利得領域180と同じ平面形状を有していても良い。
本実施形態に係る発光装置100は、例えば、プロジェクタ、ディスプレイ、照明装置、計測装置などの光源に適用されることができる。このことは、後述する実施形態についても同様である。
1.2. 次に、第1の実施形態に係る発光装置100の製造方法について、図面を参照しながら説明するが、以下の例に限定されるわけではない。
図3は、発光装置100の製造工程を概略的に示す断面図であり、図2に示す断面図に対応している。
(1)まず、図3に示すように、基板102上に、バッファ層104、第1クラッド層106、活性層108、第2クラッド層110、及びコンタクト層112を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal-Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などを用いることができる。
(2)次に、図1及び図2に示すように、第3側面114側の全面および第4側面116側の全面に第1ミラー130を形成する。第1ミラー130は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタ法、イオンアシスト蒸着(Ion Assisted Deposition)法などにより形成される。
(3)次に、図1及び図2に示すように、コンタクト層112上に第2電極122を形成する。第2電極122は、例えば、真空蒸着法により全面に導電層を形成した後、該導電層をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより形成される。また、第2電極122は、例えば、真空蒸着法およびリフトオフ法の組み合わせ等により、所望の形状に形成されることもできる。
次に、基板102の下面下に第1電極120を形成する。第1電極120の製法は、例えば、上述した第2電極122の製法の例示と同じである。なお、第1電極120及び第2電極122の形成順序は、特に限定されない。
(4)以上の工程により、図1及び図2に示すように、本実施形態の発光装置100が得られる。
(5)次に、必要に応じて、例えば、発光装置100を裏返して、即ち、発光装置100のうちの活性層108側を図示しない支持部材側に向けて(ジャンクションダウン)、支持部材に発光装置100をフリップチップ実装することができる。支持部材には、必要に応じて、発光装置100の他に種々の光学部材を実装することができる。次に、例えば、発光装置100の第1電極120と、図示しない端子等とを接続するワイヤーボンディングを行うことができる。
(6)以上の工程により、本実施形態の発光モジュールを得ることができる。
1.3. 本実施形態に係る発光装置100では、上述したように、利得領域180に生じる光のレーザ発振を抑制または防止することができる。従って、スペックルノイズを低減させることができる。さらに、本実施形態に係る発光装置100では、利得領域180に生じる光は、利得領域180内において利得を受けながら進行して、外部に出射されることができる。従って、従来の一般的なLEDよりも高い出力を得ることができる。以上のように、本実施形態によれば、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である新規な発光装置を提供することができる。
また、本実施形態に係る発光装置100では、第1端面170及び第2端面172から出射される第1出射光L1及び第2出射光L2は、単一の方向または集束する方向に進むことができる。これにより、例えば、2つの出射光が発散する方向に進むような場合に比べ、図示しない後段の光学系(第1,第2出射光L1,L2が入射する光学系)を小型化することができる。
また、本実施形態に係る発光装置100では、例えば、第1傾斜部181に生じる光の一部は、第1反射面178及び第2反射面179において反射して、連続部184内および第2傾斜部182内においても、利得を受けながら進行することができる。また、第2傾斜部182に生じる光の一部に関しても同様である。従って、本実施形態の発光装置100によれば、例えば、第1反射面178及び第2反射面179において積極的に反射させないような場合に比べ、光強度の増幅距離が長くなるため、高い光出力を得ることができる。
また、本実施形態に係る発光装置100では、第1部分の平面形状と、第2部分の平面形状とは、第1反射面178の垂線に対して線対称であることができる。これにより、第1部分及び第2部分において、例えば、第1部分の傾く方向(第1方向)Aに進んでくる光を第1反射面178で反射させて、第2部分の傾く方向(第5方向)Eに進ませることができる。その逆も同様である。従って、第1部分及び第2部分において、光強度を効率良く増幅させることができる。
1.4. 次に、本実施形態に係る発光装置の変形例について説明する。なお、上述した図1及び図2に示す発光装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
(1)まず、第1の変形例について説明する。
図4は、本変形例に係る発光装置200を概略的に示す平面図である。
発光装置100の例では、図1に示すように、利得領域180に生じる光は、第1端面170及び第2端面172で全反射しない場合について説明した。これに対し、本変形例では、例えば、利得領域180に生じる光を第1端面170又は第2端面172で全反射させることができる。また、本変形例では、例えば、第1端面170又は第2端面172の側方に第2ミラー131を形成することができる。例えば図4に示すように、利得領域180に生じる光を第2端面172で全反射させ、第2端面172の側方に第2ミラー131を形成することができる。第2ミラー131の材料および製法は、例えば、上述した第1ミラー130の材料および製法の例示と同じである。
本変形例に係る発光装置200では、例えば図4に示すように、第1出射光L1のみを第1端面170から出射させることができる。即ち、第1出射光L1は、単一の方向に進むことができる。これにより、例えば、2つの出射光が発散する方向に進むような場合に比べ、図示しない後段の光学系を小型化することができる。
また、本変形例に係る発光装置200によれば、図4に示すように、例えば図1に示す発光装置100の例に比べ、上述した第1端面170から第2端面172までの光路長Lが同じである場合には、平面的な面積を小さくすることができる。即ち、平面的な面積の利用効率を高くすることができる。
(2)次に、第2の変形例について説明する。
図5及び図6の各々は、本変形例に係る発光装置250,400を概略的に示す平面図である。
発光装置100の例では、図1に示すように、活性層108の平面形状が四角形である場合について説明した。これに対し、本変形例では、活性層108の平面形状は、四角形ではないことができる。即ち、活性層108の平面形状は、N角形(Nは4以外かつ3以上の自然数)であることができる。本変形例では、例えば、基板102からコンタクト層112までのすべての層の平面形状がN角形であることができる。例えば、図5に示すように、N角形は八角形であることができる。
本変形例では、例えば、発光装置100の例と同様に、基板102上に活性層108などをエピタキシャル成長させ、その後、活性層108が所望の角度のへき開面を有するように全体をへき開することができる。これにより、活性層108の側面をへき開面とすることができる。その結果、利得領域180に生じる光を、例えば図5に示すように、第2端面172から良好に出射させることができ、かつ、各反射面178,179,177で良好に反射させることができる。へき開面としては、例えば、図5に示すように、各側面の平面的に見た角度が0度、45度、90度であるへき開面などを用いることができる。なお、N角形の活性層108の平面形状は、例えば、エッチングなどによって得られることもできる。
また、発光装置100の例では、図1に示すように、連続部184が1つ設けられている場合について説明したが、本変形例では、連続部184は複数設けられていることができる。例えば図5に示す例では、連続部184は4つ設けられている。
また、例えば、図6に示すように、N角形は六角形であることができる。また、例えば、図6に示すように、連続部184は設けられないことができる。
第2の変形例においても、第1端面170及び第2端面172のうちの少なくとも一方から出射される出射光は、単一の方向または集束する方向に進むことができる。なお、図5及び図6に示す例では、単一の方向に進む場合について図示してある。
(3)次に、第3の変形例について説明する。
図7は、本変形例に係る発光装置300を概略的に示す平面図である。
発光装置100の例では、図1に示すように、第1傾斜部181が1つ設けられ、第2傾斜部182が1つ設けられている場合について説明した。これに対し、本変形例では、第1傾斜部181及び第2傾斜部182のうちの少なくとも一方は、複数配列されていることができる。例えば図示の例では、第1傾斜部181は2つ配列され、第2傾斜部182は3つ配列されている。複数の第1傾斜部181の各々の傾く方向(第1方向)Aは、第1傾斜部181ごとに同じ方向であっても良いし、異なる方向(図示の例)であっても良い。同様に、複数の第2傾斜部182の各々の傾く方向(第2方向)Bは、第2傾斜部182ごとに同じ方向であっても良いし、異なる方向(図示の例)であっても良い。本変形例では、複数の第1傾斜部181は、傾いている側(図示の例では第3側面114側)のものほど傾き角が大きいことができる。図示の例では、θA1>θA2である。同様に、複数の第2傾斜部182は、傾いている側(図示の例では第4側面116側)のものほど傾き角が大きいことができる。図示の例では、θB1>θB2>θB3である。これらにより、第1端面170及び第2端面172から出射される出射光L1,L2を集束する方向に進ませることができる。
また、本変形例では、図7に示すように、利得領域180は、複数の第1傾斜部181を接続する第1接続部186を有することができる。第1接続部186は、平面的に見て、例えば第2傾斜部182のいずれかと平行であることができる。同様に、本変形例では、利得領域180は、複数の第2傾斜部182を接続する第2接続部188を有することができる。第2接続部188は、平面的に見て、例えば第1傾斜部181のいずれかと平行であることができる。
本変形例に係る発光装置300によれば、図7に示すように、例えば図1に示す発光装置100の例に比べ、利得領域180を配置する際の平面的な面積の利用効率を高くすることができる。
(4)次に、第4の変形例について説明する。
図8は、本変形例に係る発光装置350を概略的に示す平面図である。
発光装置100の例では、利得領域180の平面形状は、図1に示すように、直線状である場合について説明したが、本変形例では、例えば図8に示すように、利得領域180の平面形状は、曲線状であることができる。本変形例においても、利得領域180のうちの第1端面170側は、平面的に見て、第1端面170の垂線に対して傾いている。同様に、利得領域180のうちの第2端面172側は、平面的に見て、第2端面172の垂線に対して傾いている。なお、利得領域180の第1端面170側の傾き角θは、例えば、平面的に見て、利得領域180の曲線状の2つの端面191,192と第1端面170とが交わる点における当該2つの端面191,192の接線の傾き角の平均値とすることができる。2つの端面191,192の接線の傾き角は、第1端面170の垂線に対するものである。また、2つの端面191,192は、利得領域180の第1端面170及び第2端面172以外の端面であり、内側(出射光L1,L2の進む側)の端面191と、外側(出射光L1,L2の進む側とは反対側)の端面192である。以上のことは、利得領域180の第2端面172側の傾き角θについても同様である。
また、本変形例では、図8に示すように、利得領域180が第1,第2反射面178,179を有することができるが、利得領域180は、例えば、第1反射面178及び第2反射面179のうちの少なくとも一方を有しないこともできる。また、本変形例では、利得領域180は、例えば、第3側面114及び第4側面116のうちの少なくとも一方に接しないことができる。また、本変形例では、例えば、利得領域180の平面形状は、直線状と曲線状の組み合わせなどであっても良い。また、本変形例では、例えば、複数の利得領域180を設け、平面的に見て、外側から内側へ配列することもできる。
(5)次に、第5の変形例について説明する。
図9は、本変形例に係る発光装置450を概略的に示す断面図である。なお、図9に示す断面図は、発光装置100の例における図2に示す断面図に対応している。
発光装置100の例では、第2電極122の上から下まで、利得領域180と同じ平面形状を有する場合について説明した。これに対し、図9に示す例では、第2電極122の上部は、利得領域180と異なる平面形状を有することができる。本変形例では、コンタクト層112上に、開口部を有する絶縁層202を形成し、該開口部を埋め込む第2電極122を形成することができる。第2電極122は、開口部内および絶縁層(開口部含む)202上に形成されている。本変形例では、第2電極122の下部は、利得領域180と同じ平面形状を有し、第2電極122の上部は、絶縁層202と同じ平面形状を有している。絶縁層202としては、例えば、SiN層、SiO層、ポリイミド層などを用いることができる。絶縁層202は、例えば、CVD法、塗布法などにより成膜される。
本変形例によれば、発光装置100の例に比べ、第2電極122の上部の体積を増やすことができるため、放熱性に優れた発光装置450を提供することができる。
(6)次に、第6の変形例について説明する。
発光装置100の例では、InGaAlP系の場合について説明したが、本変形例では、発光利得領域が形成可能なあらゆる材料系を用いることができる。半導体材料であれば、例えば、AlGaN系、InGaN系、GaAs系、InGaAs系、GaInNAs系、ZnCdSe系などの半導体材料を用いることができる。また、本変形例では、例えば有機材料などを用いることもできる。
(7)なお、変形例は、上述した例に限定されるわけではない。例えば、各変形例を適宜組み合わせることも可能である。また、必要に応じて、後述する実施形態にもこれらの変形例を適用できる。
2. 第2の実施形態
2.1. 次に、第2の実施形態に係る発光装置600について説明するが、以下の例に限定されるわけではない。
図10は、発光装置600を概略的に示す断面図である。なお、図10に示す断面図は、第1の実施形態に係る発光装置100における図2に示す断面図に対応している。また、第2の実施形態に係る発光装置600において、上述した第1の実施形態に係る発光装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
発光装置600は、図10に示すように、第1クラッド層106と、活性層108と、第2クラッド層110と、絶縁部602と、を含む。発光装置600は、さらに、例えば、第1電極120と、第2電極122と、基板102と、バッファ層104と、コンタクト層112と、第1ミラー130と、を含むことができる。
コンタクト層112は、例えば、利得領域180と同じ平面形状を有している。例えば、少なくともコンタクト層112のうちの第2電極122との接触面側の部分(コンタクト層112の上部)が、柱状の半導体堆積体(以下「柱状部」という)610を構成することができる。例えば、第1クラッド層106、活性層108、第2クラッド層110、及びコンタクト層112が、柱状部610を構成することもできる。また、図10に示すように、第2クラッド層110、及びコンタクト層112が、柱状部610を構成することもできる。
絶縁部602は、図10に示すように、柱状部610の側方に設けられている。絶縁部602は、例えば、柱状部610の第2電極122側とは反対側に接する層(図示の例では第2クラッド層110)の上に形成されている。絶縁部602は、図10に示すように、柱状部610の側面に接している。電極120,122間の電流は、絶縁部602を避けて、該絶縁部602に挟まれた柱状部610を流れることができる。例えば、柱状部610の平面形状によって、電極120,122間の電流経路が決定され、その結果、利得領域180の平面形状が決定される。なお、図示しないが、柱状部610及び絶縁部602は、基板102側に形成されることもできる。絶縁部602としては、例えば、SiN層、SiO層、ポリイミド層などを用いることができる。
絶縁部602は、例えば、少なくとも活性層108の側面(但し、利得領域180の第1端面170及び第2端面172以外の面)を覆うこともできる。例えば、柱状部610の側面のうち、第1端面170側および第2端面172側以外の側面は、絶縁部602により覆われていることができる。絶縁部602は、活性層108の屈折率よりも低い屈折率を有することができる。これにより、活性層108内に効率良く光を閉じ込めることができる。
第2電極122は、例えば図10に示すように、柱状部610及び絶縁部602の上の全面に形成されている。これにより、上述した図1及び図2に示す発光装置100の例に比べ、第2電極122の体積が増えるため、放熱性に優れた発光装置600を提供することができる。
2.2. 次に、第2の実施形態に係る発光装置600の製造方法の例について、図面を参照しながら説明するが、以下の例に限定されるわけではない。なお、上述した第1の実施形態に係る発光装置100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については詳細な説明を省略する。
図11は、発光装置600の製造工程を概略的に示す断面図であり、図10に示す断面図に対応している。
(1)まず、基板102上に、バッファ層104、第1クラッド層106、活性層108、第2クラッド層110、及びコンタクト層112を形成する。
(2)次に、図11に示すように、第2クラッド層110、及びコンタクト層112をパターニングする。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術などを用いて行われる。本工程により、柱状部610を形成することができる。
(3)次に、図10に示すように、柱状部610の側面を覆うように絶縁部602を形成する。具体的には、まず、例えば、CVD法、塗布法などにより、第2クラッド層110の上方(コンタクト層112上を含む)の全面に絶縁層(図示せず)を成膜する。次に、例えば、エッチング技術などを用いて、コンタクト層112の上面を露出させる。以上の工程により、絶縁部602を得ることができる。
次に、第1ミラー130、第1電極120、及び第2電極122を形成する。第2電極122は、図10に示すように、平坦な面上の全面に成膜されれば良いため、第2電極122の断線リスクを低減することができる。また、第2電極122のパターニング工程は不要であるため、製造工程を簡素化することができる。
(4)以上の工程により、図10に示すように、本実施形態の発光装置600が得られる。
2.3. 本実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様に、スペックルノイズを低減でき、かつ高出力である新規な発光装置を提供することができる。
2.4. 次に、本実施形態に係る発光装置の変形例について説明する。なお、上述した図10に示す発光装置600の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
図12は、本変形例に係る発光装置の製造工程を概略的に示す断面図である。なお、図12に示す断面図は、発光装置600の例における図10に示す断面図に対応している。
発光装置600の例では、図11に示すように柱状部610を形成した後、絶縁層(図示せず)を成膜し、その後、コンタクト層112を露出させることにより、絶縁部602を形成する場合について説明した。これに対し、本変形例では、まず、図12に示すように、コンタクト層112上であって、利得領域180の上方の領域を、フォトレジスト等のマスク層704で覆う。次に、例えばプロトン等のイオン706を、マスク層704をマスクとして、例えばバッファ層104の上面に達する深さまで注入する。以上の工程により、本変形例に係る絶縁部602を形成することができる。
なお、変形例は、上述した例に限定されるわけではない。また、必要に応じて、上述した実施形態にもこの変形例や発光装置600の例を適用できる。
3. 上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
第1実施形態の発光装置を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置を概略的に示す断面図。 第1実施形態の発光装置の製造工程を概略的に示す断面図。 第1実施形態の発光装置の第1変形例を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置の第2変形例を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置の第2変形例を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置の第3変形例を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置の第4変形例を概略的に示す平面図。 第1実施形態の発光装置の第5変形例を概略的に示す断面図。 第2実施形態の発光装置を概略的に示す断面図。 第2実施形態の発光装置の製造工程を概略的に示す断面図。 第2実施形態の発光装置の変形例の製造工程を概略的に示す断面図。
符号の説明
100 発光装置、102 基板、104 バッファ層、105 外側側面、106 第1クラッド層、107 第1側面、108 活性層、109 第2側面、110 第2クラッド層、112 コンタクト層、114 第3側面、116 第4側面、120 第1電極、122 第2電極、130 第1ミラー、131 第2ミラー、170 第1端面、172 第2端面、174 第3端面、176 第4端面、178 第1反射面、179 第2反射面、180 利得領域、181 第1傾斜部、182 第2傾斜部、184 連続部、186 第1接続部、188 第2接続部、191,192 端面、200 発光装置、202 絶縁層、300,350,400,450,600 発光装置、602 絶縁部、610 柱状部、704 マスク層,706 イオン

Claims (11)

  1. 第1クラッド層と、
    前記第1クラッド層の上方に形成された活性層と、
    前記活性層の上方に形成された第2クラッド層と、
    を含み、
    前記活性層のうちの少なくとも一部は、利得領域を構成し、
    前記利得領域に生じる光の波長帯において、
    前記活性層の第3側面及び第4側面の反射率は、前記第3側面と対向する前記活性層の第2側面及び前記第4側面と対向する前記活性層の第1側面の反射率よりも高く、
    前記利得領域は、前記第4側面から前記第3側面に向かって設けられた第1部分と、
    前記第3側面から前記第1側面に向かって設けられた第2部分と、
    前記第4側面から前記第2側面に向かって設けられた第3部分と、を有し、
    前記第2部分は、平面的に見て前記第1側面の垂線に対して傾いており、
    前記第3部分は、平面的に見て前記第2側面の垂線に対して傾いており、
    前記第3部分の前記第4側面側の端面の少なくとも一部と、前記第1部分の前記第4側面側の端面の少なくとも一部とは、重なっており、
    前記第3部分の前記第2側面側の端面から出射される光と、前記第2部分の前記第1側面側の端面から出射される光とは、単一の方向または集光する方向に進む、発光装置。
  2. 請求項1において、
    前記第3側面又は前記第4側面の少なくとも一方の面にミラーを有する、発光装置。
  3. 請求項1において、
    前記第3側面又は前記第4側面の少なくとも一方の面で前記利得領域に生じる光を全反射する、発光装置。
  4. 請求項において、
    記第1部分の平面形状と、前記第2部分の平面形状とは、前記第3側面の垂線に対して線対称である、発光装置。
  5. 請求項1において、
    前記利得領域は、前記第1側面から前記第2側面までの間に、該利得領域に生じる光を反射させる少なくとも1つの反射面を有し、
    フレネルの式により得られる前記第1側面の反射率r、前記第2側面の反射率r、および前記反射面の反射率R,R,R,・・・,Rは、下記式(1)を満たす、発光装置。
    (R・・・Rexp{2(g−α)L}<1 ・・・(1)
    但し、gは、利得定数であり、αは、内部損失であり、Lは、前記利得領域に生じる光の前記第1側面から前記第2側面までの光路長である。
  6. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記活性層の平面形状は、四角形ではない、発光装置。
  7. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記クラッド層に電気的に接続された電極と、
    前記他のクラッド層に電気的に接続された他の電極と、
    を含む、発光装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記利得領域は、前記第1側面から光を出射する1つ以上の第1傾斜部と、
    記1つ以上の第1傾斜部と前記第2部分を接続する第1接続部と、を有し、
    前記1つ以上の第1傾斜部は、平面的にみて前記第1側面の垂線に対して傾いた方向に向かって設けられている、発光装置。
  9. 請求項において、
    平面的にみて前記第1側面の垂線に対する前記1つ以上の第1傾斜部の傾き角の大きさは、前記第2部分から離れるほど小さい、発光装置。
  10. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記利得領域は、前記第2側面から光を出射する1つ以上の第2傾斜部と、
    前記1つ以上の第2傾斜部と前記第3部分を接続する第2接続部と、を有し、
    前記1つ以上の第2傾斜部は、平面的にみて前記第2側面の垂線に対して傾いた方向に向かって設けられている、発光装置。
  11. 請求項10において、
    平面的にみて前記第2側面の垂線に対する前記1つ以上の第2傾斜部の傾き角の大きさは、前記第3部分から離れるほど小さい、発光装置。
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