JP5267512B2 - コイル部品 - Google Patents

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Description

本発明はコイル部品に関し、特に、ドラム型コアを用いたコイル部品に関する。
トランスやコモンモードチョークコイルなどのコイル部品としては、トロイダルコアを用いたタイプや、メガネ型コアを用いたタイプなどが存在する。中でも、ドラム型コアを用いたコイル部品は巻線の巻回作業が容易であり、しかも表面実装に適しているという優れた特徴を有している。ドラム型コアとは、巻芯部及びその両端にそれぞれ鍔部が設けられたタイプのコアである。ドラム型コアを用いたコイル部品においては、巻芯部に巻線が巻回され、鍔部に巻線の端部が継線される。
ドラム型コアを用いたコイル部品のうち、コモンモードチョークコイルにおいては2本又はそれ以上の巻線が用いられ、各巻線のターン数が互いに同一とされる。これに対し、トランスにおいては1次巻線と2次巻線のターン数が異なるため、巻線の位置、特に、巻回数が少ない側の巻線の端部における位置が不安定となることがあった。1次巻線と2次巻線のターン数が異なる場合、ターン数の多い側が下層、ターン数の少ない側が上層となるよう巻回されることが一般的であるが、ターン数の少ない上層の巻線において巻線の位置が不安定となりやすい。巻線の位置が不安定であると、コイル部品の特性ばらつきが大きくなるという問題が生じる。
巻線の位置を安定させたコイル部品としては、特許文献1に記載されたコイル部品が知られている。特許文献1に記載されたコイル部品は、フランジを用いて巻芯部を3分割することによって、巻回数の少ない2次巻線の位置を安定させている。
特開平11−288830号公報
しかしながら、実際に巻線の位置がばらつくのは巻線の最初又は最後のターン、すなわち、鍔部に最も近いターンであることから、特許文献1に記載されたコイル部品のように単にフランジを用いて巻芯部を分割するだけでは特性のばらつきを十分に抑制することは困難である。
しかも、特許文献1に記載されたコイル部品では、1次巻線の一端と2次巻線の一端との距離が、1次巻線の他端と2次巻線の他端との距離と大きく異なってしまう。このため、1次巻線と2次巻線の線間容量の非対称性が大きいという問題もあった。
したがって、本発明の目的は、上層に位置する巻線の最初又は最後のターンの位置を安定させることが可能なコイル部品を提供することである。
また、本発明の他の目的は、2つの巻線の線間容量の非対称性が軽減されたコイル部品を提供することである。
本発明によるコイル部品は、第1及び第2の鍔部と、前記第1の鍔部の内側面と前記第2の鍔部の内側面とを繋ぐ巻芯部とを有するドラム型コアと、前記巻芯部に巻回され、一端が前記第1の鍔部に設けられた第1の継線部に接続され、他端が前記第2の鍔部に設けられた第2の継線部に接続された第1の巻線と、前記巻芯部に巻回され、一端が前記第1の鍔部に設けられた第3の継線部に接続され、他端が前記第2の鍔部に設けられた第4の継線部に接続された第2の巻線と、を備え、前記第1の巻線は、前記一端から前記他端に向かって前記第1の鍔部側から前記第2の鍔部側へ巻回される往路巻線層と、前記一端から前記他端に向かって前記第2の鍔部側から前記第1の鍔部側へ巻回される復路巻線層とを含む奇数個の巻線層を有し、前記第1の鍔部の内側面と前記巻線層との距離は、上層の巻線層ほど離れており、前記第2の巻線は前記第1の巻線上に巻回されており、前記第2の巻線のうち前記第1の鍔部の内側面と接するターンは、前記第1の巻線に接し、且つ、重心位置が前記第1の巻線との接触部よりも前記第1の鍔部側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、上層に位置する第2の巻線の最初又は最後のターンが、鍔部と第1の巻線との間に挟まれることから、第2の巻線の最初又は最後のターンの位置が安定する。これにより、特性ばらつきの少ないコイル部品を提供することが可能となる。しかも、第1の巻線の最初又は最後のターンと、第2の巻線の最初又は最後のターンとの距離が近づくことから、線間容量の非対称性が軽減される。
本発明において、前記第2の鍔部の内側面と前記巻線層との距離は、上層の巻線層ほど離れており、前記第2の巻線のうち前記第2の鍔部の内側面と接するターンは、前記第1の巻線に接し、且つ、重心位置が前記第1の巻線との接触部よりも前記第2の鍔部側に位置していることが好ましい。かかる態様によれば、第2の巻線の最初のターン及び最後のターンの両方が、鍔部と第1の巻線との間に挟まれることから、第2の巻線の最初及び最後のターンの位置が安定する。これにより、コイル部品の特性ばらつきをより低減することが可能となる。
本発明において、前記第2の巻線の線径は、前記第1の巻線の線径よりも大きいことが好ましい。線径の大きい巻線は曲率が小さいため位置が安定しにくいが、本発明によれば、このような態様であっても位置を安定させることが可能となる。
上記の場合、前記巻線層のうち最も下層に位置する往路巻線層を構成する複数のターンのうち、前記第1の鍔部の内側面に最も近いターンは、前記第1の鍔部の内側面から離れていることが好ましい。第2の巻線の線径が大きい場合、鍔部と第1の巻線との間に第2の巻線を挟み込むことができない場合があるが、本態様によれば、このような場合であっても第2の巻線の最初又は最後のターンを鍔部と第1の巻線との間に挟み込むことが可能となる。
さらに上記の場合、前記巻線層のうち最も下層に位置する往路巻線層を構成する複数のターンのうち、前記第2の鍔部の内側面に最も近いターンは、前記第2の鍔部の内側面から離れていることが好ましい。本態様によれば、第2の巻線の線径が大きい場合であっても、第2の巻線の最初のターン及び最後のターンの両方を鍔部と第1の巻線との間に挟み込むことが可能となる。
本発明において、前記巻線層のうち所定の巻線層の巻回数をnとした場合、前記所定の巻線層と接する下層の巻線層の巻回数はn+1であり、前記所定の巻線層と接する上層の巻線層の巻回数はn−1であることが好ましい。かかる態様によれば、下層の巻線層によって形成される谷線に沿って上層の巻線層を巻回することができることから、上層の巻線層の位置を安定させることが可能となる。
このように、本発明によれば、上層に位置する巻線の最初又は最後のターンの位置が安定することから、コイル部品の特性ばらつきを低減することが可能となる。しかも、線間容量の非対称性が軽減されることから、コイル部品の接続方向による特性差を軽減することが可能となる。
本発明の好ましい第1の実施形態によるコイル部品100の構造を示す略斜視図である。 コイル部品100の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 往路巻線層と復路巻線層の巻回方向を説明するための模式図である。 巻線30,40と鍔部12の内側面12aとの位置関係を説明するための模式的な拡大図である。 比較例によるコイル部品150の模式的な断面図である。 コイル部品100,150の等価回路図である。 本発明の第2の実施形態によるコイル部品200の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第3の実施形態によるコイル部品300の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第4の実施形態によるコイル部品400の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第5の実施形態によるコイル部品500の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい第1の実施形態によるコイル部品100の構造を示す略斜視図である。図2は、コイル部品100の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態によるコイル部品100は、ドラム型コア10と2つの巻線30,40によって構成されている。ドラム型コア10は、巻芯部11と、巻芯部11の両端に設けられた一対の鍔部12,13とを備えている。これら鍔部12,13は互いに対向する内側面12a,13aを有しており、巻芯部11は鍔部12の内側面12aと鍔部13の内側面13aとを繋いでいる。
鍔部12の上面12bには継線部21,23が設けられ、これら継線部に巻線30,40の一端30a,40aがそれぞれ接続されている。継線部21,23は、鍔部12の外側面12cに設けられた導体21a,23aを介して、鍔部12の底面12dに設けられた端子電極21b,23bにそれぞれ接続されている。同様に、鍔部13の上面13bには継線部22,24が設けられ、これら継線部に巻線30,40の他端30b,40bがそれぞれ接続されている。継線部22,24は、鍔部13の外側面13cに設けられた導体22a,24aを介して、鍔部13の底面13dに設けられた端子電極22b,24bにそれぞれ接続されている。底面12d,13dは、実使用時においてプリント基板側に位置する面である。これにより、プリント基板に設けられた4つのランド電極は、それぞれコイル部品100の端子電極21b〜24bに接続されることになる。
巻線30,40は、いずれも巻芯部11に巻回されている。このうち、巻線30は下層に巻回された巻線であり、特に限定されるものではないが、トランスの2次巻線として用いられる。一方、巻線40は上層に巻回された巻線であり、特に限定されるものではないが、トランスの1次巻線として用いられる。巻線30,40は、図1に示す矢印Aから見た場合、いずれも一端30a,40aから他端30b,40bに向かって右回り(時計回り)に巻回されている。以下、巻線30,40の巻回構造について詳細に説明する。
図2に示すように、巻線30は3層の巻線層31〜33を構成している。これら巻線層は、一端30aから他端30bに向かって鍔部12側から鍔部13側へ巻回される往路巻線層と、一端30aから他端30bに向かって鍔部13側から鍔部12側へ巻回される復路巻線層が交互に積層された構造を有している。最下層の巻線層31は往路巻線層であり、例えば52ターンである。2番目の巻線層32は復路巻線層であり、例えば51ターンである。最上層の巻線層33は往路巻線層であり、例えば50ターンである。このように、2番目の巻線層32の巻回数をn(=51)とした場合、1つ下層の巻線層31の巻回数をn+1(=52)とし、1つ上層の巻線層33の巻回数をn−1(=50)とすれば、図2に示すように、下層の巻線層によって形成される谷線に沿って上層の巻線層を巻回することができることから、上層の巻線層の位置を安定させることが可能となる。
これに対し、巻線40は1層の巻線層のみを構成しており、巻線30によって構成される巻線層31〜33のさらに上層に巻回されている。巻線40のターン数は例えば15ターンである。巻線40を構成する各ターンのうち、隣接する2つのターンは互いに接触している必要はなく、所定の隙間が存在していても構わない。この場合、隣接するターン間の隙間は一定であることが望ましい。
特に限定されるものではないが、本実施形態においては巻線40の線径φ1は巻線30の線径φ2よりも大きい。これは、巻線40をトランスの1次巻線として用い、巻線30をトランスの2次巻線として用いた場合、上記の例のように巻線40が15ターン、巻線30が153ターン(=52+51+50)であるとすると、15:153の昇圧トランスとなり、1次側には2次側よりも大きな電流(約10倍)が流れるからである。
実際の巻回作業においては、模式図である図3に示すように、まず最下層の巻線層31(往路巻線層)を鍔部12側から鍔部13側へ巻回し、次に、2番目の巻線層32(復路巻線層)を鍔部13側から鍔部12側へ巻回し、さらに、最上層の巻線層33(往路巻線層)を鍔部12側から鍔部13側へ巻回する。したがって、巻線30の最初のターン30sは、巻線層31のうち鍔部12に最も近い部分に位置し、巻線30の最後のターン30eは、巻線層33のうち鍔部13に最も近い部分に位置することになる。巻線30を巻回し終わったら、次に巻線40を鍔部12側から鍔部13側へ巻回する。したがって、巻線40の最初のターン40sは鍔部12に最も近い部分に位置し、巻線40の最後のターン40eは鍔部13に最も近い部分に位置することになる。
図4は、巻線30,40と鍔部12の内側面12aとの位置関係を説明するための模式的な拡大図である。
図4に示すように、鍔部12の内側面12aと巻線層31〜33との距離は、上層の巻線層ほど離れている。本実施形態では、最下層の巻線層31は鍔部12の内側面12aと接しており、したがってこれらの距離L1はゼロである。また、本実施形態では下層の巻線によって形成される谷線に沿って上層の巻線が巻回されていることから、2番目の巻線層32と鍔部12の内側面12aとの距離L2は、線径φ2の半分(=φ2/2)であり、最上層の巻線層33と鍔部12の内側面12aとの距離L3は、線径φ2と等しい。すなわち、
L1<L2<L3
である。特に図示しないが、巻線30,40と鍔部13の内側面13aとの位置関係も同様である。
巻線30がこのような構造を有していることから、鍔部12(13)の内側面12a(13a)と巻線30との間には、V字型の空間50が形成される。巻線40の最初のターン及び最後のターンは、このようにして形成される空間50に食い込むように挟み込まれている。ここで、最初のターンとは鍔部12に最も近いターンを指し、最後のターンとは鍔部13に最も近いターンを指している。
より具体的に説明すると、図4に示すように、巻線40の最初のターン40sは接触部40Xにおいて鍔部12の内側面12aと接し、且つ、接触部40Yにおいて巻線30にも接している。そして、巻線40の最初のターン40sの重心位置40Zは、巻線30との接触部40Yよりも鍔部12側に位置している。ここで、重心位置40Zとは巻線40の中心であり、重心位置40Zから巻回軸へ向かう方向が重心方向Zとなる。したがって、重心方向Zは重力方向とは必ずしも一致しない。換言すれば、巻線40の巻回作業において巻締める力がかかる方向(巻回軸へ向かう方向)が重心方向Zとなる。
かかる構成により、重心位置40Zが接触部40Xと接触部40Yとの間に位置することになるため、巻線40の最初のターン40sはV字型の空間50に確実に挟み込まれ、巻回作業時における重心方向Zへの力によって当該位置に安定することになる。最後のターン40eも同様である。本実施形態のように巻線40の線径φ1が巻線30の線径φ2よりも大きい場合、曲率の小さい巻線40の位置が安定しにくくなるが、本実施形態によれば、巻線の位置がばらつき易い最初のターン及び最後のターンの位置が安定するため、特性のばらつきを抑制することが可能となる。
しかも、本実施形態では、巻線40の最初のターン及び最後のターンがV字型の空間50に挟み込まれる結果、巻線30の一端30aから巻線40の一端40aまでの距離と、巻線30の他端30bから巻線40の他端40bまでの距離との差が小さくなる。これにより、巻線30と巻線40の線間容量の非対称性が低減される。次に、その理由について説明する。
図5は、比較例によるコイル部品150の模式的な断面図である。
比較例によるコイル部品150は、本実施形態によるコイル部品100と同様、巻線40が15ターン、巻線30が153ターンであり、巻線30が3層の巻線層31a〜33aを構成している。しかしながら、本実施形態によるコイル部品100とは異なり、各巻線層31a〜33aのターン数はいずれも51ターンである。
このような構成とした場合、巻線30の最後のターン30eと巻線40の最後のターン40eとの距離は非常に近くなる一方で、巻線30の最初のターン30sと巻線40の最初のターン40sとの距離は大きく離れてしまう。その結果、2次側の端子電極22b,24bのうち、端子電極22bを基準電位(例えばグランド)に接続する場合と、端子電極24bを基準電位に接続する場合とで、特性に無視できない差が生じるおそれがある。つまり、等価回路図である図6に示すように、端子電極21bと23bとの間に生じる寄生容量C1と、端子電極22bと24bとの間に生じる寄生容量C2とが大きく異なってしまい、コイル部品150に無視できない方向性が生じることになる。
これに対し、本実施形態によるコイル部品100では、図2に示すように、巻線40の最初のターン40s及び最後のターン40eがV字型の空間50に挟み込まれることから、比較例によるコイル部品150と比べると、巻線30の最初のターン30sと巻線40の最初のターン40sとの距離が近くなる。これにより、図6に示す寄生容量C1と寄生容量C2との差が軽減されることから、コイル部品150と比べてコイル部品100の非対称性が低減されることになる。
しかも、比較例によるコイル部品150では、V字型の空間50が存在しないことから、巻線40の最初のターン40s及び最後のターン40eの位置が不安定となる。その結果、最初のターン40sや最後のターン40eの位置が動くことによってコイル部品150の特性が変化するという問題も生じる。また、実際の巻回作業においても、特に最初のターン40sの位置が定まらないことから、作業効率が低下する。これに対し、本実施形態によるコイル部品100では、既に説明したとおり、巻線40の最初のターン40s及び最後のターン40eの位置が安定していることから、このような特性の変動が生じることがない。また、巻線40の巻回作業を効率よく行うことも可能となる。
さらに、本実施形態によるコイル部品100においては、巻線30が巻線40によって取り囲まれるような構造を有していることから、巻線30と巻線40との結合が高まり、その結果、リーケージインダクタンスを低減することも可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態によるコイル部品200の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図7に示すように、本実施形態によるコイル部品200は、鍔部12側にのみV字型の空間50が形成され、鍔部13側にはV字型の空間50が形成されていない点において、第1の実施形態によるコイル部品100と相違している。かかる構成によれば、鍔部12側に形成されるV字型の空間50がより大きくなることから、巻線30の最初のターン30sと巻線40の最初のターン40sとの距離がより近くなる。これにより、コイル部品100よりもさらに非対称性を低減することが可能となる。また、実際の巻回作業においては、巻き始めとなる最初のターン40sの位置を安定させることが作業効率を高める上で重要であるところ、本実施形態によるコイル部品200では最初のターン40sが収容される空間50が大きくなることから、作業効率を高めることが可能となる。
図8は、本発明の第3の実施形態によるコイル部品300の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図8に示すように、本実施形態によるコイル部品300は、巻線30の線径と巻線40の線径が等しい点において、第1の実施形態によるコイル部品100と相違している。図8においては、ハッチングの施されていない側が巻線30であり、ハッチングが施されている側が巻線40である。このように、本発明において巻線30の線径と巻線40の線径との関係は任意である。本例のように、巻線30の線径と巻線40の線径が等しい場合、最初のターン40s及び最後のターン40eは空間50に容易に収容されるため、作業効率が高まるという利点もある。
図9は、本発明の第4の実施形態によるコイル部品400の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図9に示すように、本実施形態によるコイル部品400は、最下層の巻線層31が鍔部12,13から離れて巻回されている点において、第1の実施形態によるコイル部品100と相違している。より具体的には、巻線層31を構成する複数のターンのうち、鍔部12の内側面12aに最も近いターン30sが鍔部12の内側面12aから離れており、且つ、鍔部13の内側面13aに最も近いターン30xが鍔部13の内側面13aから離れている。かかる構成は、巻線40の線径φ1が巻線30の線径φ2と比べてかなり大きい場合に有効である。つまり、巻線40の線径φ1が巻線30の線径φ2と比べてかなり大きい場合、巻線40の最初のターン40sや最後のターン40eがV字型の空間50に挟まらないことがある。一例として、巻線40の線径φ1が80μm、巻線30の線径φ2が25μmである場合、巻線層31を構成するターン30s及び30xを鍔部12,13に接して巻回すると、V字型の空間50が巻線40に対して小さすぎるため、巻線40の最初のターン40sや最後のターン40eが空間50に挟まらなくなる。このような場合、図9に示すように、巻線層31を構成するターン30s及び30xを鍔部12,13から離して巻回すれば、V字型の空間50のサイズが十分に確保されるため、巻線40の最初のターン40sや最後のターン40eを空間50に挟みこむことが可能となる。
尚、上記の場合、巻線層31を構成するターン30s及び30xの両方を鍔部12,13から離すことが必須でなく、いずれか一方のみを鍔部12,13から離して巻回しても構わない。この場合、巻回作業の作業効率を考慮すれば、ターン30sを鍔部12から離すことが好ましい。
図10は、本発明の第5の実施形態によるコイル部品500の巻回構造を説明するための模式的な断面図である。
図10に示すように、本実施形態によるコイル部品500は、巻線30が5層の巻線層31b〜35bを構成している点において、第1の実施形態によるコイル部品100と相違している。このように、本発明において巻線30によって構成される巻線層の数が3層に限定されるものではなく、往路巻線層と復路巻線層が交互に積層された奇数の巻線層であれば何層であっても構わない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
10 ドラム型コア
11 巻芯部
12,13 鍔部
12a,13a 内側面
12b,13b 上面
12c,13c 外側面
12d,12d 底面
21〜24 継線部
21a〜24a 導体
21b〜24b 端子電極
30 巻線(第1の巻線)
40 巻線(第2の巻線)
30a,40a 巻線の一端
30b,40b 巻線の他端
30s,40s 最初のターン
30e,40e 最後のターン
31〜33 巻線層
40X,40Y 接触部
40Z 重心位置
50 空間
100,200,300,400,500 コイル部品

Claims (7)

  1. 第1及び第2の鍔部と、前記第1の鍔部の内側面と前記第2の鍔部の内側面とを繋ぐ巻芯部とを有するドラム型コアと、
    前記巻芯部に巻回され、一端が前記第1の鍔部に設けられた第1の継線部に接続され、他端が前記第2の鍔部に設けられた第2の継線部に接続された第1の巻線と、
    前記巻芯部に巻回され、一端が前記第1の鍔部に設けられた第3の継線部に接続され、他端が前記第2の鍔部に設けられた第4の継線部に接続された第2の巻線と、を備え、
    前記第1の巻線は、前記一端から前記他端に向かって前記第1の鍔部側から前記第2の鍔部側へ巻回される往路巻線層と、前記一端から前記他端に向かって前記第2の鍔部側から前記第1の鍔部側へ巻回される復路巻線層とを含む奇数個の巻線層を有し、
    前記第1の鍔部の内側面と前記巻線層との距離は、上層の巻線層ほど離れており、
    前記第2の巻線は前記第1の巻線上に巻回されており、
    前記第2の巻線のうち前記第1の鍔部の内側面と接するターンは、前記第1の巻線に接し、且つ、断面中心位置が前記第1の巻線との接触部よりも前記第1の鍔部側に位置していることを特徴とするコイル部品。
  2. 前記第2の鍔部の内側面と前記巻線層との距離は、上層の巻線層ほど離れており、
    前記第2の巻線のうち前記第2の鍔部の内側面と接するターンは、前記第1の巻線に接し、且つ、断面中心位置が前記第1の巻線との接触部よりも前記第2の鍔部側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記第2の巻線の線径は、前記第1の巻線の線径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 前記巻線層のうち最も下層に位置する往路巻線層を構成する複数のターンのうち、前記第1の鍔部の内側面に最も近いターンは、前記第1の鍔部の内側面から離れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコイル部品。
  5. 前記巻線層のうち最も下層に位置する往路巻線層を構成する複数のターンのうち、前記第2の鍔部の内側面に最も近いターンは、前記第2の鍔部の内側面から離れていることを特徴とする請求項4に記載のコイル部品。
  6. 前記巻線層のうち所定の巻線層の巻回数をnとした場合、前記所定の巻線層と接する下層の巻線層の巻回数はn+1であり、前記所定の巻線層と接する上層の巻線層の巻回数はn−1であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコイル部品。
  7. 前記第1の巻線のターン数は、前記第2の巻線のターン数よりも多いことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のコイル部品。
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