JP5264703B2 - 疎水性の、ナノ粒子状のケイ酸共縮合体を含む歯科材料、およびそれらの使用 - Google Patents

疎水性の、ナノ粒子状のケイ酸共縮合体を含む歯科材料、およびそれらの使用 Download PDF

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Description

本発明はケイ酸エステル縮合体を含む歯科材料、ならびにそれらの使用に関する。
テトラアルコキシシランの加水分解、および縮合は、公知のように(M.A.Brook、Silicon in Organic,Organometallic,and Polymer Chemistry、John Wiley&Sons、New Yorkなど 2000年、312〜314ページ参照)、選択される条件に従って、すなわちpH値に依存して、いわゆるQユニット(SiO2)から構成されている生成物の様々な形態につながる。例えば酸性条件下では、高い反応率で架橋することができる、僅かに分枝されたポリマー構造が形成される。これに対して塩基性条件下においては、加水分解はよりゆっくりであるが、しかし加速された縮合がすでに最初から三次元のクラスターの生成、および最終的に緻密なSiO2粒子の生成につながる。これに相応して、Stoeber,Fink und Bohn(J.Colloid Interface Sci.26(1968年)、62〜69ページ参照)によれば、水とアルコールの塩基性溶液(アンモニア)中でケイ酸テトラエチルエステル(TEOS)の加水分解縮合によって得られる、10〜500nmの範囲の単分散の球形SiO2粒子、いわゆるSiO2のナノスフィアを適切に製造することができる。この際、粒径を反応条件の選択によって制御することができる。例えば約5〜8nmの直径の、狭く分散された小粒子はとりわけ、エタノール中でのTEOSの急速な反応で得られた。Petrosoら(Colloid Polymer Science 282 (2003年)、19〜26ページ)によれば、TEOSと、メチルトリエトキシシラン(MTEOS)またはジメチルジエトキシシラン(DMDEOS)との共縮合、および引き続いたn−ヘキサン中でのトリメチルクロロシランとの反応によって、10〜24nmの範囲の直径を有するSiO2のナノスフィアを製造することができ、該SiO2ナノスフィアは、19〜40%のケイ素をSiO2構造として含むにも関わらず、ナノスフィアの単離後に粉体として完全にヘキサン中に分散させることができる。
有機変性されたトリアルコキシシランの縮合においては、シルセスキオキサン(RSiO3/2、T構造)、またはオルモシル(Ormosile)(有機変性されたケイ酸塩)とも呼ばれる、たいてい高粘度の生成物が形成され、かつ多かれ少なかれ規則的に構成された角柱状かご構造、または梯子構造から成る(M.A.Brook、Silicon in Organic, Organometallic,and Polymer Chemistry,John Wiley&Sons、New Yorkなど、2000年、320〜324ページ参照)。典型的に低粘度のポリシロキサン、例えばポリジメチルシロキサンは二官能性シランから出発して製造され、かつたいていいわゆるD構造のR2SiOを有する直鎖状ポリマーから構成されている(J.E.Mark、H.R.Allcock、R.West、Inorganic Polymers、Prentice Hall、Englewood Cliffs 1992年、141〜145ページ)。
DE19816148A1より、オルガノポリシロキサン粒子が単一分子から成るオルガノポリシロキサン粒子を含む、アクリラート含有組成物は公知である。この粒子は5〜200nmの平均直径を有し、かつ溶剤(例えばトルエン、テトラヒドロフラン、または水)に20℃で少なくとも5質量%可溶性である。関連する組成物を歯科材料において使用することができる。DE19816148A1の目的は、充填材として、つまり固体成分として使用可能であるオルガノポリシロキサンナノ粒子を利用することである。
DE69425473T3より、有機官能基を含むオルガノポリシロキサンの製造方法、およびそれから製造されるオルガノポリシロキサン、メルカプト基とアルコキシ基を含むオルガノポリシロキサン、およびそれらの製造のための方法は公知である。この際重要なのは、シラン加水分解と重縮合が基本的に中性のフッ素を含む化合物の存在下で実施されることである。この加水分解と縮合においては非常に多孔性の固体が生成する。
DE39003407A1は、テトラアルコキシシランと、トリアルコキシシラン、またはジアルコキシシラン、および/またはチタンテトラアルコキシドもしくはジルコニウムテトラアルコキシドとの縮合により得られる、重合可能な(メタ)アクリルエステル基を有する少なくとも1のポリシロキサン、またはヘテロポリシロキサンを含む、歯科用充填材料を記載している。記載されている材料は、充填材として利用される固体である。希釈剤として適している、ナノ粒子状の、または液体状の化合物の存在は記載されていない。
本発明は、純粋なジメタクリラートベースの歯科材料に比較して、ほぼ同様のラジカル光重合反応性、および機械的特性を示しながらも、より僅少な細胞毒性を有する希釈剤、低減された水での可溶性、および1.45より小さい屈折率を含む、歯科材料を提供するという課題に基づく。
この課題は、ケイ酸テトラエステルと、式Iの官能化されたトリアルコキシシラン
Figure 0005264703
[式中、P、R、およびnは相互に独立して以下の意味を有する:
Pは1の重合可能なCH2=CH基、CH2=CH−O基、スチリル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基、または1の重付加可能なSH基を表し、
Rはメチル、エチル、またはプロピルを意味し、かつ
n=3〜15である]
との、液体状の、ナノ粒子状の、官能化された疎水性の共縮合体によって解決され、
該共縮合体は、ケイ酸テトラアルキルエステルと、ω位で、すなわち末端位で官能化されたアルキルトリアルコキシシランとの、共縮合によって製造可能である。
好ましいトリアルコキシシランは、式(I)の少なくとも1の変項が先に記載された好ましい定義を有するトリアルコキシシランである。
特に好ましくは、本発明によるシランは、
Pは1の重合可能なCH2=CH基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基、または1の重付加可能なSH基を表し、
Rはメチル、またはエチルを意味し、かつ
n=3〜10である、
シランである。
好適には、トリメチルシリル基で末端基官能化されている縮合体である。
シリル化剤としてトリメチルクロロシランの他に、その他の公知の試薬がトリメチルシリル基の導入のために考慮され、例えばトリメチルメトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、またはヘキサメチルジシラザンである。本発明によれば、好適にはケイ酸テトラアルキルエステルとしてケイ酸テトラメチルエステル、またはケイ酸テトラエチルエステルを使用する。
縮合を好適には塩基性条件下で実施する。特に好ましくは、pH値の範囲が7.5〜13、極めて好ましくは7.5〜11である。
疎水性のケイ酸エステル縮合体は、脂肪族アルカン中で可溶性である。とりわけC5〜C12のアルカンが考慮される。特に好ましくは、この縮合体はヘキサン、ヘプタン、オクタン、またはノナン中で可溶性である。極めて特に好ましくは、ヘキサン中で可溶性の縮合体である。
本発明による液体状の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体を次のように製造することができる。第一の工程においてTEOS、またはケイ酸テトラメチルエステル(TMOS)もしくはその混合物と、式Iのトリアルコキシシランもしくはそれらの混合物との加水分解縮合を、アルコール中、好適にはエタノールまたはメタノール中で30〜80℃、好適には40〜80℃、極めて特に好ましくは50〜60℃で触媒の使用下、好適にはNH4OHの水溶液の使用下で実施する。
本発明によれば、アルコキシシラン基(SiOR)1つあたり、0.5〜3.0molの量の水を添加する。特に好ましくは、アルコキシシラン基1つあたり、2.0〜3.0molの量の水である。
式Iのトリアルコキシシランに対する、ケイ酸テトラアルキルエステルの比は変えることができる。好適にはその比を0.5〜1.2の範囲で変えることができる。特に好ましくは、0.5〜1.0の範囲である。
その後第二の工程において、トリメチルシリル基の導入、好適にはトリメチルクロロシラン(TMCS)の導入のために、脂肪族のアルカン、好適にはC5〜C12のアルカン、特に好ましくはヘキサン、ヘプタン、またはノナン中で加水分解縮合体のアルコール溶液をシリル化剤の溶液と、10〜40時間、好適には10〜30時間、極めて特に好ましくは10〜20時間の時間にわたって反応させ、その際TMCSの量は、第一の工程において加水分解されたSi−ORの量の10〜40mol%、好適には20〜40mol%、極めて特に好ましくは25〜35mol%の範囲で変えることができる。液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体の単離は、アルカン相、好適にはヘキサン相からのアルコール相の分離、アルカン、好適にはヘキサンによるアルコール相の付加的な抽出、合したヘキサン相からの溶剤の留去、および高真空中での残留物の乾燥によって行うことができる。この際、形成された液体状縮合体の29Si−NMR分光法試験は、高度に縮合されたQ構造(SiO2ユニット)の高い割合の存在を示し、このことはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体のナノ粒子状構造を裏付ける。粒径測定を動的光散乱法によって行ったところ、粒子の大きさは、1〜5nmの範囲で様々であった。
本発明による、液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体ベースの歯科材料を、好適には公知のラジカル開始剤を用いて(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering、第13巻、Wiley−Intersci.出版、New Yorkなど、1988年、754ページ以降参照)重合させることができる。特に光開始剤( J.P.Fouassier,J.F.Rabek(編)、Radiation Curing in Polymer Science and Technology、第II巻、Elsevier Applied Science、 London und New York 1993年参照)がUV領域、または可視領域のために適しており、例えばベンゾインエーテル、ジアルキルベンジルケタール、ジアルコキシアセトフェノン、アシルホスフィンオキシド、またはビスアシルホスフィンオキシド、α−ジケトン、例えば9,10−フェナントレンキノン、ジアセチル、フリル、アニシル、4,4’−ジクロロベンジル、および4,4’−ジアルコキシベンジル、およびカンファーキノンである。
さらにはアゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)、またはアゾビス−(4−シアノ吉草酸)、または過酸化物、例えばジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオクトアート、t−ブチルペルベンゾアート、またはジ−(t−ブチル)−ペルオキシドも使用することができる。熱硬化のための開始剤としては、ベンゾピナコール、および2,2’−ジアルキルベンゾピナコールもまた適している。
過酸化物、またはα−ジケトンによる促進の加速のために、芳香族アミンとの組み合わせもまた、頻繁に好ましくあり得る。すでに有利と実証されているレドックス系は、ベンゾイルペルオキシド、またはカンファーキノンと、アミン、例えばN,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、または構造的に近縁の系とからの組み合わせである。さらにまた、過酸化物と、例えばアスコルビン酸、バルビツール酸、またはスルフィン酸のような還元剤とから成るレドックス系も適している。
本発明による歯科材料を従来のラジカル重合可能なモノマー、とりわけ二官能性の(メタ)アクリラート架橋剤との混合物で使用することができる。これに関連して適しているのはとりわけ、架橋する二官能性の、または多官能性のアクリラートもしくはメタクリラート、例えばビスフェノールA−ジ(メタ)アクリラート、ビス−GMA(メタクリル酸とビスフェノールAのジグリシジルエーテルとから成る付加生成物)、UDMA(2−ヒドロキシエチルメタクリラートと2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートとから成る付加生成物)、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、またはテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、ペンタエリトリットテトラ(メタ)アクリラート、ならびにブタンジオールジ(メタ)アクリラート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリラート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリラートである。さらにはコモノマーとして特に、相応するメタクリラート基を含有するシランの加水分解縮合によって得られる、メタクリラート変性ポリシロキサン樹脂を使用することもできる。これらのメタクリラート変性ポリシロキサン樹脂は、高い官能性によって特徴付けられる。と言うのもたいていこれらの樹脂は、官能化されていないシランとの共縮合体は除いて、シロキサン繰返単位1あたり少なくとも1の重合可能な基を有しているからである。2のメタクリラート基を有するシランから出発する場合、こうしてあらゆるシロキサン単位が2の重合可能な基を含む。ポリシロキサンはたいてい高粘度であり、かつこれに相応して本発明による液体状の、ヘキサン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体を用いて効果的に希釈することができる。本発明による、液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体と同様にポリシロキサンもまた、水または水溶液中での僅少な可溶性によって特徴付けられ、その結果、非常に僅かな重合されていない成分もまた、口腔条件では歯科材料から可溶性ではなく、ひいては溶出し得ない。重合可能なポリシロキサン樹脂の製造に適したメタクリルシランは市販で手に入り、例えば3−(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン(MEMO)、または例えばグリセリンジメタクリラートと、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン(DMAURS)との反応によって(EP0618242B1)、またはグリセリンジメタクリラートと、無水グルタル酸との反応、および引き続いて3−アミノプロピルトリエトキシシラン(DMAGAMS)
Figure 0005264703
との反応によって(DE19903177C2)容易に製造することができ、記載された特許には、メタクリラート基含有シランの加水分解縮合によるメタクリラート変性ポリシロキサン樹脂の製造も記載されている。
液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、SHで官能化された疎水性のケイ酸共縮合体との重付加のための反応成分として、二官能性の、または多官能性のアクリラートを使用することができる。適切なアクリラートの例は、エチレングリコールジアクリラート、ヘキサンジオールジアクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、エトキシ化されたビスフェノールAのジアクリラート、ポリエチレングリコール200のジアクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、ペンタエリトリットテトラアクリラートである。重付加に適した触媒として好適には、アルカリ金属水酸化物、例えばKOH、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、例えばテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、とりわけ二環式のアミジン、例えば1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、およびグアニジン、とりわけテトラメチルグアニジンを使用する。
さらに本発明による液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体ベースの歯科材料を、機械的特性の改善のために有機または無機粒子で充填することができる。好ましい無機充填材は、非晶質の球形ナノ粒子状の充填材であり、そのベースは10〜200nmの平均粒子直径を有する酸化物、例えば熱分解法シリカ、または沈殿シリカ、ZrO2、およびTiO2、もしくはSiO2、ZrO2、および/またはTiO2から成る混合酸化物、0.2〜5μmの平均粒径を有する、極微少(mikrofein)の充填材ならびにミニフィラー(Minifuellstoff)、例えば石英粉末、ガラスセラミック粉末、またはガラス粉末、ならびにX線不透性の充填材、例えばイッテルビウムトリフルオリド、またはナノ粒子状のタンタル(V)の酸化物、もしくは硫酸バリウムである。さらにはガラス繊維、ポリアミド繊維、または炭素繊維も使用することができる。
最後に、本発明による液体状の、ナノ粒子状の、好適にはアルカン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体ベースの歯科材料に、必要な場合はさらなる成分、例えば安定剤、UV吸収剤、着色剤、または顔料、ならびに潤滑剤を添加することができる。
本発明による液体状の、ナノ粒子状の、ヘキサン中で可溶性の、官能化された疎水性のケイ酸共縮合体ベースで、特に歯科材料、例えば充填複合材料、固定セメント(Befestigungszement)、または被覆用材料を製造することができる。すなわち、本発明による歯科材料を充填複合材料、固定セメント、または被覆用材料に使用することができる。このような材料は僅少な水分吸収、良好な機械的特性、高い耐摩耗性、および生体適用性によって特徴付けられる。
好適には本発明によるトリアルコキシシランを、
a)1〜45質量%、および特に好ましくは1.00〜30質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
c)5〜50質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
d)30〜85質量%、および特に好ましくは40〜80質量%の1の充填材
を含む充填複合材料のために使用する。
さらには、本発明による歯科材料を、
a)1〜60質量%、および特に好ましくは1.0〜30質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
c)5〜60質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
d)20〜60質量%、および特に好ましくは30〜60質量%の1の充填材
を含むセメントのために使用することができる。
本発明による歯科材料のもう一つの有利な使用は、
a)1〜95質量%、および特に好ましくは10〜40質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
c)5〜60質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
d)0〜20質量%の1の充填材
を含む被覆材料である。
本発明を以下、実施例を用いてより詳しく説明する。
実施例1
ヘキサン中で可溶性の、メタクリラート基で官能化された疎水性のケイ酸共縮合体、McNano−1の合成
0.06molのテトラエトキシシラン(TEOS)と、0.06molの3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランを、150mlのメタノールと混合し、かつ50℃に加熱する。この混合物に対して、1.116mol(r=9.3mol H2O/mol Si)の0.1NのNH4OH溶液を添加し、かつ3時間50℃で撹拌する。200mlのn−ヘキサン中の0.134molのトリメチルクロロシラン(TMCS)を、引き続き室温でゆっくり添加し、かつ18時間撹拌する。メタノール相を分離し、かつn−ヘキサンで抽出し、合したn−ヘキサン相を水で洗浄し、かつ無水硫酸ナトリウムで乾燥する。ロータリーエバポレーターによる溶剤の除去、および40℃(10-1mbar)での乾燥後、11.8g(理論量の49.8%)の無色の透明な液体が得られる。
特性決定:1H−NMR分光法での、メタクリラート基対トリメチルシリル基の比=1:1.96、29Si−NMRスペクトルで、R3SiO0.5:RSiO1.5:SiO2の比=1:0.56:0.34、モノマー含まず、剪断粘度:0.10Pa・s、強熱残分:36.9質量%、元素分析:C含有率39.8質量%、屈折率:1.4346、Malvern Zeta Sizer Nanoを用いた動的光散乱法による、縮合体McNano−1の1.0%のエタノール溶液の粒径測定は、1.5nmの平均粒径を示した。
この実施例が示すのは、四官能性TEOSの、および三官能性3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランの混合物の使用、ならびに塩基性縮合条件にもかかわらず、液体状の、非常に低粘度の、ナノ粒子状のケイ酸共縮合体が形成されたということである。
実施例2
シランSi87(1,3−ジメタクリロイルオキシプロピル−[4−(3−トリエトキシシリル)プロピル−N−メチルアミノカルボニル)]ブチラート)の合成、およびその合成物の、樹脂OM−87への加水分解縮合
17.12g(50mmol)の1,3−ジメタクリロイルオキシプロピル−2−イル−水素グルタラート(=グリセリンジメタクリラートと、無水グルタル酸との1:1の反応生成物)を、65mlの無水メチレンクロリドに溶解し、0.2gの4−ジメチルアミノピリジンを混合し、かつ0℃に冷却する。これに対して9.59g(50mmol)のN−3−ジメチルアミノプロピル−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリドを加え、温度が0℃より上昇しないようにする。室温に暖めて一時間の撹拌後、反応混合物を氷の上に注ぎ、かつ氷冷混合物のpH値を0.3Nの塩酸で6〜7に調整する。引き続きメチレンクロリド相を150mlの氷水で3度洗浄し、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥する。真空中で溶剤の留去後、21.9g(理論量の80.8%)のシランSi87が淡黄色の透明な液体として得られる。
加水分解縮合のために、10.0gのSi87を90gの無水酢酸エチルに溶解する。これに対して、1.04gの1NのNH4F水溶液を添加し、かつこの溶液を48時間室温で撹拌する。ガラスフリットによる濾過後、溶液を0.5mgの2,6−ジ−t−ブチル−4−(ジメチルアミノメチル)フェノール、および1mgの2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを用いて安定化させる。淡黄色の濁った溶液をロータリーエバポレーターを用いて40℃で空気の導入下、溶剤を除去し、かつ引き続き良好な真空(Feinvakuum)で、40℃、および0.06mbarで乾燥する。8.64g(理論量の93.5%)の高粘度の(η=407Pa・s)の樹脂OM−87が得られる。
実施例3
ヘキサン中で可溶性の、メルカプト基で官能化された疎水性のケイ酸共縮合体の合成
0.06molのテトラエトキシシランと、0.06molの3−メルカプトプロピルトリエトキシシランを、150mlのメタノールと混合し、かつ50℃に加熱する。この混合物に対して、1.116mol(r=9.3mol H2O/mol Si)の0.1NのNH4OH溶液を添加し、かつ3時間50℃で撹拌する。200mlのn−ヘキサン中の0.134molのTMCSを、引き続き室温でゆっくりと添加し、かつ18時間撹拌する。メタノール相を分離し、かつn−ヘキサンで抽出し、合したn−ヘキサン相を水で洗浄し、かつ無水硫酸ナトリウムで乾燥する。ロータリーエバポレーターによる溶剤の除去、および40℃(10-1mbar)での乾燥後、無色の透明な液体(15.9g(理論量の72.1%))が得られる。
特性決定:1H−NMRスペクトルでの、メルカプト基対トリメチルシリル基の比=1:2.11、29Si−NMRスペクトルでの、R3SiO0.5:RSiO1.5:SiO2の比=1:0.49:0.44、モノマー含まず、剪断粘度:0.12Pa・s、強熱残分:38.6質量%、屈折率:1.4390。
実施例4
長鎖のメタクリロイルシランから出発する、ヘキサン中で可溶性の、メタクリラート基で官能化された疎水性のケイ酸共縮合体McNano−2の合成
0.03molのTEOSと、0.03molの10−(メタクリロキシ)−デシルトリエトキシシランを、75mlのメタノールと混合し、かつ50℃に加熱する。この混合物に対して、0.56mol(r=9.3molH2O/mol Si)の0.1NのNH4OH溶液を添加し、かつ3時間50℃で撹拌する。100mlのn−ヘキサン中の67mmolのTMCSを、引き続き室温でゆっくりと添加し、かつ17時間撹拌する。この混合物を、幾つかの大きい固体粒子を分離するために素早く濾過する。引き続きメタノール相を分離し、かつn−ヘキサンで抽出し、合したn−ヘキサン相を水で洗浄し、かつ無水硫酸ナトリウムで乾燥する。ロータリーエバポレーターによる溶剤の除去、および40℃(10-1mbar)での乾燥後、11.7g(理論量の77%)の無色の透明な液体が得られる。
特性決定:1H−NMR分光法での、メタクリラート基対トリメチルシリル基の比=1:2.4、29Si−NMRスペクトルで、Tユニットの縮合度:83%、モノマー含まず、剪断粘度:56mPa・s、屈折率:1.4332、Malvern Zeta Sizer Nano−Sを用いた動的光散乱法による、縮合体McNano−2の1.0%のエタノール溶液の粒径測定は、3.7nmの平均粒径を示した。
この実施例が示しているのは、長鎖の疎水性シランの使用において、液体状の、非常に低粘度の、ナノ粒子状のケイ酸共縮合体樹脂の収率が、明らかに高められたということである。
実施例5
実施例1からの、メタクリラート基で官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体McNano−1を有する複合材料の製造
以下で記載された表1に相応して、純粋なメタクリルトリアルコキシシランの重縮合体、OM−87(実施例2より)のAベースの複合材料と、メタクリラート基で官能化された疎水性のケイ酸共縮合体、実施例1からのMcNano−1を含むBベースの複合材料を、ピンミル「Exakt」(Exakt Apparatebau、Norderstedt)を用いて製造した。
Figure 0005264703
1)カンファーキノンとp−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルとから成る、1:1の混合物
2)SiO2−ZrO2の混合酸化物、35質量%のZrO2、粒径:130〜230nm(Tokoyama Soda、日本)
3) 1.2μmの平均粒径を有する、シラン化されたバリウムアルミニウムボロシリカートのガラス充填材(Schott、Landshut)
4)40nmの粒径を有する、シラン化された熱分解法シリカ(Degussa)
5)0.3〜0.5μmの粒径を有する、YbF3(Rhodia)
Figure 0005264703
1)WL=37℃での試料体の水中貯蔵
これらの材料から相応する試料体を調製し、該試料体を、歯科用の光源Spectramat(Ivoclar Vivadent AG)を用いて3分間、2度照射し、それによって硬化させた。ISO基準、ISO−4049(歯科学、ポリマーベースの充填材、修復材料、および合着材料)に従って、曲げ強さ、もしくは曲げ弾性率を測定した。
表2から明らかなのは、材料Bは材料Aと比べて比較可能な機械的特性につながっていることである。McNano−1のケイ酸共縮合体の僅少な粘度により、より高い充填度、ひいては複合材料特性のさらなる改善を達成することができる。

Claims (27)

  1. ケイ酸テトラアルキルエステルと、式Iの官能化されたトリアルコキシシラン
    Figure 0005264703
    [式中、P、Rおよびnは相互に独立して以下の意味を有する:
    は重合可能なCH2=CH基、CH2=CH−O基、スチリル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基、または重付加可能なSH基を表し、
    Rはメチル、エチル、またはプロピルを意味し、かつ
    n=3〜15である]
    との、液体状の、官能化された疎水性の共縮合体を含む歯科材料であって、
    ケイ酸テトラアルキルエステルと、ω位で官能化されたアルキルトリアルコキシシランとの共縮合、および引き続いたトリメチルシリル基による末端基の官能化によって製造可能である、前記歯科材料。
  2. 前記ケイ酸テトラアルキルエステルが、ケイ酸テトラメチル、またはケイ酸エチルエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の歯科材料。
  3. 前記縮合体がトリメチルシリル化剤によって末端基で官能化されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の歯科材料。
  4. 塩基性条件下で縮合することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  5. 前記ケイ酸エステル縮合体がヘキサン、ヘプタン、オクタン、またはノナン中で可溶性であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  6. トリアルコキシシランとして式I
    Figure 0005264703
    [式中、P、Rおよびnは相互に独立して以下の意味を有する:
    は重合可能なCH2=CH基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基、または重付加可能なSH基を表し、
    Rはメチル、またはエチルを意味し、かつ
    n=3〜10である]
    の化合物を使用することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  7. 1.ケイ酸テトラアルキルエステルとシランとの加水分解縮合を、アルコールを用いて30〜80℃で触媒の使用下実施し、かつ
    2.加水分解縮合体のアルコール溶液をトリメチルシリル化剤の溶液を用いて10〜40時間にわたって反応させる、
    二工程法で得られる請求項1から6までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  8. 前記アルコールがエタノール、またはメタノールであることを特徴とする、請求項に記載の歯科材料。
  9. 第一の工程において、温度が40℃〜80℃の間であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  10. 前記触媒がNH4OHの溶液であることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  11. をアルコキシシラン基1つあたり0.5〜2.0molの量で添加することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  12. Iのトリアルコキシシランに対する、ケイ酸エステルの比が0.5〜1.2の間であることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  13. 前記トリメチルシリル化剤がトリメチルクロロシランであることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  14. 前記トリメチルクロロシランがアルカン中に溶解されていることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  15. 第二の工程において10〜40時間の間、反応を実施することを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  16. 20〜40mol%のトリメチルクロロシランを使用し、その際この記載が第一の工程で加水分解されたシランの全量に対することを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  17. 前記歯科材料が、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体の重合のための開始剤を含むことを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  18. 前記歯科材料が、光開始剤を含むことを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  19. 前記歯科材料が、熱硬化のための開始剤を含むことを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  20. 前記歯科材料が、ラジカル重合可能なモノマー、または重付加樹脂を含むことを特徴とする、請求項1から19までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  21. 前記歯科材料が、安定剤、UV吸収剤、着色剤、顔料、または潤滑剤を含むことを特徴とする、請求項1から20までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  22. 前記歯科材料が、有機または無機充填材粒子を含むことを特徴とする、請求項1から21までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  23. 前記歯科材料が、無機充填材として非晶質の球形のナノ粒子状の充填材を含むことを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項に記載の歯科材料。
  24. 充填複合材料、固定セメント、または被覆用の材料のための、請求項1から23までのいずれか1項に記載の歯科材料の使用。
  25. 前記充填複合材料が、
    a)1〜45質量%、および特に好ましくは1.00〜30質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
    b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
    c)5〜50質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
    d)30〜85質量%、および特に好ましくは40〜80質量%の充填材
    を含む、請求項24に記載の使用
  26. 前記セメントが、
    a)1〜60質量%、および特に好ましくは1.0〜30質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
    b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
    c)5〜60質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
    d)20〜60質量%、および特に好ましくは30〜60質量%の充填材
    を含む、請求項24に記載の使用
  27. 前記被覆材料が、
    a)1〜95質量%、および特に好ましくは10〜40質量%の、ヘキサン中で可溶性の、ナノ粒子状の、官能化された、疎水性のケイ酸共縮合体、
    b)0.01〜5質量%、特に好ましくは0.1〜2.0質量%のラジカル開始剤、
    c)5〜60質量%、および特に好ましくは0〜40質量%のその他のラジカル重合可能なモノマー成分、
    d)0〜20質量%の充填材
    を含む、請求項24に記載の使用
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