JP5264525B2 - 研削装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェーハ等の薄板状のワークを研削して薄化加工する研削装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、円板状の半導体ウェーハ(以下、ウェーハ)の表面に格子状の分割予定ラインによって多数の矩形領域を区画し、これら矩形領域の表面にICやLSI等の電子回路を形成した後、全ての分割予定ラインを切断する、すなわちダイシングして、1枚のウェーハから多数の半導体チップを得ている。このようにして得られた半導体チップは、樹脂封止によりパッケージングされて、携帯電話やPC(パーソナル・コンピュータ)等の各種電気・電子機器に広く用いられている。
このような製造工程において、ウェーハは、多数の半導体チップにダイシングされるに先立ち、電子回路が形成された表面とは反対側の裏面が研削され、所定の厚さに薄化されている。ウェーハの薄化は、機器のさらなる小型化や軽量化の他、熱放散性を向上させることなどを目的としてなされており、例えば、当初厚さの700μm前後から、50〜100μm程度の厚さまで薄化することが行われる。
ウェーハの裏面研削は、通常、チャックテーブルに保持したウェーハの裏面に研削砥石を回転させながら押し当てるといった構成の研削装置が用いられる。研削装置としては、複数のチャックテーブルが外周部に等間隔をおいて配設されたターンテーブルを回転させて、チャックテーブルに保持したウェーハを加工位置に位置付け、加工位置の上方に配設されている研削砥石を回転させながら下降させることにより、多数のウェーハを順次研削するといった構成のものが、特許文献1等で知られている。該文献に開示されている研削装置には、複数のウェーハを収容する供給側のカセットから研削前のウェーハが1枚ずつ供給され、研削後のウェーハが回収側のカセットに収納されるようになっている。
ところで、ウェーハを研削する際には、通常、被研削面の冷却や潤滑、あるいは発生する研削屑を排出することなどを目的として、ウェーハの被研削面に所定の研削液を供給しており、したがって研削後のウェーハは研削液が付着している。ここで、研削液が付着したままであると、研削後のウェーハがカセットに収納された際に下方のウェーハに研削液が滴下してウェーハを汚染させてしまうという可能性があるため、研削後にチャックテーブルから取り上げて搬送する過程において、エアブロー手段によりウェーハの下面にエアを噴射して研削液を除去することが行われている。
特開2002−319559号公報
上記エアブロー手段は、研削後のウェーハの上面(被研削面)を吸着して保持し、水平旋回することによりウェーハを搬送する形式の搬送手段による搬送過程において、ウェーハの下面にエアを噴射する構成となっている。したがって、エア噴射口からウェーハの下面までは一定距離と考えられるが、例えばウェーハの研削量は品種によって異なる場合があるため、上記搬送手段で搬送されているウェーハの下面とエアブロー手段のエア噴射口との間のエアブロー距離が変化する。
このエアブロー距離の変化は、エアブロー手段による研削液除去の能力の変化を招き、例えば距離が比較的離れてしまうと十分に研削液を除去することができなくなるといったように、全てのウェーハに対して安定した研削液の除去を行うことが困難になるという問題があった。
よって本発明は、ワークの研削量が異なっても、ワークに付着している研削液を十分に除去することを安定して遂行することができる研削装置の提供を目的としている。
本発明は、板状ワークの研削時に該ワークの一の面を保持する研削保持面を有する保持手段と、該保持手段に保持されたワークを研削する研削工具、該研削工具を回転可能に支持するスピンドル部、および該スピンドル部を研削保持面に略直交する第1の方向に進退可能に支持する研削送り部とを有する研削手段と、該研削手段によってワークを研削する際に、該ワークの一の面とは反対側の被研削面に研削液を供給する研削液供給手段と、ワークの被研削面を保持する搬送保持面を有し、研削手段で研削されたワークを、一の面が露出する状態で、該一の面に沿う方向に移動させて所定箇所まで搬送する搬送手段と、該搬送の過程において、搬送手段の搬送保持面に保持されたワークの一の面にエアを噴射して該一の面に付着している研削液を除去するエアブロー手段とを含む研削装置であって、搬送手段は、搬送保持面に直交する第2の方向に該搬送手段を移動させて該搬送保持面をエアブロー手段に対して進退させる駆動手段を有しており、該搬送保持面に保持した研削後のワークの研削量に基づいて、該ワークの一の面と該エアブロー手段との間の第2の方向における距離が調整されることを特徴としている。
本発明によれば、搬送手段による搬送過程においてエアブロー手段からワークの一の面にエアが噴射されて、該一の面に付着している研削液が除去される。ここで、上記駆動手段により搬送手段を上記第2の方向に移動させ、ワークの一の面とエアブロー手段との間の距離(上記のエアブロー距離)を、研削液を除去するための最適な距離に設定することにより、研削液を十分に除去することができる。ワークの研削量が異なり、一の面とエアブロー手段との間の距離が変化しても、駆動手段により搬送手段をエアブロー手段に対して適宜に進退させて調整することにより、エアブロー距離を常に最適な距離に設定することができる。このため、ワークの研削量が異なっても、ワークに付着している研削液を十分に除去することを安定して遂行することができる。
本発明では、上記エアブロー手段が、ワークの一の面に噴射するエアを供給するエア供給源と、搬送過程においてワークの搬送方向に対向する方向にエアを導いて噴射する噴射経路とを備え 該噴射経路は、ワークの搬送方向に対向する第1の平面部を有する第1の面と該第1の平面部に対向する第2の平面部との間に形成される隙間からなり、第2の方向に沿って該ワークの一の面に向かう方向にエアを直線的に流動させる直進部と、第2の平面部に連続して形成され、搬送手段の搬送保持面に近付くにつれて第1の平面部から搬送方向に対向する方向にしだいに離間し、エアを該搬送方向に円弧状に屈曲させる曲面部とを含むものとされる。
なお、本発明で言うワークは特に限定はされないが、例えばシリコンやGaAs等からなる半導体ウェーハや、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料からなる基板、また、板状金属や樹脂の延性材料、さらにはミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度TTV(total thickness variation:ワーク被加工面を基準面とした厚さ方向の高さの、ワーク被加工面の全面における最大値と最小値の差)が要求される各種加工材料等が挙げられる。
本発明によれば、駆動手段により搬送手段をエアブロー手段に対して適宜に進退させて調整することにより、エアブロー距離を常に最適な距離に設定することができるため、ワークの研削量が異なっても、ワークに付着している研削液を十分に除去することを安定して遂行することができるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る研削装置で裏面研削される半導体ウェーハの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る研削装置の斜視図である。 同研削装置の一部であって厚さ測定ゲージや回収手段等を示す斜視図である。 同研削装置のチャックテーブル、厚さ測定ゲージ、研削ユニットを示す側面図である。 一実施形態において回収手段で保持したウェーハの下面にエアブロー手段からエアを噴射して研削液を除去する状態を示す側面図である。 研削量が異なってウェーハの厚さが異なる場合にもエアブロー距離が常に一定とされる一実施形態の作用を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]半導体ウェーハ(ワーク)
一実施形態では、図1に示す円板状の半導体ウェーハ(以下、ウェーハ)1を研削対象物であるワークとしている。ウェーハ1はシリコンウェーハ等であって、研削前の厚さは例えば700μm程度である。このウェーハ1の表面には格子状の分割予定ライン2によって複数の矩形状のチップ3が区画されている。これらチップ3の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。また、ウェーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)4が形成されている。
ウェーハ1は、図2に示す研削装置10によって裏面が研削されて、例えば50〜100μm程度の厚さに薄化される。研削装置10に供されるウェーハ1の表面全面には、上記電子回路の保護のために保護テープ5が貼着される。保護テープ5は、例えば厚さ70〜200μm程度のポリオレフィン等の樹脂製基材シートの片面に5〜20μm程度の粘着剤を塗布した構成のものが用いられ、粘着剤をウェーハ1の表面に合わせて貼着される。
なお、ウェーハ1の表面には、保護テープ5に代えて、剛性を有するサブストレートが貼着される場合もある。該サブストレートは、研削によりきわめて薄く加工されて剛性が低下したウェーハ1を、撓むことなく平らな状態として確実に搬送可能とするもので、例えば半導体ウェーハの材料であるシリコン、あるいはガラス等によって円板状に形成されたものが用いられる。
[2]研削装置の全体構成および動作
図2に示す研削装置10は、上記ウェーハ1を負圧吸着式のチャックテーブル(保持手段)30に吸着して保持し、2台の研削ユニット(粗研削用と仕上げ研削用)40A,40Bによりウェーハ1に対し粗研削と仕上げ研削を順次行ってウェーハ1を薄化加工するものである。以下、研削装置10の構成ならびに動作を説明する。
図2の符号11はウェーハ1に研削加工を施す加工ステージであり、この加工ステージ11のY方向手前側には、加工ステージ11に研削前のウェーハ1を供給し、かつ、研削後のウェーハ1を回収する供給/回収ステージ12が併設されている。
供給/回収ステージ12のY方向手前側の端部には、X方向に並ぶ2つのエレベータ13A,13Bが設置されている。これらエレベータ13A,13Bのうち、X方向手前側のエレベータ13Aには、裏面研削前の複数のウェーハ1を収納する供給カセット14Aがセットされる。また、X方向奥側のエレベータ13Bには、裏面研削後のウェーハ1を収納する回収カセット14Bがセットされる。これらカセット14A,14Bは同一構成であって、ウェーハ1を1枚ずつ積層状態で収納するトレーを備えている。
供給カセット14Aに収納されたウェーハ1は、エレベータ13Aの昇降によって所定の取り出し高さ位置に位置付けられる。そしてそのウェーハ1は、搬送ロボット15によって供給カセット14Aから取り出され、ウェーハ1の裏面(被研削面)を上に向けた状態で供給/回収ステージ12に設けられた仮置きテーブル16上に一時的に載置される。仮置きテーブル16に載置されたウェーハ1は、一定の搬送開始位置に位置決めされる。
加工ステージ11上には、R方向に回転駆動されるターンテーブル17が設けられている。そしてこのターンテーブル17上の外周部には、複数(この場合、3つ)の円板状のチャックテーブル30が、周方向に等間隔をおいて配設されている。各チャックテーブル30はターンテーブル17に回転自在に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって一方向あるいは両方向に回転させられる。
図4に示すように、チャックテーブル30は、ステンレス等からなる円板状の枠体31と、内部に無数の気孔を有する多孔質材からなる円板状の吸着部32とを備えている。枠体31の上面の大部分には、外周縁部31aを残して円形の凹所31bが同心状に形成されており、この凹所31bに吸着部32が嵌合されている。吸着部32の上面は水平で枠体31の外周縁部31aの上面と面一となっており、この吸着部32の上面32aが、ウェーハ1を吸着して保持する保持面として構成されている。チャックテーブル30には、吸着部32内の空気を吸引して負圧状態とする図示せぬ負圧発生手段が設けられており、該負圧発生手段が運転されると、吸着部32の上側の空気が吸引され、これによりウェーハ1が保持面(吸着部の上面)32aに吸着して保持されるようになっている。
仮置きテーブル16上で位置決めがなされたウェーハ1は、供給手段20により、仮置きテーブル16から取り上げられ、ワーク着脱位置に位置付けられた負圧発生運転がなされている1つのチャックテーブル30の上方まで搬送される。そして供給手段20により、そのチャックテーブル30の保持面32aに、下方に向いた表面すなわち下面(一の面:厳密には保護テープ5の露出面)が密着し、かつ、裏面を上方に露出した状態で同心状に載置され、保持される。
ワーク着脱位置はチャックテーブル30が最も供給/回収ステージ12に近接した位置であり、ターンテーブル17の回転によってチャックテーブル30はワーク着脱位置に位置付けられる。供給手段20は、供給/回収ステージ12の、ワーク着脱位置に近接した位置に設けられている。
供給手段20は、回転可能、かつ、上下動可能に設けられたZ方向に延びる回転軸21に、水平に延びるアーム22が固定され、このアーム22の先端に、負圧吸着式の吸着パッド23が設けられたものである。この供給手段20によれば、回転軸21を回転させてアーム22を旋回させることにより吸着パッド23を仮置きテーブル16上のウェーハ1の上方に位置付けてから、回転軸21を下降させ、下方に向いた吸着パッド23の吸着面から空気を吸引する負圧発生運転がなされることにより、ウェーハ1がその吸着面に吸着して保持される。
仮置きテーブル16上のウェーハ1が吸着パッド23で保持されたら、回転軸21が上昇し、アーム22が旋回してウェーハ1が上記ワーク着脱位置まで水平に搬送され、ここで回転軸21が下降し、負圧発生運転が停止される。これによって、ウェーハ1は負圧発生運転がなされているチャックテーブル30の保持面32aに吸着して保持される。
ワーク着脱位置でチャックテーブル30に保持されたウェーハ1は、ターンテーブル17がR方向へ所定角度回転することにより、粗研削用研削ユニット40Aの下方の一次加工位置に送り込まれ、この位置で該研削ユニット40Aによりウェーハ1の裏面が粗研削される。次いでウェーハ1は、再度ターンテーブル17がR方向へ所定角度回転することにより、仕上げ研削用研削ユニット40Bの下方の二次加工位置に送られ、この位置で該研削ユニット40Bによりウェーハ1の裏面が仕上げ研削される。
加工ステージ11のY方向奥側の端部には、X方向に並ぶ2つのコラム50A,50Bが立設されており、これらコラム50A,50Bの前面に、各研削ユニット40A,40Bが、それぞれ上記チャックテーブル30の保持面32aに直交する方向(第1の方向)に昇降自在に設置されている。
各研削ユニット40A,40Bは、各コラム50A,50Bの前面に設けられたZ方向に延びるガイド51にスライダ52を介して摺動自在に装着されており、サーボモータ53によって駆動されるボールねじ式の送り機構(研削送り部)54により、スライダ52を介してZ方向に昇降するようになっている。なお、研削ユニット40A,40Bが昇降する方向は、この場合は鉛直方向(Z方向)としているが、保持面32aに完全に直交する方向ではなく双方の相対的に微少角度ずれている場合もあるが、このずれは実用上において特に問題ない。
各研削ユニット40A,40Bは同一構成であり、装着される砥石が粗研削用と仕上げ研削用と異なることで、区別される。研削ユニット40A,40Bは、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング(スピンドル部)41を有しており、このスピンドルハウジング41内には、スピンドルモータ42によって回転駆動される図示せぬスピンドルシャフトが支持されている。そしてこのスピンドルシャフトの下端に、フランジ43を介して、ウェーハ1を研削する複数の砥石44が環状に配列された砥石ホイール(研削工具)45が取り付けられている。
砥石44はウェーハ1に応じたものが選択され、例えば、ガラス質のボンド材中にダイヤモンド砥粒を混合して成形し、焼結したものなどが用いられる。各研削ユニット40A,40Bには、被研削面の冷却や潤滑あるいは研削屑の排出のための研削液を供給する研削液供給機構(図示略)が設けられている。
砥石ホイール45は上記スピンドルシャフトと一体に回転し、回転する砥石44の研削外径は、ウェーハ1の直径よりも大きく設定されている。また、ターンテーブル17が所定角度回転して定められるウェーハ1の加工位置は、砥石44の下面である刃先が、チャックテーブル30が回転することによって自転するウェーハ1の回転中心を通過して、ウェーハ1の裏面全面が研削され得る位置に設定される。
ウェーハ1の裏面は、粗研削および仕上げ研削の各加工位置において、各研削ユニット40A,40Bにより研削される。裏面研削は、チャックテーブル30を回転させてウェーハ1を自転させ、送り機構54によって研削ユニット40A(40B)を下降させる研削送りをしながら、回転する砥石ホイール45の砥石44をウェーハ1の露出している裏面に押し付けることによりなされる。
ウェーハ1は、粗研削から仕上げ研削を経て目標厚さまで薄化される。なお、粗研削では、仕上げ研削後の厚さの例えば30〜40μm手前まで研削され、残りが仕上げ研削で研削される。ウェーハ1の厚さは、一次加工位置および二次加工位置の近傍にそれぞれ設けられた第1厚さ測定ゲージ60A、および第2厚さ測定ゲージ60Bによって測定される。ウェーハ1の裏面研削は、それら厚さ測定ゲージ60A,60Bによってウェーハ1の厚さを測定しながら行われ、各厚さ測定ゲージ60A,60Bの測定値に基づいて、上記送り機構54による研削送り量が制御手段100により制御される。
第1厚さ測定ゲージ60Aおよび第2厚さ測定ゲージ60Bは同一構成であって、図3および図4に示すように(これら図は第1厚さ測定ゲージ60Aを示している)、加工ステージ11に立設されるポスト63と、このポスト63の上端からチャックテーブル30の上方に向かって延びる2つのプローブ61,62とを備えるものである。2つのプローブ61,62は、それぞれ基準プローブ61、変動プローブ62であって、ポスト63に対して上下に揺動可能に装着されている。
図4に示すように、基準プローブ61は、先端がウェーハ1で覆われないチャックテーブルの枠体31の外周縁部31aの上面に接触させられる。一方、変動プローブ62は、先端がチャックテーブル20に保持されるウェーハ1の上面すなわち被研削面に接触させられる。各厚さ測定ゲージ60A,60Bでは、基準プローブ61によりチャックテーブル30の高さ位置が検出され、変動プローブ62によりウェーハ1の上面の高さ位置が検出される。そして、両者の検出データの差に基づいてウェーハ1の厚さが算出される。
この場合、ウェーハ1の表面には保護テープ5が貼着されているので、保護テープ5の厚さも考慮してウェーハ1の厚さが算出される。すなわち、「(変動プローブ62の検出データ−基準プローブ61の検出データ)−保護テープの厚さ」が、ウェーハ1の厚さとされる。この厚さ測定値が制御手段100に送られ、制御手段100は送られた厚さ測定値に基づいて送り機構54による研削送り量を制御する。なお、制御手段100には、研削前に予めウェーハ1の研削後の目的厚さが入力され、制御手段100はこの目的厚さまでウェーハ1が研削されるように制御する。
粗研削から仕上げ研削を経てウェーハ1が目標仕上げまで薄化されたら、次のようにしてウェーハ1の回収に移る。まず、仕上げ研削ユニット40Bが上昇してウェーハ1から退避し、次いでターンテーブル17がR方向へ所定角度回転することにより、ウェーハ1は上記ワーク着脱位置に戻される。次いでチャックテーブル30の負圧発生運転が停止し、この後、ウェーハ1は供給/回収ステージ12に設けられた回収手段(搬送手段)70によってスピンナ式洗浄装置80に搬送される。
回収手段70は、上記供給手段20に隣接して配設されている。回収手段70は供給手段20と同様の構成であって、Z方向(第2の方向)に沿って上下動可能とされた回転軸(駆動手段)71と、回転軸71に固定された水平なアーム72と、アーム72の先端に設けられた負圧吸着式の吸着パッド73とを備えたものである。この回収手段70によれば、回転軸71を回転させてアーム72を旋回させることにより吸着パッド73をチャックテーブル30上のウェーハ1の上方に位置付けてから、回転軸71を下降させ、下方に向いた吸着パッド73の吸着面73a(搬送保持面:図5に示す)から空気を吸引する負圧発生運転がなされることにより、ウェーハ1がその吸着面に吸着、保持される。そして回転軸71が上昇し、アーム72が図3でR方向に旋回してウェーハ1はスピンナ式洗浄装置80に水平に搬送される。
ところで、ウェーハ1は上記のように研削液が供給されながら裏面研削されるので、回収手段70でチャックテーブル30から取り上げられたウェーハ1の下面(実際には保護テープ5の表面であるが、以降はウェーハ1の下面と言う)には研削液が付着している。ウェーハ1の下面に研削液が付着したままであると、後述する回収カセット14Bにウェーハ1を収納した際、既に収納されている下方のウェーハに研削液が滴下して汚染させてしまうという可能性がある。
そこで本装置10においては、回収手段70によりウェーハ1をチャックテーブル30からスピンナ式洗浄装置80に搬送する過程において、ウェーハ1の下面にエアブロー手段90からエアを噴射し、これによってウェーハ1の下面に付着していた研削液を吹き飛ばして除去する構成となっている。エアブロー手段90は本発明に係るものであって、後述する。
スピンナ式洗浄装置80は負圧吸着式のスピンナテーブル81を備えており、ウェーハ1は、回収手段70によってスピンナテーブル81の上方まで水平に搬送されてから回転軸21が下降することにより、負圧発生運転がなされているスピンナテーブル81の上面に吸着して保持される。スピンナ式洗浄装置80では、スピンナテーブル81とともに回転するウェーハ1に洗浄水を供給してウェーハ1を洗浄した後、スピンナテーブル81を回転させたまま洗浄水の供給を停止してウェーハ1を乾燥させるといった処理がなされる。洗浄および乾燥処理されたウェーハ1は、上記搬送ロボット15によってスピンナテーブル71から取り上げられ、回収カセット14Bに収納される。
以上の工程が、供給カセット14A内のウェーハ1に対して連続的に繰り返し行われ、ウェーハ1の裏面が研削されて目標厚さに薄化された複数のウェーハ1が回収カセット14B内に収納される。この後、薄化されたウェーハ1は回収カセット14Bごと次の工程に運搬される。
[3]エアブロー手段
以上が研削装置10の構成ならびに動作であり、続いて、本発明に係る上記エアブロー手段90を詳述する。図3に示すように、エアブロー手段90は、加工ステージ11における、上記回収手段70によりチャックテーブル30からスピンナ式洗浄装置80まで水平に搬送されるウェーハ1の搬送経路の下方に配設されている。
エアブロー手段90は、図3および図5に示すように、角棒状のブロック91と、このブロック91の側面(第2の平面部)91aに対向して配設されたプレート92とが組み込まれて構成されたものである。
ブロック91は、回収手段70によるウェーハ搬送方向にほぼ直交する方向に交差する状態で加工ステージ11上に固定されている。ここで、図5に示すように、ブロック91の2つの側面のうち、回収手段70によるウェーハ搬送方向(図5で矢印R方向)に対向する面を側面91bとする。この側面91bとは反対側の側面が、プレート92に対向する上記側面91aである。プレート92は、ブロック91と同一長さを有するもので、ブロック91の側面91bへの対向面である内面(第1の平面部)92aと該側面91bとの間に微小な隙間93が空き、かつ、側面91bと平行な状態に配設されている。
図5に示すように、プレート92の高さはブロック91よりもやや低く、プレート92の断面形状の上端は、上方に向かうにしたがい外面側が減少して上端が尖鋭となったクサビ状に形成されている。ブロック91におけるプレート92の上端から上方に突出している角部91cは、側面91bから上面91dに連続して一定曲率で湾曲している(以下、角部91cを湾曲部91cと言う)。
ブロック91には、コンプレッサ等の図示せぬエア供給源から圧縮エアが供給され、供給されたエアは、ブロック91とプレート92との間の隙間93に流入して上方に直進するようになっている(以下、隙間93を直進部93と言う)。直進部93を上昇したエアは、直進部93の上方開口であるスリット状の噴射口93aから噴射される。噴射口93aから出たエアは、周囲のエアを引き込みながら湾曲部91cに沿って屈曲し、ウェーハ搬送方向に対向する方向(すなわちウェーハ搬送方向と逆方向)に向かってエアナイフ状に噴射される。図5で矢印Aはエアの噴射方向を示している(図6も同様)。
上記直進部93と湾曲部91cとにより、エアブロー手段90の噴射経路94が構成されている。図5に示すように、湾曲部91cは、側面91bに連続して形成され、回収手段70における吸着パッド73の吸着面73aに近付くにつれてプレート92の内面92aからウェーハ搬送方向に対向する方向にしだいに離間するように湾曲している。
ウェーハ1の下面に付着している研削液(図5でL)は、エアブロー手段90の上方を搬送される過程で、噴射口93aから噴射されるエアによって吹き飛ばされ除去されるが、エアブロー手段90にあっては、研削液Lを除去するための”最適なエアブロー距離”を有している(図5(a)にdで示す)。エアブロー距離は、回収手段70で搬送されるウェーハ1の下面とエアブロー手段90のブロック91の上面91dとの間の鉛直方向における距離であり、最適なエアブロー距離は、噴射されるエアの圧力等に基づいて決定される。換言すると、エアブロー距離が最適な場合に、ウェーハ1の下面に付着している研削液Lは十分に除去される。
[4]エアブロー手段によるウェーハ下面へのエアブロー
続いて、上記エアブロー手段90によってウェーハ1の下面にエアを噴射して該下面に付着している研削液Lを除去する作用を説明する。
裏面の仕上げ研削が完了し、ターンテーブル17が回転して上記ワーク着脱位置に位置付けられたウェーハ1は、回収手段70の吸着パッド73に、上面の裏面が密着し、かつ、下面が下に向いた状態で吸着、保持される。次いで回収手段70の回転軸71が上昇してウェーハ1を持ち上げてからアーム72が旋回してスピンナ式洗浄装置80に搬送される。ここで、回転軸71の上昇に伴うウェーハ1の上昇量は、ウェーハ1の下面の高さ位置が、上記エアブロー距離に適合する位置になる量とされる。すなわちウェーハ1の下面とエアブロー手段90との間の鉛直方向における距離がエアブロー距離に一致する。
ウェーハ1が上昇した後、アーム72が旋回してウェーハ1はスピンナ式洗浄装置80に搬送され、その搬送過程においてエアブロー手段90が作動し、噴射口93aからエアがウェーハ1の下面に噴射する。エアはウェーハ搬送方向に向かってエアナイフ状に噴射し、ウェーハ1がエアブロー手段90の上方を通過する間に、エアがウェーハ1の下面全面に噴射して下面に付着している研削液Lが吹き飛ばされて除去される。このようにして研削液Lが除去されるため、ウェーハ1が回収カセット14Bに収納された際、既に収納されている下方のウェーハに研削液Lが滴下して汚染するといった不具合が防止される。
さて、本実施形態では、上記のように回収手段70の回転軸71を上下動させてウェーハ1の下面の高さ位置をエアブロー手段90から最適なエアブロー距離に位置させることにより、ウェーハ1の下面に付着している研削液Lを十分に除去することができるものである。ところで、ウェーハ1の厚さは品種によって異なる場合があり、厚さが異なるということは研削量が異なるとともに、回収手段70の吸着パッドに吸着されたウェーハ1の下面の位置も変化する。
本実施形態においては、予めウェーハ1の目的厚さを制御手段100に入力した段階で、研削が完了したウェーハ1をチャックテーブル30から回収手段70で取り上げる際の回転軸71の上昇量を、取り上げたウェーハ1の下面の高さ位置が最適なエアブロー距離に相当する位置になる量に設定し、これに基づいて回転軸71を上昇させる制御を制御手段100で行う形態が好適である。このように制御することにより、ウェーハ1の研削量が変化しても、回収手段70で取り上げたウェーハ1の下面の高さ位置を、自動的に最適なエアブロー距離に相当する位置に位置付けることができる。
図5で(a)はウェーハ1の研削量が比較的少なくて厚さが大きい場合を示しており、(b)はウェーハ1の研削量が比較的多くて厚さが薄い場合を示している。いずれも場合も回転軸71の上昇量が調整されて、ウェーハ1の下面とエアブロー手段90との間の鉛直方向における距離は一定(最適なエアブロー距離)となっている。また、図6は研削量が異なってウェーハ1の厚さが異なる場合にも、吸着パッド73の吸着面73aに保持されたウェーハ1の下面とエアブロー手段90との間の距離が常に一定であることを模式的に示している。このように本実施形態によれば、ウェーハ1の研削量が異なっても、ウェーハ1に付着している研削液Lを十分に除去することをエアブロー手段90により安定して遂行することができる。
1…ウェーハ(ワーク)
10…研削装置
30…チャックテーブル(保持手段)
32a…研削保持面
40A,40B…研削ユニット(研削手段)
41…スピンドルハウジング(スピンドル部)
45…砥石ホイール(研削工具)
54…送り機構(研削送り部)
70…回収手段(搬送手段)
71…回転軸(駆動手段)
73a…吸着面(搬送保持面)
90…エアブロー手段
91a…ブロックの側面(第2の平面部)
91c…曲面部
92a…プレートの内面(第1の平面部)
93…直進部(隙間)
94…噴射経路
d…エアブロー距離
L…研削液
R…搬送方向

Claims (2)

  1. 板状ワークの研削時に該ワークの一の面を保持する研削保持面を有する保持手段と、
    該保持手段に保持された前記ワークを研削する研削工具、該研削工具を回転可能に支持するスピンドル部、および該スピンドル部を前記研削保持面に略直交する第1の方向に進退可能に支持する研削送り部とを有する研削手段と、
    該研削手段によって前記ワークを研削する際に、該ワークの前記一の面とは反対側の被研削面に研削液を供給する研削液供給手段と、
    前記ワークの前記被研削面を保持する搬送保持面を有し、前記研削手段で研削された前記ワークを、前記一の面が露出する状態で、該一の面に沿う方向に移動させて所定箇所まで搬送する搬送手段と、
    該搬送の過程において、前記搬送手段の前記搬送保持面に保持された前記ワークの前記一の面にエアを噴射して該一の面に付着している前記研削液を除去するエアブロー手段と、を含む研削装置であって、
    前記搬送手段は、前記搬送保持面に直交する第2の方向に該搬送手段を移動させて該搬送保持面を前記エアブロー手段に対して進退させる駆動手段を有しており、該搬送保持面に保持した研削後の前記ワークの研削量に基づいて、該ワークの前記一の面と該エアブロー手段との間の前記第2の方向における距離が調整されることを特徴とする研削装置。
  2. 前記エアブロー手段は、前記ワークの前記一の面に噴射するエアを供給するエア供給源と、
    前記搬送の過程において前記ワークの搬送方向に対向する方向にエアを導いて噴射する噴射経路とを備え、
    該噴射経路は、
    前記ワークの前記搬送方向に対向する第1の平面部と、該第1の平面部に対向する第2の平面部との間に形成される隙間からなり、前記第2の方向に沿って該ワークの前記一の面に向かう方向に前記エアを直線的に流動させる直進部と、
    前記第2の平面部に連続して形成され、前記搬送手段の前記搬送保持面に近付くにつれて前記第1の平面部から前記搬送方向に対向する方向にしだいに離間し、前記エアを該搬送方向に円弧状に屈曲させる曲面部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
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