JP5264345B2 - ホワイトゴールド合金 - Google Patents

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本発明は、75〜77mass%のAuおよびCuを12.26〜17mass%、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)と残部がPdとするホワイトゴールド合金の技術分野に属する。
ホワイトゴールド合金の製造方法としてNiは、Auに一定量添加することにより、色調を白くし機械的特性を向上させるため、色調や硬さを向上させる元素として有効であった。しかしながら、Niにより引き起こされるアレルギー問題が顕著になり、特許文献1のようにNiを含まないホワイトゴールド合金が開発されている。
特開平9−184033号公報
Niの他に色調を白くする元素としてPdが有効であるが、Niに比べて、Pdでは十分な硬さが得られず、キズがつきやすい、装身具の止め具等の硬さやバネ性が必要な箇所での使用に適さない問題があった。
Niを添加せず、硬さを向上させる方法として、Cuを添加し、Au3Cuといった規則格子を析出させる方法がある。これは規則化温度、例えば200〜400℃の比較的低温で熱処理することにより硬さが向上する。
ただし、この温度領域はロストワックス法といった従来の鋳造法で作製した際、埋没材の冷却速度によっては、規則化温度で保持され、過時効を起こし、埋没材から取り出す際に破折を起こす場合がある。特に破折は粒界から発生する場合が多い。宝飾品や装身具は、様々な形状なため埋没材の大きさ等がまちまちで、冷却速度が変わるため、過時効による破折の低減が望まれている。
Niを添加せず、硬さを向上させるには、Au3Cuといった規則格子を析出させる方法があるが、単にAuにCuを添加しただけだと、過時効による脆化を起こし、粒界を起点とした破折が発生する場合が多い。
本願の発明者らは、上記従来の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、Ruを微量添加することにより、結晶粒を微細にすることにより、粒界からの破折を低減させたホワイトゴールド合金を得ることができた。
本発明において、Auに、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)、Cuを12.26〜17mass%、残部をPdとすることで、析出強化により、硬さを向上させるとともに、結晶粒を微細にすることにより、粒界破壊を低減させる。
またGaを添加することにより、過時効に寄与することなく硬さを向上させ、より高い硬さを得ることができる。
75〜77mass%のAuに、Cuを12.26〜17mass%、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)、場合によってはGaを0.1〜2.0mass%を添加することにより、析出強化による硬さの向上を図りつつ、結晶粒を微細にし、粒界からの破折を抑制するホワイトゴールド合金を得ることができる。
本発明は、75〜77mass%のAuに、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)、Cuを12.26〜17mass%含有し、残部をPdとしたホワイトゴールド合金である。
詳しくはRuの添加量が0.01mass%未満だと、結晶粒の微細化効果が得られず、0.5mass%を超えるとRuの偏析が起こりやすくなり、偏析箇所の色調が周囲と異なるため変色したかのように見えるためである。
またCuの添加量が10mass%未満だと、析出強化が得られず、17mass%を超えると過時効により脆化が起こりやすくなるためである。
また本発明は、75〜77mass%のAuに、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)、Cuを12.26〜17mass%、Gaを0.1〜2.0mass%含有し、残部をPdとしたホワイトゴールド合金を特徴とする。
詳しくはRuの添加量が0.01mass%未満だと、結晶粒の微細化効果が得られず、0.5mass%を超えるとRuの偏析が起こりやすくなり、偏析箇所の色調が周囲と異なるため変色したかのように見えるためである。
またCuの添加量が10mass%未満だと、析出強化が得られず、17mass%を超えると過時効により脆化が起こりやすくなるためである。
Gaの添加量が0.1mass%未満だと硬さの向上が見られず、2.0mass%を超えると、脆化し加工ができなくなるためである。
以下、本発明の具体的実施例を示す。
表1に示す実施例1〜5と比較例1〜5の各成分組成のAu合金について、加工性、硬さ、硬化処理に伴う脆化調査、平均結晶粒径、色調を調査した。
表2に、加工性、軟化処理後の硬さ、硬化処理後の硬さを示す。
表2に示すように、実施例はすべてt0.5mmまで圧延が可能であった。
Gaが2.0mass%を超えた比較例4は、1パスでクラックが入り、圧延できなかった。
以後、比較例4の特性調査は実施していない。
時効硬化の効果を調べるため、硬化処理後の硬さと軟化処理後の硬さの差分ΔHVを算出した。算出方法を式1に示す。
また過時効調査するため、硬化処理後のt0.5mm×w5mm×L20mmの板を90°曲げ、破折の有無を調べる破折試験を行った。
結果を表3に示す。
式1: ΔHV=硬化処理後の硬さ(HV)−軟化処理後の硬さ(HV)
表3で分かるように、実施例1〜5は硬化処理後、硬さが上昇しており、破折試験でも特に欠陥は無かった。
比較例2のようにCuの添加量が10mass%未満だと、硬さが向上せず、時効硬化しないことがわかる。
Ruを添加していない比較例1や、Cuの添加量が17mass%を超えた比較例3は、硬さの増加は著しいが、破折試験で、比較例1では折り曲げ部で一部クラックが発生、比較例3では破折した。
このことからRuを添加しない場合やCu添加量が17mass%を超えると、時効硬化時に脆化しやすいことが分かった。
結晶粒径が粗いと結晶粒界に沿って破壊することが多く、結晶粒は細かいものが求められており、表1の試料の50%圧延後、700℃×15min水冷した軟化処理材の平均結晶粒径を調べた。
平均結晶粒径の求め方は、式2に示す。
結果を表4に示す。
式2: D=2×〔A/[π(μ1+(μ2/2))]〕0.5
D:平均結晶粒径
A:測定面積
μ1:測定面積内に存在する測定端部に接していない結晶粒の個数
μ2:測定面積内に存在する測定端部に接している結晶粒の個数
Ruを添加していない比較例1の平均結晶粒径が50μmに対し、Ruを添加した実施例1〜5は平均結晶粒径が16〜25μmと、平均結晶粒径が半分以下となり、Ruの添加効果が確認できた。
比較例5については一部色調が異なる箇所があり、EPMAによる面分析を行った。
結果を図1に示す。
図1の結果から分かるように、Ruの偏析が確認され、Ru添加量が0.5mass%を超えると偏析が起きやすいことが分かった。
色調を調査するため、0.5mm程度まで圧延した実施例1〜5を、エメリー紙および平均粒径1μmのダイヤモンドペーストで鏡面した後、CIELab方式で色彩を測定した。
Labの意味を以下に示す。
L=明度(数値が大きいほど明るい)
a=+赤/−緑(数値が大きいほど赤色が強く、−になるほど緑色が強い)
b=+黄/−青(数値が大きいほど黄色が強く、−になるほど青色が強い)
測定条件については、照明/視野:D65/10°とした。
上記の測定方法でRhメッキ材との色差ΔE値を求めた。
ΔEの求め方を式3に示す。
式3: ΔE=〔(ΔL)2+(Δa)2+(Δb)20.5
Rhメッキ材測定値: L 87.55, a 1.18, b 2.68
ΔL=(試料測定値−87.55)
Δa=(試料測定値−1.18)
Δb=(試料測定値−2.68)
本件での白色の定義は、ΔE=14以下とする。
表5の結果から、実施例1〜5はΔE=14以下であることが確認できた。
上記で説明したように、75〜77mass%のAuにCuを10〜17mass%、Ruを0.01〜0.5mass%、場合によってはGaを0.1〜2.0mass%を添加し、残部がPdからなるAu合金より構成されていることを特徴とする本発明によれば、析出強化による硬さの向上を図りつつ、結晶粒を微細にし、粒界からの破折を抑制するホワイトゴールド合金を得ることができた。
比較例5のEPMAによる面分析結果を示す図である。

Claims (2)

  1. Auを75〜77mass%、Cuを12.26〜17mass%、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)とし、残部がPdからなるホワイトゴールド合金。
  2. Auを75〜77mass%、Cuを12.26〜17mass%、Ruを0.01〜0.5mass%(ただし0.5%を除く)、Gaを0.1〜2.0mass%とし、残部がPdからなるホワイトゴールド合金。
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