JP5263873B2 - 塗布具 - Google Patents
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Description
そのインク等は、外界の空気と置換されることで塗布体へ誘導される必要があるため、そのインク等を収容した軸筒の内部空間は、外界と空気の流通を保つ必要がある。その目的で、多くの場合、軸筒の先端寄りに内部空間と交通する空気置換孔が設けられている。
たとえば、筆記具において、筆記先端がボールペンのチップであるとか、フェルトチップであるとかのようにある程度の剛性を有するもので形成されている場合には、筆記先端自体の形状変化が少ないため、空気置換孔を筆記先端の近傍にまで位置させることが可能である。しかし、先端の塗布体を筆状、特に繊維束の筆とした場合、剛性に乏しいため形状変化を起こしやすく、空気置換孔が筆記先端の近傍である場合にはこの筆状の塗布体自体が空気置換孔を埋めてしまうことになる。また、繊維束の筆の場合、この空気置換孔を筆記先端の近傍に設けた場合、毛管力が弱く、空気置換孔の、たとえば溝状に形成された部分に流動体(特に化粧料のような粘凋性の高いもの)が溜まりやすくなって、空気置換孔を塞ぐといった不具合が生じやすくなる。その結果、先端からインク等が流出するいわゆる「直流」と称される現象の原因ともなる。
また、アイライナー等の化粧料の場合、色材として酸化鉄等の無機顔料を使用することが多い。その場合、顔料の粒子経が大きいため、中綿の空間容積を大きくする(言い換えると、中綿の密度を低くする)必要がある。このような場合においてさらに、繊維束の筆状の塗布体を採用するときには、塗布体自体の毛管力が弱く中綿の化粧料の保持力が余り高くないため、結果として、落下等の大きな衝撃が加わると中綿から液が飛散しやすくなる。
このような液漏れ対策として、下記の技術が開示されている。
特許文献1記載の技術では、多孔質体を空気置換孔に設けて液の流出を防ぐこととしている。しかし、このような多孔質体を設けることで部品点数が増えるとともに、組み立て工程も困難となる。
特許文献2記載の技術では、作動軸を回転することで空気置換孔を開閉可能な弁構造を採用することで液の流出を防ぐこととしているが、使用のたびに作動軸を開閉させる必要があり、使い勝手を悪くしている。
前記軸筒20において前記中綿40を内包する空間を先端側で画する隔壁21と、
前記軸筒20の先端に設けられ該流動体を塗布するための筆状の塗布体50と、
前記中綿40と前記塗布体50とを前記隔壁21を貫通して連結し該流動体を該塗布体50へ毛管力により誘導する誘導体60と、
前記隔壁21の一部を切り欠いた連通孔22と、
前記中綿40の先端部分と前記塗布体50との間には少なくとも1箇所は開口する空気置換孔25とを備えた塗布具10であって、
前記中綿40を内包する空間は前記連通孔22及び前記空気置換孔25を介して外界と交通するとともに、
前記隔壁21の中綿40側の面において、前記連通孔22の周囲に堤23が設けられていることを特徴とする。
また、中綿40から漏れた液を一旦保持しこれをまた中綿40へ戻すために、前記隔壁21の中綿40側の面において、前記連通孔22の周囲に堤23が設けられている。
なお、この空気置換孔25は、連通孔22とは平面視で異なる位置にあることが望ましい。すなわち、軸の長手方向に沿った仮想上の線を考えた場合、空気置換孔25と連通孔22とは同一の「線」上にはない、ということである。つまり、空気置換孔25と連通孔22とが平面視で同じ位置にある場合には、連通孔22を通過した液は直接空気置換孔25の方へ向かうことになり、液漏れが起こりやすい。これに対し、空気置換孔25と連通孔22とが平面視で異なる位置にある場合には、空気置換孔25を通った液は一旦隔壁21の反対側(すなわち、先端側)を回り込んで空気置換孔25に至ることとなるため、より液漏れが起こりにくくなっている。ここで、空気置換孔25と連通孔22との位置関係については、空気置換孔25が通常、軸心に対して対称に2個設けられることを考慮してそれぞれが最も連通孔22から離れるべく、軸心を中心としてそれぞれが連通孔22に対して90°対角となるような位置が望ましい。また、連通孔22の形状については特に限定はないものの、軸心を通る誘導体60を中心とする扇形とすることが望ましく、またその開口角度は60〜120°、特に80〜100°が望ましい。
図1は、本発明の1の実施の形態に係る塗布具10を、正面断面図で示すものである。また、図2は、この塗布具10の要部を拡大して示したものである。
塗布具10の外側部を構成する軸筒20の後端から尾栓11が挿入されており、その尾栓11の先端から先の軸筒20の内部空間に、流動体を浸漬した中綿40が充填されている。中綿40が充填されている空間の先端部分には、隔壁21が設けられている。
軸筒20の先端には、先軸30が装着され、その内部にある筒状の支持体51に支持された、筆状の塗布体50がその先軸30の先端から突出している。そして、前記隔壁21の軸心を貫通し、中綿40と塗布体50とを連結する誘導体60が、この支持体51の軸心を貫通している。この誘導体60は繊維束体で成形され、毛管力に富んでいる。
図3は、軸筒20の正面断面図である。中綿40を充填するための空間内壁の先端側に、中綿40を支持するための放射状のリブ24が計6本設けられている。この図3におけるA−A断面の平面視が図4である。隔壁21の正面に当たる位置(図4中では下方)に、略扇形の切り欠き部が設けられており、これが連通孔22である。また、連通孔22及び軸心部における誘導体60の貫通する孔の周囲を取り囲むように堤23が形成されている(図2及び図4参照)。なお、図4では連通孔22の中心角は90°であるが、図5のように、中心角を120°とすることもできる。
先軸30の左右側にはそれぞれ溝31が形成されており、この先軸30の後半部分を軸筒20の先端に圧入することで、この溝31が軸筒20の先端内壁との間で空気置換孔25を形成することとなっている(図1及び図2参照)。よってこの空気置換孔25は塗布具10の左右側にそれぞれ開口することとなり(図1及び図6(C)参照)、正面側に開口する連通孔22(図4及び図5参照)とは、平面視で異なる位置にあることになる。なお、空気置換孔25と連通孔22とが、平面視で異なる位置になるような目印として、軸筒20及び先軸30の表面に合わせ位置を示す刻印等を形成しておくことが望ましい。
すなわち、中綿40に浸漬されている流動体は、誘導体60の毛管力で先端方向へ誘導され、塗布体50に至りこれを浸漬することで、目的の箇所へ塗布可能となる。また、空気置換孔25から流入した空気が、隔壁21の先端側を正面側へ回り込んで連通孔22を通り、中綿40の存在する軸筒20の内部空間へと至る。これにより、流動体の空気交換は支障なく行われることとなる。
ここで、塗布具10に先端方向の衝撃が急に与えられた場合、流動体の大部分は隔壁21により阻止されるものの、一部は連通孔22を通ることとなる。しかし、空気置換孔25へ至るには隔壁21の先端側を左右両側へ90°回り込む必要があるので、直接外界へ漏れ出すことはない。そして隔壁21の先端側に一時的に保持された流動体はその間に空気置換孔25から流入する外界の空気により、再び中綿40の方へ押し戻されることになる。
塗布体50としては、ポリブチレンテレフターレト繊維を束ねた状態で先端を先鋭化するようにまとめたものを使用した。
実施例としては、隔壁21に設けられた連通孔22の中心角が90°であるもの(図4参照。実施例1及び3)並びに120°であるもの(図5参照。実施例2及び4)を用意した。
比較例としては、図4及び図5に示す隔壁21が設けられていないものを用意した。
空気置換孔25と連通孔22との位置関係については、2箇所の空気置換孔25と連通孔22とが平面視で90°であるもの(実施例1及び2)、並びに1箇所の空気置換孔25が連通孔22と平面視で同一位置でもう1箇所が平面視で180°であるもの(実施例3及び4)を用意した。
連通孔22の中心角については、90°である実施例1及び3ではいずれの試験条件でも化粧料の流出が認められなかったのに対し、120°である実施例2及び4のうち、実施例4では落下5回で10本中1本に流出が見られた。よって、中心角は120°よりは90°の方が流出防止の観点からは望ましいことが分かった。
20 軸筒 21 隔壁 22 連通孔
23 堤 24 リブ 25 空気置換孔
30 先軸 31 溝
40 中綿
50 塗布体 51 支持体
60 誘導体
Claims (2)
- 流動体を浸漬させた中綿を内包する軸筒と、
前記軸筒において前記中綿を内包する空間を先端側で画する隔壁と、
前記軸筒の先端に設けられ該流動体を塗布するための筆状の塗布体と、
前記中綿と前記塗布体とを前記隔壁を貫通して連結し該流動体を該塗布体へ毛管力により誘導する誘導体と、
前記隔壁の一部を切り欠いた連通孔と、
前記中綿の先端部分と前記塗布体との間には少なくとも1箇所は開口する空気置換孔とを備えた塗布具であって、
前記中綿を内包する空間は前記連通孔及び前記空気置換孔を介して外界と交通するとともに、
前記隔壁の中綿側の面において、前記連通孔の周囲に堤が設けられていることを特徴とする塗布具。 - 前記連通孔と前記空気置換孔とは平面視で異なる位置にあることを特徴とする請求項1記載の塗布具。
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