JP5263786B2 - 無線通信システム、無線基地局および制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の無線基地局の間で同期信号を共通に利用する無線通信システム、その無線通信システムを構成する無線基地局、およびその無線通信システムにおける制御方法に関する。
従来から、無線通信の分野では、より無線信号の利用効率を向上させつつ、通信速度を高める取組みがなされている。たとえば、セル方式の無線通信システムにおける、このような取組みの一つとして、隣接するセル間での送受信タイミングの同期化が知られている。より具体的には、あるセルにおける無線基地局とそのセルに含まれる端末装置との間の送受信タイミングを、隣接するセルにおける無線基地局とその隣接するセルに含まれる端末装置との間の送受信タイミングと一致させることで、隣接するセルの無線基地局と端末装置との間の干渉、および、端末装置間の干渉を抑制することができる。
このようなセル間での送受信タイミングの同期化を実現する一形態として、時刻情報を含む衛星からの信号を利用する構成が考えられる。現時点において、このような時刻情報を含む衛星からの信号の典型例としては、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号が知られている。すなわち、GPS衛星からのGPS信号を受信するためのGPS受信機を各無線基地局に設けて、各無線基地局が共通のGPS信号に基づいて、送受信タイミングを同期化するものである。
しかしながら、精度の高い同期信号を生成するGPSモジュールは、比較的高価であるため、コストをより低減するために、複数の無線基地局が1つのGPS受信機を共用する形態が考えられている。たとえば、特開2000−232688号公報(特許文献1)には、各基地ユニットが、GPS受信機に結合されたパケット・データ通信システムが開示されている。このパケット・データ通信システムにおいては、GPS受信機がGPS衛星からGPS信号を受信し、このGPS信号が共通の時間的基準として機能する。
ところで、GPS受信機がGPS衛星からのGPS信号を常に受信できるとは限らない。すなわち、GPS衛星の運用休止、地球に時点によるGPS衛星からのGPS信号が届かない地域の発生、および、GPS受信機の故障などの理由から、GPS信号を共通の時間的基準として使用することができない場合がある。
特開2000−232688号公報(特許文献1)に開示される、模式的なパケット・データ通信システムであれば、GPS信号を共通の時間的基準として使用できなくとも、何らかの基準信号を採用すればよいとも考えられる。しかしながら、実際の無線通信システムでは、すべての無線基地局が単一のGPS受信機を利用するのではなく、複数のGPS受信機が用意されている。そのため、あるGPS受信機に接続される無線基地局と、当該GPS受信機とは異なるGPS受信機に接続された無線基地局とが隣接する部分が生じ得る。
そのため、何らかの理由で一方のGPS受信機がGPS信号を受信できない場合には、これらの無線基地局の周辺では、送受信タイミングのずれによって、干渉量が増大し得る。その結果、これらの無線基地局が提供するセル内では、通話や通信ができなくなるおそれがある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の無線基地局の間で、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて生成される同期信号を共通に利用する無線通信システムであって、当該時刻情報を含む衛星からの信号が受信できない場合であっても、通話や通信のサービスの劣化を最小限に抑えることのできる無線通信システムを提供することである。また、さらなる目的は、上述のような無線通信システムを構成する無線基地局、およびその無線通信システムにおける制御方法を提供することである。
この発明のある局面に従えば、端末装置による通話/通信を提供する無線通信システムを提供する。本無線通信システムは、各々が時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成する複数の同期信号生成部と、各々が複数の同期信号生成部の1つと接続され、端末装置との間の送受信タイミングを同期信号に従って調整する複数の無線基地局と、複数の無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理手段とを含む。同期信号は、同期信号生成部における受信状態に応じた、当該同期信号の生成精度を示す情報を含む。複数の無線基地局の各々は、対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断する手段と、同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、管理手段を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断する手段と、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減する手段とを含む。
好ましくは、複数の無線基地局の各々は、対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が、所定レベルを下回った後、所定レベルに回復したか否かを判断する手段と、同期信号の精度が所定レベルに回復した場合に、低減していた自局の送信電力を元に戻す手段とをさらに含む。
好ましくは、複数の無線基地局の各々は、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在しない場合に、自局の送信電力を維持する手段をさらに含む。
好ましくは、管理手段は、各無線基地局と、当該無線基地局に隣接する他の無線基地局とを対応付けて規定した第1の情報と、各同期信号生成部と、当該同期信号生成部に接続されている無線基地局とを対応付けて規定した第2の情報とを含む。複数の無線基地局の各々は、管理手段の第1の情報を参照して、自局に隣接する他の無線基地局を特定し、管理手段の第2の情報を参照して、取得した自局に隣接する他の無線基地局が接続されている同期信号生成部を特定する。
好ましくは、複数の無線基地局の各々は、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている、隣接の無線基地局の送信電力の到達可能範囲とは重複しないように、自局の送信電力を低減する。
この発明の別の局面に従えば、端末装置による通話/通信を提供するための無線通信システムを構成する無線基地局を提供する。本無線基地局は、複数の同期信号生成部の1つと接続され、接続先の同期信号生成部からの同期信号に従って、端末装置との間の送受信タイミングを調整する手段を含む。ここで、複数の同期信号生成部の各々は、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成し、同期信号は、対応する同期信号生成部における受信状態に応じた、当該同期信号の生成精度を示す情報を含む。本無線基地局は、さらに、対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断する手段と、同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、無線通信システムに含まれる無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理手段を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断する手段と、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減する手段とを含む。
この発明のさらに別の局面に従えば、端末装置による通話/通信を提供する無線通信システムにおける制御方法を提供する。本制御方法は、複数の同期信号生成部の各々が、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成するステップと、複数の無線基地局の各々が、接続された複数の同期信号生成部の1つからの同期信号に従って、端末装置との間の送受信タイミングを同期信号に従って調整するステップと、複数の無線基地局の各々が、受信した同期信号に含まれる、当該同期信号の生成精度を示す情報に基づいて、対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断するステップと、複数の無線基地局の各々が、同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、無線通信システムに含まれる無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理装置を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断するステップと、複数の無線基地局の各々が、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減するステップとを含む。
本発明によれば、複数の無線基地局の間で、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて生成される同期信号を共通に利用する無線通信システムであって、当該時刻情報を含む衛星からの信号が受信できない場合であっても、通話や通信のサービスの劣化を最小限に抑えることができる。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に従う無線通信システム1の概略構成図である。本実施の形態に従う無線通信システム1は、典型的には、TDMA(Time Division Multiple Access)方式やCDMA(Code Division Multiple Access)方式などの携帯電話システム、PHS(Personal Handy-phone System)システム、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式などの高速データ通信システムなどに向けられる。すなわち、無線通信システム1は、端末装置による通話および/または通信を提供する。
図1は、本発明の実施の形態に従う無線通信システム1の概略構成図である。本実施の形態に従う無線通信システム1は、典型的には、TDMA(Time Division Multiple Access)方式やCDMA(Code Division Multiple Access)方式などの携帯電話システム、PHS(Personal Handy-phone System)システム、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式などの高速データ通信システムなどに向けられる。すなわち、無線通信システム1は、端末装置による通話および/または通信を提供する。
図1を参照して、無線通信システム1は、複数のドメイン100A,100Bを含む(以下、「ドメイン100」とも総称する。)。ドメイン100は、共通の同期信号に従って、送受信タイミングを制御する無線基地局の集合である。より具体的には、ドメイン100の各々は、複数の無線基地局2と、同期信号生成部4と、サーバ装置6とを含む。なお、図1に示す無線基地局の各々については、属するドメインと当該ドメイン内での識別情報とを組合せた、“2A_1”,“2A_2”,・・・といった参照符号を付している。
図1には図示していないが、それぞれの無線基地局2は交換機に接続されており、受信した端末装置からの音声/データを交換機へ転送し、あるいは、交換機から受信した音声/データを指定された端末装置へ転送する。
このとき、無線基地局2は、複数の同期信号生成部4のうち1つと接続され、当該接続先の同期信号生成部4からの同期信号に従って、端末装置との間の無線信号の送信および受信タイミングを制御する。これにより、少なくとも、同一のドメイン100に属する無線基地局2が提供するセル内では、無線信号の送信および受信タイミングのずれによる干渉(混信)を低減できる。なお、「セル」とは、実質的には、対応する無線基地局2からの送信電力の到達可能範囲に相当する。
同期信号生成部4は、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成する。典型的には、同期信号生成部4は、時刻情報を含む衛星からの信号としてGPS信号を利用する。より具体的には、同期信号生成部4は、GPSモジュールを含み、アンテナ4aを介して受信したGPS衛星12からのGPS信号を受信する。そして、同期信号生成部4は、受信したGPS信号の内容(時刻情報)に基づいて、タイミング信号である同期信号を生成する。各ドメイン100において、それぞれの無線基地局2は、信号ライン8を介して、同期信号生成部4と通信可能に接続されている。同期信号生成部4は、この信号ライン8を介して、それぞれの無線基地局2へ同期信号を提供する。信号ライン8は、それぞれの無線基地局2における同期信号の伝搬に有意な遅延時間を生じなければ、どのような形式のものを採用してもよい。たとえば、ドメイン100がビル内などの比較的狭い通信エリア(いわゆる、マイクロセルやピコセル)を提供するものであれば、メタルケーブルを採用してもよい。あるいは、ドメイン100が比較的広い通信エリアを提供するものであれば、光ケーブルなどを採用してもよい。なお、同期信号の様式や同期の手順としては、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1588に規定された同期のための標準プロトコルを採用してもよい。
なお、この同期信号には、後述するように、同期信号生成部4における受信状態に応じた、同期信号の生成精度を示す情報が付加される。なお、同期信号の生成精度とは、典型的には、本来の同期タイミングからのずれ量、すなわちタイミング差の度合いを意味する。
さらに、それぞれの無線基地局2は、データライン10を介して、サーバ装置6へアクセス可能に接続されている。サーバ装置6は、複数の無線基地局2の配置位置に係る情報を管理する管理手段に相当する。より具体的には、サーバ装置6は、後述するように、ドメインリスト(各無線基地局が属するドメイン情報)およびネイバーリスト(隣接局情報)を保持している。無線基地局2は、同期信号生成部4において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回ると、サーバ装置6から必要な情報を取得して、後述するような他の無線基地局との干渉を抑制するための制御を行なう。データライン10は、どのような形式のものを採用してもよいが、典型的には、イーサネット(登録商標)などのデータ通信方式を採用することができる。
なお、図1には、ドメイン毎にサーバ装置6を配置した構成を例示するが、複数のドメイン間で共通のサーバ装置6を利用するような形態を採用してもよい。あるいは、ドメイン毎にサーバ装置6を配置する場合には、ドメイン毎に、同期信号生成部4とサーバ装置6とを統合して、1つの主体として設けてもよい。
<干渉およびその抑制方法>
次に、図2〜図4を参照して、同期信号生成部4(図1)がGPS信号を正常に受信できない場合に生じる干渉およびその抑制方法について説明する。
次に、図2〜図4を参照して、同期信号生成部4(図1)がGPS信号を正常に受信できない場合に生じる干渉およびその抑制方法について説明する。
図2は、送受信タイミングのずれによる干渉の発生を説明するための図である。図3は、本発明の実施の形態に従う無線通信システムのセル配置の一例を示す図である。図4は、図3に示す無線通信システムにおいて同期信号の精度が所定レベルを下回った場合のセル配置の一例を示す図である。
まず、図2(a)を参照して、2つのドメインの境界付近にあるセルについて考える。すなわち、ある同期信号生成部4からの同期信号に従って動作する無線基地局2が提供するセル範囲(「ドメインA」と表す)と、別の同期信号生成部4からの同期信号に従って動作する無線基地局2が提供するセル範囲(「ドメインB」と表す)とが隣接しているとする。
ドメインAに属する同期信号生成部4とドメインBに属する同期信号生成部4とが同一のGPS信号を受信している場合には、ドメインAおよびBの間で実質的に同一の同期信号が生成されるので、ドメインAおよびBに属するすべての無線基地局2の間で送受信タイミングが同期化される。そのため、たとえば、ドメインAのセル内に位置する端末装置30_1と、ドメインBのセル内に位置する端末装置30_2とは、同じタイミング(図2(a)に示す時刻T1)で無線信号を送信または受信することになる。そのため、端末装置30_1と端末装置30_2との間の干渉(混信)を低減できる。
これに対して、たとえば、ドメインAに属する同期信号生成部4がGPS信号を受信できなくなると、ドメインAで利用される同期信号とドメインBで利用される同期信号との間にずれが生じ得る。そのため、ドメインAのセル内に位置する端末装置30_1と、ドメインBのセル内に位置する端末装置30_2とが異なるタイミングで無線信号を送信または受信することになる。この結果、端末装置30_1と端末装置30_2との間で干渉(混信)が生じ得る。より具体的には、たとえば、端末装置30_1の受信期間に端末装置30_2が送信した無線信号を受信してしまい、この端末装置30_2からの無線信号が妨害電波となる。
そこで、本実施の形態に従う無線通信システムにおいては、このように送受信タイミングの同期がとれない場合には、各無線基地局が干渉の発生を抑制するようにセル範囲を調整する。
たとえば、図3に示す無線通信システムを一例として説明する。図3に示す無線通信システムでは、ドメインAに14個の無線基地局2A_1〜2A_14が属しており、ドメインBに1個の無線基地局2Bが属しているとする。ここで、ドメインAの同期信号生成部4がGPS信号を正常に受信できなくなったとする。
このとき、共通のドメインAに属する無線基地局のみに隣接する無線基地局については、ドメインBの送受信タイミングの影響を受けない。たとえば、無線基地局2A_2についてみれば、4つの無線基地局2A_1,2A_3,2A_4,2A_5と隣接しており、これらの隣接する無線基地局はいずれもドメインAに属する。そのため、たとえ、ドメインAで利用される同期信号がドメインBで利用される同期信号に対してずれたとしても、これらの無線基地局2A_1〜2A_5の間で干渉を生じることはない。
これに対して、無線基地局2A_1についてみれば、ドメインAに属する2つの無線基地局2A_2および2A_4に加えて、ドメインBに属する無線基地局2Bと隣接している。そのため、ドメインAで利用される同期信号がドメインBで利用される同期信号に対してずれた場合には、無線基地局2A_1と無線基地局2Bとの間で干渉を生じ得る。
本実施の形態に従う無線通信システムにおいては、このような状況になると、各無線基地局2が自局の送信電力を低減もしくはカットすることで、セル範囲をより狭くする。すなわち、図4に示すように、ドメインAに属する無線基地局2のうち、ドメインBに属する無線基地局2Bと隣接する、無線基地局2A_1,2A_4,2A_7は、自局のセル範囲を無線基地局Bのセル範囲と重複しない範囲まで狭める。
言い換えれば、無線基地局2A_1は、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている、隣接する無線基地局2Bの送信電力の到達可能範囲(ハッチング部分)とは重複しないように、自局の送信電力を低減する。
これにより、異なるドメイン間に位置する端末装置への干渉を低減させることができる。このような処理によって、GPS信号を正常に受信できない場合であっても、すなわち、同期信号生成部4によって生成される同期信号の精度が保証されない場合であっても、通話や通信のサービスが停止されるエリアを可能な限り小さくできる。
<無線基地局の構成>
次に、図5および図6を参照して、本実施の形態に従う無線基地局2の構成について説明する。
次に、図5および図6を参照して、本実施の形態に従う無線基地局2の構成について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に従う無線基地局2のハードウェア構成の一例を示す図である。図6は、図5に示す制御部20の処理構造の一例を示す図である。
図5を参照して、本実施の形態に従う無線基地局2は、制御部20と、符号/復号回路24と、アップコンバータ25と、送信アンテナ26と、ダウンコンバータ27と、受信アンテナ28と、同期信号インターフェイス(以下、「同期信号I/F」と称する。)29と、データ通信インターフェイス(以下、「データ通信I/F」と称する。)30と、交換機インターフェイス(以下、「交換機I/F」と称する。)31とを含む。
無線基地局2は、同期信号生成部4(図1)から受信した同期信号に従って、端末装置との間の送信および受信タイミングを制御する。また、無線基地局2は、図示しない交換機との間で、音声/データを遣り取りしたり、セル内の端末装置についての位置情報の登録処理などを行なったりする。
制御部20は、上述したような無線基地局2における主な処理を実行する処理主体であり、CPU(Central Processing Unit)21と、RAM(Random Access Memory)22と、PROM(Programmable Read Only Memory)23とを含む。演算装置であるCPU21は、PROM23などに予め格納されたプログラムコードをRAM22に展開した上で、当該プログラムコードに従って各種の処理を実行する。RAM22は、CPU21で実行されるプログラムコードに加えて、プログラムコードの実行に必要な各種ワークデータを記憶する。PROM23には、予めCPU21で実行されるプログラムコードや各種定数が記憶されている。
制御部20は、符号/復号回路24に接続されており、符号/復号回路24に対して送受信タイミングや送信電力を指示する。
符号/復号回路24は、いわゆるOSI(Open Systems Interconnection)モデルにおける物理層の機能を担当する。より具体的には、符号/復号回路24は、制御部20から送信すべきデータ列を受信すると、所定の符号化処理および変調処理を実行し、その生成信号をアップコンバータ25へ出力する。アップコンバータ25は、符号/復号回路24から受信した信号を端末装置へ送信する無線信号に周波数変換(アップコンバート)し、接続されている送信アンテナ26へ与える。
一方、端末装置から受信した無線信号は、受信アンテナ28を介してダウンコンバータ27へ入力される。ダウンコンバータ27は、受信した無線信号を周波数変換(ダウンコンバート)し、その生成信号を符号/復号回路24へ与える。符号/復号回路24は、ダウンコンバータ27からの信号に対して復号化処理を実行し、その復号データを制御部20へ出力する。
符号/復号回路24は、制御部20から指示された送受信タイミングに従って、無線信号の送信(アップコンバータ25への信号出力)および無線信号の受信(ダウンコンバータ27からの信号取込)を調整する。さらに、符号/復号回路24は、制御部20から指示された送信電力に従って、送信アンテナ26から伝搬する無線信号の電力(アップコンバータ25へ与える信号の強度)を調整する。
同期信号I/F29は、制御部20と接続され、同期信号生成部4から送信される同期信号を受信し、その受信した内容を制御部20へ与える。データ通信I/F30は、制御部20と接続され、サーバ装置6(図1)へのアクセスを仲介する。交換機I/F31は、制御部20と接続され、図示しない交換機との音声/データなどの遣り取りを仲介する。
なお、無線基地局2の実装形態としては、図5に示すハードウェアに限定されることはない。むしろ、無線基地局2の規模(セル範囲や同時接続最大数など)に応じて、適切なハードウェア構成が選択される。
図6を参照して、制御部20は、その処理構造として、同期信号モジュール202と、データ通信モジュール204と、制御モジュール206と、ネットワークモジュール208と、データリンクモジュール210とを含む。
同期信号モジュール202は、同期信号I/F29を介して受信される同期信号生成部4からの同期信号に基づいて、制御モジュール206に内部指令を与える。
データ通信モジュール204は、制御モジュール206からの内部指令に応答して、データ通信I/F30(図5)を介して、サーバ装置6(図1)に対して必要なデータを要求するとともに、サーバ装置6から送信される応答データを受信して、その結果を制御モジュール206へ与える。
制御モジュール206は、同期信号モジュール202からの内部指令に基づいて、送受信タイミングを符号/復号回路24(図5)へ与える。すなわち、同期信号モジュール202および制御モジュール206は、端末装置との間の送受信タイミングを同期信号に従って調整する。
また、制御モジュール206は、接続先の同期信号生成部4において生成される同期信号の精度が所定レベルを維持しているか否かを判断している。すなわち、制御モジュール206は、対応する同期信号生成部4において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断するための機能を提供する。
また、制御モジュール206は、同期信号の精度が所定レベルを下回っていると判断すると、データ通信モジュール204に対して内部指令を与えて、サーバ装置6(図1)から自局に隣接する他の無線基地局の情報を取得する。そして、制御モジュール206は、隣接する他の無線基地局2が他のドメインに属しているか否かを判断する。すなわち、制御モジュール206は、同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、管理手段であるサーバ装置6を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局2のうち、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている無線基地局2が存在するか否かを判断するための機能を提供する。
さらに、隣接する他の無線基地局が他のドメインに属している場合には、制御モジュール206は、自局のセル範囲を狭くするように、送信電力の低減もしくはカット(送信強度の変更)を通知する。すなわち、制御モジュール206は、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている無線基地局2が隣接して存在する場合に、自局の送信電力を低減するための機能を提供する。
ネットワークモジュール208は、いわゆるOSIモデルにおけるネットワーク層の機能を担当する。すなわち、ネットワークモジュール208は、交換機と端末装置との間で遣り取りされる音声/データのルーティングなどを行なう。
データリンクモジュール210は、いわゆるOSIモデルにおけるデータリンク層の機能を担当する。すなわち、データリンクモジュール210は、無線基地局2(図1)と端末装置との間の信号の受け渡しを制御する。
<同期信号生成部>
本実施の形態に従う同期信号生成部4は、GPS衛星12から受信したGPS信号に基づいて同期信号を生成するとともに、GPS信号の受信が途切れた場合であっても、所定期間の間は、GPS信号に基づく同期信号と同程度の精度をもつ同期信号の生成が可能であるとする。このような機能は、ホールドオーバ機能と称される。たとえば、同期信号生成部4は、24時間程度の間であれば、GPS信号を受信できなくとも、同期信号を継続して生成できる。
本実施の形態に従う同期信号生成部4は、GPS衛星12から受信したGPS信号に基づいて同期信号を生成するとともに、GPS信号の受信が途切れた場合であっても、所定期間の間は、GPS信号に基づく同期信号と同程度の精度をもつ同期信号の生成が可能であるとする。このような機能は、ホールドオーバ機能と称される。たとえば、同期信号生成部4は、24時間程度の間であれば、GPS信号を受信できなくとも、同期信号を継続して生成できる。
なお、このようなホールドオーバ機能を有するGPSモジュールは、比較的高価であるが、本実施の形態に従う無線通信システムのように、複数の無線基地局2で1つの同期信号生成部4を共有(シェア)する形態であれば、システム全体のコストを抑制しつつ、このようなホールドオーバ機能を有する精度および信頼性の高いGPSモジュールを採用することができる。
しかしながら、このホールドオーバ機能を有していたとしても、所定期間を超えてGPS信号を受信できなければ、同期信号生成部4は、他のドメインの同期信号生成部4と同じタイミングを有する同期信号を生成することができなくなる。
本実施の形態に従う同期信号生成部4は、自身が生成したタイミングを示す情報に加えて、同期信号生成部4における受信状態に応じた、当該同期信号の生成精度を示す情報(GPS正常受信中、ホールドオーバ内、ホールドオーバ外)を同期信号に含めて出力する。この同期信号を受信した各無線基地局2は、接続先の同期信号生成部4において生成される同期信号の精度を知ることができる。
なお、GPS信号を正常に受信できている場合であっても、何らかの原因で同期信号の生成精度が低下するおそれもある。そのため、同期信号生成部4において生成される同期信号におけるジッタ量のばらつき(分散)などに基づいて、同期信号の生成精度を評価してもよい。この場合には、同期信号の生成精度を示す情報として、同期信号の精度が所定レベルを下回っていることを示す情報、および/または、同期信号の精度の値を付加してもよい。
<サーバ装置の構成>
次に、図7〜図9を参照して、本実施の形態に従うサーバ装置6の構成について説明する。
次に、図7〜図9を参照して、本実施の形態に従うサーバ装置6の構成について説明する。
図7は、本発明の実施の形態に従うサーバ装置6のハードウェア構成の一例を示す図である。図8は、図7に示すドメインリストの内容の一例を示す図である。図9は、図7に示すネイバーリストの内容の一例を示す図である。
図7を参照して、本実施の形態に従うサーバ装置6は、CPU60と、RAM62と、データ通信インターフェイス(以下、「データ通信I/F」と称す。)64と、データ格納部66とを含む。これらの各部は、内部バス68を介して、互いにデータ通信可能に構成されている。
演算装置であるCPU60は、予め格納されたプログラムコードをRAM62に展開した上で、当該プログラムコードに従って各種の処理を実行する。RAM62は、CPU60で実行されるプログラムコードに加えて、プログラムコードの実行に必要な各種ワークデータを記憶する。
データ通信I/F64は、それぞれの無線基地局2からのアクセスを仲介する。
データ格納部66は、典型的にはハードディスク装置などであり、ドメインリスト662およびネイバーリスト664を格納する。CPU60は、データ通信I/F64を介して、いずれかの無線基地局2からのデータアクセスを受けると、データ格納部66内のドメインリスト662およびネイバーリスト664を参照して、必要なデータを応答する。
データ格納部66は、典型的にはハードディスク装置などであり、ドメインリスト662およびネイバーリスト664を格納する。CPU60は、データ通信I/F64を介して、いずれかの無線基地局2からのデータアクセスを受けると、データ格納部66内のドメインリスト662およびネイバーリスト664を参照して、必要なデータを応答する。
ドメインリスト662は、各同期信号生成部4と、当該同期信号生成部4に接続されている無線基地局2とを対応付けて規定した情報である。すなわち、ドメインリスト662は、各ドメインに属する無線基地局2を特定するための情報を含んでいる。図8に示すように、典型的には、ドメインリスト662は、「ドメイン」と、当該ドメインに対応付けられた「基地局ID」とからなるテーブルである。この「ドメイン」の欄には、「ドメインA」や「ドメインB」といった、各ドメインを特定するための識別情報が記述される。また、「基地局ID」の欄には、「BS−A1」や「BS−A2」といった対応するドメインに属する無線基地局を特定するための識別情報が記述される。
ネイバーリスト664は、各無線基地局2と、当該無線基地局2に隣接する他の無線基地局2とを対応付けて規定した情報である。すなわち、ネイバーリスト664は、各無線基地局2について、当該無線基地局2に隣接する他の無線基地局2を特定するための情報を含んでいる。図9に示すように、典型的には、ネイバーリスト664は、対象の無線基地局2を示す識別情報である「基地局ID」と、当該無線基地局2に隣接して配置された無線基地局2を示す識別情報である「隣接基地局ID」とからなるテーブルである。この「基地局ID」の欄には、「BS−A4」といった無線基地局2を示す識別情報が記述される。また、「隣接基地局ID」の欄には、「BS−A1」や「BS−A2」といった対応する無線基地局2に隣接して配置された無線基地局を特定するための識別情報が記述される。なお、図8に示すネイバーリスト664の内容は、上述の図3および図4に対応付けている。
なお、ドメインリスト662およびネイバーリスト664は、無線通信システムにおいて無線基地局2に対する追加/変更/削除などが生じると、その都度更新されるものとする。
<処理手順>
次に、図10を参照して、本実施の形態に従う無線通信システムの無線基地局2における動作について説明する。
次に、図10を参照して、本実施の形態に従う無線通信システムの無線基地局2における動作について説明する。
図10は、本発明の実施の形態に従う無線基地局2における動作を示すフローチャートである。
図10を参照して、無線基地局2の制御部20(図5)は、同期信号生成部4(図1)から同期信号を受信したか否かを判断する(ステップS100)。同期信号を受信していなければ(ステップS100においてNO)、ステップS100の処理が繰返される。
一方、同期信号を受信していれば(ステップS100においてYES)、制御部20は、受信した同期信号に応じた送受信タイミングを符号/復号回路24(図5)へ与える(ステップS102)。すなわち、制御部20は、接続先の同期信号生成部4からの同期信号に従って、端末装置との間の送受信タイミングを調整する。
続いて、制御部20は、受信した同期信号に含まれる同期信号の生成精度を示す情報を取得する(ステップS104)。そして、制御部20は、同期信号生成部4がGPS正常受信中であるかを判断する(ステップS106)。すなわち、制御部20は、対応する同期信号生成部4において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断する。
同期信号生成部4がGPS正常受信中であれば(ステップS106においてYES)、制御部20は、前回の演算周期において、同期信号生成部4がホールドオーバ外であったか否かを判断する(ステップS108)。すなわち、制御部20は、対応する同期信号生成部4において生成される同期信号の精度が、所定レベルを下回った後、所定レベルに回復したか否かを判断する。言い換えれば、制御部20は、同期信号生成部4がホールドオーバ外の状態において、GPS信号の受信が再開されたか否かを判断する。
前回の演算周期において、同期信号生成部4がホールドオーバ外であった場合(ステップS108においてYES)には、処理はステップS120へ進む。一方、前回の演算周期において、同期信号生成部4がホールドオーバ外でなかった場合(ステップS108においてNO)には、以後の処理はスキップされ、ステップS100以下の処理が繰返される。
これに対して、同期信号生成部4がGPS正常受信中でなければ(ステップS106においてNO)、制御部20は、同期信号生成部4がホールドオーバ内であるかを判断する(ステップS110)。同期信号生成部4がホールドオーバ内であれば(ステップS110においてYES)、以後の処理はスキップされ、ステップS100以下の処理が繰返される。
また、同期信号生成部4がホールドオーバ内でなければ(ステップS110においてNO)、すなわち、同期信号生成部4がホールドオーバ外であれば、制御部20は、以下に示す送信電力の調整処理を実行する。
まず、制御部20は、サーバ装置6に対して、自局に隣接して配置された他の無線基地局を問い合わせる(ステップS112)。より具体的には、制御部20が自局の識別情報をサーバ装置6へ送信すると、サーバ装置6のCPU60は、データ格納部66に格納されているネイバーリスト664を参照し、問い合わせを受けた識別情報に対応する隣接基地局の識別情報を応答する。すなわち、制御部20は、サーバ装置6のネイバーリスト664を参照して、自局に隣接する他の無線基地局を特定する。
続いて、制御部20は、サーバ装置6に対して、自局に隣接して配置された他の無線基地局のそれぞれが属するドメインを問い合わせる(ステップS114)。より具体的には、制御部20が取得した隣接する無線基地局の識別情報をサーバ装置6へ送信すると、サーバ装置6のCPU60は、データ格納部66に格納されているドメインリスト662を参照し、問い合わせを受けた識別情報に対応するドメインの識別情報を応答する。すなわち、制御部20、サーバ装置6のドメインリスト662を参照して、ステップS112において取得した自局に隣接する他の無線基地局が接続されている同期信号生成部4を特定する。
続いて、制御部20は、隣接する無線基地局が属するドメインに、自局の属するドメインとは異なるものが含まれているか否かを判断する(ステップS116)。言い換えれば、制御部20は、自局に隣接するいずれかの無線基地局が自局とは異なるドメインに属しているか否かを判断する。
以上のステップS112〜S116に示すように、制御部20は、同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、サーバ装置6を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局2のうち、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている無線基地局2が存在するか否かを判断する。
隣接する無線基地局が属するドメインに、自局の属するドメインとは異なるものが含まれていなければ(ステップS116においてNO)、以後の処理はスキップされ、ステップS100以下の処理が繰返される。すなわち、制御部20は、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている無線基地局2が存在しない場合に、自局の送信電力を維持する。
これに対して、隣接する無線基地局が属するドメインに、自局の属するドメインとは異なるものが含まれていれば(ステップS116においてYES)、制御部20は、他のドメインに属する無線基地局との間での干渉を抑制するために、自局の送信電力を調整するための内部指令を符号/復号回路24(図5)へ与える(ステップS118)。すなわち、制御部20は、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている無線基地局2が存在する場合に、自局の送信電力を低減する。そして、ステップS100以下の処理が繰返される。
このステップS118における送信電力の調整処理は、自局とは異なるドメインに属する隣接の無線基地局2に対して干渉を与えないようにするために行なわれる。すなわち、制御部20は、自局に接続されている同期信号生成部4とは異なる同期信号生成部4に接続されている、隣接する無線基地局2の送信電力の到達可能範囲とは重複しないように、自局の送信電力を低減する。
そのため、低減後の送信電力は、その無線基地局とは異なるドメインに属する隣接する無線基地局との距離および当該隣接する無線基地局の送信電力を基準にして、動的に決定してもよい。あるいは、予め隣接する無線基地局との間で干渉を生じない距離(送信電力)を定めておき、送信電力をこの定めておいた値(たとえば、通常の送信電力の1/2)まで低減するようにしてもよい。またあるいは、当該隣接する無線基地局との間で全く干渉が生じないように、送信電力をゼロ(出力停止)にしてもよい。
また、ステップS120において、制御部20は、自局の送信電力を調整中であるか否かを判断する。自局の送信電力を調整中であれば(ステップS120においてYES)、制御部20は、同期信号が正常に復帰しことに伴って、自局の送信電力を元のレベルに調整するための内部指令を符号/復号回路24(図5)へ与える(ステップS122)。すなわち、制御部20は、同期信号の精度が所定レベルに回復した場合に、低減していた自局の送信電力を元に戻す。そして、ステップS100以下の処理が繰返される。
自局の送信電力を調整中でなければ(ステップS120においてNO)、ステップS100以下の処理が繰返される。
<作用効果>
本実施の形態に従う無線通信システムでは、複数の無線基地局が同期信号を生成する同期信号生成部を共有するため、システム全体のコストを抑制しつつ、より精度および信頼性の高いGPSモジュールを採用することができる。
本実施の形態に従う無線通信システムでは、複数の無線基地局が同期信号を生成する同期信号生成部を共有するため、システム全体のコストを抑制しつつ、より精度および信頼性の高いGPSモジュールを採用することができる。
さらに、本実施の形態に従う無線通信システムでは、何らかの理由で同期信号生成部が時刻情報を含む衛星からの信号(GPS信号)を受信できなくなり、その生成する同期信号の精度が維持できなくなった場合であっても、送信電力を調整して、他の同期信号生成部に接続されている無線基地局に対する干渉を抑制することができる。その結果、同期信号の精度が保証されない場合であっても、通話や通信のサービスを可能な限り継続させることができる。
[その他の実施の形態]
上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを任意の方法で提供することもできる。このようなプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させた記録媒体として販売/流通させることもできる。あるいは、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを任意の方法で提供することもできる。このようなプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させた記録媒体として販売/流通させることもできる。あるいは、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
このようなプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本実施の形態に従うプログラムに含まれ得る。
また、本実施の形態に従うプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本実施の形態に従うプログラムに含まれ得る。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 無線通信システム、2 無線基地局、4 同期信号生成部、4a アンテナ、6 サーバ装置、8 信号ライン、10 データライン、12 GPS衛星、20 制御部、24 符号/復号回路、25 アップコンバータ、26 送信アンテナ、27 ダウンコンバータ、28 受信アンテナ、29 同期信号I/F、30 データ通信I/F、30_1,30_2 端末装置、31 交換機I/F、64 データ通信I/F、66 データ格納部、68 内部バス、202 同期信号モジュール、204 データ通信モジュール、206 制御モジュール、208 ネットワークモジュール、210 データリンクモジュール、662 ドメインリスト、664 ネイバーリスト。
Claims (7)
- 端末装置による通話/通信を提供する無線通信システムであって、
各々が時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成する複数の同期信号生成部と、
各々が前記複数の同期信号生成部の1つと接続され、前記端末装置との間の送受信タイミングを前記同期信号に従って調整する複数の無線基地局と、
前記複数の無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理手段とを備え、
前記同期信号は、前記同期信号生成部における受信状態に応じた、当該同期信号の生成精度を示す情報を含み、
前記複数の無線基地局の各々は、
対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断する手段と、
前記同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、前記管理手段を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断する手段と、
自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減する手段とを含む、無線通信システム。 - 前記複数の無線基地局の各々は、
対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が、所定レベルを下回った後、所定レベルに回復したか否かを判断する手段と、
前記同期信号の精度が所定レベルに回復した場合に、低減していた自局の送信電力を元に戻す手段とをさらに含む、請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記複数の無線基地局の各々は、
自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在しない場合に、自局の送信電力を維持する手段をさらに含む、請求項1または2に記載の無線通信システム。 - 前記管理手段は、
各無線基地局と、当該無線基地局に隣接する他の無線基地局とを対応付けて規定した第1の情報と、
各同期信号生成部と、当該同期信号生成部に接続されている無線基地局とを対応付けて規定した第2の情報とを含み、
前記複数の無線基地局の各々は、
前記管理手段の前記第1の情報を参照して、自局に隣接する他の無線基地局を特定し、
前記管理手段の前記第2の情報を参照して、取得した自局に隣接する他の無線基地局が接続されている同期信号生成部を特定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線通信システム。 - 前記複数の無線基地局の各々は、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている、隣接の無線基地局の送信電力の到達可能範囲とは重複しないように、自局の送信電力を低減する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
- 端末装置による通話/通信を提供するための無線通信システムを構成する無線基地局であって、
複数の同期信号生成部の1つと接続され、接続先の同期信号生成部からの同期信号に従って、前記端末装置との間の送受信タイミングを調整する手段を備え、前記複数の同期信号生成部の各々は、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成し、前記同期信号は、対応する同期信号生成部における受信状態に応じた、当該同期信号の生成精度を示す情報を含み、
対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断する手段と、
前記同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、前記無線通信システムに含まれる無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理手段を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断する手段と、
自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減する手段とを含む、無線基地局。 - 端末装置による通話/通信を提供する無線通信システムにおける制御方法であって、
複数の同期信号生成部の各々が、時刻情報を含む衛星からの信号に基づいて同期信号を生成するステップと、
複数の無線基地局の各々が、接続された前記複数の同期信号生成部の1つからの同期信号に従って、前記端末装置との間の送受信タイミングを前記同期信号に従って調整するステップと、
複数の無線基地局の各々が、受信した同期信号に含まれる、当該同期信号の生成精度を示す情報に基づいて、対応する同期信号生成部において生成される同期信号の精度が所定レベルを下回っているか否かを判断するステップと、
複数の無線基地局の各々が、前記同期信号の精度が所定レベルを下回っている場合に、前記無線通信システムに含まれる無線基地局の配置位置に係る情報を管理する管理装置を参照することで、自局に隣接して配置されている他の無線基地局のうち、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在するか否かを判断するステップと、
複数の無線基地局の各々が、自局に接続されている同期信号生成部とは異なる同期信号生成部に接続されている無線基地局が存在する場合に、自局の送信電力を低減するステップとを含む、制御方法。
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