JP5263191B2 - 内燃機関の流体濾過冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、濾過機能を有し内燃機関に流通する流体を冷却するための装置に関する。
従来、内燃機関(エンジン)の燃費の改善や排気浄化性能の向上を目的として、排気ガスを排気系から吸気系へと再循環させる技術が知られている。すなわち、排気通路と吸気通路との間を還流路で接続し、排気ガスの一部を再び燃焼室内に導入するものである。
一般に、還流路を通って吸気通路へ導入される還流ガスの温度が低いほど、筒内での燃焼温度が低下し、窒素酸化物(NOx)の発生量が減少する。また、還流ガスの温度を低下させることで筒内に吸入される空気の密度が増加するため、エンジンの燃焼効率も向上する。そこで、還流路上に排気ガスを冷却するための冷却装置を設けて、燃費や浄化性能をさらに向上させる技術が開発されている。
また、排気ガスには、筒内での燃焼によって生じたパティキュレート(炭素を主成分とする粒子状物質)や未燃燃料,その他の油分(オイル)等の異物が含まれている。これらの異物は、吸気通路側へ導入される還流ガス中から極力取り除いておきたい。そこで、還流ガス中に含まれる異物を捕集するフィルタを還流路上に設けて、還流ガスを濾過する技術も提案されている。
例えば、特許文献1には、上記の冷却装置とフィルタとを一体に形成して還流路上に設けたものが記載されている。この技術では、EGRクーラの内部に、排気ガスを冷却するためのガス冷却層とパティキュレートを捕集して燃焼させる触媒層とを隣り合わせに配置し、これらの層の間に断熱層を設けている。このような構成により、EGRクーラ本体をコンパクトにしつつ、触媒作用と冷却作用とを別々に発揮させることができるとされている。
また、特許文献2には、パティキュレートを燃焼させるための触媒付きフィルタを排気還流路中に装着し、フィルタの外周に冷却ジャケットを設けたEGR装置が記載されている。この技術では、フィルタに付着したパティキュレートを燃焼除去しつつ、その燃焼反応によって高温化したフィルタを強力に冷却することができるとされている。
特許第3937635号公報 実開平2−46056号公報
しかしながら、上記の特許文献1,2に記載のフィルタはいずれも触媒機能を持ったフィルタであり、パティキュレートの燃焼反応によって高温化する。したがって、フィルタを通過するガスの密度が低下し、同質量の排気ガスを還流させるためには、排ガス流の体積流量を増加させることとなり、還流路の圧力損失を増大させるという課題がある。
また、特許文献1の技術では、断熱層によってガス冷却層と触媒層とが熱的に分離されている。そのため、EGRクーラの内部を通り抜ける排気ガスのみが冷却されることになり、ガス冷却層は触媒層を冷却することができない。なお、特許文献1のEGRクーラは、湾曲形成された中間集合部を介して触媒層とガス冷却層とが接続されているため、排気ガスの流路が途中でUターンすることになり、内部偏流が生じやすい。すなわち、EGRクーラ内へ均一に排気ガスを導入することができず、冷却効率が低くなるというデメリットがある。
なお、特許文献2のEGR装置では、フィルタの外周に冷却ジャケットが設けられているため、フィルタは辛うじて冷却ジャケットに冷却される。しかしながら、冷却ジャケット内の冷却水通路とフィルタとの接触部位の面積が小さく、フィルタの冷却効率は極めて低い。特に、フィルタの中央部近傍が高温になりやすく、排気ガスの冷却効率を向上させることが難しいという課題もある。
本件の目的の一つは、このような課題に鑑み創案されたもので、冷却性能を向上させつつ対象流体に対する濾過性能を向上させることである。
なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、内燃機関とその吸気系及び排気系に流通する流体を冷却する内燃機関の流体濾過冷却装置であって、該流体が流通する冷却通路と、該冷却通路に隣接して設けられ、内部に冷媒が流通する冷媒路と、該冷媒路から該冷却通路へ突き出して設けられたフィン部と、該フィン部に対して固定され、該流体に含まれる異物を捕集するフィルタ部とを備えたことを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該フィン部が、該冷媒路の外表面から該冷却通路の入口側に突き出して設けられるとともに、該フィルタ部が、該冷却通路の該冷媒路と隣接する部分よりも上流側に配置されることを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該冷媒路が、一端に該冷媒を該冷媒路の内部に導く供給路を有するとともに他端に該冷媒を該冷媒路から外部に導く排出路を有し、該供給路が、該フィルタ部の近傍に設けられていることを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該フィルタ部が、流入する該流体の流速又は流量が大きい位置ほど高いメッシュ密度を有することを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該フィン部が、該冷媒路の内表面からさらに内側に突き出して設けられることを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該フィン部が、該冷媒路の内表面からさらに内側に突き出た部位に複数の穴部を有することを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該冷却通路が、箱状に形成された壁体を有し、該冷媒路が、該箱状の壁体の内部を層状に区画する複数の面状流体路を有し、該フィン部が、該複数の面状流体路のそれぞれの端辺から互いに略平行に突き出して複数設けられ、該フィルタ部が、該壁体及び複数の該フィン部を貫通して円筒状に形成されていることを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該冷却通路が、箱状に形成された壁体を有し、該冷媒路が、該箱状の壁体の内部を層状に区画する複数の面状流体路を有し、該フィン部が、該複数の面状流体路のそれぞれの端辺から互いに略平行に突き出して複数設けられ、該フィルタ部が、該壁体及び該フィン部のそれぞれに対して傾斜した傾斜面を有して、該壁体と該フィン部との間、及び、該フィン部同士の間に挿入されていることを特徴としている。
また、開示の内燃機関の流体濾過冷却装置は、該冷媒路が、内部を該冷媒で満たされた筒状に形成され、該冷却通路が、該筒状の該冷媒路における頂面から底面まで貫通する管状通路と、該冷媒路の筒面を該頂面から延長して形成された外周面とを有し、該フィン部が、該冷媒路の該頂面から該外周面の延長方向に突き出して設けられ、該フィルタ部が、該頂面に対向して配置され、該フィン部及び該外周面に固定されていることを特徴としている。
開示の内燃機関の流体濾過冷却装置によれば、フィルタ部をフィン部に対して固定することにより、流体だけでなくフィルタ部をも冷却することができ、冷却効率を向上させることができる。また、フィルタ部での熱膨張を抑制することができ、異物の捕集性能を維持することができる。
第一実施形態に係る流体濾過冷却装置が適用された車両の吸排気システムを示す模式図である。 本流体濾過冷却装置の構成を模式的に示す断面図である。 図2の流体濾過冷却装置の内部を部分的に透視した斜視図である。 本流体濾過冷却装置のフィンの具体例を示す斜視図であり、(a)はフィルタ穴を設けたもの、(b)はフィルタ穴を持たないもの、(c)は冷却水の流通方向に沿った整流溝を設けたものである。 第二実施形態に係る流体濾過冷却装置の構成を模式的に示す断面図である。 図5の流体濾過冷却装置の内部を部分的に透視した斜視図である。 第三実施形態に係る流体濾過冷却装置の構成を模式的に示す断面図である。 図7の流体濾過冷却装置の内部を部分的に透視した斜視図である。
以下、図面を参照して内燃機関の流体濾過冷却装置の実施形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
[1.第一実施形態]
[1−1.吸排気システム構成]
第一実施形態に係る流体濾過冷却装置が適用された車両の吸排気システム10を図1に示す。エンジン11(内燃機関)の吸気ポートには吸気通路13が接続され、排気ポートには排気通路14が接続されている。これらの吸気系及び排気系での空気の流通方向を図1中に黒矢印で示す。
この吸排気システム10では、吸気通路13及び排気通路14の双方にまたがってターボチャージャー15が介装されている。ターボチャージャー15は、排気通路14を流通する排気ガスの排気圧を利用してタービンを回転させ、その回転力を利用してコンプレッサを駆動することにより、吸気通路13からの吸気を圧縮してエンジン11への過給を行う過給器である。なお、ターボチャージャー15とエンジン11との間の吸気通路13上にはインタークーラ16が設けられ、圧縮された空気が冷却されている。
排気通路14におけるターボチャージャー15よりも下流側には、触媒付きフィルタ17が介装されている。この触媒付きフィルタ17は、排気ガス中のパティキュレートマター(炭素Cを主体とする粒子状物質)を捕集する多孔質フィルタ部(例えば、セラミックフィルタ)と、捕集されたパティキュレートマターを燃焼させるための酸化触媒部とを備えたフィルタユニットである。触媒付きフィルタ17では、排気ガス中に含まれる窒素酸化物等を酸化剤として、所定の温度条件下でパティキュレートマターが焼却されている。
吸気通路13と排気通路14との間には、二本の還流路18,19が形成されている。これらの還流路18,19は、いわゆるEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路であり、排気通路14側の排気ガスの一部を吸気通路13側へと再循環させるものである。ここで、排気通路14における触媒付きフィルタ17の下流側と吸気通路13におけるターボチャージャー15の上流側とを繋ぐ還流路のことを、低圧EGR通路18と呼ぶ。また、排気通路14におけるターボチャージャーの上流側と吸気通路13におけるインタークーラ16の下流側とを繋ぐ還流路のことを、高圧EGR通路19と呼ぶ。
高圧EGR通路19は、燃焼室12から排出されて間もない排気ガスを再び燃焼室12の直上流側へと導く通路である。この高圧EGR通路19には、還流ガスを冷却するためのEGRクーラ7が介装されている。還流ガスを冷却することで燃焼室12内での燃焼温度が低下し、窒素酸化物の発生率が低下する。なお、高圧EGR通路19の入口側(排気通路14側)と出口側(吸気通路13側)との圧力に関して、吸気通路13側の圧力が排気通路14側の圧力よりも低いほど、還流ガスの流れが促進される。つまり高圧EGR通路19は、エンジン回転数が比較的低い運転状態や、過給圧が比較的低い運転状態で排気ガスを還流させるのに適している。
低圧EGR通路18は、触媒付きフィルタ17を通過した排気ガスを過給前の吸気通路13に導く通路である。低圧EGR通路18の出口側(吸気通路13側)はターボチャージャー15よりも上流側に接続されているため、過給圧の大きさに関わらず排気ガスを還流させるのに適しているといえる。また、低圧EGR通路18には、フィルタ一体型のEGRクーラ6(流体濾過冷却装置)が介装されている。EGRクーラ6は、前述のEGRクーラ7と同様の冷却機能に加えて、還流ガスを濾過する機能と、濾過用のフィルタを冷却する機能とを併せて備えている。
低圧EGR通路18及び高圧EGR通路19のそれぞれと吸気通路13との合流部近傍には、EGR弁8,9が介装されている。これらのEGR弁8,9は、対応する通路から導入される還流量を調節するための開度可変バルブである。
[1−2.EGRクーラ]
図2を用いてEGRクーラ6について詳述する。EGRクーラ6は、側面視において矩形の外箱5(壁体)の内部に複数の冷却通路1及び冷却水路2(冷媒路)を備えている。外箱5の上面には二つの円形の開口部5a,5bが形成され、それぞれダクト21,22を介して排気通路14,吸気通路13に接続されている。したがって、還流ガスはダクト21を通って外箱5の内部に導入され、外箱5内で冷却された後、ダクト22から排出される。還流ガスの流通方向を図2中に黒矢印で示す。
冷却水路2は、水平方向に広がる面状に形成された複数の面状水路2aから構成される。これらの面状水路2aは、上下方向に所定の間隔をあけてほぼ平行に配置されている。また、各々の面状水路2aの内部には、冷却水が充填された状態で流通している。各々の面状水路2aには、図示しない冷却水供給源に接続された供給路2b及び排出路2cが接続されている。面状水路2aの内部における冷却水の流通方向を図2中に白矢印で示す。また、図2中では面状水路2aの上面に符号2dを付し、下面に符号2eを付す。
各々の面状水路2aと供給路2bとの接続位置は、外箱5の内部における還流ガスの上流側であり、上面視において開口部5aの近傍である。また、冷却水の流通方向は、還流ガスの流通方向とほぼ平行である。つまり、冷却水路2に供給された冷却水は、面状水路2aの上面2d及び下面2e間を図2中の左方向へ流通する。したがって、面状水路2aを流通する冷却水の温度分布に着目すれば、供給路2bが接続された開口部5a側の一端が最も低温である。
各々の面状水路2aにおいて還流ガスの上流側となる端辺には、板状のフィン3(フィン部)が突き出ている。フィン3は、それぞれの面状水路2aから互いにほぼ平行に突設されている。面状水路2aから見れば、フィン3は面状水路2aの外表面から冷却通路1の入口側に突き出して設けられている。
図2,図3に示すように、フィン3はそれぞれの面状水路2aの上面2dと下面2eとの間に挟み込まれて固定され、冷却水が流通する面状水路2aの内部にまで延長されている。つまり、フィン3の一端側が冷却水に接触するとともにフィン3の他端側が還流ガスに接触した状態となり、これらの中央部が面状水路2aの上面2d,下面2eに挟持される。
図4(a)に示すように、フィン3には、大径のフィルタ穴3aと複数の小径の水穴3bとが穿孔されている。また、面状水路2aの上面2d,下面2eがフィン3の表面と接触する面接触部を図4(a)中に符号3cで示す。フィルタ穴3aは、面接触部3cを隔てて複数の水穴3bが設けられる側とは反対側に形成される。本実施形態では、外箱5の上面視において、開口部5aの中心位置とフィルタ穴3aの中心位置とが一致するように、各々のフィン3が冷却水路2に固定されている。
各々のフィン3には、フィルタ穴3aを貫通する円筒形状のメッシュフィルタ4(フィルタ部)が着脱自在に固定されている。このメッシュフィルタ4は、網目状の金属メッシュシートや不織布等を積層してなるフィルタシートを筒状に形成したものであり、フィルタシートを通過する還流ガスを濾過する機能を有する。開口部5aからEGRクーラ6内に導入された還流ガスは全て、メッシュフィルタ4を通過してから冷却通路1側へと流通する。メッシュフィルタ4では、例えば還流ガス中に含まれるパティキュレートマターや、触媒付きフィルタ17の表面から脱落した触媒断片等の異物が除去される。
メッシュフィルタ4のメッシュ粗さは、開口部5aに近い上方の位置ほど粗く、下方の位置ほど細かく設定されている。ここでは、図2,図3に示すように、メッシュフィルタ4のメッシュ粗さが四段階に設定されている。
メッシュ粗さとは、メッシュフィルタ4のメッシュ(空隙)の粗密の度合いのことを意味する。例えば、同一径のワイヤを格子状に編んだワイヤメッシュの場合には、ワイヤの配置間隔が狭いほど、又はワイヤ径が大きいほど、メッシュ粗さが細かい。また、板状の部材に複数の丸穴をあけたパンチングメタル状のメッシュの場合には、丸穴の配置間隔が狭いほど、又は丸穴が小さいほど、メッシュ粗さが細かい。なお、メッシュ粗さが細かいほど通過する還流ガスに対する流路抵抗が増大し、メッシュ粗さが粗いほど流路抵抗が減少する。
ここで、図2中で最も上方に位置するフィン3のフィルタ穴3aと開口部5aとの間のメッシュフィルタ4のことを第一メッシュ4aと呼ぶ。また、フィン3のフィルタ穴3aを境界として、第一メッシュ4aよりも下方のメッシュフィルタ4をそれぞれ第二メッシュ4b,第三メッシュ4c,第四メッシュ4dと呼ぶ。これらのメッシュ4a〜4dの粗さは、第一メッシュ4aが最も粗く、下方のものほど細かくなり、第四メッシュ4dが最も細かい。
本第一実施形態の構造では、開口部5aから導入される還流ガスの流通方向に対して、メッシュフィルタ4を通過する際の還流ガスの流通方向がほぼ垂直となる。したがって、開口部5aに近い上方の位置ほどメッシュフィルタ4に流入する還流ガスの流速が小さく、下方の位置ほど還流ガスの流速が大きい。つまり、メッシュフィルタ4は、流入する還流ガスの流速が大きい位置ほど高いメッシュ密度となるように形成されている。
[1−3.作用,効果]
ダクト21を介して開口部5aからEGRクーラ6の内部に導入された還流ガスは、メッシュフィルタ4の筒軸に沿って直進しようとする傾向が強く、第一メッシュ4aを通過する方向へ流れる還流ガスの速度成分は比較的小さくなる。また、メッシュフィルタ4の内部を流通するに連れて還流ガスの直進方向への速度成分が減少する。これに伴い、還流ガスは第二メッシュ4bを通過する方向へ流れやすくなり、第二メッシュ4bを通過する方向への還流ガスの速度成分は第一メッシュ4aよりも増大する。同様に、第三メッシュ4cを通過する方向への還流ガスの速度成分はさらに大きくなり、第四メッシュ4dを通過する方向への還流ガスの速度が最も速くなる。
一方、メッシュフィルタ4のメッシュ粗さは開口部5aに近い上方の位置ほど粗く、下方の位置ほど細かく設定されているため、流速の大きい下方の位置ほど流路抵抗が大きく、流速の小さい上方の位置ほど流路抵抗が小さい。
したがって、EGRクーラ6の内部を流通する還流ガスの流量は、冷却通路1の上下方向の位置に関わらず均一となる。これにより、冷却水路2の内部を流れる冷却水の温度分布についても、冷却水路2の上下方向の位置に関わらず均一となる。また、還流ガスはメッシュフィルタ4の通過時に濾過され、冷却水路2の上面2dや下面2eへ異物が付着することもない。
このように、冷却通路1を流れる還流ガスの流れを均一にすることができ、還流ガスの冷却効率を向上させることができる。また、冷却水路2の熱分布を均一にすることができ、還流ガスの冷却効率をより向上させることができる。
また、メッシュフィルタ4を冷却水路2よりも還流ガスの上流側に配置することにより、冷却水路2の表面への異物の付着及び衝突を防止することができる。特に、本実施形態ではこのようなメッシュフィルタ4を備えたEGRクーラ6が低圧EGR通路18に設けられているため、ターボチャージャー15への異物の進入を防止することができ、コンプレッサーホイールの保護性を高めることができる。
また、冷却水路2から突き出たフィン3に対してメッシュフィルタ4が固定されるため、還流ガスだけでなくメッシュフィルタ4も冷却されることになる。これにより、還流ガスをメッシュフィルタ4で冷却することが可能となり、冷却効率を向上させることができる。
さらに、メッシュフィルタ4を冷却することで熱膨張が抑制されるため、例えば高温の還流ガスが大量にメッシュフィルタ4を通過したとしても、メッシュ粗さが粗く(メッシュの空隙が大きく)なりにくい。したがって、メッシュフィルタ4での異物の捕集性能を維持することができる。また、このような熱膨張の影響を予め考慮しておく必要がないため、従来よりも細かい網目のメッシュを使用することができ、フィルタ性能をさらに向上させることができる。
また、メッシュフィルタ4の熱膨張が抑制されることから、例えば熱膨張及び収縮の繰り返しによって生じうる金属疲労を抑制することが可能となる。加えて、メッシュフィルタ4の設計強度を小さくすることができるため、メッシュフィルタ4自体の厚みを薄くすることができ、低圧損化が可能である。
なお、メッシュフィルタ4を通過する還流ガスの流量が均一となるため、メッシュフィルタ4自体の熱分布も均一とすることができ、フィルタ性能を維持しやすくすることができるという利点がある。
また、上記のEGRクーラ6では、還流ガスの上流側となる開口部5aの近傍で供給路2bが冷却水路2に接続されている。つまり、比較的低温の冷却水がフィン3の近傍に供給される。したがって、メッシュフィルタ4の冷却効率を向上させることができ、メッシュフィルタ4の熱膨張を効果的に抑制することができる。またこれにより、フィルタ性能を長時間維持することができるという利点がある。
また、上記のフィン3は、冷却水が流通する面状水路2aの内部にまで延長されているため、フィン3と冷却水との接触面積を増大させることができ、メッシュフィルタ4側から伝達される熱を効率的に冷却させることができる。特に、本第一実施形態のフィン3には、図4(a)に示すように、複数の小径の水穴3bが形成されているため、面状水路2aの内部の冷却水の流れを阻害することなく、冷却効率をさらに高めることができる。
また、上記のメッシュフィルタ4は、複数のフィン3を貫通して円筒状に形成され、フィン3に対して着脱自在に固定されているため、開口部5aを開放して引き出すことで簡単に交換することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
また、本EGRクーラ6では、冷却通路1及び冷却水路2とメッシュフィルタ4が一体に形成されているため、部品点数を削減することができ、製品コスト及び重量を減少させることが可能であり、かつ信頼性を向上させることが可能である。また、装置のサイズがコンパクトになるため省スペース化が容易となり、搭載レイアウトの自由度を向上させることが可能であるとともに、例えば車両のクラッシャブルゾーンを拡大することができる。
なお、網目状のフィルタシートからなるメッシュフィルタ4では、メッシュよりも下流側に乱流(カルマン渦)が生じやすく、還流ガスの熱的エネルギーの拡散性が向上する。したがって、このようなメッシュフィルタ4を冷却通路1の上流側に配置することで、還流ガスの冷却性能を向上させることができる。
このように、本流体濾過冷却装置によれば、EGRの導入に係る圧力損失の低減と冷却効率の向上とにより、還流ガスの流量を増大させることができ、エンジン11から排出されるNOxを減少させることができる。
[2.第二実施形態]
[2−1.EGRクーラ]
図5を用いて、第二実施形態のEGRクーラ26(流体濾過冷却装置)について詳述する。このEGRクーラ26は、低圧EGR通路18に介装される冷却装置である。なお、第一実施形態のEGRクーラ6と同様の構成要素については同一の符号を用いて説明を省略する。
このEGRクーラ26は、両端部が開放された立方体状の外箱5の内部に複数の冷却通路1及び冷却水路2(冷媒路)を備えている。外箱5の左右両側面には四角錐状のシュラウド25が固定され、それぞれのシュラウド25の側端に開口部25a,25bが形成されている。開口部25a,25bはそれぞれ、ダクト21,22を介して冷却通路14,吸気通路13に接続されている。還流ガスの流通方向を図5中に黒矢印で示す。
冷却水路2は、第一実施形態と同様に複数の面状水路2aから構成される。各々の面状水路2aの内部には、冷却水が充填状態で流通する。面状水路2aの内部における冷却水の流通方向を白矢印で示す。
各々の面状水路2aにおいて還流ガスの上流側となる端辺には、板状のフィン23(フィン部)が突き出ている。これらのフィン23は、それぞれの面状水路2aから互いにほぼ平行に突設されている。また、各フィン23はそれぞれの面状水路2aの上面2dと下面2eとの間に挟み込まれて固定され、冷却水が流通する面状水路2aの内部にまで延長されている。つまり、フィン23の一端側が冷却水に接触し、フィン3の他端側が還流ガスに接触する。
冷却水と接触するフィン23の一端側には、第一実施形態のフィン3と同様の水穴3bが複数形成されている。一方、還流ガスと接触する他端側には穴があいていない。
これらのフィン23同士の間、及び、フィン23と外箱5との間には、平板状のフィルタシートをくさび形に形成したメッシュフィルタ24(フィルタ部)が固定されている。メッシュフィルタ24を構成するフィルタシートは、第一実施形態のメッシュフィルタ4のフィルタシートと同様のものである。開口部25aからEGRクーラ26内に導入された還流ガスは全て、メッシュフィルタ24を通過してから冷却通路1側へと流通する。
図5,図6に示すように、メッシュフィルタ24には、還流ガスとの接触面積が増大するように、側面視においてフィン23及び外箱5に対して傾斜した傾斜面27が形成されている。また、メッシュフィルタ24のメッシュ粗さは、開口部25aとほぼ同じ高さの位置となる上下方向の中央部ほど細かく、開口部25aから離れた上下端部ほど粗く設定されている。ここでは、メッシュフィルタ24のメッシュ粗さが二段階に設定されている。
ここで、図5中で最も上方に位置するフィン23の上面と外箱5との間のメッシュフィルタ24、及び、最も下方に位置するフィン23の下面と外箱5との間のメッシュフィルタ24のことを第一メッシュ24aと呼ぶ。また、これらの第一メッシュ24aの間に設けられるメッシュフィルタ24のことを第二メッシュ24bと呼ぶ。メッシュ粗さは、第二メッシュ24bよりも第一メッシュの24aの方が粗い。
本第二実施形態の構造では、開口部25aから導入される還流ガスの流通方向と、冷却通路1の内部での還流ガスの流通方向とがほぼ一致する。したがって、還流ガスが直接的に流入する中央付近ではメッシュフィルタ24に流入する還流ガスの流速が大きく、上下の端部ほど還流ガスの流速が小さくなる。このように、第二実施形態においても、メッシュフィルタ24は、流入する還流ガスの流速が大きい位置ほど高いメッシュ密度となるように形成されている。
[2−2.作用,効果]
ダクト21を介して開口部25aからEGRクーラ26の内部に導入された還流ガスは、そのまま直進しようとする傾向が強く、第二メッシュ24bに流入する還流ガスの速度成分は比較的大きくなる。一方、第一メッシュ24aは第二メッシュ24bよりも上下方向にずれた位置にあるため、第一メッシュ24aに流入する還流ガスの速度成分は第二メッシュ24bに流入する還流ガスの速度成分よりも小さくなる。つまり、還流ガスの流速は、上下方向の中央付近が最も速くなる。
一方、メッシュフィルタ24のメッシュ粗さは中央付近が細かく、上下端部で粗くなるように設定されているため、流速の大きい中央付近ほど流路抵抗が大きく、流速の小さいその上下端部では流路抵抗が小さい。
したがって、EGRクーラ6の内部を流通する還流ガスの流量は、冷却通路1の上下方向の位置に関わらず均一となる。また、冷却水の温度分布も冷却水路2の上下方向の位置に関わらず均一となる。さらに、還流ガスはメッシュフィルタ24の通過時に濾過され、冷却水路2の上面2dや下面2eへ異物が付着することもない。
このように、第二実施形態においても、第一実施形態と同様の効果を獲得することができる。加えて、図5,6に示すように、側面視において外箱5,フィン23のそれぞれに対して傾斜した傾斜面27がメッシュフィルタ24に形成されているため、還流ガスとメッシュフィルタ24との接触面積を増大させることができ、フィルタ性能を向上させることができる。
[3.第三実施形態]
[3−1.EGRクーラ]
図7を用いて、第三実施形態のEGRクーラ36(流体濾過冷却装置)について詳述する。このEGRクーラ36も低圧EGR通路18に介装される冷却装置であり、第一実施形態のEGRクーラ6と同様の構成要素については同一の符号を用いて説明を省略する。
このEGRクーラ36では、冷却水路32(冷媒路)が円筒状に形成されている。また、冷却水路32の内部には、円筒の頂面32aから底面32bまで貫通する複数の管状通路31aが形成され、その内部に還流ガスが流通している。つまり、円筒の内部では、管状通路31a以外の部分に冷却水が充填されている。なお、冷却水路32の筒面32cには、図示しない冷却水供給源に接続された供給路32d及び排出路32eが接続されている。冷却水路32の内部における冷却水の流通方向を図7中に白矢印で示す。
冷却水路32の筒面32cを頂面32a側へ延長した位置には筒状の外周面31bが形成され、頂面32aに対して固定されている。外周面31bの内部空間は、管状通路31aへ流入する還流ガスの前室として機能する。すなわち、このEGRクーラ36では、複数の管状通路31a及び外周面31bの内部空間が冷却通路31として機能している。
さらに、外周面31bの端辺及び底面32bには、円錐状のシュラウド35が着脱自在に固定され、それぞれのシュラウド35の側端に開口部35a,35bが形成されている。開口部35a,35bはそれぞれ、ダクト21,22を介して排気通路14,吸気通路13に接続されている。還流ガスの流通方向を図7中に黒矢印で示す。
頂面32aには、円筒状のフィン33(フィン部)が貫通するように固定されている。フィン33は、頂面32aに対してほぼ垂直に突設している。フィン33の一端側は冷却水路32の内部に埋め込まれて冷却水に接触し、他端側が外周面31b側に飛び出して還流ガスに接触している。なお、冷却水路32内に埋没しているフィン33には複数の水穴が穿孔されており、冷却水が円筒の外側から内側へ(又は内側から外側へ)流通しうる形状となっている。
本実施形態のフィン33の径は管状通路31aよりも大きく形成されている。また、フィン33の位置は、還流ガスの流通方向に沿って頂面32aを見たときに開口部25aとほぼ同じ位置となる中央部近傍において、フィン33の内側及び外側のそれぞれに少なくとも一本の管状通路31aが含まれるように設定されている。つまり、本EGRクーラ36に導入される還流ガスは、フィン33の内部を通って管状通路31aへ流れるものと、フィン33の外部を通って管状通路31aへ流れるものとに二分される。
また、フィン33の内部及び外部のそれぞれには、平板状のフィルタシートを積層したメッシュフィルタ34(フィルタ部)が差し込み固定されている。このメッシュフィルタ34は、頂面32aに対向して配置されており、二系統に流れる還流ガスは何れもメッシュフィルタ34を通過してから管状通路31a内へと流れる。なお、図7,図8では、メッシュフィルタ34を頂面32aに対してほぼ平行に配置したものを例示する。
メッシュフィルタ34のメッシュ粗さは、開口部35aから導入される還流ガスの直進位置となるフィン33の内側が細かく、フィン33の外側が粗く設定されている。フィン33の外側のメッシュフィルタ34のことを第一メッシュ34aと呼び、フィン33の内側のメッシュフィルタ34のことを第二メッシュ34bと呼ぶ。メッシュ粗さは、第二メッシュ34bよりも第一メッシュ34aの方が粗い。
本第三実施形態の構造では、第二実施形態の構造と同様に、開口部35aから導入される還流ガスの流通方向と、外周面31bの内部空間での還流ガスの流通方向とがほぼ一致する。したがって、還流ガスが直接的に流入する中央付近ではメッシュフィルタ34を通過する還流ガスの流速が大きく、その周縁部ほど還流ガスの流速が小さくなる。このように、第三実施形態においても、メッシュフィルタ34は、流入する還流ガスの流速が大きい位置ほど高いメッシュ密度となるように形成されている。
[3−2.作用,効果]
開口部35aからEGRクーラ36の内部に導入された還流ガスは、そのまま直進しようとする傾向が強く、第二メッシュ34bに流入する還流ガスの速度成分は比較的大きくなる。一方、その外側に広がる第一メッシュ34aに流入する還流ガスの速度成分は比較的小さくなる。つまり、還流ガスの流速は、その流れに沿ってメッシュフィルタ34を見たときの中央部近傍で最も速くなる。
一方、メッシュフィルタ24のメッシュ粗さは中央付近が細かく、上下端部で粗くなるように設定されているため、流速の大きい中央付近ほど流路抵抗が大きく、流速の小さいその周縁部では流路抵抗が小さい。
したがって、EGRクーラ36の内部を流通する還流ガスの流量は、何れの管状通路31aにおいても均一となる。また、冷却水の温度分布もその位置に関わらず均一となる。さらに、還流ガスはメッシュフィルタ34の通過時に濾過され、管状通路31aの内周面に異物が付着することもない。
このように、冷却水路32の内部に排気用の管状通路31aを設けたチューブ型の冷却装置においても、冷却水路32の頂面32aからフィン33を突き出して設けるとともに、フィン33に対してメッシュフィルタ34を固定することで、第一実施形態や第二実施形態と同様の効果を獲得することができる。また、簡素な構成で還流ガスとメッシュフィルタ34との双方を冷却することができ、冷却効率を向上させることができる。さらに、外周面31bの端辺からシュラウド35を取り外すことで容易にメッシュフィルタ34にアクセスすることができる。これにより、メッシュフィルタ34を簡単に交換することができ、メンテナンス性に優れたEGRクーラ36とすることができるという利点がある。
[4.その他]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の各実施形態では、低圧EGR通路18に介装されたEGRクーラ6,26,36を例示したが、これらの冷却装置の設置位置は任意であり、例えば高圧EGR通路19に介装してもよいし、あるいは図示しない他のEGR通路上に介装してもよい。これらのEGRクーラ6,26,36は、排気を排気系から吸気系へと導く通路に介装されていればよい。
また、上述の各実施形態では、フィン3,23,33が冷却水の中に浸るように冷却水路2,32の内部へ延長形成されたものを例示したが、具体的な形状はこれに限定されない。これらのフィン3,23,33に要求される機能としては、メッシュフィルタ4,24,34を固定しつつ冷却する機能であり、少なくとも冷却水路2,32から冷却通路1,31側へ突き出して形成された部位があればよい。したがって、例えば図4(a),(b)に示されたフィン3,23において、面接触部3cよりも面状水路2aの内側に配される部位は必ずしも必要ではないし、複数の水穴3bも必須の構成要素ではない。
なお、これらのフィン3,23,33にさらに冷却水の整流機能を付加することも一案である。例えば、第一実施形態のフィン3の代わりに、図4(c)に示すような整流フィン43を用いてもよい。この整流フィン43には、冷却水の流通方向を整えるための整流条(又は溝)が形成される。これにより、面状水路2a内で冷却水をスムーズに流通させることができ、冷却性能をさらに向上させることができる。また、この整流フィン43に水穴3bを併設してもよい。
また、上述の各実施形態では、メッシュフィルタ4,24,34のメッシュ粗さが段階的に異なるものとしたが、その意図はメッシュ粗さを還流ガスの流速又は流量に応じて変化させることで、EGRクーラ6,26,36内を通過する還流ガスの流れを均一にする点にある。したがって、メッシュ粗さの具体的な設定手法はこれに限定されることなく種々考えられ、例えば還流ガスの流入方向に対して垂直な面内におけるメッシュ粗さの分布を連続的に変化させてもよい。なお、メッシュフィルタ4,24,34の具体的な形状や組成等に関しても任意であり、セラミックフィルタや帯電フィルタ,触媒付きフィルタといった種々のフィルタを用いることが可能である。少なくとも、還流ガスの流路抵抗を変化させる特性を有するものであればよい。
また、上述の各実施形態では、冷却水の流通方向と還流ガスの流通方向とを一致させたEGRクーラ6,26,36を例示したが、これらの流通方向の関係も任意に設定することができる。第一実施形態の供給路2b及び排出路2cを逆に接続すれば、これらの流通方向が互いに逆方向となる。これらの流通方向の関係は、供給路2b及び排出路2cの接続位置や冷却水路2の形状等に応じて多様に考えられる。例えば、メッシュフィルタ4の冷却性を考慮すると、メッシュフィルタ4の近傍で供給路2bを面状水路2aに接続することが好ましく、逆にメッシュフィルタ4の過冷却を抑制したい場合には、メッシュフィルタ4の近傍で排出路2cを面状水路2aに接続することが好ましい。
また、上述の各実施形態では、冷却水路2,32の内部を流通する流体として冷却水を用いたものを例示したが、冷媒の種類はこれに限定されず、任意の流体(気体,液体)を用いてよい。つまり、流体濾過冷却装置の冷却方式は任意(水冷式,空冷式等)である。
また、上述の各実施形態では、流体濾過冷却装置としてEGRクーラを例示したが、流体濾過冷却装置の種類はこれに限定されない。例えば、冷却機構を備えたエアフィルタやフィルタを備えたインタークーラ,オイルクーラ,ラジエターでもよく、異物混入の虞のある熱流体が流通する箇所に適用してもよい。つまり、流体濾過冷却装置における冷却対象となる流体の具体例として、排気ガスや吸気ガス,エンジン冷却水,エンジンオイル等を挙げることができる。
なお、開示の流体濾過冷却装置は、ディーゼルエンジン及びガソリンエンジンの双方に適用することができる。
1 冷却通路
2 冷却水路(冷媒路)
2a 面状水路(面状流体路)
3 フィン(フィン部)
3a フィルタ穴
3b 水穴(穴部)
4 メッシュフィルタ(フィルタ部)
5 外箱(壁体)
6,7 EGRクーラ
10 吸排気システム
11 エンジン(内燃機関)
13 吸気通路
14 排気通路
23 フィン(フィン部)
24 メッシュフィルタ(フィルタ部)
26 EGRクーラ
31 冷却通路
31a 管状通路
31b 外周面
32 冷却水路(冷媒路)
33 フィン(フィン部)
34 メッシュフィルタ
36 EGRクーラ(流体濾過冷却装置)
43 整流フィン

Claims (9)

  1. 内燃機関とその吸気系及び排気系に流通する流体を冷却する内燃機関の流体濾過冷却装置であって、
    該流体が流通する冷却通路と、
    該冷却通路に隣接して設けられ、内部に冷媒が流通する冷媒路と、
    該冷媒路から該冷却通路へ突き出して設けられたフィン部と、
    該フィン部に対して固定され、該流体に含まれる異物を捕集するフィルタ部と
    を備えたことを特徴とする、内燃機関の流体濾過冷却装置。
  2. 該フィン部が、該冷媒路の外表面から該冷却通路の入口側に突き出して設けられるとともに、
    該フィルタ部が、該冷却通路の該冷媒路と隣接する部分よりも上流側に配置される
    ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  3. 該冷媒路が、一端に該冷媒を該冷媒路の内部に導く供給路を有するとともに他端に該冷媒を該冷媒路から外部に導く排出路を有し、
    該供給路が、該フィルタ部の近傍に設けられている
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  4. 該フィルタ部が、流入する該流体の流速又は流量が大きい位置ほど高いメッシュ密度を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  5. 該フィン部が、該冷媒路の内表面からさらに内側に突き出して設けられる
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  6. 該フィン部が、該冷媒路の内表面からさらに内側に突き出た部位に複数の穴部を有する
    ことを特徴とする、請求項5記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  7. 該冷却通路が、箱状に形成された壁体を有し、
    該冷媒路が、該箱状の壁体の内部を層状に区画する複数の面状流体路を有し、
    該フィン部が、該複数の面状流体路のそれぞれの端辺から互いに略平行に突き出して複数設けられ、
    該フィルタ部が、該壁体及び複数の該フィン部を貫通して円筒状に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  8. 該冷却通路が、箱状に形成された壁体を有し、
    該冷媒路が、該箱状の壁体の内部を層状に区画する複数の面状流体路を有し、
    該フィン部が、該複数の面状流体路のそれぞれの端辺から互いに略平行に突き出して複数設けられ、
    該フィルタ部が、該壁体及び該フィン部のそれぞれに対して傾斜した傾斜面を有して、該壁体と該フィン部との間、及び、該フィン部同士の間に挿入されている
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
  9. 該冷媒路が、内部を該冷媒で満たされた筒状に形成され、
    該冷却通路が、該筒状の該冷媒路における頂面から底面まで貫通する管状通路と、該冷媒路の筒面を該頂面から延長して形成された外周面とを有し、
    該フィン部が、該冷媒路の該頂面から該外周面の延長方向に突き出して設けられ、
    該フィルタ部が、該頂面に対向して配置され、該フィン部及び該外周面に固定されている
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の内燃機関の流体濾過冷却装置。
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