JP5262608B2 - 血液浄化装置 - Google Patents
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Description
電解質液が収容されており、外部からの押圧により容易に圧潰して内部に収容された前記電解質液が排出される可撓性容器と、この可撓性容器を押圧するための所定面積の押圧面を備え、押圧により前記可撓性容器から所定量の前記電解質液を排出させる押圧手段とを含んでなる電解質液導入手段が、前記血液浄化器より上流側又は、血液浄化器より下流側で血液回路に接続されるとともに、この電解質液導入手段と血液回路の接続部分より上流側及び/又は下流側の血液回路に流路開閉手段が設けられ、前記電解質液導入手段から前記血液回路に導入される電解質液によって前記血液回路及び血液浄化器内の血液が回収されるようにしたことを特徴とする。
この場合、電解質液導入手段と血液回路を接続する電解質液導入流路に、前記電解質液流路を開閉する流路開閉手段が更に設けられ、可撓性容器から所定量の電解質液が排出されたときに前記流路開閉手段が自動的に閉鎖されるようにされていてもよい。
また、電解質液導入手段は、血液浄化器と静脈チャンバの間で血液回路に接続されていても、血液浄化器より上流側で血液回路に接続されていてもよい。
電解質液導入手段が血液浄化器と静脈チャンバの間で血液回路に接続される場合、静脈チャンバより下流側の血液回路には流路開閉手段が設けられる。
また、電解質液導入手段が血液浄化器より上流側で血液回路に接続されている場合は、血液ポンプより上流側の血液回路と、血液ポンプと血液浄化器の間の血液回路、とを結ぶバイパス流路が設けられるとともに、このバイパス流路の下流側に流路開閉手段が設けられ、このバイパス流路より上流側の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる構成が採用される。この場合、バイパス流路において、流路開閉手段より上流側に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられるとともに、この血液濾過網より上流側に流路開閉手段が設けられ、更に電解質液導入手段がバイパス流路と血液浄化器の間で血液回路に接続されるとともに、血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる構成や、電解質液導入手段が、バイパス流路より上流側の血液回路の流路開閉手段とバイパス流路の間で血液回路に接続されるとともに、この接続部分に近接してこの接続部分とバイパス流路の間の血液回路に流路開閉手段が設けられ、バイパス回路と血液浄化器の間の血液回路に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられてなる構成、バイパス流路によりバイパスされる血液回路部分において、血液ポンプより下流側に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられるとともに、電解質液導入手段が該血液濾過網と血液ポンプの間で血液回路に接続され、更に血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる構成などが採用可能である。
押圧手段としては、対向する押圧面を有し、バネの付勢力によって互いに圧接される一対の圧迫板と、このバネの付勢力に抗して一対のアーム部を接近させることにより前記一対の圧迫板を離間せしめるようにした把持部とを、少なくとも具備し、可撓性容器を該一対の圧迫板の間に挟みこむことにより、前記バネによる付勢力で可撓性容器に収容された電解質液を押し出すようにしたものであっても、また、モータの作動力により可撓性容器に対して接近移動する圧迫板を具備してなるものであっても、重りの重力により可撓性容器に対して接近移動する圧迫板を具備してなるものであってもよい。可撓性容器を押圧する圧迫板は複数個設けるのが好ましい。
以上、一般的に本発明を記述したが、より一層の理解は、いくつかの特定の実施例を参照することによって得ることが出来る。これらの実施例は本明細書に例示の目的のためにのみ提供されるものであり、他の旨が特定されない限り、限定的なものではない。
その結果、血液回路内に導入される電解質液の量を、例えば、動脈側血液回路の容積と血液浄化器の容積と静脈側血液回路の容積の合計の容積と同程度とすれば、血液浄化装置内部に残留する血液の略全量が患者の体内に戻されるとともに、体内への電解質液の過剰な流入を防止することができる。
また、可撓性容器や電解質液導入流路内の生理食塩水の液圧が静脈側血液回路の内圧と等しくなった時点で、たとえ可撓性容器内に生理食塩水が残っていても、可撓性容器からの生理食塩水の流出が自動的に停止するようになっており、返血操作の開始から終了まで返血操作の進行を常に監視する必要がないので、一度に多くの患者の返血操作を実施する場合にあっても、多くの人手をかけることなく返血操作を安全に且つ確実に実施することができる。
電解質液が収容されており、外部からの押圧により容易に圧潰して内部に収容された前記電解質液が排出される可撓性容器と、この可撓性容器を押圧するための所定面積の押圧面を2つ備え、押圧により前記可撓性容器から所定量の前記電解質液を排出させる押圧手段からなる電解質液導入手段が、前記血液浄化器と静脈チャンバの間で血液回路に接続されるとともに、この静脈チャンバより下流側の血液回路に流路開閉手段が設けられている。そして、前記電解質液導入手段から前記血液回路に導入される電解質液によって前記血液回路及び血液浄化器内の血液が回収されるようになっている。可撓性容器は、その内部に収容された電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている。また、電解質液導入手段と血液回路を接続する電解質液導入流路に、前記電解質液流路を開閉する流路開閉手段を更に設け、可撓性容器から所定量の電解質液が排出されたときに前記流路開閉手段が自動的に閉鎖されるようにしている。
実施例1の血液浄化装置は、図1に示すように、血液浄化器としてのダイアライザ(血液透析器)10と、血液回路(ダイアライザ10より上流側の動脈側血液回路12とダイアライザ10より下流側の静脈側血液回路14からなる)と、動脈側血液回路12に設けられた血液ポンプ20、静脈側血液回路14に設けられた静脈チャンバ50とを含んでなる血液浄化装置において、電解質液導入手段が血液浄化器10より下流側で静脈側血液回路14に接続されているケースであり、可撓性容器56は内部に収容されている電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている。
電解質液導入手段は、電解質液が収容されており、外部からの押圧により容易に圧潰して内部に収容された前記電解質液が排出される可撓性容器56と、この可撓性容器56を押圧するための所定面積の押圧面を備え、押圧により可撓性容器56から所定量の前記電解質液を排出させる押圧手段60とを含んでなる。電解質液導入手段は、ダイアライザ10と静脈チャンバ50の間で静脈側血液回路14に接続されている。静脈チャンバ50より下流側の静脈側血液回路14には流路開閉手段としてのピンチバルブ84が設けられ、前記電解質液導入手段から静脈側血液回路14に導入される電解質液によって血液回路12、14及び血液浄化器10内の血液が回収されるようになっている。
なお、本明細書において、動脈側血液回路12や静脈側血液回路14における上流側および下流側とは、血液浄化操作の実施時における血液の上流側および下流側のことを意味するものとする。
尚、可撓性容器56には、これをスタンド等の支持部材(図示していない)に取り付けるための取付孔58が設けられており、取付孔58を支持部材に係止することにより、可撓性容器56を所望の高さに容易に位置させることができる。
押圧治具60は、図1、図3、図4に示されるように、略矩形形状の硬質平板からなる一対の圧迫板62、62を有しており、一対の圧迫板62、62の対向面が可撓性容器56を押圧する押圧面64、64になっている。押圧面64、64は、所定量の生理食塩水だけを押し出すことができるように、用いる可撓性容器56の種類や形状、大きさに応じてその面積が適宜に設定されており、ここでは返血に必要な量(約300ml程度)だけが押し出されるように、押圧面64、64の横方向(図1の水平方向)の長さが可撓性容器56の幅と略同程度とされている一方、縦方向(図1の垂直方向)の長さが可撓性容器の生理食塩水の収容部の長さの3/5程度とされている。また、圧迫板62、62は押圧面64、64とは反対側の面において、それぞれ押圧治具60の本体66の先端側に固着されて支持されている。より具体的にいうと、押圧治具60の本体66の先端側は、挟持部68、68のそれぞれに、角度調節片70、70を介して圧迫板62、62が固着されている。
また、本実施態様においては、電解質液導入流路52との接続部54よりも下流側の静脈側血液回路14には、内部に血液濾過網48が配設された静脈チャンバ50が設けられており、この静脈チャンバ50より下流側には血液等の流通を制御するための流路開閉手段として、ピンチバルブ84が着脱可能に取り付けられている。このピンチバルブ84を閉じるとバルブ配設部位を通じての血液等の流通が阻止される一方、ピンチバルブ84を開けるとバルブ配設部位を通じての血液等の流通が許容され得るようになっている。
すなわち、ハウジング部24が一対の分割体32、34から構成されており、この分割体32、34の当接面を固定するボルト36を取り外して、仮想線(一点鎖線)で示されるように、U字状の開口部側の端部部位にそれぞれ設けられた回動軸38、40を中心にして、分割体32、34を互いに離間する方向に移動させると、チューブに関してハウジング部24の当接面と反対側でチューブと当接する支持ロール41、41が回動軸411、411を中心に回転自在になっているため、分割体32、34の支持面に押されてチューブが図の下方に移動し、チューブの閉塞状態が解除される様になっている。
血液浄化操作を実施するには、先ずプライミング操作が行われる。プライミング操作は、ピンチバルブ82と84を開いて血液回路12、14やダイアライザ10、電解質液導入流路52のそれぞれの流路内に生理食塩水を充填する操作で、通常、別途用意された生理食塩水を使用するが、可撓性容器56に収容された生理食塩水を使用することも可能である(但し、可撓性容器56内にその使用量に見合った生理食塩水を過剰に収容しておく必要がある)。
プライミング操作が終了したら、電解質液導入流路52のピンチバルブ82を閉じ、図1に示すように、動脈側穿刺針16を患者のシャント血管42の血液流通方向上流側に穿刺する一方、静脈側穿刺針18をシャント血管42の血液流通方向下流側に穿刺して、所謂体外循環回路を構成する。血液ポンプ20を作動させると、動脈側穿刺針を通して動脈側血液回路12に導入された患者の血液が、ダイアライザ10に供給され、ここで半透膜を介して透析液と接触して浄化され、更にこの浄化された血液が、静脈側血液回路14を経て静脈側穿刺針18から患者に返送される。
なお、血液浄化操作においては、血液回路の分岐部(ここでは接続部54)にしばしば血栓が形成されることがあるが、上述のような生理食塩水の導入によって、接続部54に形成された血栓が下流側に向かって押し流され、静脈チャンバ50の血液濾過網48によって捕捉されるようになっている。これにより、患者の体内に血栓が入るようなことが確実に防止される。
なお、図5以降において、同様な構造の部材および部位については、図中、それぞれ同一の符号を付与することにより、その詳細な説明を省略する。
実施例2の血液浄化装置は、図5に示すように、実施例1において、可撓性容器56が、血液回路12、14やダイアライザ10よりも高い位置に配置されている。従って、可撓性容器56内に収容された生理食塩水が、押圧手段による押圧作用だけでなく、自重による重力の作用によっても、電解質液導入流路52を通して装置内に導入される。以て、返血操作がより一層スムーズ且つ迅速に実施され得るようになっている。
また、本実施態様においては、実施例1で採用されていた押圧治具60と略同様な構造を有するものの、異なる所定量の生理食塩水を押し出すことができるように、実施例1の押圧面64、64とは異なる押圧面積を有する押圧板88、88が用いられている。
更に、本実施態様においては、押圧治具86により所定量の生理食塩水が押し出された後、可撓性容器56内に残った生理食塩水がその自重によって更に流れ出すことが無いように、押圧治具86による可撓性容器56の押圧操作に連動して電解質液導入流路52を閉塞し、生理食塩水の更なる流出を阻止するための閉塞手段が設けられており、所定量の生理食塩水のみが静脈側血液回路14内に確実に導入され得るようになっている。
実施例3の血液浄化装置は、図6に示すように、電解質液導入手段が血液浄化器10より上流側で動脈側血液回路12に接続されているケースであり、可撓性容器56は内部に収容されている電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている。
血液ポンプ94より上流側の動脈側血液回路12と、血液ポンプ94と血液浄化器10の間の動脈側血液回路12、とを結ぶバイパス流路96が設けられるとともに、このバイパス流路96の下流側にピンチバルブ108が設けられ、このバイパス流路96より上流側の動脈側血液回路12にはピンチバルブ112が設けられている。そして、バイパス流路96において、ピンチバルブ108より上流側に血栓を捕捉しうるバイパスチャンバ102が設けられるとともに、このバイパスチャンバ102より上流側のバイパス流路96にピンチバルブ106が設けられ、更に電解質液導入手段がバイパス流路96と血液浄化器10の間で動脈側血液回路12に接続されるとともに、血液浄化器10と静脈チャンバ50の間の静脈側血液回路14にピンチバルブ114が設けられている。
尚、ピンチバルブ106、108はどちらか一方を省略することも可能である。
血液浄化操作を実施するには、先ずプライミング操作が行われる。即ち、ピンチバルブ106、108、112、114を開き、次いでピンチバルブ82を開いて血液回路12、14やダイアライザ10、電解質液導入流路52、バイパス流路96内に生理食塩水を充填すればよい。
プライミング操作が終了したら、ピンチバルブ82、106、108を閉じ、実施例1と同様の手順で血液浄化操作を行う。
この時、実施例1の場合と同様に、接続部110に形成された血栓が下流側に向かって押し流され、静脈チャンバ50の血液濾過網48によって捕捉される。
そして、可撓性容器56や電解質液導入流路52内の生理食塩水の液圧が静脈側血液回路14の内圧と等しくなった時点で、たとえ可撓性容器56内に生理食塩水が残っていても、可撓性容器56からの生理食塩水の流出は自動的に停止する。その結果、余分な生理食塩水が患者の体内に導入されることが効果的に防止される。
また、本実施態様の血液浄化装置においては、血液ポンプ94に対してバイパスとなるバイパス回路96が設けられていることから、返血操作の際に動脈側血液回路12を血液ポンプ94から取り外すという煩雑な作業を行う必要がない。
図7は、実施例4の血液浄化装置を示す概略系統図である。
実施例4の血液浄化装置は、図7に示すように、実施例3と同様、電解質液導入手段が血液浄化器10より上流側で動脈側血液回路12に接続されているケースであり、可撓性容器56は内部に収容されている電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている。
電解質液導入手段は、実施例3とは異なり、バイパス流路116より上流側の動脈側血液回路12に、流路開閉手段126と接続部98の間で接続されており、動脈側血液回路12との接続部124に近接して、この接続部124と接続部98の間の動脈側血液回路12にピンチバルブ128が設けられ、バイパス回路116と血液浄化器10の間の動脈側血液回路12には、静脈チャンバ50と同様な構造の、血液濾過網118の配置された動脈チャンバ120が設けられている。
その結果、接続部124よりも下流側の本線流路13までの動脈側血液回路12と本線流路13の内部に残留する血液が、導入された生理食塩水によって押し出され、この押し出された血液と同量の血液が静脈側穿刺針18を通って患者の体内に戻される。こうして、電解質液導入流路52と動脈側血液回路12との接続部124と、バイパス流路116と血液ポンプ94より下流側の動脈側血液回路12との接続部100、との間の血液が、生理食塩水によって置換される。
こうして接続部124よりも下流側の動脈側血液回路12(本線流路13を含む)とバイパス流路116、ダイアライザ10と静脈側血液回路14の内部には、残留血液と置換された生理食塩水が残される。
この時、実施例1の場合と同様に、接続部98、100、124に形成された血栓が下流側に向かって押し流され、静脈チャンバ50の血液濾過網48によって捕捉される。
こうして接続部124よりも上流側の動脈側血液回路12の内部には、残留血液と置換された生理食塩水が残される。
図8は、実施例5の血液浄化装置を示す概略系統図である。
実施例5の血液浄化装置は、図8に示すように、実施例3と同様、電解質液導入手段が血液浄化器10より上流側で動脈側血液回路12に接続されているケースであり、可撓性容器56は内部に収容されている電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている。
実施例3や実施例4と異なり、バイパス流路116より上流側かつ血液ポンプ94より下流側の動脈側血液回路12に血栓を捕捉しうる動脈チャンバ120が設けられるとともに、電解質液導入手段は、この動脈チャンバ120と血液ポンプ94の間で動脈側血液回路12に接続されている。また、血液浄化器10と静脈チャンバ50の間の静脈側血液回路14には流路開閉手段134が設けられている。尚、動脈チャンバ120には、静脈チャンバ50と同様な構造の血液濾過網118が配置されている。
その結果、接続部130よりも下流側の動脈側血液回路12と本線流路13、ダイアライザ10、静脈側血液回路14の内部に残留する血液が、導入された生理食塩水によって押し出され、静脈側穿刺針18を通って患者の体内に戻される。
こうして接続部130よりも下流側の本線流路13とバイパス流路116、バイパス回路116より上流側の動脈側血液回路12の内部には、残留血液と置換された生理食塩水が残される。
この時、接続部130に形成された血栓が下流側に向かって押し流され、動脈チャンバ120の血液濾過網118によって捕捉される。
尚、接続部98から接続部130までの本線流路13に残留する血液は、血液ポンプ94の作動により、静脈側穿刺針18もしくは動脈側穿刺針16を通して返血される。
図9に示す押圧治具136は、所定面積の押圧面138を有する略矩形形状の硬質平板からなる圧迫板140を有しており、圧迫板140がモータ142によって可撓性容器56に対して接近移動させられるようになっている。より具体的には、モータ142の回転軸143にピニオン144が一体的に取り付けられており、モータ142の作動力によって回転軸143が回転すると、それに連動してピニオン144も同一方向(図中、C方向)に回転するようになっている。圧迫板140の押圧面138は、所定量(約250〜350ml程度)の生理食塩水だけを押し出すことができるように、可撓性容器56の種類や形状、大きさ等に応じてその面積が適宜に設定されている。
尚、ここでは、モータ142の回転運動をピニオン144とラック146によって直線運動に変換して可撓性容器を押圧していたが、ピニオンとラック以外にも、モータ142の回転運動を直線運動に変換する公知の機構も採用可能である。
押圧治具150では、重り160をピストン162の上側の載置部164に載置することによって、ピストン162がその重力で下方に移動させられ、シリンダ166内に収容された油や水等の非圧縮性の流体168の圧力が高められるようになっており、この重り160の重力によって発生した流体圧により圧迫板156、158が可撓性容器56方向に移動し可撓性容器56を押圧するようになっている。
また、ここでは、蛇腹部材170、172を支持するための支持板180、182が固定的に設置されているとともに、蛇腹部材170、172の可撓性容器56側の端部と支持板182の間には、それぞれコイルバネ184、186が介装されており、コック176、178を開口した状態で重り160をピストン162の載置部164から取り除くと、コイルバネ184、186の付勢力によって蛇腹部材170、172が押圧されて縮み、圧迫板156、158が可撓性容器56から離隔するようになっている。
押圧治具150は、重り160の重力を利用して可撓性容器56を押圧するようにしたものであるため、モータ等の電力を必要とする図9に示す押圧部材136とは異なり、停電時においても補液操作や返血操作を確実に行うことが出来るといったメリットがある。
(1)図11(a)に示すように、13cm×6.3cmの押圧面(P)を有する押圧治具を用いて生食バッグを押圧したところ、200mlの生理食塩水が押し出されて、生理食塩水の流出が止まった。
(2)図11(b)に示すように、13cm×6.8cmの押圧面(Q)を有する押圧治具を用いて生食バッグを押圧したところ、300mlの生理食塩水が押し出されて、生理食塩水の流出が止まった。
(3)図11(c)に示すように、13cm×6.3cmの押圧面(P)を有する押圧治具を用いて生食バッグを押圧した後、13cm×6.8cmの押圧面(Q)を有る押圧治具を用いて生食バッグを押圧したところ、上方と下方の圧迫板の間に10〜20mlの生理食塩水が残った状態で、生理食塩水の流出が止まった。
この結果から、面積を適宜に設定した押圧面を備えた押圧手段で生食バッグを押圧すれば、所定量の生理食塩水が流出され得ることが分かった。
すると、生食バッグ56から流出した生理食塩水が接続部124から動脈側血液回路12に流入し、接続部124より上流側の血液回路内およびバイパス流路116内に残留する血液を押し出して、ダイアライザ側10側の方向に流れていった。そして、この生理食塩水による返血が自動的に停止するか否かを、10人の患者で確認した。
13:本線流路 14:静脈側血液回路
16:動脈側穿刺針 18:静脈側穿刺針
20、94:血液ポンプ 22:支持面
24:ハウジング部 25:ロータ
26:ローラ 28:ローラ部
30:回転軸 32、34:分割体
36:ボルト 38、40:回動軸
41:支持ロール 411:回動軸
42:シャント血管 48、104、118:血液濾過網
50:静脈チャンバ 52:電解質液導入流路
54、98、100、110、124、130:接続部
56:可撓性容器 58:取付孔
60、86、136、150:押圧治具(押圧手段)
62、88、140、156、158:圧迫板
64、138、152、154:押圧面
66:本体 68:挟持部
70:角度調節片 72:挟持片
74:回動軸 76:アーム部
78:ねじりコイルバネ 80:把持部
82、84、106、108、112、114、122、126、128、
132、134:ピンチバルブ(流路開閉手段)
90:センサ 91:コントローラ
92:電磁弁 96、116:バイパス流路
102:バイパスチャンバ 120:動脈チャンバ
142:モータ 144:ピニオン
146:ラック 148:壁面
160:重り 162:ピストン
164:載置部 166:シリンダ
168:流体 170、172:蛇腹部材
174:配管 176、178:コック
184、186:コイルバネ
Claims (10)
- 血液浄化器と、血液回路と、前記血液浄化器より上流側の血液回路に設けられた血液ポンプ、血液浄化器より下流側の血液回路に設けられた静脈チャンバとを含んでなる血液浄化装置において、
内部に電解質液が収容されており、外部からの押圧により容易に圧潰して内部に収容された前記電解質液が排出される、内部に収容された電解質液の液圧がシャント内圧よりも低くなる位置に配置されている可撓性容器と、
該可撓性容器を押圧するための所定面積の押圧面を備え、押圧により前記可撓性容器から所定量の前記電解質液を排出させる押圧手段とを含んでなる電解質液導入手段が、前記血液浄化器より上流側又は、血液浄化器より下流側で血液回路に接続されるとともに、該電解質液導入手段と血液回路の接続部分より上流側及び/又は下流側の血液回路に流路開閉手段が設けられ、
前記電解質液導入手段から前記血液回路に導入される電解質液によって前記血液回路及び血液浄化器内の血液が回収されるようになっており、
電解質液導入手段と血液回路を接続する電解質液導入流路に、前記電解質液流路を開閉する流路開閉手段が更に設けられ、可撓性容器から所定量の電解質液が排出されたときに当該電解質液導入流路の前記流路開閉手段が自動的に閉鎖されるようにされたことを特徴とする血液浄化装置。 - 電解質液導入手段が血液浄化器と静脈チャンバの間で血液回路に接続されるとともに、静脈チャンバより下流側の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる請求項1に記載の血液浄化器。
- 血液ポンプより上流側の血液回路と、血液ポンプと血液浄化器の間の血液回路、とを結ぶバイパス流路が設けられるとともに、該バイパス流路の下流側に流路開閉手段が設けられ、該バイパス流路より上流側の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる請求項1に記載の血液浄化装置。
- バイパス流路において、流路開閉手段より上流側に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられるとともに、該血液濾過網より上流側に流路開閉手段が設けられ、更に電解質液導入手段がバイパス流路と血液浄化器の間で血液回路に接続されるとともに、血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる請求項3に記載の血液浄化装置。
- 電解質液導入手段が、バイパス流路より上流側の血液回路の流路開閉手段とバイパス流路の間で血液回路に接続されるとともに、該接続部分に近接して該接続部分とバイパス流路の間の血液回路に流路開閉手段が設けられ、バイパス回路と血液浄化器の間の血液回路に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられてなる請求項3に記載の血液浄化装置。
- バイパス流路によりバイパスされる血液回路部分において、血液ポンプより下流側に血栓を捕捉しうる血液濾過網が設けられるとともに、電解質液導入手段が該血液濾過網と血液ポンプの間で血液回路に接続され、更に血液浄化器と静脈チャンバの間の血液回路に流路開閉手段が設けられてなる請求項3に記載の血液浄化装置。
- 押圧手段は、対向する押圧面を有し、バネの付勢力によって互いに圧接される一対の圧迫板と、該バネの付勢力に抗して一対のアーム部を接近させることにより前記一対の圧迫板を離間せしめるようにした把持部とを、少なくとも具備し、可撓性容器を該一対の圧迫板の間に挟みこむことにより、前記バネによる付勢力で可撓性容器に収容された電解質液を押し出すようにした請求工1〜6のいずれかに記載の血液浄化装置。
- 押圧手段は、モータの作動力により可撓性容器に対して接近移動する圧迫板が具備されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の血液浄化装置。
- 押圧手段は、錘の重力により可撓性容器に対して接近移動する圧迫板が具備されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の血液浄化装置。
- 可撓性容器を押圧する圧迫板が複数個設けられてなる請求項7〜9のいずれかに記載の血液浄化装置。
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