JP5261366B2 - 鋼管杭 - Google Patents

鋼管杭 Download PDF

Info

Publication number
JP5261366B2
JP5261366B2 JP2009287302A JP2009287302A JP5261366B2 JP 5261366 B2 JP5261366 B2 JP 5261366B2 JP 2009287302 A JP2009287302 A JP 2009287302A JP 2009287302 A JP2009287302 A JP 2009287302A JP 5261366 B2 JP5261366 B2 JP 5261366B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
pipe pile
engagement piece
main body
welded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009287302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011127347A (ja
Inventor
裕貴 日下
一男 久保田
史朗 芦田
茂之 園部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2009287302A priority Critical patent/JP5261366B2/ja
Publication of JP2011127347A publication Critical patent/JP2011127347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5261366B2 publication Critical patent/JP5261366B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Description

本発明は、土木、建築用基礎部材である鋼管杭に係り、施工装置からの回転力を鋼管杭に伝達する回転力伝達部材に係合する係合片を備えた鋼管杭に関するものである。
鋼管杭を回転させながら地盤中に建て込む工法の一つとして、全周回転機などの施工装置を用いた回転貫入鋼管杭工法がある(例えば、特許文献1参照)。回転貫入鋼管杭工法は、先端に翼(羽根)を設けた杭に回転力を付加させて、杭全体を回転させて低振動・低騒音で掘削残土を発生させずに当該鋼管杭を建て込むものである。鋼管杭を回転させながら地盤中に建て込むその他の工法として、鋼管杭内にオーガーを設置し、オーガーと鋼管杭を共に回転させて地盤を掘削しながら貫入する中掘り杭工法などがある。
上部構造物に地下階がある場合などには、鋼管杭の天端位置は地表面(以下、G.L.と称することがある。)より下方となる。その場合の施工手順は、鋼管杭上部にヤットコ(回転力伝達部材)を取り付けて、ヤットコを回転させることにより鋼管杭を回転させる。これにより、G.L.以深まで鋼管杭を建て込み、所定深度に到達した後にヤットコのみを撤去する(例えば、特許文献2,3参照)。
鋼管杭とヤットコ2との係合形態の一例を図6および7で説明する。鋼管杭本体1の内周面(または外周面)に鋼製の係合片3を取り付けて、ヤットコ2の係合溝4と係合片3とを嵌合させることで行われる。これにより、ヤットコ2の回転が係合溝4と係合片3の嵌合部分を介して鋼管杭に伝達される。
係合片3は、鋼管杭本体1に、図7に示すように、係合片3外周の4辺を溶接して取り付けられている。なお、図7において、符号5は溶着金属である。ヤットコ2は、例えば、鋼管からなり、鋼管杭の上端部と、施工装置の回転部とを繋いだ状態とするもので、係合片3が鋼管杭本体1の内周にある場合に、ヤットコ2の下端部の外周面に軸方向に沿った係合溝(凹部)4が形成され、その上端部に係合片3が係合するようになっている。なお、係合溝4の係合片3に係合する上端部は、少しだけ周方向に長く形成されており、係合溝4が概略T字状となっている。なお、係合溝は概略L字状の場合もある。
図6および図7は、概略図であり、図6において、ヤットコ2が平面的に描かれているが、実際には、円筒状のヤットコ2に係合溝4が形成されている。また、図7において、係合片3が平板状に描かれているが、実際には、係合片3は、円筒状の鋼管杭本体1の内周面もしくは外周面に固定されるものであり、鋼管杭本体1の周方向に沿って円弧状に湾曲した板状の部材である。
特許第4232743号公報 特開2004−19238号公報 特開平11-158867号公報
ここで、ヤットコ2が接触する辺(図7のc部に相当する辺。以下、鋼管杭本体1の軸方向に沿っている辺であることから軸方向辺ともいう。)から溶着金属5がはみ出していると、ヤットコ2が係合片3に片当たりして、面圧が局所的に大きくなり、ヤットコ2や係合片3の接触面が損傷する恐れがある。したがって、ヤットコ2と係合片3の接触面は、溶着金属5をグラインダーなどで削って平滑にする必要がある(図7(b)(図7(a)のb−b’断面図)参照)。溶着金属5の切削作業には相当な時間を要し、製造コストの上昇に繋がるという課題があり、特に係合片3を鋼管杭本体1の内面に取り付ける場合、作業効率の悪化が顕著である。
このような問題を回避するため、ヤットコ2と接触しない2辺(図7のc部以外の辺。以下、鋼管杭本体1の周方向に沿う辺であることから周方向辺ともいう。)でのみ溶接することも考えられる。しかし、ヤットコ2を用いて施工するのは、基本的に鋼管杭の支持層への打止め付近であって、ヤットコ2の使用時に施工装置からの回転力(トルク)が最も大きくなる可能性があり、2辺だけの溶接では溶接部の剪断耐力が不足する虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ヤットコ(回転力伝達部材)と接触する鋼管杭の係合片の鋼管杭本体への溶接において、溶着金属部分を切削することなく、溶着金属部分がヤットコに接触するのを防止し、かつ、十分な強度で鋼管杭本体に係合片を溶接することが可能な鋼管杭を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の鋼管杭は、鋼管杭本体の内周面または外周面に、回転伝達部材と係合する板状の係合片が設けられ、当該係合片を介して前記回転伝達部材の回転が伝動され、回転しながら地盤に建て込まれる鋼管杭であって、前記係合片に前記鋼管杭本体の周方向を長手方向とするスリットが形成され、当該スリットで前記係合片が前記鋼管杭本体の内周面または外周面に溶接されており、
前記係合片は、前記回転伝達部材に係合して回転力が伝達される前記鋼管杭本体の略軸方向に沿った一対の軸方向側縁部と、前記回転力が伝達されない前記鋼管杭本体の周方向に沿った一対の周方向側縁部とを備え、
前記係合片の前記周方向側縁部が前記鋼管杭本体に溶接されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、係合片の外周縁部ではなく、スリットの内周縁部が例えば溝溶接(スロット溶接)等により溶接されることになる。この係合片を介して回転伝達部材の回転を伝動する際に、回転伝達部材側は、係合片の周縁部に接触することになるが、本発明においては、溶接の溶着金属が係合片の内側に存在するので、係合片に回転伝達部材が接触しても、回転伝達部材が溶着金属に接触することがない。
したがって、従来のように溶着金属を切削加工する必要がなく、鋼管杭の製造において省力化を図ること、すなわち、作業効率の向上を図ることができるとともにコストの低減を図ることができる。
また、スリットの長さ等の寸法や、数や、スリット部分の溶着金属の量等を十分なものとすることで、係合片の剪断耐力を向上可能であり、施工装置から回転伝達部材を介して鋼管杭に大きな回転トルクが作用しても、一般的な鋼管杭の想定の範囲内では、係合片の溶接部分において、十分な剪断耐力を得ることが可能である。
請求項2に記載の鋼管杭は、請求項1に記載の発明において、前記スリットに前記係合片の厚さの半分以上の厚さで前記溶接による溶着金属が充填されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明においては、溶着金属が係合片の厚さの半分以上となるようにスリットに充填されるので、係合片の鋼管杭本体への溶接部分(溶着金属部分)において円滑な応力伝達を促すことが可能であり、安定した構造となる。
請求項に記載の鋼管杭は、請求項1または2に記載の発明において、前記係合片の前記軸方向側縁部を回転伝達部材に接触しない範囲で前記鋼管杭本体に溶接することを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、係合片は、スリットで鋼管杭本体に溶接されているのに加え、回転伝達部材と接触しない範囲で周縁部でも鋼管杭本体に溶接されているので、溶接部で大きな剪断耐力を得ることができる。そのため、例えば、鋼管杭の径が大きい場合や堅固な地盤に鋼管杭を建て込む場合などのように施工装置としてトルク出力の大きな全周回転機が使用される場合、非常に堅固で貫入性が良くない地盤に鋼管杭(回転貫入鋼管杭)を建て込むために正回転と逆回転とを繰返しながら施工する場合等に非常に有効である。
本発明によれば、鋼管杭のヤットコに係合する係合片を鋼管杭本体に溶接する場合に、係合片のヤットコとの接触部分に溶接による溶着金属が設けられないようにするとともに、係合片の鋼管杭本体の接合部分に十分な剪断耐力を確保することができる。したがって、係合片を鋼管杭本体に溶接した場合に、ヤットコと接触する部分の溶着金属を切削加工する必要がなく、作業効率の向上とコストの低減を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る係合片を示す概略図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。 本発明の第1実施形態に係る鋼管杭を示す概略図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭を示す概略図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭を示す図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。 本発明の第4実施形態に係る鋼管杭を示す図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。 従来の係合片を備える鋼管杭とヤットコを示す概略図である。 従来の鋼管杭を示す概略図であって、(a)は側面図であり、(b)は(a)のb−b’断面図であり、(c)は(a)のa−a’断面図である。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、この例の鋼管杭は、従来と同様に回転しながら地盤中に建て込まれるものであり、施工装置からヤットコ(回転力伝達部材)を介して回転力を伝達される。この鋼管杭は、鋼管杭本体1の内周面または外周面に、ヤットコと回転力を伝達可能に係合する係合片11が溶接により固定されている。
そして、この例の鋼管杭は、係合片11の鋼管杭本体1への溶接の仕方が従来と異なる以外は、従来と同様の構成を有するものとなっている。
係合片11は、円筒状の鋼管杭本体1の内周面または外周面に固定されるものであり、鋼管杭本体1の周方向に沿って円弧状に湾曲した板状の部材であって、鋼管杭本体1の軸方向に沿った一対の軸方向辺(軸方向側縁部)12と、鋼管杭本体1の周方向に沿った一対の周方向辺(周方向側縁部)13とを備えている。なお、図1および図2においては、図面の記載が複雑にならないようにするために、係合片11が平板状に図示されている。なお、後述の図3から図5においても、係止片21,31,41が平板状に図示されているが、同様に実際には板状のものである。
この係合片11には、上下二段で互いに間隔をあけて二つの周方向に沿うスリット14が形成されている。上側のスリット14は、上側の周方向辺13と下側のスリット14との間でそれぞれに対して間隔をあけて配置されている。また、下側のスリット14は、下側の周方向辺13と上側のスリット14との間でそれぞれに対して間隔をあけて配置されている。また、上側のスリット14と下側のスリット14との間の間隔より、上側のスリット14と上側の周方向辺13との間の間隔と、下側のスリット14と下側の周方向辺13との間の間隔との方が少し広くなっている。
ここで、係合片11は、鋼管杭本体1の周方向に沿った幅W、鋼管杭本体1の軸方向に沿った長さL、板厚tの鋼板に、幅W×長さLとなる寸法のスリット14を有しているものである。例えば、スリット14を2本とした場合に、各スリット14の図心は、軸方向は長さLを3等分した位置に、周方向は幅Wを等分した位置にある。係合片11は、これらのスリット14における溝溶接(スロット溶接)で鋼管杭本体1に溶接される。
また、係合片11の幅W、長さLの寸法および鋼管杭本体に溶接される係合片11の数は、鋼管杭本体1の杭径や使用されるヤットコ等に合わせて設定される。
また、スリット14の幅W、長さLの寸法や、スリット14の数は、施工装置から伝達される回転力(トルク)に対して、係合片11の鋼管杭本体1への接合部分の剪断耐力が上回る溶接量を確保できるように設定すれば良い。
また、スリット14の幅Wが小さいと溶接作業がし難く、溶け込み不良などの欠陥が生じる可能性が高まる。幅Wは、板厚t+8mm以上とすることが好適である。一方、スリット14の寸法や数が過大になるとスリット14による断面欠損により係合片11自体の剪断耐力が低下するので、これらを考慮してスリット14の適正な寸法や数が決定される。
このようにして決定された係合片の形状の好適例として、鋼管杭径1200mmの場合、係合片11は、(W=350mm)×(L=350mm)×(t=40mm)とし、スリット14は、(W=170mm)×(L=150)を2本とすることがあげられる。なお、これは一例であり、鋼管杭の杭径以外の条件によっても変わる可能性がある。
また、スロット溶接の高さh、すなわち、スリット14内に溶接により充填される溶着金属の鋼管杭本体の内周面もしくは外周面からの高さは、円滑な応力伝達を促し、安定した構造を確保するためには、板厚tの1/2以上で、さらに16mm以上であることが好ましい。但し、板厚tが16mm以下の場合は板厚と同じ厚さとすることが好ましい。一方、高さhをさらに、W×0.5以上(なお、上述のように幅Wが板厚t+8mm以上)としても、スロット溶接部の剪断耐力の向上にはほとんど寄与しない。
このような係合片11を有する鋼管杭によれば、係合片11の外周縁部に溶着金属がなく、係合片11に係合するヤットコが溶着金属に接触しない。したがって、溶着金属にヤットコが接触することで、ヤットコの係合片との係合部や、係合片11が傷つくようなことがないので、溶着金属部分を切削加工するような必要がなく、作業効率の向上とコストの低減を図ることができる。また、係合片11の溶接部は、通常の鋼管杭の施工において、十分な剪断耐力を有するものとすることができる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態の鋼管杭の係合片11がスリット14部分だけで溶接されていたのに対して、図3に示す第2実施形態の鋼管杭では、係合片21の周方向辺23も鋼管杭本体1に溶接するようにしたものである。したがって、第2実施形態の係合片21は、第1実施形態の係合片11と同様のスリット14を有し、スリット14部分において第1実施形態と同様に係合片21が鋼管杭本体1の外周面または内周面に溶接されるようになっている。
第1実施形態では、係合片11の四辺となる軸方向辺12および周方向辺23における当該係合片21の端面が鋼管杭本体1の内周面または外周面に対して略直交するように形成されていたのに対して、第2実施形態では、係合片21の周方向辺23となる端面に開先加工が施されており、周方向辺23となる端面が傾斜した状態となっている。
そして、第1実施形態の場合と同様にスリット14の部分では、係合片21が鋼管杭本体1の内周面または外周面にスロット溶接されている。また、それに加えて係合片21の周方向辺23となる部分の開先加工された部分が鋼管杭本体1の内周面または外周面に開先溶接されている。なお、図3において、符号25は、前記開先溶接部分の溶着金属である。また、第2実施形態では、係合片21の周方向辺23での溶接を開先溶接としているが、要求される溶接部の剪断耐力や係合片21とヤットコの係合溝のクリアランスによっては、開先を設けずに隅肉溶接としてもよい場合もある。
このような第2実施形態の鋼管杭によれば、係合片21がスリット14部分だけではなく、周方向辺23でも鋼管杭本体1に溶接されているので、第1実施形態の鋼管杭より係合片21の鋼管杭本体1への接合部分の剪断耐力が向上する。
ここで、鋼管の径が大きい場合や堅固な地盤に鋼管杭を建て込む場合などにおいては、トルク出力の大きな全周回転機を使用する。その場合に、第1実施形態のように、スリット14部分をスロット溶接しただけでは、係合片11の鋼管杭本体1への接合部分の剪断耐力の不足が懸念される場合も有り得る。そこで、第2実施形態では、溶着金属の切削が不要な周方向辺23での溶接を併用することで、剪断耐力を向上させ、係合片21に上述のような状況で大きな剪断応力が作用する場合でも対応可能とすることができる。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
第2実施形態の鋼管杭において、係合片21の周方向辺23を鋼管杭本体1の内周面または外周面に溶接していたのに対して、第3実施形態の鋼管杭では、さらに係合片31の軸方向辺22でも、係合片31を鋼管杭本体1の内周面または外周面に溶接する。
ただし、係合片31の軸方向辺22となる端面は、ヤットコに当接する面となり、ここに溶接による溶着金属が有り、当接する部分が面接触等により円滑に接触できない形状となっていると、ヤットコや係合片31が損傷する虞があり、溶着金属部分を例えば平面状に切削加工する必要が生じる。
そこで、第3実施形態では、係合片31の軸方向辺22の溶接部分(溶着金属26)の大きさを、周方向辺23に形成される溶接部分(溶着金属25)に対して小さなものとすることで、軸方向辺22の溶接部分(溶着金属26)がヤットコに接触するのを防止している。より、具体的には、ヤットコの係合片31の軸方向辺22側の端面に接触する部分と、鋼管杭本体1の内周面または外周面との間のクリアランス内に溶着金属26が収まる程度の大きさとされている。したがって、溶着金属26は、鋼管杭本体1の内周面または外周面に近接した範囲内に配置される。
係合片31の軸方向辺22の端面の鋼管杭本体1側には、小さな開先が設けられ、上述のように溶接部分が小さくなるように開先溶接が行われている。したがって、溶着金属25,26部分の大きさが周方向辺23側と軸方向辺22側とで異なるものの、係合片31の外周部分の全周に渡って溶接された構造となっている。
ここで、非常に堅固で貫入性が良くない地盤に回転貫入鋼管杭を建て込む場合には、正回転と逆回転を繰返しながら施工することがある。そのような状況では、係合片31と鋼管杭本体1との溶接部分に繰返し荷重が作用して、低サイクル疲労による亀裂を生じることが懸念される。溶接部分の亀裂は止端部から通常は発生することから、第2実施形態の係合片21において、溶接部分に亀裂が生じるとすれば、起点は外周溶接部となる周方向辺23の溶接部分(溶着金属25)の端部(止端部)となる可能性が高い。
そこで、第3実施形態では、上述のように係合片31の外周部分の溶接を、係合片31の全周に渡って連続(閉断面)とすることで止端部を排除して、溶接部に亀裂が発生する可能性を低減している。
したがって、第3実施形態の鋼管杭によれば、非常に堅固で貫入性が良くない地盤に回転貫入鋼管杭を建て込む場合にも、確実に適用可能な鋼管杭とすることができる。
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。
第4実施形態の鋼管杭の係合片41の溶接は、基本的に第3実施形態と同様であるが、スリット14部分の溶接がスロット溶接ではなく、隅肉溶接とされている。このような構成とすることで、スリット14部分の溶接の施工性を向上できる。但し、スリット14部分の溶接において、剪段耐力の観点からは、隅肉溶接よりスロット溶接の方が優れている。
なお、前記各実施の形態では、スリット14の数を2本としたが、スリット14の数、寸法等は、各種条件に応じて変更可能であり、1本であっても3本以上であってもよい。
1 鋼管杭本体
2 ヤットコ(回転伝達部材)
11 係合片
12 軸方向辺(軸方向側縁部)
13 周方向辺(周方向側縁部)
14 スリット
15 溶着金属
21 係合片
31 係合片
41 係合片

Claims (3)

  1. 鋼管杭本体の内周面または外周面に、回転伝達部材と係合する板状の係合片が設けられ、当該係合片を介して前記回転伝達部材の回転が伝動され、回転しながら地盤に建て込まれる鋼管杭であって、
    前記係合片に前記鋼管杭本体の周方向を長手方向とするスリットが形成され、当該スリットで前記係合片が前記鋼管杭本体の内周面または外周面に溶接されており、
    前記係合片は、前記回転伝達部材に係合して回転力が伝達される前記鋼管杭本体の略軸方向に沿った一対の軸方向側縁部と、前記回転力が伝達されない前記鋼管杭本体の周方向に沿った一対の周方向側縁部とを備え、
    前記係合片の前記周方向側縁部が前記鋼管杭本体に溶接されていることを特徴とする鋼管杭。
  2. 前記スリットに前記係合片の厚さの半分以上の厚さで前記溶接による溶着金属が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼管杭。
  3. 前記係合片の前記軸方向側縁部を回転伝達部材に接触しない範囲で前記鋼管杭本体に溶接することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼管杭。
JP2009287302A 2009-12-18 2009-12-18 鋼管杭 Expired - Fee Related JP5261366B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009287302A JP5261366B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 鋼管杭

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009287302A JP5261366B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 鋼管杭

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011127347A JP2011127347A (ja) 2011-06-30
JP5261366B2 true JP5261366B2 (ja) 2013-08-14

Family

ID=44290225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009287302A Expired - Fee Related JP5261366B2 (ja) 2009-12-18 2009-12-18 鋼管杭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5261366B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11350473A (ja) * 1998-06-10 1999-12-21 Toshio Enoki 鋼管杭の施工方法
JP4710067B2 (ja) * 2005-04-15 2011-06-29 株式会社フジテツ 柱梁接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011127347A (ja) 2011-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5321741B2 (ja) 鋼製壁および鋼製壁の施工方法
JP2005299202A (ja) 鋼矢板とそれを用いた土留め構造及び土留め構造の構築方法
KR20200102637A (ko) 나선판을 갖는 파일 결합구조
JP2006226102A (ja) 鋼管の接合継手
JP2011247056A (ja) 回転圧入杭の接続部材
JP2009167752A (ja) 地盤強化用鋼管、及びそれを使用した地盤強化方法
JP5261366B2 (ja) 鋼管杭
JP2013112953A (ja) 鋼管杭の接続構造
JP4988068B2 (ja) 鋼管杭及びその施工方法
JP5500483B2 (ja) 地下構造物の構築方法
JP2009024436A (ja) 鋼管杭の機械式継手
JP2012031682A (ja) 回転圧入型鋼管杭の継手構造
JP5370311B2 (ja) 鋼管矢板、鋼管矢板の継手構造、鋼管矢板基礎、および鋼管矢板の製造方法
JP6007863B2 (ja) 回転杭を構成する鋼管の接合構造
JP2003293361A (ja) 回転圧入鋼管矢板および回転圧入鋼管矢板壁
JP2010168789A (ja) 鋼管杭の機械式継手
JP5867445B2 (ja) 回転貫入鋼管杭の製造方法
JP2017048670A (ja) オーガ軸連結構造
JP2010242405A (ja) 杭の施工方法及び杭の施工治具
JP2007308967A (ja) 鉄骨柱の接合構造および鉄骨柱の接合方法
JP7277726B2 (ja) 鋼管杭および鋼管杭の施工方法
JP5413336B2 (ja) 鋼管杭の製造方法および杭の施工方法
KR20090080393A (ko) 철판과 회전하는 와이어 쏘의 절삭력을 이용한 지반굴착 및지보공법
JP3124662U (ja) ケーシングチューブ
JP7277402B2 (ja) 六角形セグメントの角部集合部における接合構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121011

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20121011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130426

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5261366

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees