JP5260805B1 - 浮上槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】浮上槽内の一部に仔魚が密集するのを防ぎ、浮上槽内で育成される全ての仔魚に十分な酸素供給を行うことができ、用水の水量を増やして水温を低温に保つことができると共に、用水の水量が増えた場合にも仔魚に負担が掛からないようにする。
【解決手段】本体枠10内に下方から上方に向けて水流が形成される孵化育成室10Aを備えた浮上槽1であって、孵化育成室10Aには、孵化育成室10Aを設定間隔で上下に区画して板上で仔魚を育成する複数の育成板2が積層配置されており、育成板2には、仔魚が通過でき且つ水の流れが形成される通過口20が一つ又は間隔を空けて複数配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、サケ・マス類などの増殖における孵化・仔魚管理に用いられる浮上槽に関するものである。
サケ・マス類などの増殖事業において、孵化した仔魚が浮上するまでの管理は養魚池若しくは浮上槽を用いて行われるのが一般的である。養魚池は、コンクリート材などで施工される比較的大規模な施設であって、仔魚床には砂利などの土木資材が用いられる。一方、浮上槽は、養魚池のように広いスペースを必要としない比較的簡易な水槽設備であり、屋内や屋外の任意の場所に設置することができ、集約的に仔魚管理を行うことができる利点を有する。近年、サケ・マス類の増殖事業の効率化が求められており、この観点からも集約的な仔魚管理を行うことができる浮上槽が見直されている。
従来の浮上槽は、合成樹脂製、金属板製、木板製などの直方体型の水槽が給水室、孵化育成室、排水室の3室に分けられ、給水室と孵化育成室は給水側仕切板で仕切られ且つ水槽の下方で連通しており、孵化育成室と排水室は排水側仕切板で仕切られて仕切り板をオーバーフローした水が排水室に流れるようになっている。
このような浮上槽は、孵化用水を給水室へ連続的に給水し、給水側仕切板の下方を通して孵化育成室内を用水で充満させた後、給水を連続させることによって給水室の水圧を高めて、孵化育成室内に用水の連続上昇流を常時生じさせ、排水側仕切板の上端を越流させて孵化育成室内の用水を排水室へ逐次換水させる。そして、孵化育成室内には網目を有する受卵盆が設けられ、この受卵盆の上側に収容した受精卵は前述した換水状態に維持される孵化育成室内の用水中におかれていることにより胚発生が進み、発眼を経て孵化し、孵化した仔魚は受卵盆の目から抜け落ちて下網の上に設置した育成床材(ネットリングなど)の中に入り安静期を過ごす。
孵化した仔魚は育成床材内で内部栄養(卵黄嚢)を摂取して成長し、安静期を過ぎると外部栄養の摂取を必要とする稚魚期に入り浮上する。稚魚期に入ると、孵化育成室内の育成床材を取り上げて、育成床材内に生息する稚魚を強制的に孵化育成室内へ移して稚魚の育成がなされる(下記特許文献1参照)。
実用新案登録第3150213号公報
浮上槽内で行われる仔魚の管理においては、仔魚に過剰な刺激を与えないことと、無用な運動によって仔魚が卵黄嚢内の内部栄養を消費しすぎないように安静にさせることが重要であり、更にその重要性を確保した上で仔魚に十分な酸素を供給することが求められる。
従来の浮上槽では、孵化育成室における育成床材(ネットリングなど)内に下から上に向かう上昇流を形成することで、育成床材内に潜む仔魚への酸素供給を行っている。このような従来の浮上槽では、孵化した仔魚が水の流れに逆らいながら、頭を上流側(下方)に向けて酸素供給のために並ぶことになり、十分な酸素を含んだ水流が確保されている環境の良い箇所に仔魚が密集することになる。このため、育成床材の下層が仔魚の密集地帯になり、育成床材の下から供給される水の流れが悪くなって、十分に酸素摂取が得られない仔魚が発生する問題が生じる。
また、浮上槽の育成床材内を流れる用水の水温は低温であることが好ましい。水温が高くなると仔魚の運動が活発になり無用なエネルギーを消費することになるので卵黄嚢内の内部栄養を過剰に消費してしまい成長不備を起こしやすくなる。用水の水温を低く保つには用水の水量を増やせばよいが、従来の浮上槽で用水の水量を増やすと仔魚は流されないように常時泳いでいる状態になり、これによっても無用なエネルギーを消費してしまい成長不備を起こしやすくなる。この問題を解消するには、用水の水量を増やした場合にも仔魚に負担が掛からない育成床の構造が求められる。単純に育成床の網目の大きさで仔魚を支えようとすると網目に魚が刺さり込み水の流れを遮断することになり、酸欠の原因になりやすい。
サケ・マス類の天然魚は全て河川水の中で生まれ育つが、魚は卵から生まれた時点から本能的に河川水の匂いを覚えてその場で育ち、親に成長したときにその臭覚によって同じ川に帰還する習性がある。サケ・マス類の増殖では、卵期,養魚期,飼育期の中で、卵期に使用する用水は井戸水と河川水のどちらでも良いが、養魚期に井戸水を使用すると河川水と違った匂いの水を与えることになるので、回帰に必要な臭覚が健全に発達しなくなり迷い魚を生産してしまう可能性がある。このため、飼育期だけでなく養魚期においても河川水を使用することが望ましいが、従来の浮上槽では、河川水に含まれる塵の詰まりが問題になり、用水として井戸水しか使用できないのが現状である。塵を含む河川水を使用した場合にも、塵詰まりの問題が起きない浮上槽を開発することができれば、回帰に必要な臭覚を健全に発達させることができ、回帰率の向上に寄与することができる。
また、従来の浮上槽では、育成資材内の仔魚は、下から上に向いた水の流れに対して頭を上流側に向けて並ぶので、仔魚の姿勢が頭を下にした鉛直状態になる。しかしながら、自然界で育った仔魚がこのような姿勢を維持することはないので、この姿勢の維持によって浮上槽内で管理される仔魚の成長に悪影響がでることが懸念される。
本発明は、このような問題に対処することを目的とするものであり、浮上槽内の一部に仔魚が密集するのを防ぎ、浮上槽内で育成される全ての仔魚に十分な酸素供給を行うことができること、用水の水量を増やして水温を低温に保つことができると共に、用水の水量が増えた場合にも仔魚に負担が掛からないようにすること、河川水を使用した場合にも塵詰まりを起こし難くし、河川水を使用することで仔魚の臭覚を健全に発達させて回帰率の向上に寄与することができること、浮上槽内で育成される仔魚の姿勢を自然な状態に保って仔魚の健全な成長を促すことができること、などが本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明による浮上槽は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
本体枠内に下方から上方に向けて水流が形成される孵化育成室を備えた浮上槽であって、該孵化育成室には、当該孵化育成室を設定間隔で上下に区画して板上で仔魚を育成する複数の育成板が積層配置されており、前記育成板には、仔魚が通過でき且つ水の流れが形成される通過口が一つ又は間隔を空けて複数配置されており、前記通過口の周囲には、仔魚の落下を抑制する壁部が立設されていることを特徴とする浮上槽。
このような特徴を有する本発明は、積層配置された育成板上に仔魚が分散することで浮上槽内の一部に仔魚が密集するのを防ぎ、浮上槽内で育成される全ての仔魚に十分な酸素供給を行うことができる。また、比較的大径の通過口を通して用水の水量を増すことができるので、水温を低温に保つことができ、育成板上の仔魚は通過口を流れる用水の抵抗を直接受けないので、用水の水量が増えた場合にも仔魚に過剰な負担が掛からない。
また、比較的大径の通過口を通して用水を流すことで、河川水を使用した場合にも塵詰まりを起こし難い。これにより、河川水を使用することで仔魚の臭覚を健全に発達させて回帰率の向上に寄与することができる。更には、平坦な育成板上で仔魚を育成することで、浮上槽内で育成される仔魚の姿勢を自然な状態に保って仔魚の健全な成長を促すことができる。
本発明の一実施形態に係る浮上槽の全体構成を示した説明図である。 本発明の他の形態例を示した説明図である。 本発明の他の形態例を示した説明図である。 本発明の他の形態例を示した説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る浮上槽の全体構成を示した説明図である。浮上槽1は、本体枠10内に下方から上方に向けて水流が形成される孵化育成室10Aを備えている。図示の例では、孵化育成室10Aは本体枠10内を壁11で区分けしたスペースであり、壁11の外側には排水室10Bが形成され、排水室10B内には排水立管12が着脱自在に立設されている。
孵化育成室10Aは、受精卵を孵化させ、孵化した仔魚を育成するスペースである。孵化育成室10Aの上部に図示省略した孵化器が配置される。この孵化育成室10Aには、複数の育成板2が積層配置されている。また、育成板2の下方には下面ネット板3が配置され、その下方に給水室10Cが形成されている。
育成板2は、平坦な板材で形成され、孵化育成室10Aを設定間隔で上下に区画している。この育成板2の板上は、仔魚が自然な姿勢で育成することができる育成スペースになる。この育成板2には、仔魚が通過できないが水の流れを確保できる小孔が全体的に形成されていることが好ましい。
そして、育成板2には、仔魚が通過でき且つ水の流れが形成される通過口20が一つ又は間隔を空けて複数配置されている。通過口20は、育成板2の全体に形成される小孔と比較してかなり大きい口径を有しており、下方からの水量を増すことで十分な量の用水を流すことができる。
通過口20の周囲には、仔魚の落下を抑制する壁部21が立設されている。この壁部21は、仔魚が簡単に下方に落下するのを抑制するものであり、ある程度(2〜3尾)の重なりが生じた場合に上の仔魚が壁部21を乗り越えて通過口20を通過することができる程度の高さを有している。壁部21の高さは適宜調整自在にすることで、仔魚の移動量を調整することができる。
また、互いに対面する一対の育成板2に形成された通過口20は互いに異なる平面位置に配置されている。これによって、一つの育成板2における通過口20を通過した仔魚が連続的に下層の育成板2まで落下するのを抑制している。しかしながら、複数の通過口20を設ける場合には、その一部は上下の位置を一致させて下層の育成板2まで直接移動できるバイパスルートを形成してもよい。このようなバイパスルートは育成板2を多層配置する場合に仔魚をより下層の育成板2上に均等配置させるのに有効である。
このような特徴を有する浮上槽1の機能を説明する。用水は、給水管13の給水口13Aから本体枠10の最下層に形成される給水室10Cに供給される。給水室10Cに供給された用水は下面ネット板3を通って孵化育成室10A内に満たされ、壁11の上をオーバーフローした水が排水室10Bに溜められ、排水立管12の上端まで溢れた水が排水立管12内に入り配水管14を通って排水される。
孵化育成室10A内の用水の流れは、主に大径の通過口20を通る水の流れによって形成される。下方から通過口20を通る大量の水はその上の育成板2の下面に当たり、一部が小孔を通過し更に上の通過口20を通過して上方に向かう。上下の通過口20の平面位置を異ならせることで、水の流れは迷路を通るように流れることになる。
孵化育成室10A上部に配置される孵化器から出た仔魚は、一番上の育成板2上に落ちることになるが、一部の仔魚は通過口20を通って下層の育成板2に落下し、他の仔魚は育成板2の板上で過ごすことになる。上層の育成板2の密集度が高まると通過口20を通って順次下層の育成板2へ落下する仔魚の量が増えるので、最終的には各層の育成板2の板上には一定量の仔魚が収容されることになる。また、前述したように、通過口20の配置によって孵化育成室10A内の水の流れが迷路を通るようになるので、その水の流れによって仔魚もランダムに移動し、各層の育成板2にはほぼ均等な割合で仔魚が分散配置されることになる。このように、浮上槽1によると孵化育成室10A内の一部に仔魚が密集することを回避することができ、孵化育成室10A内の仔魚全体が十分に酸素摂取を行うことができるようになる。
また、育成板2の板上で過ごす仔魚は自然な姿勢を維持しており、更に、通過口20を通る大量の水の流れを直接受けることがないので、過剰なエネルギーを消費することがない。これによって、仔魚が無用なエネルギーを消費して卵黄嚢内の内部栄養を過剰に消費することで成長不備を起こす不具合を回避することができる。また、通過口20を通して仔魚への負担無く大量の水を流すことができるので、水温を低く保つことができ、これによっても仔魚の無用なエネルギー消費を抑えることができる。
下面ネット板3は、その孔径を小さくすると塵などが詰まりやすくなり、水量の減量につながることが多い。このため本発明の実施形態では、下面ネット板3の孔径を大きくし仔魚が通過できる程度にして塵の詰まりを解消している。この際、全ての仔魚が育成板2上の所定の箇所にたどり着いたタイミングを見計らって、通過口20の水量を増やし仔魚の通過を水量で遮断する。このような水量調整を行うことで、育成板2間での仔魚の移動ができなくなり、下面ネット板3まで仔魚がたどり着けなくなるので、孵化育成室10A内の仔魚は各育成板2の板上で止まって健全に成長することになる。成長した魚は大きくなるので、下面ネット板3の孔を通過できなくなる。このように成長した魚はほぼ体が完成して餌などを求めて動き回る魚である。その時の行動は通過口20を通り上へ上へと移動する。この状態になると浮上槽1を用いた養魚期段階は終了する。
図2は、本発明の他の形態例を示した説明図である。図2に示した形態例は、筒状の孵化育成室10Aを図示省略した本体枠内に形成している。図示の例は円筒状であるが、これに限らず角筒状などであってもよい。筒状の孵化育成室10Aは、本体枠内に一つ又は複数配置される。この実施形態も基本構成は前述した実施形態と同様であり、給水管13から孵化育成室10A内に供給された用水は下方から上方に向けた水流を形成し、上部に設けた配水管14から排水される。この実施形態では、孵化育成室10Aの上部には、テーパ状に拡径した拡径部10A1が形成されており、この拡径部10A1が受精卵を収容する孵化器として機能する。
孵化育成室10A内には円板状(孵化育成室10Aの形態が角筒状の場合は矩形板状)の育成板2が積層配置され、複数の育成板2によって孵化育成室10Aを設定間隔で上下に区画している。この育成板2は、前述した実施形態と同様に全体的な小孔と通過口20を備えている。ここでは、通過口20は、中心部から外周方向に向けて形成される切り欠き孔部20aであり、その周囲には壁部21aが立設されている。また、互いに対面する上下一対の育成板2に形成された通過口20は互いに異なる平面位置に配置されている。図示の例では、対面する一対の育成板2に形成された通過口20は所定の角度(例えば90°)がずれて配置されている。
図2に示した実施形態においても、前述した浮上槽1と同様の機能を得ることができる。
図3及び図4は、本発明の他の形態例を示した説明図であり、図3は孵化育成室内の構成部材を示し、図4は全体構成の使用状態を示している。この実施形態も図1に示した実施形態と基本構成は同じであり、同一機能の部位には同一符号を付して重複説明を省略する。孵化育成室10A内の構成部材は、図3に示すように、孵化器4と複数の育成板2と下面ネット板3である。この形態例では、育成板2の上面に仔魚の動きを抑制する安定板22が立設されている。また、育成板2の上面には、この上面を複数区域に仕切る仕切り板23が立設されている。そして、孵化育成室10Aの上部に配置される孵化器4が育成板2の仕切り板23上で仕切り壁4Aによって仕切られている。
育成板2の上面に形成される安定板22は、通過口20の周囲に形成される壁部21の高さと同等か或いはそれより低い高さを有し、育成板2上での仔魚の動きを抑える機能を有する。この安定板22を設けることで、水量を増した場合にも仔魚が受ける水流の抵抗が小さくなり、仔魚の無用なエネルギー消費を抑えることができる。また、仔魚は水の抵抗を受けにくい箇所に身体を隠す習性があるので、安定板22を複数の方向に向けて分散配置することで、育成板2上で仔魚が落ち着く箇所の分散化を図ることができる。
仕切り板23は、壁部21や安定板22の高さよりも高く形成され、育成板2上での仔魚の大きな移動を制限するものである。仕切り板23で仕切られた育成板2上の区域には少なくとも一つの通過口20を設けることが必要になる。仕切り板23をある程度高くすることで、孵化育成室10A内を完全に分割することができる。そして、仕切り板23で分割された区分けに合わせて孵化器4内の仕切り壁4Aを設けることで、一つの孵化育成室10A内で孵化から育成に至るまで独立した分割区域を作ることができる。このように孵化育成室10A内を分割することで、種類別の魚の試験や生産を一つの孵化育成室10A内の一定条件下で行うことができる。
図4には、孵化育成室10AをA,B,C,D区域に4分割した例を示している。孵化器4の区分けされた区域にそれぞれ収容した受精卵F1,F2,F3,F4を異なる種類や異なる試験区分にすることで、一定条件下での多種生産或いは多品種試験が可能になる。図示の例では、孵化器4内の各区域内で孵化した仔魚は、その真下の育成板2上に落下して仕切り板23で仕切られた範囲内で各層の育成板2上で成長することになる。
また図4に示した形態例は、孵化育成室10A内の流水量を制御する流水量制御手段5を備えている。流水量制御手段5は、前述したように通過口20を流れる水量を増して異なる育成板2間での仔魚の移動を制限する際などに用いる。
前述したように、下面ネット板3の孔径を大きくすることで、塵詰まりによる水量低下を起こすこと無く用水として河川水を用いることができる。下面ネット板3を通過した塵は最下層の育成板2の小孔を塞ぐ可能性はあるが、小孔が塞がれたとしても比較的大径の通過口20を通って十分な量の水を流すことができる。河川水を用いることで、養魚期における仔魚の臭覚を健全に発達させることができるので、これによって回帰率を高めることができ、増殖における生産性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。特に、育成板2に設けられる壁部21,安定板22,仕切り板23は、孵化育成室10A内の流水量を適宜調整することで、全て又は選択的に省くことができる。
1:浮上槽,2:育成板,3:下面ネット板,
4:孵化器,5:流水量制御手段,
10:本体枠,10A:孵化育成室,10B:排水室,10C:給水室,
20:通過口,21:壁部,22:安定板,23:仕切り板

Claims (7)

  1. 本体枠内に下方から上方に向けて水流が形成される孵化育成室を備えた浮上槽であって、
    該孵化育成室には、当該孵化育成室を設定間隔で上下に区画して板上で仔魚を育成する複数の育成板が積層配置されており、
    前記育成板には、仔魚が通過でき且つ水の流れが形成される通過口が一つ又は間隔を空けて複数配置されており、
    前記通過口の周囲には、仔魚の落下を抑制する壁部が立設されていることを特徴とする浮上槽。
  2. 互いに対面する一対の前記育成板に形成された前記通過口は互いに異なる平面位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の浮上槽。
  3. 前記育成板には、仔魚が通過できないが水の流れが確保できる小孔が全体的に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の浮上槽。
  4. 前記育成板の上面には、仔魚の動きを抑制する安定板が立設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の浮上槽。
  5. 前記育成板の上面には、当該上面を複数区域に仕切る仕切り板が立設されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の浮上槽。
  6. 前記孵化育成室の上部に配置される孵化器を備え、当該孵化器が前記仕切り板上で仕切られていることを特徴とする請求項5記載の浮上槽。
  7. 前記孵化育成室内の流水量を制御する流水量制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の浮上槽。
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