JP5258655B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍装置に関するものであり、特に、二酸化炭素等の超臨界域で使用する冷媒を用いる冷凍装置に関する。
地球環境への悪影響を規制するために、フロン系の冷媒に代わって、二酸化炭素等の超臨界域で使用する冷媒を用いる冷凍装置がある。この冷凍装置の一つとして、冷媒が一段目圧縮部と二段目圧縮部にて順次圧縮される所謂、二段圧縮機構の冷凍装置において、二段圧縮機構で圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレータを有する分流器16にて、第1減圧器を有し二段目圧縮部の吸い込み側へ接続された第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2減圧器と蒸発器20を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)とに分流され、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換器にて熱交換する構成によって、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と共にオイルを二段圧縮機構へ戻しつつ、冷凍効果の向上を図るようにしたものがある。(特許文献1参照)。
特開2008−249209号公報
このような冷凍装置において、第1減圧器及び第2減圧器は、通常、電動膨張弁と称したものが使用され、制御部からのクロックパルス信号によってステップアップ動作及びステップダウン動作を行ない、ステップアップ動作によって弁開度が大きくなり、ステップダウン動作によって弁開度が小さくなることによって、通過する冷媒量を可変している。
この場合、特に、冷媒循環路中に含まれるごみ等によって、第2冷媒流路(主回路ともいう)中の第2減圧器に詰まりが生じた場合は、正規の冷媒流量制御が達成されず、被冷却部(例えば、冷凍庫等ではその庫内)の冷却不良が生じ、冷凍庫においては、冷凍食品の鮮度低下等を招き、好ましくない。
本発明は、このような点に鑑み、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)を構成し、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換器にて熱交換する構成の冷凍装置において、第2電動膨張弁の詰まりを検出し、冷却不良を防止するために、この詰まり解消の動作を第2電動膨張弁で行うようにする技術を提供するものである。
この第2電動膨張弁の詰まり解消の第1技術として、このような冷凍装置における過熱度制御の方式として、制御部によって、蒸発器の入り口側と出口側の温度検出に基づき過熱度を判定し、二段圧縮機構へ湿り冷媒が流入しないように、第2電動膨張弁の弁開度を制御する方式を採用し、制御部によって、蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において、蒸発器の入り口側の温度の上昇が所定時間継続した場合、第2電動膨張弁の詰まりであると判定し、強制的に第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことにより、冷却不良を防止するとともに、詰まったごみ等を冷媒と共に流して、この詰まりを解消するものである。
また、この第2電動膨張弁の詰まり解消の第2技術として、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)を構成し、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換器にて熱交換する構成の冷凍装置において、制御部によって、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の前記熱交換器の入口側の急激若しくは著しい温度低下または出口側の温度の異常低下の場合に第2電動膨張弁の詰まりであると判定し、強制的に第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことにより、冷却不良を防止するとともに、詰まったごみ等を冷媒と共に流して、この詰まりを解消するものである。
また、この第2電動膨張弁の詰まり解消の第3技術として、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)を構成し、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換器にて熱交換する構成の冷凍装置において、制御部によって、前記蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において蒸発器の入り口側の温度の上昇が所定時間継続した場合、及び前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の前記熱交換器の入口側または出口側の温度が所定温度に比して低下したときのいずれかにて、第2電動膨張弁の詰まりであると判定し、強制的に第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことにより、冷却不良を防止するとともに、詰まったごみ等を冷媒と共に流して、この詰まりを解消するものである。
第1発明は、一段目圧縮部と二段目圧縮部を備えた二段圧縮部にて圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレート機能を有する分流器にて、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)とに分流され、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と前記第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換する熱交換器を備え、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒が前記二段目圧縮部の吸い込み側へ供給される冷凍装置において、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の前記第1電動膨張弁の出口側の温度若しくは前記熱交換器の入口側の温度または前記熱交換器の出口側の温度が所定温度に比して低下したとき、制御部によって前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことを特徴とする。
第2発明は、一段目圧縮部と二段目圧縮部を備えた二段圧縮部にて圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレート機能を有する分流器にて、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)とに分流され、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と前記第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換する熱交換器を備え、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒が前記二段目圧縮部の吸い込み側へ供給される冷凍装置において、制御部によって、前記蒸発器の冷媒の入口側と出口側の温度検出に基づき前記第2電動膨張弁の弁開度を可変制御して過熱度制御を行うと共に、前記蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において蒸発器の入り口側の温度の上昇が所定時間継続した場合、及び前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の前記第1電動膨張弁の出口側の温度若しくは前記熱交換器の入口側の温度または前記熱交換器の出口側の温度が所定温度に比して低下したときのいずれかにて、前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことを特徴とする。
本発明に係る冷凍装置において、前記第2電動膨張弁に詰まりが生じて、冷媒の流量が規定値よりもかなり低下したときには、その影響によって前記熱交換器の入口側(第1電動膨張弁の出口側の温度でもよい)の温度が急激に若しくは著しく低下し、または出口側の温度が大きく低下する。本発明では、この温度の変化を検出することによって、前記第2電動膨張弁の詰まり判定を行なうため、前記第2電動膨張弁の詰まり検出を速やかに行なうことができる。そして、この判定に基づき、前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことにより、前記第2電動膨張弁を流れる冷媒量が増加し、冷却不良が防止されるとともに、その冷媒によって詰まりを生じていたごみ等が押し流され、詰まりが解消されることとなる。
また、第2発明においては、蒸発器の冷媒の入口側と出口側の温度検出に基づき第2電動膨張弁の弁開度を可変制御して過熱度制御を行う場合、第2電動膨張弁の詰まりによって、蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低下するが、この低下によって直ちに詰まり解消のために第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開く動作を行えば問題がある。例えば、本発明に係る冷凍装置を備えた業務用冷凍庫の場合には、この冷凍庫を設置して最初に運転する場合や長期間休止していて運転を再開する場合(これをプルダウンという)は蒸発器の温度が略周囲温度に上昇した状態であり、また、蒸発器の徐霜運転(デフロストという)が終了して再び冷却運転に移行する場合には、蒸発器の温度が0℃以上に上昇した状態である。このような状態から冷却運転に移行する場合には、第2電動膨張弁に詰まりが生じていなくても、蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値よりも低下する状態が生じる。このため、蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態が所定時間(例えば30分)継続した場合に、第2電動膨張弁の詰まりであると判定することにより、このようなプルダウンと第2電動膨張弁の詰まりとの区別ができるものとなる。
第2発明では、蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値以下の状態が所定時間継続した場合、または、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の前記熱交換器の入口側または出口側の温度が所定温度に比して低下したとき、第2電動膨張弁の詰まりと判定するが、前者の場合は所定時間継続した場合に判定されるため、後者の場合に比して判定時点が遅れる。このため、通常では後者によって第2電動膨張弁の詰まりと判定されることとなるが、前者の場合と後者の場合のいずれかによって詰まり判定が行なわれることにより、一方が判定不良であっても他方による判定によって、第2電動膨張弁の詰まり判定が行なえるため、保護機能を備えた安定動作を得ることができるものとなる。
本発明に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 本発明に係る二段圧縮部を形成するロータリー式圧縮機の内部機能図である。 本発明に係る冷凍装置の第1電動膨張弁の制御目標値の説明図である。 本発明に係る冷凍装置の第1電動膨張弁の制御フローチャートである。 本発明に係る冷凍装置の第1電動膨張弁の弁操作量の説明図である。 本発明に係る冷凍装置を使用した業務用冷凍庫の概略斜視図である。 本発明に係る冷凍装置を使用した業務用冷凍庫の概略縦断側面図である。 本発明に係る冷凍装置に係るp−h線図(モリエル線図)である。 本発明に係る冷凍装置の第2電動膨張弁の過熱度制御のフローチャートである。 本発明に係る第2電動膨張弁の閉塞検出に係る第1の方法のフローチャートである。 本発明に係る第2電動膨張弁の閉塞検出に係る第2の方法のフローチャートである。
本発明の冷凍装置は、一段目圧縮部と二段目圧縮部を備えた二段圧縮部にて圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレート機能を有する分流器にて、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路(主回路ともいう)とに分流され、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒と前記第2冷媒流路(主回路ともいう)を流れる冷媒とが熱交換する熱交換器を備え、前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒が前記二段目圧縮部の吸い込み側へ供給される構成である。
そして、前記冷凍装置において、前記熱交換器の入口側または出口側における前記第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)を流れる冷媒の温度が所定温度以下に低下したとき、制御部によって前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことにより、前記第2電動膨張弁の詰まり解消動作を行なわせるものである。
図1には、本発明に係る冷凍装置1を示している。ここで、冷媒には、超臨界域で使用する冷媒を用いるものとし、その代表として、二酸化炭素を冷媒とした冷凍装置において実施例を図に基づき説明する。本発明においける冷媒は、気相状態の冷媒、液相状態の冷媒、及びそれら2層の共存状態をなす冷媒のいずれをも指している。
図1に示す冷凍装置1は、冷媒を一段目圧縮部2Aと二段目圧縮部2Bにて二段圧縮するための二段圧縮部2を備え、二段圧縮部2にて圧縮された冷媒が、放熱器3を通りオイルセパレート機能部4Aを有する分流器4にて、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)5Aと、第2冷媒流路(主回路ともいう)5Bとに分流され、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と第2冷媒流路5Bを流れる冷媒とが熱交換する第1の熱交換器7(スプリット熱交換器7とも称する)を備えている。
第1冷媒流路5Aは、分流器4にて分流された冷媒が、ストレーナ6、第1電動膨張弁8、及び第1の熱交換器7の外管7Aを順次に通り、二段目圧縮部2Bの吸い込み側へ供給されるように接続されている。第2冷媒流路5Bは、分流器4にて分流された冷媒が、第1の熱交換器7の内管7B、第2の熱交換器9(内部熱交換器9とも称する)の内管9B、ストレーナ10、第2電動膨張弁11、蒸発器12、逆流防止弁13、第2の熱交換器9の外管9A、及びストレーナ14を順次に通り、一段目圧縮部2Aの吸い込み側へ供給されるように接続されている。
二段圧縮部2は、冷媒を一段目圧縮部2Aと二段目圧縮部2Bにて二段圧縮する機構であり、その一つの形態として、図2に示すように、密閉容器2Cに一段目圧縮部2A、二段目圧縮部2B、及びこれらを回転駆動する電動機2Mが収容され、一段目圧縮部2Aと二段目圧縮部2Bは、電動機2Mによってロータが回転することによって冷媒を圧縮するロータリー式圧縮機を構成しており、二段圧縮部2は、ロータリー式の内部中間圧二段圧縮機を構成している。一段目圧縮部2A及び二段目圧縮部2Bの潤滑用オイルは、密閉容器2Cの下方に設けられたオイル溜2Lに貯留されている。
内部中間圧二段圧縮機である二段圧縮部2は、一段目圧縮部2Aの吸込み側にはストレーナ14を出た冷媒が密閉容器2Cの外側から供給され、一段目圧縮部2Aに取り込まれた冷媒は、ここで中間圧まで昇圧された後、密閉容器2Cの内部空間2Dに吐出される。内部空間2Dには、分流器4のオイルセパレート機能部4Aで分離されたオイルが混合された冷媒が、第1冷媒流路5Aを流れて熱交換器7の外管7Aを通って流入し、一段目圧縮部2Aから吐出された冷媒と混合される。
内部空間2Dの冷媒は、内部空間2Dに開放した二段目圧縮部2Bの吸込み側に供給される。二段目圧縮部2Bに流入された冷媒は、ここで更に所定の高圧まで昇圧される。二段目圧縮部2Bから吐出された冷媒は、放熱器3に供給される。放熱器3(ガスクーラとも称する)は、ファン15によって外気等と熱交換させることにより冷媒を冷却する。放熱器3を出た冷媒は分流器4に入り、放熱器3を出た冷媒を、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と、第2冷媒流路5Bを流れる冷媒とに分流する。第1冷媒流路5Aへ分流された冷媒は、ストレーナ6から第1電動膨張弁8へ流れ、また、第2冷媒流路5Bへ分流された冷媒は、第1の熱交換器7の内管7Bへ供給される。
分流器4は、オイルセパレート機能部(オイルセパレータともいう)4Aを有する。オイルセパレータ4Aは、放熱器3から出た冷媒に含まれているオイルを冷媒から分離し、分離したオイルを、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と共に第1電動膨張弁8側に供給する。オイルセパレータ4Aは、超臨界状態にある二酸化炭素から液体のオイルを分離することが可能なものであり、気液分離式のものが用いられる。
第1の熱交換器7は、第1電動膨張弁8によって減圧された第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と、分流器4から流入される第2冷媒流路5Bを流れる冷媒とを熱交換させる。これによって、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒は、第1電動膨張弁8を経て熱交換器7の外管7A内で蒸発し、第2冷媒流路5Bを流れる冷媒を冷却する。
蒸発器12は、第2電動膨張弁11によって減圧された第2冷媒流路5Bを流れる冷媒を蒸発させる。蒸発器12は、乾式、又は満液式のもののいずれでもよい。本発明に係る冷凍装置1が、調理場等に設置される後述の業務用冷凍庫SRのような冷凍庫に用いられる場合は、冷凍庫内の空気がファン16によって蒸発器12へ循環することによって、冷凍庫内が所定の冷凍温度に冷却される。
業務用冷凍庫SRの一つの形態を図6及び図7に示す。図6及び図7において、業務用冷凍庫SRは、庫内に冷凍食品を貯蔵する前面開口の断熱本体17の庫内を、本発明に係る冷凍装置1によって冷凍温度に冷却するものである。断熱本体17の前面開口は断熱扉18にて開閉可能である。蒸発器12で冷却した空気をファン16によって断熱本体17の庫内へ循環するように、断熱本体17の庫内上部に蒸発器12とファン16が配置されている。また、冷凍装置1の二段圧縮部2を構成するロータリー式圧縮機2、放熱器3、ファン15、第1の熱交換器7、第2の熱交換器9等が、断熱本体17の天井面の庫外側に囲い壁にて囲まれた状態に配置されている。また、第1の熱交換器7及び第2の熱交換器9は、断熱材で覆われた状態で放熱器3及びファン15の後方空間に設置される(図示せず)。
第1電動膨張弁8は、制御部20によって発生する駆動パルスによって、電動機がステップ動作をすることにより弁開度(減圧量)が可変するステッピングモータ式であり、後述の動作のように、分流器4から流出する第1冷媒流路5Aを流れる冷媒(オイルとの混合物)を適正な中間圧まで減圧する。
制御部20は、マイクロコンピュータ構成であり、タイマ、PID演算処理部、プログラムやデータを格納するメモリ等を備えており、二段圧縮部2の運転制御によって、業務用冷凍庫SRの庫内温度が、温度設定スイッチ(図示せず)によって設定される庫内設定温度になるような制御動作や、後述のように第1電動膨張弁8及び第2電動膨張弁11の制御動作等を、所定のプログラムに従って実行するものである。なお、制御部20は、それぞれの機能ごとに回路構成されたものが配線で結合されたものでもよく、また、一体化された回路構成であってもよい。
第2電動膨張弁11は、第1電動膨張弁8と同様に、制御部20によって発生する駆動パルスによって、電動機がステップ動作をすることにより弁開度(減圧量)を可変するステッピングモータ式であり、蒸発器12の入口側の冷媒温度を検出する入口温度検出センサS1と、蒸発器12の出口側の冷媒温度を検出する出口温度検出センサS2で検出したそれぞれの温度を制御部20によって読み込み、後述のように、制御部20によって第2電動膨張弁11の弁開度を制御して、蒸発器12の出口側の適正な過熱度制御を行う。
次に、冷凍装置1のサイクルを図8に示すp−h線図(モリエル線図)とともに説明する。同図において、Aは飽和液線、Bは飽和蒸気線、Cは冷媒(二酸化炭素)の臨界点である。
まず一段目圧縮部2Aにおいて所定の圧力(以下、中間圧と称する。)まで圧縮される(符号イ→ロの過程)冷媒は、圧縮された後、第1冷媒流路5Aを通じて戻される冷媒とが混合される(符号ロ→ハの過程)。また第1冷媒流路5Aを流れる冷媒とともに戻されるオイルは、密閉容器2Cの下方に設けられたオイル溜2Lに貯留される。
一段目圧縮部2Aにおいて圧縮された冷媒と第1冷媒流路5Aを通じて戻される冷媒との混合冷媒は、二段目圧縮部2Bに流入して、二段目圧縮部2Bにおいて更に高圧に圧縮された後、放熱器3に流入する(符号ハ→ニの過程)。放熱器3に流入した冷媒は、この冷媒に含まれているオイルと共に、ファン15によって送られる外気等の物質と熱交換されて所定温度まで冷却され(符号ニ→ホの過程)、その後、分流器4に流入する。
分流器4に流入する冷媒は、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と第2冷媒流路5Bを流れる冷媒とに分離される。放熱器3から分流器4に流入される冷媒に含まれているオイルは、オイルセパレータ4Aによって分離され、分離されたオイルは、第1冷媒流路5Aを流れる冷媒とともに第1電動膨張弁8の第1冷媒流路5Aに流出される。
第1電動膨張弁8に流入した第1冷媒流路5Aを流れる冷媒(オイルとの混合物)は、第1電動膨張弁8において減圧され後(符号ホ→トの過程)、第1の熱交換器7に流入し、ここで第2冷媒流路5Bを流れる冷媒と熱交換する。
図8において、符号ホ→ヘの過程は第1の熱交換器7における第2冷媒流路5Bを流れる冷媒が辿る過程であり、他方、符号ト→ハの過程は第1の熱交換器7における第1冷媒流路5Aを流れる冷媒が辿る過程である。同図に示すように、第1の熱交換器7において第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と第2冷媒流路5Bを流れる冷媒とが熱交換して第2冷媒流路5Bを流れる冷媒のエンタルピが減少する(符号ホ→ヘの過程)。すなわち、符号チ→イの過程におけるエンタルピの変化量が大きくなって、冷凍装置1の冷凍効率が向上する。なお、符号ホ→ヘの過程におけるエンタルピの減少量が符号ト→ハの過程におけるエンタルピの増加量よりも少ないのは、蒸発器12に流す第2冷媒流路5Bを流れる冷媒の流量を確保するためである。
第1の熱交換器7で第1冷媒流路5Aを流れる冷媒と熱交換された後の第2冷媒流路5Bを流れる冷媒は、次に第2電動膨張弁11で減圧されて液化する(符号ヘ→チの過程)。第2電動膨張弁11で減圧された第2冷媒流路5Bを流れる冷媒は、蒸発器12に流入する。蒸発器12では、第2冷媒流路5Bを流れる冷媒が業務用冷凍庫SRの断熱本体20の庫内空気と熱交換されて気化し(符号8→1の過程)、第2の熱交換器9の内管9B及びストレーナ14を経て、一段目圧縮部2Aの吸込み側に供給される。このような工程によって、冷媒が循環する冷凍サイクルが構成される。
なお、第2の熱交換器9は、第2電動膨張弁11へ流入する冷媒が、蒸発器12から流出する冷媒によって冷却されることによって、冷却性能をアップさせるためのものである。
上記のように、第1冷媒流路5Aを設けることによって、第2冷媒流路5Bを流れる冷媒を冷却すると共に、オイルが混合された冷媒を適正な中間圧まで減圧した状態で、二段目圧縮部2Bの吸い込み側へ戻すことにより、冷却性能の向上が図れる効果があるが、本発明では、この第1冷媒流路5Aを設ける効果を有効に活用して、冷却性能をアップさせるために、冷凍装置1の設置された外気温度(周囲温度ともいう)に対する最適な第1電動膨張弁8の出口温度の目標値(設定値ともいう)を予め設定し、この目標値を制御部20のメモリに設定しておく。
この第1電動膨張弁8の出口温度の目標値の一例を図3に示している。図3は、冷凍装置1が用いられた機器(上記業務用冷凍庫SR等)の使用環境を、例えば、外気温度(周囲温度ともいう)が5℃乃至40℃とし、6パターン、即ち6つの目標値に設定した場合を示しており、例えば、制御部20に接続した外気温度センサS7が検出する外気温度が、30℃の場合(図3の25≦T≦35の箇所)は、第1電動膨張弁8出口温度の目標値は、10℃であることを示している。なお、目標値の数(範囲)は、機器の使用環境など機器の仕様基準に合わせたものに設定すればよく、そのため、3パターン、10パターンのように任意に設定したものにすればよい。
このように、業務用冷凍庫SRの設置された外気温度(周囲温度ともいう)、即ち、冷凍装置1の設置された外気温度(周囲温度ともいう)に対して、最適な第1電動膨張弁8の出口温度の目標値を設定するものであり、設定された値を判定条件と称することができ、これによる制御を判定条件制御と称することができる。それに従えば、図3には6つの判定条件が設定されたものといえる。
本発明では、このように、冷凍装置1が用いられた機器(上記業務用冷凍庫SR等)が運転されるときの外気温度(周囲温度ともいう)に対して、適正な中間圧まで減圧するために、第1電動膨張弁8の弁開度を制御する。このため、外気温度(周囲温度ともいう)センサS7と、第1電動膨張弁8の出口側の温度を検出する温度検出センサS3が設けられている。温度検出センサS3の取り付け位置は、第1電動膨張弁8の出口から第1の熱交換器7の入口の範囲であればよく、図1では第1の熱交換器7の入口側の温度を検出するように設けられている。
制御部20において、外気温度(周囲温度ともいう)センサS7が検出する温度が読み込まれ、更に、温度検出センサS3が検出した温度と、予め制御部20に設定した目標値(図3の右欄に示す)とが比較される。この比較動作において、そのときの外気温度(周囲温度ともいう)センサS7が検出する温度に応じて、設定された値、即ち、図3に示すような第1電動膨張弁8出口温度になっているか否かの判定が制御部20にて行なわれ、第1電動膨張弁8の弁開度を最適状態に制御するものである。
この具体的動作を図4に基づき説明する。図4に示すように、ステップS1において、冷凍装置1が冷却中、即ち、二段圧縮部2等が運転状態にあれば、ステップS2に進み、ステップS2において、図3に示す目標値と温度検出センサS3が検出した第1電動膨張弁8出口温度が同一でなければ、ステップS4において第1電動膨張弁8の弁開度を現状に維持し、図3に示す目標値と温度検出センサS3が検出した第1電動膨張弁8出口温度が同一であれば、ステップS3に進む。
ステップS3において、目標値よりも第1電動膨張弁8出口温度が大きい場合は、ステップS5において第1電動膨張弁8の弁開度を絞るように、制御部20によって発生する所定数の駆動パルスによって、第1電動膨張弁8はステップ動作により弁開度(減圧量)が小さく制御される。また、ステップS3において、目標値よりも第1電動膨張弁8出口温度が小さい場合は、ステップS6において第1電動膨張弁8の弁開度を開くように、制御部20によって発生する所定数の駆動パルスによって、第1電動膨張弁8はステップ動作により弁開度(減圧量)が大きくなるように制御される。このような制御は、制御部20によって行われる。
この制御において、第1電動膨張弁8の弁開度を絞る動作と開く動作は、制御部20が発生する駆動パルスによって第1電動膨張弁8の弁開度が可変されるが、僅かな温度変化によって頻繁に第1電動膨張弁8の弁開閉動作を行なう場合は、第1電動膨張弁8の故障原因にもなり、また、頻繁な弁開閉動作によって得られる性能的効果が極めて僅かな場合を考慮して、ある程度の温度変化が生じたときに所定の弁開閉動作を行なうようにしている。その具体的な一例を図5に示す。即ち、温度検出センサS3が検出した第1電動膨張弁8出口温度から、図3に示す第1電動膨張弁8出口温度の目標値を差し引いた値を偏差eと称し、この偏差eが設定値αとの関係に応じて、何個の駆動パルスにて第1電動膨張弁8の弁開度を制御するかを図5に示している。
具体的には、設定値αを例えば3(3℃の意味)とした場合、偏差eが−3(マイナス3)未満のときは、図5の上段に示すようにe<−3であるため、+Yパルス(Y個のプラスパルスの意味)によって第1電動膨張弁8の弁を開く方向へ駆動する。また、図5の中段に示すように偏差eが−3≦e≦3の場合は、0個のパルス、即ちパルス駆動させずに第1電動膨張弁8の弁開度はそのままとする。更に、図5の下段に示すように偏差eが3超の場合は、3<eであるため、−Xパルス(X個のマイナスパルスの意味)によって第1電動膨張弁8の弁を閉じる方向へ駆動する。
上記の動作において、第1電動膨張弁8の弁開度制御は、性能効果上問題がない間隔で行う。実施例では1分ごとに行う。また、冷凍装置1が用いられた機器の被冷却部、即ち業務用冷凍庫SRの運転中の庫内温度が、庫内設定温度(これは業務用冷凍庫SRの使用者が庫内を冷却したい設定温度であり、例えば、−15℃〜−25℃の範囲の任意の温度に設定するために、設定スイッチの操作によって設定した温度を意味する)よりも所定温度超の場合、例えば10℃超の場合には、第1電動膨張弁8の弁開度制御を行わない。
また、蒸発器12の徐霜動作中及び徐霜動作終了直後は、第1電動膨張弁8の弁開度は徐霜動作前の状態を維持したままであり、業務用冷凍庫SRの庫内温度が、所定温度に低下した状態で、上記のように第1電動膨張弁8の弁開度制御が行われる。
また、二段目圧縮部2Bの吐出冷媒温度を検出する吐出冷媒温度検出センサS5を設け、制御部20によって、この吐出冷媒温度検出センサS5の温度を定期的に、例えば30秒ごとに読み込み、この検出センサS5の温度が所定温度以上のときは、強制的に第1電動膨張弁8を所定の弁開度となるように開く制御を行なう。例えば、検出センサS5の温度が95℃以上のときは、制御部20によって、5個のパルスによってそのときの弁開度状態から更に第1電動膨張弁8の弁が開くようにしている。これによって、第1冷媒流路5Aから二段目圧縮部2Bの吸い込み側へ戻る冷媒量が増加し、二段圧縮部2(ロータリー式圧縮機2)を冷却する効果がアップし、二段圧縮部2(ロータリー式圧縮機2)をその仕様に適した状態で運転することができるようになる。
また、上記の動作において、第1電動膨張弁8の弁開度が小さくなると、第1冷媒流路5Aを通って二段圧縮部2の二段目圧縮部2Bの吸い込み側へオイルを戻す機能が損なわれることとなり、二段圧縮部2のオイル不足によって二段圧縮部2が焼け付く虞がある。このため、オイル戻し機能が損なわれないように、第1電動膨張弁8の弁開度の最小値を定めるようにしている。実施例では、制御部20によって、第1電動膨張弁8の弁開度を一旦全閉状態にし、そこから80個のパルスによって所定の最小の弁開度状態としている。このため、この最小の弁開度状態を確保するために、上記の弁開度制御動作は、80個のパルス状態からスタートするようにしている。これによって、二段圧縮部2の安定動作を継続することができるものとなる。
上記のように、第1冷媒流路5Aの特性を有効に活用して冷却性能をアップさせるために、冷凍装置1を適用した機器の一つである業務用冷凍庫SRが設置される各外気温度(周囲温度ともいう)に対して、最適な第1電動膨張弁8の出口温度の目標値をそれぞれ設定し、第1電動膨張弁8の出口側の温度を検出する温度検出センサS3を設けて、この温度検出センサS3の温度検出に基づき、その時々の外気温度(周囲温度ともいう)に応じて第1電動膨張弁8の弁開度を制御し、最適な中間圧を生じるようにしている。
このように、第1電動膨張弁8の弁開度制御は、温度検出センサS3による制御であるため、コストアップとなる圧力センサは不要である。また、第1電動膨張弁8の弁開度制御を第1の熱交換器7の過熱度制御によって行う場合は、第1の熱交換器7の入口側と出口側にそれぞれ温度検出センサが必要であるが、過熱度制御ではないため、第1の熱交換器7の出口側の温度検出センサが不要となる。
次に、蒸発器12の出口側の過熱度制御について説明する。蒸発器12の入口側の冷媒温度を検出する入口温度検出センサS1と、蒸発器12の出口側の冷媒温度を検出する出口温度検出センサS2で検出したそれぞれの温度が、制御部20によって読み込まれる。制御部20は、この読み込みによって、図8に示すイの点が、符号チ→イの過程におけるエンタルピの変化量の線と飽和蒸気線Bとの交点より右側にあるか否かの過熱度を判定する。
この判定によって、過熱度が制御部20に予め設定した設定値より小さいと判定されれば、制御部20は第2電動膨張弁11の弁開度を小さくするように絞る。また、過熱度が前記設定値より大きいと判定されれば、制御部20は第2電動膨張弁11の弁開度を大きくする。このようにして、蒸発器12の出口側の適正な過熱度制御を行うことにより、二段圧縮部2へ湿り冷媒の流入を防止することができる。
このように第2電動膨張弁11の弁開度を可変する制御は、制御部20によってPID制御される。この場合、業務用冷凍庫SRの庫内温度の状況に応じて、PID制御の演算計数を切り替える。具体的には、業務用冷凍庫SRの庫内温度が高い領域では、第2電動膨張弁11の弁開度の操作量を大きくし、前記庫内温度が低い領域では、第2電動膨張弁11の弁開度の操作量を小さくする。
次に二段圧縮部2の運転制御について説明する。業務用冷凍庫SRの庫内設定温度を、例えば、−20℃とした場合、これは庫内温度検出センサS6が検出する温度の上限温度(例えば、−22℃)と下限温度(例えば、−18℃)の平均値となるように、制御部20によって二段圧縮部2の運転をPID制御して行われる。ここで、発明の理解が容易であるために、前述のように、二段圧縮部2がロータリー式圧縮機2であり、回転が周波数制御されるものとして説明する。
このPID制御は、ロータリー式圧縮機2の回転を周波数制御する。ロータリー式圧縮機2の電動機2Mの運転周波数は、制御部20の内部に設けられるPID演算処理部によって、庫内温度検出センサS6が検出する庫内温度と、庫内設定温度との偏差から、比例(P)と、積分(I)と、微分(D)の演算の実行に基づくPID制御が実行される。この場合、前記PID制御演算処理部は、庫内温度検出センサS6が検出する庫内温度と、庫内設定温度との差に比例して、それを減らす方向の制御量を算出する比例動作と、偏差の積分値(庫内設定温度との偏差の時間軸方向に積分した値)を減らす方向の制御量を算出する積分動作と、偏差の変化の傾き(微分値)を減らす方向の制御量を算出する微分動作を行い、これら3つの制御量を加算した制御量からロータリー式圧縮機2の電動機2Mの運転周波数を決定する。
ここで、発明の理解が容易であるために、業務用冷凍庫SRの庫内設定温度を−20℃とする。ここで、庫内温度検出センサS6が検出する庫内温度が高い状況から庫内設定温度に低下するまで冷却する場合について説明する。この庫内温度が高い状況から庫内設定温度に低下するまで冷却する場合とは、業務用冷凍庫SRを設置して最初に運転する場合や長期間休止していて運転を再開する場合(これをプルダウンという)や、または蒸発器12の徐霜運転(デフロストという)が終了して再び冷却運転に移行する場合である。
次に、第2電動膨張弁11の閉塞(詰まり)検出について説明する。先ず、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値以下に低下したか否かによって、第2電動膨張弁11の詰まり判定を行う第1の方式について説明する。この方式は、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において、第2電動膨張弁11に詰まりが生じていると判定し、冷却不良を防止するために、その時点の弁開度よりも更に弁開度が大きくなるように、強制的に第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く。これにより、第2電動膨張弁11を通過する冷媒量が多くなり、冷却不良が防止されるとともに、詰まったごみ等を冷媒と共に流して、この詰まりを解消するものである。
具体的には、上記のように、蒸発器12の過熱度制御を行うために設けた検出センサS1とS2を利用する。即ち、蒸発器12の出口側の冷媒温度を検出する出口温度検出センサS2で検出した温度T2と、蒸発器12の入口側の冷媒温度を検出する入口温度検出センサS1で検出した温度T1が、制御部20に読み込まれ、温度T2と温度T1との差T3によって過熱度が演算される。この差T3に相当する過熱度が所定温度(例えば、目標過熱度を5℃とした場合は4℃を制御部20のメモリに予め設定しておく)以下または未満か否かが判定される(図9のステップS1)。そして、所定温度以下または未満の判定の場合は、図9のステップS2において、入口温度検出センサS1によって検出する蒸発器12の入り口側の温度T1の上昇が制御部20に読み込まれ、この温度上昇が所定時間t1(30分に設定している)継続したことが制御部20によって判定されたとき(図9のステップS3)、第2電動膨張弁11に詰まりが生じていると判定される(図9のステップS4)。この温度上昇が所定時間t1(30分に設定している)経過するまではステップS2に戻る。そして、この判定によって制御部20はその時点の弁開度よりも更に弁開度が大きくなるように、所定数の駆動パルスによって強制的に第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く(図9のステップS5)。
この場合、全開状態まで開かなくても、冷媒量が多くなって冷却不良が解消される状態まで開くようにすればよい。制御部20では、第2電動膨張弁11のその時点の弁開度が制御部20のメモリに記憶されるため、そのときの弁開度状態から一定数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくするか、または、そのときの弁開度状態から所定の冷却効果が得られるように設定した数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくする。
また、上記詰まりが判定されたとき、直ちに詰まり解消のために第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く動作を行えば問題がある。このため、上記のように所定時間t1を設ける。それは、例えば、業務用冷凍庫SRの場合には、この冷凍庫を設置して最初に運転する場合や長期間休止していて運転を再開する場合(これをプルダウンという)は、蒸発器12の温度が略周囲温度に上昇した状態であり、また、蒸発器12の徐霜運転(デフロストという)が終了して再び冷却運転に移行する場合には、蒸発器12の温度が0℃以上に上昇した状態である。このような状態から冷却運転に移行した場合には、第2電動膨張弁11に詰まりが生じていなくても、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値以下に低下する状態が生じる。このため、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値以下の状態において、蒸発器12の入り口側の温度T1の上昇が所定時間t1(例えば30分)継続した場合、第2電動膨張弁11の詰まりであると判定することにより、このようなプルダウンやデフロスト終了からの冷却と第2電動膨張弁11の詰まりとの区別ができ、安定した制御が達成される。
次に、第2電動膨張弁11の閉塞(詰まり)検出の第2の方式について説明する。第2電動膨張弁11の詰まりが生じた場合は、スプリット回路と称する第1冷媒流路5Aを流れる冷媒の第1電動膨張弁8の出口側の温度、若しくは第1の熱交換器7の入口側の温度、または第1の熱交換器7の出口側の温度が急激に低下し、適正な中間圧まで減圧するための第1電動膨張弁8による正規の弁開度制御が達成できなくなる。このため、第1電動膨張弁8の出口側の温度、若しくは第1の熱交換器7の入口側の温度、または第1の熱交換器7の出口側の温度が、制御部20のメモリに予め設定した所定温度(目標値とも称する)よりも低下したとき、第2電動膨張弁11の詰まりと判定して、制御部20によって第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開くものである。第1電動膨張弁8の出口側の温度と第1の熱交換器7の入口側の温度は、略同じであるため、いずれか一方でよい。
図10には、第1の熱交換器7の出口側の温度の急激な低下によって第2電動膨張弁11の詰まりと判定するフローを示している。このため、第1の熱交換器7の出口側の冷媒温度を検出するために、第1の熱交換器7の出口側の温度検出センサS4を設ける。この温度検出センサS4の検出温度が、制御部20のメモリに予め設定した所定温度(目標値とも称する)未満に低下したとき(図10のステップS1)、第2電動膨張弁11の詰まりと判定し(図10のステップS2)、この判定によって制御部20は、その時点の弁開度よりも更に弁開度が大きくなるように、所定数の駆動パルスによって強制的に第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く(図10のステップS3)。
この場合、全開状態まで開かなくても、冷媒量が多くなって冷却不良が解消される状態まで開くようにすればよい。制御部20では、第2電動膨張弁11のその時点の弁開度が制御部20のメモリに記憶されるため、そのときの弁開度状態から一定数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくするか、または、そのときの弁開度状態から所定の冷却効果が得られるように設定した数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくする。
また、図11には、第1電動膨張弁8の出口側の温度の急激な低下によって第2電動膨張弁11の詰まりと判定するフローを示している。上記の場合は、第1の熱交換器7の出口側の温度検出センサS4を設ける必要があるが、この方式では、上記のように、第1電動膨張弁8の弁開度を制御するために設けた温度検出センサS3を利用するため、温度検出センサS4は不要である。この場合、第1電動膨張弁8の出口側の温度と第1の熱交換器7の入口側の温度は、略同じであるため、いずれか一方でよく、温度検出センサS3を利用することができる。
図11において、この温度検出センサS3の検出温度が、制御部20のメモリに予め設定した所定温度(目標値とも称する)未満か否かを判定する(図11のステップS1)。この所定温度(目標値とも称する)は、上記のように、第1電動膨張弁8の出口温度の目標値として、図3に示しているものが採用される。これによって、上記のように、業務用冷凍庫SRが運転されるときの外気温度(周囲温度ともいう)に対して、適正な中間圧まで減圧するために、第1電動膨張弁8の弁開度が制御される。このため、図11のステップS1において、温度検出センサS3の検出温度が、前記所定温度(目標値とも称する)以下または未満であっても、それだけでは第2電動膨張弁11の詰まりによるものか否かが判別できないため、第1電動膨張弁8の弁開度をそのままとし(図11のステップS2)、図11のステップS3に移行する。
図11のステップS3において、温度検出センサS3の検出温度低下が急激なものか否かを判定する。この判定は、温度低下率(所定時間当たりの温度変化の割合)が所定値以上であるか、また所定時間当たりの温度差が所定値以上であるかの判定であってもよい。この温度低下が急激なものであると判定されれば、第2電動膨張弁11の詰まりと判定し(図11のステップS4)、この判定によって制御部20は、その時点の弁開度よりも更に弁開度が大きくなるように、所定数の駆動パルスによって強制的に第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く(図11のステップS5)。
この場合、全開状態まで開かなくても、冷媒量が多くなって冷却不良が解消される状態まで開くようにすればよい。制御部20では、第2電動膨張弁11のその時点の弁開度が制御部20のメモリに記憶されるため、そのときの弁開度状態から一定数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくするか、または、そのときの弁開度状態から所定の冷却効果が得られるように設定した数のプラスパルスを加えて、更に弁開度を大きくする。
このように、第1冷媒流路(スプリット回路ともいう)5Aを流れる冷媒の第1電動膨張弁8の出口側の温度、若しくは熱交換器7の入口側の温度、または熱交換器7の出口側の温度が、所定温度に比して低下したとき、制御部20によって第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く。
上記のように、第2電動膨張弁11に詰まりが生じて、冷媒の流量が規定値よりもかなり低下したときには、その影響によって熱交換器7の入口側(第1電動膨張弁8の出口側の温度でもよい)または出口側の温度が大きく低下することを検出し、第2電動膨張弁11の詰まり判定を行なうため、第2電動膨張弁11の詰まり検出を速やかに行なうことができる。そして、この判定に基づき、第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開くことにより、第2電動膨張弁11を流れる冷媒量が増加し、冷却不良が防止されるとともに、その冷媒によって詰まりを生じていたごみ等が押し流され、詰まりが解消されることとなる。
また、制御部20によって、蒸発器12の冷媒の入口側と出口側の温度検出に基づき第2電動膨張弁11の弁開度を可変制御して過熱度制御を行うと共に、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において、蒸発器12の入り口側の温度の上昇が所定時間継続した場合、及び第1冷媒流路5Aを流れる冷媒の第1電動膨張弁8の出口側の温度若しくは熱交換器7の入口側の温度、または熱交換器7の出口側の温度が、所定温度に比して低下したときのいずれかにて、第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開くことができる。
このように、蒸発器12の冷媒の入口側と出口側の温度検出に基づき第2電動膨張弁11の弁開度を可変制御して過熱度制御を行う場合、第2電動膨張弁11の詰まりによって、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低下するが、この低下によって直ちに第2電動膨張弁11の弁開度を所定値まで開く動作を行えば問題がある。しかし、本発明では、蒸発器12の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態が所定時間(例えば30分)継続した場合に、第2電動膨張弁11の詰まりであると判定することにより、プルダウンや蒸発器の徐霜運転(デフロストという)が終了して再び冷却運転に移行する場合と、第2電動膨張弁11の詰まりとの区別ができる、安定した制御が達成できるものとなる。
本発明に係る冷凍装置は、上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態の機器に適用できるものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
1・・・・・冷凍装置
2・・・・・二段圧縮部
2A・・・・一段目圧縮部
2B・・・・二段目圧縮部
2M・・・・電動機
3・・・・・放熱器
4・・・・・分流器
4A・・・・オイルセパレータ
5A・・・・第1冷媒流路
5B・・・・第2冷媒流路
6・・・・・ストレーナ
7・・・・・第1熱交換器
8・・・・・第1電動膨張弁
9・・・・・第2熱交換器
10・・・・ストレーナ
11・・・・第2電動膨張弁
12・・・・蒸発器
13・・・・逆流防止弁
14・・・・ストレーナ
15・・・・ファン
16・・・・ファン
17・・・・断熱本体
18・・・・断熱扉
20・・・・制御部
S1・・・・入口温度検出センサ
S2・・・・出口温度検出センサ
S3・・・・第1の熱交換器7の入口側の温度検出センサ
S4・・・・第1の熱交換器7の出口側の温度検出センサ
S5・・・・吐出冷媒温度検出センサ
S6・・・・庫内温度検出センサ
S7・・・・外気温度検出センサ

Claims (2)

  1. 一段目圧縮部と二段目圧縮部を備えた二段圧縮部にて圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレート機能を有する分流器にて、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路とに分流され、前記第1冷媒流路を流れる冷媒と前記第2冷媒流路を流れる冷媒とが熱交換する熱交換器を備え、前記第1冷媒流路を流れる冷媒が前記二段目圧縮部の吸い込み側へ供給される冷凍装置において、
    前記第1冷媒流路を流れる冷媒の前記第1電動膨張弁の出口側の温度若しくは前記熱交換器の入口側の温度または前記熱交換器の出口側の温度が所定温度に比して低下したとき、
    制御部によって前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことを特徴とする冷凍装置。
  2. 一段目圧縮部と二段目圧縮部を備えた二段圧縮部にて圧縮された冷媒が、放熱器を通りオイルセパレート機能を有する分流器にて、第1電動膨張弁を有する第1冷媒流路と、第2電動膨張弁と蒸発器を有する第2冷媒流路とに分流され、前記第1冷媒流路を流れる冷媒と前記第2冷媒流路を流れる冷媒とが熱交換する熱交換器を備え、前記第1冷媒流路を流れる冷媒が前記二段目圧縮部の吸い込み側へ供給される冷凍装置において、
    制御部によって、
    前記蒸発器の冷媒の入口側と出口側の温度検出に基づき前記第2電動膨張弁の弁開度を可変制御して過熱度制御を行うと共に、
    前記蒸発器の入り口側と出口側の温度差が所定値に比して低い状態において蒸発器の入り口側の温度の上昇が所定時間継続した場合、及び前記第1冷媒流路を流れる冷媒の前記第1電動膨張弁の出口側の温度若しくは前記熱交換器の入口側の温度または前記熱交換器の出口側の温度が所定温度に比して低下したときのいずれかにて、
    前記第2電動膨張弁の弁開度を所定値まで開くことを特徴とする冷凍装置。
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