JP2012083010A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012083010A
JP2012083010A JP2010228502A JP2010228502A JP2012083010A JP 2012083010 A JP2012083010 A JP 2012083010A JP 2010228502 A JP2010228502 A JP 2010228502A JP 2010228502 A JP2010228502 A JP 2010228502A JP 2012083010 A JP2012083010 A JP 2012083010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accumulator
compressor
oil
refrigeration cycle
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010228502A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Arii
悠介 有井
Keizo Fukuhara
啓三 福原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2010228502A priority Critical patent/JP2012083010A/ja
Publication of JP2012083010A publication Critical patent/JP2012083010A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】 アキュムレータ内の液体が、二層に分離した状態においても、確実に圧縮機へ冷凍機油を戻すことができる冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
【解決手段】 圧縮機と室外熱交換器とアキュムレータとを収納した室外機ユニットを複数台備え、これらの機器と減圧装置と室内熱交換器とを冷媒配管により接続して冷凍サイクルを形成するとともに、アキュムレータに溜まった液を圧縮機に戻す返油管とを備えた冷凍サイクル装置であって、アキュムレータ同士を接続しアキュムレータ内に溜まる液の流入出経路となるバイパス配管と、バイパス配管に設けられた弁装置と、圧縮機の運転周波数及び弁装置の開閉を制御する制御装置とを備え、制御装置は、弁装置を開いた状態で、それぞれの圧縮機について他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、を繰り返す攪拌運転を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、室外機ユニットを複数台組み合わせたマルチ室外機を備えた冷凍サイクル装置に関するものであり、特に、それぞれの室外機ユニット内に圧縮機とアキュムレータとが備えられている冷凍サイクル装置に関するものである。
一般に、冷凍サイクルを構成する圧縮機には、そのスクロール部等を潤滑するため、冷凍機油が用いられている。この冷凍機油は、冷媒と相溶しやすいものが選択されることが多いため、圧縮機の運転中、冷凍機油は圧縮機から流出して冷媒と一緒に配管内を循環することになる。また、一般に冷凍サイクル装置には、圧縮機への液バックを防ぐために蒸発器と圧縮機との間にアキュムレータを設けている。アキュムレータでは、液冷媒とガス冷媒とを分離して、ガス冷媒のみが圧縮機へ送出され、液冷媒はアキュムレータ内に溜まるよう構成されている。
ここで、アキュムレータ内に溜まった液冷媒には、冷凍機油が溶け込んでいるが、液冷媒・冷凍機油の温度が下がる等すると冷媒の溶解度が減少し、やがて液冷媒と冷凍機油とが二層に分離した状態となってしまう。そして、この冷凍機油がアキュムレータ内に溜まったままだと、圧縮機に存在する冷凍機油の量が低下し、圧縮機の潤滑等が十分に行われなくなってしまう。これを防ぐため、アキュムレータ内に溜まった冷凍機油を圧縮機に戻す技術として様々なものが提案されている。
例えば、容器本体内に液冷媒と冷凍機油が二層分離して溜まった場合でも、冷凍機油を密閉型回転圧縮機に戻すことのできるアキュムレータを提供することを目的として、アキュムレータの出口管に、仕切板より内部開口端側に下部油戻し孔より大きい上部油戻し孔を1個以上備えたアキュムレータが提案されている(特許文献1)。この構成により、アキュムレータ内に二層に分離してしまった冷凍機油を仕切板上部にあけた油戻し孔より密閉型回転圧縮機へ戻している。
また、アキュムレータ内や蒸発器内に溜まる冷凍機油を圧縮機へ良好に戻し得る油戻し機構を提供することを目的として、液冷媒と冷凍機油とが上下二層に分離して溜められる容器の底部に、液冷媒と冷凍機油との界面の高さの変化に追従して上下動する浮子体を有し、通常は閉ざされているが、前記界面の高さが所定の値を超えると前記浮子体とともに弁体が上昇させられて弁体と弁坐間の隙間が開かれ、前記界面高さが前記所定の高さ以下になると閉ざされる開閉弁と、同開閉弁からの冷凍機油を前記圧縮機または圧縮機の吸入管に送る油戻し管を備えた油戻し装置が提案されている(特許文献2)。これにより、冷媒中に含まれる冷凍機油を液冷媒から確実に分離でき、分離した冷凍機油を圧縮機へ良好に戻すことができ、圧縮機の焼け付きを防止している。
また、複数の室外ユニットを備えた冷凍装置において、低圧側に油貯留部を設けた大容量冷凍機を構築する際に、特定の室外ユニットの油枯渇を回避し、全ての圧縮機に油を均油供給させて運転することで、冷凍機運転の信頼性を高めると同時に、従来ある冷凍機を組み合わせることにより安価に実現する冷凍装置を提供することを目的として、少なくとも圧縮機、凝縮器、アキュムレータを備える室外機を複数台、減圧手段および蒸発器を備える室内機と並列に配管接続して冷凍サイクルを形成する冷凍装置であって、アキュムレータ内に貯留された冷凍機油を前記圧縮機に返油する返油管と、各返油管を接続する均油管と、を備えた冷凍装置が提案されている(特許文献3)。これにより、全ての室外機の圧縮機に冷凍機油を均油供給することができ、圧縮機の油枯渇を防止し、また、従来ある冷凍機を組み合わせることにより冷凍装置を安価に実現している。
特開平5−93558([0006]段落、図1) 特開2001−21236([0011]段落、図1) 特開2010−71568([0008]段落、図1)
しかし、特許文献1に記載の技術では、液冷媒の液面が上部戻し孔より高くなった場合には、液冷媒しか圧縮機に戻らないし、液冷媒の比重が冷凍機油よりも小さい場合にも、上部戻し孔からは液冷媒しか戻らないという課題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、冷凍機油の比重が液冷媒よりも大きい場合を前提としており、逆に、液冷媒の比重が冷凍機油よりも大きい場合には、油戻し管からは液冷媒しか戻らないという課題がある。
また、特許文献3に記載の技術では、各圧縮機に冷凍機油を均油供給することはできるが、液冷媒と冷凍機油とが二層分離した状態については考慮されておらず、液冷媒の比重が冷凍機油よりも大きい場合には、返油管からは液冷媒しか戻らないという課題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、アキュムレータ内の液が、液冷媒と冷凍機油の二層に分離した状態においても、液面の高さや冷凍機油の比重によらず、確実に圧縮機へ冷凍機油を戻すことができる冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明にかかる冷凍サイクル装置は、圧縮機と室外熱交換器とアキュムレータとを収納した室外機ユニットを複数台備え、室外機ユニットに収納された各機器と減圧装置と室内熱交換器とを冷媒配管により接続して冷凍サイクルを形成するとともに、アキュムレータに溜まった液を圧縮機に戻す返油管とを備えた冷凍サイクル装置であって、アキュムレータ同士を接続し、アキュムレータ内に溜まる液の流入出経路となるバイパス配管と、バイパス配管に設けられた弁装置と、圧縮機の運転周波数及び弁装置の開閉を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、弁装置を開いた状態で、それぞれの圧縮機について、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と、他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、を繰り返して実施する攪拌運転を行うようにしたものである。
この発明によれば、アキュムレータ内の液が、液冷媒と冷凍機油の二層に分離した状態においても、液面の高さや冷凍機油の比重によらず、確実に圧縮機へ冷凍機油を戻すことができる冷凍サイクル装置を得ることができる。
実施の形態1に係る冷媒回路を示す模式図である。 実施の形態1に係るアキュムレータ付近の拡大図である。 実施の形態1に係る制御フローを示す図である。 冷媒と冷凍機油との臨界溶解温度曲線の一例を示す図である。 冷媒と冷凍機油との冷媒溶解量の一例を示す図である。 実施の形態2に係るアキュムレータ付近の拡大図である。 実施の形態3に係るアキュムレータ付近の拡大図である。 実施の形態3に係る制御フローを示す図である。 実施の形態4に係るアキュムレータ付近の拡大図である。 実施の形態4に係る制御フローを示す図である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る冷媒回路を示す模式図である。実線で示した矢印は冷媒の流れを表し、点線で示した矢印は冷凍機油の流れを表している。図1において、本実施の形態に係る冷凍装置は、室外機1と室内機2とから構成されている。室外機1の内部には、ベースユニット3が設置され、このベースユニット3の上に、室外機ユニット4a、4bが設置されている。
室外機ユニット4aの内部には、圧縮機5a、室外熱交換器6a、アキュムレータ7aが収納されており、同型である室外機ユニット4bの内部には、同じく圧縮機5b、室外熱交換器6b、アキュムレータ7bが収納されている。また、室内機2には、例えばLEV(Linear Expansion Valves)等の減圧装置8、及び室内熱交換器9が収納されている。
これらの機器は冷媒配管10で接続されて冷媒回路を形成している。すなわち、室外機ユニット4aにおいて、圧縮機5aの吐出側が室外熱交換器6aに接続されている。同様に、室外機ユニット4bにおいても、圧縮機5bの吐出側が室外熱交換器6bに接続されている。室外熱交換器6aの出口側及び室外熱交換器6bの出口側の冷媒配管10は、ベースユニット3内で結合され、その結合された冷媒配管10が、減圧装置8に接続されている。
室内機2内では、減圧装置8と室内熱交換器9とが冷媒配管10で接続されている。室内熱交換器9の出口側の冷媒配管10は、室外機1のベースユニット3内で分岐され、一方はアキュムレータ7aに、他方はアキュムレータ7bに、それぞれ接続されている。そして、アキュムレータ7aの出口側は圧縮機5aに、アキュムレータ7bの出口側は圧縮機5bにそれぞれ接続され、冷媒回路が構成されている。
また、室外機ユニット4aにおいて、アキュムレータ7aの底面には返油管11aが設けられており、圧縮機5aに冷凍機油を戻すことができる構造となっている。同様に、室外機ユニット4bにおいても、アキュムレータ7bの底面には返油管11bが設けられており、圧縮機5bに冷凍機油を戻すことができる構造となっている。
さらに、アキュムレータ7aとアキュムレータ7bとは、バイパス配管12によって接続されており、このバイパス配管12は、アキュムレータ7a、7b内に溜まる液(冷凍機油および液冷媒)の流入出経路となっている。
なお、室外機ユニット4a、4bを形成する筐体には、筐体内部と筐体外部との間で空気の流入・流出が可能なように、図示していない通風路が形成されており、室外熱交換器6a、6bは、外部から流入した空気が通過可能な位置に配置されている。図1は、冷媒回路の観点から模式的に図示したものであるが、実際の配置としては、室外熱交換器6a、6bは、室外機ユニット4a、4bの筐体内側の側面に沿って配置されていて、室外機ユニット4a、4bの内部メンテナンス用の側面を除く3つの側面に沿って配置されている。
従って通常、室外機ユニット4aと室外機ユニット4bとが隣接している面には、室外機ユニット4a、4bの筐体を挟んで、室外熱交換器6aと室外熱交換器6bとが隣接して存在していることになる。このため、本実施の形態では、室外機ユニット4a、4b同士を接続する配管(冷媒配管10、バイパス配管12)は、ベースユニット3を経由する構成としているが、室外機ユニット4a、4bの筐体および室外熱交換器6a、6bを貫通するような構成としても良い。
制御部13は、例えばマイコンであり、後述するセンサからのデータを受信するとともに、圧縮機5a、5bの運転周波数の制御など室外機1内の各種装置の制御を行う。なお、制御部13はこのような機能を持つものであればどこに配置されていてもよく、また、必ずしも1つである必要もない。例えば、このような制御を行う機器を室外機ユニット4a、4bのそれぞれに設け、互いに通信可能となるように設けてもよい。
なお、圧縮機5a、5bの吐出側の冷媒配管10に、オイルセパレータと呼ばれる冷凍機油を分離する装置を設け、分離された冷凍機油のみをアキュムレータ7a、7bに戻すように構成しても良い。また、本実施の形態では室内機2は1台しか接続されていないが、複数台の室内機2を接続する構成でも構わない。また、本実施の形態では減圧装置8としてLEVを例にあげているが、膨張弁やキャピラリーを用いても良い。
図2は、本実施の形態に係るアキュムレータ付近の拡大図である。
図2において、アキュムレータ7a、7bの底面には上述した返油管11a、11bが設けられており、それぞれ圧縮機5a、5bに接続されていて、アキュムレータ7a、7bに溜まった液を圧縮器に戻すことができるようになっている。なお、通常、返油管には流路抵抗となるキャピラリーチューブを設けたり、オイルレギュレータを設けたりして、アキュムレータ内の液が少しずつ圧縮機に戻るようにしている。なお、オイルレギュレータとは、圧縮機への液戻り量を制御し、圧縮機内の冷凍機油量を規定量に保つための装置である。また、このオイルレギュレータで確保しきれない冷凍機油をアキュムレータに貯蔵する構造としてもよい。
また、同じくアキュムレータ7a、7bの底面にはバイパス配管12が設けられており、双方のアキュムレータ同士を接続している。バイパス配管12の吸込口は、アキュムレータ7a、7bの底面に開口して形成されており、アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の全てを流出し得るように形成されている。また、バイパス配管12の中間部には、弁装置である電磁弁14が設けられている。電磁弁14は通常運転時は閉となっており、制御部13からの制御信号により開閉動作を行うことが可能なように構成されている。
なお、本実施の形態では、バイパス配管12をアキュムレータ7a、7bの底面に設けたとしているが、これに限られるものではない。アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の全てを流出し得るように形成されていれば良いので、例えば、バイパス配管12をアキュムレータ7a、7bの側面の下端部に設けるようにしても良い。
また、アキュムレータ7a、7bの上面には、室内熱交換器9との間を接続する冷媒配管10の一部であるアキュムレータ入口管15a、15b、及び圧縮機5a、5bとの間をそれぞれ接続する冷媒配管10の一部であるアキュムレータ出口管16a、16bが接続されている。アキュムレータ出口管16a、16bは、アキュムレータ7a、7b内でU字状に曲げられた形状をしている。そして、アキュムレータ7a、7bの出口には、温度センサであるサーミスタ17a、17b、及び圧力センサ18a、18bがそれぞれ設けられており、検出したデータを制御部13へ伝送可能なように構成されている。
このようなアキュムレータ7a、7b内に、冷凍機油19と液冷媒20とが二層分離状態で溜まっており、冷凍機油19は液冷媒20よりも上側に分離している。なお、本実施の形態では、冷凍機油19が液冷媒20よりも上側に分離した状態をとりあげているが、この逆の状態となっていてもよい。
次に動作について述べる。
図3は、実施の形態1に係る制御フローを示す図である。
図3においてS1は通常運転をしているステップである。すなわち、圧縮機5a、5bから吐出されたガス冷媒が室外熱交換器6a、6bにおいて、凝縮されて液冷媒又は気液二相冷媒となり、この液冷媒又は気液二相冷媒が減圧装置8で減圧される。さらに、この減圧された冷媒は、室内熱交換器9で周囲の熱を吸熱しながら蒸発して再び室外機1に流入する。室外機1に流入した冷媒のうち、室内熱交換器9で蒸発しきれなかった液冷媒(及び液冷媒に溶け込んでいる冷凍機油)は、アキュムレータ7a、7bに溜まり、ガス冷媒のみが圧縮機5a、5bに流入して、再び冷媒回路内を流れることになる。また、アキュムレータ7a、7bに溜まった液は、返油管11a、11bを通って圧縮機5a、5bに戻されている。
一般に、冷凍機油として冷媒に対して相溶性のものを用いている場合、冷凍機油は冷媒に溶け込んだ状態となっているが、流体の温度が下がる等の所定の条件下では、冷凍機油と冷媒の溶解度が減少し、やがて冷凍機油と液冷媒とが二層に分離した状態となってしまう。
図3においてS2は、アキュムレータ7a、7b内において、液冷媒と冷凍機油との分離が発生する状態か否かを判定するステップである。具体的には、サーミスタ17a、17bと圧力センサ18a、18bとの検出値に基づいて、制御部13にて判定する。
判定条件の考え方について説明する。液冷媒と冷凍機油との分離が発生する状態ということは、(1)「冷媒が液の状態でアキュムレータに戻ってきている」すなわち、「液バックしていること」と(2)「液冷媒と冷凍機油とが分離すること」との2つの条件に分けることができる。
まず(1)の「液バックしていること」についてであるが、液バックが生じる直接の原因は冷却器である室内熱交換器9における熱交換量の不足(蒸発不良)である。つまり、室内熱交換器9における加熱量が十分でなく、室外機1へ流入する冷媒の温度が低圧の飽和ガス温度よりも低いため、液が室外機1へと流入している状態、すなわち、いわゆる過熱量(スーパーヒート)がとれていない状態である。従って、サーミスタ17a、17bの検出温度が圧力センサ18a、18bで検出された圧力における飽和ガス温度+所定値(例えば5℃)よりも低い場合に、液バックしている状態と判定するようにすれば良い。なお、この所定値は必ずしも5℃である必要はなく、安全率などを考慮して任意に決定すればよい。
ちなみに、液バックが生じる原因としては、様々なものが考えられる。本実施の形態に係る冷凍装置は、例えば、野菜や肉を冷やすための冷蔵庫・冷凍庫のクーラーや、スーパーマーケット等で用いられるショーケースなどに用いられる。この場合、クーラー(室内機2)として、不特定多数のものが接続される。このとき、室外機1側では、各室内機2において、冷媒が適切に蒸発するように制御できないので、液バック発生する可能性がある。また、クーラーに付着した霜を除くための除霜運転を行った場合、除霜運転直後のクーラーは熱を持った状態であることがあり、特にヒータデフロストの場合、除霜運転終了後も電熱線は熱を持っている場合がある。このときに、すぐに冷却器のファンをまわすと、冷却器からの吹き出し空気は温度の高い空気となるため、冷蔵庫や冷凍庫などの庫内の温度が上昇してしまう可能性がある。これを防ぐため、除霜運転直後には冷却器のファンを回さずに、圧縮機5a、5bを起動させるいわゆるファン遅延制御と呼ばれる制御を行うことになり、冷却器での冷媒蒸発が不十分となって液バックが発生する可能性がある。また、LEVなどの減圧装置8が故障している場合にも、減圧が十分にされないため、冷却器での冷媒の蒸発が不十分となって液バックが発生する可能性もある。
次に、(2)「液冷媒と冷凍機油とが分離すること」についてであるが、液冷媒と冷凍機油とが分離する条件は、冷媒および冷凍機油の種類によって異なっている。
図4は、冷媒と冷凍機油との臨界溶解温度曲線の一例を示す図である。冷媒R410Aと冷凍機油(エステル油)との溶解の例を示している。図4において、横軸は冷凍機油の濃度(wt%)であり、縦軸は液の温度を示している。そして、分離領域21で示す領域において、液冷媒と冷凍機油とが分離する。図4に示した例では、冷凍機油の濃度が約15%でかつ液温が約−35℃以下の場合、液冷媒と冷凍機油とが分離する領域が現れてくる。
なお、今回対象とする冷凍装置においては冷凍機油の濃度を検知する装置を有していないため、液冷媒と冷凍機油とが分離すると判断する条件の一例として、流体の温度が−35℃以下になることを判断条件としている。なお、コスト的な問題等はあるが、冷凍機油の濃度を検知して判定に用いるようにしても良い。なお、通常、冷媒R410Aの蒸発温度が50℃を超えるような運転をすることは考えにくいので、本実施の形態では、図4における上側の分離領域21については、判定条件として考慮していない。
一方、図5は、冷媒と冷凍機油との冷媒溶解量の一例を示す図である。図5において、横軸は液の温度、縦軸は液にかかる圧力を示している。また、図中の曲線付近に記載されている数値は、所定量の冷凍機油に溶け込む冷媒の濃度(mass%)を示している。図5に示しているのは温度が−20℃以上の場合であるが、同じ圧力であれば、温度が低いほど多量の冷媒が溶解し、同じ温度であれば、圧力が高いほど多量の冷媒が溶解していることが分かる。
従って、(2)「液冷媒と冷凍機油とが分離すること」を判定する条件としては、例えば、「サーミスタ17の検出温度が−35℃以下の場合」または「サーミスタ17及び圧力センサ18で検出した値が、図5に示す冷媒の溶解度が40%以下の領域である場合」として、これらの条件に合致した時に液冷媒と冷凍機油とが分離したと判定する。
図3においてS3は、液冷媒と冷凍機油とが分離した状態が、所定時間継続しているか否かを制御部13にて判定するステップである。液冷媒と冷凍機油とが分離していても、冷凍機油が浮遊している状態となっていて、液冷媒と冷凍機油とが二層には分離していない場合があるため、液冷媒と冷凍機油とが二層に分離した状態となるまでには、更にある程度の時間が必要であること、また、このような攪拌運転が頻繁に行われると通常運転ができず室内機2の温度管理ができなくなってしまう場合があるため、できる限り攪拌運転の時間を短くする必要があること、からこのような条件を加えることで、より確実に二層分離となった状態で攪拌運転を開始することができる。
なお、S2、S3において、これら判定条件に用いる具体的なパラメタの値は、冷媒・冷凍機油の種類や量によって異なることから、実機試験などによって最適な値を決定するようにすれば良い。なお、同じくS2、S3の判定条件においては、アキュムレータ7a、7bのいずれか一方がこれら判定条件を満たせば、その判定条件を満たしたアキュムレータにて、二層分離が発生している可能性があるので、後述する攪拌運転をするよう制御すればよい。
図3において、S4以降は攪拌運転を行うステップである。
攪拌運転は、次のように行う。
まず、S4では、図2における電磁弁14が制御部13によって開制御される。次に、S5では、制御部13は圧縮機5a、5bの運転周波数を制御して、一方の圧縮機の運転周波数を他方の運転周波数よりも高くする。例えば、圧縮機5aの運転周波数を90Hz、圧縮機5bの運転周波数を40Hzとする。
圧縮機の運転周波数が高くなれば、その吸込側の圧力(すなわちアキュムレータの圧力)は低くなる。そして、双方の圧縮機5a、5bの運転周波数が異なれば、それぞれのアキュムレータ7a、7b内の圧力にも差が生じるので、内部の圧力が高い方のアキュムレータ7bから、内部の圧力が低い方のアキュムレータ7aへ向けて、バイパス配管12を通じてアキュムレータ7b内の液が流れ込む。
S5の運転を所定時間行った後、S6にて、双方の圧縮機の運転周波数の高低関係が逆になるように制御する。つまり、S5にて運転周波数を高くした圧縮機の運転周波数を、S6では逆に他の圧縮機の運転周波数よりも低くする。つまり、圧縮機5aの運転周波数を40Hzとし、圧縮機5bの運転周波数を90Hzとする。すると、S5とは逆に、アキュムレータ7aからアキュムレータ7bへ向けて、アキュムレータ7a内部の液が流れ込むことになる。S6の運転も所定時間行う。
このように、それぞれの圧縮機について、他の圧縮機よりも運転周波数を高くする運転と、低くする運転とを繰り返し行うことにより、アキュムレータ7a、7b内の液を攪拌する。このような制御を所定回数或いは所定時間行った後(S7)、S8で、電磁弁14を閉制御して、通常運転(S1)に復帰する。通常運転になった後は、攪拌された液が、返油管11a、11bを通じて圧縮機5a、5bに戻される。
なお、攪拌運転を行う際の回数や時間パラメタなどは、実機試験などによって最適なものを設定すればよいが、例えば、液冷媒と冷凍機油とが分離する条件が1時間継続すると攪拌運転を開始し、運転継続時間は1台の圧縮機につき1.5分間ずつ計3分間実施するなどしてもよい。このようなパラメタは、制御部13に対して入力可能なように構成しても良い。
なお、上記の場合では、運転周波数可変の圧縮機を例に挙げたが、一定速圧縮機の場合は、圧縮機の運転・停止により制御しても良い。すなわち、運転中の圧縮機は所定の運転周波数をもって運転しているが、停止中の圧縮機の運転周波数は0であるので、上記の考え方を適用することができる。
このように、本実施の形態によれば、攪拌運転をすることにより、アキュムレータ内の液冷媒と冷凍機油とが混合されるので、アキュムレータ内の液が、液冷媒と冷凍機油の二層に分離した状態においても、液面の高さや冷凍機油の比重によらず、確実に圧縮機へ冷凍機油を戻すことができる冷凍サイクル装置を得ることができるという効果がある。
また、液冷媒と冷凍機油とが分離する条件を判定してから攪拌運転を行うようにしたので、不要な攪拌運転を避け、より効率的に攪拌運転をすることができる。また、本実施の形態では、返油管11a、11bとは別にバイパス配管12を設けたので、返油管同士を接続した場合とは異なり、攪拌途中の液が圧縮機に戻ることなく、冷凍機油と液冷媒とが混合された後の液を圧縮機5a、5bに戻すことができる。また、攪拌運転を所定回数又は所定時間行うようにしたので、アキュムレータ内の液冷媒と冷凍機油とを混合するのに必要十分な攪拌運転を行うことができる。
なお、本実施の形態では、液冷媒と冷凍機油とが分離する状態が所定時間以上継続したときに、攪拌運転を開始するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、液冷媒と冷凍機油とが分離する状態となった場合にすぐに攪拌運転をするようにしても良いし、また、予めアキュムレータの温度等から、液冷媒と冷凍機油とが分離する時間を実験的に求めておいて、その時間ごとに定期的に攪拌運転をするようにしてもよい。このようにすれば、より簡易に制御することができる。
なお、本実施の形態では、攪拌運転直後に通常運転に復帰するようにしたが、通常運転に復帰する前に、電磁弁14が開の状態で、所定時間、双方の圧縮機の運転周波数が等しい状態で運転するようにしてもよい。双方の圧縮機の運転周波数が等しいので、双方のアキュムレータ内の圧力も一定の値に近づくため、双方のアキュムレータの高さが等しい位置に設置されていれば、双方のアキュムレータ内に溜まる液の液面の高さも等しくなり、双方のアキュムレータ内に溜まる液の量を概ね等しくすることができる。
なお、本実施の形態では、冷媒としてR410A、冷凍機油としてエステル油の例をとり上げたが、これに限られるものではなく、冷媒と冷凍機油が相溶である組み合わせであれば同じ効果を得ることができる。例えば、冷媒としては、HFC系冷媒およびこれらの混合冷媒、HC系冷媒およびこれらの混合冷媒、あるいはCO2、水などの自然冷媒を用い、冷凍機油としてこれらに相溶である冷凍機油、例えばHFC系冷媒の場合はエステル油、HC系冷媒の場合は鉱油、CO2の場合はPAG油などを用いた場合においても同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、バイパス配管12は、アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の全てを流出し得るように形成されているので、条件によっては、攪拌運転後、一方のアキュムレータ内の液が枯渇してしまう可能性がある。また、上記のように双方の圧縮機の運転周波数を等しくしたとしても、実際の設置状況や運転状況により、双方のアキュムレータ内の圧力はなかなか等しくならない。そこで、本実施の形態では、バイパス配管12を工夫することにより、攪拌運転の際に、アキュムレータ内に所定量の液を溜めておくことができるようにしたものである。
図6は、実施の形態2に係るアキュムレータ付近の拡大図である。図2に示した実施の形態1に係るアキュムレータ付近の拡大図との差異は、バイパス配管12がアキュムレータの底面から所定の高さ分だけ突出して接続されている点である。制御については、実施の形態1と同様である。
図6において、アキュムレータ7a内の液面は、バイパス配管12の吸込口よりも高い位置にある。このため攪拌運転の際には、バイパス配管12の吸込口よりも高い位置にある液のみがバイパス配管12を通ってアキュムレータ7b内に移動するが、アキュムレータ7aの底面からバイパス配管12の吸込口の間には液が確保されており、アキュムレータ7a内の液が枯渇することはない。
このように、本実施の形態によれば、バイパス配管12をアキュムレータの底面から所定の高さ分だけ突出して接続しているので、アキュムレータ内の液が枯渇することなく、所定量の液を溜めておくことができるという効果がある。
なお、バイパス配管12を突出させる所定の高さは、アキュムレータ内に貯留しておく液の量を任意に定め、その定めた高さに基づいて決定すればよい。また、本実施の形態では、バイパス配管12をアキュムレータ7a、7bの底面から所定の高さ分だけ突出して接続しているが、これに限られるものではない。アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の一部を残し、その他の液を流出し得るように形成されていれば良いので、例えば、バイパス配管12をアキュムレータ7a、7bの側面の下端部から所定高さ分だけ上方の位置に設けるようにしても良い。
実施の形態3.
実施の形態2では、両方のアキュムレータの液面が、バイパス配管12の吸込口よりも低い場合が考えられる。そこで、実施の形態3では、攪拌用のバイパス配管と均油用のバイパス配管を設け、攪拌運転および均油運転を行うようにしたものである。
図7は、実施の形態3に係るアキュムレータ付近の拡大図である。
図7において、攪拌用バイパス配管22は、図2におけるバイパス配管12と同様に、双方のアキュムレータ同士を接続するとともに、その吸込口は、アキュムレータ7a、7bの底面に開口して形成されており、アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の全てを流出し得るように形成されている。また、攪拌用バイパス配管22の中間部には、弁装置である攪拌用電磁弁23が設けられており、図1に示した制御部13によって開閉制御が可能なように構成されている。なお、攪拌用電磁弁23は通常運転時は閉となっている。
なお、攪拌用バイパス配管22は、図2におけるバイパス配管12と同様に、アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の全てを流出し得るように形成されていれば良いので、例えば、攪拌用バイパス配管22をアキュムレータ7a、7bの側面の下端部に設けるようにしても良い。
また、均油用バイパス配管24は、図6におけるバイパス配管12と同様に、双方のアキュムレータ同士を接続するとともに、アキュムレータ7a、7b内に所定高さ分だけ突出して接続されている。従って、均油用バイパス配管24の吸込口はアキュムレータ7a、7bの底面から所定高さ分だけ高い位置にある。また、均油用バイパス配管24の中間部には、弁装置である均油用電磁弁25が設けられており、図1に示した制御部13によって開閉制御が可能なように構成されている。なお、均油用電磁弁25は通常運転時は閉となっている。
なお、均油用バイパス配管24は、図6におけるバイパス配管12と同様に、アキュムレータ7a、7b内に溜まった液の一部を残し、その他の液を流出し得るように形成されていれば良いので、例えば、均油用バイパス配管24をアキュムレータ7a、7bの側面の下端部から所定高さ分だけ上方の位置に設けるようにしても良い。
図8は、実施の形態3に係る制御フローを示す図である。図8におけるT1からT8までの各ステップは、図3におけるS1からS8までの各ステップと同様の制御を行っている。本実施の形態では、図8において、T8にて攪拌用電磁弁23を閉制御した後、T9以降で均油運転を行うべく、T9では均油用電磁弁25を開制御する。
T10では、制御部13は圧縮機5a、5bの運転周波数を制御して、一方の圧縮機の運転周波数を他方の圧縮機の運転周波数よりも高くする。例えば、一方の圧縮機5aの運転周波数を90Hz、他方の圧縮機5bの運転周波数を40Hzとする。これにより、それぞれのアキュムレータ7a、7b内の圧力に差が生じるので、内部の圧力が高い方のアキュムレータ7b内の液面が、均油用バイパス配管24の吸込口よりも高い位置にあれば、その分の液が、均油用バイパス配管24を通じて、内部の圧力が低い方のアキュムレータ7aへ流入する。
T10の運転を所定時間行った後、制御部13は、T11にて他の圧縮機の運転周波数を高くする。すなわち、圧縮機5bの運転周波数を90Hzとし、圧縮機5aの運転周波数を40Hzとする。すると、T10とは逆に、内部の圧力が高い方のアキュムレータ7a内の液面が、均油用バイパス配管24の吸込口よりも高い位置にあれば、その分の液が、均油用バイパス配管24を通じて、内部の圧力が低い方のアキュムレータ7bへ流入する。T11の運転も所定時間行う。
T12では、均油用電磁弁25を閉制御し、そして通常運転(T1)に復帰する。
なお、均油運転では、上記のように、各圧縮機について、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転を一度行えば、その圧縮機に接続されたアキュムレータに、他の室外機ユニットに備えられているアキュムレータから液が流入する。従って、均油運転は、攪拌運転のように所定回数繰り返す必要はなく、少なくとも各圧縮機について1回行えばよい。
本実施の形態では、攪拌用バイパス配管22と均油用バイパス配管24を設け、攪拌運転と均油運転とを行うようにしたので、各アキュムレータ7a、7b内の液を混合できるとともに、各アキュムレータ7a、7b内に、一定量の液を確保することができるという効果がある。
なお、均油運転を行う際の時間パラメタなどは、アキュムレータの容量によっても異なるので、実機試験などによって最適なものを設定すればよい。このようなパラメタは、制御部13に対して入力可能なように構成しても良い。
なお、上記の場合では、運転周波数可変の圧縮機を例に挙げたが、一定速圧縮機の場合は、圧縮機の運転・停止により制御しても良い。すなわち、運転中の圧縮機は所定の運転周波数をもって運転しているが、停止中の圧縮機の運転周波数は0であるので、上記の考え方を適用することができる。
実施の形態4.
これまでの実施の形態では、室外機ユニットが2つの場合について説明してきたが、本実施の形態では、室外機ユニットが追加されて3台以上となったときの制御について説明する。
図9は、実施の形態4に係るアキュムレータ付近の拡大図である。構成要素については、図7に示したものと同様であるが、3台目の室外機ユニットに収納されている構成要素については、符号にcの文字を付して区別している。
すなわち、図9において、3台目のアキュムレータ7cの上面には、室内熱交換器9との間を接続するアキュムレータ入口管15c、及び図示していない3台目の室外機ユニットに収納された圧縮機5cとの間を接続するアキュムレータ出口管16c、が接続されている。アキュムレータ出口管16cは、アキュムレータ7c内でU字状に曲げられた形状をしている。そして、アキュムレータ7cの出口には、温度センサであるサーミスタ17c、及び圧力センサ18cがそれぞれ設けられており、検出したデータを制御部13へ伝送可能なように構成されている。
また、アキュムレータ7cの底面には返油管11cが設けられており、圧縮機5cに接続されていて、アキュムレータ7cに溜まった液(液冷媒及び冷凍機油)を圧縮器に戻すことができるようになっている。
また、アキュムレータ7cの底面には、図7と同様に、アキュムレータ7a、7bの底面と接続する攪拌用バイパス配管22が接続されており、その吸込口はアキュムレータ7cの底面に形成されている。また、攪拌用バイパス配管22の各アキュムレータ間の中間部には、弁装置である攪拌用電磁弁23が設けられており、図1に示した制御部13によって開閉制御が可能なように構成されている。なお、攪拌用電磁弁23は通常運転時は閉となっている。
また、アキュムレータ7cの底面には、図7と同様に、アキュムレータ7a、7bの底面と接続する均油用バイパス配管24が接続されており、均油用バイパス配管24はアキュムレータ7c内に所定高さ分だけ突出して接続されている。従って、均油用バイパス配管24の吸込口は、アキュムレータ7cの底面から所定高さ分だけ高い位置にある。また、均油用バイパス配管24の各アキュムレータ間の中間部には、弁装置である均油用電磁弁25が設けられており、図1に示した制御部13によって開閉制御が可能なように構成されている。なお、均油用電磁弁25は通常運転時は閉となっている。
図10は、実施の形態4に係る制御フローを示す図である。
図8に示した実施の形態3とほぼ同様であるが、実施の形態3との差異は、圧縮機とアキュムレータとの組が3組あるため、U5からU7の攪拌運転、及びU11からU13の均油運転が異なっている点である。
U5では、圧縮機5aの運転周波数を他の圧縮機の運転周波数よりも高くする。これにより、圧縮機5aに接続されたアキュムレータ7aに、他のアキュムレータからの液が流入する。次に、U6では、圧縮機5bの運転周波数を他の圧縮機の運転周波数よりも高くする。これにより、圧縮機5bに接続されたアキュムレータ7bに、他のアキュムレータからの液が流入する。次に、U7では、圧縮機5cの運転周波数を他の圧縮機の運転周波数よりも高くする。これにより、圧縮機5cに接続されたアキュムレータ7cに、他のアキュムレータからの液が流入する。これを繰り返す(U8)。
このような制御を行うことにより、それぞれの圧縮機では、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と、他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、を繰り返して行っていることになる。そして、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転をしているときには、その圧縮機に接続されたアキュムレータに、他のアキュムレータから液が流入し、逆に、他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転をしているときには、その圧縮機に接続されたアキュムレータから、他のアキュムレータへ液が流出することになる。従って、このような運転をすることにより、アキュムレータに対して液の流入及び流出が生じるので、アキュムレータ内の液を攪拌することができる。
U11からU13の制御は、U5からU7の制御と同様であり、それぞれの圧縮機で、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転を行っている。そして、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転をしているときには、その圧縮機に接続されたアキュムレータに、他のアキュムレータから液が流入する。また、均油用バイパス配管24の吸込口がアキュムレータの底面から所定高さ分だけ高い位置にあるので、アキュムレータ内に一定量の液を確保しておくことができる。
ただし、U11からU13の均油運転では、上記のように、各圧縮機について、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転を一度行えば、その圧縮機に接続されたアキュムレータに、他の室外機ユニットに備えられているアキュムレータから液が流入する。従って、均油運転は、攪拌運転のように所定回数繰り返す必要はなく、少なくとも各圧縮機について1回行えばよい。
このように、3台以上のアキュムレータ及び圧縮機を備えた冷凍装置の場合、それぞれの圧縮機について、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と、他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、を繰り返して行う攪拌運転と、それぞれの圧縮機について、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転を行う均油運転と、を行うにより、これまでの実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、1台の圧縮機のみの運転周波数を高くする制御を順次おこなっているが、これに限られるものではない。例えば、圧縮機を2つのグループに分けて制御しても良い。すなわち、圧縮機5a、5bの運転周波数を圧縮機5cの運転周波数よりも高くする運転と、圧縮機5a、5bの運転周波数を圧縮機5cの運転周波数よりも低くする運転と、を繰り返し行うようにしても良い。この運転でも、それぞれの圧縮機については、他の圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と、他の圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、を繰り返して行っているので、これまでの実施の形態と同様の効果を得ることができる。均油運転についても同様である。
なお、本実施の形態では、実施の形態3に室外機ユニットが追加された構成について説明したが、実施の形態1或いは実施の形態2に室外機ユニットが追加された構成の場合でも、同様の制御をすればよい。4台目以降の室外機ユニットが追加される場合も同様である。
なお、上記の場合では、運転周波数可変の圧縮機を例に挙げたが、一定速圧縮機の場合は、圧縮機の運転・停止により制御しても良い。すなわち、運転中の圧縮機は所定の運転周波数をもって運転しているが、停止中の圧縮機の運転周波数は0であるので、上記の考え方を適用することができる。
本発明は、冷凍装置の他にも空気調和装置等の冷凍サイクルを持つ冷凍サイクル装置に対して幅広く適用可能である。
1 室外機
2 室内機
3 ベースユニット
4a、4b 室外機ユニット
5a、5b、5c 圧縮機
6a、6b 室外熱交換器
7a、7b、7c アキュムレータ
8 減圧装置
9 室内熱交換器
10 冷媒配管
11a、11b、11c 返油管
12 バイパス配管
13 制御部
14 電磁弁
15a、15b、15c アキュムレータ入口管
16a、16b、16c アキュムレータ出口管
17a、17b、17c サーミスタ
18a、18b、18c 圧力センサ
19 冷凍機油
20 液冷媒
21 分離領域
22 攪拌用バイパス配管
23 攪拌用電磁弁
24 均油用バイパス配管
25 均油用電磁弁

Claims (10)

  1. 圧縮機と室外熱交換器とアキュムレータとを収納した室外機ユニットを複数台備え、前記室外機ユニットに収納された各機器と減圧装置と室内熱交換器とを冷媒配管により接続して冷凍サイクルを形成するとともに、前記アキュムレータに溜まった液を前記圧縮機に戻す返油管とを備えた冷凍サイクル装置であって、
    前記アキュムレータ同士を接続し、前記アキュムレータ内に溜まる液の流入出経路となるバイパス配管と、
    前記バイパス配管に設けられた弁装置と、
    前記圧縮機の運転周波数及び前記弁装置の開閉を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記弁装置を開いた状態で、
    それぞれの前記圧縮機について、他の前記圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転と、他の前記圧縮機の運転周波数よりも低い運転周波数で行う運転と、
    を、繰り返して実施する攪拌運転を行う冷凍サイクル装置。
  2. それぞれの前記アキュムレータには、前記アキュムレータ内の温度を検出する温度センサと、前記アキュムレータ内の圧力を検出する圧力センサと、が備えられており、
    前記制御装置は、前記アキュムレータ内の温度および圧力に基づいて、前記攪拌運転を開始する請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記制御装置は、前記アキュムレータ内の温度および圧力に基づいて、
    前記アキュムレータ内に液冷媒が流入する条件と、
    前記アキュムレータ内の液が液冷媒と冷凍機油とに分離する条件と、
    の2つの条件を満たす状態となったときに、前記攪拌運転を開始する請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記制御装置は、前記2つの条件を満たす状態が所定時間継続した後に、前記攪拌運転を開始する請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記制御装置は、前記攪拌運転を所定時間ごとに行う請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記制御装置は、前記攪拌運転を所定回数又は所定時間行う請求項1乃至5のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記バイパス配管は、それぞれの前記アキュムレータの底面に開口して吸込口を形成している攪拌用バイパス配管である請求項1乃至6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記バイパス配管は、それぞれの前記アキュムレータの底面から所定高さ分突出して接続されている均油用バイパス配管である請求項1乃至6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記攪拌用バイパス配管と前記均油用バイパス配管とを備えた請求項7又は8に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 前記制御装置は、
    前記攪拌用バイパス配管に備えられた前記弁装置を開いた状態で、前記攪拌運転を実施するとともに、
    前記均油用バイパス配管に備えられた前記弁装置を開いた状態で、
    それぞれの前記圧縮機について、他の前記圧縮機の運転周波数よりも高い運転周波数で行う運転を実施する請求項9に記載の冷凍サイクル装置。
JP2010228502A 2010-10-08 2010-10-08 冷凍サイクル装置 Pending JP2012083010A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010228502A JP2012083010A (ja) 2010-10-08 2010-10-08 冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010228502A JP2012083010A (ja) 2010-10-08 2010-10-08 冷凍サイクル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012083010A true JP2012083010A (ja) 2012-04-26

Family

ID=46242069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010228502A Pending JP2012083010A (ja) 2010-10-08 2010-10-08 冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012083010A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013253714A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Mitsubishi Electric Corp 冷凍装置
JP2015059696A (ja) * 2013-09-19 2015-03-30 株式会社富士通ゼネラル 圧縮機およびこれを備えた空気調和機
CN104567146A (zh) * 2013-10-23 2015-04-29 珠海格力电器股份有限公司 气液分离器及包含该气液分离器的空调器
JP2016211774A (ja) * 2015-05-07 2016-12-15 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
CN107678462A (zh) * 2017-11-01 2018-02-09 泰安磐然测控科技有限公司 定速槽及定速槽用定速降温系统及定速槽定速降温方法
JP2019143969A (ja) * 2019-06-05 2019-08-29 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 サイクロン式油分離器および冷凍システム
CN110573809A (zh) * 2017-05-10 2019-12-13 三菱电机株式会社 油分离装置及制冷循环装置
JP7507402B2 (ja) 2020-09-28 2024-06-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気調和装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013253714A (ja) * 2012-06-05 2013-12-19 Mitsubishi Electric Corp 冷凍装置
JP2015059696A (ja) * 2013-09-19 2015-03-30 株式会社富士通ゼネラル 圧縮機およびこれを備えた空気調和機
CN104567146A (zh) * 2013-10-23 2015-04-29 珠海格力电器股份有限公司 气液分离器及包含该气液分离器的空调器
JP2016211774A (ja) * 2015-05-07 2016-12-15 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
CN110573809A (zh) * 2017-05-10 2019-12-13 三菱电机株式会社 油分离装置及制冷循环装置
CN110573809B (zh) * 2017-05-10 2022-04-05 三菱电机株式会社 油分离装置及制冷循环装置
CN107678462A (zh) * 2017-11-01 2018-02-09 泰安磐然测控科技有限公司 定速槽及定速槽用定速降温系统及定速槽定速降温方法
CN107678462B (zh) * 2017-11-01 2022-12-20 泰安磐然测控科技有限公司 定速槽及定速槽用定速降温系统及定速槽定速降温方法
JP2019143969A (ja) * 2019-06-05 2019-08-29 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 サイクロン式油分離器および冷凍システム
JP7507402B2 (ja) 2020-09-28 2024-06-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 空気調和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012083010A (ja) 冷凍サイクル装置
JP3671850B2 (ja) 冷凍サイクル
US5953934A (en) Refrigerant circulating apparatus and method of assembling a refrigerant circuit
JP2008267787A (ja) 冷凍装置
JP3743861B2 (ja) 冷凍空調装置
EP3252402B1 (en) Heat pump
JP2004156858A (ja) 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の制御方法
JP4920717B2 (ja) 冷凍装置
JP5783783B2 (ja) 熱源側ユニット及び冷凍サイクル装置
JP4476946B2 (ja) 冷凍装置
JP6826808B2 (ja) 冷凍装置
JP2015102256A (ja) 空気調和機
JP2009243847A (ja) マルチ形空気調和機
JP6206787B2 (ja) 冷凍装置
JP4542054B2 (ja) 冷凍装置
JP6103027B2 (ja) 冷凍装置
KR20190041091A (ko) 공기조화기
JP2018204805A (ja) 冷凍ユニット、冷凍システム、および冷媒回路の制御方法
JP2015048988A (ja) アキュムレータ及び冷凍装置
JP2021071258A (ja) 冷凍装置
JP2017116136A (ja) 空気調和装置
JP6094859B2 (ja) 冷凍装置
JP6844667B2 (ja) 熱源ユニット及び冷凍装置
JP2015092123A (ja) 冷凍装置
JP3946191B2 (ja) 冷凍装置及び冷凍装置の制御方法