JP5257034B2 - エンジンの配管の冷却構造 - Google Patents
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Description
また従来、冷却対象物を冷却する技術として、冷却対象物の周りにUの字状に冷却水の流路を設けた技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
また、図9(b)に示すように仕切り板を設けた場合には、重力の関係上、仕切り板の下面に沿って流通する冷却水の流量が小さくなる結果、当該冷却水による排気管の冷却が不十分となる虞がある。この点、これに対しては例えば冷却水の流量を増大させることが考えられるが、この場合には冷却水を圧送するためのウォーターポンプの大型化が必要となる結果、冷却効率が低下する虞がある点で問題があった。
また流路形状20aAは、冷却水の流路のうち、領域Rに向けて冷却水を流通させる指向性を持った部分を絞ったものとなっているため、例えば第1の仕切り板21Aに対向する部分の壁面を大きく張り出させたような場合と比較して、冷却水の流通を大きく阻害することもない。このため冷却構造1Aでは、大きな圧力損失が発生することも抑制でき、これによりウォーターポンプの大型化を抑制できることから、効率の良い冷却を実現することができる。
また冷却構造1Aでは、流路形状20aAによって冷却水の流速を高めることで、冷却水の流量を特段増大させることなく第1の仕切り板21Aの下面に沿った冷却水の流通を確保することもできる。このため冷却構造1Aでは、当該冷却水の流量を考慮したウォーターポンプの大型化も抑制できることから、この点においても効率の良い冷却を実現することができる。
また冷却構造1Aでは、冷却水を第1の仕切り板21Aの上側と下側とで互いに逆向きに流通させるため、排気ポート形成部11から14まで同士の互いに対向する部分に対して偏った態様で冷却が行われることも防止できる。このため冷却構造1Aでは、これによってバランスの良い冷却を実現することもできる。
このように冷却構造1Aは、エンジン50Aの気筒に対応させて設けられた複数の排気ポート形成部11から14までをより均等に、且つ効率良く冷却することができる。
また冷却構造1Bでは、冷却水の流れがスムースになることから、冷却構造1Aと比較して圧力損失を低減することもできる。このため冷却構造1Bでは、冷却水の流量を低減することも可能となり、これによりウォーターポンプの大型化を抑制できることから、さらに効率の良い冷却を実現することもできる。
このように冷却構造1Bは、冷却構造1Aと比較して、エンジン50Bの気筒に対応させて設けられた複数の排気ポート形成部11から14までをさらに均等に、且つ効率良く冷却することができる。
例えば本発明の冷却構造は以下のような態様でも実現可能である。
すなわち本発明の冷却構造は、例えば図5に示すような冷却構造1Cでも実現可能である。この冷却構造1Cは、第2の仕切り板22を有していない点と、ウォータージャケット形成部20Aの代わりに、ウォータージャケット形成部20Cを備えている点以外、冷却構造1Aと実質的に同一のものとなっている。
またウォータージャケット形成部20Cは、排気ポート形成部14に側方から対向する部分で、且つ略中央の部分に冷却水導入口23を設けるとともに、排気ポート形成部11に側方から対向する部分で、且つ略中央の部分に冷却水排出口24を設けたものとなっている点と、第1の仕切り板21Aの上側に形成される流路形状20aCが冷却水の流れに合わせて異なる位置に形成されている点以外、ウォータージャケット形成部20Aと実質的に同一のものとなっている。
かかる冷却構造1Cによっても、領域Rに冷却水を積極的に導くことができることから、従来と比較してより均等に、且つ効率の良い冷却を行うことができる。
またウォータージャケット形成部20Dは、排気ポート形成部14に側方から対向する部分で、且つ第2の仕切り板22の上側および下側の部分それぞれに冷却水導入口23を設けるとともに、排気ポート形成部11に側方から対向する部分で、且つ第2の仕切り板22の上側および下側の部分それぞれに冷却水排出口24を設けたものとなっている点と、第1の仕切り板21Aの上側に形成される流路形状20aDが冷却水の流れに合わせて異なる位置に形成されている点以外、ウォータージャケット形成部20Aと実質的に同一のものとなっている。
かかる冷却構造1Dによっても領域Rに冷却水を積極的に導くことができることから、従来と比較してより均等に、且つ効率の良い冷却を行うことができる。
またウォータージャケット形成部20Eは、排気ポート形成部11に側方から対向する部分で、且つ第2の仕切り板22の上側の部分に冷却水導入口23を、下側の部分に冷却水排出口24をそれぞれ設けるとともに、排気ポート形成部14に側方から対向する部分で、且つ第2の仕切り板22の上側の部分に冷却水排出口24を、下側の部分に冷却水導入口23をそれぞれ設けたものとなっている点以外、ウォータージャケット形成部20Aと実質的に同一のものとなっている。
かかる冷却構造1Eによっても領域Rに冷却水を積極的に導くことができることから、従来と比較してより均等に、且つ効率の良い冷却を行うことができる。また冷却構造1Eでは冷却水を第1の仕切り板21の上側と下側とで互いに逆向きに流通させることで、バランスの良い冷却を行うことができる。さらに冷却構造1Eでは、冷却水導入口23それぞれから略同温の冷却水を導入することで、複数の排気ポート形成部11から14まで全体のより均一な冷却を実現することもできる。
かかる冷却構造1Fによれば、冷却構造1Eと比較してさらに均等に、且つ効率の良い冷却を行うことができる。
上述した実施例ではエンジンが直列4気筒エンジンである場合について説明したが、エンジンは必ずしもこれに限られず、適宜のエンジンであってよい。この点、例えばエンジンがV型6気筒エンジンの場合には本発明の冷却構造を片バンク毎に実現することができる。
10 エキゾーストマニホールド
11、12、13、14 排気ポート形成部
20 ウォータージャケット形成部
20a 流路形状
21 第1の仕切り板
22 第2の仕切り板
23 冷却水流入口
24 冷却水排出口
50 エンジン
55 排気ポート
57 エキゾーストマニホールド
58 ウォータージャケット
Claims (3)
- エンジンの気筒に対応させて設けられた排気管のうち、直列的に配置された部分を取り囲むようようにして設けられ、前記複数の排気管同士の間に形成される領域の近傍、且つ上流側の流路形状が絞られた形状をとなっている冷却水流通手段と、前記複数の排気管同士の間に第1の仕切り板とを備えるエンジンの配管の冷却構造。
- 請求項1記載のエンジンの配管の冷却構造であって、
前記複数の排気管のうち、両端に設けられた排気管の少なくとも一方の端部側の側方に第2の仕切り板をさらに備えるエンジンの配管の冷却構造。 - 請求項1または2記載のエンジンの配管の冷却構造であって、
前記冷却水流通手段が、前記第1の仕切り板の上側と下側とで冷却水を互いに逆向きに流通させる冷却水導入口および冷却水排出口を備え、
前記冷却水のうち、前記第1の仕切り板の下側を流通する冷却水の下流側が下になるように前記第1の仕切り板を傾斜させて設けたエンジンの配管の冷却構造。
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