JP5256983B2 - 自動車のフードストッパ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のフードストッパ構造に関する。
従来、自動車のフードストッパ構造(例えば、特許文献1参照)では、シュラウドアッパ(ラジエータサポートアッパ)の上部に、フード閉止時の緩衝材として機能するストッパ手段が取り付けられている。このストッパ手段は、ゴム材等からなるフードストッパと、このフードストッパを支持する支持部材とによって構成されており、フード閉止時の衝撃荷重をフードストッパの弾性変形によって吸収すると共に、歩行者の頭部などがフードに衝突した際に支持部材を変形させることで衝突時の衝撃を吸収するようにしている。
特開2006−96254号公報
ところで、外観意匠が異なる車両同士で車体のプラットフォームを共通化することがある。このような場合、ラジエータサポートもプラットフォームの一部として共通化することが好ましい。しかしながら、車両の外観意匠によってフードの配置高さが変わるため、フードからラジエータサポートアッパまでの距離が車種によって変わることになる。このため、ラジエータサポートアッパの上部にフードストッパ構造を設ける場合には、上述の如き支持部材の高さ寸法をフードの配置高さに応じて変更する必要がある。
ここで、フードの配置高さが高い場合には、支持部材の高さ寸法を高くする必要があるが、このような場合でも、フード閉止時の衝撃荷重に対する支持部材(フードストッパを支持するための構成)の剛性の確保と、衝突時の衝撃吸収性とを両立させる必要がある。
本発明は上記事実を考慮し、フードストッパを支持するための構成の剛性確保と、衝突時の衝撃吸収性とを両立させることができる自動車のフードストッパ構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造は、各々の下端側が車両のラジエータサポートアッパに結合され、前記ラジエータサポートアッパから車両上方側へ突出した左右一対の支持部材と、前記ラジエータサポートアッパの車両上方側に設けられ、前記一対の支持部材の上端部に結合されて両者を連結した連結部材と、前記支持部材の車両上方側に設けられ、前記連結部材に結合された取付部材と、前記取付部材に取り付けられ、前記ラジエータサポートアッパの前記支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置に対して車両前後方向にオフセットして配置されると共に、車両のフードの閉止時に車両下向きの荷重が入力されるフードストッパと、を備え、前記取付部材及び前記支持部材は、前記フードから前記フードストッパに入力される荷重に対して前記ラジエータサポートアッパよりも剛性が高く設定されていることを特徴としている。
請求項1に記載の自動車のフードストッパ構造では、フードストッパは、取付部材、及びこの取付部材が結合された連結部材、並びにこの連結部材が結合された支持部材を介してラジエータサポートアッパに支持されている。また、フードストッパは、ラジエータサポートアッパの支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置に対して車両前後方向へオフセットして配置されている。
このため、例えば、フードに衝突物が衝突し、フードストッパに車両下向きの荷重が入力されると、ラジエータサポートアッパには、取付部材、連結部材、及び支持部材を介して回転モーメントが付与される。これにより、ラジエータサポートアッパが弾性域で捩れ変形すると、支持部材、連結部材、取付部材、及びフードストッパがラジエータサポートアッパの捩れ中心周りに回転し、フードストッパが車両下方側へ変位する。これにより、フードの車両下方側への変位が許容されるので、衝突物が受ける衝撃を吸収することができる。
また、上述の如くラジエータサポートアッパが回転モーメントによって弾性域で捩れ変形することで、フード及びフードストッパの車両下方側への変位が許容されるので、フードストッパを支持するための構成(支持部材、連結部材、取付部財)を変形させる必要がない。したがって、これらの部材の剛性を確保することができる。
しかも、フードストッパを支持するための構成の高さ寸法が高い場合には、ラジエータサポートアッパからフードストッパまでの距離が長くなり、ラジエータサポートアッパに付与される回転モーメントが大きくなる。このため、ラジエータサポートアッパの剛性を確保しつつ、回転モーメントに対するラジエータサポートアッパの捩れ量(すなわち、フードストッパの変位量)を増加させることができる。したがって、ラジエータ・コンデンサー等の循環器が取り付けられるラジエータサポートの剛性を十分に確保することができ、好適である。
さらに、この自動車のフードストッパ構造では、取付部材及び支持部材は、フードからフードストッパに入力される車両下向きの荷重に対してラジエータサポートアッパよりも剛性(変形困難性)が高く設定されている。このため、上記荷重に対する取付部材及び支持部材の不要な変形を抑制することができ、ラジエータサポートアッパの捩れ変形量(捩れ角度)によって、フードストッパの変位量を決定することができる。すなわち、このフードストッパ構造は、支持部材を中心とした回転モーメントによるフードストッパの変位量よりも、ラジエータサポートアッパを中心としたフードストッパの変位量の方が大きいことを利用したものであり、これにより、フードストッパの変位量(すなわち衝撃吸収量)を増加させることができる。
請求項2に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造は、請求項1に記載の自動車のフードストッパ構造において、前記支持部材と前記連結部材との結合部は、前記中心位置に対して前記フードストッパと同じ側へオフセットして配置されていることを特徴としている。
請求項2に記載の自動車のフードストッパ構造では、フードストッパに入力される車両下向きの荷重は、取付部材及び連結部材を介して支持部材に入力されるが、支持部材と連結部材との結合部(支持部材への荷重入力部)は、ラジエータサポートアッパの支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置(ラジエータサポートアッパの捩れ中心)に対してフードストッパと同じ側(車両前方側又は車両後方側)へオフセットして配置されている。これにより、支持部材への荷重入力部と、ラジエータサポートアッパの捩れ中心との距離(モーメントアーム)を長くすることができるので、フードストッパに入力される荷重を、支持部材を介して効率よくラジエータサポートアッパに伝達することができる。したがって、支持部材の構成の簡素化及び軽量化を図ることができる。
請求項3に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造は、請求項2に記載のフードストッパ構造において、前記結合部は、前記中心位置と、前記フードストッパの上端面の中心位置とを通る仮想直線上に配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載の自動車のフードストッパ構造では、支持部材と連結部材との結合部(支持部材への荷重入力部)は、ラジエータサポートアッパの支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置(ラジエータサポートアッパの捩れ中心)と、フードストッパの上端面の中心位置(フードストッパの荷重入力部の中心位置)とを通る仮想直線上に配置されている。これにより、フードストッパに入力される荷重を、支持部材を介して無駄なくラジエータサポートアッパに伝達することができる。したがって、支持部材の構成の一層の簡素化及び軽量化を図ることができる。
請求項4に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車のフードストッパ構造において、前記フードストッパは、前記ラジエータサポートアッパの前記支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置に対して車両後方側へオフセットして配置されていることを特徴としている。
請求項4に記載の自動車のフードストッパ構造では、フードストッパは、ラジエータサポートアッパの支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置(ラジエータサポートアッパの捩れ中心)に対して車両後方側へオフセットして配置されている。このため、フードストッパに入力される車両下向きの荷重によってラジエータサポートアッパが捩れ変形した際には、支持部材、連結部材、取付部材、及びフードストッパは、車両後方下側(すなわち車両のエンジンルーム側)へ変位する。したがって、これらの部材が変位するためのスペースを確保する上で好適である。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造では、フードストッパを支持するための構成の剛性確保と、衝突時の衝撃吸収性とを両立させることができ、しかも、フードストッパの変位量を増加させることができる。
請求項2に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造では、フードストッパに入力される荷重を、支持部材を介して効率よくラジエータサポートアッパに伝達することができ、支持部材の構成の簡素化及び軽量化を図ることができる。
請求項3に記載の発明に係る自動車のフードストッパ構造では、支持部材の構成の一層の簡素化及び軽量化を図ることができる。
請求項4に記載を発明に係る自動車のフードストッパ構造では、支持部材、連結部材、取付部材、及びフードストッパが変位するためのスペースを確保する上で好適である。
<第1の実施形態>
図1には、本発明の第1の実施形態に係るフードストッパ構造10が採用された自動車の車体前部12の部分的な構成が斜視図にて示されている。また、図2には、図1の一部を拡大した斜視図が示されており、図3には、図2の3−3線断面図が示されている。なお、図中矢印Lは車体前方向を示し、矢印Hは車体上方向を示し、矢印Wは車幅方向を示している。
図1に示されるように、本第1の実施形態に係る自動車の車体前部12には、エンジンルーム14の開口部を閉塞するフード16が設けられている。このフード16は、図3に示されるように、フード16の車体外側面を構成するフードアウタパネル18と、フードアウタパネル18の内側(裏面側)に配設されたフードインナパネル20とを備えており、フードアウタパネル18の周縁部とフードインナパネル20の周縁部とがヘミング加工によって結合されている。このフード16の前端部の下方には、図示しないラジエータ・コンデンサー等の循環器が取り付けられるラジエータサポート22が配置されている。
図1に示されるように、ラジエータサポート22は、上下に車幅方向に沿って平行に配置されたラジエータサポートアッパ24及びラジエータサポートロア26と、両者の車幅方向両端部を上下方向に繋ぐ左右一対のサイドフレーム28とを有しており、枠状に形成されている。車両右方側のサイドフレーム28は、車両右方側のフロントサイドメンバ30の前端部に結合され、車両左方側のサイドフレーム28は、車両左方側のフロントサイドメンバ30の前端部に結合されている。
図3に示されるように、ラジエータサポートアッパ24は、車両前後方向に対向する前壁24A及び後壁24Bと、前壁24A及び後壁24Bの上端部を車両前後方向に連結する上壁24Cとを備えており、車幅方向から見て車両下方側へ開口する断面略ハット形に形成されている。
図2に示されるように、ラジエータサポートアッパ24の上部の車幅方向中央部には、フード16を閉止位置(図3に示される位置)に拘束するためのフードロックを構成するフードロックベース32が取り付けられている。このフードロックベース32には、図示しないラッチが取り付けられている。このラッチは、フード16が閉じられた際に、フード16の前端部に取り付けられた図示しないストライカに噛み合うようになっており、これにより、フード16が閉止位置に拘束される。
なお、ラジエータサポートアッパ24の車幅方向中央部とラジエータサポートロア26の車幅方向中央部とは、センターブレース34によって車両上下方向に連結されており、フード16の閉止時にフードロックベース32に入力される荷重は、このセンターブレース34によって支持される構成になっている。
また、ラジエータサポートアッパ24の上部の車幅方向両端側には、左右一対の支持部材36が取り付けられている。これらの支持部材36は、板金が断面略U字状に屈曲されることで形成されたものであり、ラジエータサポートアッパ24の上部に車幅方向に並んで左右対称に配置されている。
これらの支持部材36は、車両前後方向に対向する前壁36A及び後壁36Bと、前壁36A及び後壁36Bの上端部を車両前後方向に連結する上壁36Cとを備えており、車幅方向から見て車両下方側へ開口する略逆U字状に形成されている。各支持部材36は、前壁36Aの下端側がラジエータサポートアッパ24の前壁24Aの前面にスポット溶接等によって結合されており、後壁36Bの下端側がラジエータサポートアッパ24の後壁24Bの後面にスポット溶接等によって結合されている。これにより、各支持部材36がラジエータサポートアッパ24に取り付けられており、各支持部材36は、ラジエータサポートアッパ24の上壁24Cの上面から車両上方側へ突出している。
一方、一対の支持部材36の車両上方側(ラジエータサポートアッパ24の車両上方側)には、連結部材38が設けられている。連結部材38は、板金がプレス加工されることで形成された長尺な部材であり、車幅方向を長手方向として配置されている。この連結部材38は、車両前後方向に対向する前壁38A及び後壁38Bと、前壁38A及び後壁38Bの上端部を車両前後方向に連結する上壁38Cとを備えており、車幅方向から見て車両下方側へ開口する断面略ハット形に形成されている。
この連結部材38は、上壁38Cの長手方向一端部が、車両左方側の支持部材36の上壁36Cにスポット溶接等によって結合されており、上壁38Cの長手方向他端部が、車両右方側の支持部材36の上壁36Cにスポット溶接等によって結合されている。これにより、一対の支持部材36の上端部が連結部材38によって連結されている。なお、一対の支持部材36及び連結部材38は、ラジエータサポート22の二階部を構成している。
さらに、連結部材38の車両上方側には、左右一対の取付部材40が設けられている。車両右方側の取付部材40は、車両右方側の支持部材36の車両上方側に配置されており、車幅方向における位置が車両右方側の支持部材36と一致している。また、車両左方側の取付部材40は、車両左方側の支持部材36の車両上方側に配置されており、車幅方向における位置が車両左方側の支持部材36と一致している。
これらの取付部材40は、板金がプレス加工されることで形成されたものであり、図3に示されるように、連結部材38の上壁38Cにスポット溶接等によって結合された固定部40Aを備えている。固定部40Aの後端部からは、車両後方側へ向けて後方延出部40Bが延出されている。後方延出部40Bは、車体後方側へ向けて緩やかに上昇するように傾斜しており、フード16の前端部に対して略平行に配置されている。
後方延出部40Bの幅方向両端部からは、車両下方側へ向けて脚部40Cが延出されており、これらの脚部40Cの下端部は、連結部材38の後壁38Bの下端部から車両後方側へ向けて延出された支持部38Dの上面にスポット溶接等によって結合されている。
また、後方延出部40Bの略中央部には、ストッパ取付部としてのフードストッパ取付孔40D(図3参照)が形成されており、このストッパ取付孔40Dには、フードストッパ42が取り付けられている。フードストッパ42は、ゴム材や樹脂材等の弾性材料によって円柱状に形成されたものであり、下端部がストッパ取付孔40Dの嵌め込まれることで、後方延出部40B(取付部材40)に取り付けられている。
フードストッパ42は、後方延出部40Bから車両上方側へ突出しており、上端面がフードインナパネル20の前端部の下面に対向している。フードインナパネル20の前端部には、フードストッパ42の上端面に対向する部位に、車両下方側へ膨出したストッパ当接部20Aが設けられている。ストッパ当接部20Aは、フード16が閉じられた際にフードストッパ42の上端面に衝突するようになっており、フードストッパ42には車両下向きの衝撃荷重が入力される。
ここで、本第1の実施形態では、図3に示されるように、フードストッパ42は、ラジエータサポートアッパ24の支持部材36との対向部における車両前後方向の中心位置S1(以下、捩れ中心S1という)に対して車両後方側へオフセットして配置されている。具体的には、フードストッパ42は、上端面(ストッパ当接部20Aと当接する面)の中心位置S2がラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1から車両後方側へα1だけ離れ、かつ、車両上方側へβ1だけ離れた状態で配置されている。
また、本第1の実施形態では、連結部材38と支持部材36との結合部J(スポット溶接部)は、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対して車両後方側(フードストッパ42と同じ側)へオフセットして配置されている。具体的には、上記結合部Jは、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1から車両後方側へα2だけ離れ、かつ、車両上方側へβ2だけ離れた状態で配置されている。なお、α2はα1よりも小さく設定され、β2はβ1よりも小さく設定されている(α2<α1、β2<β1)。
さらに、本第1の実施形態では、上記結合部Jは、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1と、フードストッパ42の上端面の中心位置S2とを通る仮想直線ε(図3参照)上に配置されている。
また、本第1の実施形態では、支持部材36及び取付部材40は、フード16のストッパ当接部20Aからフードストッパ42に入力される荷重に対してラジエータサポートアッパ24よりも剛性(変形困難性)が高く設定されている。
次に、本第1の実施形態の作用について説明する。
上記構成のフードストッパ構造10では、フードストッパ42は、取付部材40、連結部材38、及び支持部材36を介してラジエータサポートアッパ24に支持されている。また、フードストッパ42は、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対して車両後方側へオフセットして配置されている。
このため、フードアウタパネル18に衝突物が衝突し、フードインナパネル20を介してフードストッパ42に車両下向きの衝撃荷重F(図4参照)が入力されると、ラジエータサポートアッパ24には、取付部材40、連結部材38、及び支持部材36を介して回転モーメントが付与される。これにより、ラジエータサポートアッパ24が弾性域で捩れ変形すると、支持部材36、連結部材38、取付部材40、及びフードストッパ42がラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1周りに回転し、フードストッパ42が車両下方側へ回転変位する(図4の符号γ参照)。これにより、フード16の車両下方側への変位が許容されるので、上記衝突物が受ける衝撃を吸収することができる。
また、上述の如くラジエータサポートアッパ24が回転モーメントによって弾性域で捩れ変形することで、フード16及びフードストッパ42の車両下方側への変位が許容されるので、フードストッパ42を支持するための構成(支持部材36、連結部材38、取付部材40)を変形させる必要がない。したがって、これらの部材の剛性を確保することができる。
これにより、自動車の外観意匠(フード16の配置高さ)に応じて支持部材36の高さ寸法を任意に変更することが可能になるため、フード16の配置高さに応じてラジエータサポート22の高さ寸法(サイドフレーム28の長さ寸法)を変更する必要がない。したがって、外観意匠が異なる車両同士でラジエータサポート22も含めたプラットフォームの共通化を図ることが可能になる。このため、車体の造り込み・建付調整などが容易になり、生産性が向上する。
しかも、このフードストッパ構造10では、フードストッパ42を支持するための構成の高さ寸法が高い場合には、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1からフードストッパ42の上端の中心位置S2までの距離δ(図4参照)が長くなり、ラジエータサポートアッパ24に付与される回転モーメントが大きくなる。このため、ラジエータサポートアッパ24の剛性を確保しつつ、回転モーメントに対するラジエータサポートアッパ24の捩れ量(すなわち、フードストッパ42の変位量)を増加させることができる。したがって、ラジエータ・コンデンサー等の循環器が取り付けられるラジエータサポート22の剛性を十分に確保することができ、好適である。
なお、このフードストッパ構造10では、自動車の外観意匠によって、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1とフードストッパ42の上端面の中心位置S2とのオフセット量β1、β2が変更された場合には、オフセット量α1、α2を変更することで、ラジエータサポートアッパ24に付与される回転モーメントを調節することができる。
さらに、このフードストッパ構造10では、フードストッパ42に入力される車両下向きの衝撃荷重Fは、取付部材40及び連結部材38を介して支持部材36に入力されるが、支持部材36と連結部材38との結合部J(支持部材36への荷重入力部)は、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対してフードストッパ42と同じ側(車両後方側)へオフセットして配置されている。これにより、支持部材36の荷重入力部(上記結合部J)と、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1との距離(モーメントアーム)を長くすることができるので、フードストッパに入力される衝撃荷重Fを、支持部材36を介して効率よくラジエータサポートアッパ24に伝達することができる。したがって、支持部材36の構成の簡素化及び軽量化を図ることができる。
しかも、このフードストッパ構造10では、支持部材36と連結部材38との結合部J(支持部材36への荷重入力部)は、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1と、フードストッパ42の上端面の中心位置S2(衝撃荷重Fの入力部の中心位置)とを通る仮想直線ε上に配置されている。これにより、フードストッパ42に入力される衝撃荷重Fを、支持部材36を介して無駄なくラジエータサポートアッパ24に伝達することができる。したがって、支持部材36の構成の一層の簡素化及び軽量化を図ることができる。
また、このフードストッパ構造10では、フードストッパ42は、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対して車両後方側へオフセットして配置されている。このため、フードストッパ42に入力される車両下向きの荷重によってラジエータサポートアッパ24が捩れ変形した際には、支持部材36、連結部材38、取付部材40、及びフードストッパ42は、車両後方下側(すなわちエンジンルーム14側)へ変位する。したがって、これらの部材が変位するためのスペースを確保する上で好適である。
さらに、このフードストッパ構造10では、取付部材40及び支持部材36は、フードストッパ42に入力される車両下向きの衝撃荷重Fに対してラジエータサポートアッパ24よりも剛性が高く設定されている。このため、上記衝撃荷重Fに対する取付部材40及び支持部材36の不要な変形を抑制することができ、ラジエータサポートアッパ24の捩れ角度θ(図4参照)によって、フードストッパ42の変位量γを決定することができる。すなわち、このフードストッパ構造10は、支持部材36を中心とした回転モーメントによるフードストッパ42の変位量よりも、ラジエータサポートアッパ24を中心としたフードストッパ24の変位量の方が大きいことを利用したものであり、これにより、フードストッパ42の変位量γ(すなわち衝撃吸収量)を増加させることができる。
また、このフードストッパ構造10では、車幅方向に並んで配置された支持部材36の上端部が、連結部材38によって車幅方向に連結されている。このため、支持部材36の高さ寸法が高い場合でも、車幅方向の荷重に対する支持部材36の剛性を確保することができる。
なお、上記第1の実施形態では、フードストッパ42がラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対して車両後方側へオフセットして配置された構成にしたが、本発明はこれに限らず、フードストッパ42がラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対して車両前方側へオフセットして配置された構成にしてもよい。
また、上記第1の実施形態では、支持部材36と連結部材38との結合部Jが、ラジエータサポートアッパ24の捩れ中心S1に対してフードストッパ42と同じ側(車両後方側)へオフセットして配置された構成にしたが、本発明はこれに限らず、結合部Jが捩れ中心の真上に配置された構成にしてもよい。以上の点は以下に説明する本発明の他の実施形態においても同様である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
図5には、本発明の第2の実施形態に係るフードストッパ構造50が斜視図にて示されている。このフードストッパ構造50は、前記第1の実施形態に係るフードストッパ構造10と基本的に同様の構成とされているが、支持部材52、連結部材54、及び取付部材56の構成が、前記第1の実施形態に係る支持部材36、連結部材3、取付部材40と異なっている。
この実施形態では、支持部材52が車幅方向に沿って対向する右壁52A及び左壁52Bを備えている。右壁52A及び左壁52Bは、下端部がラジエータサポートアッパ24の上壁24Cの上面に結合されており、ラジエータサポートアッパ24から車両上方側へ突出している。
また、連結部材54は、前記第1の実施形態に係る連結部材38と基本的に同様の構成とされており、前壁54A、後壁54B、及び上壁54Cを備えているが、前壁54A及び後壁54Bは支持部材52の周辺部位が車両下方側へ向けて延出されており、右壁52A及び左壁52Bの上端部は前壁54A及び後壁54Bの間に挿入されて両者に結合されている。
また、取付部材56は、フードストッパ42が取り付けられた取付部56Aと、この取付部56Aの車幅方向両端部から車両下方側へ延出された脚部56Bとを備えており、これらの脚部56Bが連結部材54の上壁54Cに結合されている。
この実施形態においても、フードストッパ42は、ラジエータサポートアッパ24の上壁24Cの支持部材36との対向部における車両前後方向の中心位置S1(捩れ中心S1)に対して車両後方側へオフセットして配置されている。したがって、前記第1の実施形態と基本的に同様の作用効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る自動車のフードストッパ構造が採用された自動車の車体前部の部分的な構成を示す斜視図である。 図1の一部を拡大した斜視図である。 図2の3−3線断面図である。 図3に対応する断面図であり、フードの前端部に衝撃荷重が入力された状態を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る自動車のフードストッパ構造を示す斜視図である。
符号の説明
10 フードストッパ構造
12 車体前部
16 フード
24 ラジエータサポートアッパ
36 支持部材
38 連結部材
40 取付部材
42 フードストッパ
52 支持部材
54 連結部材
56 取付部材
S1 ラジエータサポートアッパの捩れ中心
S2 フードストッパの上端面の中心位置
J 支持部材と連結部材との結合部
ε 仮想直線

Claims (4)

  1. 各々の下端側が車両のラジエータサポートアッパに結合され、前記ラジエータサポートアッパから車両上方側へ突出した左右一対の支持部材と、
    前記ラジエータサポートアッパの車両上方側に設けられ、前記一対の支持部材の上端部に結合されて両者を連結した連結部材と、
    前記支持部材の車両上方側に設けられ、前記連結部材に結合された取付部材と、
    前記取付部材に取り付けられ、前記ラジエータサポートアッパの前記支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置に対して車両前後方向にオフセットして配置されると共に、車両のフードの閉止時に車両下向きの荷重が入力されるフードストッパと、
    を備え
    前記取付部材及び前記支持部材は、前記フードから前記フードストッパに入力される荷重に対して前記ラジエータサポートアッパよりも剛性が高く設定されていることを特徴とする自動車のフードストッパ構造。
  2. 前記支持部材と前記連結部材との結合部は、前記中心位置に対して前記フードストッパと同じ側へオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のフードストッパ構造。
  3. 前記結合部は、前記中心位置と、前記フードストッパの上端面の中心位置とを通る仮想直線上に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のフードストッパ構造。
  4. 前記フードストッパは、前記ラジエータサポートアッパの前記支持部材との対向部における車両前後方向の中心位置に対して車両後方側へオフセットして配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の自動車のフードストッパ構造。
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