JP5254071B2 - バルブ組付装置 - Google Patents

バルブ組付装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5254071B2
JP5254071B2 JP2009033906A JP2009033906A JP5254071B2 JP 5254071 B2 JP5254071 B2 JP 5254071B2 JP 2009033906 A JP2009033906 A JP 2009033906A JP 2009033906 A JP2009033906 A JP 2009033906A JP 5254071 B2 JP5254071 B2 JP 5254071B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cotter
retainer
hole
workpiece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009033906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010188456A (ja
Inventor
嘉隆 青木
芳明 高木
清司 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Machine Works Ltd
Original Assignee
Sanyo Machine Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Machine Works Ltd filed Critical Sanyo Machine Works Ltd
Priority to JP2009033906A priority Critical patent/JP5254071B2/ja
Publication of JP2010188456A publication Critical patent/JP2010188456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5254071B2 publication Critical patent/JP5254071B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)

Description

本発明は、ワークに設けられた孔にバルブを組み付けるための装置及び方法に関する。
例えばエンジンのシリンダヘッドには、給排気口を開閉するためのバルブが装着される。具体的には、図25に示すように、燃焼室201に開口した給排気口202に、軸部101及び傘部102を有するバルブ100が設けられる。バルブ100の軸部101はシリンダヘッド200に設けられたバルブガイド210の孔に挿入され、軸部101の端部にはリテーナ103及びコッタ104が組み付けられる。リテーナ103とシリンダヘッド200との間にはスプリング105が装着され、スプリング105の付勢力により、バルブ100の傘部102が給排気口202の開口部を閉じる方向に付勢される。スプリング105とシリンダヘッド200との間にはスプリングシート106が装着される。
このようなバルブ100の組付は、(1)バルブ挿入工程、(2)スプリングシート挿入工程、(3)スプリング挿入工程、及び(4)コッタ組付工程を順に経て行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−150525号公報
特許文献1に示されているバルブ組付方法では、上記の(1)〜(4)の工程が、全てワークの上方から装置をアクセスして行われる。このため、各工程に要する装置をワークの搬送方向で並べて配置し、ワークを搬送しながら各工程が施される。このように、バルブの組付工程が細分化されることにより工程数が増え、組付設備が大型化して設備を配するための広大なスペースが必要となると共に、設備の高コスト化を招く。
本発明の解決すべき課題は、バルブの組付工程を集約し、組付設備の小型化及び低コスト化を図ることにある。
前記課題を解決するために、本発明は、ワークを所定姿勢で保持するワーク保持部と、バルブをチャックする保持部を有し、ワークに形成された孔にバルブの軸部を挿入するバルブ挿入装置と、リテーナ及びコッタを保持するホルダを有し、このホルダで保持されたリテーナの上方にバルブスプリングを載置した状態で、前記孔に挿入された軸部の端部にリテーナ、コッタ、及びバルブスプリングを組み付けるコッタ組付装置とを有するバルブ組付装置であって、ワーク保持部で所定位置に保持されたワークの孔の上方にバルブ挿入装置を配すると共に、下方にコッタ組付装置を配し、ワークを停止させたまま、ワークの孔に上方からバルブを挿入すると共に、ワークの下方からリテーナ、コッタ、及びバルブスプリングを組み付けるバルブ組付装置を提供する。
このように、バルブ挿入装置及びコッタ組付装置を、ワークを挟んで反対側に配することで、ワークの両側から装置をアクセスすることが可能となる。すなわち、ワークの孔の中心軸方向一方側からバルブの軸部を挿入すると共に、中心軸方向他方側からコッタの組付を行うことが可能となる。従って、バルブ挿入工程及びコッタ組付工程を、ワークを停止させたまま同一工程内で行うことができる。
ところで、上記特許文献1に示されているコッタ組付工程では、一体になったリテーナ及びコッタをワークの上方から相対的に降下させて、リテーナ及びコッタの内周にバルブの軸部を挿入している。このため、ワークの下方からバルブにコッタを装着することはできない。そこで、コッタ組付装置に、コッタを下方から支持するコッタホルダを設ければ、ワークの下方からコッタを装着することが可能となり、バルブ挿入装置をワークの上方に配すると共に、コッタ組付装置をワークの下方に配することができる。
バルブをスムーズに摺動支持するために、バルブの軸部の外径寸法とワークの孔の内径寸法とはほぼ同径に形成されるため、軸部の端部を孔の開口部に位置合わせすることは容易ではない。バルブの挿入方向が鉛直方向下向きである場合は、バルブの中心軸が挿入方向(鉛直方向)に沿うように重力が作用するため、軸部と孔との位置合わせは比較的容易であるが、挿入方向が鉛直方向下向きではない場合は、軸部と孔との位置合わせが特に困難となる。そこで、バルブ挿入装置に、バルブの軸部とワークの孔との位置を合わせる位置合わせ手段を設ければバルブの挿入が容易化され、例えば、バルブをワークの下方から挿入することも可能となる。もちろん、バルブの挿入方向が鉛直方向下向きである場合に位置合わせ手段を設ければ、より確実にバルブを孔に挿入することができる。
以上のように、本発明によれば、バルブの組付工程を集約し、組付設備の小型化及び低コスト化を図ることができる。
バルブ組付装置の側面図である。 バルブ挿入装置の側面視の軸方向断面図である。 バルブ挿入装置の正面視の軸方向断面図である。 保持部の斜視図である。 保持部の正面視の軸方向断面図であり、(a)はアンチャック状態、(b)はチャック途中の状態、(c)はチャック状態を示す。 錘回転部の軸方向断面図である。 錘回転部の水平方向断面図である。 ユニットと基部との接続部を示す軸方向断面図である。 バルブの中心軸とバルブガイドの中心軸とを傾斜させた様子を示す軸方向断面図である。 軸部と孔との位置を合わせる様子を示す平面図である。 (a)及び(b)は、軸部の端部がバルブガイドの端面に当接する様子を示す軸方向断面図である。 組付部の断面図である。 組付方法を説明するための断面図である(組付前)。 組付方法を説明するための断面図である(スプリング圧縮開始)。 組付方法を説明するための断面図である(軸部がガイドピンに当接)。 組付方法を説明するための断面図である(軸部の凹部とコッタの凸部との軸方向位置が合った状態)。 組付方法を説明するための断面図である(軸部の凹部にコッタ凸部が嵌った状態)。 組付方法を説明するための断面図である(リテーナホルダとレバー支持部が当接)。 組付方法を説明するための断面図である(レバー支持部降下)。 組付方法を説明するための断面図である(リテーナ及びコッタ嵌合開始)。 組付方法を説明するための断面図である(リテーナ及びコッタ組付完了直前)。 組付方法を説明するための断面図である(リテーナ及びコッタ組付完了)。 組付方法を説明するための断面図である(駆動シリンダ最退入位置)。 組付方法を説明するための断面図である(ワーク離脱)。 バルブを組み付けたシリンダヘッドの給排気口周辺を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係るバルブ組付装置1を示す。このバルブ組付装置1は、バルブ100の軸部101をワークに形成された孔に挿入するバルブ挿入装置300と、軸部101の端部にコッタを組み付けるコッタ組付装置400と、ワークを所定姿勢で保持するワーク保持部(図示省略)とを備える。本実施形態では、ワークがエンジンのシリンダヘッド200であり、シリンダヘッド200に設けられたバルブガイド210の孔212にバルブを組み付ける場合を示す。
シリンダヘッド200は、ワーク保持部により、バルブガイド210の孔212の中心軸Mが鉛直方向となるようにチルトさせた状態で保持されている。図示例では、孔212の燃焼室201側の開口部が鉛直方向上向きになるように、シリンダヘッド200がチルトされている。バルブ挿入装置300とコッタ組付装置400とは、ワークを挟んで対向した位置に配される。図示例では、シリンダヘッド200の上方にバルブ挿入装置300が配され、シリンダヘッド200の下方にコッタ組付装置400が配される。
バルブ100の組付は、バルブ挿入装置300によりバルブ100をバルブガイド210の孔212に挿入した後、コッタ組付装置400によりリテーナ103及びコッタ104を軸部101の端部に組み付けることにより行われる。本実施形態のコッタ組付装置400は、コッタ104の組付と共に、スプリング105及びスプリングシート106の装着を行うことができる。
このバルブ組付装置1は、バルブガイド210の孔212の軸方向両側にバルブ挿入装置300及びコッタ組付装置400を配しているため、バルブ100の挿入工程、及びコッタ104の組付工程を一工程に集約することができる。さらに本実施形態では、コッタ組付装置400でスプリング105の組付工程及びスプリングシート106の組付工程も同一工程で行うことができる。このように、バルブの組付に係る複数の工程を集約することで、組付設備のコンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
以下、バルブ挿入装置300の一例を説明する。
バルブ挿入装置300は、図2及び図3に示すように、バルブ100を保持する保持部310と、位置合わせ手段としての錘回転部320とを有する。保持部310および錘回転部320は、中間部材340を介して一体に固定され、この保持部310、錘回転部320、及び中間部材340のユニットAが、スラスト軸受351及び352を介して基部360に取付けられる。基部360は、ユニットAから水平に延びた水平部361と、水平部361の端部から下方に延びた垂直部362とを有し、支持台370に軸方向移動可能に取付けられる。図示例では、基部360の垂直部362に固定されたガイド363と、支持台370に設けられたガイドレール371とを嵌合させ、図示しない移動手段で基部360を昇降させることで、基部360及びユニットAを一体に昇降させることができる。
保持部310は、固定部311と、固定部311に取付けられ、作動軸312aを昇降させるシリンダ312と、作動軸312aに取付けられ、固定部311に対して上下動可能に設けられた可動部313とを有する(図2参照)。可動部313には、円周方向の一部を軸方向全長に亘って切り欠いた切り欠きスリーブ314が設けられる(図4参照)。保持部310は、傘部102を軸方向両側から挟持することでバルブ100を保持するものであり、詳しくは、固定部311の下端面311aがバルブ100の傘部102の端面に上方から当接すると共に、可動部313に設けられた切り欠きスリーブ314の上端開口部が傘部102の下面に形成されたテーパ面102bに下方から当接することにより、バルブ100が保持される(図5参照)。
切り欠きスリーブ314の水平方向両側には、一対のプランジャ316が設けられる。プランジャ316は、スプリング(図示省略)で上方に付勢された支持軸316aを有し、支持軸316aの上端部で、バルブ100の傘部102を下方から支持している。支持軸316aに、スプリングの弾性力よりも大きな下向きの力が加わると、支持軸316aが相対的に押し下げられる。
錘回転部320は、図2及び図3に示すように、中間部材340を介して保持部310に固定され、内部に円筒状空間を有するケース321と、ケース321の内部空間に収容された錘(ボール322)と、ケース321の上側開口部に配された蓋部323とを有する。ケース321は、内周面の中心がバルブ100の軸部101の中心軸Mと一致するように配される。ボール322は、ケース321の内部空間内で自由に移動することができる。錘回転部320には、図6に示すように、ケース321の内部空間に空気を吹き込むための空気入口324と、空気を排出するための空気出口325とが設けられる。空気入口324は、蓋部323の軸心から外周側にオフセットした位置に設けられ、空気出口325は、蓋部323の軸心に設けられる。
スラスト軸受351・352は軸方向に離間して配され、上側のスラスト軸受351は中間部材340と錘回転部320との間に、下側のスラスト軸受352は中間部材340と保持部310との間にそれぞれ設けられる。上側のスラスト軸受351は、図8に拡大して示すように、上軌道輪351aと下軌道輪351bとの間に複数のボール351cを配した構成を成している。同様に、下側のスラスト軸受352は、上軌道輪352aと下軌道輪352bとの間に複数のボール352cを保持している。ユニットA側に固定される上側のスラスト軸受351の上軌道輪351a及び下側のスラスト軸受352の下軌道輪352bは、その内周面を中間部材340の外周面に圧入することで位置決め固定される。一方、基部360側に固定される上側のスラスト軸受351の下軌道輪351b及び下側のスラスト軸受352の上軌道輪352aは、その外周面を基部360の内周面に圧入することで位置決め固定される。スラスト軸受351・352の各軌道輪351a・351b・352a・352bの軌道面(ボールとの接触面)は平坦面状である。これにより、ユニットAは、基部360に対する水平方向の全方向への相対移動が許容される。このように、水平移動のみを許容する2つのスラスト軸受351・352を軸方向に離間して配することで、中心軸Mを鉛直方向に維持したまま、ユニットAを基部360に対して水平方向に平行移動させることができる。
基部360には、スラスト軸受351・352により水平移動可能に保持されたユニットAを初期位置に復帰させるための復帰手段が設けられる。図示例では、復帰手段として、ユニットAの外周面を、円周方向等間隔の複数箇所(3箇所以上、例えば4箇所)から内径向きに付勢する複数のプランジャ353が設けられる。図示例のプランジャ353は、内径端に回転自在に配されたボール353aと、ボール353aを内径向きに付勢するスプリング(図示省略)とを有する。スプリングで内径向きに付勢されたボール353aを、下側のスラスト軸受352の下軌道輪352bの外周面に当接させることで、ユニットAには初期位置(すなわち、すべてのプランジャ353の付勢力が釣り合う位置)へ戻す力が常に付勢される。尚、復帰手段はこれに限らず、例えば板バネ等の他の弾性部材で付勢するプランジャも使用できる。あるいは、ユニットAの外周を環状のゴムで囲み、ゴムの弾性力でユニットAを初期位置へ向けて付勢してもよい。
次に、上記構成のバルブ挿入装置300によるバルブ100の挿入方法を説明する。
まず、保持部310でバルブ100をチャックする。具体的には、図5(a)に示すように、可動部313に設けられた切り欠きスリーブ314の内周にバルブ100の軸部101を配し、プランジャ316の支持軸316aの上にバルブ100の傘部102を載置する。この状態から可動部313を上昇させると、バルブ100が持ち上げられ、バルブ100の傘部102の上面102aが固定部311の下端面311aに当接する(図5(b)参照)。さらに可動部313を上昇させると、支持軸316aがスプリングの付勢力に反して相対的に押し下げられ、切り欠きスリーブ314がバルブ100に下方から当接する(図5(c)参照)。具体的には、切り欠きスリーブ314の内周面の上端開口部314aが、バルブ100の傘部102の下面に形成されたテーパ面102bに当接する。このように、バルブ100の傘部102を軸方向両側から挟持することにより、バルブ100が保持部310で位置決め固定される。
次に、ユニットAにバルブ100を位置決め固定した状態で、ユニットA及び基部360をバルブ100の中心軸Mに沿って降下させ、バルブ100の軸部101の下端部をバルブガイド210の孔212の上端開口部に配する。このとき、例えば、バルブ100の中心軸Mとバルブガイド210の孔212の中心軸Nとが平行であると、すなわち、バルブガイド210の端面211が中心軸Mと直交していると、軸部101の外周面とバルブガイド210の孔212とが水平方向に少しでもずれていると、軸部101の下端部101bがバルブガイド210の上端面211と当接して孔212に挿入されない(図11参照)。
このような場合は、軸部101と孔212との位置を合わせる位置決め手段を講じることで、挿入が可能となる。例えば、図9に示すように、バルブガイド210の端面211を水平方向に対して僅かに傾斜させた状態で、バルブガイド210の孔212の開口部にバルブ100を当接させることにより、バルブ100の軸部101の下端部を孔212へガイドすることができる。尚、図9では、バルブ100の中心軸Mとバルブガイド210の孔212の中心軸Nとの間の傾斜角θを誇張して示している。
上記の工程を経てもバルブ100を挿入できなかった場合は、もう一つの位置合わせ手段としての錘回転部320を作動させる。具体的には、軸部101を端面211に軽く押し付けた状態で、錘回転部320の空気入口324からケース321の内部空間に空気を吹き込む。空気入口324から吹き込まれた空気は、ケース321の内周面に沿って流れ、渦を巻くようにして上方の空気出口325から排出される(図6及び図7の矢印参照)。この空気の流れによりボール322をケース321の内周面に沿って中心軸M周りに公転させ、このときのボール322の遠心力によりユニットA及びバルブ100を水平方向で細かく円運動させる。これにより、バルブ100の下端部101bが、バルブガイド210の端面211上で小さな円を描くように移動し(図10の矢印参照)、孔212の場所と一致したら、軸部101が孔212に嵌り込む。
このとき、上述のように、ユニットAを軸方向に離隔したスラスト軸受351・352を介して基部360に取付けることで、バルブ100の中心軸Mを鉛直方向に維持した状態で、水平方向に円運動させることができる。これにより、バルブ100の中心軸Mとバルブガイド210の孔212の中心軸Nとが平行な状態を維持することができるため、バルブ100を軽く押し下げながら円運動させることで、バルブ100の軸部101の下端部101bと孔212の上端開口部との水平方向位置が合えば、自動的に軸部101が孔212に挿入される。
以上の工程を経て、軸部101が孔212に嵌り込んだら、保持部310によるバルブ100のチャックを解放する。すなわち、可動部313を固定部311に対して降下させ、バルブ100の傘部102を下方から支持していた切り欠きスリーブ314を降下させる。このとき、バルブ100は自重により降下しようとするが、可動部313に設けられたプランジャ316により下方から支持されることで、傘部102の上端面を固定部311の下端面311aに当接した状態で保持される(図5(b)参照)。さらに可動部313を降下させると、傘部102の上端面が固定部311から離隔し、プランジャ316のみでバルブ100を支持した状態となり、バルブ100は、切り欠きスリーブ314に対して浮かせた状態で保持される(図5(a)参照)。
図5(a)に示す状態では、切り欠きスリーブ314の内周には、バルブ100の軸部101のみが配される。これにより、テーパ面102bと切り欠きスリーブ314とが干渉することなく、切り欠きスリーブ314の内周からバルブ100を水平方向に相対的に引き抜くことができる。このとき、バルブ100のテーパ面102bが切り欠きスリーブ314から離隔していることにより、両者が互いに傷つけあう恐れを回避できる。また、傘部102を下方から支持するプランジャ316の支持軸316aの先端部を球面状に形成しているため、支持軸316aによるテーパ面102bも防止できる。バルブ100が水平方向に相対的に引き抜かれたら、バルブ100の軸部がバルブガイド210の孔212にガイドされながら自重により降下し、挿入が完了する。
次に、コッタ組付装置400の一例を説明する。
コッタ組付装置400は、固定フレーム410と、組付部430とを備える。組付部430は、内周にリテーナ103を保持するリテーナホルダ431と、リテーナ103の下方でコッタ104を下方から支持するコッタホルダ432と、コッタ104の内周に挿入されたガイドピン433と、コッタ104を外周から水平方向に押圧するコッタ押さえ機構434と、固定フレーム410に固定される固定部435と、当接部436とを主に備える。
リテーナホルダ431は、内周にリテーナ103及びバルブスプリング105を収容する円筒部431aと、円筒部431aの内周面から内径向きに突出し、リテーナ103を下方から支持する係止部431bとを有する。係止部431bで下方から支持されたリテーナ103の上方に、バルブスプリング105が載置される。円筒部431aの内径は、リテーナ103及びバルブスプリング105の外径よりも若干大きく設定され、これによりリテーナ103及びバルブスプリング105がおおよそ位置決めされている。図示例では、リテーナホルダ431が、後述するコッタ押さえ機構434を構成する筒状の開閉部材443と一体に形成され(この一体品を昇降スリーブ440と言う。)、リテーナホルダ431の円筒部431aと開閉部材443とが同一径・同一肉厚の円筒状に形成されている。昇降スリーブ440は当接部436と連結され、これらは一体に昇降する。固定部435と当接部436との間には第2スプリング437が圧縮状態で配され、これにより当接部436及び昇降スリーブ440は常に下向きに付勢されている。
コッタホルダ432は、リテーナホルダ431の下方に配され、リテーナホルダ431と同一軸線上に配置される。図13に拡大して示すように、コッタホルダ432の上端面432aにはガイドピン433を挿入するための内孔432bが形成され、この円環状の上端面432aの上にコッタ104の大径側端面104aが載置される。コッタホルダ432の下端部にはガイド穴432cが設けられ、このガイド穴432cにピン432dを挿入することでコッタホルダ432が固定部435に取り付けられる。ガイド穴432cは縦長形状をなしており、このガイド穴432c内でピン432dを上下に摺動可能とすることで、ガイド穴432cの分だけコッタホルダ432の上下方向の移動を許容している。
ガイドピン433は、コッタホルダ432の上端面432aの内孔432bに挿入され、上端面432aから上方へ突出した状態で配される。この上端面432aから突出したガイドピン433がコッタ104の内周に挿入されることで、コッタ104が内径側から支持される。ガイドピン433の下端部433aとコッタホルダ432の内孔432bの底面432eとの間には第3スプリング438が配される。ガイドピン433が上方から押圧されると、第3スプリング438の反発力によりガイドピン433が上向きに付勢される。
コッタ押さえ機構434は、一対のコッタ104をそれぞれ外周から内径向きに押さえるための一対の挟持レバー441と、挟持レバーを揺動可能に枢着したレバー支持部442と、挟持レバー441を開閉するためのカム面が設けられた開閉部材443とで構成される。
挟持レバー441は、レバー支持部442に枢着された支点441aを中心に揺動可能に設けられる。図13に示すように、挟持レバー441のうち、支点441aの一方側の端部(図示例では上端部)には内径へ突出したコッタ挟持部441bが設けられ、支点441aの他方側の端部(図示例では下端部)には外径へ突出したカムフォロア441cが設けられる。一対の挟持レバー441は軸方向に関して対称に設けられ、各コッタ挟持部441bが水平方向で対向している。一対の挟持レバー441には、コッタ挟持部441b同士が近づく方向(レバーが閉じる方向)に常に付勢する付勢手段(例えばバネ)が設けられている(図示省略)。
レバー支持部442は、内周にコッタホルダ432を挿入した略円筒状を成し、コッタホルダ432に対して軸方向にスライド可能に設けられる。レバー支持部442の下端部442aと固定部435との間には第4スプリング439が配されている。レバー支持部442が上方から押圧されると、第4スプリング439の反発力によりレバー支持部442が上向きに付勢される。
開閉部材443は、挟持レバー441及びレバー支持部442を内周に収容した略円筒状を成している。開閉部材443の内周面には、挟持レバー441を開閉するためのカム面が設けられ、図示例では、レバー支持部442の外周面と嵌合する小径円筒面443aと、小径円筒面443aの上端から上方へ向けて漸次拡径したテーパ面443bと、テーパ面443bの上端から上方へ延びた大径円筒面443cとが形成され、小径円筒面443a及びテーパ面443bがカム面として機能する。図13に示す状態では、挟持レバー441のカムフォロア441cが開閉部材443の小径円筒面443aと当接し、これにより一対の挟持レバー441のコッタ挟持部441bを開放させた状態で保持している。レバー支持部442に対して開閉部材443が降下し、挟持レバー441のカムフォロア441cがテーパ面443bに到達すると、カムフォロア441cが徐々に外径側に開いてコッタ挟持部441bが閉じる。開閉部材443の前面及び後面には窓443dが設けられ、この窓443dを介して、外部から開閉部材443の内周にコッタを配することができる。
次に、上記構成のコッタ組付装置400によるリテーナ及びコッタの組付方法を説明する。
まず、図13に示すように、コッタ組付装置400の組付部430に、リテーナ103、コッタ104、及びバルブスプリング105を載置する。リテーナ103は、リテーナホルダ431の係止部431bの上面に載置され、リテーナ103の上にバルブスプリング105が載置される。本実施形態では、コッタ104の上方からワーク(シリンダヘッド200及びバルブ100)を相対的に降下させる構造としている。このようにコッタ104の上方からワークを降下させることで、バルブスプリング105を予めリテーナホルダ431に配置することができるため、コッタ104の組付と同時にバルブスプリング105を装着することができる。本実施形態では、バルブスプリング105の上にさらにスプリングシート106が配され、これによりバルブスプリング105の装着と同時にスプリングシート106の装着を行うことができる。スプリングシート106の外周は円筒状のガイド部材450が固定される。ガイド部材450は、図示しない摺動機構により組付部430に対して昇降可能に設けられ、スプリングシート106を水平状態で保持している。
図13に示す状態では、昇降スリーブ440は固定部435(固定フレーム410)に対して最上方位置に配され、昇降スリーブ440(開閉部材443)に設けられた窓443dが、コッタホルダ432の上方で大きく開口し、この窓443dからコッタ104がコッタホルダ432の上面432a上に載置される。複数(図示例では2つ)に分割されたコッタ104は、大径側端面104aが下向きになるようにして、それぞれコッタホルダ432の上面に載置される。このとき、コッタ104の内周にはガイドピン433が挿入され、コッタ104の内周面に形成された環状の凸部104bと当接することにより、コッタ104が内径側から支持される。また、一対の挟持レバー441の各コッタ挟持部441bで、コッタ104が外径側から支持される。こうして、コッタ104を、コッタホルダ432、ガイドピン433、及び挟持レバー441で支持することで、コッタ104を安定した状態で保持することができる。
上記の状態から、シリンダヘッド200及びバルブ100を降下させ、バルブ100の軸部101を組付部430の内周に上方から挿入する(図14参照)。このシリンダヘッド200の降下に伴って、リテーナ103とシリンダヘッド200との間でバルブスプリング105が圧縮される。これと同時に、バルブスプリング105を介して昇降スリーブ440が押し下げられる。このとき、コッタホルダ432、ガイドピン433、挟持レバー441、及びレバー支持部442は静止している。
さらにシリンダヘッド200及びバルブ100を降下させ、軸部101の下端部をガイドピン433の上端部に当接させる(図15参照)。この状態からさらにシリンダヘッド200及びバルブ100を降下させ、ガイドピン433を上向きに付勢する第3スプリング438に抗して軸部101でガイドピン433を押し下げながら、軸部101を降下させる。
そして、図16に示すように、軸部101の外周面に形成された凹部としての環状溝101aとコッタ104の内周面に形成された凸部104bとが同じ軸方向位置に達したら、シリンダヘッド200及びバルブ100の降下を停止する。その後、昇降スリーブ440を挟持レバー441に対して降下させ、挟持レバー441のカムフォロア441cが開閉部材443の内周面のテーパ面443bに達すると(図17参照)、挟持レバー441のカムフォロア441cが開き、コッタ挟持部441bが閉じる。これにより、コッタ挟持部441bがコッタ104を外周から内径向きに押圧し、コッタ104の凸部104bが軸部101の環状溝101aに嵌まり込む。このとき、軸部101は停止しているため、軸部101の環状溝101aとコッタ104の凸部104bの軸方向位置を合わせた状態で、確実に両者を嵌合させることができる。また、コッタ104が内径向きに移動する際、コッタ104の大径側端面104a(下側端面)がコッタホルダ432で下方から常に支持されているため、コッタ104が不安定となることはなく、確実に凸部104bを環状溝101aに嵌めることができる。
その後、さらに昇降スリーブ440を降下させると、昇降スリーブ440の係止部431bの下側端面が、レバー支持部442の上側端面442bと当接する(図18参照)。このまま昇降スリーブ440をさらに降下させると、係止部431bでレバー支持部442が押し下げられる(図19参照)。さらに昇降スリーブ440を降下させると、リテーナホルダ431に保持されたリテーナ103のテーパ状内周面103aとコッタ104のテーパ状外周面104cとが嵌合し始める(図20参照)。このとき、挟持レバー441が降下するため、挟持レバー441によるコッタ104の外周からの支持が無くなるが、これに代ってリテーナ103によりコッタ104が外周から支持されるため、コッタ104の安定した支持状態を維持することができる。
さらに昇降スリーブ440を降下させると、リテーナ103のテーパ状内周面103aがコッタ104のテーパ状外周面104cと完全にテーパ嵌合する(図21参照)。このとき、リテーナ103の下端部と昇降スリーブ440(リテーナホルダ431)の係止部431bとが当接しているため、バルブスプリング105の付勢力は昇降スリーブ440(係止部431b)で受け持たれている。この状態から昇降スリーブ440が僅かに降下すると、リテーナ103と係止部431bとが離隔し(図22参照)、これと同時にコッタ104の凸部104bと軸部101の環状溝101aとが軸方向で係合し、バルブスプリング105の付勢力が完全にリテーナ103及びコッタ104により受け持たれる。
以上により、軸部101にリテーナ103及びコッタ104を装着することができる。そして、昇降スリーブ440を最大限まで降下させ(図23参照)、その後、シリンダヘッド200及びバルブ100を上昇させることにより、組み付けが完了したワークがコッタ組付装置400から離脱される(図24参照)。
本発明は、上記の実施形態に限られない。例えば、上記の実施形態では、ワークの上方にバルブ挿入装置300を配すると共に、ワークの下方にコッタ組付装置400を配した場合を示しているが、これとは逆に、ワークの上方にコッタ組付装置を配すると共に、ワークの下方にバルブ挿入装置を配してもよい。また、上記の実施形態では、鉛直方向に沿ってバルブの挿入及びコッタの組付を行う場合を示しているが、これに限らず、鉛直方向に対して傾斜した方向でこれらの工程を行っても良い。例えば、シリンダヘッド200を水平面上に載置し、バルブガイド210の孔212の中心軸の傾斜方向に沿って、バルブの挿入及びコッタの組付を行うようにしてもよい。これらの場合、バルブの挿入方向が鉛直方向下向きではないため、バルブの軸部とワークの孔の位置を合わせにくくなるが、上記のように位置合わせ手段(錘回転部320など)を講じることで、バルブの挿入が容易となる。
1 バルブ組付装置
100 バルブ
101 軸部
102 傘部
103 リテーナ
104 コッタ
105 バルブスプリング
106 スプリングシート
200 シリンダヘッド
210 バルブガイド
212 孔
300 バルブ挿入装置
400 コッタ組付装置

Claims (2)

  1. ワークを所定姿勢で保持するワーク保持部と、バルブをチャックする保持部を有し、ワークに形成された孔にバルブの軸部を挿入するバルブ挿入装置と、リテーナ及びコッタを保持するホルダを有し、このホルダで保持されたリテーナの上方にバルブスプリングを載置した状態で、前記孔に挿入された軸部の端部にリテーナ、コッタ、及びバルブスプリングを組み付けるコッタ組付装置とを有するバルブ組付装置であって、
    ワーク保持部で所定位置に保持されたワークの孔の上方にバルブ挿入装置を配すると共に、下方にコッタ組付装置を配し、ワークを停止させたまま、ワークの孔に上方からバルブを挿入すると共に、ワークの下方からリテーナ、コッタ、及びバルブスプリングを組み付けるバルブ組付装置。
  2. バルブ挿入装置に、バルブの軸部とワークの孔との位置を合わせる位置合わせ手段を設けた請求項記載のバルブ組付装置。
JP2009033906A 2009-02-17 2009-02-17 バルブ組付装置 Active JP5254071B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009033906A JP5254071B2 (ja) 2009-02-17 2009-02-17 バルブ組付装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009033906A JP5254071B2 (ja) 2009-02-17 2009-02-17 バルブ組付装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010188456A JP2010188456A (ja) 2010-09-02
JP5254071B2 true JP5254071B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=42815076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009033906A Active JP5254071B2 (ja) 2009-02-17 2009-02-17 バルブ組付装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5254071B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6265470B2 (ja) * 2013-11-22 2018-01-24 株式会社クリエイティブ・システム バルブコッタ装着装置およびエンジンの製造方法
US9523328B2 (en) 2014-02-26 2016-12-20 Ford Global Technologies, Llc System, method and tooling for flexible assembly of cylinder-head valve trains

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BG41865A1 (en) * 1985-04-26 1987-09-15 Ivanov Method and device for scanning mounting of two- pieces entering one in the other
JPS62271642A (ja) * 1986-05-19 1987-11-25 Honda Motor Co Ltd 吸排気弁組付け装置
JPH0818204B2 (ja) * 1987-02-10 1996-02-28 マツダ株式会社 バルブ組付け方法
JP5073628B2 (ja) * 2008-09-25 2012-11-14 三洋機工株式会社 リテーナ・コッタ組付装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010188456A (ja) 2010-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5073628B2 (ja) リテーナ・コッタ組付装置及び方法
JP4063557B2 (ja) ピストン自動組付け装置
JP4033703B2 (ja) コッタ装着装置
JP5900225B2 (ja) 圧入装置
JP5254071B2 (ja) バルブ組付装置
KR20070040293A (ko) 다이 픽업 장치
JP2012241519A (ja) リテーナ組付装置及びリテーナ組付方法
JPWO2012143969A1 (ja) ピストン供給装置及びピストン供給方法
JP6059835B1 (ja) Oリング組付け機
JP5224596B2 (ja) リテーナコッタ組付方法
JP5367392B2 (ja) バルブ挿入装置
JP2010179440A (ja) 軸部挿入方法
JP2008049477A (ja) ピストン自動組付け装置
JPH0347742A (ja) タイヤユニフォミティマシンのリム交換装置
JP5779205B2 (ja) サークリップによる組み付け方法、およびサークリップを装着するための案内治具
JP4255604B2 (ja) ピストンの組込み方法および組込み装置
JP3866546B2 (ja) 転動体装填装置
JP2010179411A (ja) 軸部挿入装置
JPH05301133A (ja) コッター組付方法及びコッター組付装置
JPH081793Y2 (ja) ツェッパジョイントのケージ保持装置
CN112404946A (zh) 一种轴径双向复合轴承弹性定位压头机构
JP3347975B2 (ja) ベアリングの圧入装置
JP5737594B2 (ja) 板状部材と被組付体との組付装置および組付方法
KR101990817B1 (ko) 밸브 코터 자동 조립장치
JP2008057567A (ja) エンジンピストン組付治具及びエンジンピストン組付方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5254071

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250