JP5253715B2 - タンパク質複合体及びその製造方法並びにその用途 - Google Patents

タンパク質複合体及びその製造方法並びにその用途 Download PDF

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Description

この発明は、タンパク質複合体及びその製造方法並びにタンパク質複合体を用いたバイオセンサ・固定化酵素等の用途に関する。
従来から、タンパク質をタンパク質で包みこんだいわゆるタンパク質複合体は知られている。この種タンパク質複合体の作製には、例えば、結晶状のタンパク質の表面に溶解したタンパク質溶液を塗布する方法が考えられる。
しかし、この方法では、結晶状のタンパク質を溶解せずに行うことが極めて困難であった。このため、上記方法は、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体などの有用なタンパク質(以下、目的タンパク質という)を保護する目的ではほとんど採用されていないのが実情である。
目的タンパク質の保護には、多糖類高分子やポリエチレングリコ−ルなどの高分子を目的タンパク質に共有結合させる方法が採用されている。この方法は、目的タンパク質のアミノ基やカルボニル基などの官能基に温和な反応条件で高分子を結合させるものである。しかし、この方法では、目的タンパク質の結合部位、触媒部位などの制御が出来なかった。また、結合部位や触媒部位などが目的タンパク質の種類によって異なるため、すべての目的タンパク質に適用することが出来なかった。
目的タンパク質の保存には、一般に、低温度で保存する方法が行われている。また、目的タンパク質に、その構造を安定化させる機能があると期待される保護物質(例えば、多糖類高分子、ポリエチレングリコ−ルなど)を添加、混合する方法も行われている。しかし、これらの方法による時は、外的要因である環境の変化によって、目的タンパク質の安定性や機能が損なわれることがあった。というのは、もし周辺への水の出現、温・湿度の上昇、結露などが生じると、目的タンパク質が保護物質とともに容易に溶解するからである。また、もし細菌やカビなどの腐敗菌が存在、侵入または発生すると、目的タンパク質が保護物質とともに分解・捕食されるからである。よって、目的タンパク質が一部の酵素や抗体のタンパク質分子のような高分子のタンパク質のときには、その一部でも構造上に変化を受けたり、タンパク質分解酵素の働きによってその一部が分解されると機能が完全に失われる。しかし、目的タンパク質を用いる時には、その機能を十分に有していることが必須条件である。このため、保存状態の目的タンパク質の安定性を個々に検証しなければならないが、従来技術による時は、目的タンパク質を保護物質から取り出さなければならず、このために手数がかかるばかりか目的タンパク質が変性しやすいことがある。
所で、細胞質多角体病ウイルスは感染の後期に、その感染細胞において多角体タンパク質からなる多角体を形成し、その中に多数のウイルス粒子を包埋する。
この多角体の中にウイルス粒子が特異的に入る理由は、同ウイルス粒子の外殻タンパク質であるVP3と多角体タンパク質との間での特異的な関係によるものであることがわかっている(非特許文献1)。
本発明者は、上述の背景技術に鑑みて、目的タンパク質の保護、保存、安定性向上に寄与するタンパク質複合体及びその製造方法に関する発明を完成し、先に出願した(特許文献1)。上記発明の明細書は、この多角体の中に高分子性の目的タンパク質を包埋させ、またその包埋効率を高めることを目的とする。そこで、細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質をコードする遺伝子を短くすることにより、多角体の中に包埋させることができるタンパク質のサイズ(分子量)を大きくし、さらに効率良く多角体の中にこの目的とするタンパク質を包埋させる。さらにその手段として目的タンパク質のN末端またはC末端に細胞質多角体病ウイルスの外層を構成するタンパク質であるVP3のアミノ酸配列を導入し、この融合タンパク質をバキュロウイルスベクターで発現させるが、この際、細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質を発現するウイルスと共に、昆虫細胞に感染させることにより、多角体中に融合タンパク質が包埋される。このため、バキュロウイルスベクターで発現させた外来タンパク質、すなわち目的タンパク質が、細胞質多角体病ウイルスの構成タンパク質のN末端またはC末端に挿入されるように、細胞質多角体病ウイルスの構成タンパク質をコードするcDNAと目的タンパク質遺伝子とを融合させる必要がある。この際、構成タンパク質と目的タンパク質遺伝子のタンパク質をコードするオープンリーディングフレームがインフレームになるようにすることが重要であり、このようにして細胞質多角体病ウイルスの構成タンパク質と目的タンパク質を一つの融合タンパク質として発現させる組み換えバキュロウイルスが形成される、ということを記述している。
国際公開WO 02/36785A1号 Ikeda et al. (2001) J. Virol. 75, 988-995
本発明は、上記発明をさらに改良して、多角体包埋シグナルとなるVP3を特定範囲に同定することにより、完成したものである。
本発明は、サイズ(分子量)を大きくした目的タンパク質、また蛍光または発光機能や生理活性機能を有する目的タンパク質、さらに高分子性の目的タンパク質を包囲可能にし、また、複合体の状態で目的タンパク質の機能を検証可能にしたタンパク質複合体を提供することを目的とする。
また、本発明は、種種の性質を有する目的タンパク質を包囲したタンパク質複合体の機能を低下させることなく効率よく生産し得る製造方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、タンパク質複合体を利用したバイオセンサー、固定化酵素などの用途を提供することを目的とする。
本発明は、カイコ細胞質多角体病ウイルスが封入されるカイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質とカイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基まで領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質とからなるタンパク質複合体を要旨とする。
目的タンパク質が、蛍光または発光機能を有するタンパク質、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体、および生理活性タンパク質からなる群から選ばれた少なくとも1種であり、その場合、本発明は、カイコ細胞質多角体病ウイルスが封入されるカイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質とカイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基まで領域を多角体包埋シグナルとして有する、蛍光または発光機能を有するタンパク質、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体、および生理活性タンパク質からなる群から選ばれた少なくとも1種である目的タンパク質とからなるタンパク質複合体を要旨とする。
また、本発明は、カイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基までの領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだベクタ−を、カイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質遺伝子を組み込んだベクタ−とともに細胞に感染させた後、この細胞を培養して、その中で目的タンパク質と多角体タンパク質からなる複合構造のタンパク質複合体を製造する、タンパク質複合体の製造方法を要旨とする。
さらにまた、本発明は、カイコ細胞質多角体病ウイルスが封入されるカイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質とカイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基まで領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質、具体的には蛍光または発光機能を有するタンパク質、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体、および生理活性タンパク質からなる群から選ばれた少なくとも1種である目的タンパク質とからなるタンパク質複合体基盤上にドット状または線上に配列、固定したことを特徴とするバイオセンサー、または該タンパク質複合体が基盤上に形成した凹み検体液中の物質と接触が可能であるように充填されていることを特徴とするバイオセンサー、または該タンパク質複合体が検体液中の物質と接触が可能であるように容器内に充填されていることを特徴とするバイオセンサーを要旨とする。
また、本発明は、カイコ細胞質多角体病ウイルスが封入されるカイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質とカイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基まで領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質、具体的には蛍光または発光機能を有するタンパク質、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体、および生理活性タンパク質からなる群から選ばれた少なくとも1種である目的タンパク質とからなるタンパク質複合体が容器内に充填された固定化酵素を要旨とする。
以上、詳しく説明したとおり、本発明によって、本来昆虫ウイルスが封入される多角体を構成するタンパク質である多角体タンパク質と細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の限定された領域のみをシグナルとして、これを目的タンパク質に導入することにより、多角体タンパク質と目的タンパク質からなるタンパク質複合体を効率よく生産できる。
又、酵素活性、抗原・抗体反応、タンパク質間相互作用などの生理活性機能を有するタンパク質分子を多角体タンパク質によって包囲することによって得られたタンパク質複合体は、優れたバイオセンサーや固定化酵素としての使用が可能である。
本発明に係るタンパク質複合体は、昆虫ウイルスが封入される多角体タンパク質で、細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の限定された領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質を包囲してなる。ここで、包囲とは、目的タンパク質が多角体タンパク質内に完全に包み込まれた状態と多角体タンパク質外に一部露出して埋入された状態とを含むことを意味する。また、複合体の形状としては、立方体、直方体、円柱などの定形や不定形の粒子状が含まれる。このことによって、包囲される目的タンパク質の量を増加させたり、目的タンパク質のサイズを大きくすることが出来、又生理活性機能や触媒機能などの機能を飛躍的に高めることができる。
本発明において、VP3の限定された領域は41アミノ酸残基から79アミノ酸残基の範囲である。なお、手数がかかり非効率になるが、N末端から41アミノ酸残基から79アミノ酸残基の領域とその領域のN末端もしくはC末端に10アミノ酸残基付加したものも使用することは可能である。
さらに、目的タンパク質は、生体関連化学物質との結合の点を考慮すると酵素、抗原、抗体、受容体、サイトカインであり、光化学特性の点を考慮すると発光タンパク質であり、電子授受反応の点を考慮すると金属結合タンパク質、金属イオン含有酵素である。これらの目的タンパク質の特性の点を考慮するとこれらの中から選択し少なくとも1種である構成が好適である。
本発明に係るタンパク質複合体の製造方法は、VP3の限定された領域をシグナルとして有する目的タンパク質のDNAを組み込んだベクタ−と多角体タンパク質のDNAを組み込んだベクタ−とを同時またはともに昆虫細胞、動物細胞、植物細胞、無細胞などの細胞に導入した後、それぞれの細胞に適した条件で培養することからなる。このことによって、タンパク質複合体の機能を低下させることなく効率よく製造することができる。ただし、目的タンパク質のDNAを組み込んだベクタ−と多角体タンパク質のDNAを組み込んだベクタ−とは、プラスミドベクターやウイルスベクターなどであり、これらはそれぞれDNAを導入する細胞に適したものを選択すれば良い。
本発明のタンパク質複合体の用途としては、基盤上にタンパク質複合体を配列・固定することにより受容体とし、SPR、フォトンカウンターまたは水晶振動子などのトランスデューサーによって、光量または質量を電気信号に変換し、表示することにより、免疫センサー、遺伝子センサー、脂質センサーなどのバイオセンサーとして適用することができる。基盤の材質には、ガラス、プラスチック、金属などの使用が可能である。又、基盤とタンパク質多角体との接着手段に、ゼラチン、高分子ポリマ−などの接着剤の使用が可能である。
また、上記基盤に代えて、検体液が通過可能にした筒状の容器をもちいて、この容器内にタンパク質複合体を検体液中の物質と接触可能に充填することによりバイオセンサ−として適用することが出来る。
さらに、触媒能を有するプロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼなどの酵素のDNAを実施例1と同じ方法で粒子状タンパク質複合体となし、これを種々の形態の容器に充填することにより、触媒能を有する固定化酵素として適用することが出来る。
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
本発明をより詳細に説術するために、実施例及び添付の図面に従ってこれを説明する。
(1)多角体タンパク質を作るウイルスの作成
昆虫細胞Spodoptera Frugiperda由来のIPLB-Sf21-AE(Sf21)で多角体を作製する場合、カイコ細胞質多角体病ウイルス(Bombyx mori cytoplasmic polyhedrosis virus, BmCPV)の立方体の多角体を形成させるためにBmCPVのH系統の多角体タンパク質遺伝子を組み込んだ組み換えウイルス(AcCP-H)(Mori et al. (1993) J. Gen. Virol. 74, 99-102)を接種した。このAcCP-HはAutographa californica nucleopolyhedrovirus (AcNPV)由来のバキュロウイルスベクターのpolyhedrinプロモーターの下流にH系統の多角体タンパク質遺伝子を組み込んだ組換えウイルスである。
(2)外殻タンパク質VP3の限定された領域のみからなるシグナルの解析
1)外殻タンパク質VP3をコードするBmCPV S4の短小化
プラスミドpVP3(XbaI)EGFP(国際公開WO 02/36785A1号)を制限酵素XbaIで消化し、さらに制限酵素KpnIで消化した。このDNAをチューブ内でExoIII buffer 100μlに溶解し、ExonucleaseIII 1μlを加えて撹拌した後、25℃にてインキュベートした。このDNA溶液を30秒ごとに5μlずつサンプリングし、別のチューブに用意しておいたMB Nuclease Buffer 100μlに加えた。65℃で5分間インキュベートしてExonucleaseIIIを失活させた後、37℃に戻してMung Bean Nuclease 2μlを加え、37℃で30分間インキュベートした。フェノール抽出、エタノール沈殿を行った後、DNAをKlenow Buffer 50μlに溶解して、Klenow Flagment 1μlを加えた。37℃で15分間インキュベートして完全に末端修復した後、10μlを分取して、別のチューブに用意しておいたLigation Solution A 100μlに加えた。さらに、Ligation Solution B 12μlを加えて撹拌し、16℃で3時間反応させてエタノール沈殿およびリンスを行った。回収したDNAを制限酵素XbaIで1時間消化した後、100μlのコンピテントセルJM109に入れ形質転換させた。なお、以上の操作は例えばKilo-Sequence用Deletion Kit(TaKaRa社製)を用い、そのプロトコールに従って行ったものである(第1図)。
2)リコンビナントトランスファーベクターの構築
形質転換した大腸菌はカナマイシンを含む2×TYプレートに撒いて37℃で一晩培養し、生じたコロニーをカナマイシン含有2×TY培地にて37℃で一晩培養した。プラスミドDNAを抽出した後、制限酵素BglIIおよびBamHIで消化し、電気泳動を行った。DNA断片が短くなっていることを確認し、さらにシークエンス解析を行い、そのDNA断片の塩基配列を確認した。塩基配列の確認によって必要となったプラスミドDNA溶液を制限酵素NotIで消化し、バキュロウイルスベクターのトランスファーベクターpVL1392(PHARMINGEN社製)のNotI部位に挿入した。これを100μlのコンピテントセルJM109に形質転換させ、アンピシリンを含む2×TYプレートに撒いて37℃で一晩培養した。生じたコロニーをアンピシリン含有2×TY培地にて37℃で一晩培養し、プラスミドDNAを抽出し、シークエンス解析を行った。解析の結果、インサートが正しい方向に挿入されているものを選択し、リコンビナントトランスファーベクターpAcVP3(x)/EGFP(ただしxはBmCPVのVP3をコードする S4 cDNAの塩基数をあらわす)とした(第2図)。
3)リコンビナントバキュロウイルスの構築
構築したリコンビナントトランスファーベクターpAcVP3(x)/EGFP のそれぞれ5μgを0.5μgの線状のBaculogold Baculovirus DNA(PHARMINGEN社製)と同時にリポフェクチン法により昆虫培養細胞Sf21にトランスフェクションを行った。その後プラーク純化を行い、リコンビナントウイルスAcVP3(x)/EGFPを作製した。
(3)EGFPを目的タンパク質とするタンパク質複合体の作成
1)Sf21細胞におけるリコンビナントタンパク質の発現
対照としてAcVP3/GFP(Ikeda et al. (2001) J. Virol. 75, 988-995)とAcCP-H(Mori et al. (1993) J. Gen. Virol. 74, 99-102)のダブル感染やAcVP3(XbaI)/GFP(国際公開WO 02/36785A1号)とAcCP-Hのダブル感染を行った。一方、VP3の短小化を目的としてAcVP3(x)/GFPとAcCP-Hのダブル感染を行った。これらのダブル感染はそれぞれ10 p.f.u./cellで行った。ウイルスを1時間室温で細胞に吸着させた後、ウイルス液を除去し、2mlの10%仔ウシ胎児血清を含むTC-100を加え27℃で4日間インキュベートした。
2)多角体の精製
4日目の感染細胞から立方体の多角体を回収した、PBS(20mM NaH2PO4, 20mM Na2HPO4, 150mM NaCl, pH7.2)で洗った後、氷中でホモジナイザーを用いて磨砕した。磨砕液は1%のTween20で洗浄後、遠心により多角体を回収した。さらに1.5M-2.2Mの蔗糖を用いた密度勾配法で50,000 X gで45分間遠心し、多角体の分画を抽出した。抽出したサンプルはPBSで洗浄した後、15,000 X gで10分間遠心して精製した多角体を回収した。
3)多角体へのEGFP包囲の測定
AcVP3(x)/GFPとAcCP-Hおよび対照としてAcVP3/GFPとAcCP-Hのダブル感染やAcVP3(XbaI)/GFPとAcCP-Hのダブル感染した細胞から多角体を精製し蛍光顕微鏡(OLYMPUS-IX71社製)を用いて、多角体へのEGFPの包囲を、多角体からの蛍光の有無によって判別した(第3図)。その結果、いずれの場合にも多角体からの緑色蛍光が観察され、多角体の中にVP3/GFPやVP3(XbaI)/GFPが包囲されることを確認した。
次に、第2図に示す通りに作製したAcVP3(x)/GFPについてすべて、多角体へのEGFPの包囲を調べた。その結果、VP3遺伝子の5’末端から250塩基までを含む領域をEGFP遺伝子の5’末端に導入したキメラ遺伝子によってコードされるVP3(250)/GFP分子は多角体の中に包埋されることがわかった。すなわち、VP3のN末端の79アミノ酸残基までの領域にタンパク質分子を多角体の中に特異的に包埋するためのシグナル(多角体包埋シグナル)が存在することを意味し、このシグナルの存在によって、VP3(250)/GFP分子は多角体に包囲され、その結果、第3図に見られるように多角体からの緑色蛍光を観察することができた。
しかし、VP3遺伝子の5’末端から130塩基までをEGFP遺伝子の5’末端に導入したキメラ遺伝子の場合、このキメラ遺伝子によってコードされる融合GFP分子VP3(130)/GFPは、多角体に包囲される機能を消失しており、多角体からの緑色蛍光は全く観察されなかった(第3図)。これは、VP3のN末端の39アミノ酸残基までの領域には多角体包埋シグナルが存在しないことを示している。
さらにVP3の135塩基から292塩基までをPCR法により増幅させ、これをEGFP遺伝子の5’末端に導入したキメラ遺伝子を作製した。この結果、これはVP3のN末端の41アミノ酸残基から93アミノ酸残基をコードする領域がEGFPのN末端に導入されることになる。同様にこのVP3(135-292)/EGFPが多角体の中に包囲されるかどうかを確認したところ、多角体からの緑色蛍光が観察された。
以上の結果から、VP3を介して多角体にタンパク質分子が包埋されるには、VP3のN末端の極限られた領域、すなわちVP3のN末端41アミノ酸残基から79アミノ酸残基までの範囲が多角体包埋シグナルとして機能することがわかった。
VP3を短くすることの効果
VP3遺伝子の5’末端から、様々な長さの領域をコードする遺伝子をGFP遺伝子の5’末端に導入することによって、GFPのN末端にVP3由来の様々なアミノ酸配列の領域を導入した。このキメラ遺伝子から発現した融合GFP分子による緑色蛍光の発色を比較した。その結果、第4図に示す通り、GFPのN末端に導入されるVP3の領域が短くなるにつれて、緑色蛍光の発色が増大した。しかし、VP3のN末端から79アミノ酸残基よりも短くした場合では、ほぼ同じ緑色蛍光の発色であった。このように、目的タンパク質に他のアミノ酸配列を導入した場合、その配列の長さが短くなるにつれ目的タンパク質の生理活性が高くなる。しかし、その配列が必要以上に短くなるとそのシグナルとしての機能が失われる。
本発明で得られたVP3の多角体に目的タンパク質を包囲させるためのシグナルは、目的タンパク質分子に導入した場合、その目的タンパク質を多角体の中に包囲させるのに十分な機能を有し、なおかつ、その目的タンパク質の生理活性の妨げとはならない長さであった。さらに、本発明によりVP3の長さを短くしたことによって、その削除した分だけ大きな分子を多角体に包埋できることを示しており、本発明の効果は高い。
次に、実施例1の手順に従い、目的タンパク質として人由来のCyclin-dependent kinase(CDK5)を適用した、一辺が約10ミクロンの立方体のタンパク質複合体を用いたバイオセンサについて説明する。
スライドガラス上に複合体を並べバイオセンサを作成する。
スライドガラスにゼラチン溶液(ゼラチン0.5、Crk0.02)を5μl滴下した。なお、CrkはCHROMIUM POTASSIUM SULFATE(防腐剤)である。
新しいスライドガラスと表側どうしを静かに合わせ、溶液が広がったらゆっくり両側に引いた。ゼラチンが完全に乾いたら、よく撹拌した複合体溶液を1μl滴下し、その後乾燥させバイオセンサを作成した。このセンサを使用するまで蒸留水中に浸漬しておく。
なお、複合体溶液とはSf21細胞内で大量発現させた複合体を精製し、蒸留水に懸濁したものを指す。
検証
検証方法
(1)ペルオキシダ−ゼ活性の抑制
複合体を滴下した部分に過酸化水素溶液(PBSで終濃度1%に調節)をのせ、15分間室温で処理後、PBSで洗浄(過酸化水素溶液がのこさないため)した。
これによって、バックグランドとなるペルオキシダ−ゼ活性を抑制した。
(2)正常血清ブロッキング(5%NHS)
正常ウマ血清を0.3%TritonX−100を含むPBS(T−PBS)で終濃度5%になるように調節し、添加した。室温で20分間経過後、T−PBSで洗浄。
(3)一次抗体反応
5%血清を含むT−PBSで抗Cdk5モノクロ−ル抗体を100倍希釈し、37℃3時間反応させた。その後T−PBSで洗浄。
(4)ビオチン標識抗マウスIgG抗体反応
ビオチン標識した二次抗体をT−PBSで100倍希釈し、37℃で1時間反応させた。T−PBSで洗浄。
一方、ABC反応に使用するA液、B液をT−PBSで100倍希釈し、少なくとも30分は反応させておく。
(5)ABC試薬との反応(VECTASTAIN ABC KIT STANDARD PK−6100)
室温で一時間反応させた後、T−PBSで洗浄した。
(6)洗浄
次のDABはリン酸と反応して沈殿を形成するので、PBSを置き換えるために、50mMTRIS−HC(pH7.5)で軽く洗浄し、液を置換した。
(7)DAB基質とのインキュベ−ション
50mM Tris−HCI溶液にDAB粉末を50mg/mlの濃度になるよう添加し、さらに16μlの過酸化水素水を加え、室温で25分間反応させた。反応終了後、50mM Tris−HCI溶液中に浸けた。
(8)グリセリンPBSでの封入
スライドガラスが乾いたらグリセリンPBSをサンプル上に一滴おとして、うえからカバ−ガラスを気泡が入らない様にのせた。
上記の検証方法を用いて、目的タンパク質が包囲されたタンパク質複合体と何もタンパク質を包囲していない多角体に抗原・抗体反応を試みた。その結果は第5図に示すようにCdk5を包囲したタンパク質複合体では、その表面上でCdk5分子と抗Cdk5抗体に対する抗原・抗体反応を見ることができた。このように、融合目的タンパク質を包囲したタンパク質複合体の表面上で抗原抗体反応、すなわち抗原タンパク質と抗体タンパク質との間におけるタンパク質分子間相互作用を見ることできる。
第1図は、VP3遺伝子を短くするための方法とトランスファーベクターの作成を説明する図面である。
第2図は、短所化されたVP3遺伝子とそれによってコードされたアミノ酸残基の関係を示す図面である。
第3図は、短小化されたVP3遺伝子をEGFP遺伝子に導入し、これによってコードされたタンパク質が多角体の中に包囲されているかどうかを多角体からの緑色蛍光の有無によって測定したものである。
第4図は、短小化されたVP3の配列をそのN末端に持つEGFPが、多角体に包囲された状態で観察された緑色蛍光の強度を示したものである。蛍光強度の強さは1+、2+、3+、4+、5+の5段階表記した。
第5図は、VP3の39アミノ酸残基から79アミノ酸残基までを多角体に包囲させるためのシグナルとして、これをCyclin-dependent kinase 5のN末端に導入した。このタンパク質を多角体に包囲させた後、スライドガラスに貼付け、多角体表面上で抗原抗体反応を行わせたものである。

Claims (7)

  1. カイコ細胞質多角体病ウイルスが封入されるカイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質とカイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基まで領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質とからなるタンパク質複合体。
  2. 目的タンパク質が、蛍光または発光機能を有するタンパク質、酵素、抗原、抗体、サイトカイン、受容体、および生理活性タンパク質からなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載のタンパク質複合体。
  3. カイコ細胞質多角体病ウイルスの外殻タンパク質VP3の41アミノ酸残基から79アミノ酸残基までの領域を多角体包埋シグナルとして有する目的タンパク質をコードする遺伝子を組み込んだベクタ−を、カイコ細胞質多角体病ウイルスの多角体タンパク質遺伝子を組み込んだベクタ−とともに細胞に感染させた後、この細胞を培養して、その中で目的タンパク質と多角体タンパク質からなる複合構造のタンパク質複合体を製造する、タンパク質複合体の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載のタンパク質複合体を基盤上にドット状または線上に配列、固定したことを特徴とするバイオセンサー。
  5. 請求項1または2に記載のタンパク質複合体が基盤上に形成した凹み検体液中の物質と接触が可能であるように充填されていることを特徴とするバイオセンサー。
  6. 請求項1または2に記載のタンパク質複合体が検体液中の物質と接触が可能であるように容器内に充填されていることを特徴とするバイオセンサー。
  7. 請求項1または2に記載のタンパク質複合体の目的タンパク質が酵素である容器に充填された固定化酵素。
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