JP5252738B2 - 環境適応型補聴器 - Google Patents

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Description

本発明は、補聴器に関し、より詳細には、出力信号の聴力補償方式を自動的に切り替える技術に関する。
近年の補聴器は、デジタル信号処理によって、入力された音を、補聴器装用者のダイナミックレンジに合わせて圧縮処理して出力する。すなわち、小さい音は大きく、大きい音は大きすぎないように増幅することによって、補聴器装用者に聞き取りやすい音を出力している。また、音とともに周囲環境雑音も同時に増幅してしまうと音明瞭度の低下や不快感の増加が起きるので、信号(音)と雑音(環境音)の比であるSN比をより大きくするために、周囲環境雑音の影響に対応して聴力補償方式を変化させている。
従来の環境適応型補聴器は、周囲環境雑音の影響に対応して聴力補償方式を変化させるために、補聴器における1個以上のマイクロホンから取得した入力信号をもとにいくつかの特徴量を抽出し、これらの特徴量を、あらかじめ登録済みの標準パターンと比較して、入力信号との類似度の最も大きい標準パターンを選択し、標準パターンごとに聴覚の補償方法を対応づけた参照テーブルから補償方法を選択する補償方法選択部を持つことを特徴としている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−105399号公報
しかしながら、前記従来の構成では、周囲環境の推定をマイクロホンからの入力信号に頼っているため、入力信号から抽出される特徴量が似ていたり、周囲の音が時々刻々と変化する様な周囲環境においては、周囲環境の推定を誤り補聴器装用者の意図しない聴力補償方式が選択されたり、不必要に補聴処理が切り替わってしまうという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、周囲環境の推定精度を向上させることができる環境適応型補聴器を提供することを目的とする。
本発明の環境適応型補聴器は、周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、前記周囲音を入力する入力部と、あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、現在時刻を取得する時刻取得部を備え、前記予測環境参照部が、前記予測周囲環境テーブルに、所定の時間帯と前記所定の時間帯に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、前記環境推定部が、前記周囲環境候補と、前記時刻取得部により取得された現在時刻に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定し、前記予測環境参照部が、当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、前記予測周囲環境テーブルに、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、前記環境推定部が、前記周囲環境候補と、前記時刻取得部により取得された現在時刻に対応する予測周囲環境候補および前記移動速度算出部により算出された移動速度に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する。
この構成により、あらかじめ周囲環境を予測するための予測情報(周囲音以外の周囲環境に対応する情報)を設定し、入力された周囲音に基づいて推定された周囲環境をこの予測情報により調整することで、周囲環境の推定精度を向上させることができる。また、予測情報を時刻に対応する情報とすることで、時刻による周囲環境の推定精度を向上させることができる。また、予測情報を時刻と補聴器の移動速度に対応する情報とすることで、時刻および速度による周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、前記周囲音を入力する入力部と、あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、当該補聴器の現在位置を取得する現在地取得部と、を備え、前記予測環境参照部は、前記予測周囲環境テーブルに、所定の地域と前記所定の地域に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記現在地取得部により取得された現在地に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する。
この構成により、あらかじめ周囲環境を予測するための予測情報(周囲音以外の周囲環境に対応する情報)を設定し、入力された周囲音に基づいて推定された周囲環境をこの予測情報により調整することで、周囲環境の推定精度を向上させることができる。また、予測情報を現在地に対応する情報とすることで、地域による周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記予測環境参照部が、前記現在地取得部により取得された当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、前記予測周囲環境テーブルに、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前前記現在地取得部により取得された現在地に対応する予測周囲環境候補および前記移動速度算出部により算出された移動速度に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する。
この構成により、予測情報を現在地と補聴器の速度に対応する情報とすることで、地域および速度による周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、前記周囲音を入力する入力部と、あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、現在時刻を取得する時刻取得部と、当該補聴器の現在位置を取得する現在地取得部と、前記予測周囲環境テーブルに記憶された複数の予測周囲環境候補から少なくとも1つの予測周囲環境候補を選択する予測環境選択部と、を備え、前記予測環境参照部は、前記現在地取得部により取得された当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、前記予測周囲環境テーブルに、所定の時間帯と前記所定の時間帯に対応する予測周囲環境候補と、所定の地域と前記所定の地域に対応する予測周囲環境候補と、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補と、を記憶し、前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記予測環境選択部により選択された予測周囲環境候補に基づいて、前記推定周囲環境を推定する。
この構成により、あらかじめ周囲環境を予測するための予測情報(周囲音以外の周囲環境に対応する情報)を設定し、入力された周囲音に基づいて推定された周囲環境をこの予測情報により調整することで、周囲環境の推定精度を向上させることができる。また、予測情報を時刻と現在地と補聴器の速度に対応する情報とすることで、時刻、地域、速度の少なくとも1つによる周囲環境の推定精度を向上させることができる。これにより、より周囲環境の推定精度が向上する。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記時刻取得部が、補聴器外部の時計機能を持つ装置との通信により現在時刻を取得する。
この構成により、補聴器自体に時計機能を有していなくても良く、補聴器を小型化や処理負荷の軽減が可能である。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記予測環境参照部が、前記予測周囲環境テーブルに補聴器外部の装置と通信して前記予測周囲環境候補を設定する予測環境設定部と、前記予測周囲環境テーブルから所定条件に対応する予定周囲環境候補を検索する予定環境検索部とを備える。
この構成により、あらかじめ周囲環境を予測するための予測情報を設定可能となり、この予測情報を用いることで、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記環境推定部が、前記入力部により入力された周囲音に基づく入力信号から特徴量を算出する特徴量算出部と、前記特徴量に基づいて、周囲環境テーブルに格納された前記周囲環境候補ごとの類似度を算出する類似度算出部と、前記周囲環境候補ごとの前記類似度の大きさを比較して、前記推定周囲環境を決定する推定環境出力部とを備える。
この構成により、周囲環境候補ごとの類似度に基づいて推定周囲環境を決定するため、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記推定環境出力部は、決定した前記推定周囲環境と所定条件に対応する前記予測周囲環境候補が一致したか否かに基づいて、前記推定周囲環境を推定する時間間隔を変更する。
この構成により、補聴器が予測された周囲環境に存在する場合には周囲環境の推定頻度を小さくすることで、補聴器の処理負荷を軽減可能である。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記推定環境出力部が、前記周囲環境の推定に際し、前記予測周囲環境候補を勘案するか否かを切り替える。
この構成により、例えば、音信号平均音圧レベルが一定である場合には、何度も同様の推定周囲環境候補の調整を行う必要がなく、補聴器の処理負荷を軽減可能である。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記推定環境出力部が、前記入力信号の音信号平均音圧レベルが所定閾値以上である場合、前記聴力補償部におけるゲインが所定以下となる周囲環境候補を前記推定周囲環境として推定する。
この構成により、例えば、音信号平均音圧レベルが所定値よりも大きい場合、必要以上に声が増幅されることを防止可能である。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記特徴量算出部が、前記入力信号の音信号平均音圧レベル、雑音信号平均音圧レベル、音信号持続時間、および雑音信号持続時間を前記特徴量として抽出する。
この構成により、例えば、「オフィス作業」、「雑音会話」、「静か」、「会話」などの周囲環境を想定することが可能となる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記類似度算出部が、前記特徴量ごとに、前記特徴量の値と前記周囲環境テーブルに格納された周囲環境候補における所定値との差を二乗したものを積算して前記類似度とする。
この構成により、特徴量の差異が強調された類似度を算出することが可能となり、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記推定環境出力部が、前記予測周囲環境候補と一致する前記周囲環境候補の類似度に重み付けする。
この構成により、例えば0から1の間の数値を類似度に乗算することで重み付けを行うことで、予定周囲環境候補と一致する周囲環境候補の類似度が小さくなり、その周囲環境候補が推定周囲環境として選択されやすくなる。したがって、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記聴力補償方式決定部が、補聴器が持つ聴力補償機能ごとのオン/オフ情報を前記聴力補償方式として前記聴力補償部へ出力する。
この構成により、例えば、食事中には食器雑音抑制機能をオン、通勤中には電車雑音抑制機能をオンとすることで、所望の補聴処理を実現することができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記聴力補償方式決定部が、周波数帯域ごとのゲインの増減率および重み係数を前記聴力補償方式として前記聴力補償部へ出力する。
この構成により、例えば、補聴器装用者の聴力特性を考慮し、聞き取りにくい周波数帯についてはゲインの増幅率を大きくし、聞き取りやすい周波数帯についてはゲインの増幅率を小さくすることで、所望の補聴処理を実現することができる。
また、本発明の環境適応型補聴器は、前記聴力補償部が、前記入力信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して周波数帯域ごとの周波数信号を出力する周波数分割部と、前記周波数信号のパワーを計算するパワー計算部と、補聴器装用者の聴力特性に適合するようあらかじめ設定された周波数帯域ごとの設定ゲインをゲインテーブルから取得した後、前記聴力補償方式に対応して、前記周波数帯域ごとの設定ゲインを調整するゲイン調整部と、前記周波数帯域ごとのパワーに前記調整ゲインを乗算して調整信号として出力するゲイン乗算部と、前記周波数帯域ごとの調整信号をもとに、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換する周波数合成部とを備える。
この構成により、周波数毎に所望の補聴処理を行うことが可能となる。
本発明の環境適応型補聴器によれば、時間帯ごとに異なる周囲環境を予め登録し、補聴を行う際の周囲環境推定に用いるようにしたので、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
また、本発明の環境適応型補聴器によれば、場所ごとに異なる周囲環境を予め登録し、補聴を行う際の周囲環境推定に用いるようにしたので、周囲環境の推定精度を向上させることが出来る。
また、本発明の環境適応型補聴器によれば、速度ごとに異なる周囲環境を予め登録し、補聴を行う際の周囲環境推定に用いるようにしたので、周囲環境の推定精度を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図 本発明の第1の実施形態における予定環境参照部の詳細なブロック図 本発明の第1の実施形態における環境推定部の詳細なブロック図 本発明の第1の実施形態における聴力補償部の詳細なブロック図 本発明の第2の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図 本発明の第2の実施形態における地域環境参照部の詳細なブロック図 本発明の第3の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図 本発明の第3の実施形態における速度環境参照部の詳細なブロック図 本発明の第4の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図
以下に、本発明の環境適応型補聴器の実施形態を図面とともに詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図を示す。図1に示すように本実施形態の環境適応型補聴器は、入力部110と聴力補償部130と出力部150と予定環境特定部100と環境推定部200と聴力補償方式決定部220で構成される。
入力部110は、マイクロホンにより可聴領域の音を集音し、適切に増幅した後にA/D変換して入力信号120を取得する。ここで、マイクロホンは、1個の構成とすることもできるが、以下では、マイクロホンを前後2個に搭載する構成について説明する。マイクロホン2個の場合、入力部110は、2つのマイクロホンから出力されるアナログ信号をA/D変換によりデジタル信号に変換し、前側のマイクロホンが集音した信号を入力信号120a、後側のマイクロホンが集音した信号を入力信号120bとして出力する。
聴力補償部130は、入力部110により取得された入力信号120a及び入力信号120bのうち入力信号120aを、あらかじめ設定された補聴器装用者の聴力特性に適合するよう出力信号140に変換する。
出力部150は、聴力補償部130により入力信号120から変換された出力信号140を、D/A変換してレシーバー(イヤホンやスピーカー)に出力する。
予定環境特定部100は、時刻取得部160と予定環境参照部180で構成され、現在時刻の予定に対応した環境情報を出力するものである。
時刻取得部160は、補聴器に内蔵した時計機能により現在時刻170を取得する。なお、時刻取得部160は、時刻だけでなく、年月日を同時に取得することも可能であり、その場合、現在時刻170は年月日と時刻の情報を持つ。また、現在時刻170は、年月日や時刻から一対一に変換可能な数値や文字列として格納されても良い。時刻取得部160が現在時刻170を取得するタイミングは、予定環境テーブル270の時間帯設定によって決定される。後述するように、予定環境テーブル270の最小時間帯が10分であれば、10分ごとに時刻を取得する。
予定環境参照部180は、時刻取得部160により取得された現在時刻170をもとに、予定環境190を選択して聴力補償方式決定部220へ出力する。なお、予定環境参照部180は、あらかじめ設定された当該補聴器の周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部としての機能を有する。予定環境とは、補聴器装用者の予定された行動パターンにより、補聴器装用者がおかれているであろう環境のことである。図2は、本発明の第1の実施形態における予定環境参照部180の詳細なブロック図を示す。図2に示すように予定環境参照部180は、予定環境テーブル270と予定環境設定部280と予定環境検索部290で構成される。以下、図2を用いて、予定環境参照部180の詳細を説明する。
予定環境テーブル270は、時間帯と予定環境候補を対とした複数組の情報を記憶する。予定環境テーブル270の時間帯と予定環境候補は、予定環境設定部280を経由してあらかじめ図2の予定環境テーブル270に示すように設定される。予定環境設定部280は、無線通信モジュールを備えて外部の装置と通信する。例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信規格である。
予定環境設定部280は、外部の装置から送信されてくる時間帯と予定環境候補の組を、順次予定環境テーブル270へ格納する。予定環境テーブル270は、効率よく検索できるように、時間帯順に格納される。あるいは、予定環境設定部280をフィッティング装置との接続端子と繋がるようにし、フィッティング装置から時間帯と予定環境候補の組を受け取って予定環境テーブル270へ格納するようにしても良い。
ここで、予定環境候補について説明する。表1は予定環境候補の一例を示したものであり、各モードに設定されるパラメータを記載している。ここで各モード、即ち「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」「食事」「通勤」が予定環境候補である。この中で、「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」は通常環境、「食事」「通勤」を特殊環境とする。また、パラメータ「雑音抑制」「声検出度」「食器雑音抑制」「電車雑音抑制」は聴力補償方式決定部220で用いられる聴力補償方式である。各パラメータとその設定については、聴力補償方式決定部220にて詳細に説明する。
Figure 0005252738
予定環境テーブル270の時間帯は、あらかじめ定められた最小時間帯の単位で表現される。最小時間帯の単位は、例えば、10分や30分などである。時間帯ごとの予定環境候補は、標準となる候補を決めておき、標準以外の候補が予定される時間帯のみ予定環境テーブル270に記憶する。例えば、午前8時から午後10時までは「雑音会話」を標準とし、午後10時から午前8時までは「静か」を標準とする。
この時、予定環境テーブル270に標準以外は何も記憶されていなければ、上述の標準の予定環境候補がそのまま予定環境190として出力される。例えば、予定環境テーブル270に午前8時30分から午前9時までの時間帯とそのペアとして「通勤」が設定されていれば、午前8時30分から午前9時までの間は予定環境190として「通勤」が出力され、それ以外の時間帯は標準の予定環境候補が出力される。
このようにすれば、補聴設定の変更が必要な時間帯のみを記憶するように出来るため、記憶領域を削減して消費電力を削減することが出来る。もちろん予定環境テーブル270には、24時間を複数時間帯に区切り、時間帯毎に予定環境候補を格納するようにしても良い。
予定環境検索部290は、時刻取得部160から現在時刻170が更新されると、予定環境テーブル270を先頭から検索して、現在時刻170が属する時間帯の予定環境候補を参照し予定環境190として環境推定部200へ出力する。なお、あらかじめ予定環境テーブル270の時間帯を検索して最初に予定環境候補が変化する時刻と予定環境候補を記憶しておき、現在時刻170がその時刻になった時に予定環境190を更新するようにしても良い。この場合は、予定環境190が更新されるたびに予定環境テーブル270を再検索して次に予定環境候補が変化する時刻と予定環境候補を記憶する。
環境推定部200は、入力信号120から特徴量を抽出し、入力信号120に基づいて周囲環境を推定して推定周囲環境210として聴力補償方式決定部220に出力する。図3に、本発明の第1の実施形態における環境推定部200の詳細なブロック図を示す。図3に示すように環境推定部200は、特徴量算出部310と類似度算出部330と周囲環境テーブル340と推定環境出力部360で構成される。以下、図3を用いて、環境推定部200の詳細を説明する。
特徴量算出部310は、入力信号120a及び入力信号120bからビームフォーマー等を用いて音信号と雑音信号に分離する。例えばGriffiths−Jim型のビームフォーマーを用いる。そして、この音信号と雑音信号から、周囲環境を推定するために必要な特徴量320を算出する。特徴量320は、音信号平均音圧レベル、雑音信号平均音圧レベル、音信号持続時間、または雑音信号持続時間からなる。音信号平均音圧レベルは、入力信号120a及び入力信号120bから得られる音信号の音圧レベルを、過去の一定時間で平均化したものである。同様に、雑音信号平均音圧レベルは、入力信号120a及び入力信号120bから得られる雑音信号の音圧レベルを、過去の一定時間で平均化したものである。また、音信号持続時間は、入力信号120a及び入力信号120bから得られる音信号の音圧レベルが、特定の閾値レベル以上である状態が、過去どのぐらいの時間持続したかを示すものである。同様に、雑音信号持続時間は、入力信号120a及び入力信号120bから得られる雑音信号の音圧レベルが、特定の閾値レベル以上である状態が、過去どのぐらいの時間持続したかを示すものである。
類似度算出部330は、特徴量算出部310で算出された特徴量320をもとに、周囲環境テーブル340に格納された周囲環境候補ごとに定められた特徴量との類似度350を算出する。周囲環境テーブル340には、周囲環境候補ごとに、その環境を表すIDとその環境におけるいくつかの標準的な特徴量の値を組にして、周囲環境候補の数分だけ複数組が格納されている。
ここで、周囲環境候補について説明する。表2は周囲環境候補の一例を示したものであり、各モードに設定されるパラメータを記載している。予定環境候補と同じく、各モード、即ち「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」が周囲環境候補である。また、パラメータ「雑音抑制」「声検出度」は聴力補償方式決定部220で用いられる聴力補償方式である。予定環境候補と異なるのは、モードは通常環境のみであり、特殊環境とそれに対応するパラメータが無い点である。これは、「食事」や「通勤」といった特殊環境における標準的な特徴量が、「雑音会話」や「オフィス作業」の標準的な特徴量と酷似しており、入力信号120からだけでは特殊環境を推定することが困難なためである。
Figure 0005252738
例えば、「静か」の環境における特徴量の標準値は、音信号平均音圧レベルと雑音信号平均音圧レベルが低く、音信号持続時間と雑音信号持続時間が短く設定される。また、「会話」の環境においては、音信号平均音圧レベルが高く、雑音信号平均音圧レベルが低く設定される。同様に、「雑音会話」の環境においては、音信号平均音圧レベルが低く、雑音信号平均音圧レベルが高く設定され、「オフィス作業」の環境においては、音信号平均音圧レベルと雑音信号平均音圧レベルが高く設定される。周囲環境テーブル340の環境候補のIDと標準的な特徴量の値は、予定環境テーブル270と同様に、外部のフィッティング装置などから環境候補設定部(図示せず)を経由してあらかじめ設定される。
類似度算出部330は、特徴量算出部310で算出された4個の特徴量320、すなわち、音信号平均音圧レベル、雑音信号平均音圧レベル、音信号持続時間、雑音信号持続時間のそれぞれについて、周囲環境テーブル340に格納された全ての環境候補ごとに設定された4個の特徴量の標準値との差を求め、それぞれの差を二乗したものを加算して類似度350とする。類似度350は、4個の特徴量から1個の値として計算される。環境候補ごとに算出される類似度350は、値が小さければ類似性が高く、値が大きければ類似性が低いことを意味する。ここで類似度350は周囲環境テーブル340の環境候補とそれぞれの環境候補との類似度が配列となって推定環境出力部360へ伝送される。
推定環境出力部360が、類似度350を補正して、補正した類似度の中で最小となる類似度に対応する環境候補を推定周囲環境210として出力する。すなわち、推定環境出力部360は、予定環境参照部180により参照された予定環境190を参照し、予定環境190と一致する環境候補に対応する類似度に0以上1以下の重みを付けて値を小さくすることにより類似度350を調整する。
以上のように、予定環境190と一致する環境候補の類似度が小さくなることにより、予定環境190と一致する環境候補が推定周囲環境210として選択されやすくなる。また、特徴量320が予定環境190に対応するものと著しく異なる特徴を示していた場合は、類似度算出部330から出力される類似度350は予定環境190と異なる環境候補に対応するものが小さくなり、予定環境190と一致する環境候補に対応する類似度は相対的に大きくなる。推定環境出力部360で類似度の補正が行われて予定環境190に対応する類似度が小さくなっても最小とはならないため、補聴器に入力された音情報から推定される環境候補と著しく異なる予定環境190は、推定周囲環境210としては選択されない。
推定環境出力部360で予定環境190と一致する環境候補に対応した類似度に付けられる重みの値は、このような場合には予定環境190に対応する類似度が最小にならないように規定される。これにより、使用者が予め時刻で設定した周囲環境とは大きく異なる環境にあった場合には、周囲環境の情報が優先されて、通常とは異なる予定外の行動に対応が出来る。
例えば、類似度算出部330から出力された類似度350のうち「静か」が最小となった時に、予定環境190として「雑音会話」が入力されても、推定環境出力部360は「静か」を選択する。これは、「静か」の音信号平均音圧レベルと雑音信号平均音圧レベルが低いのに対して、「雑音会話」の音信号平均音圧レベルと雑音信号平均音圧レベルが強いため、両者の類似度の差が大きく、著しく異なる環境となるからである。同様に「会話」と「オフィス作業」は著しく異なる環境として類似度350が優先される。逆に「静か」と「会話」または「オフィス作業」、「雑音会話」と「会話」または「オフィス作業」は類似度の差が小さく、似た環境として予定環境190により入れ替わりやすくする。これらを両方満たす重みの値を定めれば良い。以上は、予定環境190として通常環境が選択された場合の説明である。
次に、予定環境190として「食事」「通勤」の特殊環境が選択された場合の推定環境出力部360の動作について説明する。特殊環境は、4つの通常環境のいずれかに「食事」「電車」といったパラメータを追加したものである。従って、推定環境出力部360は予定環境190が通常環境であった時と同じくして類似度350の補正を行って、4つの通常環境の何れかを選択する。さらに特殊環境のパラメータの有無を加えて推定周囲環境210として出力する。
即ち、推定周囲環境210は、4つの通常環境の何れかという情報と、特殊環境に対応するパラメータの有無を聴力補償方式決定部220へ出力するものである。例えば、予定環境候補が表1のものであれば、予定環境190が通常環境の時は、4つの通常環境の何れかと食器OFF電車OFFという情報になる。また、予定環境190が「食事」の時は4つの通常環境の何れかと食器ON電車OFFという情報になる。
なお、予定環境190として特殊環境が選択された場合には、通常環境が設定されていなくてもよい。このように通常環境が設定されていない場合には、予定環境190と環境候補が一致しないことになる。
あるいは推定環境出力部360は、特徴量算出部310が出力する特徴量320を受け取り、推定周囲環境210の選択を変更するようにしてもよい。例えば、音信号平均音圧レベルが大きすぎる場合に声検出度を強とする「会話」や「雑音会話」が選択されると、必要以上に声が増幅されることが考えられる。このような場合には聴力補償部130で自動的に調整することも可能であるが、環境推定部200にて補正しても良い。具体的には、音信号平均音圧レベルを所定の閾値と比較して、閾値よりも大きければ「静か」あるいは「オフィス作業」を選択するようにする。つまり、推定環境出力部360は、入力信号の音信号平均音圧レベルが所定閾値以上である場合、聴力補償部130におけるゲインが所定以下となる環境候補を推定周囲環境として推定する。
同様に、音信号平均音圧レベルが小さすぎる場合や雑音信号平均音圧レベルが大きすぎるまたは小さすぎる場合にも、それぞれ閾値を設定し、閾値を越えた時には類似度350にかかわらず推定周囲環境210を選択する。
あるいは推定環境出力部360は、特徴量算出部310が出力する特徴量320を受け取り、その値によっては予定環境190に基づく類似度350の調整をキャンセルするようにしても良い。例えば、周囲環境が会話はしていないが雑音に囲まれている「オフィス作業」であるときに、「雑音会話」を予定環境190として設定しているとする。この時、使用者の前方に少し大きい動作音を発生させるパーソナルコンピュータがあると、その音質によっては、予定環境190による調整により「雑音会話」を選択するように類似度350が変わる場合もありえる。そうするとパーソナルコンピュータが発生する音が増幅され使用者が不快に感じる。このように、推定環境出力部360は、周囲環境の推定に際し、予定環境候補を勘案するか否かを切り替えてもよい。
このような場合には聴力補償部130で自動的に調整することも可能であるが、環境推定部200にて補正しても良い。具体的には、音信号平均音圧レベルが一定で所定の時間よりも長く続いている場合には、予定環境190による類似度350の調整をキャンセルする。このようにすれば、パーソナルコンピュータの動作音など一定の音を発生するものが使用者の前方に位置しているときに「雑音会話」が選択される可能性が低くなり、使用者がオフィスでパーソナルコンピュータを使用しているときに「オフィス作業」が選択されやすくなる。
次に聴力補償方式決定部220は、推定周囲環境210に対応する聴力補償方式230を決定する。聴力補償方式230は、補聴器が持つ聴力補償機能ごとの強/弱またはON/OFFを聴力補償部130へ出力する。予定環境候補が表1に示すものであれば、補聴器が持つ聴力補償機能には、雑音抑圧機能の強/弱、声検出度機能の強/弱、食器雑音抑制機能のON/OFF及び電車雑音抑制機能のON/OFFがある。聴力補償方式決定部220は、あらかじめ表1に記載されたように聴力補償機能が設定されている。例えば、「静か」では、雑音抑圧機能は弱、声検出度機能は弱と設定される。加えて、推定周囲環境210から食器雑音抑制機能と電車雑音抑制機能のON/OFFを設定する。
前述したように、聴力補償部130は、入力部110により取得された入力信号120a及び入力信号120bのうち入力信号120aを、あらかじめ設定された補聴器装用者の聴力特性に適合するよう出力信号140に変換するが、その際に聴力補償方式決定部220により決定された聴力補償方式230を参照する。図4は、本発明の第1の実施形態における聴力補償部130の詳細なブロック図を示す。図4に示すように、聴力補償部130は周波数分割部410とパワー計算部430とゲイン調整部450とゲインテーブル460とゲイン乗算部490と周波数合成部510で構成される。以下、図4を用いて、聴力補償部130の詳細を説明する。
周波数分割部410は、入力部110により取得された入力信号120a及び入力信号120bを、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して周波数帯域ごとの周波数信号420a及び周波数信号420bをパワー計算部430とゲイン乗算部490に出力する。なお、周波数分割部410の分割方法としては、フーリエ変換のように時間―周波数変換による方法、あるいは、フィルタバンクにより周波数帯域を分割するサブバンド分割と呼ばれる方法が用いられる。
パワー計算部430は、周波数信号420a及び周波数信号420bの周波数帯域ごとのパワーを計算して、入力信号120aに対応するパワー440a及び入力信号120bに対応するパワー440bとしてゲイン調整部450に出力する。
ゲイン調整部450は、補聴器装用者の聴力特性に適合するようあらかじめ設定された周波数帯域ごとの設定ゲイン470をゲインテーブル460から取得した後、聴力補償方式決定部220により決定された聴力補償方式230に対応して、周波数帯域ごとの設定ゲイン470を調整して調整ゲイン480としてゲイン乗算部490に出力する。
ゲインテーブル460には、補聴器装用者の聴力特性、すなわち、周波数帯域ごとのダイナミックレンジ(聞こえの範囲)に適合するよう設定ゲイン470が格納されている。なお、設定ゲイン470は、予定環境テーブル270と同様に、外部のフィッティング装置などからゲイン設定部(図示せず)を経由してあらかじめ設定される。
ゲイン調整部450は、例えば、雑音抑圧が弱、声検出度が弱、食器がONの場合は、パワー計算部430で計算されたパワー440a及びパワー440bから音区間と雑音区間を検出し、雑音区間で推定した雑音のスペクトルを音信号のスペクトルから減算する(スペクトルサブトラクション法として知られる)方法を用いて雑音を削減する際に削減率を小さくするとともに、音区間の増幅率を小さくし、食器がこすれるときに発生する音を削減するように設定ゲイン470を調整して調整ゲイン480を出力する。
ここで、ゲイン調整部450には、食器がこすれる時に発生する音を削減するためのゲイン、電車の走行音を削減するためのゲインが予め登録されており、そのゲインが補聴器装用者に適合したゲインに重畳される。
ゲイン乗算部490は、周波数分割部410から出力された周波数信号420aに調整ゲイン480を乗算して、調整信号500として出力する。
周波数合成部510は、周波数帯域ごとの調整信号500をもとに、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換して、出力信号140としてレシーバーへ出力する。なお、周波数合成部510は、周波数分割部410の分割方法に応じた方法で、信号を合成する。すなわち、分割方法がフーリエ変換の場合は逆フーリエ変換、また、分割方法がサブバンド分割の場合はサブバンド合成が使用される。
以上のように、第1の実施形態においては、現在時刻をもとにあらかじめ設定された予定環境を参照する予定環境参照部を備えて周囲環境の推定に用いるようにしたので、周囲環境の誤推定による補聴処理の不要な切り替わりを低減することができ、周囲環境の推定精度を向上し、補聴器装用者に不快感を与えない補聴処理の切り替えを行うことができる。
すなわち、類似度を用いて環境を推定する際に予定環境の情報が加わることにより、正しい周囲環境を選択する確からしさが向上するため、周囲環境の推定精度が向上するのである。
なお、実施形態1では、環境推定部200や聴力補償方式決定部220や聴力補償部130に関して、一例を示して説明したが、これに限定されるものではない。同業者に周知の環境推定部や聴力補償部を用いた方法に、本発明で開示する現在時刻から参照される予定環境を組み合わせて、周囲環境の誤推定を低減するようにしても良い。
また、時刻取得部160は時計機能を内蔵する構成を説明したが、補聴器外部の時計機能を持つ装置から何らかの通信部によって現在時刻を取得する構成とすることもできる。時計機能を持つ装置の例としては、携帯電話やパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などが挙げられる。なお、前記通信部は、予定環境参照部180にある予定環境設定部280と共用であっても良い。
あるいは、標準電波を受信するモジュールを有し、標準電波から現在時刻を取得する構成としても良い。
また、予定環境設定部280は、携帯電話、PDAやパーソナルコンピュータと通信し、これらのスケジューラと同期してスケジュールの更新を行うようにしても良い。この時予定環境設定部280は、送られてくるスケジュールを予定環境テーブル270で用いる予定環境に割り当てて、予定環境テーブル270に格納する。このようにすれば、補聴器装用者がスケジュールを管理するだけで容易に予定環境を更新することが出来る。
また、環境推定部200は、決定した推定周囲環境210と予定環境190が一致した場合、推定周囲環境210を推定する時間間隔を広げても良い。逆に、推定周囲環境210と予定環境190が不一致の場合は、推定する時間間隔を狭めることもできる。
また、聴力補償方式決定部220で決定される聴力補償方式230の指定方法は、エアコンの音など、特定周波数の音が定常的に発生する環境を表現できるように、周波数帯域ごとのゲインの増減率や重み係数で表現することもできる。この時は、表1の予定環境候補の特殊環境として追加すれば良い。
また、特徴量算出部310は、音信号平均音圧レベル、雑音信号平均音圧レベル、音信号持続時間、雑音信号持続時間を特徴量320として算出するとしたが、より詳細に周囲環境を推定するために、音ピッチ、音分布などの特徴量を算出するようにしても良い。
また、表1では示していないが、特殊環境として、「自転車」を追加してもよい。例えば、通勤通学等、所定の時間帯に自転車に乗車することが日課である場合に有効である。自転車乗車中には、風きり音が大きくなる。そこで、風きり音を抑制するために、風雑音抑制機能を設け、風雑音抑制機能をONとすることで、風きり音が気にならないレベルに低減させることが可能となる。
なお、風雑音を抑制する際には、所定の低周波音を抑制するようにする。また、他の特殊環境である食器雑音を抑制する際には、所定の高周波音を抑制するようにし、電車雑音を抑制する際には、所定の低周波音を抑制するようにする。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図を示す。図5に示すように本実施形態の環境適応型補聴器は、入力部110と聴力補償部130と出力部150と予定環境特定部100と環境推定部200と聴力補償方式決定部220で構成される。
第1の実施形態と異なる点は、予定環境特定部100が現在地取得部520と地域環境参照部540で構成され、地域環境550を環境推定部200に出力し、環境推定部200内の推定環境出力部360が地域環境550を用いて類似度350を調整する点である。地域環境550の内容は、第1の実施形態に示した予定環境190と同じであるので、推定環境出力部360と聴力補償方式決定部220の動作は同じとなる。
従って、本実施形態では、構成の異なる現在地取得部520と地域環境参照部540について詳細に説明し、他の要素については実施形態1と同じであるので説明を省略または簡略化する。
現在地取得部520は、補聴器に内蔵した現在地取得機能により現在地530を取得する。現在地取得部520は、例えばGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)が利用可能である。GPSでは、地球を周回する複数個の人工衛星から送出される電波を捕捉する。GPSでは、受信地点における電波の伝搬遅延を検出することによって、受信地点の位置情報を測定できる。なお、GPSは、電波の伝搬遅延時間を検出するために時刻を取得する手段が必要になる。一般に、捕捉した人工衛星の数が3〜4個あれば、受信地点の位置情報は正確である。現在地530は、上記受信地点の位置情報であり、以下では、地図上の一点を緯度と経度を用いた二次元座標で表すものとして説明する。しかしながら、位置情報のデータ書式は、地図上の一点を表すために緯度と経度を用いることもできるし、専用の三次元座標系を用いることもできるので、緯度と経度に限定されるものではない。また、現在地から一対一に変換可能な数値や文字列のデータ書式としても良い。
現在地を取得するタイミングは、例えば、10分おきにする。現在地取得部520が10分で1周するサイクルカウンタを有し、このサイクルカウンタがリセットされる度に現在地を取得するようにする。
地域環境参照部540は、現在地取得部520により取得された現在地530をもとに、あらかじめ設定された地域の地域環境候補を参照する。なお、地域環境参照部540は、あらかじめ設定された当該補聴器の周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部としての機能を有する。ここで、地域とは、地図上の特定の領域を示す。地域は、例えば2点の座標で表される矩形領域である。地域は、広さを限定するものではなく、一つの建物を示す広さの領域であっても良いし、一つの自治体を示す広さの領域であっても良い。また、地域環境候補とは、補聴器装用者にとって、その地域が最もおかれているであろうと推定される環境のことである。例えば、美術館は静かな環境であり、線路上(電車に乗っているとき)は雑音のある環境である。
図6は、本発明の第2の実施形態における地域環境参照部540の詳細なブロック図を示す。図6に示すように地域環境参照部540は、地域環境テーブル610と地域環境設定部620と地域環境検索部630で構成される。以下、図6を用いて、地域環境参照部540の詳細を説明する。
地域環境テーブル610は、地域と地域環境候補を対とした複数組の情報を記憶する。地域環境テーブル610の地域と地域環境候補は、地域環境設定部620を経由してあらかじめ図6の地域環境テーブルに示すように設定される。地域環境設定部620は、無線通信モジュールを備えて外部の装置と通信する。例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信規格である。
地域環境設定部620は、外部の装置から送信されてくる地域と地域環境の組を、順次地域環境テーブル610へ格納する。あるいは、地域環境設定部620をフィッティング装置との接続端子と繋がるようにし、フィッティング装置から地域と地域環境候補の組を受け取って地域環境テーブル610へ格納するようにしても良い。
地域は、2点の座標を対角線とする矩形領域で表される。例えば、図6の地域環境テーブル610において、一番上の地域「(E.139.41.30,N.35.41.22)−(E.139.41.32,N.35.41.25)」は、X1=E.139.41.30、Y1=N.35.41.22、X2=E.139.41.32、Y2=N.35.41.25とすると、4点(X1、Y1)、(X1、Y2)、(X2、Y1)、(X2、Y2)を頂点とする矩形の内側の領域を表す。ここで、E.139.41.30は東経139度41分30秒を示し、N.35.41.22は北緯35度41分22秒を示す。
なお、地域の指定方法は、2点の座標を対角線とする矩形領域には限定されない。円の中心座標と中心からの距離で表しても良いし、線分を表す2点の座標と線分からの距離(幅)で表しても良い。線分は、線路や道路を容易に地域として表すことができる。また、地域の指定方法は、地域の形状に応じて、矩形と円形と線分の混在であっても良い。混在する場合、外部のフィッティング装置が、設定された地域に応じて最適な指定方法を選択する。
ここで地域環境候補について説明する。表3は地域環境候補の一例を示したものであり、各モードに設定されるパラメータを記載している。ここで各モード、即ち「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」「食事」「通勤」が地域環境候補である。この中で、「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」は通常環境、「食事」「通勤」を特殊環境とする。また、パラメータ「雑音抑制」「声検出度」「食器雑音抑制」「電車雑音抑制」は聴力補償方式決定部220で用いられる聴力補償方式である。ここでは説明を簡単にするために、複数の地域情報を4つのモードに対応付けた例を示している。例えば、「静か」であれば寝室、ホテル、美術館である。この対応付けは使用者または提供者がソフトウエアなどにより自由に設定出来る。実際に地域環境テーブル610に記憶されるのは座標情報とパラメータであるが、使用者がソフトウエアを使う際に地域情報を選択することで自動的に各モードのいずれかが選択され、地域環境テーブル610へ記憶される。
Figure 0005252738
地域ごとの地域環境候補は、標準となる候補を決めておき、標準以外の候補が予定される地域のみ地域環境テーブル610に記憶する。例えば、自宅内は「静か」を標準とし、それ以外は「雑音会話」を標準とする。
この時、地域環境テーブル610に標準以外は何も記憶されていなければ、上述の標準の地域環境候補がそのまま地域環境550として出力される。地域環境テーブル610に地域と「通勤」が設定されていれば、その地域にさしかかったときに「通勤」が出力される。さらに地域環境テーブル610の地域は、地域環境検索部630の検索順に対応して、狭い領域から広い領域の順に格納しておくと良い。
このようにすれば、補聴設定の変更が必要な地域のみを記憶するように出来るため、記憶領域を削減して消費電力を削減することが出来る。
なお、表3では、通常環境として、場所によって大きく4パターンに分かれるように説明したが、地域設定をより細かく行うようにしてもよい。例えば、同じ「静か」のモードであっても、寝室、ホテル、美術館において雑音抑制、声検出度を多少異なるように設定してもよい。これにより、地域環境を細かく設定し、地域に応じて最適な聴力補償処理を行うことが可能となる。このことは、地域環境候補だけでなく、周囲環境候補についても同様である。
地域環境検索部630は、現在地取得部520から現在地530が更新されると、地域環境テーブル610を先頭から検索して、現在地530が属する地域の地域環境候補を参照し、地域環境550として環境推定部200へ出力する。現在地530が属する地域の地域環境候補が記憶されていなければ、標準の地域環境候補が出力される。
環境推定部200においては、地域環境550に基づいて類似度を調整して推定周囲環境210が決定される。
以上のように、第2の実施形態においては、現在地域をもとにあらかじめ設定された地域環境を参照する地域環境参照部をそなえて周囲環境の推定に用いるようにしたので、周囲環境の誤推定による補聴処理の不要な切り替わりを低減することができ、周囲環境の推定精度を向上し、補聴器装用者に不快感を与えない補聴処理の切り替えを行うことが出来る。
即ち、類似度を用いて環境を推定する際に地域環境の情報が加わることにより、正しい周囲環境を選択する確からしさが向上するため、周囲環境の推定精度が向上するのである。
なお、第2の実施形態では、外部のフィッティング装置から地域の緯度・経度と地域環境候補の組を受け取って地域環境テーブル610へ格納する構成例を示したが、これに限定されるものではない。現在地取得部520に地図データを持ち、現在地取得部520から取得される現在地530が、場所や建物を特定する名称であったり、畑や学校等の種別であったりしても良い。このような構成では、地域環境テーブル610を、場所や建物の名称や地域の種別と地域環境候補の組とすれば、外部のフィッティング装置での変換が不要になる。また、地域環境テーブル610を、名称や種別のカテゴリー毎に標準となる候補を決めるようにすれば、設定外の場所へ行ったとしても、カテゴリーの標準が選択されるので、適切な聴力補償方式が選択されることになる。
また、表3では示していないが、特殊環境として、「自転車」を追加してもよい。例えば、通勤通学等、所定の地域を自転車に乗車することが日課である場合に有効である。自転車乗車中には、風きり音が大きくなる。そこで、風きり音を抑制するために、風雑音抑制機能を設け、風雑音抑制機能をONとすることで、風きり音が気にならないレベルに低減させることが可能となる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図を示す。図7に示すように本実施形態の環境適応型補聴器は、入力部110と聴力補償部130と出力部150と予定環境特定部100と環境推定部200と聴力補償方式決定部220で構成される。
第2の実施形態と異なる点は、予定環境特定部100が現在地取得部520と速度環境参照部710を有して構成され、速度環境720を環境推定部200に出力し、環境推定部200内の推定環境出力部360が速度環境720(実際には速度環境720と予定環境190または地域環境550との組み合わせ)を用いて類似度350を調整する点である。速度環境720は、予定環境190または地域環境550と組み合わせて用いられるものであり、この組み合わせの内容は、第1の実施形態に示した予定環境190または第2の実施形態に示した地域環境550と同じであるので、推定環境出力部360と聴力補償方式決定部220の動作は同じとなる。
従って本実施形態では、構成の異なる速度環境参照部710について詳細に説明し、他の要素については第1の実施形態または第2の実施形態と同じであるので説明を省略または簡略化する。
速度環境参照部710は、現在地取得部520により取得された現在地530をもとに、あらかじめ設定された移動速度に対応する速度環境候補を参照する。なお、速度環境参照部710は、あらかじめ設定された当該補聴器の周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部としての機能を有する。ここで、移動速度とは、補聴器装用者が歩行や乗り物によって移動している速度を示す。移動速度は、例えば時速で表される。移動速度は、直前位置と現在地の比較により算出される。移動速度0は、静止していることを表す。また、速度環境候補とは、その速度の移動手段において最もおかれているであろうと推定される環境のことである。速度環境候補は、先の実施形態において説明した特殊環境に相当し、例えば静止中、徒歩、自転車、車、電車、新幹線、飛行機などの環境候補がある。
例えば、自転車を速度環境候補として設定すると、通勤通学等において自転車に乗車する場合に有効である。自転車乗車中には、風きり音が大きくなる。そこで、風きり音を抑制するために、風雑音抑制機能を設け、風雑音抑制機能をONとすることで、風きり音が気にならないレベルに低減させることが可能となる。
なお、速度環境720のみでは、入力信号に含まれる雑音レベルや音声レベルを十分に認識することができず、適切な雑音抑圧、音声検出を判断できないことがある。そこで、速度環境720と先の実施形態において説明した、時間に基づく予定環境190に含まれる通常環境、または、地域に基づく地域環境550に含まれる通常環境と、本実施形態の速度環境720としての特殊環境を組み合わせて環境推定部200に入力する。
図8は、本発明の第3の実施形態における速度環境参照部710の詳細なブロック図を示す。図8に示すように速度環境参照部710は、速度環境テーブル810と速度環境設定部820と速度環境検索部830と移動速度算出部840で構成される。以下、図8を用いて、速度環境参照部710の詳細を説明する。
速度環境テーブル810は、移動速度と速度環境候補を対とした複数組の情報を記憶する。速度環境テーブル810の移動速度と速度環境候補は、速度環境設定部820を経由してあらかじめ図8の速度環境テーブルに示すように設定される。速度環境設定部820は、無線通信モジュールを備えて外部の装置と通信する。例えばBluetooth(登録商標)などの無線通信規格である。
速度環境設定部820は、外部の装置から送信されてくる移動速度と速度環境の組を、順次速度環境テーブル810へ格納する。あるいは、速度環境設定部820をフィッティング装置との接続端子と繋がるようにし、フィッティング装置から移動速度と速度環境候補の組を受け取って速度環境テーブル810へ格納するようにしても良い。移動速度は、例えば時速で表されるが、分速でも良い。
例えば、速度環境テーブル810にある移動速度と「車」が設定されていれば、移動速度がその速度になったときに特殊環境として「車」が出力される。また、速度環境テーブル810の移動速度は、速度環境検索部830の検索順に対応して、遅い速度から速い速度の順に格納しておくと良い。
移動速度算出部840は、現在地取得部520から現在地530が更新されると、現在地530と直前位置850の距離と更新時間間隔から移動速度860を算出して、速度環境検索部830へ出力する。移動速度860は、まず現在地530と直前位置850の2点間の距離を求め、次に、その距離を更新時間間隔で除算することにより算出される。移動速度算出部840は、移動速度860の算出後、現在地530を直前位置850として記憶する。
速度環境検索部830は、移動速度算出部840から移動速度860が更新されると、速度環境テーブル810を先頭から検索して、移動速度860に対応する移動速度の速度環境候補を参照する。そして、この速度環境候補を速度環境720として、予定環境190または地域環境550と組み合わせて環境推定部200へ出力する。
環境推定部200においては、速度環境720、および、予定環境190または地域環境550に基づいて類似度を調整して推定周囲環境210が決定される。
以上のように、第3の実施形態においては、現在の移動速度をもとにあらかじめ設定された速度環境を参照する速度環境参照部をそなえて周囲環境の推定に用いるようにしたので、周囲環境の誤推定による補聴処理の不要な切り替わりを低減することができ、周囲環境の推定精度を向上し、補聴器装用者に不快感を与えない補聴処理の切り替えを行うことが出来る。
即ち、類似度を用いて環境を推定する際に速度環境の情報が加わることにより、正しい周囲環境を選択する確からしさが向上するため、周囲環境の推定精度が向上するのである。
(第4の実施形態)
図9は、本発明の第4の実施形態における環境適応型補聴器のブロック図を示す。図9に示すように本実施形態の環境適応型補聴器は、入力部110と聴力補償部130と出力部150と予定環境特定部100と環境推定部200と聴力補償方式決定部220で構成される。
第1の実施形態と異なる点は、予定環境特定部100が時刻取得部160と予定環境参照部180と現在地取得部520と地域環境参照部540と速度環境参照部710と総合環境選択部910で構成され、総合環境920を環境推定部200に出力し、環境推定部200内の推定環境出力部360が総合環境920を用いて類似度350を調整する点である。総合環境920の内容は第1の実施形態に示した予定環境190と同じであるので、推定環境出力部360と聴力補償方式決定部220の動作は同じとなる。また、時刻取得部160と予定環境参照部180と現在地取得部520と地域環境参照部540と速度環境参照部710は、第1の実施形態1ないし第3の実施形態に示した要素と同じ動作である。
従って本実施形態では、構成の異なる総合環境選択部910について詳細に説明し、他の要素については第1の実施形態1ないし第3の実施形態と同じであるので説明を省略または簡略化する。
総合環境選択部910は、時刻取得部160により取得された現在時刻170をもとに予定環境参照部180により参照された予定環境190と、現在地取得部520により取得された現在地530をもとに地域環境参照部540により参照された地域環境550と、現在地取得部520により取得された現在地530をもとに速度環境参照部710により参照された速度環境720と予定環境190または地域環境550との組み合わせと、のいずれかを、総合環境920として選択する。
ここで総合環境候補について説明する。総合環境候補は、第1の実施形態と同じく「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」「食事」「通勤」である。この中で、「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」は通常環境、「食事」「通勤」「コンサート」「自転車」「睡眠」を特殊環境とする。また、聴力補償方式決定部220で用いられる聴力補償方式は、第1の実施形態と同じく、パラメータ「雑音抑制」「声検出度」「食器雑音抑制」「電車雑音抑制」である。
総合環境選択部910は、予定環境、地域環境、及び速度環境と予定環境または地域環境の組み合わせから総合環境920を選択する。典型的には、3個の環境から多数決で選択する。3個の環境が全て異なる場合は、あらかじめ設定された標準となる候補が選択される。
環境推定部200においては、総合環境920に基づいて類似度を調整して推定周囲環境210が決定される。
以上のように、第4の実施形態においては、予定環境、地域環境、及び速度環境と予定環境または地域環境の組み合わせの中から最適な環境を選択する総合環境選択部をそなえて周囲環境の推定に用いるようにしたので、周囲環境の誤推定による補聴処理の不要な切り替わりを低減することができ、周囲環境の推定精度を向上し、補聴器装用者に不快感を与えない補聴処理の切り替えを行うことが出来る。
即ち、類似度を用いて環境を推定する際に予定環境、地域環境、及び速度環境と予定環境または地域環境の組み合わせの情報が加わることにより、正しい周囲環境を選択する確からしさが向上するため、周囲環境の推定精度が向上するのである。
なお、第4の実施形態では、総合環境選択部910は予定環境、地域環境、及び速度環境と予定環境または地域環境の組み合わせから総合環境920を選択する構成としたが、現在時刻170、現在地530、移動速度860と現在時刻170または現在地530の組み合わせから選択する構成としても良い。このように構成すれば、より多くの環境を識別可能となる効果を有する。例えば、総合環境候補として、「コンサート」「自転車」「睡眠」などの環境候補を追加し、第1の実施形態ないし第3の実施形態の環境候補を拡張したものとし、この中で、「静か」「会話」「雑音会話」「オフィス作業」は通常環境、「食事」「通勤」「コンサート」「自転車」「睡眠」を特殊環境としてもよい。また、聴力補償方式決定部220で用いられる聴力補償方式として、「ハウリング抑制」「風雑音抑制」などのパラメータを追加し、第1の実施形態のパラメータを拡張したものとしてもよい。
このように構成することで、スケジュールと場所から「コンサート」を識別し、ハウリングの誤検出を除去するために「ハウリング抑制」をオフにすることができる。また、場所と移動速度から、「自転車」を識別し、「風雑音抑制」をオンにすることができる。また、スケジュールと移動速度から、「睡眠」を識別することができる。また、スケジュールと場所と移動速度から、「通勤」を識別することができる。これにより、正しい周囲環境を選択する確からしさが向上する。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2007年6月28日出願の日本特許出願No.2007-169939に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明にかかる環境適応型補聴器は、周囲環境を推定して補聴特性を変更する構成を有し、持ち運び型の補聴装置等として有用である。
100 予定環境特定部
110 入力部
120 入力信号
130 聴力補償部
140 出力信号
150 出力部
160 時刻取得部
170 現在時刻
180 予定環境参照部
190 予定環境
200 環境推定部
210 推定周囲環境
220 聴力補償方式決定部
230 聴力補償方式
270 予定環境テーブル
280 予定環境設定部
290 予定環境検索部
310 特徴量算出部
320 特徴量
330 類似度算出部
340 周囲環境テーブル
350 類似度
360 推定環境出力部
410 周波数分割部
420 周波数信号
430 パワー計算部
440 パワー
450 ゲイン調整部
460 ゲインテーブル
470 設定ゲイン
480 調整ゲイン
490 ゲイン乗算部
500 調整信号
510 周波数合成部
520 現在地取得部
530 現在地
540 地域環境参照部
550 地域環境
610 地域環境テーブル
620 地域環境設定部
630 地域環境検索部
710 速度環境参照部
720 速度環境
810 速度環境テーブル
820 速度環境設定部
830 速度環境検索部
840 移動速度算出部
850 直前位置
860 移動速度
910 総合環境選択部
920 総合環境

Claims (16)

  1. 周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、
    前記周囲音を入力する入力部と、
    あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、
    前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、
    前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、
    前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、
    この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、
    現在時刻を取得する時刻取得部を備え、
    前記予測環境参照部は、前記予測周囲環境テーブルに、所定の時間帯と前記所定の時間帯に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、
    前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記時刻取得部により取得された現在時刻に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定し、
    前記予測環境参照部は、
    当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、
    前記予測周囲環境テーブルに、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、
    前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記時刻取得部により取得された現在時刻に対応する予測周囲環境候補および前記移動速度算出部により算出された移動速度に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する
    環境適応型補聴器。
  2. 周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、
    前記周囲音を入力する入力部と、
    あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、
    前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、
    前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、
    前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、
    この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、
    当該補聴器の現在位置を取得する現在地取得部と、
    を備え、
    前記予測環境参照部は、前記予測周囲環境テーブルに、所定の地域と前記所定の地域に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、
    前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記現在地取得部により取得された現在地に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する
    環境適応型補聴器。
  3. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記予測環境参照部は、
    前記現在地取得部により取得された当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、
    前記予測周囲環境テーブルに、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補とを記憶し、
    前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前前記現在地取得部により取得された現在地に対応する予測周囲環境候補および前記移動速度算出部により算出された移動速度に対応する予測周囲環境候補とに基づいて、前記推定周囲環境を推定する
    環境適応型補聴器。
  4. 周囲音から出力音を生成する環境適応型補聴器であって、
    前記周囲音を入力する入力部と、
    あらかじめ設定された当該補聴器の前記周囲音以外の周囲環境に対応する予測周囲環境候補を記憶する予測周囲環境テーブルを有する予測環境参照部と、
    前記入力部により入力された周囲音に基づいて当該補聴器の周囲環境候補を推定し、前記周囲環境候補および前記予測周囲環境候補に基づいて、推定周囲環境を推定する環境推定部と、
    前記環境推定部により推定された推定周囲環境に基づいて、当該補聴器の補聴方式を決定する聴力補償方式決定部と、
    前記聴力補償方式決定部により決定された補聴方式に基づいて、前記入力部により入力された周囲音を加工する聴力補償部と、
    この聴力補償部により加工された周囲音を前記出力音として出力する出力部と、
    現在時刻を取得する時刻取得部と、
    当該補聴器の現在位置を取得する現在地取得部と、
    前記予測周囲環境テーブルに記憶された複数の予測周囲環境候補から少なくとも1つの予測周囲環境候補を選択する予測環境選択部と、
    を備え、
    前記予測環境参照部は、
    前記現在地取得部により取得された当該補聴器の現在位置の変化量に基づいて移動速度を算出する移動速度算出部を備え、
    前記予測周囲環境テーブルに、所定の時間帯と前記所定の時間帯に対応する予測周囲環境候補と、所定の地域と前記所定の地域に対応する予測周囲環境候補と、所定の速度と前記所定の速度に対応する予測周囲環境候補と、を記憶し、
    前記環境推定部は、前記周囲環境候補と、前記予測環境選択部により選択された予測周囲環境候補に基づいて、前記推定周囲環境を推定する
    環境適応型補聴器。
  5. 請求項1または4に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記時刻取得部は、補聴器外部の時計機能を持つ装置との通信により現在時刻を取得する
    環境適応型補聴器。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記予測環境参照部は、
    前記予測周囲環境テーブルに補聴器外部の装置と通信して前記予測周囲環境候補を設定する予測環境設定部と、前記予測周囲環境テーブルから所定条件に対応する予定周囲環境候補を検索する予定環境検索部と
    を備える環境適応型補聴器。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記環境推定部は、
    前記入力部により入力された周囲音に基づく入力信号から特徴量を算出する特徴量算出部と、
    前記特徴量に基づいて、周囲環境テーブルに格納された前記周囲環境候補ごとの類似度を算出する類似度算出部と、
    前記周囲環境候補ごとの前記類似度の大きさを比較して、前記推定周囲環境を決定する推定環境出力部と
    を備える環境適応型補聴器。
  8. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記推定環境出力部は、決定した前記推定周囲環境と所定条件に対応する前記予測周囲環境候補が一致したか否かに基づいて、前記推定周囲環境を推定する時間間隔を変更する
    環境適応型補聴器。
  9. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記推定環境出力部は、前記周囲環境の推定に際し、前記予測周囲環境候補を勘案するか否かを切り替える
    環境適応型補聴器。
  10. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記推定環境出力部は、前記入力信号の音信号平均音圧レベルが所定閾値以上である場合、前記聴力補償部におけるゲインが所定以下となる周囲環境候補を前記推定周囲環境として推定する
    環境適応型補聴器。
  11. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記特徴量算出部は、前記入力信号の音信号平均音圧レベル、雑音信号平均音圧レベル、音信号持続時間、および雑音信号持続時間を前記特徴量として抽出する
    環境適応型補聴器。
  12. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記類似度算出部は、前記特徴量ごとに、前記特徴量の値と前記周囲環境テーブルに格納された周囲環境候補における所定値との差を二乗したものを積算して前記類似度とする
    環境適応型補聴器。
  13. 請求項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記推定環境出力部は、前記予測周囲環境候補と一致する前記周囲環境候補の類似度に重み付けする
    環境適応型補聴器。
  14. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記聴力補償方式決定部は、補聴器が持つ聴力補償機能ごとのオン/オフ情報を前記聴力補償方式として前記聴力補償部へ出力する
    環境適応型補聴器。
  15. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記聴力補償方式決定部は、周波数帯域ごとのゲインの増減率および重み係数を前記聴力補償方式として前記聴力補償部へ出力する
    環境適応型補聴器。
  16. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の環境適応型補聴器であって、
    前記聴力補償部は、
    前記入力信号を時間領域の信号から周波数領域の信号に変換して周波数帯域ごとの周波数信号を出力する周波数分割部と、
    前記周波数信号のパワーを計算するパワー計算部と、
    補聴器装用者の聴力特性に適合するようあらかじめ設定された周波数帯域ごとの設定ゲインをゲインテーブルから取得した後、前記聴力補償方式に対応して、前記周波数帯域ごとの設定ゲインを調整するゲイン調整部と、
    前記周波数帯域ごとのパワーに前記調整ゲインを乗算して調整信号として出力するゲイン乗算部と、
    前記周波数帯域ごとの調整信号をもとに、周波数領域の信号を時間領域の信号に変換する周波数合成部と
    を備える環境適応型補聴器。
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