JP5251639B2 - 半導体装置の設計検証装置 - Google Patents
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Description
断線不良が発生するかしないかを検証するには、従来、以下の対応がなされていた。
(a) 配線幅が一定値以上の場合、複数ビアにする。
(b) 配線幅が一定値以下の場合、配線総面積と配置ビア数の比が一定値以上の場合、複数ビア化やダミービアの挿入により、配置ビア数を増やす。
特許文献2には、ダミービアを挿入する方法が記載されている。
配線の設計情報に基づいて、2段階で配線を分割する(干渉領域を設定する)ことにより、配線分割及び各ビアにおける面積算出を可能にする。干渉領域は以下の役割を持っている。
(1)ストレスの影響を考慮した配線分割を可能とする。
(2)一定領域にビアが複数配置されていた場合、どのビアにどの配線のストレスが波及するかを定義可能とする。干渉領域はビアの領域を大きくする(ビアをOversizeにする)ことで作成される。この時のOversize値をパラメータとすることにより、(1)(2)の配線分割度合いをコントロール可能とする。
まず、ステップS10において、処理対象レイアウトデータの指定を行う。これは、CAD上などで、半導体装置の設計上のうち、ビアの配置に関して検証を行いたい部分を指定するものである。ステップS11において、検証対象のビアを指定する。すなわち、半導体装置は、多層配線で設計されているが、このうち、処理対象となるビア層を1層指定するものである。ステップS12において、検証対象Metalの指定を行う。このMetalというのは、金属でできた配線のことを意味し、半導体装置の多層に渡る配線のうち、どの配線について、検証を行うかを指定するものである。この指定では、ビアの上層又は下層のMetal層を指定する。ステップS13において、ビアのOversize値”X”の指定を行う。これは、ビアの情報を大きなサイズの情報に書き換える場合、その拡大されたビアの大きさを指定するものである。具体的に、サイズを指定する。
ステップS21において、n=1とし、ステップS22において、n番目の交点(CROSS{n})を抽出し、ステップS23において、交点CROSS{n}と接続するWireとHaloを抽出する。ステップS24において、設計ルール違反か否かを判断する。ステップS24の判断においては、1つのビアに対して、接続可能な配線の最大面積をYとすると、総面積=(Crossの面積)+(接続するすべてのWireの面積)+(接続するすべてのHaloの面積)>Yとなる場合に設計違反であると判断する。ステップS24の判断で、設計ルール違反がないと判断された場合には、ステップS26に進む。ステップS24の判断で、設計ルール違反があると判断された場合には、ステップS25でエラーレポートを出力して、ステップS26に進む。エラーレポートとしては、エラーとなったCrossの座標情報、エラーとなったCrossに含まれるビアの座標情報、エラーとなった総面積の面積値、Crossに接続するWire、Haloの座標情報を出力することが一例として考えられる。エラーレポートは、エラーと判定されたCrossごとに生成されるが、処理結果を1つにまとめてファイルに出力することも可能である。また、エラーレポートは、GUI(Graphical User Interface)を介して、レイアウトデータ上で視覚的に確認可能なように表示してもよい。ステップS26では、n=n+1として、ステップS27で、nがCrossの総数(総数m)以上か否かを判断し、NoならばステップS22に戻り、Yesならば処理を終了する。
・ビアの上層Metalのみ考慮
・ビアの下層Metalのみ考慮
・ビアの上下のMetal層とも考慮
上下のMetal層とも考慮する場合は、前述のフローを以下の様にフローを変更することで実現可能となる。
・ステップS12においてビアの上層、下層、両方のMetal層を選択する。
・上層、下層、それぞれのMetal層に関してステップS15からステップS27のフローを実行する。
図12の(1)は、ビアをOversizeにした様子である。(2)に示される領域AがビアをOversizeにして残ったMetal部分の領域である。次に、Oversize領域のうち、Metalとの共有エッジと元のビア(ビアの内包)との距離がOversize値X以下の領域を抽出する。この領域は、(3)のBの領域である。更に、Oversize領域のうち、Metal内部のエッジと領域Bの内包(内部の領域)との距離がX以下の領域を抽出する。この領域は、(4)のCの領域である。そして、ビアと、領域Bと、領域Cを合わせたものをCrossとし、Oversize領域のうち、Cross以外の領域をHaloとする。このようにして、(5)に示すように、配線のMetalがWireと、Crossと、Haloに分割される。そして、1つのCrossと、これに接続されているすべてのHaloとWireを合わせた領域が、Crossが特定するビアに影響のある配線部分となる。(6)に示されるように、領域DがCross1に影響のある領域である。また、(7)は、Cross2に影響のある領域Eを、(8)は、Cross3に影響のある領域Fを示している。なお、Haloは、無い場合があるので、この場合には、Haloの面積はゼロとすればよい。
図13の左側の配線パターンを上記方法により分割すると、図13の右側のように、すべての配線パターンが、Wire、Cross、Haloに分割される。そして、各Crossについて、Crossに接続されるHaloとWireとを合わせた領域を、当該Crossに影響を与える領域とする。Haloが無い場合は、Haloの面積はゼロとして扱う。
図14(a)は、ビアが横方向の配線の真ん中に位置している場合であり、Oversize値を設定して、Wireを分割している。図14(b)は、ビアの位置が上方向にずれた場合であり、この場合にも図14(a)と同様の分割をしようとすると、ビアの下側のOversize値が大きく必要となる。図14(c)は、更に、ビアが上側に移動した場合であり、この場合には、横方向のWireが分割されていない。図14(d)においても、ビアが縦方向の配線内部に入り込み、横方向の配線はまったく分割されておらず、これを分割するためには、Oversize値をかなり大きく設定しなおさなくてはならない。このように、適切にWireを分割する場合には、Oversize値の設定が重要になってくる。したがって、Oversize値の設定においては、以下の事実を勘案する。
干渉領域(Halo)を形成する際のOversizeの値として、
Oversize値={対象となる配線の最大幅}−{ビアサイズ}
をとるのが一般的な考え方である。Oversize値がこれより小さいと配線が分割できない場合がある一方、Oversize値がこれより小さいとCross, Haloを小さく設定できる。Oversize値がこれより大きいと交点を分割しやすい(分割しすぎる)が、Oversize値がこれより大きいとCross, Haloが大きくなり、Wireが小さくなる。
図16(a)、(b)は、入力レイアウトの例を示す。Metalの交点部分に2つずつビアが配置されている例であるが、ビアの位置がそれぞれ異なっている。点線内で囲まれた部分が検証したい部分である。図17は、検証結果を示しており、図17(a)が図16(a)の検証結果であり、図17(b)が図16(b)の検証結果である。図17のような表示のほかに、Crossごとに、これに接続するすべてのWireとHaloの面積やWireのCross数に対する比などを計算し、設計ルール違反となった部分については、ハイライトして表示するなどの処理を施す。
チップレベルで全ての配線層及びビアを対象とした応力シミュレーションを実施しようと試みた場合、対象となるデータ量が膨大で、処理しきれない可能性がある。そこで、本実施形態の検証フローを応力シミュレータの前処理として利用する。本実施形態の処理結果を危険箇所として応力シミュレータに引き渡すことにより、危険箇所に関する詳細解析のみを選択的に短時間で実施することが可能となる。
設計検証装置は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、HDD(ハードディスクドライブ)104と、HD(ハードディスク)105と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)106と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク:CD−ROMやDVD等も含む)107と、ディスプレイ108と、I/F(インターフェース)109と、キーボード110と、マウス111と、スキャナ112と、プリンタ113と、を備えている。また、各構成部はバス100によってそれぞれ接続されている。
図22は標準的な配線配置フローを表した図である。
図23は既存の配置配線処理終了後の後処理としてビア挿入を行うフローを表した図である。図23において、図22と同様の処理には同じ参照符号を付して、詳細な説明を省略する。図55の内部DRCは、本実施形態の検証方法を含まない設計ルールのチェックである。本実施形態の検証方法は、ステップS56のDRCにおいて適用される。ステップS56の追加DRCにおいて、NGが出る場合には、複数ビア化あるいはダミービアの挿入を繰り返し行い、ステップS56でOKが出るまで繰り返す。ステップS56でOKが出たら、チップデータをチップ物理データとして出力して、設計を終わる。
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 HDD
105 HD
106 FDD
107 FD
108 ディスプレイ
109 I/F
110 キーボード
111 マウス
112 スキャナ
113 プリンタ
114 ネットワーク
Claims (8)
- 半導体装置の設計検証装置において、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込むレイアウト読み込み部と、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記複数のビアの1つに対して、該ビアに接する前記クロス領域と、該クロス領域に接続するすべての前記ワイヤ領域と該クロス領域に接続する全ての前記ハロー領域との合計の面積が所定値以上の場合にエラーを出力する検証部とを備えることを特徴とする設計検証装置。 - 半導体装置の設計検証装置において、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込むレイアウト読み込み部と、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記ワイヤ領域1つに対して、該ワイヤ領域の面積と、該ワイヤ領域に接続する前記クロス領域の数との比が所定値以上であった場合に、エラーを出力する検証部とを備えることを特徴とする設計検証装置。 - 半導体装置の設計検証装置において、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込むレイアウト読み込み部と、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記ワイヤ領域1つに対して、該ワイヤ領域の面積と該ワイヤ領域に接続する前記クロス領域との合計の面積と、該ワイヤ領域に接続する該クロス領域の数との比が所定値以上であった場合に、エラーを出力する検証部とを備えることを特徴とする設計検証装置。 - 前記エラー出力は、エラーとなった前記クロス領域の座標情報、エラーとなった該クロス領域に含まれるビアの座標情報、エラーとなった総面積の面積値、該クロス領域に接続する前記ワイヤ領域、前記ハロー領域の座標情報を出力することを特徴とする請求項1、2、あるいは、3のいずれか1項に記載の設計検証装置。
- 半導体装置の設計検証方法において、
コンピュータが、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込み、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記複数のビアの1つに対して、該ビアに接する前記クロス領域と、該クロス領域に接続するすべての前記ワイヤ領域と該クロス領域に接続する全ての前記ハロー領域との合計の面積が所定値以上の場合にエラーを出力することを特徴とする設計検証方法。 - 半導体装置の設計検証方法において、
コンピュータが、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込み、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記ワイヤ領域1つに対して、該ワイヤ領域の面積と、該ワイヤ領域に接続する前記クロス領域の数との比が所定値以上であった場合に、エラーを出力することを特徴とする設計検証方法。 - 半導体装置の設計検証方法において、
コンピュータが、
前記半導体装置のレイアウトの情報を読み込み、
前記レイアウトの情報に含まれる隣接して配置される複数のビアに対して、前記複数のビアにストレスを与える配線部分を特定し、
前記複数のビアが配置される配線の最大幅に基づいて前記複数のビアのそれぞれの周囲にオーバサイズ領域を設定し、
前記配線部分から前記オーバサイズ領域および前記複数のビアを除外した領域をワイヤ領域と設定し、
前記配線部分と、前記オーバサイズ領域および前記それぞれのビアとが重なる領域をクロス領域と設定し、
前記クロス領域内で前記複数のビアの間に位置し前記複数のビアの影響が互いに干渉する領域をハロー領域と設定し、
前記ワイヤ領域1つに対して、該ワイヤ領域の面積と該ワイヤ領域に接続する前記クロス領域との合計の面積と、該ワイヤ領域に接続する該クロス領域の数との比が所定値以上であった場合に、エラーを出力することを特徴とする設計検証方法。 - 前記エラー出力は、エラーとなった前記クロス領域の座標情報、エラーとなった該クロス領域に含まれるビアの座標情報、エラーとなった総面積の面積値、該クロス領域に接続する前記ワイヤ領域、前記ハロー領域の座標情報を出力することを特徴とする請求項5、6、あるいは、7のいずれか1項に記載の設計検証方法。
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