JP5251341B2 - 耐熱性摺動用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、耐熱性摺動用部材に関する。
フェノール樹脂は、優れた耐熱性を有する樹脂であり、比較的安価に製造可能なため、当該樹脂にガラスファイバー等を添加した樹脂組成物として、耐熱性の要求される自動車や産業機械等の構成部材に幅広く用いられている。近年、このような自動車や産業機械等の分野で用いられる構成部材には、更なる軽量化、高強度化、低摩擦・低摩耗化への要請が強くなってきており、ガラスファイバーに替えてカーボンファイバー(一般に炭素繊維とも称される)を用いた部材が用いられるようになってきている。
しかしながら、150℃以上の高温度条件下において使用される摺動用部材においては、単にフェノール樹脂にカーボンファイバーを添加しただけの樹脂組成物から成形された成形品、あるいはフェノール樹脂を含浸させたカーボンファイバーを積層した成形品を用いた場合、これらの成形品は摩擦係数が高く、高摩耗を示し、摺動用部材としての使用に耐えないという問題があった。この問題に対し、フェノール樹脂に替えて、耐熱性、耐摩擦摩耗性の高いポリアミド−イミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル等を用い、更にこれらの樹脂に潤滑性等を更に向上させるために、層状ケイ酸塩、二硫化モリブデン、などの添加剤を添加することが開示されているが(特許文献1〜3)、前記樹脂材料は、高価であるうえ、成形性が悪い等の問題がある。そのため、使用用途は限定されているのが現状である。
一方、フェノール樹脂に、カーボンファイバーと共に特定の気相成長法炭素繊維(VGCF)、またはカーボンナノチューブを添加し、耐熱性、耐摩耗性を向上したフェノール樹脂組成物なども提案されているが(特許文献4、5)、このようにVGCFやカーボンナノチューブなどのナノカーボンを添加する場合、その使用量を増加させるとフェノール樹脂組成物の粘度が上昇して成形上問題が生ずる場合があるだけでなく、VGCFやカーボンナノチューブなどのナノカーボンは高価であるためコスト上の問題がある。また、フェノール樹脂に、層状ケイ酸塩、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を添加剤として使用した樹脂組成物に、更にカーボンファイバーを添加したものを成形する、又は前記樹脂組成物をカーボンファイバーに含浸させ成形する樹脂材料が開示されてはいるが、150℃以上の高温度条件下においても使用可能な摺動用部材は示されていない(特許文献5、6)。
また、高温時の摺動特性を向上させるためにPTFEを代表とする有機系固体潤滑材、層状無機材料である二硫化モリブデンを代表とする無機系固体潤滑材等を添加した場合でも、150℃以上の高温度条件下では曲げ強度等の力学的特性が低下する場合があるなどの問題があった。
特表2004−536922号公報 特表平11−510835号公報 特表2006−515638号公報 特開2006−225649号公報 特開2003−12939号公報 特開平10−36532号公報
以上の問題点に鑑み、本発明の目的とするところは、150℃以上の高温度条件下であっても、力学的特性を損なうことなく、耐摩耗性、耐摩擦性等の摺動特性が良好である耐熱性摺動用部材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)本発明は、フェノール樹脂、ピッチ系、PAN系及びレーヨン系から選ばれる1種又は2種以上のカーボンファイバー30〜80重量%、及び層状ケイ酸塩15〜30重量%を含む耐熱性摺動用部材である。

(2)本発明は、金属である摺動相手材の温度が150℃以上となる条件において動摩擦係数が0.30以下となる(1)記載の耐熱性摺動用部材である。
(3)本発明は、金属である摺動相手材の温度が150℃以上となる条件において摺動距離200km時点での摩耗高さが1000μmより小さい(1)または(2)記載の耐熱性摺動用部材である。
(4)本発明は、フェノール樹脂とカーボンファイバーを含み層状ケイ酸塩を含まないものと比較して曲げ強度が90%以上保持される(1)〜(3)の何れかに記載の耐熱性摺動用部材である。
(5)本発明は、200℃での曲げ強度が25℃曲げ強度と比較して70%以上保持される(1)〜(4)の何れかに記載の耐熱性摺動用部材である。
(6)本発明は、200℃での曲げ弾性率が25℃曲げ弾性率と比較して70%以上保持される(1)〜(5)の何れかに記載の耐熱性摺動用部材である。
本発明の耐熱性摺動用部材は、フェノール樹脂、カーボンファイバー30〜80重量%、及び層状ケイ酸塩1〜30重量%を含むため、軽量、高強度であるばかりでなく、前記摺動用部材が150℃以上の温度条件で使用されても力学的特性が良好であり、かつ150℃以上の温度条件下であっても動摩擦係数および摩耗高さの増大とならずに摺動特性が良好である。従って、本発明の耐熱性摺動用部材は、過酷な条件で使用された場合でも、安定して長期間の使用が可能である。また摺動用部材を構成する樹脂として汎用のフェノール樹脂を使用しているため、安価に摺動用部材を提供することが可能である。
本発明は、フェノール樹脂、カーボンファイバー、及び層状ケイ酸塩を必須成分として含む耐熱性摺動用部材(以下、単に摺動用部材と称する場合がある)である。
本発明で使用するフェノール樹脂を構成しているフェノール類は、特に限定されず、アルキルフェノール(クレゾール、キシレノールなど)、多価フェノール類(レゾルシンなど)、フェニルフェノール、アミノフェノールなどが挙げられる。また、アルデヒド類は、特に限定されず、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどが挙げられる。
またフェノール樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類をアルカリ触媒下で反応させたレゾール型、酸触媒下で反応させたノボラック型のいずれでもよく、摺動用部材を作製する方法などにより、適宜選択することができる。
本発明では、カーボンファイバー(炭素繊維)は、強化繊維であると同時に耐熱性、耐摩耗性を付与する物質として機能するものである。本発明で使用するカーボンファイバーとしては、特に制限はなく、耐熱性摺動用部材としての機能を妨げない範囲で、ピッチ系、PAN系、レーヨン系などのカーボンファイバーを用いることができる。
更に詳述すると、ピッチ系のカーボンファイバーは、石油ピッチを紡糸したものを炭素化することにより得ることができ、その繊維径は、概ね10〜20μmを有するものである。PAN系のカーボンファイバーは、ポリアクリロ二トリルを紡糸して炭素化することにより得ることができ、またレーヨン系のカーボンファイバーは、セルロース系繊維を炭素化することにより得ることができる。それらの繊維径は、概ね5〜10μmを有するものである。
本発明では、前記各種カーボンファイバーを1種のみ使用しても良いし、2種以上を使用しても良い。
尚、本発明においてカーボンファイバー(炭素繊維)と称するものには、気相成長法炭素繊維(VGCF)およびカーボンナノチューブと称される炭素材料は含まれない。VGCFは、炭化水素を熱分解して得られる炭素が触媒粒子の粒子を核として成長した単繊維であって、その繊維径は概ね1〜2μmであり、カーボンナノチューブは、化学的気相成長法(CVD法)等の方法により得られるものであって、その直径が0.7〜70nmで長さが数十μm程度の円筒状の炭素の結晶である。これらの炭素材料は、ピッチ系やPAN系のカーボンファイバーに比べて、かなり微細な炭素材料であり、これらを用いて所定の強度を得るためには、相当量を添加する必要がある。しかし、その相当量を添加すると、粘度が上昇し、成形する際の流動性が悪く、成形には殆ど使用できなくなるという問題が生じる。但し、成形性や、摺動用部材としての機能を妨げない程度の量を添加剤として別途添加することは、許容される。
本発明では、カーボンファイバーを他の充填材とともにフェノール樹脂中に分散させ、カーボンファイバー含有フェノール樹脂組成物を得て、摺動用部材を作製しても良いし、カーボンファイバーをクロス材として使用し、フェノール樹脂組成物を含浸して得られるプリプレグを硬化して摺動用部材を作製してもよい。
その際のカーボンファイバーの含有量は、30〜80wt%であるのが好ましく、40〜80wt%であるのがより好ましく、60〜80wt%であるのが更に好ましい。カーボンファイバーの含有量が30wt%より少ない場合は、摺動用部材の低摩擦係数および耐摩耗性を得ることが困難となり、80wt%より多い場合は、フェノール樹脂の含有量が少なすぎ、成形が困難となる傾向にある。
本発明では、更に層状ケイ酸塩を必須の充填材として使用する。このような層状ケイ酸塩をカーボンファイバーと併用することにより、摺動用部材が150℃以上の温度を有することとなった場合でも、150℃よりも低い温度を有する場合に比して摺動用部材の力学的特性、耐摩擦性および耐摩耗性などの摺動特性の低下を最小限に抑えることが可能となる。
このよう効果が得られる原理は、必ずしも明らかではないが、本発明に係る耐熱性摺動用部材を、金属を摺動相手材として使用すると、金属表面に層状ケイ酸塩を主成分とする移着膜が形成されることにより、当該摺動用部材表面のカーボンファイバーと前記層状ケイ酸塩を主成分とする移着膜との間の摺動となることで、層状ケイ酸塩の各層間の緩やかな結合により滑り性が向上し、高温状態でも摺動性が飛躍的に向上したものと考えられる。また、層状ケイ酸塩が、フェノール樹脂とカーボンファイバーの界面に入り込み、安定化することにより、高温状態での力学的特性の低下を防止しているものと考えられる。
尚、このような作用効果は、後述する実施例等からも明らかなように、強化繊維の中でも特にカーボンファイバーの場合に奏され、ガラスファイバーやアラミドファイバーなどの強化繊維を用いても本発明の効果を奏することはできず、また、層状無機物質の中でも、特に層状ケイ酸塩の場合に奏され、窒化ホウ素、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングステン等を用いても本発明の効果を奏することはできない。
本発明で使用する層状ケイ酸塩としては、タルク(滑石)、マイカ(雲母)、カオリナイト、ハロイサイト、クロライト(緑泥石)、スメクタイト(モンモリロナイト、ヘクトライトなど)などから選択され、天然物、合成物の何れであっても良い。また、これらの層状ケイ酸塩は一種用いても良いし、二種以上混合して用いてもよい。
また、層状ケイ酸塩は、層間にカルシウムイオンやナトリウムイオンなどの金属性の陽イオンが吸着しており、これらのイオンを有機陽イオンに交換したものを使用してもよい。このような有機陽イオンを層間に有する場合、層状ケイ酸塩をフェノール樹脂中に微分散し易くなる。
層状ケイ酸塩の含有量としては、1〜30wt%であるのが好ましく、3〜15wt%であるのがより好ましい。層状ケイ酸塩の含有量が1wt%より少ない場合は、摺動用部材の低摩擦係数および耐摩耗性を得ることが困難となり、30wt%より多い場合は、フェノール樹脂の含有量が少なくなるため、成形が困難となる傾向にある。
本発明では、本発明の効果を減殺しない範囲で、添加剤として、チタン酸カリウム、炭酸カルシウムなどからなるウィスカー、ガラスビーズ、シリカなどの無機フィラー、酸化鉄、ブロンズ粉、銅粉などの金属微粒子、熱硬化性樹脂を微小球状に硬化あるいはそれを炭素化した微粒子、又は気相成長法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのナノカーボン等を添加してもよい。
このような本発明の耐熱性摺動用部材は、上記の構成を有することから、常温時において良好な摺動性を示すとともに、良好な強度を有することに加え、高温度条件下においても、良好な摺動性、強度を保持することができるが、これらの特性を評価するため、本発明では、摺動試験および曲げ試験を用いている。
摺動試験は、本発明の耐熱性摺動用部材の摺動特性を評価するものである。本発明では、動摩擦係数および摺動距離200km時点での摺動用部材の摩耗高さを、通常の使用状態における温度(例えば25℃)と150℃以上の高温度条件での使用状態における温度(例えば200℃)において測定し、その測定値を摺動性の指標としている。尚、摺動試験の試験方法は後述する。
また、本発明は、特に150℃以上の高温度条件でも使用が可能な摺動用部材であることを特徴とするものであるため、摺動相手材は主として金属であることから、摺動相手材が金属である場合の、動摩擦係数、前記摩耗高さを前記温度条件で測定した値を指標とすることができる。また、温度条件は、摺動相手材が前記温度になる条件であることを意味し、摺動相手材自体が直接加熱される場合のほか、その周辺の雰囲気が高温度環境におかれる場合を含むものである。
また、摺動相手材の金属としては、150℃以上の条件で使用可能なものであれば、特に制限はなく、種々のものが使用可能である。
摺動特性としては、通常の使用状態における温度の場合、動摩擦係数は、0.30以下であることが好ましく、摺動距離200km時点での試料の摩耗高さは10μm以下であることが好ましい。また、金属の摺動相手材が150℃以上となる温度の場合、動摩擦係数は0.30以下であることが好ましく、摺動距離200km時点での試料の摩耗高さは1000μmより小さいことが好ましい。各範囲を外れると、摩擦、磨耗が大きくなり、摺動用部材として長期の使用が困難となる。
曲げ試験は、本発明の摺動用部材の力学的特性である強度を評価するものである。本発明では、JIS K7074に準じて、フェノール樹脂とカーボンファイバーを含み層状ケイ酸塩を含まない摺動用部材(本発明の摺動用部材ではない部材)とフェノール樹脂、カーボンファイバーおよび層状ケイ酸塩を含む摺動用部材(本発明の摺動用部材)の曲げ破壊強さを測定し、層状ケイ酸塩を添加したことによる力学的特性への影響を評価する指標として、前者の曲げ強度に対する後者の曲げ強度の比を保持率(後述の保持率Aに相当する)として用いることができる。尚、この際の温度条件は、通常の使用状態における温度(例えば25℃)である。具体的な試験方法、各保持率の算出方法は、後述する。
この場合の指標としては、保持率Aは、90%以上であることが好ましい。保持率(A)が90%より低いと強度の低下が大きく、摺動用部材として使用することが困難となる。
また、同様にJIS K7074に準じて、摺動用部材の曲げ強度および曲げ弾性率を、摺動試験と同様の温度条件にて測定し、通常の使用状態における温度(例えば25℃)における測定値に対する150℃以上の高温度条件での使用状態における温度(例えば200℃)における測定値の比を、保持率として指標としている。尚、具体的な試験方法、保持率の算出方法については後述するが、曲げ強度の保持率が後述の保持率Bに相当し、曲げ弾性率の保持率が後述の保持率Cに相当する。
この場合の指標としては、保持率BおよびCは、それぞれ70%以上であることが好ましい。各保持率が70%よりも低いと、高温度条件での強度の低下が著しく、高温度条件での使用が困難となる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。尚、実施例および比較例の記載に先立ち、実施した耐熱性摺動用部材の評価方法を以下に記載しておく。
(摺動特性)
摺動試験は、Pin on disc型 摩擦摩耗試験機(スターライト工業(株)製、オートピンディスク APD−101)を用いて、動摩擦係数および摺動距離200km時点での試料の摩耗高さを測定した。摺動試験の条件は、試料形状がφ5mm長さ2mmの円柱、面圧が0.5MPa、摺動速度が1.0m/sec、摺動相手材が機械構造用炭素鋼S45C、摺動相手材の表面温度が25℃または200℃である。
本発明では、
(曲げ特性の保持率)
曲げ試験は、JIS K7074に準じて行い、必要に応じて試験温度を25℃または200℃で行なった。200℃での曲げ試験は、曲げ試験機((株)島津製作所製、オートグラフ AGS−1000B)に付属した恒温槽を用いて試験部を200℃雰囲気に設定して行なった。その際、試料は予め200℃に設定した恒温槽内に30分間放置した後に測定した。また、曲げ強度試験は、3点曲げ試験により行った。また、前記曲げ強度とは、JIS K7074に定義する曲げ破壊強さを意味する。
以下に、曲げ特性保持率の算出方法を示す。
(1)強化繊維単独使用時に対する曲げ強度の保持率A
A=(25℃における強化繊維単独使用時の曲げ強度)/(25℃における強化繊維と充填材使用時の曲げ強度)×100[%]
ここで、強化繊維単独使用時とは、フェノール樹脂と下記の強化繊維を主要な構成として用いた部材を意味し、強化繊維と充填材使用時とは、フェノール樹脂と下記強化繊維と下記充填材を主要な構成として用いた部材を意味する。即ち、上記保持率Aは、下記充填材を添加する場合と添加しない場合との比を求めたものである。
また、強化繊維は、カーボンファイバー、ガラスファイバー、またはアラミドファイバー等であり、充填材は、層状ケイ酸塩、層状ケイ酸塩以外の層状化合物または有機系固体潤滑剤等である。
(2)25℃曲げ強度に対する200℃曲げ強度の保持率B
B=(200℃における曲げ強度)/(25℃における曲げ強度)×100[%]
(3)25℃曲げ弾性率に対する200℃曲げ弾性率の保持率C
C=(200℃における曲げ弾性率)/(25℃における曲げ弾性率)×100[%]
(実施例1)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)60wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)30wt%およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)10wt%を混合し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを圧縮成形(面盤温度180℃、面圧5MPa、30分間)して板状の摺動用部材を得た。
(実施例2)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)の含有率が45wt%、タルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が30wt%であることを除いて、実施例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例3)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)の含有率が55wt%、タルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が20wt%であることを除いて、実施例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例4)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)を混合したものをカーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)に含浸し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを積層し、圧縮成形(面盤温度180℃、面圧5MPa、30分間)して板状の摺動用部材を得た。この際の各含有率は、フェノール樹脂固形分が25wt%、タルクが15wt%、カーボンファイバーが60wt%である。
(実施例5)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%、タルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が10wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例6)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が20wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が75wt%、タルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が5wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例7)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が19wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が80wt%、タルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が1wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例8)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%、モンモリロナイト((株)ホージュン製、ベンゲルA)の含有率が10wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例9)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%、マイカ((株)神坂鉱業製、セリサイトSP)の含有率が10wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例10)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)の含有率が45wt%、マイカ((株)神坂鉱業製、セリサイトSP)の含有率が30wt%であることを除いて、実施例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(実施例11)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が19wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が80wt%、マイカ((株)神坂鉱業製、セリサイトSP)の含有率が1wt%であることを除いて、実施例4と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例1)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)を混合したものを、ガラスファイバー(前田ガラス(株)製、TR9011FL−2−S、クロス)に含浸し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを積層し、圧縮成形(面盤温度180℃、面圧5MPa、30分間)して板状の摺動用部材を得た。この際の各含有率は、フェノール樹脂固形分が23wt%、タルクが12wt%、ガラスファイバーが65wt%である。
(比較例2)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が20wt%、ガラスファイバー(前田ガラス(株)製、TR9011FL−2−S、クロス)の含有率が65wt%およびモンモリロナイト((株)ホージュン製、ベンゲルA)の含有率が15wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例3)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が25wt%、アラミドファイバー(帝人(株)製、C03942S、クロス)の含有率が65wt%、モンモリロナイト((株)ホージュン製、ベンゲルA)の含有率が10wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例4)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)を、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)に含浸し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを積層し、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。この際の各含有率は、フェノール樹脂固形分が35wt%、カーボンファイバーが65wt%である。
(比較例5)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)55wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)25wt%およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)20wt%を混合し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを圧縮成形(面盤温度180℃、面圧5MPa、30分間)して板状の摺動用部材を得た。
(比較例6)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)25wt%、カーボンファイバー(東邦テナックス(株)製、HTA−C6−SR、短繊維)40wt%およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)35wt%を混合し、100℃に設定した乾燥炉中で60分間フェノール樹脂の硬化を進行させたものを、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例7)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が16wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が83wt%およびタルク(日本タルク(株)製、P−4)の含有率が1wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例8)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が23wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%および窒化ホウ素(水島合金鉄(株)製、HP−40)の含有率が12wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例9)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が23wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%およびカーボンブラック(デグサヒュルスAG製、スペシャルブラック4)の含有率が12wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例10)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が23wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%およびグラファイト(日本黒鉛工業(株)製、PGA−5)の含有率が12wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例11)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が17wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%およびフッ化黒鉛(セントラル硝子(株)製、セフボン)の含有率が18wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例12)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が14wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%および二硫化モリブデン(住鉱潤滑剤(株)製、モリパウダー)の含有率が21wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例13)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が14wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%および二硫化タングスステン(日本潤滑剤(株)製、WS2A)の含有率が21wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例14)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が15wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%および超高分子量ポリエチレン(三井化学(株)製、ミベロンXM220)の含有率が20wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(比較例15)
フェノール樹脂固形分(住友ベークライト(株)製、PR50781)の含有率が15wt%、カーボンファイバー((株)クレハ製、P−200、クロス)の含有率が65wt%およびPTFE((株)喜多村製、KTL620)の含有率が20wt%であることを除いて、比較例1と同様にして板状の摺動用部材を得た。
(評価)
各実施例および各比較例において作製した摺動用部材を、前記の方法で評価した。その結果を表1〜4に示す。尚、表中「保持率A」とは、前記「強化繊維単独使用時に対する曲げ強度の保持率A」を、「保持率B」とは、前記「25℃曲げ強度に対する200℃曲げ強度の保持率B」を、「保持率C」とは、前記「25℃曲げ弾性率に対する200℃曲げ弾性率の保持率C」を意味する。
Figure 0005251341
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表1、2に示すように、何れの実施例においても、200℃における動摩擦係数が0.30以下で、200℃における摩耗高さが1000μmよりも小さい値となっている。また、保持率Aは90%以上であり、保持率BおよびCは70%より大きい値である。
一方、表3に示すように、カーボンファイバーに替えてガラスファイバーを用いた場合は、200℃での摩耗高さが1000μm以上で、動摩擦係数が0.30を超えており、高温時の摺動特性が悪化し、保持率Aの低下も大きい(比較例1、2)。また、アラミドファイバーを使用した場合は、高温時の摺動特性が悪化し、保持率B、Cの低下が著しい(比較例3)。
また、カーボンファイバーと層状ケイ酸塩の含有率が一定の範囲になければ摺動特性や力学的特性の低下を招くこととなる(比較例4〜7)
更に、表4に示すように、層状ケイ酸塩に替えて、層状の無機物質である、窒化ホウ素、二硫化モリブデン等、あるいはPTFE等の有機系固体潤滑材を使用しても、摺動特性や力学的特性が低下することとなる(比較例8〜15)。
以上のように、本発明の耐熱性摺動部材は、通常の使用温度25℃での摺動特性が良好であるうえに、150℃以上という過酷な温度条件においても良好な摺動性を有し、かつ力学的特性の低下を極力抑制することが可能であり、特に高温度条件においても安定して長期に使用が可能な摺動用部材として好適であることが分かる。

Claims (6)

  1. フェノール樹脂、ピッチ系、PAN系及びレーヨン系から選ばれる1種又は2種以上のカーボンファイバー30〜80重量%、及び層状ケイ酸塩15〜30重量%を含む耐熱性摺動用部材。
  2. 金属である摺動相手材の温度が150℃以上となる条件において動摩擦係数が0.30以下となる請求項1に記載の耐熱性摺動用部材。
  3. 金属である摺動相手材の温度が150℃以上となる条件において摺動距離200km時点での摩耗高さが1000μmより小さい請求項1又は2に記載の耐熱性摺動用部材。
  4. フェノール樹脂とカーボンファイバーを含み層状ケイ酸塩を含まないものと比較して曲げ強度が90%以上保持される請求項1〜3の何れかに記載の耐熱性摺動用部材。
  5. 200℃での曲げ強度が25℃曲げ強度と比較して70%以上保持される請求項1〜4の何れかに記載の耐熱性摺動用部材。
  6. 200℃での曲げ弾性率が25℃曲げ弾性率と比較して70%以上保持される請求項1〜5の何れかに記載の耐熱性摺動用部材。
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