JP5251270B2 - パーキンソン病の評価装置 - Google Patents

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パーキンソン病の重症度の評価や、状態変化を評価するために用いられるパーキンソン病の評価装置に関する。
日本におけるパーキンソン病の有病率は10万人あたり100〜150人に達する。パーキンソン病は脳の画像診断では顕著な所見を認めることができない。そこで、パーキンソン病患者の分類・評価にはヤールの重症度分類やUPDRS等が用いられている。しかしながら、これらの方法には医師や患者の主観が入り込むため、定量的かつ客観的な判定が困難である場合があった。またパーキンソン病の症状としては、振戦、無動、固縮が3主徴として知られるが、これらが例えば医師の診断時にすべて現れるとは限らない。またパーキンソン病は、歩行異常が見られるのも特徴であるが、重症度や、1日の時間帯に依存して、ゆったりとした歩行になったり、小刻みな歩行になったりする等、複雑な様相を呈する。このような歩行異常に関する情報は患者やその家族からの訴えにより経験的に知られているにすぎないため、専門医にとって通院時や回診時の診察のみでパーキンソン病の診断や病態の把握をすることは極めて難しいのが現状である。
そこで従来、パーキンソン病を非侵襲的に計測するシステムが提案されている。例えば特許文献1では、運動センサーによる指タッピングの解析装置が開示されている。しかしながら、この方法では被験者が指タッピングを行う必要があり、長時間のモニターには不適である。
また特許文献2や特許文献3には、被験者をビデオカメラで記録して歩行状態を判定するシステムが開示されている。この方法では、ビデオカメラや画像解析等の大掛かりな仕組みが必要であり、被験者は装置の設置されている限定された場所にとどまる必要がある。したがって、日常生活における被験者のモニターには不適である。
また特許文献4では被験者に震えを観察するための加速度センサーを装着し、震えを検出する装置が開示されている。しかしながらこの方法では、症状として震えを呈さない場合のモニターには不適であるという課題があった。
また、本発明者らにより、被験者の歩行リズムを解析することによって脳神経系機能の低下を早期に判別する装置が提案されている(特許文献5参照)。この発明によれば被験者がパーキンソン病等の脳神経系疾患を患っているかどうかを判定することができる。しかしながら、その重症度や病態の変化をきめ細かく評価することは困難であった。
特開2006−296618号公報 特開2003−250780号公報 特開2005−160747号公報 特開2000−157516号公報 特開2000−166877号公報
以上のことから、パーキンソン病の患者に負担を与えることなく、長時間(例えば一日以上)にわたって患者を連続的にモニターする方法等は知られておらず、その重症度や病態をきめ細やかに把握する方法はいまだ知られていなかった。
本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、患者に負担を与えることなく連続して患者をモニターし、パーキンソン病の重症度や病態変化を精度よく評価する評価装置を提供することを目的とする。
本発明者らの鋭意研究により、例えば人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムを生体信号情報として連続的に測定し、これを解析することにより、パーキンソン病を評価することが可能であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の要旨は、生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と、該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期、または所定の時間内の該リズム周期の平均値を算出し、該繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データにおける該リズム周期またはその平均値の増減によりパーキンソン病の状態を評価する情報処理部とを備えることを特徴とするパーキンソン病の評価装置に存する(請求項1)。
本発明の別の要旨は、生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、該生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と、該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期、または所定の時間内の該リズム周期の平均値を算出し、該繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データにおける該リズム周期またはその平均値が減少し始めたときその旨を出力する情報処理部と、該情報処理部が出力した情報を、外部に報知する出力部とを備えることを特徴とするパーキンソン病の評価装置に存する(請求項2)。
本発明の別の要旨は、生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、該前記生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と、該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期を算出し、所定の時間内の前記リズム周期の時間変動パターンを解析し、該時間変動パターンにおけるリズム周期のゆらぎの大きさからパーキンソン病の重症度を評価する情報処理部とを備えることを特徴とするパーキンソン病の評価装置に存する(請求項3)。
本発明の別の要旨は、生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、該前記生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と、該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム波形が、予め定められた、パーキンソン病患者で共通的に見られる波形、あるいは、パーキンソン病患者特有の異常な歩行波形と一致しているかどうか判定することにより、パーキンソン病による突然の異常の有無を判定する情報処理部とを備えることを特徴とするパーキンソン病の評価装置に存する(請求項4)。
このとき、前記情報処理部が、前記繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム波形から複数の特徴点を抽出し、隣接する前記特徴点間の時間間隔を前記リズム周期として処理を行なうことが好ましい(請求項)。
また、前記パーキンソン病の評価装置は、前記情報処理部が前記情報収集部から、所定の時間内の前記繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データを読み込み、時系列データに対してスペクトル解析法を施して前記リズム周期を算出するものとしてもよい(請求項)。
さらに、前記生体信号検出部が、加速度センサーを備え、人の随意運動による繰り返しリズム運動時の加速度を前記生体信号情報として計測することが好ましい(請求項7)。
また前記繰り返しリズム運動が歩行であることが好ましい(請求項)。
本発明によれば、通院時や回診時等、医師の診察時のみではなく、日常的に連続してパーキンソン病の患者の体の動きの情報を計測し、記録・保存することが可能となる。したがって、パーキンソン病の患者の病態を正確に把握することができ、パーキンソン病の重症度や病態の変化をきめ細かく評価することが可能となる。またこの評価に基づいて薬物療法等の処置を適切なタイミングで施すことが可能となるため、病気の治療やコントロールや、患者のQOL向上につながる。
以下に例示する物や方法等は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これらの内容に特定はされない。
本発明のパーキンソン病の評価装置(以下、単に「評価装置」という場合がある。)は、生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価することを特徴とするものである。本発明の評価装置は、人の体の動きを非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、前記生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部とを少なくとも備える。本発明の評価装置によれば、患者の日常生活時の様子もモニターすることが可能であり、例えば患者自身、もしくは医師が、情報収集部に蓄積された情報から、パーキンソン病の重症度や病態の変化を正確に判断することが可能となる。
本発明の評価装置は、上記生体信号検出部及び情報収集部と併せて、上記情報収集部に記録・保存された情報を解析し、パーキンソン病の状態を評価する情報処理部を有することが好ましい。情報処理部を備えることにより、患者や医師が容易に病態の変化等を把握することが可能となるからである。なお、情報処理部は上記生体信号検出部や情報収集部と同一の筐体内に収められていてもよく、また該筐体とは異なる、例えば外部のコンピュータ等に組み込まれていてもよく、後述する処理を行なうためのプログラムが組み込まれたもの等とすることができる。また本発明のパーキンソン病の評価装置は、情報処理部と併せて、情報処理部で解析され、評価された結果を出力する出力部を有するもの等とすることもできる。なお、情報収集部と情報処理部とが別個に形成されている場合の情報収集部と情報処理部との間でのデータの授受は、有線もしくは無線で行なってもよく、また情報収集部に記録・保存されたデータを、各種記録メディア等を介して授受してもよい。また情報収集部が取り外し可能に形成されており、この情報収集部を、情報処理部が収められたコンピュータ等と接続して行なってもよい。
本発明の評価装置を用いたパーキンソン病の評価の流れを図1を用いて説明する。本発明の評価装置10では、生体信号検出部11が、患者の連続的な生体信号情報を検出し、この生体信号情報が情報収集部12に送られて、記録・保存される。この生体信号情報を情報処理部13が読み出し、解析してパーキンソン病の重症度や状態変化を評価し、出力装置14等に出力する。
すなわち、図2のフローチャートに示すように、評価装置10の生体信号検出部11により被験者の生体信号情報が検出され(ステップS101)、生体信号情報が情報収集部12に記録・保存される(ステップS102)。続いて情報収集部12に記録・保存された生体信号情報を情報処理部13が読み込んで解析し(ステップS103)、パーキンソン病の病態の変化や重症度等について評価が行なわれる(ステップS104)。この判定結果が、例えば出力装置14等を介して患者自身や医師に報知される(S105)。
なお、上記情報処理部における生体信号情報の解析や評価は、生体信号情報の計測や記録・保存とリアルタイムで行なってもよいが、例えば生体信号情報を一定時間計測し、記録・保存した後に、解析や評価を行なってもよい。
例えば生体信号情報をリアルタイムで評価し、患者(被験者)に報知する形態とすれば、患者は病気が悪化した場合、その報知を受けて即座に薬を服用したり、通院する等の適切な行動をとることができる。また、例えば生体信号情報を一定時間蓄積した後、評価し、患者の通院時に評価結果を担当医師に報知する形態とすれば、医師は病気の日内変動や薬の効き目等をその場で定量的に把握でき、容易に的確な今後の治療方針を決めることが可能となる。
以下、本発明の評価装置の各構成や、本発明の評価装置を用いた具体的なパーキンソン病の評価方法等について詳しく説明する。
(生体信号検出部)
生体信号検出部は体の動きに伴う現象、例えば、力の変化、空間的な身体の位置の変化、身体から発する音、電磁波等の波や微細エネルギーの変化または身体の周りにおける場の変化等を生体信号情報として非侵襲的かつ連続的に測定することが可能な方法であれば特に制限はない。生体信号検出部により生体信号情報を測定する時間としては、通常連続して1時間以上、好ましくは12時間以上、より好ましくは24時間以上である。これにより、パーキンソン病の患者の体の動きの情報を計測し、正確に病態を把握すること等が可能となる。
生体信号検出部が検出する生体信号情報として好ましくは、人の随意運動による繰り返しリズム運動に伴うリズムである。人の随意運動による繰り返しリズム運動とは、歩行リズム、足踏みのリズム、拍手のリズム、咀嚼のリズム、貧乏ゆすりのリズム、眼球運動のリズム、まばたきのリズム等をいう。本発明においては特に歩行リズムを検出することが好ましい。歩行リズムを検出することにより、パーキンソン病の重症度や病状の変化等を正確に把握することが可能となる。
上記生体信号情報を検出する機器については、検出する信号の種類に応じて適宜選択され、例えば小型の加速度センサーや速度センサー、位置センサー等が挙げられる。通常、歩行リズムを検出する場合には、体の動きの加速度を測定する加速度センサーが好ましく用いられる。
加速度センサーとしては、一軸〜三軸のものを任意に用いることができるが、歩行時における鉛直方向、水平前後方向、及び水平左右方向の三方向へ作用する加速度を検出するための三軸加速度センサーを用いることが好ましい。
ここで、生体信号検出部及び情報収集部は通常、同一の筐体内に収められるが、例えば検出方法に応じて、生体信号検出部のみ独立していてもよい。この場合、生体信号検出部で検出された生体信号情報を、情報収集部が有線もしくは無線で受信するような構成等とすることができる。
上記生体信号検出部の取り付け位置は、体の動きを検知できる部位であり、被験者に違和感を与えることなく取り付けられる位置であれば、特に制限はない。ただし、携帯性の観点から被験者が普段身につけているもの、例えば、眼鏡、帽子、服、靴、ベルト、時計、鞄、アクセサリー、携帯端末または携帯オーディオ機器等に装着や接続、もしくは格納するようにして取り付けることが好ましい。なお、生体信号検出部として上記加速度センサーを用い、被験者の歩行リズムを生体信号情報として得る場合等には、被験者の腰部付近に取り付けることが好ましい。
また、連続的な計測の観点から生体信号検出部は常時身に取り付けていることが望ましいが、装着が被験者の生活の利便性を乱す場合や、被験者の体の動き、特に随意運動の頻度が少なくなる時間帯では、一時的に生体信号検出部を取り外しても構わない。例えば入浴中や就寝時は取り外しても構わない。
(情報収集部)
生体信号検出部から得られた生体信号情報は、情報収集部に記録・保存される。情報収集部としては、例えば図3に示すように、生体信号検出部11からの信号を入力する入力装置20や、入力装置20に接続された中央演算装置22、記憶装置24、出力装置26等を備えるものとすることができるが、これに限定されるものではなく、任意に変更することができる。
このような情報収集部としては、評価装置内に取り外し不可能に格納されているものであってもよいが、例えばメモリーカード等のリムーバブルメディア等、取り外し可能なものであってもよい。
(情報処理部)
情報処理部にて、情報収集部に記録された生体信号情報をデータ解析し、パーキンソン病の状態、具体的にはパーキンソン病の重症度や病態の変化を評価する。情報処理部としては、例えば入力装置や、入力装置に接続された中央演算装置、記憶装置、出力装置等を備えるものとすることができるが、これらに限定されるものではなく、適宜変更することができる。上記のような構成を有する情報処理部においては、情報収集部から入力されるデータや、情報処理部内の記憶装置に記憶されたデータ等を読み込み、中央演算装置で下記のような処理を行なうもの等とすることができる。ただし、以下の態様に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
本発明では通常、情報収集部から入力されるデータに基づき、繰り返しリズム運動から得られるリズム周期やこれらの平均値を算出し、さらにこれらを解析することにより、重症度や病態変化を評価することができる。リズム周期、またはその平均値の算出方法としては、(1)繰り返しリズム運動時のリズム波形の特徴点からリズム周期を算出する方法、(2)スペクトル解析法によりリズム周期を解析する方法、または(3)上記(1)または(2)の方法により算出されるリズム周期の平均値を算出する方法等が挙げられる。
以下、繰り返しリズム運動時のリズムとして、歩行時のリズム(加速度)を測定する場合を例に、パーキンソン病を評価する方法について説明する。
[リズム周期、もしくはリズム周期の平均値を算出する方法]
(1)リズム波形の特徴点からリズム周期を算出する方法
繰り返しリズム運動のリズム波形の特徴点から周期を算出する場合の、リズム波形の特徴点とは、生体信号検出部により検出されるリズム(ここでは、歩行時の加速度)の経時変化をグラフで表した際の波形のピーク点(極大点あるいは極小点)やゼロ点(信号の値がゼロとなる点)、あるいは波形が急峻に変化する点(もとの波形を微分した波形のピーク点)等をいう。通常、これらの中から1つ、または2つ以上を選んでこれらの時間間隔を抽出し、リズム周期とする。
具体的な方法を図4を用いて説明する。まず生体信号検出部(加速度センサー)を用いて歩行によるリズム運動を計測し(ステップS111)情報収集部に記録・保存する。情報処理部がこのデータを読み出し、加速度波形からリズム波形の特徴点として、この場合は○印で示される複数の極大点(特徴点)を検出する(ステップS112)。次に、隣接する特徴点間の時間間隔を抽出して、特徴点どうしの間隔のデータを得る(ステップS113)。この特徴点どうしの間隔がリズム周期として処理される。なお、本形態では、通常、リズム周期は歩行周期となる。
(2)スペクトル解析法によりリズム周期を解析する方法
また、情報処理部が、上記繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データを読み込み、この時系列データに対してスペクトル解析法を行い、リズム周期を算出することもできる。スペクトル解析法としては、FFT解析やウェイブレット解析、AR法、最大エントロピー法等、公知の周波数解析法を用いることができる。例えば、所定の時間内に検出されたリズム信号からFFT解析にてパワースペクトルを得る。その後、基本周波数に相当するピークを選択し、その周波数の逆数をとることにより、リズム周期を求めることができる。この方法により得られるリズム周期は、所定の時間内における平均的なリズム周期とすることができる。
(3)上記リズム周期の平均値を算出する方法
日常生活では病態とは無関係に歩行周期が一時的に短くなる場合、たとえば駆け足等があるため、例えば図4のステップ114で示すように、所定の時間内におけるリズム周期の平均値を採用することで、より正確な判定を行うことができる。リズム周期の平均値の算出には、上記(1)の方法で得られるリズム周期を用いてもよく、また(2)の方法で得られるリズム周期を用いてもよい。
リズム周期の平均値を算出するための所定の時間としては、通常5秒以上、好ましくは30秒以上、より好ましくは1分以上である。また通常3時間以下、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下である。
[リズム周期、またはリズム周期の平均値からのパーキンソン病の評価]
上記方法により得られたリズム周期や、リズムの平均値から、情報処理部は、例えば以下のようにパーキンソン病を評価するものとすることができる。例えば歩行リズムから算出されたリズム周期(歩行周期)やその平均値を時系列で比較し、リズム周期やその平均値が減少し始めたら病気が悪化していると判定し、反対に減少していたリズム周期やその平均値が増加して、もとのレベルに戻ったら症状が改善、あるいは落ち着いていると判定する等とする。また例えば、リズム周期等が減少し始めたら、その旨を出力部に出力し、出力部が患者や医師等に報知するものとしてもよい。報知を行うことにより、例えば患者は薬を服用することができる。また、医師による診断や治療を受けていない潜在的なパーキンソン病患者やその家族に、異常の発生の報知がなされることにより、患者は通院する等の適切な行動をとることができる。
また服薬後、さらに生体信号情報を解析して、リズム周期やその平均値が増加し、もとのレベルとなり、安定すれば、薬効があると判断し、同様に出力部に出力してもよい。出力部が患者等に報知を行うことによって、患者は病態が安定したとの安心感を得ることが可能となる。
また情報処理部は、上記リズム周期やその平均値の時間変動に基づいて、病態の時間変化を評価することも可能である。病態の時間変化とは、例えば1日の時間帯に依存して病態が変化することをいう。時間変動に基づいて、病態の時間変化を解析することにより、例えば24時間のうち、いつの時間帯に症状が出やすい等、患者や医師が把握すること等が可能となる。
また情報処理部は、リズム周期の所定の時間内の時間変動パターンに基づいてパーキンソン病の重症度の判定を行うものとしてもよい。具体的には、上記リズム周期、またはリズム周期の平均値の時間変化を長時間、例えば10時間以上にわたって追跡する。歩行周期がほぼ一定でゆらぎが少なければ、重症度は低く、病態は安定していると判定する。歩行周期のゆらぎが大きいが、それが投薬に依存するものである場合、すなわち投薬によって歩行周期が増加し薬効が切れると歩行周期が減少する場合は軽症ではないがよくコントロールされていると判定する。歩行周期が投薬のタイミングと無関係に大きくゆらいでいる場合は、病態がほとんどコントロールされていないと判定することができる。
[繰り返しリズム運動の突然のリズムの異常の検出機能]
また、情報処理部はリズム周期とリズムの波形に基づいて、パーキンソン病の状態を評価するものであってもよい。本発明においては特に、リズム周期とリズムの波形に基づいて、繰り返しリズム運動の突然のリズムの異常を検出する機能を備えていることが好ましい。
このような突然のリズムの異常の検出についても、例えば情報処理部における中央演算装置で、情報収集部から入力されるデータや、情報処理部内の記憶装置に記憶されたデータ等について演算・処理することにより行なうことができる。突然のリズム(歩行リズム)の異常を検出する方法について、図5のフローチャートを例に説明する。
生体信号検出部が生体信号情報として、例えば歩行リズムを計測し(ステップS131)、データを情報収集部に記録・保存する。情報処理部は、情報収集部からデータを得て、リズム波形からリズム周期を求める(ステップS132)。リズム周期の求め方は、上述したとおりである。情報処理部は、この時々刻々変化するリズム周期を解析し、リズム周期が大きく減少するかを判定する(ステップS133)。リズム周期に大きな減少がみられなければリズムに突然の異常はないと判断する。減少が見られた場合には、さらにリズム波形が予め定められた所定の波形と一致しているかどうかを判定する(ステップS134)。リズム波形が、所定の波形と一致していれば突然の異常があると判断する。予め定められた所定の波形とは、例えば小刻み歩行等の異常な歩行に伴う波形とすることができ、パーキンソン病で共通的に見られる波形あるいは患者特有の異常な歩行波形をデータベースとしてあらかじめ情報処理部、若しくは評価装置内に備えられた記憶部等に記憶させておくことができる。
ここで、ステップS133における歩行周期の減少判定方法は例えば以下の方法とすることができる。これについて、図6を用いて説明する。
ある時間T0において、リズム周期の減少があるかどうかを判定する場合、T0以前の所定の期間T1内における歩行周期の平均値M1を求める。次に、T0以降の所定の期間T2内における歩行周期の平均値M2を求める。T1及びT2としては適当な長さの時間を設定する。例えば、1秒以上10秒以下の値とすることができる。このようにして求めた歩行周期M1及びM2の間に、所定の係数α(0<α<1)を用いて、
M2<M1×α
の関係が成立すれば歩行周期の減少があると判定する。
またステップS134では例えば公知のパターンマッチングの手法を用いて、歩行波形が所定の波形と一致あるいはきわめて類似しているかを判断すればよい。
このような突然の異常の発生が、情報処理部によって検出された場合、この異常の発生を出力部等によりリアルタイムで患者に報知する形態をとれば、その報知を受けて患者は即座に薬を服用したり、運動を控えたり等の適切な処置をとることができる。また、突然の異常が出現する時間帯や頻度を医師に報知する形態をとれば、医師は患者の病態の日内変動や重症度を正確に把握することができる。また、医師による診断や治療を受けていない潜在的なパーキンソン病患者やその家族に、異常の発生の報知がなされることにより、患者は通院する等、適切な行動をとることができる。
(出力部)
出力部としては、情報処理部によって評価された結果等を、患者または医師に報知可能なものであれば特に制限はない。例えばアラームや振動等によって、状態の変化や突然の異常について報知するもの等であってもよく、またディスプレイに病態の時間変動や重症度の評価結果を表示するもの等であってもよい。
(その他)
以上、生体信号検出部、情報収集部、情報処理部、及び出力部を有する評価装置について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば情報処理部や出力部を有しないものであってもよく、また上記各構成の他に適宜異なる構成を有するものであってもよい。例えば薬を服薬したことを入力するための入力部や、この入力データを記憶する記憶部等を備えるもの等とすることもでき、この記憶部に保存されたデータを情報処理部が参照し、例えば上記リズム周期等と併せて患者の状態を評価するもの等とすることもできる。
また、本発明のパーキンソン病の評価装置は、上述した生体信号検出部や情報収集部に替えて、人の体の動きを非侵襲的かつ連続的に計測して得られる生体信号情報を読み込む生体信号読込部を備え、この生体信号読込部によって読み込まれた生体信号情報を情報処理部が解析し、パーキンソン病の状態を評価するもの等であってもよい。
このような評価装置における生体信号読込部としては、例えば、上述した生体信号情報検出部等により検出された生体信号情報を直接、または情報収集部を介して読み込むもの等であってもよく、また生体信号情報検出部等で得られたデータを人が直接入力するもの等であってもよい。生体信号読込部は、例えば生体信号情報を入力する入力装置や、入力装置に接続された中央演算装置、記憶装置、出力装置等を備えるものとすることができるが、これに限定されるものではなく、任意に変更することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
携帯型の評価装置(105×58×18.5mm)により安定な自立歩行が可能なパーキンソン病患者の1日の体の動きをモニターした。評価装置は3軸の加速度センサー(測定範囲±5G)を生体信号検出部として搭載している。加速度波形は評価装置本体にミニSDカード(情報収集部)を装着して記録する。これを被験者の腰部に装着し、サンプリング周波数100Hzで計測した。得られた3軸の加速度時系列データx(t)、y(t)、z(t)から以下の式により加速度の絶対値時系列r(t)を求めた。
Figure 0005251270
次にr(t)の波形からピーク点を抽出し、リズム間隔(ピーク間隔、すなわち歩行間隔)の時系列を求めた。この歩行間隔時系列について5分間毎の平均値(平均歩行周期)とばらつき値(CV値)を求めた。また、平均活動度をあらわす値として5分毎にr(t)の平均値を求めた。結果の一例を図7に示す。図7(a)では歩行間隔、図7(b)では平均活動度、図7(c)では平均歩行周期をプロットしてある。図7(d)ではばらつき値(CV値)をプロットしてある。この結果から、歩行周期やそのばらつき(CV値)および活動度が日内変動を示していることがわかる。このような視覚的な評価結果によりパーキンソン病の状態を的確に把握することができる。
[実施例2]
実施例1と同様の手順で安定な自立歩行が可能なパーキンソン病患者の1日の体の動きをモニターした。歩行間隔時系列で1箇所、急激な減少が見られた(図8(a)破線部)。このポイント以降の加速度波形は加速度強度の上昇等の、小刻み歩行に特徴的なパターンが見られ(図8(b))、異常歩行波形との一致度が高かったので、突然な異常であると判断された。実際にこの例では突然の異常の後、数歩で歩行が停止していており、パーキンソン病の重要な症状であるすくみ足の前兆となる症状を鋭敏に捉えていることがわかる。
[実施例3]
実施例1と同様の手順で安定な自立歩行が可能なパーキンソン病患者(72歳、女性)の1日の体の動きをモニターした。歩行間隔時系列について1時間毎の平均値を求めた。治療効果を見るため、パーキンソン病の治療薬であるレボドパの投薬前後で歩行周期の比較を行った(図9)。投薬前には歩行周期が1秒以下で低くなっている(□)のに対し、投薬後は増加している(○)。これは投薬により症状が安定したことを示している。実際、パーキンソン病を統一的に評価する基準であるTotal UPDRSによるスコアは、投薬により28から17に改善していた。この結果から、歩行周期の値がパーキンソン病の重症度と薬効を鋭敏に反映する指標であることがわかる。
[実施例4]
実施例1と同様の手順で安定な自立歩行が可能なパーキンソン病患者の1日の体の動きをモニターした。歩行間隔時系列について1時間毎の平均値を求めた。薬効の違いを見るため、パーキンソン病の治療薬であるレボドパとドパミンアゴニスト(DA)との比較を行った。レボドパには即効性があり、ドパミンアゴニストは効き目がゆっくりしていることが経験的に知られている。図10は病状の安定期における歩行周期を100%としたときの歩行周期の時間変化を示している。レボドパを投与すると急速に歩行周期が上昇しているのに対し、ドパミンアゴニストの投与後は2、3時間かけてゆっくりと歩行周期が上昇している。このように、歩行周期の値は薬効の違いを鋭敏に反映していることがわかる。
[実施例5]
実施例1と同様の手順で安定な自立歩行が可能なパーキンソン病患者の1日の体の動きをモニターした。歩行間隔時系列について1時間毎の平均値を求めた。
図11に69歳女性、罹病期間3年、Total UPDRS 18、UPDRS−III 12、ドパミンアゴニストによる治療を受けている患者の歩行周期の時間変化パターンを示す。歩行周期は1秒以上と長く、ほぼ一定でゆらぎも少ない。この患者は投薬により症状が安定しており、軽症と診断できる(パターンConstant)
図12に65歳女性、罹病期間8年、Total UPDRS 19、UPDRS−III 15、レボドパとドパミンアゴニストの併用による治療を受けている患者の歩行周期の時間変化パターンを示す。歩行周期が1秒以下に減少する場合があるが、投薬により急速に上昇している。この患者は投薬により症状がうまくコントロールできており、中程度の重症度と診断できる(パターンFluctuated)。
図13に65歳男性、罹病期間12年、Total UPDRS 60、UPDRS−III 34、レボドパとドパミンアゴニストの併用による治療を受けている患者の歩行周期の時間変化パターンを示す。歩行周期は投薬のタイミングによらず大きくゆらいでおり、時間帯によっては0.7秒へと大きく減少する。この患者は症状がほとんどコントロールできておらず、重症と診断できる(パターンPoorly)。
以上の三つのパターンに基づき、6人の被験者のUPDRSのスコアと歩行周期の最低値との関係をプロットしたのが図14である。重症でない二つのパターン(ConstantおよびFluctuated)に属する患者はUPDRSのスコアがほとんど同じで区別がつかないのに対し、歩行周期では明瞭な判別が可能である。これはパーキンソン病の診断基準として、本発明のパーキンソン病の評価装置の感度が極めて良いことを示している。
[実施例6]
歩行障害が顕著でしばしば介助を必要とする重症のパーキンソン病患者2名について1日の体の動きを実施例1と同様の手順で連続的にモニターした。これらの被験者は典型的な動作緩慢症状を呈し、ほとんど自立歩行が困難であった。辛うじて歩くことのできた部分を加速度波形から取り出して平均歩行周期を求めた。UPDRSのスコアと歩行周期との関係について、安定した自立歩行が可能なパーキンソン病患者の結果と比較したプロットが図15である。自立歩行が可能な患者(○)に比べ、UPDRSは増悪し歩行周期も増大している(□)。これは被験者が歩行障害のためにゆっくり歩いていることを反映している。このように、動作緩慢でわずかしか歩行できず、しかも歩行できる時間帯が予測できない患者についても、本発明のパーキンソン病の評価装置によれば連続的なモニターをすることで歩行リズムを捉えることが可能であり、パーキンソン病の状態を正しく評価することができる。
本発明のパーキンソン病の評価装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明のパーキンソン病の評価装置における生体信号情報の解析を説明するフローチャートである。 本発明のパーキンソン病の評価装置における情報収集部の構成の一例を示すブロック図である。 本発明のパーキンソン病の評価装置における生体信号情報の情報処理部によるデータ解析を説明するフローチャートである。 本発明のパーキンソン病の評価装置において、繰り返しリズム運動の突然のリズムの異常の検出方法を説明するフローチャートである。 本発明のパーキンソン病の評価装置において、繰り返しリズム運動の突然のリズムの異常の検出方法を説明するグラフである。 本発明の実施例1において患者の(a)歩行間隔、(b)平均活動度、(c)平均歩行周期、及び(d)ばらつき値を示すグラフである。 本発明の実施例2において、患者の1日の体の動きをモニターし、リズム周期(歩行周期)から突然の異常を検出した際のグラフである。 本発明の実施例3において、患者の投薬前後について、リズム周期(歩行周期)の平均値の変化を示すグラフである。 本発明の実施例4において、患者の薬効を確認するため、2種類の薬について、それぞれ投薬前後のリズム周期の平均値の変化を示すグラフである。 本発明の実施例5において、軽症の患者の投薬前後のリズム周期(歩行周期)変化を示すグラフである。 本発明の実施例5において、中程度の重症度の患者の投薬前後のリズム周期(歩行周期)変化を示すグラフである。 本発明の実施例5において、重症の患者の投薬前後のリズム周期(歩行周期)変化を示すグラフである。 本発明の実施例5において、UPDRSのスコアとリズム周期(歩行周期)の最低値との関係をプロットした図である。 本発明の実施例6において、UPDRSのスコアとリズム周期(歩行周期)との関係をプロットした図である。
符号の説明
11 生体信号検出部
12 情報収集部
13 情報処理部
14 出力装置

Claims (8)

  1. 生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、
    該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、
    生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と
    該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期、または所定の時間内の該リズム周期の平均値を算出し、該繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データにおける該リズム周期またはその平均値の増減によりパーキンソン病の状態を評価する情報処理部とを備える
    ことを特徴とするパーキンソン病の評価装置。
  2. 生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、
    該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、
    該生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と
    該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期、または所定の時間内の該リズム周期の平均値を算出し、該繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データにおける該リズム周期またはその平均値が減少し始めたときその旨を出力する情報処理部と、
    該情報処理部が出力した情報を、外部に報知する出力部とを備える
    ことを特徴とするパーキンソン病の評価装置。
  3. 生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、
    該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、
    前記生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と
    該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム周期を算出し、所定の時間内の前記リズム周期の時間変動パターンを解析し、該時間変動パターンにおけるリズム周期のゆらぎの大きさからパーキンソン病の重症度を評価する情報処理部とを備える
    ことを特徴とするパーキンソン病の評価装置。
  4. 生体信号情報に基づいてパーキンソン病の状態を評価するパーキンソン病の評価装置であって、
    該生体信号情報が人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データであり、該生体信号情報を非侵襲的かつ連続的に計測する生体信号検出部と、
    前記生体信号検出部から得られる生体信号情報を記録・保存する情報収集部と
    該情報収集部に記録された該生体信号情報である人の随意運動による繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム波形が、予め定められた、パーキンソン病患者で共通的に見られる波形、あるいは、パーキンソン病患者特有の異常な歩行波形と一致しているかどうか判定することにより、パーキンソン病による突然の異常の有無を判定する情報処理部とを備える
    ことを特徴とするパーキンソン病の評価装置。
  5. 前記情報処理部が、前記繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データから得られるリズム波形から複数の特徴点を抽出し、隣接する前記特徴点間の時間間隔を前記リズム周期として処理を行なう
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパーキンソン病の評価装置。
  6. 前記情報処理部が前記情報収集部から、所定の時間内の前記繰り返しリズム運動時のリズムの時系列データを読み込み、時系列データに対してスペクトル解析法を施して前記リズム周期を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパーキンソン病の評価装置。
  7. 前記生体信号検出部が、加速度センサーを備え、人の随意運動による繰り返しリズム運動時の加速度を前記生体信号情報として計測する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のパーキンソン病の評価装置。
  8. 前記繰り返しリズム運動が歩行である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のパーキンソン病の評価装置。
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