JP5250606B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技動作に起因する抽選処理によって大当り状態を発生させる遊技機に関し、特に、高度の画像演出が可能な遊技機に関する。
パチンコ機などの弾球遊技機は、遊技盤に設けた図柄始動口と、複数の表示図柄による一連の図柄変動態様を表示する図柄表示部と、開閉板が開閉される大入賞口などを備えて構成されている。そして、図柄始動口に設けられた検出スイッチが遊技球の通過を検出すると入賞状態となり、遊技球が賞球として払出された後、図柄表示部では表示時間変動される。その後、7−7−7などの所定の態様で図柄が停止すると大当り状態となり、大入賞口が繰返し開放されて、遊技者に有利な遊技状態を発生させている。
このような遊技状態を発生させるか否かは、図柄始動口に遊技球が入賞したことを条件に実行される大当り抽選で決定されており、上記の図柄変動動作は、この抽選結果を踏まえたものとなっている。
例えば、抽選結果が当選状態である場合には、リーチアクションなどと称される演出動作を20秒前後実行し、その後、特別図柄を整列させている。一方、ハズレ状態の場合にも、同様のリーチアクションが実行されることがあり、この場合には、遊技者は、大当り状態になることを強く念じつつ演出動作の推移を注視することになる。また、最終結果が確定する以前に、各種のキャラクタが特有の態様で出現することで、大当り状態の招来を予告する予告演出も実行されている。
このように、遊技機において、表示装置による画像演出は非常に重要であり、高画質の表示装置によって迫力ある演出が望まれるところである(特許文献1〜特許文献4)。
特開2010−221045号公報 特開2010−188174号公報 特開2010−172742号公報 特開2010−162418号公報
しかしながら、解像度の高い表示装置を使用して、3D動画など画像演出を高画質で実行しようとすると、これに対応した回路構成が必要となる。すなわち、処理負担の増加に対応できるプロセッサが必要であり、また、消費電力の増加に対応した回路構成も不可欠である。そして、発熱に伴う回路素子の暴走を排除する構成も必要となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、3D動画など高度の画像演出が可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、所定のスイッチ信号に起因する抽選処理を実行して、その抽選結果に基づいて遊技動作を中心統括的に制御する第1コンピュータ回路を有する主制御手段と、主制御手段からの指示に基づいて画像演出を制御する制御プロセッサ、及び、表示装置に表示すべき画像データを生成する画像プロセッサを含んだ第2コンピュータ回路を有するサブ制御手段と、交流電圧を整流した整流電圧に基づいて各種電圧レベルの直流電圧を生成する複数個の電源回路を有する電源手段と、を設けて構成された遊技機であって、第1コンピュータ回路は、基本論理レベルの直流電源電圧で動作する一方、第2コンピュータ回路は、基本論理レベルの70%以下である低レベルの複数種類の直流電源電圧で動作するよう構成され、前記サブ制御手段は、第2コンピュータ回路を空冷する送風ファンと、送風ファンの回転を常時監視する監視手段と、基本論理レベルより高レベルのモータ駆動レベルの直流駆動電圧を受けて送風ファンを回転させる直流モータと、を有して構成され、前記監視手段は、送風ファンの回転に対応して送風ファンから出力されるセンサ信号を制御プロセッサが受け、このセンサ信号を制御プロセッサが判定することで実現され、第2コンピュータ回路を動作させる複数種類の低レベルの直流電源電圧と、モータ駆動レベルの直流駆動電圧は、電源手段に配置された異なる電源回路を経由して生成されることで、直流駆動電圧の電圧異常による場合を含め、送風ファンの回転異常を前記表示装置で報知可能に構成されている。
好ましくは、画像プロセッサと、制御プロセッサとが一体化された単一チップを有して構成されているべきである。また、サブ制御手段は、3次元の画像が円滑に移動する動画演出を実行しているのが好ましい。
また、サブ制御手段の単一チップには、制御プロセッサを動作させるための第1レベルの電源電圧と、画像データや制御プログラムをアクセスするアクセス回路を動作させるための第2レベルの電源電圧とが供給されて構成されているのが低電力化の上から好ましい。同様に、サブ制御手段のコンピュータ回路は、表示装置の画像表示動作のための作業領域を構成する揮発性メモリを有して構成され、揮発性メモリをアクセスするためのアクセス回路は、画像データや制御プログラムをアクセスするアクセス回路とは独立して構成されているのが低電力化の上で、好適である。
何れにしても、監視手段は、送風ファンの回転異常を検出すると、その後の演出動作を停止して警報動作を実行するのが好適であ。なお、本発明の遊技機は、典型的には弾球遊技機又は回胴式遊技機である。
上記した通り、本発明によれば、高画質の画像演出を問題なく実行できる遊技機を実現することができる。
実施例に示すパチンコ機の斜視図である。 図1のパチンコ機の遊技盤を図示した正面図である。 図1のパチンコ機の全体構成を示すブロック図である。 電源基板の回路構成を示す回路図である。 システムリセット信号を説明するタイムチャートである。 演出制御部と画像制御部の回路構成を示すブロック図である。 画像制御部の回路構成を示すブロック図である。 画像制御部における演出インタフェイス基板との接続部を示すブロック図である。 画像制御部におけるROMとの接続関係を示すブロック図である。 制御用ROMの内部構成を示すブロック図である。 CGROMの内部構成を示すブロック図である。 CGROMの読出し動作を示すタイムチャートである。 画像制御部の動作を説明するフローチャートである。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本実施例のパチンコ機GMを示す斜視図である。このパチンコ機GMは、島構造体に着脱可能に装着される矩形枠状の木製外枠1と、外枠1に固着されたヒンジ2を介して開閉可能に枢着される前枠3とで構成されている。この前枠3には、遊技盤5が、裏側からではなく、表側から着脱自在に装着され、その前側には、ガラス扉6と前面板7とが夫々開閉自在に枢着されている。
ガラス扉6の外周には、LEDランプなどによる電飾ランプが、略C字状に配置されている。一方、ガラス扉6の下側には、スピーカが配置されている。
前面板7には、発射用の遊技球を貯留する上皿8が装着され、前枠3の下部には、上皿8から溢れ出し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射ハンドル10とが設けられている。発射ハンドル10は発射モータと連動しており、発射ハンドル10の回動角度に応じて動作する打撃槌によって遊技球が発射される。
上皿8の外周面には、チャンスボタン11が設けられている。このチャンスボタン11は、遊技者の左手で操作できる位置に設けられており、遊技者は、発射ハンドル10から右手を離すことなくチャンスボタン11を操作できる。このチャンスボタン11は、通常時には機能していないが、ゲーム状態がボタンチャンス状態となると内蔵ランプが点灯されて操作可能となる。なお、ボタンチャンス状態は、必要に応じて設けられるゲーム状態である。
上皿8の右部には、カード式球貸し機に対する球貸し操作用の操作パネル12が設けられ、カード残額を3桁の数字で表示する度数表示部と、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチと、ゲーム終了時にカードの返却を指令する返却スイッチとが設けられている。
図2に示すように、遊技盤5の表面には、金属製の外レールと内レールとからなるガイドレール13が環状に設けられ、その略中央には、背面側に延びる中央開口HOが設けられている。そして、中央開口HOの奥底には、液晶カラーディスプレイで構成された表示装置DISPが配置されている。なお、表示装置DISPでは、予告演出時などに3D画像が表示される。
遊技領域5aの適所には、図柄始動口15、大入賞口16、普通入賞口17、ゲート18が配設されている。これらの入賞口15〜18は、それぞれ内部に検出スイッチを有しており、遊技球の通過を検出できるようになっている。
表示装置DISPは、大当り状態に係わる特定図柄を変動表示すると共に背景画像や各種のキャラクタなどをアニメーション的に表示する装置である。この表示装置DISPは、中央部に特別図柄表示部Da〜Dcと右上部に普通図柄表示部19を有している。そして、特別図柄表示部Da〜Dcでは、大当り状態の招来を期待させるリーチ演出が実行されたり、特別図柄表示部Da〜Dc及びその周りでは、当否結果を不確定に報知する予告演出などが実行される。
普通図柄表示部19は普通図柄を表示するものであり、ゲート18を通過した遊技球が検出されると、普通図柄が所定時間だけ変動し、遊技球のゲート18の通過時点において抽出された抽選用乱数値により決定される停止図柄を表示して停止するようになっている。
図柄始動口15は、左右一対の開閉爪を備えた電動式チューリップで開閉されるように構成され、普通図柄表示部19の変動後の停止図柄が当り図柄を表示した場合には、開閉爪が所定時間だけ、若しくは、所定個数の遊技球を検出するまで開放されるようになっている。
図柄始動口15に遊技球が入賞すると、特別図柄表示部Da〜Dcの表示図柄が所定時間だけ変動し、図柄始動口15への遊技球の入賞タイミングに応じた抽選結果に基づいて決定される停止図柄で停止する。なお、特別図柄表示部Da〜Dc及びその周りでは、一連の図柄演出の間に、予告演出が実行される場合がある。
大入賞口16は、例えば前方に開放可能な開閉板16aで開閉制御されるが、特別図柄表示部Da〜Dcの図柄変動後の停止図柄が「777」などの大当り図柄のとき、「大当りゲーム」と称する特別遊技が開始され、開閉板16aが開放されるようになっている。
大入賞口16の開閉板16aが開放された後、所定時間が経過し、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すると開閉板16aが閉じる。このような動作は、最大で例えば15回まで特別遊技が継続され、遊技者に有利な状態に制御される。なお、特別図柄表示部Da〜Dcの変動後の停止図柄が特別図柄のうちの特定図柄であった場合には、特別遊技の終了後のゲームが高確率状態(確変状態)となるという特典が付与される。
図3は、上記した各動作を実現するパチンコ機GMの全体回路構成を示すブロック図である。図中の一点破線は、主に、直流電圧ラインを示している。
図示の通り、このパチンコ機GMは、AC24Vを受けて各種の直流電圧や、電源異常信号ABN1,ABN2や、システムリセット信号(電源リセット信号)SYSなどを出力する電源基板20と、遊技制御動作を中心統括的に担う主制御基板21と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMDに基づいてランプ演出及び音声演出を実行する演出制御基板22と、演出制御基板22から受けた制御コマンドCMD’に基づいて表示装置DISPを駆動する画像制御基板23と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMD”に基づいて払出モータMを制御して遊技球を払い出す払出制御基板24と、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板25と、を中心に構成されている。
但し、この実施例では、主制御基板21が出力する制御コマンドCMDは、コマンド中継基板26と演出インタフェイス基板27を経由して、演出制御基板22に伝送される。また、演出制御基板22が出力する制御コマンドCMD’は、演出インタフェイス基板27を経由して、画像制御基板23に伝送され、主制御基板21が出力する制御コマンドCMD”は、主基板中継基板28を経由して、払出制御基板24に伝送される。
これら主制御基板21、演出制御基板22、画像制御基板23、及び払出制御基板24には、Z80CPUや16ビットCPUをコアとするワンチップマイコンや、32ビットCPUを搭載したSOC(system-on-a-chip)を備えるコンピュータ回路がそれぞれ搭載されている。そこで、これらの制御基板21〜24に搭載された回路、及びその回路によって実現される動作を機能的に総称して、本明細書では、主制御部21、演出制御部22、画像制御部23、及び払出制御部24と言うことがある。なお、演出制御部22、画像制御部23、及び払出制御部24の全部又は一部がサブ制御部である。
また、演出インタフェイス基板27と演出制御基板22とは、この実施例では一体化されている。同様に、画像制御基板23は、表示装置DISPを駆動して画像演出を実行する制御本体基板23aと、演出制御基板22から制御コマンドCMD’を受けるインタフェイス基板23bとが一体化されて構成されている。
ところで、このパチンコ機GMは、図3の破線で囲む枠側部材GM1と、遊技盤5の背面に固定された盤側部材GM2とに大別されている。枠側部材GM1には、ガラス扉6や前面板7が枢着された前枠3と、その外側の木製外枠1とが含まれており、機種の変更に拘わらず、長期間にわたって遊技ホールに固定的に設置される。一方、盤側部材GM2は、機種変更に対応して交換され、新たな盤側部材GM2が、元の盤側部材の代わりに枠側部材GM1に取り付けられる。なお、枠側部材1を除く全てが、盤側部材GM2である。
図3の破線枠に示す通り、枠側部材GM1には、電源基板20と、払出制御基板24と、発射制御基板25と、枠中継基板32とが含まれており、これらの回路基板が、前枠3の適所に各々固定されている。一方、遊技盤5の背面には、主制御基板21、演出制御基板22、画像制御基板23が、表示装置DISPやその他の回路基板と共に固定されている。そして、枠側部材GM1と盤側部材GM2とは、一箇所に集中配置された接続コネクタC1〜C4によって電気的に接続されている。
電源基板20は、接続コネクタC2を通して、主基板中継基板28に接続され、接続コネクタC3を通して、電源中継基板30に接続されている。電源基板20には、交流電源の投入と遮断とを監視する電源監視部MNTが設けられている。電源監視部MNTは、交流電源が投入されたことを検知すると、所定時間だけシステムリセット信号SYSをLレベルに維持した後に、これをHレベルに遷移させる。
また、電源監視部MNTは、交流電源の遮断を検知すると、電源異常信号ABN1,ABN2を、直ちにLレベルに遷移させる。なお、電源異常信号ABN1,ABN2は、電源投入後に速やかにHレベルとなる。
図4は、電源基板20の電源回路を示す回路図である。この電源回路は、演出インタフェイス基板27に供給される直流電圧を生成する第二電源部SDと、主制御部21と払出制御部24に供給される直流電圧を生成する第一電源部FRと、電源投入と電源遮断とを監視する電源監視部MNTと、過大な交流電圧を受けるとグランドラインを遮断する電源遮断部CUTと、を有して構成されている。なお、払出制御部24に供給される他の直流電圧(DC32V)や、演出インタフェイス基板27に供給される他の直流電圧(DC32V,DC15V)については、図示を省略している。
<第二電源部SD>
第二電源部SDは、ダイオードD1〜D4による全波整流回路と、平滑コンデンサC1と、直流電圧VB(12V)を生成するDC−DCコンバータと、直流電圧Vcc(5V)を生成するDC−DCコンバータと、平滑コンデンサC2,C3とを有して構成されている。2つのDC−DCコンバータは、何れもチョッパ型であり、平滑コンデンサC1を共通的に受けて動作している。第二電源部SDで生成された直流電圧は、演出インタフェイス基板27に伝送された後、適宜に降圧されて、演出インタフェイス基板27と、演出制御基板22と、画像制御基板23とで使用される。
<第一電源部FR>
第一電源部FRは、ダイオードD1,D2,D5,D6による全波整流回路と、平滑コンデンサC4と、直流電圧VB(12V)を生成するDC−DCコンバータと、直流電圧Vcc(5V)を生成するDC−DCコンバータと、平滑コンデンサC5,C6と、ダイオードD7及びコンデンサCbとで構成された蓄電部BKとを有して構成されている。この2つのDC−DCコンバータも、チョッパ型であり、平滑コンデンサC4を共通的に受けて動作している。また、蓄電部BKで生成された直流電圧は、主制御部21と払出制御部24のワンチップマイコンの内蔵RAMのデータを保持するバックアップ電源BAKとなる。
第一電源部FRで生成された直流電圧VBと直流電圧Vccは、主制御部21と払出制御部24だけに供給されており、演出インタフェイス基板27に伝送される直流電圧とは配線上で区別されている。そのため、主制御部21や払出制御部24が、他のサブ制御部22,23と電源ラインを経由して接続されることがなく、高周波ノイズなどの伝送が阻止される。
なお、主制御部21や払出制御部24での総電流は、最大でも、電源電圧VBラインで600mAを超えることがなく、また、電源電圧Vccラインでも300mAを超えることがないので、各電源電圧VB,Vccの給電ラインの電圧降下は、全く問題にならない。
<電源遮断部CUT>
電源遮断部CUTは、交流電圧AC24Vから所定レベルの直流電圧を生成する整流部51と、交流電源ラインLN1,LN2の過電圧時にON動作する交流監視部52と、交流監視部52のON動作に対応してOFF動作するスイッチ回路53と、を有して構成されている。
整流部51は、交流電源ラインLN2から交流電圧を受けるダイオードD12と、電流制限抵抗R1と、コンデンサC8及びツェナーダイオードZD2の並列回路と、が直列に接続されて構成されている。そして、正常時には、コンデンサC8の両端電圧は、ツェナーダイオードZD2の降伏電圧に一定化されている。
スイッチ回路53は、大電流容量のMOSトランジスタQ2と、コンデンサC8に並列接続されたバイアス抵抗R5と、を有して構成されている。ここで、トランジスタQ2は、コンデンサC8の両端電圧が所定レベルである限り、ON状態であって、遊技機の全回路のグランドラインとフレームグランドFGとを接続状態にしている。
交流監視部52は、交流電源ラインLN1,LN2に接続された2つのダイオードD8,D9と、ダイオードD8,D9の接続点に接続されたツェナーダイオードZD1と、バイアス抵抗R2,R3及びコンデンサC7の並列回路と、バイアス抵抗R3の両端電圧が上昇するとON動作するトランジスタQ1と、トランジスタQ1の電流制限抵抗R4とを有して構成されている。
ツェナーダイオードZD1は、通常は、OFF状態であるが、交流電源ラインLN1,LN2に過大な交流電圧(例えばAC100V)が加わると、降伏状態となる。この降伏状態では、バイアス抵抗R3の両端電圧が上昇してトランジスタQ1がON動作することでコンデンサC8の両端電圧が降下する。
すると、それまでON状態であったトランジスタQ2がOFF遷移することで、回路グランドとフレームグランドFGとが非接続となって、全ての遊技機の全ての電源電圧が遮断状態となる。電源遮断部CUTの動作内容は、以上の通りであり、交流電源ラインLN1,LN2の両端電圧が限界値を超えると、全ての遊技機の全ての電源電圧を一気に遮断する機能を果たしている。
<電源監視部MNT>
次に、電源監視部MNTについて説明する。電源監視部MNTは、交流電源ラインLN1,LN2の電圧レベルを監視する給電監視部54と、電源電圧Vccを受けて比較基準電圧Voを出力する比較電圧部55と、給電監視部54と比較電圧部55の出力電圧を対比して電源異常を検出する異常検出部56と、TTLレベルのシステムリセット信号SYSを生成する電源リセット部57と、を有して構成されている。
[給電監視部54]
給電監視部54は、交流電源ラインLN1,LN2に接続された2つのダイオードD10,D11と、ダイオードD10,D11の接続点に接続された抵抗R6及びツェナーダイオードZD3の直列回路と、ツェナーダイオードZD3に並列接続されたダイオードD13及び平滑コンデンサC9の直列回路と、平滑コンデンサC9に並列接続された抵抗R7,R8の直列回路と、抵抗R8を短絡させるコンパレータA3と、を有して構成されている。
この実施例では、ツェナーダイオードZD3の降伏電圧が5.1V程度であり、ツェナーダイオードZD3は、電流制限抵抗R6を通して、交流電圧AC24Vを受けている。そのため、交流入力電源の給電状態であれば、平滑コンデンサC9の両端電圧は、4.5V程度の一定値となる。また、2つの抵抗R7,R8は、その抵抗値がR8>>R7に設定されているので、抵抗R8の両端電圧Vsは、正常レベルの交流電圧AC24Vに対応して約4.5Vとなる。但し、コンパレータA3の出力がLレベルであると、これに対応して、抵抗R8の両端電圧Vsは、ほぼ0Vとなる。なお、抵抗R7は、Lレベル出力時のコンパレータA3に対する電流制限抵抗として機能する。
コンパレータA3は、他のコンパレータA1〜A4と共に、QUADコンパレータ(NJM2901)で構成されている。このQUADコンパレータには、4つのコンパレータA1〜A4が内蔵されているが、何れのコンパレータA1〜A4も、オープンコレクタタイプとなっている(図5(f)参照)。
そして、コンパレータA3のマイナス端子には、比較電圧部55の出力電圧Voが供給され、プラス端子には、定常状態では2.8V程度の比較電圧V1が供給されている。この比較電圧V1は、第一電源部FRが生成した二種類の電源電圧Vcc,VBを抵抗で分圧して生成されている。
後述するように、電源投入時には、比較電圧部55の出力電圧Voは、レベル上昇中の電源電圧Vccに対応したレベルとなる(Vo=Vcc−Vf−Δ)。なお、VfとΔは、ダイオードD14,D15と、抵抗R9における電圧降下である。
一方、比較電圧V1は、電源電圧Vcc,VBを分圧して生成されるので、電源投入直後は、比較電圧部55の出力電圧Voより低い。そのため、電源投入直後の過渡状態では、コンパレータA3の出力がLレベルとなって抵抗R8を短絡させ、その結果、給電監視部54の出力電圧Vsがほぼ0Vとなる。
一方、電源電圧Vcc,VBが所定レベルに達した定常状態では、比較電圧V1が、2.8V程度となる一方、比較電圧部55の出力電圧Voは2.5V程度に一定化される。つまり、コンパレータA3は、[プラス入力への入力電圧]>[マイナス端子への入力電圧]の大小関係となるが、コンパレータA3の出力部がオープンコレクタであり(図5(f)参照)、図4に示す通り、その出力端子がプルアップされていないので、コンパレータA3の出力部は開放状態となって他の回路に影響を与えない。
以上説明した給電監視部54の動作を整理すると以下の通りである。
(1)交流電圧AC24Vが投入された電源投入直後は、抵抗R8がコンパレータA3の出力部によって短絡されるので、抵抗R8の両端電圧Vsがほぼ0Vとなる。
(2)その後、電源電圧Vccが正常レベル近くまで増加すると、コンパレータA3の出力部が開放状態となるので、抵抗R8の両端電圧Vsは、ツェナーダイオードZD3の両端電圧に対応してほぼ4.5Vとなる。
(3)交流電圧AC24Vが遮断状態となると、抵抗R8の両端電圧Vsは、素早く0Vまで降下する。しかし、交流電圧AC24Vが遮断されても、しばらくは、電源電圧Vcc,VBが所定レベルを維持するので、コンパレータA3の出力部は、そのまま開放状態を維持する。
[比較電圧部55]
比較電圧部55は、第一電源部FRと第二電源部SDとで別々に生成された2つの電源電圧Vcc,Vccを各アノード端子に受けるダイオードD14,D15と、ダイオードD14,D15の各カソード端子に接続される電流制限抵抗R9と、電圧生成部GNと、が直列に接続されて構成されている。この実施例では、電圧生成部GNとして、シャントレギュレータ(HA17431:RENESAS)を使用している。
このシャントレギュレータは、アノード端子Aとカソード端子Kと比較端子REFとを有するが、アノード端子Aとカソード端子Kとを接続した図示の状態では、ツェナーダイオードと同等に機能して、降伏動作時には、アノード・カソード端子間に一定の基準電圧Vo(2.5V)を出力する(図5(e)参照)。一方、非降伏動作時には、内部回路がOFF動作して、アノード・カソード端子間が開放状態となる。
したがって、電源投入時、電源電圧Vccが所定レベルに達するまでは、比較電圧部55(電圧生成部GN)の出力電圧Voは、レベル上昇中の電源電圧Vccに対応して、Vo=Vcc−Vf−Δとなる。一方、電源電圧Vccが所定レベルに達すると、比較電圧部55の出力電圧Voは、一定の比較基準電圧(2.5V)となる。
[異常検出部56]
異常検出部56は、主制御部21への電源異常信号ABN1を生成するコンパレータA1と、払出制御部24への電源異常信号ABN2を生成するコンパレータA2と、各コンパレータA1,A2のプルアップ抵抗R10,R11と、各コンパレータA1,A2の入力端子間に接続されたコンデンサCsとを有して構成されている。各コンパレータA1,A2のマイナス端子には、比較電圧部55の出力電圧Voが供給され、プラス端子には、抵抗R8の両端電圧Vsが供給されている。なお、コンパレータA1,A2は、先に説明したQUADコンパレータ(NJM2901)に内蔵されている。
図示を省略しているが、コンパレータA1,A2から出力される電源異常信号ABN1、ABN2は、主制御部21と払出制御部24の入力ポートに供給されている。そして、各入力ポートの入力端子とグランド間には、適宜なコンデンサを接続されており、各入力ポートが、適宜な抵抗を経由して電源異常信号を受けることで耐ノイズ性を確保している。また、適宜なソフトウェア処理によって、スパイクノイズの影響を排除している。
給電監視部54が前記した(1)〜(3)の通りに動作するので、これに対応して異常検出部56は、以下の通りに動作する。
(1)交流電圧AC24Vが投入された電源投入直後は、抵抗R8の両端電圧Vsがほぼ0Vであり、一方、比較電圧部55の出力電圧Voは、レベル上昇中の電源電圧Vccに対応して、Vcc−Vf−Δとなる。そのため、コンパレータA1,A2が出力する電源異常信号ABN1,ABN2は、レベル変動することなく、Lレベルを安定的に維持する。図5(c)のタイミングT0〜T1は、この電源投入時の安定したLレベル状態を示している。
(2)その後、レベル上昇中の電源電圧Vccが所定レベルを超えた後は、比較電圧部55の出力電圧Voは、2.5Vを維持する。また、電源電圧Vccが正常レベル近くまで増加すると、コンパレータA3の出力部が開放状態となるので、抵抗R8の両端電圧Vsは、ツェナーダイオードZD3の両端電圧に対応してほぼ4.5Vとなる。
そのため、コンパレータA1,A2が出力する電源異常信号ABN1,ABN2がHレベルに遷移して、その後は、正常状態を示すHレベルを定常的に維持する。図5(c)のタイミングT1以降は、正常レベルの電源異常信号ABN1,ABN2を示している。
(3)その後、何らかの理由で交流電圧AC24Vが遮断状態となると、抵抗R8の両端電圧Vsは、素早く0Vまで降下する。しかし、電源電圧Vcc,VBは、しばらく所定レベルを維持するので、コンパレータA3や比較電圧部55は、それまでの動作を維持する。
したがって、図5(a)のタイミングT2において、交流電圧AC24Vが遮断状態になると、コンパレータA1,A2が出力する電源異常信号ABN1,ABN2は、直ちに、HレベルからLレベルに遷移して異常事態の発生を示す。なお、主制御部21と払出制御部24では、この電源異常信号ABN1,ABN2を定時的にチェックしており、電源異常信号ABN1,ABN2がLレベルに遷移したことを確認すると、直ちにバックアップ処理を開始するようになっている。
[電源リセット部57]
次に、コンパレータA4で構成された電源リセット部57について説明する。図示の通り、コンパレータA4の出力端子には、プルアップ抵抗R12が接続され、出力端子とプラス端子との間には、抵抗RfとコンデンサCfの直列回路が接続されている。また、コンパレータA4のマイナス端子には、比較電圧部55の出力電圧Voが供給され、プラス端子には、定常状態では2.95V程度の比較電圧V2が供給されている。この比較電圧V2は、第二電源部SDが生成した二種類の電源電圧Vcc,VBを抵抗で分圧して生成されている。
電源リセット部57は、上記の通りに構成されているので、以下の通りに動作する。
(1)交流電圧AC24Vが投入された電源投入直後は、比較電圧部55の出力電圧Voは、レベル上昇中の電源電圧Vccに対応して、Vcc−Vf−Δとなる。一方、比較電圧V2は、第二電源部SDの電源電圧Vcc,VBを分圧して生成されるので、レベル上昇中の出力電圧Voより低い。そのため、このような過渡状態では、コンパレータA4から出力されるシステムリセット信号SYSがLレベルとなる(図5(a)参照)。
(2)その後、レベル上昇中の電源電圧Vccが所定レベルに達した後は、比較電圧部55の出力電圧Voは、2.5Vを維持する。また、電源電圧Vcc,VBが正常レベル近くまで増加すると、比較電圧V2が定常値2.95Vに近づく。そのため、コンパレータA4から出力されるシステムリセット信号SYSは、適宜なタイミングで、LレベルからHレベルに遷移する。なお、システムリセット信号SYSは、TTLレベルの電圧値を有している。
このようにして生成されたシステムリセット信号SYSは、演出インタフェイス基板27を経由して、演出制御部22と画像制御部23に伝送されるが、各制御部22,制御部23に設けられた遅延回路を経由してCPUやその他のICを電源リセットしている。なお、抵抗RfとコンデンサCfの直列回路も、遷移動作を遅延させる機能を発揮する。
以上の通り、システムリセット信号SYSは、直流電圧に基づいて生成されているので、交流電源が瞬間的に停止される瞬停状態では、システムリセット信号SYSがアクティブレベルに変化することはない。したがって、交流電源が遮断されても、直流電源が維持されている限り、サブ制御部22,23は、それまでの動作を継続する。
図3に戻って回路構成を説明すると、主制御部21は、主基板中継基板28を経由して、払出制御部24に制御コマンドCMD”を送信する一方、払出制御部24からは、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や、払出動作の異常に係わるステイタス信号CONや、動作開始信号BGNを受信している。ステイタス信号CONには、例えば、補給切れ信号、払出不足エラー信号、下皿満杯信号が含まれる。動作開始信号BGNは、電源投入後、払出制御部24の初期動作が完了したことを主制御部21に通知する信号である。
ここで、主制御部21と払出制御部24のワンチップマイコンは、電源電圧5Vで動作しており、制御コマンドCMD,CMD”やその他の信号は、全てTTLレベルである。
また、主制御部21は、遊技盤中継基板29を経由して、遊技盤5の各遊技部品に接続されている。そして、遊技盤上の各入賞口16〜18に内蔵された検出スイッチのスイッチ信号を受ける一方、電動チューリップなどのソレノイド類を駆動している。ソレノイド類や検出スイッチは、主制御部21から給電された電源電圧VB(12V)で動作するよう構成されている。そして、図柄始動口15への入賞状態などを示す各スイッチ信号は、電源電圧VB(12V)と電源電圧Vcc(5V)とで動作するインタフェイスICで、TTLレベルのスイッチ信号に変換された上で、主制御部21に伝送される。
図6に示すように、演出制御部22は、音声演出・ランプ演出・演出可動体による予告演出・データ転送などの処理を実行するワンチップマイコン22Aと、ワンチップマイコン22Aの制御プログラムなどを記憶するEPROM61と、ワンチップマイコン22Aからの指示に基づいて音声信号を再生して出力する音声再生出力回路(音声IC)62と、再生される音声信号の元データである圧縮音声データを記憶する音声用メモリ(音声ROM)63と、ワンチップマイコン22Aをリセットするリセット回路64とを備えて構成されている。
リセット回路64は、電源基板20からシステムリセット信号SYSを受けて、ワンチップマイコン22Aを電源リセットし、また、プログラム暴走時には、ウォッチドッグタイマWDT1の動作に基づいてワンチップマイコン22Aを異常リセットする。音声再生回路62は、リセット回路64がリセットしてもよいし、システムリセット信号SYSを受けたワンチップマイコン22Aがリセット信号を出力してリセットしてもよい。
ワンチップマイコン22Aには、パラレル出力ポートP1や、パラレル入力ポートP2が内蔵されている。そして、出力ポートP1からは、制御コマンドCMD’及びストローブ信号STB’と共に、演出可動体を機能させる駆動データΦ1〜Φ4も出力されている。演出可動体は、ドライバ回路DRにより駆動されるステッピングモータMTによって回転して可動演出を実行する。なお、ステッピングモータMTに関連して、原点スイッチORGが設けられており、そのスイッチ信号SNは、入力ポートP2に入力されている。
図6に示す通り、演出制御基板22のワンチップマイコン22Aには、主制御基板21から出力された制御コマンドCMDとストローブ信号(割込み信号)STBとが、演出インタフェイス基板27のバッファ67を経由して供給されている。割込み信号STBは、ワンチップマイコンの割込み端子INTに供給され、ストローブ信号STBによって起動される受信割込み処理によって、演出制御部22は、制御コマンドCMDを取得することになる。
演出制御部22が取得する制御コマンドCMDには、(1)異常報知その他の報知用制御コマンドなどの他に、(2)図柄始動口への入賞に起因する各種演出動作の概要を特定する制御コマンド(変動パターンコマンド)が含まれている。ここで、変動パターンコマンドで特定される演出動作の概要には、演出開始から演出終了までの演出総時間と、大当り抽選における当否結果とが含まれている。なお、これらに加えて、リーチ演出や予告演出の有無などを含めて変動パターンコマンドで特定しても良いが、この場合でも、演出内容の具体的な内容は特定されていない。
そのため、演出制御部22では、変動パターンコマンドCMDを取得すると、これに続いて演出抽選を行い、取得した変動パターンコマンドで特定される演出概要を更に具体化している。
例えば、リーチ演出や予告演出について、その具体的な内容が決定される。そして、決定された具体的な遊技内容にしたがい、LED群などの点滅によるランプ演出や、スピーカによる音声演出の準備動作を行うと共に、画像制御部23に対して、ランプやスピーカによる演出動作に同期した図柄演出に関する制御コマンドCMD’を出力する。
このような演出動作に同期した図柄演出を実現するため、演出制御部22は、画像制御部23に対するストローブ信号(割込み信号)STB’と共に、制御コマンドCMD’を演出インタフェイス基板27に向けて出力する。なお、演出制御部22は、表示装置に関連する報知用制御コマンドや、その他の制御コマンドを受信した場合は、その制御コマンドを、そのまま割込み信号STB’と共に演出インタフェイス基板27に向けて出力する。
上記した演出制御基板22の構成に対応して、8ビット長の制御コマンドCMD’と1ビット長のストローブ信号STB’を出力可能な出力バッファ回路65が設けられ、これらのデータCMD’,STB’は、画像制御基板23に出力される。ここで、出力バッファ回路65が出力する制御コマンドCMD’やストローブ信号STB’は、電源電圧を5VとするTTLレベルで送信されており、画像制御部23までの伝送路において、十分なノイズマージンを持っている。なお、この点は、システムリセット信号SYSについても同様である。
また、演出インタフェイス基板27は、演出制御部22から出力されるランプ駆動用の信号を受け、ランプ接続基板68を経由してLEDランプ群に供給すると共に、音声再生出力回路62が出力する音声信号AOR,AOLを、デジタルアンプ66を経由してスピーカに供給している。このように、本実施例の演出制御部22は、主制御部21から受けた制御コマンドCMDに対応するランプ演出と音声演出を、インタフェイス基板27を経由して実現している。
続いて、画像制御基板23の構成について説明する。図6に示すように、画像制御部23は、画像演出動作を制御するコンピュータ回路と、表示装置DISPを駆動するコンピュータ回路とを内蔵する複合チップ41(SOC:system-on-a-chip)を中心に構成されている。実施例の複合チップ41は、TC8520XBG(TOSHIBA)で構成されており、組み込み用プロセッサとして、ARM1176(ARM社Advanced RISC Machines)を内蔵すると共に、3D−グラフィックスプロセッサを内蔵して、3次元画像による画像演出を実行している。
そして、画像制御部23は、複合チップ41の動作用の直流電圧を生成する電源部42と、演出インタフェイス基板27から受けるシステムリセット信号SYSなどに基づいて複合チップ41や他のICをリセットするリセット部43と、画像演出用の制御プログラムを記憶する制御用ROM44と、グラッフィクスデータをデータ圧縮状態で記憶するCGROM45と、画像出力用のVRAM(Video RAM)46と、複合チップ41から出力されるRGB信号を差動信号に変換するLVDSインタフェイス部47(low voltage differential signaling)と、を有して構成されている。
図7は、複合チップ41の内部構成を、これに接続される他のICと共に図示した構成図である。先に説明した通り、実施例の複合チップ41は、組込み用プロセッサ70(ARM1176)と、3Dグラフィックスプロセッサ71とが内蔵されて構成されている。そして、複合チップ41の内部は、ROMなどの外部装置との入出力動作を実現する3.3V電源ラインと、プロセッサ類を動作させる1.2V電源ラインと、SDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成されたVRAM46に対してDDR(Double Data Rate)動作を実現する1.8V電源ラインと、内蔵DRAM76(Embedded DRAM)用の2.5V電源ラインとに分離されて、低電力での高速化を実現している。
図示の通り、複合チップ41は、ROMインタフェイス部73を経由して、3.3Vを電源電圧とする制御用ROM44とCGROM45に接続されている。ここで、制御用ROM44は、23ビット長のアドレス信号に基づき、データ長32ビット単位にアクセスされ、8,388,608×16×2ビット長の記憶容量を有している。また、CGROM45は、26ビット長のアドレス信号に基づき、データ長32ビット単位でアクセスされ、4Gビット×4ビット長の記憶容量を有している。
一方、複合チップ41は、DDR2インタフェイス部74を経由して、1.8Vを電源電圧とするVRAM46に接続されている。VRAM46は、データ長32ビット単位にアクセスされ、4Gビット長の記憶領域を有している。ここで、VRAM46に対するアドレス信号線及びデータ信号線は、制御用ROM44やCGROM45に対するアドレス信号線及びデータ信号線とは別個に設けられており、電源電圧の相違は問題にならず、究極的な低電力化を実現している。
また、組込み用プロセッサ70は、パラレルポート79を経由して、演出インタフェイス基板27から制御コマンドCMD’とストローブ信号STB’とを受けている。一方、グラフィックスプロセッサ71は、内蔵DRAM76に接続されて動作して、LCDインタフェイス部77を経由してRGB信号や同期信号をLVDS部47に出力している。
その他、複合チップ41には、DMAC部(Direct Memory Access Controller)75、音声出力用のオーディオインタフェース部78、GPIO部(General Purpose I/O)80、UART部(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)81、SPI部(Serial Peripheral Interface)82が設けられているが、本実施例では、特に使用していない。
図8は、複合チップ41と、演出インタフェイス基板27との接続関係や、複合チップ41の動作を説明する図面である。図示の通り、演出インタフェイス基板27から伝送される8ビット長の制御コマンドCMD’及び1ビット長のストローブ信号STB’は、コネクタCN1を経由して画像制御基板23に供給される。これら全9ビットの信号は、伝送路でのノイズマージンを確保するべくTTLレベルであるので、複合チップ41のパラレルポート79で認識できるレベルに変換する必要がある。
そこで、全9ビットの信号は、9個のプルアップ抵抗PUで3.3Vにプルアップされた後、9個のコンデンサC及び抵抗Rで構成されたフィルタ回路CRを各々経由して、3状態バッファBUF1に供給されている。なお、3状態バッファBUF1は、電源電圧を3.3Vとするシュミットトリガタイプである。
ここで、フィルタ回路の時定数C*Rは、0.5〜2.0μS程度に設定されており、全9ビットの信号エッジを、それほど鈍らせることなく、伝送路で重畳した高周波ノイズを排除している。また、3状態バッファBUF1は、シュミットトリガタイプであるので、CR回路で鈍った波形は正しく整形され、TTLレベルから降下した各信号CMD’,STB’の論理レベルが、複合チップ41のパラレルポート79に正しく認識される。
図8の中段に示す通り、直流電圧12V,5Vとシステムリセット信号SYSは、演出インタフェイス基板27を経由して画像制御基板のコネクタCN2に伝送される。直流電圧12Vは、複合チップ41を定常的に空冷しているファンモータ(直流モータ)FANに供給されている。また、ファンモータFANが回転していることを示すセンサ出力は、直流電圧3.3Vにプルアップされている抵抗R20と、フィルタ回路を構成する抵抗R21及びコンデンサC21を経由してレベル降下される。そして、3.3Vを電源電圧とする2つのNOTゲートG1,G2を経由して、センサ信号FNPLSとして、複合チップ41の入力ポートに供給される。
ここで、実施例のファンモータFANは、直流12Vの給電を受けて、回転数5500rpm(誤差±20%)で回転するよう設定されている。また、センサ信号FNPLSは、ファンモータFANの1回転に2パルス(デューティ比50%)を出力するよう構成されているので、センサ信号FNPLSのパルス周期は、正常時には、60/5500/2≒5.45mS(誤差±20%)となる。
ところで、本実施例では、単一の複合チップ41を使用して、組込みプロセッサ70による画像制御動作と、グラッフィクスプロセッサ71のよる画像信号の生成とを実行しており、しかも、その他の多数の回路素子を単一のチップに集積しているので、各部が如何に低い電源電圧で動作しているとはいえ、電力損の総和は少なくない。そのため、電源電圧(12V)の降下や、ゴミ詰りなどによって、ファンモータFANの回転数が低下すると、所定の空冷機能を発揮できない。そこで、本実施例では、ファンモータFANの回転数を定常的に監視して、複合チップ41の正常動作を維持している。なお、センセ信号FNPLSに基づく制御処理については、最後に、図13に基づいて説明する。
ところで、演出インタフェイス基板27からコネクタCN2に供給されたシステムリセット信号SYSは、抵抗R23及びコンデンサC22よるフィルタ回路を経由して、NOTゲートG3に供給されている。なお、抵抗R23は、抵抗R22によって直流電圧5Vにプルアップされている。そして、NOTゲートG3の出力は、次段のNOTゲートG4で論理レベルを変換した後、電源シーケンサ83の制御端子ENに供給される。なお、制御端子ENは、プルアップ抵抗R24で直流電圧5Vにプルアップされている。
電源シーケンサ83は、例えば、LM3881(Power Sequencer)で実現され、制御端子ENの電圧が立上ると、それから一定時間t1後に第1制御信号EN1が立上り、これにt2遅れて第2制御信号EN2が立上るよう構成されている。一方、制御端子ENの電圧が立下ると、所定時間t3後に、先ず第2制御信号EN2が立下り、これにt4遅れて第1制御信号EN1が立下るよう構成されている(図8(b)参照)。
ここで、第1制御信号EN1は、DC/DCコンバータ84の制御端子に供給されて、コンバート動作を制御している。このDC/DCコンバータ84は、演出インタフェイス基板から受けた直流5Vを、直流1.2Vに変換する回路であり、変換された直流1.2Vは、複合チップ41の組込みプロセッサ70の電源電圧として、複合チップ41に供給されている。
一方、第1制御信号EN2は、DC/DCコンバータ85,87と電圧レギュレータ86の制御端子に各々供給されて、各素子の動作を許可又は禁止している。ここで、DC/DCコンバータ85とDC/DCコンバータ86は、演出インタフェイス基板から受けた直流5Vを、各々、直流1.8Vと直流3.3Vに変換している。そして、直流1.8Vは、DDR2インタフェイス部74の電源電圧として、複合チップ41に供給され、直流3.3Vは、ROMインタフェイス部73の電源電圧として複合チップ41に供給され、CGROM45や制御用ROM45の電源電圧としても活用される。また、電圧レギュレータ86は、演出インタフェイス基板から受けた直流5Vを、直流2.5Vに降下させて、降下した直流2.5Vは、内蔵DRAM76の電源電圧として、複合チップ41に供給される。
このように、本実施例では、電源シーケンサ83によって、複合チップ41に必要な各電源電圧について、電源起動順序と電源遮断順序とが制御されている。具体的には、複合チップ41に、先ず、電源電圧1.2Vが供給されて組込みプロセッサ70が起動され、その後に他の回路が起動される。一方、電源遮断時には、組込みプロセッサ70の直流電源1.2Vが最後まで維持される(図8(b)参照)。
以上、電源電圧の起動順序と遮断順序を説明したが、これらを制御する制御信号ENは、負論理ORゲートG5の入力端子にも供給されている。ここで、負論理ORゲートG5の電源電圧は3.3Vであるが、他の入力端子には、ウォッチドッグタイマWDTの異常信号ERRが供給されている。ウォッチドッグタイマWDTには、複合チップ41から定期的にクリアパルスWDCLRが受けるが、プログラムの暴走などによってクリアパルスWDCLRが途絶えると、ウォッチドッグタイマWDTは、Lレベルの異常信号ERRを出力するよう構成されている。
そのため、システムリセット信号SYSがLレベルであるか、或いは、異常信号ERRがLレベルであると、負論理ORゲートG5の出力もLレベルとなる。そして、このLレベルの信号は、2つのNOTゲートG6,G7を経由して、制御ROM44やCGROM45のリセット端子に供給されている。また、NOTゲートG7の出力は、NOTゲートG8,G9を更に経由して、複合チップ41のリセット端子SYSRESETに供給されている。
ここで、制御信号ENが5個のゲートG5〜G9を通過することで生じる遅延時間τは、制御信号ENに対する第2制御信号EN2の遅延時間t1+t2より長く設定されている(図8(c)参照)。そのため、第1制御信号EN1に制御される電源電圧1.2Vの起動時から、複合チップ41へのリセット信号SYSRESETの立上り時までに、必要なリセット時間TM(=τ−t1)が確保され、且つ、全ての電源電圧が安定してからの余裕時間(τ−t1−t2)も確保されるので、組込みプロセッサ70やグラフィックスプロセッサ71の正常な起動動作が担保される(図8(c)参照)。
また、電源遮断時(図5のT2)に、システムリセット信号SYSが降下しても(図5のT3)、組込みプロセッサ70の電源電圧(=1.2V)は、他の電源電圧より長く維持されるので、停電時などでも表示装置DISPの異常画面などの出現が防止される。なお、全ての電源電圧1.2V〜3.3Vは、電源用コンデンサの充電によって所定時間維持されるので、電源遮断時にも組込みプロセッサ70やグラフィックスプロセッサ71は正常にリセットされる。
図9は、複合チップ41と、CGROM45と、制御用ROM44と、各メモリICのチップセレクト信号を生成するアドレスデコード部50との接続関係を示す回路ブロック図である。図示の通り、複合チップ41は、29ビット長のアドレスバスと、32ビット長のデータバスとを経由して各ICに接続されている。なお、図9は、3.3V系のメモリ回路だけを図示しており、1.8V系のアドレスバスやデータバスで接続されるVRAM46については、図示していない。
先ず、制御用ROM44について説明すると、実施例の制御ROMは、3.3Vの電源電圧で動作するフラッシュメモリIC(MX29GL128EHMC-90G)2個で構成されている。このメモリICは、図10(a)の内部構成を有しており、8,388,608×16ビット長の記憶容量を有している。また、チップセレクト信号CEがLレベルである状態で、出力制御信号OEをLレベルにすると、23ビット長アドレス信号(A0〜A22)で選択された16ビット長のデータ読出し動作が実現される(図10(b)参照)。
そこで、本実施例では、アドレスデコード部50の一部を構成する論理回路51に、複合チップ41の制御信号と、デコーダ52の出力信号と、3ビット長のアドレス信号A23〜A25とを供給して、図10(b)に示すチップセレクト信号CEと出力制御信号OEとを生成している。なお、論理回路51の電源電圧は3.3Vである。
ここで、通常の回路構成なら論理回路51の出力を、そのままフラッシュメモリICに供給するが、本実施例では、集合抵抗ARY0を経由して、チップセレクト信号CEと出力制御信号OEとを供給している。このような構成は、電源電圧が低いメモリIC(電源電圧=3.3V)を、高速でアクセスした場合に、制御信号CE,OEの信号ラインの長さに拘らず、制御信号CE,OEのリンギングを抑制するためであり、2本の信号ラインに50〜100Ω程度の集合抵抗ARY0が各々ダンピング抵抗として直列接続される。したがって、本実施例によれば、複雑高度な画像演出を実行するべく、制御用ROM44を高速アクセスしても、電源電圧の低さに拘らず、制御プログラムの読出しミスなどの誤動作が生じない。
逆に、本実施例の構成を採らない場合には、信号ラインのL成分と、信号ラインとグランド間の浮遊容量成分とによって、信号立上り時に、高レベルのアンダーシュートが生じて、HレベルのデータをLレベルに誤認識するおそれがある。なお、信号ラインとグランドとの間に平滑コンデンサを配置しても、アンダーシュートの継続期間が長引き、同じ弊害が懸念される。
なお、制御信号CE,OEは、制御用ROM44を構成する2個のフラッシュメモリICに並列的に供給され、これに対応して、各メモリICには共通の23ビット長アドレス信号が供給されている。そのため、各メモリICからは、アドレス信号で選択された同一番地のデータが各々16ビット長で出力され、これがデータバスに供給されることで、32ビット長のデータ(実際にはプログラムコード)となる。
以上の通り、制御用ROM44には、23ビット長のアドレス信号を供給する必要がある。そこで、この点にも関連して、本実施例では、複合チップ41のアドレスバスの26ビット長(A0〜A25)を、16ビット長(A0〜A15)と、10ビット長(A16〜A25)とに区分して、各々、バスバッファ55,56と集合抵抗ARYとを経由して、その一部(A0〜A22)を、制御用ROM44に供給している。なお、バスバッファ55,56としては、例えば、16ビット長のバスバッファSN74LVCH16244Aが使用され、電源電圧3.3Vで動作している。
ところで、アドレス信号(A0〜A22)を、集合抵抗ARYを経由して制御用ROMに供給するのは、低電源電圧での高速メモリアクセスにおいて、アドレス信号線の長さに拘らず、アドレス信号A0〜A22のリンギングを抑制するためであり、ここでも、各信号ラインに50〜100Ω程度の集合抵抗ARYが各々ダンピング抵抗として直列接続される。図10(b)のタイムチャートから確認される通り、低電源電圧での高速メモリアクセスにおいて、アドレス信号の立上り時に、高レベルのアンダーシュートが生じると、目的の番地がアクセスできないおそれがある。
図9に示す通り、集合抵抗ARYから出力される26ビット長のアドレス信号(A0〜A25)は、CGROM45に供給されている。ここで、CGROM45は、4Gビットの記憶容量を有するPROM(Programmable Read Only Memory)であり、例えば、MSP88LV040(FUJITSU)が使用される。なお、CGROM45を構成するメモリICの電源電圧は3.3Vである。
図11のブロック図に示される通り、MSP88LV040は、各々1Gビット長の記憶容量を有する4ブロック(H1,H0,L1,L0)に区分されている。各記憶ブロックは、アドレス信号A0〜A25によって、0番地〜67108863番地までアドレッシングされており、各番地から16ビット長データが読出し可能に構成されている。
4つの記憶ブロック(H1,H0,L1,L0)の何れを選択するかは、チップセレクト信号CEと出力制御信号OEとで制御されるが、この実施例では、H1ブロックとL1ブロックとを同時にアクセスするべく、CEH1端子とCEL1端子とを外部接続すると共に、OEH1端子とOEL1端子とを外部接続している。
また、H0ブロックとL0ブロックとを同時にアクセスするべく、CEH0端子とCEL0端子とを外部接続すると共に、OEH0端子とOEL0端子とを外部接続している。
したがって、例えば、チップセレクト信号CE7(図11参照)がLレベルとなると、H1ブロック及びL1ブロックが同時に選択され、アドレス信号A0〜A25で選択される16ビット長データが、出力制御信号OE7がLレベルになるタイミングで、出力端子DQH0〜15と出力端子DQL0〜15に、各々出力されることになる。
図9に示す通り、CGROM45を構成するメモリICの出力端子は、32ビット長のデータバスに接続されているので、結局、この実施例では、アドレス信号A0〜A25に基づいて、全32ビット長のCGデータが読出されることになる。なお、CGROM45のアドレス空間は、チップセレクト信号CE0で選択される67,108,864番地が最下位であり、以下、チップセレクト信号CE1→CE2・・・→CE7で選択される67108864番地の順番に高位となり、合計で、67,108,864×8×32=16Gビットとなる。
図12は、CGROM45のデータ読出し時の動作を示すタイムチャートである。図示の通り、チップセレクト信号CEがLレベルである状態で、出力制御信号OEをLレベルにすると、26ビット長アドレス信号(A0〜A25)で選択された16ビット長(実施例の構成では32ビット長)のデータ読出し動作が実現される(図12(a)参照)。
また、このCGROM45では、上記した通常のメモリリード動作だけでなく、ページリード動作も可能に構成されている。この場合には、上位20ビットのアドレス信号A3〜A24を確定させた状態で、下位3ビットのアドレス信号A0〜A2を変化させることで、1回のページリードサイクルにおいて、連続する8番地のデータを順番に読み出すことが可能となる。なお、図12(b)では、便宜上、アドレス変化(Aa→Ab→Ac)を3回としているが、アドレス信号A0〜A2を000→001→010→・・・・→111と変化させることで、8回のアドレス変化が可能である。
鮮明な3D画像を円滑に移動させて斬新な動画演出を実現するには、扱うデータ量が膨大化する。しかし、本実施例では、上記したメモリリード動作を活用することで、必要な大量のCGデータをCGROM45から迅速に読出し、所定の演算を経て表示装置DISPに出力することで複雑高度な動画演出を実現している。
ところで、このような動画演出を実現するには、32ビット単位のデータアクセスも必要であり、そのためには、8種類のチップセレクト信号CEiと、8種類の出力制御信号OEiとが必要となる。そこで、アドレスデコード部50には、3ビット長のアドレス信号A26〜A28を受けて8種類のチップセレクト信号CEiを生成するデコーダ52と、デコーダ52の8ビット出力を受ける集合抵抗ARY1と、集合抵抗ARY1の出力と複合チップ41の制御信号とを受けて8種類の出力制御信号OEiを生成する論理回路53と、論理回路53の出力を受ける集合抵抗ARY2とを接続して構成されている。
ここで、デコーダ52は、汎用の3−8デコーダであり、例えば、SN74LVC138Aが使用され、電源電圧3.3Vで動作している。また、集合抵抗ARY1,ARY2は50〜100Ω程度の8個の抵抗で構成されており、各々、信号ラインのアンダーシュートを抑制するダンピング抵抗として機能している。なお、実施例では、集合抵抗ARY,ARY0〜ARY2として、75Ωを採用している。
また、論理回路53は、電源電圧3.3V動作して、チップセレクト信号CEに基づいて出力制御信号OEを生成する回路である。
図9に示す通り、8種類のチップセレクト信号CEと、8種類の出力制御信号OEは、何れも、集合抵抗ARY1,ARY2を経由して、CGROM45の該当端子に供給されている。また、26ビットのアドレス信号A0〜A25についても、集合抵抗ARYを経由してCGROM45の該当端子に供給されている。
そのため、低電源電圧3.3Vにおいて、ページリード動作などによってCGROM45を高速アクセスしても、誤動作が生じないことは前記した通りである。
このようにして読み出された32ビット単位のCGデータは、バスバッファ54を経由して、複合チップ41のデータバスに伝送される。ここで、バスバッファ54は、汎用の16ビットバスバッファ(SN74LVCH16244A)2個で構成され、各々、電源電圧3.3Vで動作している。また、バスバッファ54は、1〜5KΩ程度の集合抵抗ARY3によってグランドにプルダウンされており、この構成によって、バスバッファ54の出力インピーダンスと信号ライン(データバス)とのインピーダンスマッチングをとっている。そのため、データバスの信号ラインの長さに拘らず、信号(CGROMデータ)の反射を防止することができ、生成される高画質の動画の信頼性を担保している。
図13は、画像制御部23を構成する複合チップ41の組込み用プロセッサ70の動作を説明するフローチャートである。図示の通り、画像制御部23は、組込み用プロセッサ70がリセットされて開始されるメイン処理(a)と、50μS毎に起動される第1タイマ割込み処理(c)と、10mS毎に起動される第2タイマ割込み処理(d)と、を含んで構成されている。なお、制御コマンドCMD’の受信割込み処理などは図12には記載していない。
図13(a)に示す通り、メイン処理(組込み用プロセッサ70のリセット処理)では、複合チップ41内部の初期設定を実行した後(ST1)、バックアップ判定処理を実行する(ST2)。バックアップ判定処理とは、バックアップ処理(ST14)において保存されたデータの正当性を判定する処理である。バックアップ処理(ST14)において保存されるデータは、特に限定されないが、例えば、(1)RAMワーク領域の所定データに対するチェックサム演算のサム値、(2)RAMワーク領域に離散的に保存された特定データ、(3)RAMワーク領域の所定データを別の領域に保存したバックアップデータなどを例示することができる。
また、バックアップ判定処理では、動作状態を示す重要な動作フラグに不合理性がないかも判定される。動作フラグに不合理性とは、例えば、変動演出中であることを示す動作フラグと、大当り動作中であることを示す動作フラグとが共にセット状態となっているような場合である。この遊技機では、変動演出を終えてから、大当り動作に移行するので、2つの動作フラグが共にセット状態であるはずがなく、もし、このような事態が検出されれば、他の保存データに正当性が認められても、正常ではないと判定する。
このような例外的な場合も含め、ステップST2の判定において、正当性が確認できない場合には、RAMの全領域を初期化することで、画像制御部23をコールドスタートさせてステップST7の処理に移行させる(ST6)。逆に、バックアップ判定が正常であると、異常カウンタをインクリメントした上で、異常カウンタの値が所定値(例えば2)を超えるか否かを判定する(ST4〜ST5)。そして、異常カウンタの値が所定値を超えた場合には、コールドスタートさせるべくステップST6のRAMクリア処理に移行させる(ST5)。これは、バックアップ判定処理(ST2)では全てのデータを判定する訳ではないので、組込み用プロセッサ70が繰り返しリセットされる場合には、画像制御部23の動作を初期状態に戻すためである。
逆に、組込み用プロセッサ70がリセットされた場合でも、バックアップ判定(ST2)で正当判定され、且つ、異常リセット回数が所定値以下であれば、画像制御部23がホットスタートされて、それまでの遊技動作が継続される。
以上の処理が終われば、組込み用プロセッサ70を割込み許可状態に設定した後(ST7)、乱数値を更新しつつ(ST8)、10mS間隔のタイマ割込みを待機する(ST9)。なお、更新される乱数値は、画像演出動作をランダム化するために使用される。
図13(d)に示す通り、10mS間隔で第2タイマ割込みが生じる毎に、割込みフラグがセットされるので(ST40)、メイン処理のステップST9の処理では、割込みフラグがONになるのを繰り返しチェックする。そして、割込みフラグがONとなると、これをOFFにリセットした後に、演出シナリオの進行などを管理する各種タイマについてタイマ更新処理を実行する(ST10)。
続いて、受信割込み処理(不図示)で受信された制御コマンドについて、コマンド解析処理が実行される(ST11)。なお、受信コマンドには、一連の画像演出を特定する変動パターンコマンドの他に、予告演出を特定する予告コマンドなどが含まれている。
コマンド解析処理(ST11)が終われば、次にエラー処理が実行され(ST12)、画像演出についての演出シナリオを作成又は更新する(ST13)。次に、バックアップ処理(ST14)を実行するが、バックアップ処理としては、例えば、チェックサム演算だけでなく、特定データを離散的に保存する処理や、ワーク領域の全データのバックアップ保存する処理などが例示される。
また、バックアップ処理に続いてウォッチドッグタイマWDT(図8参照)のクリア処理が実行される(ST15)。そして、最後に、ファンモータFANが正常に動作していることを確認する空冷チェック処理が実行される(ST16)。
図13(b)は、空冷チェック処理(ST16)を示すフローチャートである。空冷チェック処理(ST16)では、先ず、カウンタ変数CTをインクリメントし(ST20)、インクリメント後のカウンタ変数CTが上限値MAXに達したか否かが判定される(ST21)。ここで、上限値MAXは、例えば、100に設定され、この場合には、前回の判定時から10mS*100=1秒だけ経過したことになる。
このように、前回の判定から所定時間(1秒)が経過すると、次に、計数カウンタNUMの値が判定される(ST22)。図13(c)に示す通り、計数カウンタNUMは、50μS毎に起動される第1タイマ割込み処理で更新される。第1タイマ割込みでは、先ず、NOTゲートG2(図8)の出力(センサ信号FNPLS)が取得される(ST30)。そして、前回の取得値OLDとの対比によって、センサ信号FNPLSが立上ったか否かが判定され(ST31)、立上りエッジを検出すれば、計数カウンタNUMをインクリメントする(ST32)。次に、今回のセンサ信号FNPLSの取得値を変数OLDに格納して割込み処理を終える(ST33)。
以上の処理から明らかな通り、第1タイマ割込み処理(図13(c))では、サンプリング周期50μSでセンサ信号FNPLSをサンプリングし、センサ信号FNPLSの立上りエッジの検出回数を計数することになる。
一方、図13(b)のステップST22の判定は、例えば、1秒間隔で実行される。したがって、結局、ステップST22で判定される計数カウンタNUMの値は、1秒間に検出されたセンサ信号FNPLSの立上りエッジの回数に他ならない。
先に説明した通り、ファンモータFANの回転数は、本実施例では、5500rpm(誤差±20%)に設定されている。したがって、ステップST22の判定時において、計数カウンタNUMの値は、本来、73(=0.8*5500/60)〜110(=1.2*5500/60)の範囲内の筈である。
そこで、この正常範囲(73〜110)を明らかに逸脱して回転数が低下している場合には、ファンモータFANが正常に回転していないと判定して、エラー処理を実行する(ST23)。エラー処理(ST23)としては、例えば、警報画面を表示装置DISPに出力して、演出動作を停止するなどの緊急処置が採られる。そして、正常時も含めて、カウンタ変数CTと計数カウンタがクリアされる(ST24)。
以上の通り、本実施例では、1秒間隔で、複合チップ41の空冷処理がチェックされるので、IC素子の熱暴走や破損を未然に防止することができる。なお、ファンモータFANは、直流モータで構成されているので、ステップST22の判定によって直流電源の異常を検出することもできる。
以上、本発明の実施例について具体的に説明したが、具体的な記載内容は特に本発明を限定するものではない。特に、ファンモータFANのチェック時間間隔(1秒)は、一例に過ぎず、適宜に変更可能である。また、実施例では、複合チップ41にファンモータFANを配置する構成を例示したが、演出制御部のワンチップマイコンにファンモータを配置しても良く、この場合にも回転数をチェックするのが好適である。
なお、画像制御部を構成するICなどの回路素子は、一例を例示したに過ぎず、同様に機能する他の回路素子を使用できるのは勿論である。また、上記の実施例では、演出制御部22のワンチップマイコン22Aの電源電圧が5Vであるとして説明したが、低電力化のために3.3V程度の電源電圧とするのも好適である。このような場合には、主制御部21から受ける制御コマンドCMDや、電源基板20から受けるシステムリセット信号SYSは、TTLレベルから適宜にレベル降下させてワンチップマイコン22Aに供給される。なお、レベル降下のための回路構成は、画像制御部23の回路構成と実質的に同様である。
ワンチップマイコン22Aの電源電圧を3.3Vとする場合、簡易的には、演出制御基板22→演出インタフェイス基板27→画像制御基板23の経路で伝送される制御コマンドCMD’は、電源電圧を3.3Vとする低レベルで伝送しても良い。但し、このような場合であっても、システムリセット信号SYSは、TTLレベルで伝送される。これは、システムリセット信号SYSの重要性に鑑み、ノイズマージンを確保するためである。すなわち、システムリセット信号SYSがノイズによってLレベルに降下すると、画像制御部23や演出制御部22の演出動作がリセットされるおそれがあり、このような異常を回避する重要性を重視するためである。
なお、本発明は、弾球遊技機に限定されず、スロットマシン(回胴式遊技機)などにも好適に適用可能であることは言うまでもない。
GM 遊技機
21 主制御部
23 サブ制御部
FAN 送風ファン
監視手段 ST16

Claims (7)

  1. 所定のスイッチ信号に起因する抽選処理を実行して、その抽選結果に基づいて遊技動作を中心統括的に制御する第1コンピュータ回路を有する主制御手段と、
    主制御手段からの指示に基づいて画像演出を制御する制御プロセッサ、及び、表示装置に表示すべき画像データを生成する画像プロセッサを含んだ第2コンピュータ回路を有するサブ制御手段と、
    交流電圧を整流した整流電圧に基づいて各種電圧レベルの直流電圧を生成する複数個の電源回路を有する電源手段と、を設けて構成された遊技機であって、
    第1コンピュータ回路は、基本論理レベルの直流電源電圧で動作する一方、第2コンピュータ回路は、基本論理レベルの70%以下である低レベルの複数種類の直流電源電圧で動作するよう構成され、
    前記サブ制御手段は、
    第2コンピュータ回路を空冷する送風ファンと、送風ファンの回転を常時監視する監視手段と、基本論理レベルより高レベルのモータ駆動レベルの直流駆動電圧を受けて送風ファンを回転させる直流モータと、を有して構成され、
    前記監視手段は、送風ファンの回転に対応して送風ファンから出力されるセンサ信号を制御プロセッサが受け、このセンサ信号を制御プロセッサが判定することで実現され、
    第2コンピュータ回路を動作させる複数種類の低レベルの直流電源電圧と、モータ駆動レベルの直流駆動電圧は、電源手段に配置された異なる電源回路を経由して生成されることで、直流駆動電圧の電圧異常による場合を含め、送風ファンの回転異常を前記表示装置で報知可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 画像プロセッサと、制御プロセッサとが一体化された単一チップを有して構成されている請求項1に記載の遊技機。
  3. 監視手段は、送風ファンの回転数が所定範囲内か否かを判定し、前記所定範囲の上端と下端は、送風ファンの基準回転数の上方と下方に各々設定されている請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. サブ制御手段の単一チップには、制御プロセッサを動作させるための第1レベルの電源電圧と、画像データや制御プログラムをアクセスするアクセス回路を動作させるための第2レベルの電源電圧とが供給されて構成されている請求項2に記載の遊技機。
  5. 第2コンピュータ回路は、表示装置の画像表示動作のための作業領域を構成する揮発性メモリを有して構成され、
    揮発性メモリをアクセスするためのアクセス回路は、画像データや制御プログラムをアクセスするアクセス回路とは独立して構成されている請求項1〜4の何れかに記載の遊技機。
  6. 監視手段は、送風ファンの回転異常を検出すると、その後の演出動作を停止して警報動作を実行する請求項1〜5の何れかに記載の遊技機。
  7. 前記複数種類の低レベルの直流電源電圧は、電源手段で生成された基本論理レベルの直流電圧を降下させて生成される請求項1〜6の何れかに記載の遊技機。
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