以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図107を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、特定の図柄組合せが表示された場合にリプレイの当籤確率が通常時より高くなる遊技状態であるリプレイタイム(以下、「RT」という)が作動する機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図3は、パチスロ1の上部の外部構造を示す正面図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。また、リール本体には、シート材の背面に光を照射するリールバックライト300が設けられている(図6参照)。このリールバックライト300は、後述の副制御回路42によって制御されて点灯及び消灯する。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、を備えている。
ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられている。フロントパネル10とドア本体9には、パチスロ1の前後方向に貫通し、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L,4C,4Rが設けられている。以下、各表示窓4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、フロントパネル10が有する、例えばアクリル板等の透明な部材で覆われている。この表示窓4L,4C,4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L,4C,4Rを介して、表示窓4L,4C,4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L,4C,4Rの枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。
フロントパネル10には、後述の副制御回路42によって制御される各種ランプからなるランプ群21が設けられている。ランプ群21は、図3に示すように、発光ダイオード(以下、「LED」と称する場合がある)等からなるリール上ランプ211、上部ランプ212、WINランプ213からなり、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
リール上ランプ211は、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれの上部に位置するリール上ランプ211L,211C,2113Rからなり、それぞれが別個に点灯及び消灯可能となっている。
WINランプ213は、後述する表示役「C_ドン1」,「C_ドン2」,「C_赤7」,「C_BAR1」,「C_BAR2」のいずれかが表示可能となっていること、すなわちボーナスが当籤したこと、を点灯により報知するランプである。WINランプ213は、フロントパネル10の右側辺部に、設けられている。
また、フロントパネル10の左側辺部には、上下方向に並ぶ3つのBETランプ8が設けられている。3つのBETランプ8は、後述の副制御回路42によって制御される。3つのBETランプ8の点灯する数は、1回の遊技に使用するメダルの数を示す。
本実施形態では、1回の遊技に使用するメダルの数を1〜3に設定している。例えば、1回の遊技に使用するメダルの数を「1」にした場合は、1つのBETランプ8(例えば一番下に位置するBETランプ8)が点灯し、その他BETランプ8(真ん中と一番上に位置するBETランプ8)が消灯する。
フロントパネル10の3つのリール3L,3C,3Rの下方には、後述の副制御回路42によって制御される副7セグ表示器200(図6参照)を構成するクレジット表示器201,払出表示器202,獲得枚数表示器203が設けられている。
クレジット表示器201は、2桁の数字を表示可能な7セグメントLEDで構成され、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)を表示する。
払出表示器202は、2桁の数字を表示可能な7セグメントLEDで構成され、単位遊技において特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)を表示する。
獲得枚数表示器203は、3桁の数字を表示可能な7セグメントLEDで構成され、ボーナスゲームにおいて遊技者に対して払い出されるメダルの総数を表示する。
また、本実施形態のパチスロ1は、クレジット表示器201,払出表示器202,獲得枚数表示器203を用いて、各種エラーを報知するエラー報知機能を備えている。エラー報知機能についての詳細は後述する。
図2に示すように、ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1BETボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、予め設定された枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、予め設定された枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1BETボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。MAXベットボタン14には、後述する副制御回路42によって制御され赤色又は青色に点灯するランプが設けられている。本実施形態において、MAXベットボタン14の赤色の点灯は、MAXベットボタン14への操作が無効であることを示している。また、MAXベットボタン14の青色の点灯は、MAXベットボタン14への操作が有効であることを示している。
なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、台座部12には、7セグメントLEDからなる主7セグ表示器6が設けられている。この主7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)、遊技を行うためのメダルの投入枚数(以下、BET枚数)等の情報をデジタル表示する。また、主セグ表示器6は、各種エラーを報知する。主セグ表示器6のエラー報知についての詳細は後述する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図4を参照しながら説明する。
図4は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図5参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図4には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図5中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図4に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図5及び図6参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口13(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図4には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図5参照)が設けられている。
また、図4には示さないが、副基板32の近傍には、副基板32が備える後述するサブCPU81を冷却するための冷却装置84と、サブCPU81の温度を検知するサーモセンサ85(図6参照)が設けられている。
冷却装置84は、冷却ファンにより構成される。電源投入時において、サブCPU81は、1秒間の冷却ファンの回転数を取得(検知)する。なお、副基板32を収納する副基板ケース(不図示)には、冷却装置84の取付位置にスリットが設けられており、サブCPU81の熱を副基板ケース外へ放熱する。
サーモセンサ85は、副基板32のサブCPU81に密着した状態で実装される。サブCPU81は、所定の周期で、サーモセンサ85が検出した温度を取得(検知)する。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図5及び図6を参照して説明する。
図5は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図6は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、本発明に係る停止操作検出手段の一具体例を示すものであり、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、本発明に係る開始操作検出手段の一具体例を示すものであり、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、本発明に係る投入操作検出手段の一具体例を示すものであり、メダル投入口13に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、主7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61Rは、本発明に係る変動表示手段の一具体例を示すものである。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、主7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。また、主制御回路41には、外部端子板18Sが接続されている。主制御回路41は、外部端子板18Sを介してホールコンピュータ又は呼出装置100に接続されている。
[副制御回路]
図5及び図6に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図6に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、D/A(Digital to Analog)変換器92、及び、アンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するためのサウンド制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する演出データ格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。また、サブRAM83は、サウンドデータを登録するサウンド格納領域や、ランプデータを登録するランプデータ格納領域を有する。
また、副制御回路42には、図6に示すように、リールバックライト300、副7セグ表示器200、スピーカ20L,20R、ランプ群21、MAXベットボタン14(のランプ)、冷却装置84、BETランプ8等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。また、副制御回路42には、サーモセンサ85が接続されている。
本実施形態では、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、D/A変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。また、サブCPU81は、後述するようにリールバックライト300の点灯及び消灯によるロック演出を行う。また、サブCPU81は、副7セグ表示器200を制御して、各種情報(後述するように発生したエラーの内容を示す情報を含む)を表示する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図7〜図54を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図7を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図7中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4L,4C,4Rの枠内における中段領域に配置される各リールの図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図7中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4L,4C,4Rの枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「7」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「8」の「ドン1」、図柄位置「7」の「ベル2」及び図柄位置「6」の「リプレイ」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図8〜図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。
本実施形態では、有効ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、リプレイの作動といった特典が遊技者に与えられる。
本実施形態のパチスロ1では、トップラインと、センターラインと、ボトムラインと、クロスアップラインと、クロスダウンラインの5つラインを、有効ラインとして設定している。トップラインは、表示窓4L,4C,4Rの上段を結ぶ仮想線であり、センターラインは、表示窓4L,4C,4Rの中段を結ぶ仮想線である。ボトムラインは、表示窓4L,4C,4Rの下段を結ぶ仮想線である。クロスアップラインは、左表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段、右表示窓4Rの上段を結ぶ仮想線であり、クロスダウンラインは、左表示窓4Lの上段、中表示窓4Cの中段、右表示窓4Rの下段を結ぶ仮想線である。
なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。
なお、本実施形態では、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合の「ハズレ」の他に、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けている(図10参照)。本実施形態において、図柄組合せテーブルに規定した「ハズレ」の図柄の組合せは、「ブランク−ブランク−ブランク」である。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(後述の図55参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、14個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。
図8に示すように、本実施形態では、メダルの投入枚数が3枚であり、表示役として「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_制御氷」のうちのいずれかが決定されると、10枚のメダルの払い出しが行われる。一方、図8〜図10に示すように、メダルの投入枚数が1枚であり、表示役として「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」のうちのいずれかが決定されると、10枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態では、メダルの投入枚数が2枚であり、表示役として「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」のうちのいずれかが決定されると、15枚のメダルの払い出しが行われる。一方、メダルの投入枚数が2枚であり、表示役として「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」が決定されると、14枚のメダルの払い出しが行われる。
また、本実施形態において、例えば、表示役として「C_通常リプレイ1」、「C_通常リプレイ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」又は「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が決定されたときには、リプレイ(再遊技)が作動する。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域(図56参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス及びミドルボーナスを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。BBの作動が行われている間は、レギュラーボーナスの作動が連続的に行われる。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。
ミドルボーナスは、いわゆる第2種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「MB」という。MBの作動が行われている間は、チャレンジボーナスの作動が連続的に行われる。チャレンジボーナスは、いわゆる第2種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「CB」という。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施の形態において、「C_ドン1」又は「C_ドン2」の表示を契機に開始されるBB1の作動は、規定数「344」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。また、「C_赤7」の表示を契機に開始されるBB2の作動は、規定数「344」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。一方、「C_BAR1」又は「C_BAR2」の表示を契機に開始されるMBの作動は、規定数「105」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
なお、本実施の形態では「C_ドン1」と「C_ドン2」の表示を契機に開始されるBB1を同一のフラグで管理する。また、「C_BAR1」と「C_BAR2」の表示を契機に開始されるMBを同一のフラグで管理する。しかし、「C_ドン1」の表示を契機に開始されるBBと、「C_ドン2」の表示を契機に開始されるBBとを個別のフラグで管理してもよい。また、「C_BAR1」の表示を契機に開始されるMBと、「C_BAR2」の表示を契機に開始されるMBとを個別のフラグで管理してもよい。
遊技可能回数カウンタは、「RB」又は「CB」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[RT遷移テーブル]
次に、図12を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
本実施形態では、RT遊技状態として、リプレイの内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT3遊技状態の4種類の状態を設ける。そして、本実施形態では、図12に示すように、内部当籤役として「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」が当籤した場合に、RT遊技状態がRT0遊技状態、RT1遊技状態又はRT2遊技状態からRT3遊技状態に移行する。また、「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」に対応する図柄の組合せが表示された場合に、RT遊技状態が中断される。
また、BB遊技状態が終了した場合は、RT遊技状態をRT1遊技状態として再開し、MB遊技状態が終了した場合は、RT遊技状態をRT0遊技状態として再開する。そして、移行リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示された場合に、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT2遊技状態に移行する。本実施形態では、RT1遊技状態において当籤する「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」を移行リプレイとした。
また、RT1遊技状態又はRT2遊技状態で20G(ゲーム)を消化した場合に、RT遊技状態がRT0遊技状態に移行する。すなわち、本実施形態のRT1遊技状態が終了する条件は、移行リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示されたこと、又はRT1遊技状態で規定回数の遊技(20G)を消化したことであり、本発明に係る特定の条件の一具体例を示す。
なお、本実施形態では、「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」に対応するの図柄の組合せが表示された場合に、RT遊技状態を中断した。しかし、「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」に対応するの図柄の組合せが表示された場合に、RT遊技状態をRT3遊技状態から別のRT遊技状態(例えば、RT4遊技状態)に移行するようにしてもよい。この場合は、BB(RB)遊技状態且つRT4遊技状態や、MB(CB)遊技状態且つRT4遊技状態となる。
なお、内部当籤役「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」及び「C_BAR2」は、本発明に係る特別の内部当籤役の一具体例を示す。
本実施形態のパチスロ1では、主制御回路41(メインCPU51)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御する。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図13を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態、メダルの投入枚数、内部抽籤テーブル及び抽籤回数との対応関係を規定する。
具体的には、RT0遊技状態且つメダルの投入枚数が「1」であるとき、RT0遊技状態1枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「6」が設定される。RT0遊技状態且つメダルの投入枚数が「2」であるとき、RT0遊技状態2枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「6」が設定される。また、RT0遊技状態且つメダルの投入枚数が「3」であるとき、RT0遊技状態3枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「20」が設定される。
また、RT1遊技状態では、メダルの投入枚数に応じて、RT1遊技状態1枚用内部抽籤テーブル、RT1遊技状態2枚用内部抽籤テーブル又はRT1遊技状態3枚用内部抽籤テーブルが使用される。RT2遊技状態では、メダルの投入枚数に応じて、RT2遊技状態1枚用内部抽籤テーブル、RT2遊技状態2枚用内部抽籤テーブル又はRT2遊技状態3枚用内部抽籤テーブルが使用される。
また、RT3遊技状態では、いずれのボーナスのフラグ間且つメダルの投入枚数に応じて、抽籤テーブルが選択される。フラグ間とは、ボーナスに係る内部当籤役が当籤してからその内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示されるまでの期間である。BB1フラグ間は、「C_ドン1」又は「C_ドン2」が内部当籤役として決定してから「C_ドン1」又は「C_ドン2」に対応する図柄の組合せが停止表示されるまでの期間である。例えば、BB1フラグ間であり、メダルの投入枚数が「1」であるとき、BB1フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「3」が設定される。
BB2フラグ間は、「C_赤7」が内部当籤役として決定してから「C_赤7」に対応する図柄の組合せが停止表示されるまでの期間である。例えば、BB2フラグ間であり、メダルの投入枚数が「2」であるとき、BB2フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「3」が設定される。
MBフラグ間は、「C_BAR1」又は「C_BAR2」が内部当籤役として決定してから「C_BAR1」又は「C_BAR2」に対応する図柄の組合せが停止表示されるまでの期間である。例えば、MBフラグ間であり、メダルの投入枚数が「3」であるとき、MBフラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「10」が設定される。
RB遊技状態では、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「3」が設定される。そして、CB遊技状態では、CB遊技状態用内部抽籤テーブルが使用され、抽籤回数として「1」が設定される。CB遊技状態用内部抽籤テーブルを使用すると、当籤可能なすべての小役(メダルの払出しに係る内部当籤役)が内部当籤役として決定される。
本実施形態では、ボーナスゲーム(RB遊技状態及びCB遊技状態)中のメダルの投入枚数を「2」に設定している。また、RT0遊技状態〜RT3遊技状態中のメダルの投入枚数を「1」〜「3」に設定している。ボーナスゲームを除くRT0遊技状態〜RT3遊技状態において、遊技者は、単位遊技ごとにメダルの投入枚数を「1」〜「3」のいずれにするか選択することができる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図14〜図33を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、各RT遊技状態、RB遊技状態及びCB遊技状態における、当籤番号に対応付けられた小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタと、各当籤番号が決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
また、抽籤値は、予め設定されたボーナスや小役等の内部当籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。この設定は、例えば、リセットスイッチ(不図示)及び設定キースイッチ(不図示)を用いて変更される。
本実施の形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになる。
したがって、本実施の形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
図14は、RT0遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。RT0遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT0遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図15は、RT0遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。RT0遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT0遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図16は、RT0遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。RT0遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜20に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT0遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「15」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8930/65536になる。
図17は、RT1遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT1遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8979/65536になる。
図18は、RT1遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT1遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8979/65536になる。
図19は、RT1遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。RT1遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、RT1遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜21に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT1遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「15」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、25576/65536になる。
図20は、RT2遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT2遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8980/65536になる。
図21は、RT2遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜6に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT2遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8980/65536になる。
図22は、RT2遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。RT2遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、RT2遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜21に応じて抽籤値を規定している。例えば、RT1遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「15」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8978/65536になる。
図23は、BB1フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。BB1フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、BB1フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB1フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図24は、BB1フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。BB1フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、BB1フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB1フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図25は、BB1フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。BB1フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、BB1フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜10に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB1フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、4489/65536になる。
図26は、BB2フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。BB2フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、BB2フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB2フラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図27は、BB2フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。BB2フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、BB2フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB2フラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図28は、BB2フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。BB2フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、BB2フラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜10に応じて抽籤値を規定している。例えば、BB2フラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、4489/65536になる。
図29は、MBフラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを示す。MBフラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルは、MBフラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「1」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、MBフラグ間RT3遊技状態1枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図30は、MBフラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを示す。MBフラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルは、MBフラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「2」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、MBフラグ間RT3遊技状態2枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「1」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、8981/65536になる。
図31は、MBフラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを示す。MBフラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルは、MBフラグ間のRT3遊技状態、且つ、メダルの投入枚数が「3」である場合に参照されるテーブルであり、当籤番号1〜10に応じて抽籤値を規定している。例えば、MBフラグ間RT3遊技状態3枚用内部抽籤テーブルを参照して、設定6において当籤番号「4」(略称「F_通常リプ」)が当籤する確率は、4489/65536になる。
図32は、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号1〜3に応じて抽籤値を規定している。例えば、RB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「2」(略称「F_BBベルA」)が当籤する確率は、59388/65536になる。
図33は、CB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。このCB遊技状態用内部抽籤テーブルは、CB遊技状態において参照されるテーブルであり、当籤番号1に応じて抽籤値を規定している。例えば、CB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「1」(略称「F_CB小役」)が当籤する確率は、65536/65536になる。すなわち、CB遊技状態では、必ず当籤番号「1」(略称「F_CB小役」)が当籤する。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図34〜図38を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、有効ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図8〜図10に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したデータポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。
なお、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図8〜図10に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図34は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「3」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。すなわち、ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタと、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。図34に示すように、例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_ドン1」と「C_ドン2」が重複して当籤する。
図35〜図38は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「16」について、小役及びリプレイ(再遊技)に係る内部当籤役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又はリプレイの作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得された場合には、内部当籤役として、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が重複して当籤する(図38参照)。また、略称「F_JACリプ」が決定された場合には、内部当籤役として、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が重複して当籤する。
なお、内部当籤役「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」は、本発明に係る特定の内部当籤役の一具体例を示し、内部当籤役「C_維持リプ」は、本発明に係る所定の内部当籤役の一具体例を示す。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図39を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。
回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。
なお、本実施形態の回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定するが、本発明はこれに限定されない。本発明に係る回胴停止用番号選択テーブルとしては、異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図40を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(図46参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。
また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル(図45参照)を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図41〜図43参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態における「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図44参照)を指定するデータである。なお、本実施形態における「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間に、該当するリールにおける表示窓の中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図46参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するために参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図41参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図43参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図44参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図41を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。
図41に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。
例えば、左リール3Lの停止開始位置が「15」であれば、滑り駒数決定データが「0」になり、チェンジステータスが「1」になる。チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図42参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図42を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、チェンジステータス、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。
例えば、順押し時第1停止用停止テーブル(図41参照)に基づいて取得されたチェンジステータスが「1」であり、左リール3Lの停止予定位置(変更対象ポジション)が「15」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「12」になる。
なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図43及び図44を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図43に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「08」のときに参照される。また、図44に示す変則押し時停止テーブルは、変則押し時テーブル選択データが「07」のときに参照される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図45を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位テーブル選択テーブル番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。
なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図46参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
右リール3Rを第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「右リール第1停止」の欄のデータが参照される。例えば、右リール3Rを第1停止し、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「01」である場合は、引込優先順位テーブル番号として「02」が取得される。そして、第2停止で中リール3Cを押下したときには、引込優先順位テーブル番号を「02」から変更しない。一方、第2停止で左リール3Lを押下したときには、引込優先順位テーブル番号を「02」から「01」に変更する。
また、引込優先順位テーブル選択テーブルにおいて、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない場合には、右リール第1停止の欄の右側の欄に示された番号が、引込優先順位テーブル番号として取得される。例えば、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「00」である場合において、第1停止でいずれのリールを押下しても、対象位置に引込優先順位テーブル番号が登録されていない。したがって、この場合は、引込優先順位テーブル選択テーブル番号が「00」に対応する右リール第1停止の欄の右側の欄が参照され、引込優先順位テーブル番号として「01」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図46を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「02」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。この引込優先順位テーブルは、本発明に係る優先順位規定手段の一具体例を示すものである。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図34〜図38に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図8〜図10に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図41参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、優先順位が上位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、優先順位が下位である内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
また、本実施形態では、図46に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位の区分数を4とし、引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、優先順位の区分数を3とする。そして、引込優先順位テーブル番号が「02」である場合には、優先順位の区分数を3とする。
ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「1」には、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「2」には、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、及び、「C_特殊リプ2」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「3」には、「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」、及び、「C_BAR2」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位「4」には、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_通常氷1」、「C_通常氷2」、「C_制御氷」、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−1」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_リーチ目」、「C_特殊」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」、及び、「C_ハズレ」に対応する引込データが規定される。
[検索順序テーブル]
次に、図47及び図48を参照して、検索順序テーブルについて説明する。
検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4駒の場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。なお、図47に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を4駒として停止制御を行う場合に参照するテーブルである。また、図48に示す検索順序テーブルは、最大滑り駒数を1駒として停止制御を行う場合(MB作動時に少なくとも一つのリールに対して滑り駒数を決定する際)に参照するテーブルである。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序を規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。また、本実施形態では、MB(CB)作動中において最大滑り駒数は1駒とするリール以外のリールに対しては、最大滑り駒数4駒で停止制御を行う。
なお、本実施形態では、後述の図87の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの最下位の検索順序「5」(又は「2」)から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[遊技ロック抽籤テーブル]
次に、図49〜図51を参照して、遊技ロック抽籤テーブルについて説明する。
遊技ロック抽籤テーブルは、遊技ロック種別と、各遊技ロック種別が当籤番号に関連付けられた略称に応じて決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。本実施形態における遊技ロックは、遊技中に発生させる。遊技ロックが発生している間は、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出が無効である又は遅延するものとして扱われる。
本実施の形態の遊技ロック抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜127」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=128)を、各遊技ロック種別に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの遊技ロックに当籤したことになる。
図49は、通常用遊技ロック抽籤テーブルを示す。通常用遊技ロック抽籤テーブルは、RT0〜RT2遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、略称に応じて抽籤値を規定している。例えば、通常用遊技ロック抽籤テーブルを参照して、略称が「F_ドンBB」である場合は、48/128の確率で「遊技ロック10」が当籤する。
図50は、BBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルを示す。BBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルは、BB1フラグ間又はBB2フラグ間のRT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、略称に応じて抽籤値を規定している。例えば、BBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルを参照して、略称が「F_RTリプ」である場合は、64/128の確率で「遊技ロック11」が当籤する。
図51は、MBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルを示す。MBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルは、MBフラグ間のRT3遊技状態である場合に参照されるテーブルであり、略称に応じて抽籤値を規定している。例えば、MBフラグ間用遊技ロック抽籤テーブルを参照して、略称が「F_RTリプ」である場合は、32/128の確率で「遊技ロック11」が当籤する。
[ウェイト加算抽籤テーブル]
次に、図52を参照して、ウェイト加算抽籤テーブルについて説明する。
ウェイト加算抽籤テーブルは、当籤番号に関連付けられた略称に応じてウェイト加算の当籤・非当籤の抽籤値を規定する。
遊技に関する操作を速やかに行って、1回の遊技に要する時間を短縮すると、その分、不必要に射幸心を煽るものになってしまう。そのため、一般的に、1回の遊技に要する時間は、予め定められている最短時間よりも長くなるように設定されている。具体的には、リールの回転開始から次の遊技におけるリールの回転開始までの間隔が、4.1秒未満である場合には、4.1秒に達するまで、開始操作の後のリールの回転開始を遅延させる、所謂ウェイトという機能が設けられている。
本実施の形態のウェイト加算抽籤処理では、基本的に、予め定められた数値の範囲「0〜127」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=128)を、当籤番号に関連付けられた略称に応じて規定された抽籤値で減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となった場合にウェイト加算に当籤したことになる。
本実施形態では、ウェイト加算抽籤によってウェイト加算に当籤した場合は、1回の遊技に要する時間を、予め設定された最短時間(4.1秒)よりも長くする。例えば、ウェイト加算抽籤テーブルを参照してウェイト加算抽籤を行う場合に、略称が「F_通常リプ」である場合は、112/128の確率でウェイト加算に当籤する。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図53を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。
図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図8〜図10参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「ドン1」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(ドン1)に対応する格納領域1〜14において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図59参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
[遊技ロック種別変更テーブル]
次に、図54を参照して、遊技ロック種別変更テーブルについて説明する。遊技ロック種別変更テーブルは、後述するリール停止制御処理(図81参照)の第3停止遊技ロックコマンド送信処理において、メインCPU51に参照されるテーブルである。
後述する遊技ロック抽籤処理(図74参照)において遊技ロック種別として「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかが当籤した場合、第3停止遊技ロックコマンド送信処理において、メインCPU51は、遊技ロック種別変更テーブルを参照し、表示役に応じて、当籤した遊技ロック種別を他の遊技ロック種別に変更する。
遊技ロック種別変更テーブルでは、「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」について、表示役に対応して変更される遊技ロック種別を規定する。
例えば、遊技ロック種別として「遊技ロック11」が当籤し、表示役が「C_CTリプ1」であった場合は、「遊技ロック11」から「遊技ロック4」に変更される。
本実施形態では、「C_通常リプ1」又は「C_通常リプ2」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って表示され、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せがボトムラインに沿って表示される場合がある。このように遊技ロック種別変更テーブルに規定する表示役が重複して停止表示された場合は、パターンAに対応する遊技ロック種別に変更する。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図55〜図61を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、遊技ロック中におけるリール演出などで用いる各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もメインRAM53に設けられる。
[表示役格納領域]
まず、図55を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜14で構成される。
表示役格納領域1〜14のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが有効ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図55に示す表示役格納領域と同様に構成される。内部当籤役格納領域1〜14において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「はずれ」となる。
また、メインRAM53には、持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部抽籤の結果、内部当籤役として「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」及び「C_BAR2」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「C_ドン1」の「ドン1」−「ドン1」−「ドン1」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図56を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される遊技状態フラグ格納領域1〜2で構成される。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、遊技状態フラグ格納領域1〜2の各ビットに対して固有のボーナスの種別又はRTの種別が割り当てられている。
遊技状態フラグ格納領域1〜2のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲーム又はRTの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域1のビット0に「1」が格納されているときは、BB1(「C_ドン1」又は「C_ドン2」)の作動が行われており、BB1遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図57を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。
作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図58を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。
押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図59を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。
図柄コード格納領域には、有効ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜75)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜75には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図53参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図59に示す図柄コード格納領域に格納される。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図60を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。
引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される引込優先順位データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図46参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図47及び図48参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
[遊技ロックフラグ格納領域]
次に、図61を参照して、遊技ロックフラグ格納領域の構成について説明する。
遊技ロックフラグ格納領域は、1バイトのデータにより表される遊技ロックフラグ格納領域1で構成される。本実施形態では、遊技ロックフラグにおいて、遊技ロックフラグ格納領域1のビット0〜7及び遊技ロックフラグ格納領域2のビット0〜4に対して遊技ロック1〜13が割り当てられている。すなわち、本実施形態では、遊技ロック抽籤テーブル(図49〜図51参照)を参照して、遊技ロック1〜13のいずれかの当籤が決定されると、遊技ロックフラグ格納領域1の対応するビットに「1」が格納(セット)される。
[内部当籤役と停止順序の対応表]
次に、図62を参照して、内部当籤役と停止順序との対応関係について説明する。
図62は、内部当籤役と停止順序との対応表であり、停止順序に応じた表示役の種別を示している。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得された場合は、内部当籤役として、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が重複して当籤する(図38参照)。そして、回胴停止用番号として「3」が決定され(図39参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「02」が決定される(図40参照)。
この場合に、停止順序が「右中左」であれば、引込優先順位テーブル番号として「01」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」の優先順位が同じになる(図46参照)。
中リール3C及び右リール3Rにおいて、「リプレイ」の図柄は、滑り駒数「4」以内の間隔で配置されている。したがって、中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作をいずれのタイミングで行っても、「リプレイ」の図柄を中表示窓4C及び右表示窓4Rの中段に停止表示させることが可能である。
そして、本実施形態では、停止順序が「右中左」であり、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」に対応する図柄の組合せを優先的に表示させるような停止制御が行われると、中表示窓4C及び右表示窓4Rの中段には、「リプレイ」の図柄が停止表示される。
これにより、中リール3C及び右リール3Rを停止させた状態において、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_チェリーリプ」に対応する図柄の組合せをセンターラインに沿って表示させることが可能になる。
また、中表示窓4C及び右表示窓4Rの中段に「リプレイ」の図柄が停止表示されると、中表示窓4Cの下段には、「ベル1」又は「ベル2」の図柄が停止表示され、右表示窓4Rの下段には、「チェリー」又は「ドン1」の図柄が停止表示される。したがって、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれか2つ(中リールと右リールに対応する図柄の組合せが同じもの)をボトムライン沿って停止表示させることが可能になる。
そして、左リール3Lに対して「ベル1」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行った場合に、「C_維持ベル」に対応する図柄の組合せ(「ベル1」−「リプレイ」−「リプレイ」)がセンターラインに沿って停止表示される。
図7に示すように、左リール3Lにおける「ベル1」の図柄は、1つであり、図柄位置「13」に配されている。そして、図柄位置「11」には、「C_通常リプ1」に対応する図柄の組合せの左リールの図柄である「リプレイ」の図柄である。したがって、左リール3Lに対して「ベル1」の図柄を停止表示可能なタイミングは、図柄位置「13」の「ベル1」の図柄又は図柄位置「12」の「氷」の図柄が左表示窓4Lの中段に位置するときである。
左リール3Lに対して「ベル1」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで停止操作を行った場合は、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せがボトムライン沿って停止表示される。このとき、図柄位置「10」の「ドン2」の図柄、図柄位置「20」の「ベル2」の図柄が左表示窓4Lの下段に停止表示されると、「C_通常リプ1」に対応する図柄の組合せ(「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」)がセンターラインに沿って停止表示される。
一方、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」以外であれば、引込優先順位テーブル番号として「00」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」の優先順位が、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、及び、「C_特殊リプ2」の優先順位よりも高い(図46参照)。
すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」以外であれば、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せよりも「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」に対応する図柄の組合せが優先的に停止表示される。
これにより、停止順序が「右中左」以外である場合に、左リール3Lに対して「ベル1」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行っても、左表示窓4内における「ベル1」の図柄の停止表示は優先されない。そして、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せが、有効ラインに沿って停止表示される。
次に、「BB1」又は「BB2」の作動時、すなわち、ビッグボーナスゲームが行われている場合の停止表示について説明する。
「BB1」又は「BB2」の作動時において、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(略称「F_BBベルA」)が取得された場合は、内部当籤役として、「C_通常ベル4」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」が重複して当籤する(図35〜図38参照)。そして、回胴停止用番号として「13」が決定され(図39参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「01」が決定される(図40参照)。
この場合に、停止順序が「右中左」以外であれば、引込優先順位テーブル番号として「01」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」の優先順位が同じになる(図46参照)。
中リール3C及び右リール3Rにおいて、ベルに係る図柄(「ベル1」と「ベル2」)は、滑り駒数「4」以内の間隔で配置されている。したがって、中リール3C及び右リール3Rに対する停止操作をいずれのタイミングで行っても、「ベル1」又は「ベル2」の図柄を中表示窓4C及び右表示窓4Rの中段に停止表示させることが可能である。
そして、本実施形態では、停止順序が「右中左」以外であり、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」に対応する図柄の組合せを優先的に表示させるような停止制御が行われると、中表示窓4C及び右表示窓4Rの中段には、「ベル1」又は「ベル2」の図柄が停止表示される。
これにより、中リール3C及び右リール3Rを停止させた状態において、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」に対応する図柄の組合せをセンターラインに沿って停止表示させることが可能になる。
また、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合に、「赤7」の図柄が左表示窓4Lの中段に停止表示される。これにより、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示させることが可能になる。そして、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示されると、14枚のメダルが払い出される。
図7に示すように、左リール3Lにおける「赤7」の図柄は、1つであり、図柄位置「18」に配されている。そして、図柄位置「17」には、「C_通常ベル5」〜「C_通常ベル8」に対応する図柄の組合せの左リールの図柄である「ベル2」の図柄が配されている。したがって、左リール3Lに対して「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングは、図柄位置「18」の「赤7」の図柄が左表示窓4Lの中段に位置するときである。
一方、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合は、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
これに対し、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(略称「F_BBベルA」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」であれば、引込優先順位テーブル番号として「02」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「02」である場合には、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」の優先順位が、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」の優先順位よりも高い(図46参照)。
すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(略称「F_BBベルA」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」以外であれば、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」に対応する図柄の組合せよりも「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」に対応する図柄の組合せが優先的に停止表示される。
これにより、停止順序が「右中左」以外である場合に、左リール3Lに対して「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行っても、左表示窓4内における「赤7」の図柄の停止表示は優先されない。そして、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」のいずれかに対応する図柄の組合せが、センターラインに沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
このように、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(略称「F_BBベルA」)が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合には、14枚又は15枚のメダルが払い出される。一方、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(略称「F_BBベルA」)が取得され、停止順序が「右中左」である場合には、15枚のメダルが払い出される。
「BB1」又は「BB2」の作動時において、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(略称「F_BBベルB」)が取得された場合は、内部当籤役として、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」が重複して当籤する(図35〜図38参照)。そして、回胴停止用番号として「14」が決定され(図39参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「01」が決定される(図40参照)。
この場合に、停止順序が「左中右」以外であれば、引込優先順位テーブル番号として「01」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」、及び、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」の優先順位が同じになる(図46参照)。
この場合に、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合に、「赤7」の図柄が左表示窓4Lの中段に停止表示される。これにより、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示させることが可能になる。そして、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示されると、14枚のメダルが払い出される。
「C_7氷1」及び「C_7氷2」に対応する図柄の組合せにおける中リール3Cの図柄は、「氷」である(図9参照)。図7に示すように、中リール3Cにおける「氷」の図柄は、2つであり、図柄位置「0」及び「8」に配されている。そして、図柄位置「5」及び「18」には、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」に対応する図柄の組合せの中リール3Cの図柄である「ベル1」又は「ベル2」の図柄が配されている。
本実施形態では、中リール3Cの「氷」の図柄を停止表示可能なタイミングは、図柄位置「6」、「7」、「8」及び図柄位置「19」、「20」、「0」の図柄が右表示窓4Cの中段に位置するときとなるように、停止テーブルの滑り駒数決定データが規定されている。
したがって、上述の「氷」の図柄を停止表示可能なタイミングで中リール3Cの停止操作を行うと、「C_7氷1」又は「C_7氷2」に対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示される。一方、上述の「氷」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで中リール3Cの停止操作を行うと、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せがセンターラインに沿って停止表示される。
一方、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合は、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
これに対し、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(略称「F_BBベルB」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」であれば、引込優先順位テーブル番号として「02」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「02」である場合には、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」の優先順位が、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_7氷1」、「C_7氷2」の優先順位よりも高い(図46参照)。
すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(略称「F_BBベルB」)が取得された場合において、停止順序が「右中左」であれば、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、及び、「C_7氷1」、「C_7氷2」に対応する図柄の組合せよりも「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、及び、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」のいずれかに対応する図柄の組合せが優先的に停止表示される。
これにより、停止順序が「右中左」である場合に、左リール3Lに対して「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行っても、左表示窓4内における「赤7」の図柄の停止表示は優先されない。そして、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、及び、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」のいずれかに対応する図柄の組合せが、有効ラインに沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
このように、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(略称「F_BBベルB」)が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合には、14枚又は15枚のメダルが払い出される。一方、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(略称「F_BBベルB」)が取得され、停止順序が「右中左」である場合には、15枚のメダルが払い出される。
[主制御回路から副制御回路に送信されるコマンド]
次に、図63を参照して、主制御回路41が実行する各種処理(詳細は後述する)において、主制御回路41から副制御回路42に送信されるコマンドについて説明する。
図63は、主制御回路41から副制御回路42に送信されるコマンドの一例と、そのコマンドが含んでいるパラメータとの対応を示す表である。
スタートコマンドは、遊技の開始時に送信されるコマンドであり、図63に示すように、スタートコマンドには、パラメータとして、ロック演出制御フラグ(0〜13)と、演出用フラグ(0〜28)と、RT遊技数(0〜20)と、遊技状態を示すパラメータと、が含まれている。ロック演出制御フラグの「0」〜「13」は、遊技ロックの種別を示し、図49〜図51に示すロック抽籤テーブルにおける遊技ロック種別の「0(ロックなし)」〜「遊技ロック13」に対応する。RT遊技数は、RT1遊技状態又はRT2遊技状態に移行してから行われた単位遊技数の数を示す。なお、演出用フラグについては、図64を用いて後述する。また、図63で図示を省略しているが、スタートコマンドには、ロック演出制御フラグの「0」〜「13」に対応するロック時間を示すパラメータも含まれる。
また、リール停止コマンドは、各リール3L,3C,3Rを停止する際に送信されるコマンドであり、リール停止コマンドには、パラメータとして、停止番号(1〜3)と、図柄位置(0〜20)と、滑り駒数(0〜4)が含まれている。停止番号「1」には左リール3Lが対応し、停止番号「2」には中リール3Cが対応し、停止番号「3」には右リール3Rが対応する。
また、表示コマンドは、全てのリールが停止した際に送信されるコマンドであり、表示コマンドには、パラメータとして、遊技状態を示すパラメータと、入賞枚数(0〜15)と、RT遊技数(0〜20)と、リプレイ待機時間(0〜2)と、が含まれている。
また、第3停止遊技ロックコマンドは、遊技ロック抽籤処理で遊技ロック種別として遊技ロック11〜遊技ロック13のいずれかが当籤している場合に第3の停止操作(3番目の停止操作)が行われたときに送信されるコマンドであり、第3停止遊技ロックコマンドには、パラメータとして、ロック演出制御フラグが含まれている。
また、RT終了ロックコマンドは、遊技状態がRT1又はRT2遊技状態からRT0遊技状態に移行する際(図91参照)に発生するRT終了ロックの開始時と終了時に送信されるコマンドであり、RT終了ロックコマンドには、パラメータとして、RT終了ロック識別値(0又は1)が含まれている。なお、RT終了ロック識別値の「0」は、ロック終了に対応し、「1」はロック開始に対応する。
なお、主制御回路41から副制御回路42に送信されるコマンドには、図63に示すコマンドの他、例えばエラーコマンドがある。エラーコマンドは、主制御回路41(のメインCPU51)が所定の周期で行うエラー検知処理において、エラーを検知した際に、すなわち主制御回路41が検知するエラーが発生した際に、送信されるコマンドである。エラーコマンドには、検知されたエラーの内容を示すパラメータが含まれている。エラーの内容には、後述する図105に示すように、RAMエラー、投入メダル通過時間エラー、投入メダル通過チェックエラー、投入メダルカウントエラー、オーバーフローバケット満杯エラー、投入メダル逆行エラー、ホッパーエンプティーエラー、ホッパージャムエラー、イリーガルヒットエラー、打ち止め中、がある。
[演出用フラグと略称との対応表]
次に、図64を参照して、演出用フラグと略称との対応表について説明する。
図64は、演出用フラグと、図14〜図33に示す内部抽籤テーブルにおける略称との対応表である。
図64に示すように、例えば略称「F_ドンBB」には、演出用フラグとして「1」が対応する。また、略称「F_通常リプ」には、演出用フラグとして「15」が対応する。
なお、図64における略称の「はずれ」には、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが「0」のとき、すなわち「内部当籤役」の内容が「ハズレ」のときを含む。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図65〜図70を参照して、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[ロック演出パターン決定テーブル]
図65を参照して、ロック演出パターン決定テーブルについて説明する。ロック演出パターン決定テーブルは、遊技ロック種別とロック演出パターン及びスタートコマンドで通知するロック時間との対応関係を規定する。
本実施形態では、遊技ロック1〜13のいずれかを実行中(遊技ロック中)に、副制御回路42の制御によりロック中演出を実行する。本実施形態のロック中演出は、リール3L,3C,3Rに設けたリールバックライト300を点灯・消灯させるものであり、ロック演出パターンは、リールバックライト300を点灯・消灯させるパターンを示すランプデータである。ロック演出パターンの「ロケット」や「花火」等は、リールバックライト300が点灯によって表す形状を示している。例えば、ロック演出パターンが「花火」であれば、打ち上げ花火が咲くような形状にリールバックライト300が点灯する。
リールバックライト300によるロック中演出の種類は、遊技ロック種別に対応付けられている。これにより、主制御回路41において遊技ロック種別が決定されると、ロック演出パターンが一義的に取得される。すなわち、主制御回路41がロック演出パターンを実質的に決定している。
例えば、遊技ロック種別として「遊技ロック3」が決定される(すなわち「遊技ロック3」が当籤すると)と、主制御回路41(のメインCPU51)は、スタートコマンド送信処理において、「遊技ロック3」が決定されたこと(すなわち、上述のスタートコマンドに含まれるロック演出制御フラグ)、及び、「遊技ロック3」のロック時間が757.5msであることを、スタートコマンドに含めて副制御回路42に通知する。副制御回路42は、スタートコマンドを受信して、「遊技ロック3」が決定されたことが通知されると、ロック演出パターンとして「ねずみ」を決定する。
なお、詳細は後述するが、遊技ロック種別として「遊技ロック11」〜「遊技ロック13」が決定された場合は、メインCPU51は、表示役に応じて遊技ロック種別(それに伴いロック時間)を変更する。また、遊技ロック種別として「遊技ロック11」〜「遊技ロック13」のいずれかが決定されると、ロック演出パターンとして「特殊1」〜「特殊3」のいずれかが決定される。ロック演出パターン「特殊1」〜「特殊3」は、表示役に応じて実行する演出を変更する。
また、本実施形態では、主制御回路41がスタートコマンドによりロック時間を副制御回路42へ通知する構成とした。しかし、本発明の遊技機としては、主制御回路41がスタートコマンドで遊技ロック種別を副制御回路42へ通知すればよく、ロック時間を副制御回路42へ通知しなくてもよい。
また、本実施形態では、ロック中演出の内容として、リールバックライト300の点灯・消灯を行う演出を採用した。しかし、本発明に係る遊技ロック中の演出(ロック中演出)の内容としては、遊技ロックの種別、遊技ロックの時間、遊技ロック中のリール3L,3C,3Rの動作(リールアクション)の何れか、又はこれらを2以上組み合わせたものを採用してもよい。
[演出パターン決定テーブル]
図66〜図69を参照して、演出パターン決定テーブルについて説明する。演出パターン決定テーブルは、遊技ロック時以外の演出について演出の態様である演出パターンを決定するために用いられるテーブルである。
本実施形態では、副制御回路42(のサブCPU81)は、遊技状態と、スタートコマンドに含まれているロック演出制御フラグに対応するロック演出パターン(図65参照)及び演出用フラグと、に基づいて演出パターンを、決定する。
また、図66〜図69に示すとおり、各演出パターンには、それぞれ固有の演出番号が規定されている。したがって、本実施形態では、副制御回路42(のサブCPU81)によって、演出パターンが決定されると、それに伴って演出番号も決定される。また、主制御回路41から副制御回路42が、各種コマンドを受信した際は、この演出番号と受信したコマンドの内容(パラメータ等)に応じて、受信したコマンドに応じた演出、例えば各リールが停止する際にスピーカ20L,20Rから出力される演出音である停止音の出力や後述するテンパイ音の出力や払い出し音の出力が行われる。
なお、ここにおける遊技状態は、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態である。演出パターン決定テーブルは、これらの各遊技状態におけるロック演出パターン毎に用意されており、各演出パターン決定テーブルでは、各演出用フラグに、各演出パターンが決定されるときの抽籤値が規定されている。ここで、各演出用フラグとは、図64に示す演出用フラグ「0」〜「28」である。なお、図66〜図69では、演出用フラグ「0」〜「28」に代えて各演出用フラグに対応する略称(図64参照)を示している。また、テーブル上の「0」及び空欄は、抽籤値が「0」であることを示している。
また、以下の説明では、RT0遊技状態とRT3遊技状態に係る演出パターン決定テーブルについて説明し、他の遊技状態に係る演出パターン決定テーブルについての説明は省略する。
図66〜図69に示す演出パターン決定テーブルには、演出パターンとして、「なし」、「通常→1消灯」、「通常→2消灯」、「通常→3消灯」、「遅れ[L]→消灯なし」、「遅れ[L]→1消灯」、「遅れ[L]→2消灯」、「遅れ[L]→3消灯」が規定されている。また、演出パターンとして、「通常→消灯なし→実行[WIN]」、「通常→1消灯→実行[WIN]」、「通常→2消灯→実行[WIN]」、「通常→3消灯→実行[WIN]」、「遅れ[L]→消灯なし→実行[WIN]」、「遅れ[L]→1消灯→実行[WIN]」、「遅れ[L]→2消灯→実行[WIN]」、「遅れ[L]→3消灯→実行[WIN]」が規定されている。
これら演出パターンは、リール上ランプ211による演出、WINランプ213による演出、スピーカ20L,20Rから出力する遊技開始時の音の演出を含む遊技開始から終了までの一連の演出の概要を表している。
これら演出パターンにおける「通常」と「遅れ[L]」は、遊技開始時の音の演出、すなわちスタートレバー16の操作に応じて出力する演出音の出力タイミングを示している。「通常」は、スタートレバー16が操作されたことを、主制御回路41を介して、副制御回路42が検知した際(すなわちスタートコマンド受信時)に、遅滞なく演出音を出力することを意味する。「遅れ[L]」は、演出音の出力タイミングを「通常」よりも所定の時間、例えば1秒間遅らせることを意味する。なお、「遅れ[L]」に対応する音の演出を演出音の出力タイミングを遅らせることに代えて、例えば、「遅れ[L]」に対応するサウンドデータとして、所定時間(例えば1秒間)の無音状態及び遊技開始時の音からなるサウンドデータを用意し、当該サウンドデータを「通常」と同様のタイミングで出力することで実現してもよい。
また、「消灯なし」、「1消灯」、「2消灯」、「3消灯」は、停止操作が行われたときのリール上ランプ211による演出の態様を示している。遊技開始時において、リール上ランプ211は、点灯しており、「消灯なし」は、停止操作に応じてリール上ランプ211を消灯しないことを意味している。また、「1消灯」は、第1停止操作(1番目の停止操作)に応じて、停止操作の対象のリールの上に配置されているリール上ランプ211を消灯することを意味している。また、「2消灯」は、第1停止操作及び第2停止操作(2番目の停止操作)に応じて、停止操作の対象のリールの上に配置されているリール上ランプ211を消灯することを意味している。また、「3消灯」は、第1〜第3停止操作に応じて、停止操作の対象のリールの上に配置されているリール上ランプ211を消灯する(すなわち、この場合は第3の停止操作時に全てのリール上ランプ211が消灯する)ことを意味している。
また、「実行[WIN]」は、第3の停止操作後、具体的には、後述するように副制御回路42が、表示コマンドを受信した際に、WINランプ213を点灯することを意味している。
したがって、例えば、演出パターン「遅れ[L]→3消灯→実行[WIN]」は、スタートレバー16の操作に応じて出力される演出音が遅れて出力され、また、各停止操作に応じてリール上ランプ211が消灯し、第3の停止操作後に、WINランプ213が点灯するという一連の演出の概要を示している。なお、本実施形態では、実行[WIN]を含む演出パターンが選択された場合、副制御回路42が表示コマンドを受信した際に、WINランプ213を点灯させる態様を説明した。しかし、これに限らず、例えば、実行[WIN]を含む演出パターンが選択された単位遊技の次の単位遊技の開始直後に、WINランプ213を点灯させるようにしてもよい。
なお、演出パターン「なし」は、リール上ランプ211による演出、WINランプ213による演出は行わないが、スピーカ20L,20Rから出力する遊技開始時の音の演出は「通常」と同様の演出が行われることを示している。
本実施形態では、予め定められた数値の範囲「0〜32767」から抽出される演出用乱数値(乱数分母=32768)を、演出パターン決定テーブルに規定されている抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う。つまり、減算の結果が0未満となったときの演出パターンが実行対象の演出パターンとして決定される。
図66に示す演出パターン決定テーブルは、RT0遊技状態、且つ、ロック演出パターンが「不発」である場合に参照されるテーブルである。この演出パターン決定テーブルでは、演出用フラグが「22」(F_チェリーB)である場合は、演出パターン「遅れ[L]→3消灯」が必ず決定される。また、演出用フラグが「22」以外の演出用フラグである場合は、演出パターン「通常→3消灯」が必ず決定される。
図67に示す演出パターン決定テーブルは、RT0遊技状態、且つ、ロック演出パターンが「そよ風」である場合に参照されるテーブルである。この演出パターン決定テーブルでは、例えば、演出用フラグが「15」(F_通常リプ)又は「16」(F_RTリプ)である場合は、演出パターン「なし」が25600/32768の確率で決定され、演出パターン「通常→1消灯」が5120/32768の確率で決定され、演出パターン「通常→2消灯」が2048/32768の確率で決定される。
本実施形態では、「遅れ[L]」を含む演出パターンは、演出用フラグがチェリーに係る「21」(F_チェリーA),「22」(F_チェリーB)か、ボーナスに係る「1」〜「14」のときにのみ、決定されるように、各演出パターン決定テーブルの抽籤値が規定され、また、遊技ロック抽籤テーブル(図49参照)の抽籤値が規定されている。
なお、RT0遊技状態における他のロック演出パターンに対応する演出パターン決定テーブルについての説明は省略するが、RT0遊技状態におけるいずれの演出パターン決定テーブルにおいても、「実行[WIN]」を含む演出パターンが決定されるのは、演出用フラグがボーナスに係る演出用フラグの場合のみとなるように、各テーブルの抽籤値、又は、遊技ロック抽籤テーブル(図49参照)の抽籤値が規定されている。ここで、ボーナスに係る演出用フラグとは、演出用フラグ「1」〜「14」(図64参照)である。
図68に示す演出パターン決定テーブルは、RT3遊技状態、且つ、ロック演出パターンが「不発」である場合に参照されるテーブルである。この演出パターン決定テーブルでは、演出用フラグが「22」(F_チェリーB)である場合は、演出パターン「通常→3消灯」が必ず決定される。
図69に示す演出パターン決定テーブルは、RT3遊技状態、且つ、ロック演出パターンが「そよ風」である場合に参照されるテーブルである。この演出パターン決定テーブルでは、例えば、演出用フラグが「15」(F_通常リプ)又は「16」(F_RTリプ)である場合は、演出パターン「なし」が12288/32768の確率で決定され、演出パターン「通常→1消灯」が4096/32768の確率で決定され、演出パターン「通常→2消灯」が8192/32768の確率で決定される。そして、演出パターン「遅れ[L]→消灯なし→実行[WIN]」が8192/32768の確率で決定される。
したがって、RT3遊技状態、且つ、ロック演出パターンが「そよ風」である場合に参照される演出パターン決定テーブルでは、リプレイに係る内部当籤役が当籤している場合、「遅れ[L]」を含む演出パターンが決定され易くなっている。
なお、RT3遊技状態における他のロック演出パターンに対応する演出パターン決定テーブルについての説明は省略する。
また、本実施形態では、RT0遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態に係る演出パターン決定テーブルを用意する態様を説明したが、遊技状態の区分はこれに限らない。例えば、RT1遊技状態を細分化し、細分化したそれぞれの状態に応じた演出パターン決定テーブルを用意してもよい。また、「RT3状態」を当籤しているボーナスの種別に応じて「MBフラグ間」と「BBフラグ間」に細分化し、それぞれの状態に応じたパターン決定テーブルを用意してもよい。
[サウンドリスト]
次に、図70を参照してサウンドリストについて説明する。サウンドリストは、スピーカ20L,20Rから出力する音(サウンド)のリストである。サウンドリストでは、スピーカ20L,20Rから出力する音の内容と、その音を示す固有の番号であるフレーズNoの対応関係を規定している。サウンドリストにおける各音のデータは、サブROM82に記憶されている。サウンドリストは、フレーズNoに基づいてサブROM82に記憶されている各音のデータを読み出す際に参照される。なお、図70では、本実施形態においてスピーカ20L,20Rから出力する音の一部を示している。
図70に示す音は、「[通常]遊技音・SE」と「[RT1]遊技音・SE」に大別される。
「[通常]遊技音・SE」には、エラーが発生したときに出力される「通常_エラー音」、打ち止め時に出力される「通常_打ち止め音」、MAXベットボタン14又は1BETボタン15が操作されたとき、メダルが投入されたとき、或いは再遊技が発動した際に出力される「通常_BET音」が含まれる。また、ウェイトが発生した際に出力される「通常_ウェイト音」、スタートレバー16が操作された時に出力される「通常_レバー音」、上述したようにレバー音が遅れて出力される際の「通常_遅れレバー音」、払い出し時に出力される「通常_払出音」、各リールが停止する際に出力される「通常_停止音」が含まれる。
また、「[通常]遊技音・SE」には各種テンパイ音が含まれる。ここでテンパイ音とは、第2停止操作が行われリールが停止する際に、出力される演出音である。ここで、「テンパイ」とは、第3停止操作のタイミングによっては、有効ライン(入賞判定ライン)上に、表示役「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」のいずれかに係る図柄の組み合わせが表示可能な状態を意味し、テンパイ音とは、当該状態である場合に出力される演出音である。
テンパイ音には、表示役「C_赤7」に対応する「通常_赤七図柄_テンパイ音」と、表示役「C_ドン1」又は「C_ドン2」に対応する「通常_ドン図柄_テンパイ音」,「通常_ドン図柄_ダブルテンパイ音」及び「通常_ドン図柄_トリプルテンパイ音」がある。「ダブルテンパイ」とは、2つの有効ラインのいずれかに表示役「C_ドン1」又は「C_ドン2」に係る図柄の組み合わせが表示可能な状態を意味し、「ダブルテンパイ音」とは、当該状態の場合に出力される演出音である。また、「トリプルテンパイ」とは、3つの有効ラインのいずれかに表示役「C_ドン1」又は「C_ドン2」に係る図柄の組み合わせが表示可能な状態を意味し、「トリプルテンパイ音」とは、当該状態の場合に出力される演出音である。
また、「通常_赤七図柄_テンパイ音」,「通常_ドン図柄_テンパイ音」,「通常_ドン図柄_ダブルテンパイ音」及び「通常_ドン図柄_トリプルテンパイ音」は、第2の停止操作によってリールを停止する際に決定された滑り駒数に対応するように、それぞれ複数種類用意されている。具体的には、滑り駒数が「0」の場合に出力される「0コマすべり時用」、滑り駒数が「1」の場合に出力される「1コマすべり時用」、滑り駒数が「2」の場合に出力される「2コマすべり時用」、滑り駒数が「3」の場合に出力される「3コマすべり時用」、滑り駒数が「4」の場合に出力される「4コマすべり時用」が用意されている。なお、サウンドデータの「1コマすべり時用」、「2コマすべり時用」、「3コマすべり時用」、「4コマすべり時用」は、それぞれテンパイ音と、滑り駒数分の図柄が移動する時間分の無音と、で構成されている。すなわち、これらのサウンドデータに係る演出音は、滑り駒数に対応した駒数時間分の無音時間と演出音により構成されている。
「[RT1]遊技音・SE」は、遊技状態がRT1遊技状態のときに、「[通常]遊技音・SE」に代えて出力される音が含まれる。具体的には、「通常_エラー音」に代えて出力される「RT1_エラー音」、「通常_打ち止め音」に代えて出力される「RT1_打ち止め音」、「通常_BET音」に代えて出力される「RT1_BET音」が含まれる。また、「通常_ウェイト音」に代えて出力される「RT1_ウェイト音」、「通常_レバー音」に代えて出力される「RT1_レバー音」、「通常_遅れレバー音」に代えて出力される「RT1_遅れレバー音」、「通常_払出音」に代えて出力される「RT1_払出音」、「通常_停止音」に代えて出力される「RT1_停止音」が含まれる。本実施形態では、「[RT1]遊技音・SE」の各音は、パチスロ1よりも発売された日が前のパチスロに採用されていた音と同様の音とする。
また、本明細書では、詳細な説明を省略するが、サブROM82にもまた、その他の演出動作に必要な各種テーブルデータ(例えば、演出抽籤テーブル等)が記憶され、サブRAM83にも必要な各種格納領域、例えばメインRAM53における持越役格納領域と同様の持越役格納領域や、遊技状態フラグ格納領域と同様の遊技状態フラグ格納領域が適宜設けられる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図71〜図94を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図71に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図72を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU51は、リール演出及びロックの制御で用いる演出用乱数値を抽出し、該抽出した演出用乱数値をメインRAM53に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、演出用乱数値は、0〜127の範囲から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図73を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を行う(S7)。なお、遊技ロック抽籤処理の詳細については、後述の図74を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S8)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図75を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S9)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。なお、スタートコマンドは、上述したように、内部当籤役等を特定するパラメータ、遊技ロックの種別及びロック時間、RT遊技数(0〜20)、遊技状態を示すパラメータ等を示すパラメータを含んで構成される(図63参照)。
次いで、メインCPU51は、ウェイト処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。なお、ウェイト処理の詳細については、後述の図76を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S11)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。なお、リール回転開始処理の詳細については、後述の図77を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図78を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S13)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図59中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図55参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図8〜図10参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S15)。具体的には、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に送信する。なお、上述したように、表示コマンドには、パラメータとして、遊技状態を示すパラメータと、入賞枚数(0〜15)と、RT遊技数(0〜20)と、リプレイ待機時間(0〜2)と、が含まれている(図63参照)。
次いで、メインCPU51は、遊技ロック処理を行う(S16)。この処理において、メインCPU51は、遊技の進行を無効化する又は遅延させる。なお、遊技ロック処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S17)。メダル払出処理は、本発明に係る遊技媒体付与手段の一具体例を示す。この処理では、S14において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図8〜図10参照)に示すように、メダルの投入枚数が1〜3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は15枚である。
次いで、メインCPU51は、RT制御処理を行う(S18)。この処理では、メインCPU51は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、払出終了コマンド送信処理を行う(S19)。具体的には、メインCPU51は、払出終了コマンドを副制御回路42に送信する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S21)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図72を参照して、メインフロー(図71参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口13から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB(RB)遊技状態又はMB(CB)遊技状態では投入枚数の最大値を「2」に設定し、その他の遊技状態(一般遊技状態及びRT1遊技状態)では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。なお、本実形態では、BB(RB)遊技状態又はMB(CB)遊技状態における遊技開始可能枚数は「2」であり、その他の遊技状態(RT0遊技状態〜RT3遊技状態)における遊技開始可能枚数は「1」〜「3」の中から遊技者が選択できる(図13参照)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ35(図4参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図73を参照して、メインフロー(図71参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図56参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図34〜図38参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S42)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S43)。
次いで、メインCPU51は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S44)。
S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S44がNO判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S45)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S46)。S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS43に戻し、S43以降の処理を繰り返す。
一方、S46において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S46がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S47)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S44の処理の説明に戻って、S44において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S44がYES判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S48)。
そして、S47又はS48の処理後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図35〜図38参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S49)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S50)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S51)。S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S51がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS56の処理を行う。
一方、S51において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S51がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図34参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S52)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S53)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域1のビット0〜4の何れかが「1」であるか否かを判別する(S54)。S54において、メインCPU51が、持越役格納領域1のビット0〜4の何れかが「1」ではないと判別したとき(S54がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS56の処理を行う。
一方、S54において、メインCPU51が、持越役格納領域1のビット0〜3の何れかが「1」であると判別したとき(S54がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT1遊技状態フラグをセットして遊技状態フラグ格納領域を更新する(S55)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域2(図56参照)のビット1に「1」を格納(セット)する。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S56)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS7に移す。
[遊技ロック抽籤処理]
次に、図74を参照して、メインフロー(図71参照)中のS7で行う遊技ロック抽籤処理について説明する。この遊技ロック抽籤処理は、本発明に係る遊技ロック抽籤手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた遊技ロック抽籤テーブル(図49〜図51参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、遊技ロック抽籤を行う(S71)。
次に、メインCPU51は、遊技ロック抽籤の結果はいずれかの遊技ロックに当籤したか否かを判別する(S72)。S72において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果はいずれかの遊技ロックに当籤したと判別したとき(S72がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロックフラグ格納領域における当選した遊技ロックの種別に対応するビットに「1」を格納する(S73)。
S72において、メインCPU51が、遊技ロック抽籤の結果はいずれの遊技ロックにも当籤していないと判別したとき(S72がNO判定の場合)、又は、S73の処理後、メインCPU51は、RT3遊技状態であるか否かを判別する(S74)。S74において、メインCPU51が、RT3遊技状態ではないと判別したとき(S74がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS8に移す。
一方、S74において、メインCPU51が、RT3遊技状態であると判別したとき(S74がYES判定の場合)、メインCPU51は、ウェイト加算抽籤テーブル(図52参照)を参照し、演出用乱数値に基づいて、ウェイト加算抽籤を行う(S75)。そして、ウェイト加算抽籤の抽選結果をメインRAMに格納する。その後、メインCPU51は、遊技ロック抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS8に移す。
[リール停止初期設定処理]
次に、図75を参照して、メインフロー(図71参照)中のS8で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図39参照)を参照して、図71中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S101)。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図40参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S102)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図59参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S103)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S104)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS9に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[ウェイト処理]
次に、図76を参照して、メインフロー(図71参照)中のS10で行うウェイト処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ウェイトタイマの値は0であるか否かを判別する(S111)。このウェイトタイマは、本発明に係る待ち時間計数手段の一具体例を示すものである。ウェイトタイマには、後述のリール回転開始処理(図77参照)において初期値がセットされている。S111において、メインCPU51が、ウェイトタイマの値は0であると判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、ウェイト処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS11に移す。
一方、S111において、メインCPU51が、ウェイトタイマの値は0ではないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、S75のウェイト抽籤の抽選結果が「ウェイト加算に当籤」であるか否かを判別する(S112)。
S112において、メインCPU51が、ウェイト抽籤の抽選結果が「ウェイト加算に当籤」ではないと判別したとき(S112がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS111に移す。一方、S112において、メインCPU51が、ウェイト抽籤の抽選結果が「ウェイト加算に当籤」であると判別したとき(S112がYES判定の場合)、メインCPU51は、ウェイトタイマに所定値を加算する(S113)。
本実施形態では、ウェイトタイマに加算する所定値を900とした。このウェイトタイマの値は、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割り込み処理(図94参照)のS353で「1」ずつ減算されるため、ウェイト機能を実行する期間が900×1.1172ms加算される。
次いで、メインCPU51は、ウェイトタイマの値は0であるか否かを判別する(S114)。S114において、メインCPU51が、ウェイトタイマの値が「0」ではないと判別したとき(S114がNO判定の場合)、メインCPU51は、S114の処理を繰り返し、ウェイトタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S114において、メインCPU51が、ウェイトタイマの値が「0」であると判別したとき(S114がYES判定の場合)、メインCPU51は、ウェイト処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS11に移す。
[リール回転開始処理]
次に、図77を参照して、メインフロー(図71参照)中のS11で行うリール回転開始処理について説明する。
まず、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する(S121)。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割込処理(図94参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、ウェイトタイマに初期値をセットする(S122)。その後、メインCPU51は、リール回転開始処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS12に移す。
本実施形態では、ウェイトタイマにセットする初期値を3670とした。このウェイトタイマの値は、一定の周期(1.1172msec)で実行される後述の割り込み処理(図94参照)のS353で「1」ずつ減算される。そのため、ウェイトタイマに所定値が加算されない場合は、ウェイト機能を実行する期間が3670×1.1172msとなる。
[引込優先順位格納処理]
次に、図78を参照して、メインフロー(図71参照)中のS12で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S121)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S122では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS131までの各種処理が行われ、再度S122に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S123)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図79を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S124)。そして、メインCPU51は、図柄コード格納処理を行う(S125)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード格納処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図59参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図55参照)を更新する(S126)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図8〜図10参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S127)。この処理では、メインCPU51は、表示役格納領域(図55参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図46参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」に係る役:図8参照)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図60参照)に格納する(S128)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S129)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S130)。S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S130がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS125に戻し、S125以降の処理を繰り返す。
一方、S130において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S130がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS122に戻し、S122以降の処理を繰り返す。一方、S131において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS13に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図79を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図78参照)中のS123で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S8)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S141)。S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図78参照)のS124に移す。
一方、S141において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図58参照)及び作動ストップボタン格納領域(図57参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S142)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図78参照)のS124に移す。
なお、S142では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード格納処理]
次に、図80を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図78参照)中のS125で行う図柄コード格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S151)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、5つのライン(トップライン、センターライン、ボトムライン、クロスダウンライン、クロスアップライン)を設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S152)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S153)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図78参照)のS126に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図71参照)中のS13で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を行う(S161)。この処理では、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別するとともに、第1停止操作で左ストップボタンが押下されたか否かを判別する。なお、ストップボタン検出処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、S161のストップボタン検出処理の検出結果(有効押下されたストップボタンの判別結果)に基づいて、押下順序格納領域(図58参照)及び作動ストップボタン格納領域(図57参照)を更新する(S162)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを「1」減算する(S163)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S164)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S165)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S166)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S167)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S166で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S168)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S168で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S169)。次いで、メインCPU51は、図80を参照して説明した図柄コード格納処理を行う(S170)。その後、メインCPU51は、S170で取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図59参照)を更新する(S171)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S172)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S173)。S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S173がNO判定の場合)、メインCPU51は、S173の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S173において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S173がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止コマンド送信処理を行う(S174)。この処理では、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S167で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S174で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S167で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S175)。S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」でないと判別したとき(S175がNO判定の場合)、メインCPU51は、図78を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S176)。その後、メインCPU51は、処理をS161に戻し、S161以降の処理を繰り返す。
一方、S175において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S175がYES判定の場合)、メインCPU51は、第3停止遊技ロックコマンド送信処理を行う(S177)。
第3停止遊技ロックコマンド送信処理において、メインCPU51は、遊技ロックフラグ格納領域(図61参照)を参照し、先の遊技ロック抽籤処理(図74参照)において、当籤した遊技ロック種別が「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかであるか否かを判定する。
当籤した遊技ロック種別が「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれでもなかった場合、メインCPU51は、第3停止ロックコマンド送信処理を終了する。
一方、当籤した遊技ロック種別が「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかである場合、メインCPU51は、表示役を特定する。なお、第3停止遊技ロックコマンド送信処理の実行時においては、各リールの停止図柄の特定が可能であり、そのため、表示役が特定可能となっている。
また、メインCPU51は、遊技ロック種別変更テーブル(図54参照)を参照し、当籤した遊技ロック種別(「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれか)を特定した表示役に対応する遊技ロック種別に、変更する。例えば、遊技ロック種別として「遊技ロック12」が当籤し、表示役が「C_CTリプ1」であった場合は、「遊技ロック12」から「遊技ロック5」に変更される。
そして、遊技ロック種別を変更した後、メインCPU51は、第3停止遊技ロックコマンドを副制御回路42に送信し、第3停止ロックコマンド送信処理を終了する。送信する第3停止遊技ロックコマンドには、変更した遊技ロック種別を示すパラメータが含まれている。
メインCPU51は、第3停止ロックコマンド送信処理を終了すると、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS14に移す。
[ストップボタン検出処理]
次に、図82を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図81参照)中のS161で行うストップボタン検出処理について説明する。
まず、メインCPU51は、押下されたストップボタンがあるか否かを判別する(S181)。S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがないと判別したとき(S181がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS162に移す。
一方、S181において、メインCPU51が、押下されたストップボタンがあると判別したとき(S181がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であるか否かを判別する(S182)。S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作でないと判別したとき(S182がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。
一方、S182において、メインCPU51が、ストップボタンの停止操作が第1停止操作であると判別したとき(S182がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lが押下されたか否かを判別する(S183)。この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが1つである場合には、メインCPU51は、押下されたストップボタンが左ストップボタン17Lであるか否かを判別する。また、この処理において、第1停止操作で押下されたストップボタンが複数存在する場合には、メインCPU51は、押下された複数のストップボタンの中に左ストップボタン17Lが含まれているか否かを判別する。
S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されていないと判別したとき(S183がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS185の処理を行う。一方、S183において、メインCPU51が、左ストップボタン17Lが押下されたと判別したとき(S183がYES判定の場合)、メインCPU51は、左ストップボタン17Lを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S184)。そして、S184の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS162に移す。
S182又はS183がNO判定の場合、メインCPU51は、複数のストップボタンが押下されたか否かを判別する(S185)。S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されたと判別したとき(S185がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS162に移す。すなわち、第1停止操作以外の停止操作において複数のストップボタンが押下された場合、又は、第1停止操作において押下されたストップボタンに左ストップボタンが含まれていない場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S185において、メインCPU51が、複数のストップボタンが押下されていないと判別したとき(S185がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであるか否かを判別する(S186)。S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンでないと判別したとき(S186がNO判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS162に移す。すなわち、押下されたストップボタンが停止済みのリールに対応するストップボタンである場合には、このストップボタンの押下操作は無効な操作として扱われる。
一方、S186において、メインCPU51が、押下されたストップボタンが回転中のリールのストップボタンであると判別したとき(S186がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下されたストップボタンを有効押下されたストップボタンとしてセットする(S187)。そして、S187の処理後、メインCPU51は、ストップボタン検出処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS162に移す。
上述のように、本実施形態のストップボタン検出処理のS181〜S184では、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下が有効とされ、他のストップボタンの押下が無効とされる。そして、この処理はメインCPU51により実行される。すなわち、本実施形態では、メインCPU51は、リールの第1停止操作において、左ストップボタン17Lを含む複数のストップボタンが同時に押下された場合、左ストップボタン17Lの押下操作を有効な押下操作と判定する手段を兼ねる。
[滑り駒数決定処理]
次に、図83を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図81参照)中のS166で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S191)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S192)。S192において、メインCPU51が、第1停止ではないと判別したとき(S192がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2・第3停止処理を行う(S193)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S192において、メインCPU51が、第1停止であると判別したとき(S192がYES判定の場合)、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S194)。
S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S194がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S195)。この処理で、順押し時テーブ選択データは、リール停止初期設定テーブル(図40参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S196)。その後、メインCPU51は、後述のS201の処理を行う。
一方、S194において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S194がNO判定の場合)、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S197)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図40参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S198)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S199)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S200)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S201)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS167に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図84を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図83参照)中のS193で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S211)。S211において、メインCPU51が、第2停止操作時でないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S211において、メインCPU51が、第2停止操作時であると判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S212)。S212において、メインCPU51が、順押しでないと判別したとき(S212がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS214の処理を行う。
一方、S212において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S212がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S213)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図85を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S214)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図86を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S215)。この処理では、停止テーブル(図41、図43及び図44参照)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU51は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S215の処理後、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS201に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図85を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図83参照)中のS198、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS213で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S221)。S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S222)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S222の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS214の処理に移す。
一方、S221において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S221がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S223)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブル(図43及び図44参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S223がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS214の処理に移す。
一方、S223において、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S223がYES判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S224)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S224の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS199、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS214の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図86を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図83参照)中のS199、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS214で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S231)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図89参照)において、順押しである場合に行われる。
S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S231がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S232)。
S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S232がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S233)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S233の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図43参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S233の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS215の処理に移す。
一方、S232において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S232がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S234)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S234の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S234の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS215の処理に移す。
また、S231において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S231がNO判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S235)。S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S235がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS215の処理に移す。
一方、S235において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S235がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S236)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図43及び図44参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S236の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図83参照)のS200、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図84参照)中のS215の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図87を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図83参照)中のS201で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図47及び図48参照)をセットする(S241)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S242)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S243)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S244)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S245)。
次いで、メインCPU51は、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S246)。S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S246がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS248の処理を行う。
一方、S246において、メインCPU51が、S245で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S246がYES判定の場合)、メインCPU51は、S244で取得した滑り駒数を退避させる(S247)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S248)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S249)。S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S249がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS244に戻し、S244以降の処理を繰り返す。
一方、S249において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S249がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S250)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図83参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図88を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図81参照)中のS172で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S261)。S261において、メインCPU51が、第3停止後であると判別したとき(S261がYES判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS173に移す。
一方、S261において、メインCPU51が、第3停止後でないと判別したとき(S261がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S262)。S262において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S262がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御処理を行う(S263)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。そして、S263の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS173に移す。
一方、S262において、メインCPU51が、第2停止後でないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S264)。S264において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS173に移す。
一方、S264において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データに応じた順押し時制御変更テーブル(図42参照)を取得し、検索回数をセットする(S265)。
次いで、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S266)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S267)。
次いで、メインCPU51は、S267で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S268)。S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S268がNO判定の場合)、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S269)。S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S269がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS267に戻し、S267以降の処理を繰り返す。
一方、S269において、メインCPU51が、検索回数は「0」であると判別したとき(S269がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S270)。
次いで、メインCPU51は、Cラインチェックデータに「0」をセットする(S271)。そして、S271の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS173に移す。
また、S268において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S268がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ステータスの値に応じた順押し時第2・第3停止用テーブル番号及びCラインチェックデータを取得する(S272)。
次いで、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S273)。そして、S273の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図81参照)のS173に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図89を参照して、制御変更処理のフローチャート(図88参照)中のS263で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S291)。S291において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図88参照)も終了する。
一方、S291において、メインCPU51が順押しであると判別したとき(S291がYES判定の場合)、メインCPU51は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S292)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図88参照)のS272の処理によって取得される。そして、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S292がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図88参照)も終了する。
一方、S292において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S292がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S293)。S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図88参照)も終了する。
一方、S293において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S293がYES判定の場合)、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S294)。次いで、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S295)。そして、S295の処理後、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理(図88参照)も終了する。
[遊技ロック処理]
次に、図90を参照して、メインフロー(図71参照)中のS16で行う遊技ロック処理について説明する。この遊技ロック処理は、本発明に係る遊技ロック発生手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S301)。S301において、メインCPU51が、遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータが「00000000」であると判別したとき(S301がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
一方、S301において、メインCPU51が、遊技ロックフラグ格納領域に格納されているデータが「00000000」ではないと判別したとき(S301がNO判定の場合)、メインCPU51は、決定された遊技ロック種別に対応付られた値をロックタイマにセットする(S302)。すなわち、決定された遊技ロック種別を実行する期間に相当する値をロックタイマにセットする。
次いで、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S303)。S303において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S303がNO判定の場合)、メインCPU51は、S303の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S303において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S303がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS17に移す。
なお、本発明の遊技機としては、決定された遊技ロック種別に対応付られた値をロックタイマにセット(S302)した後に、リール演出パターンをセットしてもよい。このリール演出パターンには、リール3L,3C,3Rを用いた所定のリール演出を行うためのデータが設定されている。所定のリール演出としては、例えば、全てのリール3L,3C,3Rを振動させる演出を適用することができる。なお、「振動」とは、リール3L,3C,3Rの順回転及び逆回転を高速で繰り返すことにより、リール3L,3C,3Rが振動しているように見せる動作である。
[RT制御処理]
次に、図91を参照して、メインフロー(図71参照)中のS18で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路41により実行される。
まず、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図12参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S311)。
次いで、メインCPU51は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S312)。S312において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S312がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS19に移す。
一方、S312において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していると判別したとき(S312がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図12参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図56参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S313)。
次いで、メインCPU51は、S313でRT1遊技状態又はRT2遊技状態からRT0遊技状態へ移行したか否かを判別する。S314において、メインCPU51がRT1遊技状態又はRT2遊技状態からRT0遊技状態へ移行しなかったと判別した場合(S314がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS19に移す。
一方、S314において、メインCPU51がRT1遊技状態又はRT2遊技状態からRT0遊技状態へ移行した判別した場合(S314がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT終了ロックコマンド送信処理を行う(S315)。具体的には、メインCPU51は、パラメータとしてのRT終了ロック識別値が「1」、すなわち開始に対応するRT終了ロックコマンドを副制御回路42に送信する。
次いで、メインCPU51は、演出用遊技停止処理(RT終了ロック)を行う(S316)。具体的には、3310.26ms(ミリ秒)の間、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出を無効である又は遅延するものとして扱う。
次いで、メインCPU51は、RT終了ロックコマンド送信処理を行う(S317)。具体的には、メインCPU51は、パラメータとしてのRT終了ロック識別値が「0」、すなわち終了に対応するRT終了ロックコマンドを副制御回路42に送信する。そして、S317の処理後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS19に移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図92を参照して、メインフロー(図71参照)中のS20で行うボーナス終了チェック処理について説明する。このボーナス終了チェック処理は、本発明に係る特別遊技状態終了手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図56参照)を参照して、「BB」(「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」)又は「MB」(「C_BAR1」、「C_BAR2」)が作動中であるか否かを判別する(S321)。S321において、メインCPU51が、「BB」又は「MB」が作動中でないと判別したとき(S321がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS21に移す。
一方、S321において、メインCPU51が、「BB」又は「MB」が作動中であると判別したとき(S321がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S322)。
S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S322がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S323)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「BB」又は「MB」に対応する遊技状態フラグ(BB遊技状態フラグ又はMB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが344枚を超えた又はMB遊技状態フラグ中にメダルの払出しが105枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S324)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S325)。そして、S325の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS21に移す。
一方、S322において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S322がNO判定の場合)、メインCPU51は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S326)。入賞可能回数カウンタの値は、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタの値は、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU51は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S327)。S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S327がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS21に移す。
一方、S327において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S327がYES判定の場合)、メインCPU51は、RB終了時処理又はCB終了時処理を行う(S328)。具体的には、「RB」に対応する遊技状態フラグ(RB遊技状態フラグ)又は「CB」に対応する遊技状態フラグ(CB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS21に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図93を参照して、メインフロー(図71参照)中のS21で行うボーナス作動チェック処理について説明する。このボーナス作動チェック処理は、本発明に係る特別遊技状態開始手段の一具体例を示す。
まず、メインCPU51は、「BB」(「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」)が作動中であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS334の処理を行う。
一方、S331において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU51は、「RB」が作動中であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
一方、S332において、メインCPU51が、「RB」が作動中でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S333)。そして、S333の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
また、S331がNO判定の場合、メインCPU51は、「MB」(「C_BAR1」、「C_BAR2」)が作動中であるか否かを判別する(S334)。S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中でないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS337の処理を行う。
一方、S334において、メインCPU51が、「MB」が作動中であると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU51は、「CB」が作動中であるか否かを判別する(S335)。S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中であると判別したとき(S335がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
一方、S335において、メインCPU51が、「CB」が作動中でないと判別したとき(S335がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、CB作動時処理を行う(S336)。そして、S336の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
また、S334がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S337)。S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S337がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS341の処理を行う。
一方、S337において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S337がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S338)。本実施形態では、この処理において、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図56参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」の場合には「344」、「C_BAR1」、「C_BAR2」の場合には「105」)にセットする。さらに、この処理では、上記S333で説明したRB作動時処理又は上記S336で説明したCB作動時処理を行う。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S336)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S337)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S337の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
また、S337がNO判定の場合、メインCPU51は、再遊技に係る役が入賞であるか否かを判別する(S341)。S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S341がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
一方、S341において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S341がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S342)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S342の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図71参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1172msec)]
次に、図94を参照して、メインCPU51に内蔵されたタイマ(不図示)の制御による定周期(1.1172msec毎)に行われる割込処理について説明する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S351)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S352)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、タイマ更新処理を行う(S353)。この処理では、メインCPU51は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU51は、通信データ送信処置を行う(S354)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路41及び副制御回路42に適宜送信する。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S355)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S355の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、加速処理時にリール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S356)。この処理では、メインCPU51は、主7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S357)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
なお、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理には、図71〜図94を参照して説明した処理以外に、例えば、上述したように、所定の周期で行うエラー検知処理がある。
<副制御回路の動作説明>
次に、図95〜図104を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図95を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
一方、S503において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S504)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S504の処理後、サブCPU81は、処理をS501に戻し、S501以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図96を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S512)。S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S512がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS515の処理を行う。
一方、S512において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S512がYES判定のとき)、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S515)。具体的には、サブCPU81は、後述する演出内容決定処理等において、サブRAM83の演出データ格納領域に登録された演出データにおけるサウンドデータを示す情報、すなわちフレーズNoをサウンドデータ格納領域に登録する。これによって、後述するサウンド制御タスクにおいて、サウンドデータに対応する音がDSP90に出力され、デジタルデータであるサウンドデータがD/A変換器92によりアナログデータに変換され、変換されたサウンドデータがアンプ93を介して、スピーカ20L,20Rから出力される。
次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S516)。具体的には、サブCPU81は、後述する演出内容決定処理等において、サブRAM83の演出データ格納領域に登録された演出データにおけるランプデータを示す情報をランプデータ格納領域に登録する。これによって、後述するランプ制御タスクにおいて、ランプデータに対応する点灯・消灯パターンでランプ群21やリールバックライト300等が点灯・消灯する。
また、本処理では、MAXベットボタン14のランプの点灯制御や、BETランプ8の点灯制御や、副7セグ表示器200の表示の制御のためのランプデータの登録を行う。
S516の後、サブCPU81は、処理をS511に戻し、S511以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図97を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図96参照)中のS514で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。
S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S522)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、スタートコマンドに含まれるパラメータ(演出用フラグ、ロック演出制御フラグ及び遊技状態を示すパラメータ)と、抽出した演出用乱数値と、に基づいて、演出パターン決定テーブル(図66〜図69参照)を用いて、演出パターンと演出番号を決定する。また、サブCPU81は、決定した演出番号をサブRAM83の所定の領域に記憶させる(登録する)。
なお、RT遊技状態がRT1遊技状態又はRT2遊技状態の場合は、BB1遊技状態及びBB2遊技状態と同じようなBGMがスピーカ20L,20Rから出力される演出に対応する演出番号が決定される。これにより、RT1遊技状態及びRT2遊技状態が、BB1遊技状態及びBB2遊技状態の続きであるように遊技者に感じさせることができる。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S523)。具体的には、サブCPU81は、サブROM82の演出データ記憶領域からS522で登録した演出番号に応じた演出データを取得し、当該演出データをサブRAM83の演出データ格納領域に登録する(記憶させる)。
ここで、演出データは、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。具体的には、演出データは、サウンドリスト(図70参照)におけるフレーズNoやランプの点灯や消灯のパターンであるランプデータを示す情報から構成されている。スタート時の演出データには、登録された演出番号に対応するフレーズNoとして、例えば、図70に示すサウンドリストにおけるフレーズNO「105」(通常_レバー音)や「106」(通常_遅れレバー音)が含まれる。
それゆえ、演出データが登録されると、対応するサウンドデータ及びランプデータが決定され、上述の演出登録タスク(図96参照)並びに後述するサウンド制御タスク(図102参照)及びランプ制御タスク(図103参照)が実行されることによって、スピーカ20L,20Rから出力される音並びにランプ群21やリールバックライト300等の点灯及び消灯による演出が実行される。そして、S523の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S521において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S524)。
S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S524がYES判定の場合)、リール停止コマンド受信時処理を行う(S525)。この処理では、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じた停止時の演出データの登録等を行う。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。なお、リール停止コマンド受信時処理の詳細については、図98を参照して後述する。
一方、S524において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S524がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S526)。
S526において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S526がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S527)。この処理で、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じた演出データの登録等を行う。なお、表示コマンド受信時処理の詳細については、図99を参照して後述する。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S526において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S526がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S528)。S528において、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S528がYES判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S529)。
S529の処理において、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、払出終了時の演出データの登録等を行う。また、スタートコマンドに含まれているRT遊技数を示すパラメータが「20」の場合、RT1・RT2終了演出に係る演出データの登録を行う。RT1・RT2終了演出とは、RT1遊技状態又はRT2遊技状態にスピーカ20L,20Rから出力されるBGM(上述のBB1遊技状態及びBB2遊技状態と同じようなBGM)の出力を終了し、且つ、RT1・RT2遊技状態の終了を示唆する終了演出音をスピーカ20L,20Rから出力する演出である。
また、本単位遊技においてスタートコマンドを受信後に、パラメータとしてRT終了ロック識別値「1」を含むRT終了ロックコマンド(すなわち、RT終了ロック開始を示すRT終了ロックコマンド)を受信した場合も、RT1・RT2終了演出に係る演出データの登録を行う。
なお、RT1・RT2終了演出の長さは、上述した演出用遊技停止処理(図91のS316)すなわちRT終了ロックにおいて、投入操作や停止操作が行われたとしても、その検出を無効である又は遅延するものとして扱う時間である3310.26ms(ミリ秒)と等しい長さに設定されている。
一方、S528において、サブCPU81が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S528がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S530)。
S530において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S530がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S531)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S530において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S530がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S532)。S532において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したとき(S532がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了用の演出データを登録する(S533)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
S532において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S532がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時であるか否かを判別する(S534)。S534において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時ではないと判別したとき(S534がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S534において、サブCPU81が、無操作コマンド受信時であると判別したとき(S534がYES判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を行う(S535)。なお、無操作コマンド受信時処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。S535の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
[リール停止コマンド受信時処理]
次に、図98を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS525で行うリール停止コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて演出データを登録する(S541)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83の所定の領域に記憶されている演出番号及び作動ストップボタンの種別(第1停止操作、第2停止操作又は第3停止操作のいずれか)に応じた演出データをサブRAM83の演出データ格納領域に登録する。
例えば、登録されている演出番号が「101」(図66〜図69参照)であり、作動ストップボタンの種別が第1停止操作のときは、第1停止操作に係るリールの上に配置されているリール上ランプ211の消灯を内容とするランプデータを示し、且つ、図70のサウンドリストにおけるフレーズNo「108」(「通常_停止音」)を示す演出データを登録する。
これによって、その後、上述の演出登録タスク(図96)並びに後述するサウンド制御タスク(図102)及びランプ制御タスクが実行されることによって、スピーカ20L,20RからフレーズNo「108」に対応する音が出力され、第1停止操作に係るリールの上に配置されているリール上ランプ211が消灯する。
次いで、サブCPU81は、作動ストップボタンの種別が第2停止操作か否かを判別する(S542)。S542において、サブCPU81が作動ストップボタンの種別が第2停止操作でないと判別した場合(S542がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、また、演出内容決定処理(図97)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S542において、S542において、サブCPU81が作動ストップボタンの種別が第2停止操作であると判別した場合(S542がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス図柄がテンパイか否かを判別する(S543)。具体的には、サブCPU81は、主制御回路41から前回受信したリール停止コマンド(第1停止操作に係るリール停止コマンド)及び今回受信したリール停止コマンド(第2停止操作に係るリール停止コマンド)に含まれる停止番号(1〜3)と、図柄位置(0〜20)と、滑り駒数(0〜4)と、から第1及び第2停止操作に係る停止図柄を特定し、ボーナス図柄がテンパイか否か、を判別する。すなわち第3停止操作のタイミングによっては、有効ライン(入賞判定ライン)上に、表示役「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」のいずれかに係る図柄の組み合わせが、表示可能な否かを判別する。
S543において、サブCPU81が、ボーナス図柄がテンパイでないと判別した場合(S543がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、また、演出内容決定処理(図97参照)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方で、S544において、サブCPU81が、ボーナス図柄がテンパイであると判別した場合(S544がYES判定の場合)、サブCPU81は、サウンドリスト(図70参照)を参照し、今回受信したリール停止コマンド(第2停止操作に係るリール停止コマンド)に基づいて、フレーズNoを特定する。具体的には、今回受信したリール停止コマンドに含まれている滑り駒数と、テンパイに係わるボーナスの種別(すなわち表示役「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」のいずれか)及びテンパイの種別(ダブルテンパイ、トリプルテンパイ、その他)に基づいて、対応するフレーズNoを特定する。そして、特定したフレーズNoを演出データとして登録する。すなわち、サブCPU81は、S541でサブRAM83に登録した演出データにおけるフレーズNoを、特定したフレーズNoに変更する。
例えば、今回受信したリール停止コマンドに含まれている滑り駒数が「2」で、テンパイに係わるボーナスの種別が表示役「C_ドン1」で、且つ、テンパイの種別がダブルテンパイの場合、サブCPU81は、対応するフレーズNoとして「通常_ドン図柄_ダブルテンパイ音(2コマすべり時用)」に対応する「183」を特定する。そして、S541でサブRAM83に登録したフレーズNoを、特定したフレーズNo「183」に変更する(上書きする)。
これによって、その後に、上述の演出登録タスク(図96参照)が実行され、また、後述するサウンド制御タスク(図102)が実行されることによって、スピーカ20L,20RからフレーズNo「183」に対応する音、すなわち滑り駒数に対応したテンパイ音が出力される。したがって、遊技者が、リールが停止する前にテンパイ音が出力されることで違和感を感じることを防止することができる。
S543の処理後、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を終了し、また、演出内容決定処理(図97)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図99を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS527で行う表示コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、演出データを登録する(S551)。具体的には、サブCPU81は、サブROM82から、サブRAM83の所定の領域に記憶されている演出番号と表示役に対応する演出データを取得し、サブRAM83の演出データ格納領域に登録する。なお、表示役は、表示コマンドを受信する前に受信した停止コマンドにおける各種パラメータ(停止番号、図柄位置、滑り駒数)に基づいて停止図柄を特定することで、表示コマンド受信時には、特定可能となっている。
S551では、演出番号として、WINランプ213の点灯を含む演出パターンに対応する演出番号、すなわち演出番号「108」〜「115」(図66〜図69参照)、が登録されたいた場合、WINランプ213の点灯に係るランプデータを示す演出データが登録される。
また、本実施形態では、例えば、表示役がリプレイ(再遊技)が作動する表示役の場合、すなわち「C_通常リプレイ1」、「C_通常リプレイ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」又は「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」の場合、S551で登録される演出データは、少なくとも自動投入時のBETランプ8の点灯に係るランプデータ及びBET音の出力に係るサウンドデータを示すものとなる。
次いで、サブCPU81は、RT1遊技状態又はRT2遊技状態であるか否かを判別する(S552)。S552において、サブCPU81が、RT1遊技状態又はRT2遊技状態ではないと判別したとき(S552がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
一方、S552において、サブCPU81が、RT1遊技状態又はRT2遊技状態であると判別したとき(S552がYES判定の場合)、サブCPU81は、最終ゲーム且つ表示役はリプレイであるか否かを判別する(S553)。本実施形態では、RT1遊技状態及びRT2遊技状態において20G(ゲーム)消化すると、RT0遊技状態に移行する。したがって、最終ゲームとは、RT1遊技状態又はRT2遊技状態の20G(ゲーム)目のことである。また、ここで表示役がリプレイであるか否かの判別は、5つの有効ラインのいずれかに同じ種類の図柄のみで構成される再遊技に係る内部当籤役である同種図柄リプレイに係る図柄の組合せが表示されたか否かで判別する。なお、本実施形態における同種図柄リプレイとは、例えば「C_通常リプ1」である。
S553において、サブCPU81が、最終ゲーム且つ表示役はリプレイであると判別したとき(S553がYES判定の場合)、サブCPU81は、自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力の中止を要求する(S554)。具体的には、S551でサブRAM83の演出データ格納領域に登録した演出データを変更し、すなわち登録した演出データから自動投入時のBETランプ8の点灯に係るランプデータ及びBET音の出力に係るサウンドデータを示す情報を削除する。これによって、その後、上述の演出登録タスク(図96参照)並びに後述するサウンド制御タスク(図102参照)が実行されても、自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力は行われない。
次いで、サブCPU81は、MAXベットボタン14のランプを赤色に点灯するように要求する(S555)。具体的には、S551でサブRAM83の演出データ格納領域に登録した演出データに、MAXベットボタン14のランプを赤色に点灯するランプデータを示す情報を追加する。なお、本処理においてMAXベットボタン14のランプを赤色に点灯するように要求するのは、RT0遊技状態に以降する際に発生するRT終了ロックの期間中、遊技が停止又は遅延するため、MAXベットボタン14への操作が無効であるように見せるためである。その後、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
一方、S553において、サブCPU81が、最終ゲーム且つ表示役はリプレイではないと判別したとき(S553がNO判定の場合)、サブCPU81は、当該表示コマンド受信前のRT遊技状態(副制御回路42で記憶されているもの)はRT1遊技状態であるか否かを判別する(S556)。
S556において、サブCPU81が、当該表示コマンド受信前のRT遊技状態はRT1遊技状態ではないと判別したとき(S556がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
一方、S556において、サブCPU81が、当該表示コマンド受信前のRT遊技状態はRT1遊技状態であると判別したとき(S556がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示役は「C_維持リプ」であるか否かを判別する(S557)。S557において、サブCPU81が、表示役は「C_維持リプ」ではないと判別したとき(S557がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS560の処理を行う。
S557において、サブCPU81が、表示役は「C_維持リプ」であると判別したとき(S557がYES判定の場合)、サブCPU81は、自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力の中止を要求する(S558)。なお、本処理の内容は上述したS554の処理の内容と同様のため、ここでの説明は省略する。
次いで、サブCPU81は、MAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求する(S559)。具体的には、S551でサブRAM83の演出データ格納領域に登録した演出データに、MAXベットボタン14のランプを青色に点灯するランプデータを示す情報を追加する。本処理においてMAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求するのは、MAXベットボタン14への操作が有効であるように見せるためである。その後、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
S557がNO判定の場合、サブCPU81は、表示役は「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」又は「C_チェリーリプ」であるか否かを判別する(S560)。本実施形態では、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」又は「C_チェリーリプ」を、移行リプレイとしている。
S560において、サブCPU81が、表示役は「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」又は「C_チェリーリプ」ではないと判別したとき(S560がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS563に移行する。
一方、S560において、サブCPU81が、表示役は「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」又は「C_チェリーリプ」であると判別したとき(S560がYES判定の場合)、サブCPU81は、自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力の中止を要求し、払出し音を出力させる(S561)。なお、払出し音とは、メダルを払い出す場合に出力する音である。サブCPU81は、S554と同様に自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力の中止を要求し、且つ、S551でサブRAM83の演出データ格納領域に登録した演出データに、払出音に係るフレーズNo「107」(図70参照)を追加する。
次いで、サブCPU81は、MAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求する(S562)。本処理においてMAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求するのは、MAXベットボタン14への操作が有効であるように見せるためである。なお、本処理の内容は上述したS559の処理の内容と同様のため、ここでの説明は省略する。その後、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
S560がNO判定の場合、サブCPU81は、表示役は「C_特殊リプ1」又は「C_特殊リプ2」であるか否かを判別する(S563)。本実施形態では、「C_特殊リプ1」,「C_特殊リプ2」を、リーチ目リプレイとしている。
S563において、サブCPU81が、表示役は「C_特殊リプ1」又は「C_特殊リプ2」であると判別したとき(S563がYES判定の場合)、サブCPU81は、処理をS558に移行する。すなわち、サブCPU81は、自動投入時のBETランプ8の点灯及びBET音の出力の中止を要求する(S558)。そして、サブCPU81は、MAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求し(S559)、その後、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
一方、S563において、サブCPU81が、表示役は「C_特殊リプ1」又は「C_特殊リプ2」でないと判別したとき(S563がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS564に移行する。
S564において、サブCPU81は、WINランプ制御処理を行う(S564)。この処理では、サブCPU81は、WINランプ213の点灯及び消灯を制御する。WINランプ制御処理の詳細については、図100を参照して後述する。
S564の処理の後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、また、演出内容決定処理(図97参照)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
なお、スタートコマンドに含まれているロック演出制御フラグが「1」〜「13」の場合、すなわち、いずれかの遊技ロックが発生する場合、サブCPU81は、主制御回路41のメインCPU51が行う遊技ロック処理(図90参照)と同期可能なタイミングで、ロック演出パターンを示す演出データをサブRAM83の演出データ格納領域に登録する。すなわち、サブCPU81は、スタートコマンド受信時に決定された、又は、第3停止遊技ロックコマンド受信時に変更されたロック演出パターン(リールバックライト300に係るランプデータ)を示す情報をサブRAM83の演出データ格納領域に登録する。
[WINランプ制御処理]
次に、図100を参照して、表示コマンド受信時処理のフローチャート(図99参照)中のS564で行うWINランプ制御処理について説明する。
まず、サブCPU81は、RT遊技状態がRT3遊技状態か否かを判別する(S571)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83の遊技状態フラグ格納領域を参照し、RT3遊技状態に対応するビットが「1」の場合はRT3遊技状態と判別し、「0」の場合はRT3遊技状態でないと判別する。
S571において、サブCPU81が、RT遊技状態がRT3遊技状態でないと判別した場合(S571がNO判定の場合)、サブCPU81は、WINランプ制御処理を終了し、また、表示コマンド受信時処理(図99参照)及び演出内容決定処理(図97参照)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S571において、サブCPU81が、RT遊技状態がRT3遊技状態であると判別した場合(S571がYES判定の場合)、サブCPU81は、WINランプ制御カウンタの値に「1」を加算する(S572)。WINランプ制御カウンタとは、サブRAM83の所定領域に設けられており、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行してからの単位遊技の数をカウントするために用いられる。本処理によって、RT3遊技状態に移行してからの単位遊技毎にWINランプ制御カウンタに「1」が加算される。なお、WINランプ制御カウンタは、RT遊技状態がRT3遊技状態から他の遊技状態に移行した際に、クリアされる。
次いで、サブCPU81は、WINランプ制御カウンタの値が「6」であるか否かを判別する(S573)。S573において、サブCPU81が、WINランプ制御カウンタの値が「6」でないと判別した場合(S573がNO判定の場合)、サブCPU81は、WINランプ制御処理を終了し、また、表示コマンド受信時処理(図99参照)及び演出内容決定処理(図97参照)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
一方、S573において、サブCPU81が、WINランプ制御カウンタの値が「6」であると判別した場合(S573がYES判定の場合)、WINランプ点灯要求処理を行う(S574)。具体的には、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理のS551においてサブRAM83の演出データ格納領域に登録した演出データに、WINランプ213の点灯に係るランプデータを示す情報を追加する。したがって、本実施形態では、RT3遊技状態に移行してから行われた単位遊技の数が「6」に達したときに必ずWINランプ213が点灯する。
なお、WINランプ213の点灯は、ボーナスに係わる図柄の組み合わせが入賞ラインに表示されるまで、継続される。また、S574の処理の実行時において、WINランプ213が既に点灯している場合は、S574の処理を省略する。
S574の処理の後、サブCPU81は、WINランプ制御処理を終了し、また、表示コマンド受信時処理(図99参照)及び演出内容決定処理(図97参照)を終了し、処理を演出登録タスク(図96参照)のS515に移す。
[無操作コマンド受信時処理]
次に、図101を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図97参照)中のS535で行う無操作コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、遊技ロック実行中又はRT終了ロック実行中か否かを判別する(S581)。具体的には、サブCPU81は、スタートコマンドに含まれているロック演出制御フラグに基づいて決定されたロック演出パターン又は第3停止遊技ロック情報に含まれているロック演出制御フラグに基づいて変更されたロック演出パターンに係わる演出の実行中であるか否かを判別する。また、サブCPU81は、主制御回路41(のメインCPU51)からRT終了ロック識別値「1」のRT終了ロックコマンド、すなわちRT終了ロックの開始を示すコマンドを受信し、且つ、RT終了ロック識別値「0」のRT終了ロックコマンド、すなわちRT終了ロックの終了を示すコマンドを受信していないか否かを判別する。RT終了ロック識別値「1」のRT終了ロックコマンドを受信し、且つ、RT終了ロック識別値「0」のRT終了ロックコマンドを受信していない場合は、RT終了ロック実行中と判別し、それ以外の場合はRT終了ロックの実行中でないと判別する。
S581において、サブCPU81が遊技ロック実行中又はRT終了ロック実行中であると判別した場合(S581がYES判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
一方、S581において、サブCPU81が遊技ロック実行中又はRT終了ロック実行中でないと判別した場合(S581がNO判定の場合)、サブCPU81は、MAXベットボタン14のランプが赤色に点灯中か否かを判別する(S582)。
S582において、サブCPU81がMAXベットボタン14のランプが赤色に点灯中でないと判別した場合(S582がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理を後述するS584に移行する。
一方、S582において、サブCPU81がMAXベットボタン14のランプが赤色に点灯中であると判別した場合(S582がYES判定の場合)、サブCPU81はMAXベットボタン14のランプを青色に点灯するように要求する(S583)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83の演出データ格納領域にMAXベットボタン14のランプを青色に点灯するランプデータを示す情報を含む演出データを登録する。次いで、サブCPU81は、処理をS584に移行する。
S584において、サブCPU81は、BETランプは点灯可能であるか否かを判別する(S584)。BETランプが点灯可能な状態とは、一遊技終了時の初期化処理を終えている状態である。例えば、メダルの投入操作に基づいて既にBETランプ8(図2参照)を点灯させており、リールの回転開始を待っている状態や、リールを回転させている状態は、BETランプが点灯可能な状態ではない。
S584において、サブCPU81が、BETランプは点灯可能ではないと判別したとき(S584がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
一方、S584において、サブCPU81が、BETランプは点灯可能であると判別したとき(S584がYES判定の場合)、サブCPU81は、BETボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が押下されたか否かを判別する(S585)。S585において、サブCPU81が、BETボタンが押下されていないと判別したとき(S585がNO判定の場合)、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
S585において、サブCPU81が、BETボタンが押下されたと判別したとき(S585がYES判定の場合)、サブCPU81は、BETランプ8の点灯及びBET音の出力を要求する(S586)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83の演出データ格納領域にBETランプ8の点灯に係るランプデータを示す情報及びBET音の出力に係るサウンドデータを示すフレーズNoを含む演出データを登録する。その後、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を終了し、演出内容決定処理(図97参照)も終了する。
[サウンド制御タスク]
次に図102を参照して、サブCPU81が実行するサウンド制御タスクについて説明する。
サウンド制御タスクは、パチスロ1の電源投入後、所定のタイミングで実行が開始される。
まず、サブCPU81は、サウンドデータを取得するサウンドデータ取得処理を行う(S591)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83のサウンドデータ格納領域に登録されているサウンドデータを示す情報(フレーズNo)を取得する。
次いで、サブCPU81は、サウンドデータ解析処理を行う(ステップS592)。具体的には、サブCPU81は、サウンドデータ取得処理で取得したサウンドデータを示す情報(フレーズNo)に対応するサウンドデータをサブROM82から取得する。
ここで、遊技状態がRT1遊技状態のとき、サブCPU81は、サウンドデータ格納領域に登録されている「[通常]遊技音・SE」に係る各フレーズNo(図70参照)を、「[RT1]遊技音・SE」に係る各フレーズNoに変更して、変更したフレーズNoに応じたサウンドデータをサブROM82から取得する。上述のとおり、「[RT1]遊技音・SE」に係る各フレーズNoで指定される各音は、パチスロ1よりも発売された日が前のパチスロに採用されていた音と同様の音である。このため、「[RT1]遊技音・SE」に係る各フレーズNoで指定される各音が出力されると、遊技者は、以前に遊技したパチスロで遊技している雰囲気を味わうことができるので、遊技の興趣が高まる。
次いで、サブCPU81は、サウンドデータ解析処理でサブROM82から取得したサウンドデータに応じた音を、スピーカ21L、21Rから出力するサウンド演出実行処理を行う(S593)。
そして、S593の後、サブCPU81は、処理をS591に移行させる。すなわち、サウンド制御タスクの実行が開始されると、サブCPU81は、S591〜S593の処理を繰り返し実行する。
[ランプ制御タスク]
次に図103を参照して、サブCPU81が実行するランプ制御タスクについて説明する。
ランプ制御タスクは、パチスロ1の電源投入後、所定のタイミングで実行が開始される。
まず、サブCPU81は、ランプデータを取得するランプデータ取得処理を行う(S601)。具体的には、サブCPU81は、サブRAM83のランプデータ格納領域に登録されているランプデータを示す情報を取得する。
次いで、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を行う(ステップS602)。具体的には、サブCPU81は、ランプデータ取得処理で取得したランプデータを示す情報に対応するランプデータをサブROM82から取得する。
次いで、サブCPU81は、ランプデータ解析処理でサブROM82から取得したランプデータに応じた点灯・消灯パターンで、ランプ群21、リールバックライト300、MAXベットボタン14のランプ、BETランプ8を点灯・消灯させたり、クレジット表示器201,払出表示器202,獲得枚数表示器203などに所定の表示パターン(例えば、アルファベットや数字などの文字からなる表示パターン)を表示させたりするランプ演出実行処理を行う(S603)。
そして、S603の後、サブCPU81は、処理をS601に移行させる。すなわち、ランプ制御タスクの実行が開始されると、サブCPU81は、S601〜S603の処理を繰り返し実行する。
[動作監視タスク]
次に図104を参照して、サブCPU81が実行する動作監視タスクについて説明する。
動作監視タスクは、パチスロ1の電源投入時に実行が開始される。
まず、サブCPU81は、ファン(FAN)動作テストを実行する(S611)。この処理では、サブCPU81は、冷却装置84における冷却ファンの1秒間の回転数が所定の回転数以下か否かを検査し、所定の回数以下の場合に、放熱ファン回転数エラーが発生したことを検出する。本実施形態では、所定の回転数は、「1440」に設定されている。なお、所定の回転数は、冷却装置84に求められている機能、すなわちパチスロ1のキャビネット2a内の副基板32を収納する副基板ケース(不図示)内の冷却の効果を担保できる範囲で任意に設定可能である。
次に、サブCPU81は、CPU動作監視処理を実行する(S612)。この処理では、サブCPU81は、サーモセンサ85から出力される検知結果、すなわちサブCPU81の温度が、所定温度以上の場合にCPU熱異常(周辺基板温度エラー)が発生したことを検出する。本実施形態では、所定温度は、110℃に設定されている。
その後、サブCPU81は、S612を所定の周期で繰り返し実行する。本実施形態では、この所定の周期を、1秒毎に設定している。なお、この所定の周期は、任意に設定可能である。
[エラー報知機能]
次に、パチスロ1が備えるエラー報知機能について、図105及び図106を参照して説明する。
本実施形態のパチスロ1は、エラーが発生した場合に、主7セグ表示器6及び副7セグ表示器200を構成するクレジット表示器201,払出表示器202,獲得枚数表示器203を用いてエラーの内容を報知するエラー報知機能を備える。
図105は、主制御回路41(のメインCPU51)が所定の周期で行うエラー検知処理において、エラーを検知した際の、主7セグ表示器6、クレジット表示器201,払出表示器202及び獲得枚数表示器203による報知態様を示している。
メインCPU51は、エラーを検知すると、主7セグ表示器6に検知したエラー内容に対応する2文字のアルファベットを表示させる。RAMエラーには「rr」、投入メダル通過時間エラーには「CE」、投入メダル通過チェックエラーには「CJ」、投入メダルカウントエラーには「CC」、オーバーフローバケット満杯エラーには「Co」、投入メダル逆行エラーには「Cr」のアルファベットが対応する。また、ホッパーエンプティーエラーには「HE」、ホッパージャムエラーには「HJ」、イリーガルヒットエラーには「EE」、打ち止め中には「oF」のアルファベットが対応する。
また、メインCPU51は、エラーを検知すると、検知されたエラーの内容を示すパラメータが含まれているエラーコマンドを、副制御回路42に送信する。
副制御回路42のサブCPU81は、エラーコマンドを受信すると、サブRAM83のランプデータ格納領域に払出表示器202及び獲得枚数表示器203に、エラーコマンドに含まれているエラーの内容を示すパラメータに対応する2文字又は3文字のアルファベットを表示させるためのランプデータを示す情報を登録する。これによって、その後に実行されるランプ制御タスクによって、払出表示器202及び獲得枚数表示器203に、エラーの内容を示すアルファベットが表示される。
払出表示器202に表示されるアルファベットとして、投入メダル通過時間エラーには「CE」、投入メダル通過チェックエラーには「CJ」、投入メダルカウントエラーには「CC」、オーバーフローバケット満杯エラーには「Co」、投入メダル逆行エラーには「Cr」のアルファベットが対応する。また、ホッパーエンプティーエラーには「HE」、ホッパージャムエラーには「HJ」、イリーガルヒットエラーには「EE」のアルファベットが対応する。
獲得枚数表示器203には、エラーコマンドに含まれるパラメータが示すエラー内容が、投入メダル通過時間エラー、投入メダル通過チェックエラー、投入メダルカウントエラー、オーバーフローバケット満杯エラー、投入メダル逆行エラー、ホッパーエンプティーエラー、ホッパージャムエラー、イリーガルヒットエラーの何れかの場合に、「Err」が表示される。また、獲得枚数表示器203には、エラーコマンドに含まれるパラメータが示すエラー内容が、打ち止め中の場合は、「oFF」が表示される。
図106は、副制御回路42のサブCPU81がエラーを検知した際のクレジット表示器201,払出表示器202及び獲得枚数表示器203による報知態様を示している。
サブCPU81は、例えば、動作監視タスク(図104参照)において、放熱ファン回転数エラーの発生やCPU熱異常(周辺基板温度エラー)の発生を検知した場合、サブRAM83のランプデータ格納領域に、クレジット表示器201,払出表示器202及び獲得枚数表示器203にエラー内容を示す文字を表示させるためのランプデータを示す情報を登録する。これによって、その後に実行されるランプ制御タスクによって、クレジット表示器201,払出表示器202及び獲得枚数表示器203に、エラーの内容を示す文字が表示される。
図106に示すように、放熱ファン回転数エラーが発生した場合、クレジット表示器201には「Er」,払出表示器202には「01」及び獲得枚数表示器203には「Fan」と表示される。また、CPU熱異常(周辺基板温度エラー)が発生した場合、クレジット表示器201には「Er」,払出表示器202には「01」及び獲得枚数表示器203には「CPU」と表示される。
また、サブCPU81が検出するエラーは上述したものに限らない。例えば、図106に示すように、サブCPU81がメイン(主基板)・サブ(副基板)間の通信異常の発生を検知した場合は、払出表示器202には「CA」及び獲得枚数表示器203には「Err」と表示される。
ここで、主制御回路41と副制御回路42との通信は、主制御回路41から副制御回路42への単方向通信のため、液晶表示装置などの表示装置を備えていない遊技機では、副制御回路42が検知するエラーの内容を主制御回路41が制御する表示器、例えば7セグ表示器などで、表示することができなかった。したがって、遊技者や遊技機の管理者(例えば、遊技ホールの従業員)が、副制御回路42が検知するエラーの内容を把握することができなかった。例えば、従来より、遊技の進行に関するエラーが発生すると、エラー表示LED(7セグLED)にエラーの内容を表示して報知する遊技機が知られている(例えば、特開2003−300771号公報に記載の遊技機)。この遊技機では、遊技機が備える遊技の演出に係るユニットで発生したエラーについては、報知することができない。
本実施形態のパチスロ1は、本エラー報知機能を備えているため、副制御回路42のサブCPU81が検知したエラーの内容を、クレジット表示器201,払出表示器202及び獲得枚数表示器203によって報知する。したがって、遊技者や遊技機の管理者は、副制御回路42が検知するエラー(演出に関わるユニットで発生したエラー)の内容を把握することができる。
また、本実施形態では、動作監視タスク(図104参照)において、発生頻度が低く、発生しても遊技の続行が不可能な重篤な状態とならないエラーである放熱ファン回転数エラーについては、パチスロ1の起動時のみに実行されるファン動作テスト処理で当該エラーが発生したか否かを検出する。
一方で、発生すると遊技の続行が不可能な重篤な状態になる可能性の高いエラーであるCPU熱異常が発生したか否かの検出は、所定の周期で繰り返し行われるCPU動作監視処理において行わる。したがって、遊技者や遊技機の管理者に、危険度の高いエラーの発生を遅滞なく報知することができる。
[遊技ロックを用いた演出]
次に、遊技ロックを用いた演出について説明する。
前述したように、本実施形態では、リールバックライト300によるロック中演出の内容が、主制御回路41により決定する遊技ロック種別に対応付けられている(図65参照)。これにより、主制御回路41において遊技ロック種別が決定されると、ロック演出パターンが一義的に取得される。その結果、遊技ロックを実行する時間と、ロック中演出を行う時間を同期させることができる。
したがって、ロック期間中にロック用の演出(例えば、リールバックライト300を点灯及び消灯させる演出)が実行されないことや、ロックが実行されていない期間にロック中演出が実行されたりすることを防ぐことができる。
また、副制御回路42は、主制御回路41により決定された遊技ロック種別に基づいて、遊技ロック中に行うリールバックライト300を用いた演出(複数の表示列を用いた演出)以外である遊技ロック中に行う演出の内容を抽選により決定する。これにより、遊技ロック中に行う演出の決定に対する自由度を担保することができる。さらに、遊技ロックを用いた演出が主制御回路41及び副制御回路42によって2段階で決定されることになり、演出の決定が複雑になり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、リールバックライト300を用いた演出以外である遊技ロック中に行う演出としては、例えば、スピーカ20L,20Rから出力する音の演出、リールバックライト300以外のランプ群21を点灯・消灯させる演出等を挙げることができる。
また、副制御回路42は、主制御回路41により決定された遊技ロック種別に基づいて、ロック中演出以外の演出(例えば、レバー操作時の演出や停止操作時の演出)を決定するようにしてもよい。これにより、遊技ロックを実行する前後の演出を遊技ロックに関連する演出にすることができ、演出決定の自由度を担保することができる。また、演出の決定が複雑になり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、BB1フラグ間、BB2フラグ間、及び、MBフラグ間の投入枚数「3」において、当籤番号「5」に当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「2」(略称「F_RTリプ」)が取得される(図25、図28及び図31参照)。したがって、BB1フラグ間、BB2フラグ間、及び、MBフラグ間の投入枚数「3」において、当籤番号「5」に当籤すると、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が内部当籤役として決定される(図38参照)。
そして、回胴停止用番号として「2」が決定され(図39参照)、引込優先順位テーブル選択テーブル番号として「00」が決定される(図40参照)。この場合に、停止順序がいずれであっても、引込優先順位テーブル番号として「01」が決定される(図45参照)。引込優先順位テーブル番号が「01」である場合には、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」の優先順位が同じになる(図46参照)。
したがって、停止操作のタイミングに応じて、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、及び、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示される。すなわち、遊技者の停止操作のタイミングにより表示役が異なる。
そこで本実施形態では、遊技ロック抽籤処理(図74参照)において、当籤した遊技ロック種別が「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかである場合、メインCPU51は、リール停止制御処理(図81参照)の第3停止遊技ロックコマンド送信処理(S177)で、表示役に応じて、遊技ロック種別を変更する。例えば、BB1フラグ間、BB2フラグ間、及び、MBフラグ間の投入枚数「3」において、当籤番号「5」に当籤し、且つ、「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかが当籤すると、表示役に応じてロック種別を変更する。
例えば、BB1フラグ間の投入枚数「3」において、当籤番号「5」に当籤すると、64/128の確率で「遊技ロック11」に当籤し、48/128の確率で「遊技ロック12」に当籤し、16/128の確率で「遊技ロック13」に当籤する(図50参照)。例えば、「遊技ロック11」に当籤した場合は、主制御回路41(のメインCPU51)は、当籤した(決定された)遊技ロック種別である「遊技ロック11」を示すパラメータを含むスタートコマンドを副制御回路42に送信する。副制御回路42は、受信したスタートコマンドの遊技ロック種別を示すパラメータに基づいてロック演出パターンとして「特殊1」を決定する(図107参照)。
「遊技ロック11」に当籤しており、表示役が「C_通常リプ1」であった場合は、主制御回路41(のメインCPU51)は、遊技ロック種別変更テーブルを参照し、「遊技ロック11」を「0遊技ロックなし」に変更する(図54参照)。また、主制御回路41(のメインCPU51)は、変更した遊技ロック種別である「0遊技ロックなし」を示すパラメータを含む第3停止遊技ロックコマンドを副制御回路42に送信する。そして、第3停止遊技ロックコマンドを受信した副制御回路42は、ロック演出パターンを「特殊1」から「なし」に変更する(図107参照)。その結果、遊技ロック及びロック中演出が実行されない。
また、「遊技ロック11」に当籤しており、表示役が「C_CTリプ1」であった場合は、主制御回路41(のメインCPU51)は、遊技ロック種別変更テーブルを参照し、「遊技ロック11」を「遊技ロック4」に変更する(図54参照)。また、主制御回路41(のメインCPU51)は、変更した遊技ロック種別である「遊技ロック4」を示すパラメータを含む第3停止遊技ロックコマンドを副制御回路42に送信する。そして、副制御回路42が、ロック演出パターンを「特殊1」から「ロケット」に変更する(図107参照)。その結果、「遊技ロック4」(ロック時間757.5ms)が実行され、ロック演出パターン「ロケット」のロック中演出が実行される。
なお、図107は、表示役と、ロック演出パターンが「特殊1」〜「特殊3」から変更される他のロック演出パターンとの対応関係を示している。
このように、本実施形態では、スタートスイッチがオンされて遊技ロック抽籤処理を行う時点では、いずれの表示役が決定されるのか不明な場合に、遊技ロック種別として「遊技ロック11」,「遊技ロック12」,「遊技ロック13」のいずれかが当籤すると、
いずれの表示役にも対応可能なロック演出パターン(「特殊1」〜「特殊3」)を決定する。そして、表示役に応じて、遊技ロック種別及びロック演出パターンを変更する。これにより、遊技ロック種別の決定態様及びロック中演出の決定態様が多様化する。これによって遊技者は、遊技の演出に飽きることがなく遊技の実行を継続できるので、遊技の興趣が向上する。
次に、ウェイト機能について説明する。
本実施の形態では、BB1フラグ間、BB2フラグ間、及び、MBフラグ間、すなわち、RT3遊技状態において、ウェイト加算抽籤テーブルを参照し、ウェイト加算抽籤を行ってウェイト加算に当籤したか否かを決定する。そして、ウェイト加算に当籤していて、ウェイトタイマの値が「0」になる前にスタートスイッチがオンになった場合に、ウェイトタイマに所定値を加算する。
これにより、ボーナスに係る内部当籤役が当籤した場合に、ウェイト機能によるリールの回転開始までの待ち時間が長くなるため、ボーナスに係る内部当籤役の当籤を遊技者に示唆することできる。その結果、ウェイト機能に対して遊技者に興味を持たせることができ、ウェイト機能によって遊技が単調になることを防止することができる。
また、ウェイトタイマの値が「0」になる前にスタートスイッチがオンにならなかった場合は、リールの回転開始までの待ち時間を延長しない。したがって、ボーナスに係る内部当籤役が当籤しているか否かを確認する場合に、ウェイト機能が発生するように、遊技を行わせることができる。これにより、1回の遊技に用いる時間を一定以上に担保すると共に、その一定時間毎に遊技を繰り返し行わせることができる。その結果、遊技機の稼働を最大限に向上させることができる。
また、本実施形態では、ウェイトタイマに加算する所定値が、ウェイトタイマに初めにセットする初期値よりも小さい。そのため、ウェイト機能における延長された時間(所定値)を際立たないようにすることができる。その結果、ウェイト機能が発生している時間(ウェイト発生時間)が延長されたことが判ったときの喜びを大きくして、ウェイト発生時間に対する遊技者に興味を高めることができる。
なお、本実施形態では、所定の条件として、ボーナスに係る内部当籤役に当籤し、且つ、ウェイト加算抽籤により「ウェイト加算に当籤」することとした。しかし、本発明に係る所定の条件としては、ボーナスに係る内部当籤役の当籤に限定されず、主制御回路41で決定する条件であれば、適宜設定することができる。但し、条件としては遊技者に有利なことを示唆するものが好ましい。
また、本発明に係る所定の条件としては、ボーナスに係る内部当籤役に当籤し、ウェイト加算抽籤により「ウェイト加算に当籤」し、且つ、通常(RTO)遊技状態よりも再遊技に係る内部当籤役に当籤する確率が高い遊技状態であることにしてもよい。
さらに、本発明に係る所定の条件としては、例えば、特定役(小役・リプレイ)の当籤したこと、全てのリールの停止後に遊技ロックを行うことが決定されたこと、特定の遊技状態(例えば、AT、ART、或いは通常遊技状態)において所定の遊技(ゲーム)数に達したこと、所定の払出し枚数に達したこと、またこれらを任意に組合せたものを挙げることができる。
[RT1遊技状態及びRT2遊技状態の遊技性]
次に、RT1遊技状態及びRT2遊技状態の遊技性について説明する。
本実施形態では、図12に示すように、BB1遊技状態又はBB2遊技状態が終了すると、RT1遊技状態に移行する。そして、RT1遊技状態は、20G(ゲーム)の消化でRT0遊技状態に移行する。また、RT1遊技状態は、移行リプレイに係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示されると、RT2遊技状態に移行する。RT2遊技状態は、20G(ゲーム)の消化でRT0遊技状態に移行する。
また、RT1遊技状態及びRT2遊技状態は、RT0遊技状態よりも再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率が高いため、メダルが減り難い或いは遊技者が保持するメダルが増える可能性がある。したがって、RT1遊技状態の遊技を多く行って、その後、RT2遊技状態に移行することが、遊技者にとって好ましい。
一方、RT1遊技状態の投入枚数「3」において、当籤番号「16」に当籤すると、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得される(図19参照)。したがって、RT1遊技状態の投入枚数「3」において、当籤番号「3」に当籤すると、「C_通常リプ1」、「C_通常リプ2」、「C_維持リプ」、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」が内部当籤役として決定される(図38参照)。
本実施形態では、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」を移行リプレイとした。したがって、RT1遊技状態からRT2遊技状態への移行を阻止するには、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」に対応する図柄の組合せを有効ラインに沿って停止表示させなければよい。
そこで、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得されると、移行リプレイが内部当籤役として決定されたことを報知する。
上述したように、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得された場合に、停止順序が「右中左」であり、左リール3Lに対して「ベル1」の図柄を停止表示可能なタイミングで停止操作を行った場合に、「C_維持ベル」に対応する図柄の組合せ(「ベル1」−「リプレイ」−「リプレイ」)がセンターラインに沿って停止表示される。
これにより、移行リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに沿って停止表示させないようにすることができ、RT1遊技状態からRT2遊技状態への移行を阻止することができる。その結果、RT1遊技状態を維持することができるため、遊技者にとって有利な状態を継続することができる。
一方、RT1遊技状態で20G(ゲーム)を消化してしまうと、RT0遊技状態に移行してしまうため、RT1遊技状態で20G(ゲーム)を消化する前に、移行リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに沿って停止表示させることが好ましい。このように、遊技者の裁量により、RT1遊技状態の消化ゲーム数を異ならせることができるため、遊技の興趣を高めることができる。
なお、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得された場合に、停止順序が「右中左」以外であれば、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示される。また、停止順序が「右中左」であっても「C_維持ベル」に対応する図柄の組合せを停止表示できなかった場合は、必ずRT移行リプのいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示される。
本実施形態では、RT1遊技状態中の損益分岐となる遊技以降の遊技において、小役・リプレイ用データポインタとして「3」(略称「F_JACリプ」)が取得されると、停止順序を「左中右」にする旨の報知を行う。これにより、RT2遊技状態への移行の機会を逃さないようにすることができるため、初心者が安心して遊技を行うことができる。
ところで、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せは、移行リプレイに対応する図柄の組合せの表示を阻止(所謂、リプレイハズシ)した場合に表示されるリプレイであり、本発明に係る異種図柄リプレイの一具体例を示すものである。そして、「C_通常リプ1」は、本発明に係る同種図柄リプレイの一具体例を示すものである。
「C_維持リプ」は、「C_通常リプ1」等と同様の再遊技に係る内部当籤役であるため、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せが停止表示された場合においても、「C_通常リプ1」等と同様に、メダルが自動投入される。
本実施形態では、RT1遊技状態において、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せが停止表示された場合に、主制御回路41の制御によるメダルの自動投入を行うが、副制御回路42の制御によるBETランプ8の点灯及びBET音の出力を中止する。そして、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せが停止表示後、MAXベットボタン14のランプを青色点灯させ、MAXベットボタン14又は1BETボタン15が押下された場合に、BETランプ8の点灯及びBET音の出力を行う(図99参照)。
一方、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せが停止表示後、MAXベットボタン14又は1BETボタン15が押下されずに、スタートレバー16が遊技者により操作される(開始操作が行われる)場合もある。この場合は、BETランプ8の点灯及びBET音の出力を行わずに、リール3L,3C,3Rの回転を開始する。
これにより、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せが停止表示され、移行リプレイに対応する図柄の組合せの表示を阻止(所謂、リプレイハズシ)したことを遊技者に認識させることができる。
また、移行リプレイである「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」は、「C_通常リプ1」等と同様の再遊技に係る内部当籤役である。そのため、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」に対応する図柄の組合せが停止表示された場合においても、「C_通常リプ1」等と同様に、メダルが自動投入される。
本実施形態では、RT1遊技状態において、「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示された場合に、主制御回路41の制御によるメダルの自動投入を行う。しかし、副制御回路42の制御によるBETランプ8の点灯及びBET音の出力を中止して、払出し音の出力を行う(図99参照)。また、MAXベットボタン14のランプを青色点灯させる。
これにより、移行リプレイである「C_チェリーリプ」、「C_CTリプ1」〜「C_CTリプ8」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示されたことを遊技者に認識させることができる。
また、本実施形態では、RT1遊技状態又はRT2遊技状態における最終ゲームにおいて、リプレイ(再遊技)に係る内部当籤役に対応する図柄の組合せが停止表示された場合に、主制御回路41の制御によるメダルの自動投入を行う。しかし、副制御回路42の制御によるBETランプ8の点灯及びBET音の出力を中止する。また、MAXベットボタン14のランプを赤色点灯させる。
これにより、RT1遊技状態又はRT2遊技状態が終了したことを遊技者に認識させることができる。
なお、本実施形態では、本発明に係る異種図柄リプレイの他の具体例を示す「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」に対応する図柄の組合せが停止表示されたときも、「C_維持リプ」に対応する図柄の組合せは停止表示されたときと同様の動作を行う。すなわち、メダルが自動投入されるが、副制御回路42の制御によるBETランプ8の点灯及びBET音の出力を中止される。また、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」に対応する図柄の組合せが停止表示後、MAXベットボタン14のランプを青色点灯させ、MAXベットボタン14又は1BETボタン15が押下された場合に、BETランプ8の点灯及びBET音の出力を行う。一方、「C_特殊リプ1」、「C_特殊リプ2」に対応する図柄の組合せが停止表示後、MAXベットボタン14又は1BETボタン15が押下されずに、スタートレバー16が遊技者により操作されると、BETランプ8の点灯及びBET音の出力を行わずに、リール3L,3C,3Rの回転を開始する。
[RT1遊技状態及びRT2遊技状態の終了時の同期について]
ここで、従来から、BBモードが終了するとRT(リプレイタイム)モードに移行し、RTモードは、SB(特定の当選役)が入賞し、その次遊技のSBモードでRT終了図柄(特定の図柄)の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うと終了するスロットマシンが知られている(例えば、特開2009−90053号公報に記載のスロットマシン)。
ところで、遊技機は、一般的に、遊技状態の移行など遊技の進行を制御する第1の制御部と、遊技の演出を制御する第2の制御部と、を備えている。このような遊技機では、第2の制御部によって、特定の遊技状態において、他の遊技状態とは異なる演出が実行される場合がある。
例えば、上記スロットマシンのように、RT終了図柄(特定の図柄)の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うこと、すなわち所定の条件の成立したときにRTモードを終了させる場合、第1の制御部から第2の制御部に所定の条件の成立を通信で伝達し、副制御部は所定の条件の成立が伝達されると、それまで行っていたRTモード特有の演出を終了することが考えられる。
しかし、この場合、何らかの通信障害が発生し、上記所定の条件の成立が第2の制御部に伝達されないと、第2の制御部では、RTモード特有の演出を終了させることができない。これによって、第1の制御部で管理する遊技状態と、第2の制御部で実行される演出とが整合しない事態が発生する虞がある。
本実施形態では、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理(図71のS9)において、RT遊技数を示すパラメータを含むスタートコマンドを副制御回路42に送信する。
また、メインCPU51は、RT制御処理(図91参照)において、RT1遊技状態又はRT2遊技状態からRT0遊技状態へ移行したと判別した場合、RT終了ロックコマンド送信処理を行う(S315)。具体的には、メインCPU51は、パラメータとしてのRT終了ロック識別値が「1」、すなわち開始に対応するRT終了ロックコマンドを副制御回路42に送信する。
また、サブCPU81は、演出内容決定処理(図97参照)のS529において、スタートコマンドに含まれているRT遊技数を示すパラメータが「20」の場合、RT1・RT2終了演出に係る演出データの登録を行う。RT1・RT2終了演出とは、上述のようにRT1遊技状態又はRT2遊技状態にスピーカ20L,20Rから出力されるBGM(上述のBB1遊技状態及びBB2遊技状態と同じようなBGM)の出力を終了し、且つ、終了演出音をスピーカ20L,20Rから出力する演出である。
また、本単位遊技においてスタートコマンドを受信後に、パラメータとしてRT終了ロック識別値「1」を含むRT終了ロックコマンド(すなわち、RT終了ロック開始を示すRT終了ロックコマンド)を受信した場合も、RT1・RT2終了演出に係る演出データの登録を行う。
したがって、第2の制御部に対応する副制御回路42は、RT遊技数を示すパラメータが「20」のスタートコマンドを受信した場合、又は、パラメータとしてRT終了ロック識別値「1」を含むRT終了ロックコマンドを受信した場合に、RT1・RT2終了演出に係る演出データの登録を行う。このため、例えば、何らかの通信障害が生じて、副制御回路42がスタートコマンドを受信できなかった場合でも、RT終了ロックコマンドが受信できれば、RT1・RT2終了演出を実行でき、RT1遊技状態又はRT2遊技状態にスピーカ20L,20Rから出力されるBGMの出力を終了することができる。これによって、RT1遊技状態及びRT2遊技状態からRT0遊技状態に移行するとき、すなわちRT1遊技状態及びRT2遊技状態の終了時において、副制御回路42で行われる演出を、確実に同期させることができ、RT1遊技状態及びRT2遊技状態が終了しているのに、RT1遊技状態及びRT2遊技状態における演出が継続して行われてしまうことを未然に防止することができる。
[BB1遊技状態及びBB2遊技状態の遊技性]
次に、BB1遊技状態及びBB2遊技状態の遊技性について説明する。
BB1遊技状態及びBB2遊技状態では、当籤番号「1」〜「3」のいずれかに当籤し、小役・リプレイ用データポインタとして「13」〜「15」のいずれかが取得される(図32参照)。
前述したように、小役・リプレイ用データポインタとして「13」が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合に、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行うと、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示され、14枚のメダルが払い出される(図62参照)。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「13」が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合に、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行うと、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「13」が取得され、停止順序が「右中左」である場合は、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」、「C_変則ベル1」〜「C_変則ベル8」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
一方、小役・リプレイ用データポインタとして「14」が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合に、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行うと、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」、「C_7氷1」、「C_7氷2」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示され、14枚のメダルが払い出される(図62参照)。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「14」が取得され、停止順序が「右中左」以外である場合に、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行うと、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
また、小役・リプレイ用データポインタとして「14」が取得され、停止順序が「右中左」である場合は、「C_ANYチェリー1」〜「C_ANYチェリー5」、「C_通常チェリー1」〜「C_通常チェリー20」、「C_対角チェリー1−1」、「C_対角チェリー1−2」、「C_対角チェリー2−1」、「C_対角チェリー2−2」、「C_特殊チェリー」、「C_制御チェリー」、「C_CDベル1」〜「C_CDベル18」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ライン沿って停止表示され、15枚のメダルが払い出される。
本実施の形態に係るBB1遊技状態及びBB2遊技状態は、344枚を超えるメダルが払い出されると、終了する。したがって、15枚のメダルの払出しが22回行われ、14枚のメダルの払出しが1回行われると、359枚のメダルが払い出され、メダルの獲得枚数が一番多くなる。一方、15枚のメダルの払出しが23回行われると、345枚のメダルが払い出され、メダルの獲得枚数が一番少なくなる。
これにより、遊技者は、14枚のメダルの払出しが1回行われるように、停止操作を行うとよい。14枚のメダルの払出しが行われるには、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行う必要がある。そして、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングは、図柄位置「18」の「赤7」の図柄が左表示窓4Lの中段に位置するときである。
したがって、停止操作に対する技量が必要になり、遊技の興趣を向上させることができる。また、停止操作に対する遊技者の技量が乏しい場合であっても、複数回(22回)のうちの1回が、左リール3Lの「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングであればよいので、遊技の興趣を低下させないようにすることができる。
図32に示すように、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(「F_BBベルB」)が取得される確率は、設定の種別によって異なる。すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(「F_BBベルB」)が取得されたことは、設定に応じて当籤する確率が異なる内部当籤役が当籤したことである。
本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、設定が奇数の場合に6144/65536(約1/11)の確率で取得され、設定が偶数の場合に7936/65536(約1/8)の確率で取得される。したがって、BB1遊技状態及びBB2遊技
状態において、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(「F_BBベルB」)が取得された回数を数えることで、設定が偶数であるか奇数であるかを判別することができる。
上述したように、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であって停止順序が「右中左」である場合の表示役と、小役・リプレイ用データポインタが「13」であって停止順序が「右中左」である場合の表示役が異なる。したがって、停止順序を「右中左」にした場合の表示役を確認することにより、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(「F_BBベルB」)が取得された回数を計数することができる。
ところで、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であったか否かを確認する遊技(ゲーム)数が多ければ多いほど、設定が偶数であるか奇数であるかの判別の精度が高まる。一方、BB1遊技状態及びBB2遊技状態において、メダルの獲得枚数を一番多くするには、14枚のメダルの払出しを1回行わせる必要がある。
14枚のメダルの払出しになる図柄の組合せを停止表示させるには、停止順序を「右中左」以外にして、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行う必要がある。すなわち、少なくとも1回は、停止順序が「右中左」以外である停止操作を行うことが好ましい。
したがって、技量(目押し)に優れた遊技者は、14枚のメダルの払出しになる図柄の組合せの停止表示を少ない遊技数で実現することで、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であったか否かを確認する遊技数を多くすることができ、設定の判別の精度を高めることができる。
これにより、14枚のメダルの払出しになる図柄の組合せの停止表示が早く実現できるように、停止操作に集中させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「13」又は「14」であって停止順序が「右中左」以外であり、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合は、「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが停止表示されるような停止制御が行われる。
「C_通常ベル1」〜「C_通常ベル12」、「C_ドンベル1」〜「C_ドンベル4」は、小役・リプレイ用データポインタが「13」である場合と「14」である場合の何れにおいても当籤する。したがって、停止順序が「右中左」以外であり、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った(目押しを失敗した)場合は、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であったか否かを確認することができない。
また、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であって停止順序が「右中左」以外であり、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行い、「氷」の図柄を停止表示可能なタイミングで中リール3Cに対して停止操作を行うと、「C_7氷1」又は「C_7氷2」に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示される。
したがって、停止順序を「右中左」以外にして「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行い、「氷」の図柄を停止表示可能なタイミングで中リール3Cに対して停止操作を行った場合に、「C_7氷1」又は「C_7氷2」に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示された場合は、小役・リプレイ用データポインタとして「14」(「F_BBベルB」)が取得されたことが分かる。
一方、上述の停止操作を行って、「C_7ベル1」〜「C_7ベル4」のいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って停止表示された場合は、小役・リプレイ用データポインタとして「13」(「F_BBベルA」)が取得されたことが分かる。
このように、本実施形態では、14枚のメダルの払出しになる図柄の組合せを停止表示させる遊技においても、小役・リプレイ用データポインタの値を確認することができ、設定の判別の精度を高めることができる。すなわち、BB1遊技状態及びBB2遊技状態の全ての遊技(ゲーム)において、小役・リプレイ用データポインタが「14」(「F_BBベルB」)であったか否かを確認することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、所定の停止順序を行った場合の表示役を確認することにより、設定に応じて当籤確率が異なる内部当籤役が当籤したか否かを判別できるようにした。しかし、本発明に係る遊技機としては、所定の停止順序を行った場合の停止態様を確認することにより、設定に応じて当籤確率が異なる内部当籤役が当籤したか否かを判別できるようにしてもよい。例えば、同じ表示役であっても、図柄の組合せが並ぶ有効ラインが異なっていれば停止態様が異なるため、設定に応じて当籤確率が異なる内部当籤役が当籤したか否かを判別することができる。
また、本発明に係る遊技機としては、特定のリールに対する停止操作が特定のタイミングである場合と、特定のタイミング以外のタイミングである場合の停止態様を異ならせることにより、設定に応じて当籤確率が異なる内部当籤役が当籤したか否かを判別できるようにしてもよい。
例えば、特定のリールを左リール3Lとした場合に、特定のタイミングは、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミング以外のタイミングが好ましく、例えば、「ドン2」、「ドン1」、「ドン1」の図柄が左表示窓4Lの上段、中段、下段に停止表示可能なタイミングとすることができる。
[WINランプによる報知機能]
ここで、従来から、ボーナスの内部当籤から5ゲームを経過すると、小役の内部当籤結果が報知することで、ボーナスの内部当籤の報知をする遊技機が知られている(例えば、特開2001−120707号公報に記載の遊技機)。
しかしながら、この遊技機では、ボーナスの内部当籤の報知が行われるタイミングが、ボーナスの内部当籤から5ゲームが経過するときと、画一的に設定されている。したがって、ボーナスの内部当籤の報知によって遊技が多様化しないので、遊技の興趣を高めることができない。
本実施形態では、サブCPU81が実行する演出内容決定処理(図97参照のS522)において、内部当籤役として「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」が当籤していることを示すWINランプ213の点灯を含む演出を行うか否かを抽籤で決定する。
また、副制御回路42のサブCPU81がWINランプ制御処理(図100)を実行する。これによって、内部当籤役として「C_ドン1」、「C_ドン2」、「C_赤7」、「C_BAR1」又は「C_BAR2」が当籤し、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行してから6ゲーム目の単位遊技の第3停止操作後(より具体的には表示コマンド受信後)に、WINランプ213が必ず点灯する。
すなわち、ボーナスが内部当籤してから行われた単位遊技の数が「6」に達するまでは、ボーナスの内部当籤を報知させるか否かを抽籤で決定するので、ボーナスの内部当籤の報知のタイミングが多様化する。これによって、遊技に慣れている遊技者は、ボーナスの内部当籤の報知のタイミングを、例えば、いわゆるリーチ目の停止や遊技の演出に基づいて予想しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、ボーナスが内部当籤してから行われた単位遊技の数が「6」に達すると、WINランプ213が必ず点灯するので、遊技に不慣れな遊技者も、この報知によってボーナスが内部当籤していることを把握できる。したがって、ボーナスが内部当籤していることを把握できずに、漫然と遊技を繰り返すことを抑止できるので、遊技に不慣れな遊技者にとっても、遊技の興趣が高まる。
すなわち、本発明によれば、遊技者の遊技の熟練度に関わらず、幅広い層の遊技者にとって、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、ボーナスが内部当籤してから行われた単位遊技の数が「6」に達すると、WINランプ213を点灯させるようにしたが、上記単位遊技の数は任意に設定可能である。
[テンパイ音のずれ防止機能]
本実施形態では、リール停止コマンド受信時処理(図98参照)のS544において、サブCPU81は、ボーナス図柄がテンパイであると判別した場合、サウンドリスト(図70参照)を参照し、今回受信したリール停止コマンド(第2停止操作に係るリール停止コマンド)に含まれている滑り駒数と、テンパイに係わるボーナスの種別及びテンパイの種別(ダブルテンパイ、トリプルテンパイ、その他)に基づいて、対応するフレーズNoを特定する。そして、特定したフレーズNoを演出データとして登録する。すなわち、サブCPU81は、S541でサブRAM83に登録した演出データにおけるフレーズNoを、特定したフレーズNoに変更する。
これによって、滑り駒数に対応したテンパイ音が出力される。これによって、第2の停止操作が行われてからリールが停止するまでの間にテンパイ音が出力されてしまうことを防止することができる。したがって、遊技者が、リールが停止する前にテンパイ音が出力されることで違和感を感じることを防止することができる。
また、本実施形態では、予め規定された条件を満たすことにより、BB1遊技状態中又はBB2遊技状態中に出力するBGM(background music)を特別のBGMに変更する。予め規定された条件としては、例えば、RT1遊技状態又はRT2遊技状態においてボーナスに係る内部当籤役が当籤し場合、ボーナスゲーム終了後にRT0遊技状態に移行してから所定の遊技(ゲーム)数を消化する前にボーナスに係る内部当籤役が当籤した場合などを挙げることができる。また、「赤7」の図柄を停止表示可能なタイミングで左リール3Lに対して停止操作を行った場合などの所定の図柄を1コマのずれも無く停止表示させた場合としてもよい。
また、本実施形態では、MB遊技状態において、特定のリールの所定の図柄を1コマのずれも無く停止表示させた場合に、SE(sound effects)を特別SEに変更する。これにより、技量(目押し)に優れた熟練の遊技者が停止操作に集中する機会を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、RT1遊技状態で20G消化したとき又はRT2遊技状態で20G消化したときに、ボーナスゲームからそれまでに獲得したメダルの枚数を報知する。また、RT1遊技状態又はRT2遊技状態中にボーナスに係る内部当籤役が当籤し場合は、それまでに獲得したメダルの枚数を報知しない。
この場合は、RT1遊技状態中又はRT2遊技状態中に当籤したボーナスに対応するボーナスゲームを経て、RT1遊技状態で20G消化したとき又はRT2遊技状態で20G消化したときに、最初のボーナスゲームからそれまでに獲得したメダルの枚数を報知する。
本実施形態では、5つの有効ラインを設定している。図7に示すように、左リール3Lにおいて「BAR」の図柄のよりも1つ上の図柄位置には、「チェリー」の図柄が配されている。したがって、左リール3Lの「BAR」の図柄が停止表示される場合に、「チェリー」の図柄も停止表示される場合がある。
例えば、左リール3Lの図柄が「BAR」の内部当籤役と、左リール3Lの図柄が「チェリー」の内部当籤役が重複して当籤しないように設定したとする。この場合は、左リール3Lの図柄が「チェリー」の内部当籤役に対応する図柄の組合せと、左リール3Lの図柄が「BAR」である図柄の組合せが同時に停止表示されないような工夫が必要になる。
この場合の工夫としては、例えば、左リール3Lの図柄が「チェリー」の内部当籤役における中リール3C及び右リール3Rの図柄を、滑り駒数を超える間隔で配置する。また、左リール3Lの図柄が「チェリー」の内部当籤役における中リール3C及び右リール3Rの図柄を、左リール3Lの図柄が「BAR」の内部当籤役における中リール3C及び右リール3Rの図柄から3駒以上離して配置する。
これにより、左リール3Lの図柄が「チェリー」の内部当籤役に対応する図柄の組合せと、左リール3Lの図柄が「BAR」である図柄の組合せが同時に停止表示されないようにすることができる。
一方、本実施形態では、左リール3Lにおける図柄が「チェリー」であれば、中リール3C及び右リール3Rの停止表示された図柄がいずれであってもよい内部当籤役(例えば、「C_ANYチェリー1」)を設けている。そのため、上述の工夫が成り立たない。
そこで、本実施形態では、左リール3Lの図柄が「BAR」の内部当籤役(「C_BAR1」)と重複して当籤する特定の内部当籤役(「C_BAR2」)を設けた。そして、特定の内部当籤役における左リール3Lの図柄を、「チェリー」の図柄と同時に停止表示されない位置であって、「BAR」図柄から滑り駒数「4」の位置に配された「7」の図柄とした。
これにより、左リール3Lの「BAR」の図柄と「チェリー」の図柄が同時に停止表示されるタイミングで停止操作が行われた場合は、「7」の図柄を停止表示させるような停止制御を行う。これにより、特定の内部当籤役(「C_BAR2」)に対応する図柄の組合せを停止表示させることが可能になる。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明は、ここで説明した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、遊技ロックの種類を13種類にした。しかし、遊技ロックの種類は、2種類以上であれば適宜設定することができる。また、遊技ロック抽籤において、遊技ロックの当籤までを決定し、その後、遊技ロックの種類を別の抽籤で決定してもよい。
また、本実施の形態では、ボーナスに係る内部当籤役よりも小役に係る内部当籤役の優先順位を高く規定している(図46参照)。しかし、本発明に係る遊技機としては、小役に係る内部当籤役よりもボーナスに係る内部当籤役の優先順位を高く規定してもよい。
本実施形態では、停止順序に応じた優先順位に基づいて停止制御を行うことにより、停止順序に応じた停止結果(態様)を実現した。しかし、本発明に係る遊技機としては、これに限定されるものではなく、結果的に、停止順序に応じた停止結果(態様)を得ることができれば、具体的な停止制御は任意に設定することができる。
具体的な停止制御としては、例えば、停止順序及び停止操作のタイミング(リールにおける押下位置)に応じて滑り駒数を決定した停止テーブルに基づくものを挙げることができる。また、この滑り駒数を規定した停止テーブルは、予め定められたもの(記憶されたもの)でもよく、内部当籤役や停止操作に応じて適宜作成されるものであってもよい。
なお、本実施形態では、ロックタイマにセットされた値や、ウェイトタイマにセットされた値等を減算して、それらの値が0又は0未満になったことを条件に所定の時間が経過したとを判定した。しかし、本発明に係る時間や回数等が所定の値になったこと判定する方法としては、適当な記憶領域やカウンタに任意の値を加算していき、その値が規定値に達したか否かで判定してもよい。
また、本実施形態におけるBETランプ8は、本発明に係るBET表示手段の一具体例を示す。しかし、本発明に係るBET表示手段としては、副制御回路42により制御されて遊技媒体の投入枚数を表わすものであればよく、例えば、液晶表示装置などの表示装置を適用することができる。
また、本実施形態におけるMAXベットボタン14及び1BETボタン15は、本発明に係るBET操作手段の一具体例を示す。しかし、本発明に係るBET操作手段としては、内部に預けられている遊技媒体の投入操作を行う操作部であれば、ボタンに限定されない。
また、本実施形態では、遊技機としてパチスロを例に説明したが、上述した各種機能・技術を他の遊技機、例えば弾球遊技機(パチンコ機)に適用してもよい。
<まとめ>
[テンパイ音のずれ防止機能]
従来から、第2停止操作が行われた時点で、ボーナスに対応する図柄組合せがテンパイしている際にスピーカからテンパイ音を出力する遊技機が知られている(例えば、特開2013−146608号公報参照)。
しかし、上記の遊技機では、いわゆる滑り駒数の決定を伴う停止制御が行われるため、第2停止操作が行われた時から、決定された滑り駒数分有効ライン上に表示されている図柄が変動した後でリールが停止する。このため、テンパイ音の出力タイミングを、第2停止操作が行われた時と設定すると、第2停止操作によってリールが停止する前にテンパイ音が出力されてしまう場合があり、遊技者に違和感を与える虞がある。
本発明は、上記第1の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の目的は、演出音のずれによって遊技者に違和感を与えることを防止することができる遊技機を提供することにある。
上記第1の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第1の遊技機を提供する。
複数の図柄が描かれた複数のリール(例えば、3つのリール3L,3C,3R)と、
各リールに描かれた複数の図柄の一部を表示する図柄表示領域(例えば、表示窓4L,4C,4R)と、
遊技者による開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、
遊技者による開始操作を前記開始操作検出手段が検出すると、前記リールを回転させて前記図柄表示領域に表示されている図柄の変動を開始させる図柄変動開始手段(例えば、主制御回路41及びステッピングモータ61L,61C,61R)と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出を条件に、内部当籤役を決定する当籤役決定手段(例えば、主制御回路41)と、
各リールに対応して設けられ、当該リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、
前記当籤役決定手段が決定した内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に表示されている図柄の変動を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路41)と、
前記複数のリールの停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せが所定の図柄組合せのとき、特典を付与する遊技媒体付与手段(例えば、主制御回路41)と、
前記複数のリールのうち、最後に停止されるリールの停止操作のタイミングによっては前記入賞判定ラインに前記所定の図柄の組合せを表示可能な状態であることを、最後から一つ前に停止されるリールの停止するタイミングで所定の演出音を出力することで報知する報知手段(例えば、副制御回路42及びスピーカ20L,20R)と、を備え、
前記停止制御手段は、前記当籤役決定手段が決定した内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングと、に基づいて、停止操作が検出されてからの前記リールの回転に伴って移動する図柄の数である滑り駒数を決定し、決定した滑り駒数に応じて前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示領域に表示されている図柄の変動を停止させ、
前記所定の演出音は、前記滑り駒数に応じて複数用意されており、
前記報知手段は、複数用意されている前記所定の演出音から前記停止制御手段が決定した前記滑り駒数に応じた前記所定の演出音を選択して報知する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第1の遊技機では、いわゆるテンパイの際に出力される所定の演出音が滑り駒数に応じて複数用意されており、報知手段は、複数用意されている所定の演出音から停止制御手段が決定した前記滑り駒数に応じた所定の演出音を選択して報知する。これによって、停止操作が行われてから滑り駒数分リールが回転している間に所定の演出音が出力されてしまうことを防止することができる。
したがって、本発明によれば、演出音のずれによって遊技者に違和感を与えることを防止することができる。
[エラー報知機能]
従来から、遊技の進行に関するエラーが発生すると、エラー表示LED(7セグLED)にエラーの内容を表示して報知する遊技機が知られている(例えば、特開2003−300771号公報参照)。
しかし、上記の遊技機では、遊技機が備える遊技の演出に係るユニットで発生したエラーについては、報知することができない。
本発明は、上記第2の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第2の目的は、遊技機が備える遊技の演出に係るユニットで発生したエラーを報知することができる遊技機を提供することにある。
上記第2の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第2の遊技機を提供する。
遊技の進行を制御する第1の制御部(例えば、主制御回路41)と、
遊技に関する演出を制御する第2の制御部(例えば、副制御回路42)と、
前記第2の制御部に制御され、複数の表示パターンを表示可能な表示部(例えば、副7セグ表示器200を構成するクレジット表示器201,払出表示器202,獲得枚数表示器203)と、
前記第2の制御部に風を送るファンを有する冷却装置(例えば、冷却装置84)と、
前記第2の制御部の温度を検知する温度センサ(例えば、サーモセンサ85)と、を備え、
前記第1の制御部は、遊技の進行に関するエラーを検知する第1制御エラー検知処理を実行し、前記第1制御エラー検知処理で検知したエラーの内容を示すエラーコマンドを前記第2の制御部へ送信し、
前記第2の制御部は、
前記ファンの所定時間内の回転数が所定数以下の場合に、冷却装置に発生したエラーである冷却装置エラーを検知する冷却装置エラー検知処理を実行し、
前記温度センサが検知する前記第2の制御部の温度が所定の温度以上の場合に、温度異常エラーを検知する温度異常エラー検知処理を実行し、
前記表示部に、検知した前記冷却装置エラー、前記温度異常エラー及び前記エラーコマンドが示すエラーの内容に対応する表示パターンを表示させる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第2の遊技機では、表示部に冷却装置エラー及び温度異常エラーに対応する表示パターンを表示させるので、遊技の演出に係るユニットで発生したエラーを報知することができる。
したがって、本発明によれば、遊技機が備える遊技の演出に係るユニットで発生したエラーを報知することができる。
[遊技状態と演出との整合を担保する機能]
従来から、遊技性の異なる複数の遊技状態があり、各遊技状態に対応する移行条件の成立を条件に、該遊技状態に移行させる遊技機が知られている。遊技状態としては、例えば、リプレイの作動に係る図柄の組合せに対応付けられた内部当籤役が当籤する確率が通常の状態よりも高く(又は低く)なるリプレイタイム(以下、「RT」と称する場合がある)がある。
上記のような遊技機として、BBモードが終了するとRT(リプレイタイム)モードに移行し、RTモードは、SB(特定の当選役)が入賞し、その次遊技のSBモードでRT終了図柄(特定の図柄)の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うと終了するスロットマシンが知られている(例えば、特開2009−90053号公報参照)。
ところで、遊技機は、一般的に、遊技状態の移行など遊技の進行を制御する第1の制御部と、遊技の演出を制御する第2の制御部と、を備えている。このような遊技機では、第2の制御部によって、特定の遊技状態において、他の遊技状態とは異なる演出が実行される場合がある。
例えば、上記の遊技機のように、RT終了図柄(特定の図柄)の組み合わせが入賞有効ライン上に揃うこと、すなわち所定の条件の成立したときにRTモードを終了させる場合、第1の制御部から第2の制御部に所定の条件の成立を通信で伝達し、第2の制御部は所定の条件の成立が伝達されると、それまで行っていたRTモード特有の演出を終了することが考えられる。
しかし、この場合、何らかの通信障害が発生し、上記所定の条件の成立が第2の制御部に伝達されないと、第2の制御部では、RTモード特有の演出を終了させることができない。これによって、第1の制御部で管理する遊技状態と、第2の制御部で実行される演出とが整合しない事態が発生する虞がある。
本発明は、上記第3の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第3の目的は、第1の制御部で管理する遊技状態と、第2の制御部で実行される演出とを整合させることができる遊技機を提供することにある。
上記第3の課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第3の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出に基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体(例えば、メダル)を付与する遊技媒体付与手段(例えば、メダル払出処理)と、
遊技の進行を制御する第1の制御部(例えば、主制御回路41)と、
遊技の演出を制御する第2の制御部(例えば、副制御回路42)と、を備え、
前記第1の制御部は、
複数の遊技状態を移行させる遊技状態移行手段(例えば、RT制御処理を実行するメインCPU51)と、
前記複数の遊技状態のうちの所定の遊技状態から他の遊技状態に移行させる条件の成立を、前記開始操作検出手段が開始操作を検出したとき、前記第2の制御部に通知する条件通知手段と、
前記所定の遊技状態から他の遊技状態に移行させる場合に、遊技者による遊技操作を無効化する又は遅延させる遊技ロックを発生させる遊技ロック発生手段(例えば、スタートコマンド送信処理を実行するメインCPU51)と、
前記遊技ロックの発生を前記第2の制御部に通知するロック発生通知手段(例えば、RT制御処理においてRT終了ロックコマンド送信処理を実行するメインCPU51)と、を有し、
前記第2の制御部は、
前記所定の遊技状態中に特定の演出を実行し、
前記条件通知手段からの通知を受信した場合、又は、前記ロック発生通知手段からの通知を受信した場合、前記変動表示の停止に基づいて前記特定の演出を終了する
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第3の遊技機では、第2の制御部は、条件通知手段からの通知を受信した場合、又は、ロック発生通知手段からの通知を受信した場合、特定の演出を終了する。したがって、例えば、何らかの通信障害が生じて、条件通知手段からの通知を受信できなかった場合でも、ロック発生通知手段からの通知が受信できれば、特定の演出を終了することができる。これによって、第1の制御部によって遊技状態が、所定の遊技状態から他の遊技状態に移行するときに、所定の遊技状態中に実行される特定の演出を確実に終了させることができる。
したがって、本発明によれば、第1の制御部で管理する遊技状態と、第2の制御部で実行される演出とを整合させることができる。
[疑似BET機能]
従来から、同じ種類の図柄のみで構成される再遊技に係る内部当籤役(同種図柄リプレイ)と、一部が異なる種類の図柄で構成される再遊技に係る内部当籤役(異種図柄リプレイ)を設ける遊技機が多く知られている(例えば、特開2007−202645号公報
参照)。
上記の遊技機では、同種図柄リプレイと異種図柄リプレイが重複して当籤し、所定の停止順序で停止操作を行うことにより、同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せを停止表示できない場合に限り、異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せを停止表示させる。
このような遊技機によれば、所謂変則押しなど推奨しない停止順序で停止操作を行われた場合を考慮して、同じ種類の図柄を配置する間隔を狭くする必要が無くなり、リールに設ける図柄の配列の自由度を高めることができる。
ところで、異種図柄リプレイは、遊技機の仕様に応じて同種図柄リプレイとは性質や表現したい内容が異なる。そのため、異種図柄リプレイの性質や表現したい内容を遊技者に適切に認識させる工夫が求められている。
本発明は、上記第4の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第4の目的は、異種図柄リプレイの性質や表現したい内容を遊技者に適切に認識させることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第4の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出に基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体(例えば、メダル)を付与する遊技媒体付与手段(例えば、メダル払出処理)と、
前記内部当籤役決定手段により再遊技(例えば、リプレイ)に係る内部当籤役が決定され、対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示されると、遊技者による前記遊技媒体の投入操作無しに、前回の遊技において投入された数と同数の遊技媒体が投入されたことにする自動投入を行う自動投入手段(例えば、メダル受付・スタートチェック処理のS32)と、
前記遊技媒体の投入枚数を表示する投入表示手段(例えば、BETランプ8)を制御する表示制御手段(例えば、副制御回路42)と、
内部に預けられている遊技媒体の投入操作を行うための投入操作手段例えば、(例えば、MAXベットボタン14)と、
前記投入操作手段の操作を促す表示を行う操作表示手段を制御する操作表示制御手段(例えば、MAXベットボタン14のランプ)と、
遊技媒体の投入又は前記自動投入時に所定の演出音である投入音を出力する投入音出力手段(例えば、スピーカ20L,20R)を制御する投入音制御手段(例えば、副制御回路42)と、を備え、
前記再遊技に係る内部当籤役は、対応する図柄の組合せが同じ種類の図柄からなる同種図柄リプレイ(例えば、「C_通常リプ1」)と、対応する図柄の組合せの少なくとも一部が異なる種類の図柄からなる異種図柄リプレイ(例えば、「C_維持リプ」,「C_特殊リプ1」,「C_特殊リプ2」)とを含み、
前記表示制御手段は、
前記同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示された場合は前記投入表示手段に前記遊技媒体の投入枚数を表示させ、
前記異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示された場合は、前記投入操作手段への操作を条件に前記投入表示手段に前記遊技媒体の投入枚数を表示させ、
前記投入音制御手段は、
前記同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示された場合は前記投入音出力手段に前記投入音を出力させ、
前記異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示された場合は、前記投入操作手段への操作を条件に前記投入音出力手段に前記投入音を出力させ、
前記操作表示制御手段は、前記異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが前記入賞判定ラインに沿って表示された場合に、前記操作表示手段に前記投入操作手段の操作を促す表示を行わせる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第4の遊技機では、同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示された場合に、投入表示手段に遊技媒体の投入枚数を表示させる。一方、異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示された場合に、遊技者による遊技媒体の投入操作無しに自動投入を行うが、投入表示手段に遊技媒体の投入枚数を表示させない。そして、投入操作手段の操作に基づいて投入表示手段に遊技媒体の投入枚数を表示させる。
また、上記構成の第4の遊技機では、同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示された場合に、投入音出力手段に前記投入音を出力させる。一方、異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示された場合に、遊技者による遊技媒体の投入操作無しに自動投入を行うが、投入音出力手段に投入音の出力はさせない。そして、投入操作手段への操作を条件に投入音出力手段に投入音を出力させる。
これにより、異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示された場合の投入表示手段及び投入音出力手段の動作と、同種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示された場合の投入表示手段及び投入音出力手段の動作を異ならせることができる。その結果、少なくとも一部が異なる種類の図柄からなる異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示されたことを表すことができ、異種図柄リプレイの性質や表現したい内容を遊技者に適切に認識させることができる。
また、異種図柄リプレイに対応する図柄の組合せが停止表示された場合に再遊技が作動することにより遊技者が違和感を感じることを抑止することができる。
したがって、本発明によれば、異種図柄リプレイの性質や表現したい内容を遊技者に適切に認識させることができる。
[WINランプによる報知機能]
従来から、ボーナスの内部当籤から5ゲームを経過すると、小役の内部当籤結果が報知される遊技機が知られている(例えば、特開2001−120707号公報参照)。報知は、スタートレバーを叩いた後、図柄表示装置上に、内部当籤図柄を表示することにより行われる。
上記の遊技機では、内部当籤図柄の表示による内部当籤役の報知が行われると、遊技者はボーナスの内部当籤を察知できる。すなわち、内部当籤役の報知がボーナスの内部当籤の報知として機能する。
しかしながら、この遊技機では、ボーナスの内部当籤の報知が行われるタイミングが、ボーナスの内部当籤から5ゲームが経過するときと、画一的に設定されている。したがって、ボーナスの内部当籤の報知によって遊技が多様化しないので、遊技の興趣を高めることができない。
本発明は、上記第5の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第5の目的は、遊技者にとって有利な状態である有利遊技の作動に係る内部当籤が決定されたことの報知によって遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の第5の遊技機を提供する。
遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段(例えば、メダルセンサ35S)と、
前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段(例えば、スタートスイッチ16S)と、
前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、内部抽籤処理)と、
複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、3つのリール3L,3C,3R及び3つのステッピングモータ61L,61C,61R)と、
遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、ストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出に基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、リール停止制御処理)と、
前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体(例えば、メダル)を付与する遊技媒体付与手段(例えば、メダル払出処理)と、
前記内部当籤役決定手段によって決定された内部当籤役が、遊技者にとって有利な状態である有利遊技(例えば、ボーナスゲーム)の作動に係る特別の内部当籤役であり、所定の条件(例えば、有効ライン上に、ボーナスに係る図柄の組み合わせが表示されること)が成立すると前記有利遊技の作動を行う有利遊技作動手段と、
前記特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されたことを報知する報知手段(例えば、WINランプ213)と、
前記報知手段を制御する報知制御手段(例えば、副制御回路42)と、を備え、
前記報知制御手段は、
前記特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されてから行われた単位遊技の数が所定数に達するまでは、前記報知手段に、前記特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されたことを報知させるか否かを抽籤で決定し、
前記特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されてから行われた単位遊技の数が所定数に達したときは、前記報知手段に、前記特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されたことを報知させる
ことを特徴とする遊技機。
上記構成の本発明の第5の遊技機では、特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されてから行われた単位遊技の数が所定数に達するまでは、報知手段に、特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されたことを報知させるか否かを抽籤で決定するので、有利遊技の作動に係る特別の内部当籤役が決定された(当籤した)ことの報知のタイミングが多様化する。これによって、遊技に慣れている遊技者は、当該報知のタイミングを、例えば、いわゆるリーチ目の停止や遊技の演出に基づいて予想しながら遊技を行うことができるので、遊技の興趣を高めることができる。
また、特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されてから行われた単位遊技の数が所定数に達したときは、報知手段に、特別の内部当籤役が内部当籤役として決定されていることを報知させるので、遊技に不慣れな遊技者も、有利遊技の作動に係る特別の内部当籤役が当籤したことを把握できる。したがって、この特別の内部当籤役が当籤したことを把握できずに、漫然と遊技を繰り返すことを抑止できるので、遊技に不慣れな遊技者にとっても、遊技の興趣が高まる。
すなわち、本発明によれば、遊技者の遊技の熟練度に関わらず、幅広い層の遊技者にとって、遊技の興趣を高めることができる。
したがっって、本発明によれば、遊技者にとって有利な状態である有利遊技の作動に係る内部当籤が決定されたことの報知によって遊技の興趣を高めることができる。