JP5250531B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、ショルダー部の片側が他側よりもボリュームを大きくした空気入りタイヤに関する。
タイヤのトレッド面に形成されるトレッドパターンとして、陸部のボリュームを異ならせることで左右のショルダー部に剛性差を付与した非対称パターンが知られている。例えば、トラックやバスなどの操舵輪である前輪に使用するタイヤにおいて、車両装着時に外側となるショルダー部をリブで構成し、車両装着時に内側となるショルダー部をブロックで構成した場合には、その車両装着時外側のショルダー部の剛性が高くなり、旋回性能が向上する。
ところが、そのような非対称パターンを採用すると、左右のショルダー部における剛性差に起因して、剛性が高い側のショルダー部に接地圧が集中する傾向にある。これにより、その剛性が高い側のショルダー部が偏摩耗を起こし、ショルダーウェアやステップウェアが発生するという問題がある。特に、トラックやバスなどの車両総重量が重い車両に使用される重荷重用空気入りタイヤでは、トレッド面に作用する接地圧が高くなることから、かかる現象が顕著に現れる。
下記特許文献1には、車両装着時外側のショルダー部の偏摩耗と轍ワンダリングを抑制するべく、ベルト層の最外側ベルト層をトレッド幅中心線に対してオフセットさせ、そのトレッド幅中心線からのベルト幅が車両装着時の内側よりも外側で幅広になるようにし、車両装着時の外側のショルダー端部をラウンド形状に、車両装着時の内側のショルダー端部をスクウェア形状にした重荷重用空気入りラジアルタイヤが記載されている。
しかし、当該タイヤは、偏摩耗を起こしがちな外側のショルダー部の剛性を、上記の如きベルト層のオフセットによって高めるものである。よって、上述の非対称パターンではショルダー部の剛性差が更に大きくなり、偏摩耗の発生を助長する恐れがある。即ち、上述した非対称パターンによるショルダー部の偏摩耗に対しては、接地圧が集中する側のショルダー部の剛性を高めるのではなく、左右のショルダー部で接地圧の均一化を図るべきであるが、上記のタイヤ構造は、そのための解決手段を示唆するものではない。
特開平5−96910号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ショルダー部における接地圧の均一化を促して、ショルダー部の偏摩耗を抑制することができる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面にタイヤ周方向に沿って延びる複数の主溝を設けて、タイヤ幅方向の片側のショルダー部が他側のショルダー部よりもボリュームを大きくした空気入りタイヤにおいて、ショルダー部のボリュームが大きい側のバットレス領域に、ショルダーエッジに連なった第一凹部と、その第一凹部のタイヤ径方向内側に隣接した第二凹部とを設け、ショルダー部のボリュームが小さい側のバットレス領域に、ショルダーエッジに連なった第一凸部と、その第一凸部のタイヤ径方向内側に隣接した第二凸部とを設けたものである。
この空気入りタイヤでは、バットレス領域に上記の如き凹部と凸部を設けたことにより、ボリュームが大きい側のショルダー部で接地圧を分散させるとともに、ボリュームが小さい側のショルダー部で接地圧を高めやすくなる。その結果、左右のショルダー部における接地圧の均一化を促し、ショルダー部の偏摩耗を抑制することができる。ここで、バットレス領域は、サイドウォール部のタイヤ径方向外側の部位であって、平坦な舗装路での通常走行時には接地しない領域である。
また、バットレス領域に凹部を設けたことにより、その凹部の外表面でベルト層の端部が露出するなどして、クラックや欠けの発生が懸念されるが、本発明では凹部を二段構造にしているため、凹部を過大に窪ませなくても接地圧分散の効果を得やすく、バットレス領域のタイヤ外表面からベルト層までの距離を確保して、凹部に起因するクラックや欠けの発生を防止できる。加えて、凸部も二段構造にしていることで、凹部とのバランスが良好になり、放熱性にも優れる。
本発明では、前記第一凹部の外表面が、ショルダーエッジからタイヤ径方向内側に下ろした垂線よりもタイヤ幅方向外側に位置し、前記第二凹部の外表面が、前記第一凹部の内側端からタイヤ径方向内側に下ろした垂線よりもタイヤ幅方向外側に位置するものが好ましい。かかる構成により、第一凹部と第二凹部がオーバーハングの状態になることを避けて、凹部におけるクラックや欠け、座屈の発生を防止することができる。
本発明では、前記第一凹部と前記第二凹部の外表面が、それぞれ円弧状に窪んだ湾曲面により形成され、前記第一凸部と前記第二凸部の外表面が、それぞれ円弧状に膨らんだ湾曲面により形成されたものが好ましい。かかる構成により、第一凹部や第二凹部の外表面での応力集中を防いで、凹部におけるクラックや欠けの発生を抑制することができる。また、凸部も同様に形成することで、凹部とのバランスを取りやすくし、轍路面からの車線変更を容易にする。
本発明では、前記第一凹部と前記第二凹部との境目、及び、前記第一凸部と前記第二凸部との境目が、ベルト層の最大幅ベルトの端部の高さ位置から5mm以内の領域に設定されているものが好ましい。かかる構成により、バットレス領域のタイヤ外表面からベルト層までの距離を確保しやすくなり、凹部におけるクラックや欠けの発生を抑制することができる。また、凸部も同様に形成することで、凹部とのバランスを取りやすくし、放熱性を確保してベルト耐久力の低下を防ぐことができる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図 トレッド面の一例を示す展開図 図1のショルダー部S1の拡大図 図1のショルダー部S2の拡大図 凹部の他の形状を示した図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る空気入りタイヤの一例を示すタイヤ子午線断面図である。トレッド部3は、サイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なり、その外周には、図2に示した非対称パターンを有するトレッド面1が形成されている。トレッド面1には、タイヤ周方向に沿って延びる複数(本実施形態では四本)の主溝4が設けられ、最外側にある一対の主溝4よりもタイヤ幅方向外側にショルダー部S1,S2が位置する。図3,4に、ショルダー部S1,S2の拡大図を示す。
ショルダー部S1は、ショルダー部S2よりもボリュームが大きく、それによって左右のショルダー部に剛性差が付与されている。ショルダー部S1のボリュームは、接地端となるショルダーエッジE1から主溝4までの幅W1に、主溝深さGDと周長を乗じ、浅溝5のボリュームを差し引くことで算出される。同様に、ショルダー部S2のボリュームは、幅W2に主溝深さGDと周長を乗じ、横溝6のボリュームを差し引いて算出される。ショルダー部S1が、ショルダー部S2に比べてボリュームが5%以上大きい場合には、ショルダー部S1で偏摩耗の発生が顕著化するため、本発明が特に有用となる。
このタイヤでは、左右のショルダー部にボリューム差を設けるべく、ショルダー部S1にリブパターンを採用し、ショルダー部S2にブロックパターンを採用している。リブパターンは、タイヤ周方向に実質的に連続して延びるリブ状の陸部で構成され、本実施形態のように浅溝5が形成される場合もある。ブロックパターンは、横溝6により区画されたブロック状の陸部で構成される。このようにリブパターンとブロックパターンを併用した場合には、左右のショルダー部の剛性差が大きくなる傾向にある。
図3に示すように、ボリュームの大きいショルダー部S1側のバットレス領域には、ショルダーエッジE1に連なった凹部11(前記第一凹部に相当)と、その凹部11のタイヤ径方向内側に隣接した凹部12(前記第二凹部に相当)が設けられている。また、図4に示すように、ボリュームの小さいショルダー部S2側のバットレス領域には、ショルダーエッジE2に連なった凸部21(前記第一凸部に相当)と、その凸部21のタイヤ径方向内側に隣接した凸部22(前記第二凸部に相当)が設けられている。
かかる構成により、ボリュームが大きいショルダー部S1では接地圧を分散させ、ボリュームが小さいショルダー部S2では接地圧を高めやすくなる。その結果、左右のショルダー部で接地圧の均一化を促し、ショルダー部の偏摩耗を抑制することができる。また、ショルダー部S1では、凹部11と凹部12の二段構造にしているため、凹部を過大に窪ませなくても接地圧分散の効果を得やすく、バットレス領域のタイヤ外表面からベルト層7までの距離を確保して、凹部に起因するクラックや欠けの発生を防止できる。更に、凸部21と凸部22との二段構造であるため、凹部とのバランスが良好になり、バットレス領域のタイヤ外表面からベルト層7までの距離が長くなり過ぎず、放熱性の悪化を防止できる。
このタイヤは、テーパショルダータイプの空気入りタイヤであり、そのショルダープロファイルの基本はテーパショルダープロファイルである。よって、本来であれば、破線で示したプロファイルBPのように、バットレス領域の外表面がショルダーエッジE1,E2からテーパ状に傾斜し、その角度θは例えば100〜170°である。凹部11の外表面は、プロファイルBPを窪ませてなり、その中心座標はプロファイルBPよりもタイヤ幅方向内側に位置する。一方、凸部21の外表面は、プロファイルBPを膨出させてなり、その中心座標はプロファイルBPよりもタイヤ幅方向外側に位置する。
このタイヤでは、ショルダーエッジE1,E2からタイヤ最大幅位置WPに至る範囲で、基本プロファイル要素が3つ以上に設定されている。即ち、ショルダー部S1側であれば、凹部11の外表面と、凹部12の外表面と、凹部12の内側端からタイヤ最大幅位置WPまでの残部の外表面とに対応する基本プロファイル要素が存在し、その残部の外表面については、更に複数の基本プロファイル要素を含む場合もある。この点は、ショルダー部S2側も同じである。なお、タイヤ外表面に形成される文字等の表示マーク、ソーカット(セレーション)及びプロテクターリブは、基本プロファイル要素を構成しない。
タイヤをJATMAが定める標準リムに装着し、JATMAで定められた正規内圧を充填し且つ無負荷の状態では、図3に示すように、凹部11の外表面は、ショルダーエッジE1からタイヤ径方向内側に下ろした垂線PL1よりもタイヤ幅方向外側に位置し、凹部12の外表面は、凹部11の内側端(境目B1と一致)からタイヤ径方向内側に下ろした垂線PL2よりもタイヤ幅方向外側に位置する。これにより、凹部11,12がオーバーハングの状態になることを避けて、クラックや欠け、座屈の発生を防止できる。
これに対して、凹部11の外表面が垂線PL1よりもタイヤ幅方向内側に位置する場合には、図5に例示したように凹部11がオーバーハングの状態となる。この場合、ショルダー部S1に接地圧が作用した際に、凹部11の外表面において深く窪んだ箇所に応力が集中しやすくなり、その箇所を起点としたクラックや欠け、座屈が発生する恐れがある。凹部12の外表面が垂線PL2よりもタイヤ幅方向内側に位置する場合にも、同様の不具合が懸念される。
本実施形態では、凹部11と凹部12の外表面が、それぞれ円弧状に窪んだ湾曲面により形成されている。そのため、凹部11,12の外表面における応力集中を防いで、クラックや欠けの発生を抑制することができる。また、凸部21と凸部22の外表面は、それぞれ円弧状に膨らんだ湾曲面により形成されており、凹部11,12とのバランスが良好になるようにしている。
このタイヤは、一対のビード部(不図示)の間にトロイダル形状のカーカス層(不図示)を配設したラジアルタイヤであり、サイドウォール部2はビード部からタイヤ径方向外側に延びている。ベルト層7は、複層(本実施形態では四層)のベルトからなり、カーカス層を外周側から補強している。各ベルトは、タイヤ赤道Cに対して傾斜したコードを含むプライにより構成され、ベルト間でコード方向が互いに逆向きに交差するように積層されている。ベルト層7は、タイヤ赤道Cに対してオフセットする必要はなく、本実施形態ではタイヤ赤道Cからのベルト幅が左右で均等になるように配置されている。
図3,4に示した領域Aは、ベルト層7の最大幅ベルト7aの端部の高さ位置HPから上下に5mm以内となる領域であり、その高さ寸法は10mmである。タイヤをJATMAが定める標準リムに装着し、JATMAで定められた正規内圧を充填し且つ無負荷の状態において、凹部11と凹部12との境目B1、及び、凸部21と凸部22との境目B2は、それぞれ領域A内に設定されている。これにより、バットレス領域の外表面から、トレッド部3の内側に設けたベルト層7までの距離を確保しやすくなり、凹部におけるクラックや欠けの発生を抑制できる。
境目B1から最大幅ベルト7aの端部までのタイヤ幅方向の距離Dは、例えば20±10mmに設定される。この距離Dが10mm未満であると、バットレス領域の外表面に接近したベルト層7の端部が露出しやすくなり、クラックや欠けの発生が懸念される形状となる。また、凹部12の高さ寸法H12は、凹部11の高さ寸法H11よりも小さく、その比率H12/H11は例えば0.2〜0.8に設定される。
凹部11と凹部12を合わせた凹部全体のボリュームをV1、凸部21と凸部22を合わせた凸部全体のボリュームをV2とするとき、ボリュームV1及びボリュームV2は、それぞれショルダー部S1とショルダー部S2とのボリューム差VSの略半分であることが好ましく、具体的にはボリューム差VSの50±15%が好ましい。これにより、凹部11,12による接地圧の分散と、凸部21,22による接地圧の確保とをバランスよく発現して、接地圧の均一化作用を効率良く確実に得ることができる。
これに対し、例えばボリュームV2をボリューム差VSと同等にするなど、ボリュームV2を過大に設定した場合には、ボリューム差VSが大きいときに凸部21,22が不自然に大きな形状となり、乗心地が悪化する恐れがある。また、ボリュームV1をボリューム差VSと同等にするなど、ボリュームV1を過大に設定した場合には、ボリューム差VSが大きいときに凹部11,12により接地圧の均一化を図ることが難しく、偏摩耗の抑制効果が低下する傾向にある。
凹部11,12のボリュームは、図3に示した断面の面積に周長を乗じることで算出され、双方のボリュームを合計してボリュームV1が得られる。凹部11の断面積は、その凹部11の外表面と、ショルダーエッジE1から境目B1に至るプロファイルBPとで囲まれた、扁平半円形状の断面に基づいて求められる。同様に、凹部12の断面積は、その凹部12の外表面と、境目B1から凹部12の内側端に至るプロファイルBPとで囲まれた、扁平半円形状の断面に基づいて求められる。
凸部21,22のボリュームは、図4に示した断面の面積に周長を乗じることで算出され、双方のボリュームを合計してボリュームV2が得られる。凸部21の断面積は、その凸部21の外表面と、ショルダーエッジE2から境目B2に至るプロファイルBPとで囲まれた、扁平半円形状の断面に基づいて求められる。同様に、凸部22の断面積は、その凸部22の外表面と、境目B2から凸部22の内側端に至るプロファイルBPとで囲まれた、扁平半円形状の断面に基づいて求められる。
ボリュームV1とボリュームV2とは略同等であることが好ましく、その比率V2/V1は例えば0.5〜1.5に設定される。これにより、凹部11,12による接地圧の分散と、凸部21,22による接地圧の確保とがバランスよく発現され、接地圧の均一化作用が効率良く確実に得られる。かかる観点から、凹部11と凸部21とのボリューム、並びに凹部12と凸部22とのボリュームを、上記の比率で設定することが好適である。本実施形態では、凹部11と凸部21の断面形状が点対称の関係にあり、凹部12と凸部22の断面形状も同様の関係にあって、双方のボリュームが略同等に設定されている。
凹部11,12及び凸部21,22は、それぞれタイヤ周方向に沿って延在しており、本実施形態では周上で連続的に設けられているが、これらを周上で断続的に設けても構わない。ショルダー部にブロックパターンを採用した場合には、凹部又は凸部をブロックの位置に対応させて断続的に設けることが好ましく、それによって接地圧を分散又は確保する作用が効率良く奏される。但し、ブロックを区画する横溝が浅い場合などには、凹部や凸部を連続的に設けても有効であり、上述したようなボリューム調整の観点から適宜に設定すればよい。
凸部22は、凸部21のタイヤ径方向内側に隣接して配置されるが、これらのタイヤ周方向位置は必ずしも合致していなくて構わない。したがって、例えば、凸部21と凸部22を断続的に設けた場合に、それらをタイヤ周方向に沿って千鳥状に配置することも考えられる。このとき、凹部11と凹部12についても同様に千鳥状配置を採用して、ボリューム調整を図ることができる。
本発明の空気入りタイヤは、車両に対する装着方向が特に指定されるものではないが、このタイヤを車両の前輪に装着する場合であれば、凸部を設けたショルダー部を車両外側に向けることが好ましい。これにより、偏摩耗を抑制する効果に加え、接地面との角度を緩やかにして耐ワンダリング性を向上できる。また、車両の後輪に装着する場合であって、冬用タイヤであれば、横方向の滑りを抑えるために、凹部を設けたショルダー部を車両外側に向けることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤが有するトレッドパターンは、ショルダー部の片側が他側よりもボリュームを大きくした非対称パターンである限り、特に限定されるものではない。前述の実施形態では、片側のショルダー部にリブパターンを採用し、他側のショルダー部にブロックパターンを採用した例を示したが、これに制約されず、他のパターンも採用可能である。
本発明の空気入りタイヤは、左右のショルダー部における接地圧の均一化を促して、耐偏摩耗性能を向上できることから、重荷重用空気入りタイヤとして特に有用である。
サイズ11R22.5の試作タイヤをリム(22.5×7.50)に組み付けた後、700kPaの内圧にて積載荷重10トンのトラック(車軸構成2−D)のフロント軸に装着し、50,000km走行後に偏摩耗とクラックの発生状況を調べた。
走行後の試作タイヤに対し、トレッド面に沿うR定規を当ててショルダー部の局所段差摩耗量を測定し、その測定値の逆数を指数化して耐偏摩耗性能を評価した。数値が大きいほどショルダー部の段差摩耗量が小さく、耐偏摩耗性能に優れていることを示す。また、走行後の試作タイヤに対し、バットレス領域に発生したクラックの長さと深さを測定し、それらの積の逆数を指数化して耐クラック性能を評価した。数値が大きいほどクラックの発生が抑えられており、耐クラック性能に優れていることを示す。
試作タイヤについては、図2に示したトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、図3にプロファイルBPで示したように、通常のテーパショルダープロファイルを採用したものを比較例1とした。また、同じトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいて、バットレス領域に図5の凹部と図4の凸部を設けたものを実施例1とし、図3の凹部と図4の凸部を設けたものを実施例2とした。評価結果を表1に示す。
Figure 0005250531
表1に示すように、実施例1,2では、バットレス領域に凹部と凸部を設けたことにより、比較例1に比べて耐偏摩耗性能を改善できている。また、実施例2では、実施例1と比べて耐クラック性能が改善されており、凹部がオーバーハングの状態になることを避けたことで、クラックの発生を抑制できている。
1 トレッド面
3 トレッド部
4 主溝
7 ベルト層
7a 最大幅ベルト
11 凹部(第一凹部)
12 凹部(第二凹部)
21 凸部(第一凸部)
22 凸部(第二凸部)
E1 ショルダーエッジ
E2 ショルダーエッジ
S1 ショルダー部
S2 ショルダー部

Claims (4)

  1. トレッド面にタイヤ周方向に沿って延びる複数の主溝を設けて、タイヤ幅方向の片側のショルダー部が他側のショルダー部よりもボリュームを大きくした空気入りタイヤにおいて、
    ショルダー部のボリュームが大きい側のバットレス領域に、ショルダーエッジに連なった第一凹部と、その第一凹部のタイヤ径方向内側に隣接した第二凹部とを設け、
    ショルダー部のボリュームが小さい側のバットレス領域に、ショルダーエッジに連なった第一凸部と、その第一凸部のタイヤ径方向内側に隣接した第二凸部とを設けたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第一凹部の外表面が、ショルダーエッジからタイヤ径方向内側に下ろした垂線よりもタイヤ幅方向外側に位置し、前記第二凹部の外表面が、前記第一凹部の内側端からタイヤ径方向内側に下ろした垂線よりもタイヤ幅方向外側に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一凹部と前記第二凹部の外表面が、それぞれ円弧状に窪んだ湾曲面により形成され、前記第一凸部と前記第二凸部の外表面が、それぞれ円弧状に膨らんだ湾曲面により形成された請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一凹部と前記第二凹部との境目、及び、前記第一凸部と前記第二凸部との境目が、ベルト層の最大幅ベルトの端部の高さ位置から5mm以内の領域に設定されている請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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